JP3777883B2 - 投射型表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の液晶装置を光変調用に用いた投射型表示装置に関するものである。さらに詳しくは、この投射型表示装置において投射画像のコントラストを向上するための技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一対の基板の間で透過偏光軸がねじれ配向した液晶(TN液晶/ツイステッドネマティックモードの液晶)を用いた液晶装置は、たとえば投射型表示装置のライトバルブとして用いられている。たとえば、図1に示す投射型表示装置では、光源201から出射された非偏光な光は、インテグレータ光学系300において1種類の直線偏光光に変換され出射された後、色光分離光学系380において、赤、緑、青の3色の色光に分離され、各色光毎に液晶ライトバルブ410R、410G、410Bに入射する。各液晶ライトバルブ410R、410G、410Bに入射した各色光は、各液晶ライトバルブ410R、410G、410Bで変調され、出射された後、クロスダイクロイックプリズム420に入射し、クロスダイクロイックプリズム420において合成された後、投射レンズ401から投射スクリーン上にカラー画像として投射される。
【0003】
このように構成した投射型表示装置において、いずれの液晶ライトバルブ410R、410G、410Bも装置光軸に対して垂直に配置されるため、いずれの液晶ライトバルブ410R、410G、410Bにおいても、入射光量の6時−12時方向における分布を図9に示すように、液晶ライトバルブ410R、410G、410Bの入射面に対する法線方向で入射光量が最高を示し、この法線方向から6時および12時に傾くにつれて入射光量が徐々に減少していく。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10に液晶ライトバルブ410R、410G、410Bに用いた液晶装置における液晶の配向状態を模式的に示すように、液晶装置(液晶ライトバルブ410R、410G、410B)を構成するアクティブマトリクス基板30および対向基板20の表面に配向膜(図示せず。)となるポリイミド膜などを形成した後、矢印Aおよび矢印Bでそれぞれのラビング方向を示すように、一対の基板間で互いに直角をなす方向にそれぞれラビング処理を施した後、基板20、30を貼り合わせ、その隙間に液晶39を充填すると、液晶39は、配向膜へのラビング方向に長軸方向を向けて配向し、一対の基板20、30間において液晶39の長軸方向は90°捩じれる。その結果、液晶装置では、基板20、30間の中央に位置する液晶39の配向状態(長軸方向および長軸の傾き)によりコントラスト特性が方向性を示す。すなわち、図10に示すように液晶39を配向させたときには、図11(A)に3時−9時方向におけるコントラスト比の入射角依存性を示すように、液晶装置の3時−9時方向においてコントラスト比は、6時−12時を中心に左右対称の特性を示すが、図11(B)に6時−12時方向におけるコントラスト比の入射角依存性を示すように、6時−12時方向では6時(この例における明視方向)にやや傾いた方向においてコントラストが最高を示す一方、それから外れると大幅に低下する。特に、明視方向とは反対側に相当する12時の方向(この例における逆明視方向)では、コントラストが急峻に低下する。
【0005】
しかも、赤色光、緑色光、青色光のコントラスト比の入射角依存性をそれぞれ、二点鎖線LR、実線LG、一点鎖線LBで示すように、赤色光、緑色光、青色光の間においては、その波長の違いに起因してコントラスト比のレベルが相違し、赤色光は緑色光と比較してコントラスト比が高い一方、青色光は緑色光と比較してコントラスト比が低い。その結果、投射型表示装置から投射されたカラー画像のコントラストは、コントラスト比が最も低い青色光のコントラスト特性に支配され、従来の投射型表示装置においては、コントラストという面ではさらに一層の改善が必要である。
【0006】
そこで、本発明の課題は、液晶装置における各色光のコントラスト特性の差を考慮して光学系を改良することにより、コントラスト比の高い投射型表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、光源と、該光源からの光を複数の色光に分離する色光分離手段と、該色光分離手段により分離された複数の色光を変調する複数の光変調用の液晶装置と、該複数の液晶装置により変調された色光を合成する色合成手段と、該色合成手段により合成された光を投射する投射レンズと、前記光源から前記色光分離手段に至る光路上に前記光源からの光が入射する複数の集光レンズを備えるレンズアレイとを有する投射型表示装置において、前記集光レンズアレイの外周側領域に選択遮光手段が配置されていることを特徴とする。また、その場合、前記色光分離手段は、前記光源からの光を赤色光、緑色光及び青色光に分離して前記複数の液晶装置の各々に出射し、前記選択遮光手段は赤色光、緑色光および青色光のうち、当該青色光を遮光することが好ましい。
【0008】
本発明によれば、集光レンズアレイの外周領域に選択遮光手段が配置されているため、例えば、色光分離手段が前記光源からの光を赤色光、緑色光および青色光に分離して前記複数の液晶装置の各々に出射する場合には、選択遮光手段は、赤色光、緑色光および青色光のうち、青色光が入射する前記液晶装置への当該青色光の入射角度範囲を狭めることができる。
【0009】
すなわち、従来であれば、赤色光、緑色光、青色光のいずれの光が入射する液晶装置においても、図9に示すように、入射角度分布が同様であったものを、本発明では、液晶装置での視野角特性が低い色光(たとえば青色光)が入射する液晶装置に入射する光については、図8(B)に示すように、入射角度範囲を狭め、液晶装置での視野角特性が高い色光が入射する液晶装置に入射する光については、図8(A)に示すように、入射角度範囲を狭めることをしない。従って、青色光が入射する液晶装置に対しては、入射面に対する法線方向に対して大きく傾いた方向からの光が入射しないため、この青色光用の液晶装置のコントラスト特性が、たとえば緑色光が入射する液晶装置のコントラスト特性と同等のレベルにまで向上する。その結果、投射型表示装置から投射されるカラー画像のコントラストが向上する。
【0010】
また本発明では、選択遮光手段は誘電体多層膜からなることが好ましい。このような構成によれば、誘電体多層膜からなるフィルムをレンズアレイ周辺に付着すればよいため、所定の位置に容易に取り付けることが可能である。
【0011】
本発明では、光源と、該光源からの光を複数の色光に分離する色光分離手段と、該色光分離手段により分離された複数の色光を変調する複数の光変調用の液晶装置と、該複数の液晶装置により変調された色光を合成する色合成手段と、該色合成手段により合成された光を投射する投射レンズとを有する投射型表示装置において、前記複数の色光のうち、少なくとも前記液晶装置での視野角特性(本願明細書では、コントラスト比の入射角依存性のことを意味する。)が最も低い色光が入射する前記液晶装置に対して当該色光の入射角度範囲を狭める入射角度範囲制限手段を有していることを特徴とする。
【0012】
たとえば、前記色光分離手段が前記光源からの光を赤色光、緑色光および青色光に分離して前記複数の液晶装置の各々に出射する場合には、前記入射角度範囲制限手段は、赤色光、緑色光および青色光のうち、青色光が入射する前記液晶装置への当該青色光の入射角度範囲を狭める。
【0013】
すなわち、従来であれば、赤色光、緑色光、青色光のいずれの光が入射する液晶装置においても、図9に示すように、入射角度分布が同様であったものを、本発明では、液晶装置での視野角特性が低い色光(たとえば青色光)が入射する液晶装置に入射する光については、図8(B)に示すように、入射角度範囲を狭め、液晶装置での視野角特性が高い色光が入射する液晶装置に入射する光については、図8(A)に示すように、入射角度範囲を狭めることをしない。従って、青色光が入射する液晶装置に対しては、入射面に対する法線方向に対して大きく傾いた方向からの光が入射しないため、この青色光用の液晶装置のコントラスト特性が、たとえば緑色光が入射する液晶装置のコントラスト特性と同等のレベルにまで向上する。その結果、投射型表示装置から投射されるカラー画像のコントラストが向上する。
【0014】
本発明において、前記入射角度範囲制限手段としては、たとえば、前記光源から前記色光分離手段に至る光路上で、当該光路の外周側を通る光に対して、前記入射角度範囲を狭めるべき色光を選択的に遮る選択遮光手段を用いることができる。たとえば、前記光源から前記色光分離手段に至る光路上に、前記光源からの光が入射する複数の集光レンズを備えるレンズアレイと、前記集光レンズによって集光される光を1種類の直線偏光光に変換する偏光変化素子アレイとを備えている場合には、前記レンズアレイの外周側領域に前記選択遮光手段を配置する。
【0015】
本発明において、前記入射角度範囲制限手段は、入射角度範囲を狭めるべき前記液晶装置に入射する色光の明視方向および逆明視方向への傾きを当該液晶装置の入射面に対する法線方向に対して10°以下内に制限することが好ましい。このような制限範囲では、入射角度を狭めることによるコントラスト比の向上が十分であるとともに、投射された画像において特定の色が暗くなることがない。
【0016】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、本形態に係る液晶装置は、従来の液晶装置と基本的な構成が同一なので、共通する機能を有する部分には同じ符号を付して説明する。
【0017】
[投射型表示装置の構成]
図1は、本発明が適用される投射型表示装置の光学系の構成を示す概略平面図である。なお、以下の説明では、特に説明のない限り、光の進行方向をz軸の正方向、z軸の正方向側からみて12時の方向をy軸の正方向、3時の方向をx軸の正方向とする。
【0018】
図1に示すように、投射型表示装置1は、光源ユニット201と、光学ユニット301と、投射レンズ401とを有している。
【0019】
光学ユニット301は、第1の光学要素320、第2の光学要素330、および重畳レンズ370を備えたインテグレータ光学系300を有している。また、光学ユニット301は、ダイクロイックミラー382、386、および反射ミラー384を含む色光分離光学系380を有している。さらに、光学ユニット301は、入射側レンズ392、リレーレンズ396、および反射ミラー394、398を含む導光光学系390を有している。さらにまた、光学ユニット301は、3枚のフィールドレンズ400、402、404、3枚の液晶ライトバルブ410R、410G、410B、およびクロスダイクロイックプリズム420を有している。
【0020】
光源ユニット201は、光学ユニット301の第1の光学要素320の入射面側に配置されている。投射レンズ401は、光学ユニット301のクロスダイクロイックプリズム420の出射面側に配置されている。
【0021】
図2は、図1に示す投射型表示装置1の照明領域である3枚の液晶ライトバルブを照明するインテグレータ照明光学系について示す説明図である。図3(A)、(B)、(C)はそれぞれ、第1の光学要素320の外観を示す正面図、側面図およびこの第1の光学要素320の微小レンズが形成されている側の一部を拡大して示す斜視図である。図4(A)、(B)はそれぞれ、偏光変換素子アレイの外観を示す斜視図、およびこの偏光変換素子アレイの機能を示す説明図である。なお、図2は、説明を容易にするため、インテグレータ照明光学系の機能を説明するための主要な構成要素のみを示している。
【0022】
図2に示すインテグレータ照明光学系は、光源ユニット201に備えられた光源200と、光学ユニット301に備えられたインテグレータ光学系300とを有している。インテグレータ光学系300は、第1の光学要素320、第2の光学要素330、および第3の光学要素である重畳レンズ370を備えている。第2の光学要素330は、集光レンズ340、遮光板350および偏光変換素子アレイ360を備えている。
【0023】
光源200は、光源ランプ210および凹面鏡212を備えている。光源ランプ210から出射された放射状の光源(放射光)は、凹面鏡212によって反射されて略平行な光線束として第1の光学要素320の方向に出射される。光源ランプ210としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、高圧水銀ランプが用いられることが多い。凹面鏡212としては、放物面鏡を用いることが好ましい。
【0024】
図3(A)、(B)、(C)において、第1の光学要素320は、矩形状の輪郭を有する微小な小レンズ321が、縦方向にM行、横方向に2N列のマトリクス状に配列されたレンズアレイである。レンズ横方向中心からは、左方向にN列、右方向にN列存在する。この例では、M=10、N=4である。各小レンズ321をz方向から見た外形形状は、液晶ライトバルブ410の形状と略相似系をなすように設定されている。例えば、液晶ライトバルブの画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズ321のアスペクト比も4:3に設定される。また、図2に示すように、第2の光学要素330にも集光レンズ340が形成されているが、この集光レンズ340は、図3を参照して説明した第1の光学要素320と同様な構成のレンズアレイである。なお、第1の光学要素320および集光レンズ340のレンズの向きは、+z方向あるいは−z方向のどちらを向いていてもよい。また、図2に示すように互いに反対の方向を向いていても良い。
【0025】
再び図2において、偏光変換素子アレイ360は、2つの偏光変換素子アレイ361、362が光軸を挟んで対称な向きに配置されている。
【0026】
この偏光変換素子アレイ361は、図4(A)に示すように、偏光ビームスプリッタアレイ363と、偏光ビームスプリッタアレイ363の光出射面の一部に選択的に配置されたλ/2位相差板364(図中斜線で示す。)とを備えている。偏光ビームスプリッタアレイ363は、それぞれ断面が平行四辺形の柱状の複数の透光性部材365が、順次貼り合わされた形状を有している。透光性部材365の界面には、偏光分離膜366と反射膜367とが交互に形成されている。λ/2位相差板364は、偏光分離膜366あるいは反射膜367の光の出射面のx方向の写像部分に、選択的に貼りつけられる。この例では、偏光分離膜366の光の出射面のx方向に写像部分にλ/2位相差板364を貼りつけている。
【0027】
このように構成した偏光変換素子アレイ361は、入射された光束を1種類の直線偏光光(例えば、s偏光光やp偏光光)に変換して出射する機能を有する。
【0028】
すなわち、図4(B)に示すように、偏光変換素子アレイ361の入射面に、s偏光成分とp偏光成分とを含む非偏光光(ランダムな偏光方向を有する入射光)が入射すると、この入射光は、まず、偏光分離膜366によってs偏光光とp偏光光に分離される。s偏光光は、偏光分離膜366によって略垂直に反射され、反射膜367によってさらに反射されてから出射される。一方、p偏光光は、偏光分離膜366をそのまま透過する。偏光分離膜を透過したp偏光光の出射領域にはλ/2位相差板364が配置されており、このp偏光光は、s偏光光に変換されて出射される。従って、偏光変換素子アレイ361を透過した光は、そのほとんどがs偏光光となって出射される。また、偏光変換素子アレイ361から出射される光をp偏光光としたい場合には、λ/2位相差板364を、反射膜367によって反射されたs偏光光が出射する出射面に配置するようにすればよい。
【0029】
このように、偏光変換素子アレイ361は、隣り合う1つの偏光分離膜366および1つの反射膜367を含み、さらに1つのλ/2位相差板364で構成される1つのブロックを、1つの偏光変換素子368とみなすことができる。従って、偏光変換素子アレイ361は、このような偏光変換素子368が、x方向に複数列配列されたものといえる。ここの示す例では、4列の偏光変換素子368で構成されている。なお、偏光変換素子アレイ362は偏光変換素子アレイ361と全く同様であるので説明を省略する。
【0030】
このように構成した投射型表示装置1において、図2に示す光源200から出射された非偏光な光は、インテグレータ光学系300を構成する第1の光学要素320の複数の小レンズ321および第2の光学要素330に含まれる集光レンズ340の複数の小レンズ341によって複数の部分光束202に分割されるとともに、2つの偏光変換素子アレイ361、362の偏光分離膜366の近傍に集光される。ここで、集光レンズ340は、第1の光学要素320から出射された複数の部分光束が2つの偏光変換素子アレイ361、362の偏光分離膜366上に集光されるように導く機能を有している。従って、2つの偏光変換素子アレイ361、362に入射した複数の部分光束は、図4(B)を参照して説明したように、1種類の直線偏光光に変換され出射される。2つの偏光変換素子アレイ361、362から出射された複数の部分光束は、重畳レンズ370によって後述する液晶ライトバルブ410(410R、410G、410B)上で重畳される。従って、このインテグレータ照明光学系は液晶ライトバルブ410を均一に照明することができる。
【0031】
再び図1において、投射型表示装置1において、反射ミラー372は、照明光学系の構成によっては必ずしも必要としないが、本形態では、重畳レンズ370から出射された光束を色光分離光学系380の方向に導くために設けられている。
【0032】
色光分離光学系380は、2枚のダイクロイックミラー382、386を備え、重畳レンズ370から出射される光を、赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。第1のダイクロイックミラー382は、重畳レンズ370から出射される光のうち赤色光成分を透過させるとともに、青色光成分と緑色光成分とを反射する。第1のダイクロイックミラー382を透過した赤色光は、反射ミラー384で反射され、フィールドレンズ400を通って赤光用の液晶ライトバルブ410Rに達する。このフィールドレンズ400は、重畳レンズ370から出射された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶ライトバルブ410G、410Bの前に設けられたフィールドレンズ402、404も同様である。第1のダイクロイックミラー382で反射された青色光と緑色光のうちで、緑色光は第2のダイクロイックミラー386によって反射され、フィールドレンズ402を通って緑色光用の液晶ライトバルブ410Gに達する。一方、青色光は、第2のダイクロイックミラー386を透過し、導光光学系390、すなわち、入射側レンズ392、反射ミラー394、リレーレンズ396、および反射ミラー398を通り、さらにフィールドレンズ404を通って青色光用の液晶ライトバルブ410Bに達する。なお、青色光に導光光学系390が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ392に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ404に伝えるためである。
【0033】
3つの液晶ライトバルブ410R、410G、410Bはいずれも、図5、図6および図7に示す構成を有している。
【0034】
図5および図6はそれぞれ、液晶ライトバルブ410R、410G、410Bとして用いられる液晶装置100を対向基板の側からみた平面図、および図5のH−H′線で切断したときの液晶装置100の断面図である。図7は、液晶装置100の構成を模式的に示すブロック図である。なお、図5および図6には、液晶装置の方向を表すために、時計における時刻に相当する数字を付してあり、ここに付した時刻は、図10および図11に表した時刻と対応する。
【0035】
図5および図6において、液晶装置100(液晶ライトバルブ410R、410G、410B)は、画素電極8がマトリクス状に形成されたアクティブマトリクス基板30と、対向電極32が形成された対向基板20と、これらの基板20、30間に封入、挟持されている液晶39とから概略構成されている。アクティブマトリクス基板30と対向基板20とは、対向基板20の外周縁に沿って形成されたギャップ材含有のシール材52によって所定の間隙を介して貼り合わされている。また、アクティブマトリクス基板30と対向基板20との間には、ギャップ材含有のシール材52によって液晶封入領域40が区画形成され、この内側に液晶39が封入されている。シール材52としては、エポキシ樹脂や各種の紫外線硬化樹脂などを用いることができる。また、ギャップ材としては、約2μm〜約10μmの無機あるいは有機質のファイバ若しくは球を用いることができる。
【0036】
対向基板20はアクティブマトリクス基板30よりも小さく、アクティブマトリクス基板30の周辺部分は、対向基板20の外周縁よりはみ出た状態に貼り合わされる。従って、アクティブマトリクス基板30の駆動回路(走査線駆動回路70やデータ線駆動回路60)や入出力端子45は対向基板20から露出した状態にある。ここで、シール材52は部分的に途切れて液晶注入口241が構成されている。対向基板20とアクティブマトリクス基板30とを貼り合わせた後、液晶注入口241から液晶39を封入した後、液晶注入口241を封止剤242で塞ぐ。なお、対向基板20には、シール材52の内側において横長の長方形に画像表示領域7を仕切るための額縁用の遮光膜55も形成されている。また、対向基板20のコーナー部のいずれにも、アクティブマトリクス基板30と対向基板20との間で電気的導通をとるための上下導通材56が形成されている。
【0037】
このように構成した液晶装置100において、画像表示領域7を構成するマトリクス状に形成された複数の画素は、図7に示すように、画素電極8、およびこの画素電極8を制御するためのTFT10とから構成され、画像信号が供給されるデータ線90がTFT10のソースに電気的接続されている。このデータ線90には、画像信号S1、S2、…、Snが順次供給される。また、走査線91を介してTFT10のゲート電極にはパルス的に走査信号G1、G2、…、Gmが、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極8は、TFT10のドレインに電気的接続されており、TFT10を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線90から供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極8を介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基板20に形成された対向電極32との間で一定期間保持される。ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、画素電極8と対向電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量40が付加されてる。このように蓄積容量40を形成する方法としては、容量を形成するための配線である容量線92を設けても良いし、前段の走査線91との間で容量を形成しても良い。
【0038】
このように構成した液晶装置100では、画素毎に液晶に印加する電場を制御することにより、液晶の配向状態を画素毎に制御できる。従って、液晶装置100では、入射した光が透過するか否かを画素毎に制御できるので、与えられた画像情報(画像信号)に基づいて変調する光変調手段として機能する。それ故、3つの液晶ライトバルブ410R、410G、410Bに入射した各色光は、与えられた画像情報に従って変調されて液晶ライトバルブ410R、410G、410Bから出射される。
【0039】
再び、図1において、3つの液晶ライトバルブ410R、410G、410Bから出射された3色の変調光は、クロスダイクロイックプリズム420に入射する。クロスダイクロイックプリズム420は、3色の変調光を合成してカラー画像を形成する色光合成光学系としての機能を有している。クロスダイクロイックプリズム420には、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に略X字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3色の変調光が合成されて、カラー画像を投射するための合成光が形成される。クロスダイクロイックプリズム420で生成された合成光は、投射レンズ401の方向に出射される。投射レンズ401は、この合成光を投射スクリーン上に投射する機能を有し、投射スクリーン上にカラー画像を表示する。
【0040】
[コントラスト特性向上のための構成]
このように構成した投射型表示装置1において、本形態では、図3(B)に示すように、光源200から色光分離光学系380に至る光路上に配置された光学部品のうち、第2の光学要素320の光源200の側に位置する面には、その外周部分に、青色光成分を選択的に反射する誘電体多層膜が形成されたフィルム310(選択遮光手段/入射角度範囲制限手段)が貼られている。このフィルム310は、第2の光学要素320の外周縁に沿って枠状に形成されている。このため、図3(A)、(C)には、多数の小レンズ321のうち、最も外側で並ぶ小レンズ321については、フィルム310によって、赤色光成分および緑色光成分は通過するが、青色光成分が通過しない部分であるとして斜線を付してある。
【0041】
このように構成した投射型表示装置1において、第1の光学要素320では、光源ユニット201から出射された光のうち、赤色光成分および緑色光成分は、フィルム310が貼られている領域も含めて、小レンズ321が形成されている領域全体から第2の光学要素330に向けて出射されるが、青色光成分は、小レンズ321が形成されている領域のうち、裏面側にフィルム310が形成されていない微小レンズ321(斜線の付されていない領域)からのみ第2の光学要素330に向けて出射される。すなわち、青色光については、光束が絞られた状態となる。従って、インテグレータ光学系300から色光分離光学系380および導光光学系390を経て各色光が液晶ライトバルブ410(410R、410G、410B)に照射された際、赤色用の液晶ライトバルブ410Rおよび緑色用の液晶ライトバルブ410Gには、それらの入射角度と入射光量の分布を図8(A)に示すように、液晶ライトバルブ410R、410Gの入射面に対する法線方向を中心に、この法線方向から10°以上も傾いたようなかなり広い角度範囲からもそれぞれの色光が入射する。これに対して、赤色光、緑色光、青色光のうち、最も視野角特性の低い青色光については、第1の光学要素320に貼られたフィルム310によって光束が絞られているので、青色用の液晶ライトバルブ410Bには、その入射角度と入射光量の分布を図8(B)に示すように、液晶ライトバルブ410R、410Gの入射面に対する法線方向から10°以上も傾いた光は入射しない。このように、本形態では、青色光が入射する液晶ライトバルブ410Rに対しては、入射面に対する法線方向に対して6時方向あるいは12時方向に大きく傾いた方向から入射してコントラスト比を低下させるような色光が入射しないように入射角度範囲が制限されているので、青色光が入射する液晶ライトバルブ410Rのコントラスト特性は、たとえば緑色光が入射する液晶ライトバルブ410Gのコントラスト特性と同等のレベルにまで向上する。その結果、投射型表示装置1から投射されるカラー画像のコントラストが向上する。
【0042】
また、青色光用の液晶ライトバルブ410Rの入射角度範囲を制限するのは約10°であるため、コントラスト比の向上には十分であり、かつ、投射された画像において青色光のみが暗いという不具合も発生しない。また、入射光を絞るのは青色光だけであるので、画像が暗くなるという不具合も発生しない。
【0043】
[その他の実施の形態]
なお、上記形態では、光源ユニット201から色光分離光学系380に至る光路に配置された各光学要素のうち、第1の光学要素320の外周側に対して、青色光を反射することにより遮光するフィルム310を貼った構成であったが、この光路の外周側部分で所定の色光(たとえば青色光)を遮ることができれば、第2の光学要素330の外周側などに対してフィルム310を貼ってもよい。
【0044】
また、上記形態では、青色の光を選択的に反射するフィルムを用いたが、青色の光を選択的に反射、あるいは吸収する膜を第1の光学要素320あるいは第2の光学要素330の外周側にコーティングしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】投射型表示装置の光学系の構成を示す概略平面図である。
【図2】図1に示す投射型表示装置の照明領域である3枚の液晶ライトバルブを照明するインテグレータ照明光学系について示す説明図である。
【図3】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、本発明を適用した投射型表示装置のインテグレータ照明光学系に用いた第1の光学要素の外観を示す正面図、側面図、および第1の光学要素の微小レンズが形成されている側の一部を拡大して示す斜視図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ、図2に示すインテグレータ照明光学系に用いた偏光変換素子アレイの外観を示す斜視図、およびこの偏光変換素子アレイの機能を示す説明図である。
【図5】液晶装置(ライトバルブ)を対向基板の方からみたときの平面図である。
【図6】図5のH−H′線で切断したときの液晶装置の断面図である。
【図7】液晶装置の構成を示すブロック図である。
【図8】(A)、(B)はそれぞれ本発明を適用した投射型表示装置において、赤色用・緑色用の液晶ライトバルブに入射する各色光の入射角度分布を示すグラフ、および青用の液晶ライトバルブに入射する各色光の入射角度分布を示すグラフである。
【図9】従来の投射型表示装置に用いた液晶ライトバルブに入射する各色光の入射角度分布を示すグラフである。
【図10】液晶装置において基板間で液晶の長軸が90°捩じれていく様子を示す説明図である。
【図11】(A)、(B)はそれぞれ、液晶装置の3時−9時方向におけるコントラスト特性を示すグラフ、および液晶装置の6時−12時方向におけるコントラスト特性を示すグラフである。
【符号の説明】
20 対向基板
30 アクティブマトリクス基板
39 液晶
100 液晶装置
200 光源
201 光源ユニット
202 部分光束
210 光源ランプ
212 凹面鏡
300 インテグレータ光学系
301 光学ユニット
310 青色光選択反射用のフィルム(選択遮光手段/入射角度範囲制限手段)
320 第1の光学要素(集光レンズ、レンズアレイ)
321 小レンズ
330 第2の光学要素
340 集光レンズ
341 小レンズ
350 遮光板
351 開口部
360 偏光変換素子アレイ
361、362 偏光変換素子アレイ
363 偏光ビームスプリッタアレイ
364 λ/2位相差板
366 偏光分離膜
367 反射膜
368 偏光変換素子
370 重畳レンズ
372 反射ミラー
380 色光分離光学系
382 第1のダイクロイックミラー
384 反射ミラー
386 第2のダイクロイックミラー
390 導光光学系
392 入射側レンズ
394、398 反射ミラー
396 リレーレンズ
401 投射レンズ
410 液晶ライトバルブ(照明領域)
410R、410G、410B 液晶ライトバルブ
420 クロスダイクロイックプリズム

Claims (3)

  1. 光源と、該光源からの光を複数の色光に分離する色光分離手段と、該色光分離手段により分離された複数の色光を変調する複数の光変調用の液晶装置と、該複数の液晶装置により変調された色光を合成する色合成手段と、該色合成手段により合成された光を投射する投射レンズと、前記光源から前記色光分離手段に至る光路上に前記光源からの光が入射する複数の集光レンズを備えるレンズアレイとを有する投射型表示装置において、
    前記集光レンズアレイの外周側領域に、前記複数の色光のうち、少なくとも前記液晶装置の視野角特性が最も低い色光を選択的に遮光する選択遮光手段が配置されていることを特徴とする投射型表示装置。
  2. 請求項1において、前記色光分離手段は、前記光源からの光を赤色光、緑色光及び青色光に分離して前記複数の液晶装置の各々に出射し、
    前記選択遮光手段は赤色光、緑色光および青色光のうち、当該青色光を遮光することを特徴とする投射型表示装置。
  3. 請求項2において、前記選択遮光手段は誘電体多層膜からなることを特徴とする投射型表示装置。
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