JP3778063B2 - 光ファイバアレイの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一対の板状部材間に整列保持された複数の光ファイバ素線を備え、対向して配置される接続対象(例えば、光回路基板上の光ファイバ列、光導波路列若しくは光学素子等)と上記光ファイバ素線との光学的および機械的結合作業を容易にさせる光ファイバアレイの製造方法に係り、特に、光ファイバ素線における整列間隔の精度を低下させずに光ファイバアレイを安価に製造できる製造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の光ファイバアレイにおいて複数の光ファイバ素線は、±1ミクロン以下の平面精度に設定された平坦面を有するガラス等板状部材の上記平坦面に整列して配置されている。上記板状部材は光ファイバアレイの機械強度を担うと共に、その平坦面上において光ファイバ素線(外被が剥されて露出した光ファイバ自体すなわちコアとクラッドで構成されたものを光ファイバ素線と称するが、狭義には光ファイバ心線の先端側外被が剥されて露出した部位を称する)の並びを一定の水平面から±1ミクロン以内に規定している。また、各光ファイバ素線の整列間隔も誤差±1ミクロン以下の精度に設定されており、同一の整列間隔で例えば光回路基板上に形成された光導波路列等との位置整合および光学的結合が可能となるように調整されている。
【0003】
ところで、上記光ファイバアレイにおいて各光ファイバ素線の整列間隔を高い精度に設定するため、従来技術においては複数の案内溝が長さ方向に亘り上記整列間隔と同一の間隔を介し高い精度で形成されている光ファイバ素線整列治具を用いて行なう方法が採られている。
【0004】
すなわち、図3(b)に示すように複数の案内溝10が長さ方向に亘り形成された光ファイバ素線整列治具11の上記案内溝10内に光ファイバ素線1をそれぞれ収容して所定の整列間隔を整えた後、図3(a)に示すように仮固着層用樹脂材料20が平坦面21に塗布された板状部材2をその仮固着層用樹脂材料20を内側にして光ファイバ素線1が整列された光ファイバ素線整列治具11上に重ね合わせる(図3c参照)。尚、上記仮固着層用樹脂材料としては加熱あるいは紫外線等の照射により硬化する流動性樹脂材料等が適用される。
【0005】
そして、加熱あるいは紫外線等の照射にて上記仮固着層用樹脂材料20を硬化させて仮固着層3とし、板状部材2の平坦面21に上記光ファイバ素線1を仮固着させる(図3d参照)。更に、補強のため、図3(e)に示すように同じく平坦面を有する板状部材4を光ファイバ素線1が仮固着された板状部材2に重ね合せて光ファイバ素線1を一対の板状部材2、4により挟持し、かつ、補強用の樹脂材料5を隙間部に充填しこれを硬化させて一体構造としている。
【0006】
尚、上記板状部材2、4としては、一般に、石英、パイレックス(登録商標)コーニング社製耐熱ガラス等のガラス板が利用され、その表面を平坦に研磨加工することにより平坦度±1ミクロン以下の高精度平坦面が形成されている。また、上記光ファイバ素線整列治具11は、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス材料にて構成され、砥石研削等の手段により断面略V字形状の案内溝10が複数形成されていると共に、上記案内溝10の間隔は±1ミクロン以下の誤差で規定の値に設定されている。
【0007】
この様な光ファイバ素線整列治具を用いて光ファイバアレイを製造する従来の方法として、例えば、特開2000−193844号公報や特開平6−11625号公報に記載された方法が知られている。
【0008】
例えば、特開2000−193844号公報には、図4(a)〜(b)に示すように案内溝10により複数の光ファイバ素線1が整列された光ファイバ素線整列治具11に対し仮固着層用樹脂材料20が塗布された板状部材2を重ね合せ、かつ、光ファイバ素線1を光ファイバ素線整列治具11と板状部材2で挟持させた状態で仮固着層用樹脂材料20を硬化させ(すなわち仮固着層を形成)、板状部材2の平坦面に光ファイバ素線1を仮固着させる方法が記載されている。
【0009】
また、特開平6−11625号公報には、図5(a)〜(b)に示すように案内溝10により複数の光ファイバ素線1が整列された光ファイバ素線整列治具11に対し樹脂材料等が塗布されていない押え板30を重ね合せて光ファイバ素線1先端側を挟持し、かつ、光ファイバ素線整列治具11と押え板30とで挟持されている領域以外の光ファイバ素線1基端側に対し一対の仮固着層用樹脂材料20、40が塗布された板状部材2、4を挟むようにして配置すると共に、板状部材2、4の隙間部に樹脂材料を充填して硬化させる方法が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図4の特開2000−193844号公報に記載された方法は、光ファイバ素線整列治具11により高精度に整列された光ファイバ素線1が板状部材2の平坦面に仮固着されるため、光ファイバ素線1における整列間隔の精度に優れている利点を有している。
【0011】
しかし、仮固着層用樹脂材料20が形成されている板状部材2と光ファイバ素線整列治具11との隙間寸法rは、図3(c)に示すように光ファイバ素線整列治具11の案内溝10内に略半分程度収容されている光ファイバ素線1の半径分程度の突出部分を隔てて離れているに過ぎないため、板状部材2に形成された仮固着層用樹脂材料20が光ファイバ素線1を介し光ファイバ素線整列治具11側へ流出して案内溝10内に付着する可能性を有しており、仮固着層用樹脂材料20が案内溝10内に付着した場合、付着した樹脂材料の厚み分だけ光ファイバ素線1の整列精度が劣化する問題を有していた。更に、上記仮固着層用樹脂材料20の膜厚が大きい場合、板状部材2と光ファイバ素線整列治具11とが接着してしまう問題をも有していた。
【0012】
一方、図5の特開平6−11625号公報に記載された方法は、光ファイバ素線1が整列された光ファイバ素線整列治具11に対し樹脂材料等が塗布されていない押え板30を重ね合せて光ファイバ素線1先端側を挟持する方法であるため、光ファイバ素線整列治具11に仮固着層用樹脂材料等の材料が付着する恐れが無く上述した樹脂材料に起因する問題は有していない。
【0013】
しかし、特開平6−11625号公報に記載された方法では、光ファイバ素線整列治具11と押え板30とで挟持されている領域以外の光ファイバ素線1基端側に対し一対の板状部材2、4を挟むようにして配置する方法のため、板状部材2、4に固定される光ファイバ素線1の整列精度が光ファイバ素線整列治具11による整列精度とは必ずしも一致しない問題があった。また、光ファイバ素線1の先端側を挟持する光ファイバ素線整列治具11と押え板30に対し、上述した一対の板状部材2、4を接近させて配置した場合、これ等間に存在する光ファイバ素線1を介して板状部材2、4側の樹脂材料が光ファイバ素線整列治具11側へ流出することがあり、光ファイバ素線整列治具11の案内溝10内に樹脂材料が付着する可能性を有していた。一方、上記光ファイバ素線整列治具11と押え板30に対し上述の板状部材2、4を離して配置した場合、これ等間に存在する光ファイバ素線1の僅かなたわみが板状部材2、4に固定される光ファイバ素線1の整列精度を劣化させる問題があった。更に、光ファイバ素線整列治具11と押え板30とで挟持する光ファイバ素線1の位置と、上述の板状部材2、4で挟持する光ファイバ素線1の位置とが僅かにずれた場合、光ファイバ素線1に負荷がかかって光ファイバ素線1が破損する問題も有していた。
【0014】
本発明はこの様な問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、光ファイバ素線整列治具に樹脂材料等が付着することが無く、しかも、光ファイバ素線の整列精度を高く設定できる光ファイバアレイの製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に係る発明は、
平坦面を有する一対の板状部材間に複数の光ファイバ素線が整列して配置されかつ各光ファイバ素線間および板状部材間に充填された樹脂材料により光ファイバ素線および板状部材が固定されていると共に各光ファイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光路と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイを、複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成されている光ファイバ素線整列治具を用いて製造する光ファイバアレイの製造方法を前提とし、
複数の光ファイバ素線を中央にしてその一方側には光ファイバ素線の先端側から順に上記光ファイバ素線整列治具と片方の板状部材を配置し、かつ、光ファイバ素線の他方側には上記光ファイバ素線整列治具の案内溝と同一間隔で長さ方向に亘り形成された複数の第二案内溝を有する押え板を対向して配置すると共に、押え板の先端側においてはこの押え板と上記光ファイバ素線整列治具により光ファイバ素線を挟持して光ファイバ素線整列治具の案内溝と押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の先端側を整列させる一方、押え板の後端側においてはこの押え板と上記板状部材により光ファイバ素線を挟持して押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の上記先端側以外の挟持部位を整列させ、この状態で上記板状部材の平坦面に予め形成した仮固着層用樹脂材料を硬化させて各光ファイバ素線を板状部材に仮固着させることを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項2に係る発明は、
請求項1記載の発明に係る光ファイバアレイの製造方法を前提とし、
上記押え板における第二案内溝の深さ寸法が、光ファイバ素線整列治具における案内溝の深さ寸法より浅く設定されていることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または2記載の発明に係る光ファイバアレイの製造方法を前提とし、上記板状部材の平坦面に予め形成される仮固着層用樹脂材料の膜厚が、光ファイバ素線の半径よりも大きく設定されていることを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
この実施の形態に係る光ファイバアレイの製造方法は、従来技術と同様、所定の間隔を介し複数の案内溝10が長さ方向に亘り形成されている光ファイバ素線整列治具11を用いることを前提としている(図1a参照)。
【0019】
まず、図1(a)に示すように複数の光ファイバ素線1を中央にしてその一方側に光ファイバ素線1の先端側から順に上記光ファイバ素線整列治具11と平坦面に仮固着層用樹脂材料40が設けられた板状部材4を配置し、かつ、光ファイバ素線1の他方側には上記光ファイバ素線整列治具11の案内溝10と同一間隔で長さ方向に亘り形成された複数の第二案内溝100を有する押え板30を対向して配置する。
【0020】
そして、図1(b)〜(c)に示すように上記押え板30の先端側においてはこの押え板30と上記光ファイバ素線整列治具11により光ファイバ素線1を挟持して光ファイバ素線整列治具11の案内溝10と押え板30の第二案内溝100により光ファイバ素線1の先端側を整列させる。
【0021】
一方、押え板30の後端側においてはこの押え板30と上記板状部材4により光ファイバ素線1を挟持して押え板30の第二案内溝100により光ファイバ素線1の上記先端側以外の挟持部位を整列させ、この状態で上記板状部材4の平坦面に形成した上記仮固着層用樹脂材料40を硬化させて各光ファイバ素線1を板状部材4に仮固着させる(図1d参照)ことを特徴とする。
【0022】
この実施の形態に係る光ファイバアレイの製造方法においては、上述したように押え板30の先端側において押え板30と光ファイバ素線整列治具11により光ファイバ素線1を挟持して光ファイバ素線整列治具11の案内溝10と押え板30の第二案内溝100により光ファイバ素線1の先端側を整列させ、かつ、押え板30の後端側においては押え板30と板状部材4により光ファイバ素線1を挟持して押え板30の第二案内溝100により光ファイバ素線1の先端側以外の挟持部位を整列させているため、間に存在する光ファイバ素線1を介し板状部材4の仮固着層用樹脂材料40が光ファイバ素線整列治具11側へ流出しないよう上記板状部材4と光ファイバ素線整列治具11の配置位置を離しても(例えば、0.5mm程度)、板状部材4上に仮固着される光ファイバ素線1の整列精度が低下することがない。
【0023】
また、上記押え板30に形成される第二案内溝100は、光ファイバ素線整列治具11の案内溝10により整列された光ファイバ素線1がその整列位置から脱しない程度の補助的な案内作用で十分なため、第二案内溝100の深さ寸法は、上記光ファイバ素線整列治具11の案内溝10の深さ寸法より浅く設定することができ(請求項2)、これにより図2(b)に示すように光ファイバ素線1における直径の例えば2/3程度を押え板30平面から板状部材4側へ突出させることが可能となる。
【0024】
従って、板状部材4と押え板30との隙間寸法r(図2b参照)が、従来技術における板状部材と光ファイバ素線整列治具との隙間寸法(図3c参照)より広く設定されるため、板状部材4に形成された仮固着層用樹脂材料40が光ファイバ素線1を介して押え板30側へ流出することが無く、更に、板状部材4に形成する仮固着層用樹脂材料40の膜厚を光ファイバ素線1の半径より大きく設定しても(請求項3)、板状部材4と押え板30との隙間寸法rが広いことから押え板30に板状部材4が接着してしまうことも無い。
【0025】
尚、仮固着層用樹脂材料40の膜厚が光ファイバ素線1の半径より大きく設定された場合、板状部材4の平坦面上に仮固着される光ファイバ素線1の固着強度を向上できる利点を有する。
【0026】
また、この実施の形態に係る光ファイバアレイの製造方法においては、上記押え板30を共通にして押え板30と光ファイバ素線整列治具11および押え板30と板状部材4とにより光ファイバ素線1が挟持され、光ファイバ素線1の別々の部位がそれぞれ別々の部材で挟持されているにも拘わらず光ファイバ素線1に負荷がかかることがないため光ファイバ素線1が破損されることもない。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
【0028】
まず、ガラス製板状部材4の平坦面上に高粘度に調整された紫外線硬化エポキシ樹脂を塗布し厚さ約65ミクロンの仮固着層用樹脂材料40を形成した。尚、この仮固着層用樹脂材料40の厚さを均一にするため、一旦、板状部材4の平坦面上に上記紫外線硬化エポキシ樹脂を過剰に付着させた後、金属製のブレードを板状部材4の表面上から65ミクロンの距離を維持して水平移動させることにより塗り広げて均一に調整した。
【0029】
次に、案内溝10を上側にして予め配置されている光ファイバ素線整列治具11の近傍に上記仮固着層用樹脂材料40を上側にして板状部材4を配置した。尚、光ファイバ素線整列治具11と板状部材4の間隔を0.3mmに設定した。
【0030】
次に、上記光ファイバ素線整列治具11の上側から光ファイバ素線1を載置してその先端側を光ファイバ素線整列治具11の案内溝10内に収容する(図1a参照)。このとき、仮固着層用樹脂材料40面に光ファイバ素線1が接触しない程度に上記板状部材4を光ファイバ素線整列治具11に対して若干下方側に配置している(図1a参照)。
【0031】
ここで、上記光ファイバ素線整列治具11における案内溝10の断面形状は、深さ約157ミクロン、開口約181ミクロン、底角60度の略正三角形とし、案内溝10の配置間隔は250ミクロンとした。また、光ファイバ素線1の直径は125ミクロンであり、その直径の内の約95ミクロンが案内溝10内に収容され、残りの約30ミクロンが光ファイバ素線整列治具11の平面側から外方へ露出している(図2a参照)。
【0032】
次に、光ファイバ素線整列治具11の案内溝10内にその先端側が収容されている光ファイバ素線1上に、押え板30をその第二案内溝100が光ファイバ素線整列治具11の上記案内溝10と位置整合されるようにして重ね合せ(図1b参照)ると共に、荷重を加えることにより光ファイバ素線1は上記案内溝10内で整列されかつ押え板30の第二案内溝100に密着される。
【0033】
ここで、上記押え板30の材質は透明石英ガラスとした。また、押え板30における第二案内溝100の断面形状は、深さ約85ミクロン、開口約100ミクロン、底角60度の略正三角形とした。これにより、直径125ミクロンの光ファイバ素線1の内、約25ミクロンが第二案内溝100内に収容された(図2a参照)。また、図2(a)に示される押え板30表面と光ファイバ素線整列治具11表面との隙間寸法Rは、約5ミクロンであった。
【0034】
次に、図1(c)に示すように上記板状部材4を上方側へ移動させてその平坦面上に形成している仮固着層用樹脂材料40を光ファイバ素線1に密着させる。このとき、板状部材4が光ファイバ素線1を介して上記押え板30を押圧する荷重は、この押え板30が光ファイバ素線1を介して上記光ファイバ素線整列治具11を押圧する荷重より小さく設定し、これにより押え板30と光ファイバ素線整列治具11による光ファイバ素線1先端側の安定した保持が阻害されないように調整した。また、図2(b)に示される押え板30表面と板状部材4に形成された仮固着層用樹脂材料40表面との隙間寸法r2は約32ミクロンとなり、十分な距離が確保されている。
【0035】
この状態で上記押え板30を介し紫外線を照射して仮固着層用樹脂材料40を硬化させると、仮固着層が形成されて光ファイバ素線1が板状部材4に仮固定され、図3(d)に示す構造と同一の構造体が得られる。
【0036】
次に、図1(d)に示すように上記押え板30を光ファイバ素線1から取り除き、かつ、板状部材4に仮固定された光ファイバ素線1上へ熱硬化エポキシ樹脂で構成される補強用の樹脂材料を滴下して光ファイバ素線1の隙間部等に充填する。更に、補強用のもう一方の板状部材を配置する手順は、図3(e)に示した従来法と同一である。
【0037】
そして、補強用の樹脂材料を加熱により硬化させ、更に一対の板状部材の端面を研磨により平坦化し光ファイバ素線1の先端側を露出させて光ファイバアレイが得られる。
【0038】
尚、この実施例においては、複数の光ファイバ素線を中央にしてその上側に押え板30を配置し、かつ、下側に光ファイバ素線整列治具11と板状部材4を配置する構成となっているが、この上下を反転配置して製造しても当然のことながらよい。すなわち、複数の光ファイバ素線を中央にしてその上側に光ファイバ素線整列治具と板状部材を配置し、かつ、光ファイバ素線の下側に押え板を配置する構成にしてもよい。
【0039】
【発明の効果】
請求項1記載の発明に係る光ファイバアレイの製造方法によれば、
複数の光ファイバ素線を中央にしてその一方側には光ファイバ素線の先端側から順に上記光ファイバ素線整列治具と片方の板状部材を配置し、かつ、光ファイバ素線の他方側には上記光ファイバ素線整列治具の案内溝と同一間隔で長さ方向に亘り形成された複数の第二案内溝を有する押え板を対向して配置すると共に、押え板の先端側においてはこの押え板と上記光ファイバ素線整列治具により光ファイバ素線を挟持して光ファイバ素線整列治具の案内溝と押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の先端側を整列させる一方、押え板の後端側においてはこの押え板と上記板状部材により光ファイバ素線を挟持して押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の上記先端側以外の挟持部位を整列させ、この状態で上記板状部材の平坦面に予め形成した仮固着層用樹脂材料を硬化させているため、光ファイバ素線を介し板状部材の仮固着層用樹脂材料が光ファイバ素線整列治具側へ流出しないよう上記板状部材と光ファイバ素線整列治具の配置位置を離しても板状部材上に仮固着される光ファイバ素線の整列精度が低下することがない。
【0040】
従って、光ファイバ素線整列治具に樹脂材料等が付着することが無く、しかも、光ファイバ素線の整列精度を高く設定できる光ファイバアレイの製造方法を提供できる効果を有する。
【0041】
特に、請求項2記載の発明に係る光ファイバアレイの製造方法によれば、
押え板における第二案内溝の深さ寸法が光ファイバ素線整列治具における案内溝の深さ寸法より浅く設定されているため、押え板と板状部材間においてこの間に存在する光ファイバ素線がその半径分より大きい部分を押え板から板状部材側へ突出させることが可能となる。
【0042】
従って、押え板と板状部材との隙間が従来法より広くなるため、板状部材に形成された仮固着層用樹脂材料が光ファイバ素線を介して押え板側へ流出することが無く、更に、上記仮固着層用樹脂材料を介して押え板に板状部材が接着してしまうことも起こらない効果を有する。
【0043】
また、請求項3記載の発明に係る光ファイバアレイの製造方法によれば、
板状部材の平坦面に予め形成される仮固着層用樹脂材料の膜厚が、光ファイバ素線の半径よりも大きく設定されているため、
板状部材の平坦面上に仮固着される光ファイバ素線の固着強度を更に向上できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(d)は、本発明の実施の形態に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す概略斜視図。
【図2】図2(a)は図1(c)のIIa−IIa面断面図、図2(b)は図1(c)のIIb−IIb面断面図。
【図3】図3(a)〜(e)は、光ファイバ素線整列治具を用いた光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す工程説明図。
【図4】図4(a)〜(b)は、光ファイバ素線整列治具を用いた従来法に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す概略斜視図。
【図5】図5(a)〜(b)は、光ファイバ素線整列治具を用いた他の従来法に係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示す概略斜視図。
【符号の説明】
1 光ファイバ素線
4 板状部材
10 案内溝
11 光ファイバ素線整列治具
30 押え板
40 仮固着層用樹脂材料
100 第二案内溝

Claims (3)

  1. 平坦面を有する一対の板状部材間に複数の光ファイバ素線が整列して配置されかつ各光ファイバ素線間および板状部材間に充填された樹脂材料により光ファイバ素線および板状部材が固定されていると共に各光ファイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光路と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイを、複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成されている光ファイバ素線整列治具を用いて製造する光ファイバアレイの製造方法において、
    複数の光ファイバ素線を中央にしてその一方側には光ファイバ素線の先端側から順に上記光ファイバ素線整列治具と片方の板状部材を配置し、かつ、光ファイバ素線の他方側には上記光ファイバ素線整列治具の案内溝と同一間隔で長さ方向に亘り形成された複数の第二案内溝を有する押え板を対向して配置すると共に、押え板の先端側においてはこの押え板と上記光ファイバ素線整列治具により光ファイバ素線を挟持して光ファイバ素線整列治具の案内溝と押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の先端側を整列させる一方、押え板の後端側においてはこの押え板と上記板状部材により光ファイバ素線を挟持して押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の上記先端側以外の挟持部位を整列させ、この状態で上記板状部材の平坦面に予め形成した仮固着層用樹脂材料を硬化させて各光ファイバ素線を板状部材に仮固着させることを特徴とする光ファイバアレイの製造方法。
  2. 上記押え板における第二案内溝の深さ寸法が、光ファイバ素線整列治具における案内溝の深さ寸法より浅く設定されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバアレイの製造方法。
  3. 上記板状部材の平坦面に予め形成される仮固着層用樹脂材料の膜厚が、光ファイバ素線の半径よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の光ファイバアレイの製造方法。
JP2001355263A 2001-11-20 2001-11-20 光ファイバアレイの製造方法 Expired - Fee Related JP3778063B2 (ja)

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