JP4543680B2 - 照明光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶ライトバルブなどの空間光変調素子により変調させた光束を結像させて画像表示を行う画像表示などにおいて、光源の発する光束を導いて空間光変調素子を照明するための照明光学系に関する。
従来、液晶表示素子(LCD)などの空間光変調素子を用いた画像表示装置が提案されている。この画像表示装置は、高解像度及び高コントラスト比の表示画像が得られることから、種々の構成の装置が開発され、また、商品化されている。
このような画像表示装置の多くは、空間光変調素子を3枚備えて構成され、いわゆる「3板式カラープロジェクタ」として構成されたものである。この「3板式カラープロジェクタ」は、メタルハライドランプ等の強力な光源から得られる白色光を3原色に分解し、このように色分解された各色光を各色に対応する液晶表示素子等の空間光変調素子に導き、各空間光変調素子を各色に対応する画像信号で駆動することにより変調し、さらに、各色の変調光を合成して投写し結像させることにより、画像表示を行うように構成されている。
このような画像表示装置においては、昨今のLSI技術の進歩に伴って、空間光変調素子の高精細化と小型化が進み、従来からの大画面画像の要求のほかに、表示画像の高解像度化、高輝度化、高コントラスト化、さらには、良好な色再現性といった高品位化の要求が高まっている。
空間光変調素子として知られている液晶表示素子は、入力画像信号に応じて画素毎に印加電圧を制御することにより、照明光束の偏光状態を表示画像に応じて変調し、透過、または、反射させる。この液晶表示素子を経た光束(変調光)を、偏光板、または、偏光ビームスプリッタ(PBS)に通すことにより、画像表示光を読出すことができる。
そして、R(赤色)G(緑色)B(青色)の各色に対応した液晶表示素子を各1枚(計3枚)用いることにより、高精細なカラー画像を再現することができ、これらを投射レンズを用いて拡大投影することにより、高精細な大画面の表示画像を得ることができる。
このような画像表示装置においては、光源から発せられた光束を空間光変調素子に導き、この空間光変調素子を照明するための照明光学系が備えられている。この照明光学系は、有限の大きさを持つ光源から発せられた光束により、高効率で、かつ、均一に、空間光変調素子を照明できることが必要である。
このような照明光学系としては、インテグレータ光学系が知られている。そして、このインテグレータ光学系としては、いわゆる「フライアイレンズアレイ方式」の照明光学系と、いわゆる「ロッドインテグレータ方式」の照明光学系とが知られている。
フライアイレンズアレイ方式の照明光学系は、照明領域と相似形状の複数の小径レンズがフライアイ状に(2次元状に)配列されたフライアイレンズアレイに照明光束を入射させることにより、この光束を照明領域と相似形状の各セル毎に分割し、さらに、これら光束を重ね合わせることによって、高効率で均一な照明光が得られるように構成されたものである。
ロッドインテグレータ方式の照明光学系は、入射端面及び出射端面となる両端面が照明領域と相似形状となされた棒状のロッドインテグレータに、入射端面より、照明光束を集光させて効率よく入射させることにより、このロッドインテグレータ内において光束を多重反射させ、出射端面において、高効率で均一な照明光が得られるように構成されたものである。そして、この出射端面における光束分布を、所望の倍率で照明領域(空間光変調素子上)に結像させることにより、高効率な均一照明を得ることができる。
ところで、このような画像表示装置における表示画像のコントラストは、画像表示光が最も明るい白レベル(明照度)と、最も暗い黒レベル(暗照度)との比で表され、「数100:1」乃至「数1000:1」と表記されるのが一般的である。このようなコントラストは、投射型の画像表示装置においては、照明光学系としてのコントラストと、液晶表示素子を駆動することによるコントラストとの総合的な性能によって決定される。
照明光学系としてのコントラストを決定しているのは、偏光板、または、偏光ビームスプリッタの偏光分離性能である。偏光板や偏光ビームスプリッタの偏光分離性能は、入射する光束の入射角が大きくなるほど、すなわち、照明光学系のFナンバーが小さくなるほど劣化する。したがって、照明光学系のFナンバーを小さくすると、照明光学系としては明るくなるが、表示画像のコントラストは劣化する。
液晶表示素子を駆動することによるコントラストは、照明光学系としてのコントラストよりは表示画像のコントラストに対する影響は少ない。しかし、前述のように3枚の液晶表示素子を用いた投射型の画像表示装置(プロジェクタ)においては、RGB各色に対応された各液晶表示素子における変調状態を制御することにより、ホワイトバランスをとっている。例えば、表示画像の色温度を高くするには、B(青色)光が強くなるように設定し、逆に、表示画像の色温度を低くするには、R(赤色)光が強くなるように設定する。このように、液晶表示素子に対する信号制御によってホワイトバランスをとることとすると、光変調度のレベルが高い色については最高レベルを抑えることになり、表示画像におけるコントラストを低下させてしまうこととなる。
本件発明者らは、すでに、表示画像のコントラストを低下させることなく、光学的にホワイトバランスをとるようにした画像表示装置を提案している。この画像表示装置においては、照明光学系の入射瞳上、すなわち、フライアイレンズアレイ方式の照明光学系においては第2フライアイレンズアレイ上、ロッドインテグレータ方式の照明光学系においては3次光源像が形成される位置において、入射瞳の外側を通る光束をフィルタリングして減光させることにより、照明光学系のFナンバーを大きくして、ホワイトバランスをとっている。
この画像表示装置においては、表示画像のコントラストを低下させることなく、ホワイトバランスを良好に調整することができる。
特開平8−254699号公報
ところで、前記のように、照明光学系の入射瞳上において入射瞳の外側を通る光束をフィルタリングする手段を用いた場合には、フィルタリングされて減光された光束の光路長は、入射瞳の中心部を通過しフィルタリングされない光束の光路長に対して異なることとなる。
したがって、このようにフィルタリングされた光束と、入射瞳の中心部を通過した光束とでは、照明領域において、集光する位置の光軸方向へのズレ(縦収差)が生じることとなり、照明効率が劣化するという問題を生じていた。
ここで、中心部分が波長選択性(分光特性)のない透過部となっており周辺部分に波長選択性を有する膜が配された薄い硝子板をフィルタリング手段として使用することが考えられる。このようなフィルタリング手段を用いることにより、フィルタリング(減光)された光束及び入射瞳の中心部を通過した光束が互いに光路差を生ずることがなく、高効率の照明光学系を構成することが可能となる。
しかしながら、このようなフィルタリング手段は、矩形の枠状、または、ドーナツ形状というように、中心部分を抜いたフィルタとして形成されなければならない。そして、中心部分には反射防止膜を形成する必要があるため、このようなフィルタリング手段を作製するには、マスキングを変えて、少なくとも3回の成膜工程を経る必要がある。したがって、このようなフィルタリング手段は、製作が煩雑、困難であり、また、生産性の低いものとなってしまう。
また、このようなフィルタリング手段においては、透過型のフィルタであることにより、部材内部における透過率や、表裏各面での反射ロスなど、照明光束の利用効率を低下させる要因が多い。
本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであって、画像表示装置に使用される照明光学系であって、表示画像のコントラストを低下させることなく、また、照明光束の利用効率を低下させることなく、ホワイトバランスを良好に調整することができ、かつ、製作が容易で生産性の高い照明光学系を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る照明光学系は、光源からの可視光帯域を含む
照明光を空間光変調素子を用いて光変調することにより映像光として出射し、前記空間光
変調素子から出射した映像光を拡大して投射する画像表示装置に用いられる照明光学系で
あって、前記光源から発せられた前記照明光の光束を集光する集光手段と、前記集光手段
で集光された前記照明光の光束が入射端面から入射した際に、入射した前記照明光が内部
で多重反射し照度が均一化した前記照明光の光束として出射端面から出射するロッドイン
テグレータと、前記ロッドインテグレータから出射した前記照明光の光束を前記空間光変
調素子の所定の領域に照射する照射手段と、を備え、前記ロッドインテグレータの前記入
射端面と前記出射端面とを結ぶ側面に、前記可視光帯域における所定の波長帯域の光を減
光する分光特性を有する分光反射膜が形成されている。
前記分光反射膜は、前記入射端面から所定の距離に渡って各側面に形成されている。
この照明光学系は、画像表示装置に使用することにより、高輝度、高コントラストで、かつ、ホワイトバランスの良好な画像が表示できるようにし、さらに、製作が容易で生産性の高い画像表示装置の提供を可能とする。
本発明に係る照明光学系においては、ロッドインテグレータには、入射端面及び出射端面を除く内面反射面において、少なくとも入射角が所定の角度よりも大きい光束に対応する入射端面近傍に、波長選択性を有する分光反射膜が形成されているので、このロッドインテグレータに入射する光束のうち、入射角が所定の角度よりも大きい光束は、分光反射膜によって、所定の波長帯域について減光されて反射される。このように分光反射膜によって減光された波長帯域の光束については、この照明光学系において、Fナンバーが大きくなり、画像表示装置における表示画像のコントラスを低下させることなく、ホワイトバランスの調整がなされる。
また、この照明光学系は、作製が容易であり、かつ、透過型のフィルタを用いた場合のような部材内部における透過率や表裏各面での反射によるロスなど、照明光束の利用効率を低下させる要因がない。
すなわち、本発明は、画像表示装置に使用される照明光学系において、表示画像のコントラストを低下させることなく、また、照明光束の利用効率を低下させることなく、ホワイトバランスを良好に調整することができ、かつ、製作が容易で生産性の高い照明光学系を提供することができるものである。
以下、本発明に係る照明光学系の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔画像表示装置の実施の形態〕
図1は、本発明に係る照明光学系を適用した画像表示装置の構成を示す側面図である。
この画像表示装置においては、図1に示すように、可視光帯域の光を含んで発光する光源1から発せられた光束は、本発明に係る照明光学系2によって、照度を均一化され、偏光変換素子(PCS)3及びフィールドレンズ4,5を経て、図示しない波長選択性波長板を経て、第1の偏光ビームスプリッタ6に入射される。
偏光変換素子3は、入射光束のうちの一方の偏光方向の成分について偏光方向を90°回転させることにより、偏光方向を一定方向に揃えて出射させる素子である。波長選択性波長板においては、B(青色)光が第1の偏光ビームスプリッタ6の偏光反射面に対するP偏光となされ、R(赤色)光及びG(青色)光が第1の偏光ビームスプリッタ6の偏光反射面に対するS偏光となされる。第1の偏光ビームスプリッタ6の偏光反射面においては、B光が透過し、R光及びG光が反射される。
第1の偏光ビームスプリッタ6を透過したB光は、第2の偏光ビームスプリッタ7も透過して、B用反射型空間光変調素子8に入射する。なお、この実施の形態において、各空間光変調素子は、反射型液晶表示素子である。
一方、第1の偏光ビームスプリッタ6において反射されたR光及びG光は、図示しない波長選択性波長板を経て、第3の偏光ビームスプリッタ9に入射される。波長選択性波長板9においては、R光が第3の偏光ビームスプリッタ9の偏光反射面に対するP偏光となされ、G光が第3の偏光ビームスプリッタ9の偏光反射面に対するS偏光となされる。第3の偏光ビームスプリッタ9の偏光反射面においては、R光が透過し、G光が反射される。
第3の偏光ビームスプリッタ9を透過したR光は、R用反射型空間光変調素子10に入射する。また、第3の偏光ビームスプリッタ9において反射されたG光は、G用反射型空間光変調素子11に入射する。
B用、R用及びG用反射型空間光変調素子8,10,11においては、入射された光束は、これら反射型空間光変調素子8,10,11に供給されている各色に対応した画像信号に応じて偏光変調されて反射される。
B用反射型空間光変調素子8において偏光変調された反射光は、第2の偏光ビームスプリッタ7の偏光反射面において反射され、第4の偏光ビームスプリッタ12に入射する。
R用反射型空間光変調素子10において偏光変調された反射光は、第3の偏光ビームスプリッタ9の偏光反射面において反射され、図示しない波長選択性波長板を透過して、第4の偏光ビームスプリッタ12に入射する。また、G用反射型空間光変調素子11において偏光変調された反射光は、第3の偏光ビームスプリッタ9の偏光反射面を透過し、図示しない波長選択性波長板を透過して、第4の偏光ビームスプリッタ12に入射する。この波長選択性波長板においては、透過するR光及びG光のうち、R光のみについて、偏光方向が90°回転される。
第4の偏光ビームスプリッタ12においては、偏光反射面に対して、B光がS偏光となっており、R光及びG光がP偏光となっている。したがって、この第4の偏光ビームスプリッタ12においては、B光が偏光反射面により反射され、R光及びG光が偏光反射面を透過することにより、これらB光、R光及びG光が合成される。
このように合成されたB光、R光及びG光は、図示しない波長選択性波長板を経て、投射レンズ13に入射される。この波長選択性波長板においては、透過するB光、R光及びG光のうち、B光のみについて、偏光方向を90°回転させる。この波長選択性波長板を透過した光束においては、B光、R光及びG光の偏光方向が全て揃った状態となっている。
そして、投射レンズ13は、入射光をスクリーン14上に投射して結像させ、画像表示を行う。
〔照明光学系の実施の形態〕
図2は、本発明に係る照明光学系の構成を示す側面図である。
この画像表示装置の照明光学系2においては、光源1から発せられた光束は、図2に示すように、集光手段となる凹面反射鏡14により集光され、ロッドインテグレータ15に入射される。このロッドインテグレータ15は、ガラスの如き透明材料により、両端部が入射端面15a及び出射端面15bとなされた棒状に形成されている。ロッドインテグレータ15の入射端面15a及び出射端面15bは、空間光変調素子の形状に対応した矩形となされている。また、このロッドインテグレータ15の断面形状は、入射端面15a及び出射端面15bと同一の形状となっている。
光源1からの光束は、ロッドインテグレータ15の入射端面15aよりこのロッドインテグレータ15内に入射し、このロッドインテグレータ15の内部で多重内部反射を繰り返し、反対側の出射端面15bより出射される。
ロッドインテグレータ15から出射した光束は、集光手段となる集光レンズ16,17により集光される。ロッドインテグレータ15からの出射光束の集光レンズ16,17による集光面においては、ロッドインテグレータ15への入射角度と内部反射の回数とに応じた光量分布が形成される。この集光レンズ16,17による集光面に、偏光変換素子3が設置されている。
偏光変換素子3は、このような光量分布が形成されている位置に設置されることにより、偏光方向を一定方向に揃えること(PS合成)が可能となっている。
この照明光学系のロッドインテグレータ15においては、入射端面15aに近い部分の内面反射面に、波長選択性(分光特性)を有する分光反射膜15cが蒸着等により形成されている。ロッドインテグレータ15への入射光のうち、分光反射膜15cが形成された領域において内部反射された光束は、この分光反射膜15cの分光反射特性に応じて、所定の波長帯域については減光されて反射され、または、遮断される。
ロッドインテグレータ15においては、入射端面15aの近傍に分光反射膜15cが形成されているため、入射角度の大きい光束は、分光反射膜15cの分光反射特性に応じた波長帯域のみが反射される。そのため、この照明光学系における瞳の像は、四角形にフィルタリングされた形状となる。すなわち、この照明光学系においては、ホワイトバランス調整として瞳の外周部分、すなわち、Fナンバーの小さい部分がフィルタリングされることとなり、照明光学系としての光強度分布は、Fナンバーの大きな領域に集中する。
したがって、この照明光学系においては、画像表示装置を構成する偏光ビームスプリッタへの入射角(コーンアングル)を小さく抑えることができ、偏光ビームスプリッタの偏光選択特性が良好となり、コントラストの高い表示画像を得ることが可能となる。
この照明光学系におけるロッドインテグレータ15では、図2に示すように、入射角の大きい入射光ほど、入射端面15aの近傍の内面反射面において全反射されていることがわかる。
このとき、内部反射の回数Kは、ロッドインテグレータに入射する光束の入射角(F#)により異なり、ロッドインテグレータの長さをL、ロッドインテグレータ内の屈折率をn、ロッドインテグレータの高さ方向の幅をDとすると、以下の式(1)、式(2)のような関係がある。ただし、式(1)におけるInt[・]は、小数点以下を切り捨てて整数化する関数である。
Figure 0004543680
NA=(1/2)F# (2)
そして、ロッドインテグレータ15の出射端面15bからの光束を集光すると、ロッドインテグレータ15の内部における内部反射の回数に応じた光量分布が得られる。この光量分布は、ロッドインテグレータ15の入射端面15aと共役であり、瞳像の中心がロッドインテグレータ15における内部反射を1回もしないで透過してきた光束像にあたる。実際の光源では、瞳像の中心については、電極等の陰になるため、光束がほとんど存在しない像になる。中心から上下左右にマトリクス状に結像される像は、ロッドインテグレータ15の入射端面15aに集光結像された光束であり、中心から周辺に向かって、1回反射した光源像、2回反射した光源像、3回反射した光源像、・・・、n回反射した光源像となっている。
図3は、ロッドインテグレータ15から空間光変調素子8に至る光学系を示す側面図である。
ここで、ロッドインテグレータ15の出射光束を集光させる集光レンズ16,17の焦点距離をf1とし、偏光変換素子3を経た光束が入射されるフィールドレンズ4,5の焦点距離をf2とする。空間光変調素子8を照明する光学系としてのFナンバー(Fd)は、照明光学系の射出瞳径Yで決定される。これらの間には、以下の式(3)の関係がある。
Y=f1/F#=f2/Fd (3)
なお、このとき、偏光変換素子3を透過する各光束の主光束は、全て光軸に平行である。
図4は、ロッドインテグレータ15における光束入射角(F#)と最初の内面反射位置L´との関係を示す側面図である。
ここで、表示画像のホワイトバランスをとることにより、空間光変調素子におけるRGB各色についてのFナンバーが決まれば、瞳上の口径により、RGB各色に対応して、ロッドインテグレータ15への光束の入射角(F#´)が定まる。
この入射角F#´と、ロッドインテグレータ内において最初に光束が反射される位置(K=1)までの入射端面からの距離L´とから、以下の式(4)、式(5)のように、ロッドインテグレータに入射する光束の入射各F#´に対応した反射領域L´が求められる。
Figure 0004543680
NA´=(1/2)F#´ (5)
したがって、この反射領域L´において、波長選択性を有する分光反射膜15cを形成することにより、照明光学系における瞳の像を四角形にフィルタリングすることが可能となる。
このようにして、所望の角度分布の光束をフィルタリングするためにはロッドインテグレータ15においてどの領域の反射領域に波長選択性を有する分光反射膜15cを形成すればよいかがわかる。
図5は、ロッドインテグレータ15において入射端面15aの近傍の4面に分光反射膜15cを形成した場合に瞳像においてフィルタリングされる領域を示す正面図である。
ロッドインテグレータ15の入射端面15aからL´までの内面反射面の4面に分光反射膜15cを形成すると、図5に示すように、瞳像においては、所定のFナンバー以下(所定のコーンアングル以上)の光束の全てがフィルタリングされる。
図6は、ロッドインテグレータ15において入射端面15aの近傍の1面のみに分光反射膜15cを形成した場合に瞳像においてフィルタリングされる領域を示す正面図である。
そして、ロッドインテグレータ15の入射端面15aからL´までの内面反射面の1面のみに分光反射膜15cを形成すると、図6に示すように、瞳像においては、所定のFナンバー以下(所定のコーンアングル以上)の光束のうちの一側部分のみがフィルタリングされる。
このようなフィルタリングは、画像表示装置において使用される偏光ビームスプリッタの偏光分離特性を考慮した場合に有用である。すなわち、通常、誘電体多層膜により光軸に対して45°傾斜されて形成される偏光反射膜は、光束入射角がこの偏光反射膜に対する法線に近づくほど、偏光分離特性が劣化するからである。偏光反射膜に対する入射角が小さい(法線に近い)光束についてフィルタリングすることにより、画像表示装置における表示画像のホワイトバランスとコントラストとを効率的に調整することが可能になる。
図7は、ロッドインテグレータ15において入射端面15aより離れた領域において4面に分光反射膜15cを形成した場合に瞳像においてフィルタリングされる領域を示す正面図である。
特定の入射角度分布の光束のみをフィルタリングしたい場合には、図7に示すように、入射端面15aより離れた領域において、分光反射膜15cを形成する。例えば、光束入射角がFθからFθ´までの光束についてフィルタリングしたい場合には、この角度分布内の光束が1回目に内面反射されるロッドインテグレータ15における領域Lθ及び領域Lθ´を求め、これら領域Lθ乃至領域Lθ´において、分光反射膜15cを形成すればよい。
ところで、分光反射膜15cの具体的な分光反射特性は、画像表示装置における光源の分光発光特性等に合わせて決定することができる。
図8は、光源となるランプの分光発光特性を示すグラフである。
図9は、分光反射膜15cの分光反射特性の一例を示すグラフである。
前述した画像表示装置における光源としては、一般的に、超高圧(UHP)水銀ランプが使用される。この超高圧水銀ランプの分光発光特性においては、図8に示すように、緑色帯域である550nm帯域と、585nm帯域(オレンジ)とに強い輝線が存在し、対照的に、赤色の帯域である600nm以上の波長帯域の光量が少ない。
したがって、表示画像のホワイトバランス調整は、光量の少ない赤色帯域に合わせてバランスをとるのが一般的である。そこで、ロッドインテグレータ15の分光反射膜15cの分光反射特性は、図9に示すように、青色及び赤色をよく反射し、緑色のみを減らす(反射しない)ような特性とするとよい。
なお、ホワイトバランス調整は、投影画像の使用用途によっても異なり、映画主体(いわゆる「シネマモード」)であれば、色温度の低い温かみのある赤っぽい白(6500°K)が好まれる。一方、テレビジョン放送における画像では、色温度の高い青っぽい白(9000°K以上)が好まれる。このような場合には、それぞれの用途に応じて分光反射膜15cの分光反射特性を設定することにより、最適なホワイトバランス調整を行うことができる。
本発明に係る照明光学系を適用した画像表示装置の構成を示す側面図である。 本発明に係る照明光学系の構成を示す側面図である。 前記照明光学系において、ロッドインテグレータから空間光変調素子に至る光学系を示す側面図である。 前記照明光学系において、ロッドインテグレータにおける光束入射角と最初の内面反射位置との関係を示す側面図である。 前記照明光学系において、ロッドインテグレータにおいて入射端面の近傍の4面に分光反射膜を形成した場合に瞳像においてフィルタリングされる領域を示す正面図である。 前記照明光学系において、ロッドインテグレータにおいて入射端面の近傍の1面のみに分光反射膜を形成した場合に瞳像においてフィルタリングされる領域を示す正面図である。 前記照明光学系において、ロッドインテグレータにおいて入射端面より離れた領域において4面に分光反射膜を形成した場合に瞳像においてフィルタリングされる領域を示す正面図である。 前記画像表示装置において、光源となるランプの分光発光特性を示すグラフである。 前記照明光学系において、ロッドインテグレータに形成される分光反射膜の分光反射特性の一例を示すグラフである。
符号の説明
1 光源
2 照明光学系
8,10,11 空間光変調素子
13 投射レンズ
14 凹面反射鏡
15 ロッドインテグレータ
16,17 集光レンズ

Claims (2)

  1. 光源からの可視光帯域を含む照明光を空間光変調素子を用いて光変調することにより映像光として出射し、前記空間光変調素子から出射した映像光を拡大して投射する画像表示装置に用いられる照明光学系であって、
    前記光源から発せられた前記照明光の光束を集光する集光手段と、
    前記集光手段で集光された前記照明光の光束が入射端面から入射した際に、入射した前記照明光が内部で多重反射し照度が均一化した前記照明光の光束として出射端面から出射するロッドインテグレータと、
    前記ロッドインテグレータから出射した前記照明光の光束を前記空間光変調素子の所定の領域に照射する照射手段と、
    を備え、
    前記ロッドインテグレータの前記入射端面と前記出射端面とを結ぶ側面に、前記可視光帯域における所定の波長帯域の光を減光する分光特性を有する分光反射膜が形成されていることを特徴とする照明光学系。
  2. 前記分光反射膜は、前記入射端面から所定の距離に渡って各側面に形成されていることを特徴とする請求項1記載の照明光学系。
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