JP3772742B2 - 膝保護用エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨張用ガスを流入させて展開膨張するエアバッグが、運転者や助手席搭乗者等の乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、運転者等の乗員の膝を保護する装置としては、特開平8−80797号公報、特開平10−315894号公報等に示されるものがあった。前者は、ダッシュボードのロアカバーの下側部位に配置されて、作動時に運転者の脛から膝までを保護するように展開膨張するエアバッグを備えたエアバッグ装置であり、後者は、ステアリングホイール下方のコラムカバー付近に配置されて、作動時に運転者の膝の下部からつま先付近までを保護するように展開膨張するエアバッグを備えたエアバッグ装置であった。
【0003】
しかし、これらの膝保護用エアバッグ装置では、乗員の膝と膝の前方側の車体側部材との隙間が狭い場合に、乗員の膝の前方側に折り畳まれて収納されたエアバッグが、インフレーターからの膨張用ガスにより、収納部位から車両後方側へ突出して、円滑に上方へ展開膨張する点に、改善の余地があった。
【0004】
本発明は、上記にかんがみて、収納部位から車両後方側へ突出して上方側へ展開膨張するエアバッグが、円滑に、乗員の膝と車体側部材との間に、配設可能な膝保護用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る膝保護用エアバッグ装置は、乗員の膝の前方側に折り畳まれて収納されたエアバッグが、膨張用ガスを流入させて、収納部位から車両後方側へ突出するとともに上方へ展開膨張し、乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置であって、
前記エアバッグが、
展開膨張完了時の下部側を前記膨張用ガスの上流側部位とし、かつ、展開膨張完了時の上部側を前記膨張用ガスの下流側部位とし、前記上流側部位の上部と前記下流側部位とを、膝を保護可能な部位として、構成されるとともに、膨張完了時の乗員側の壁部と車体側の壁部とを連結して前記エアバッグの略板形状を維持するテザーを、複数、配設させて構成され、
前記テザーが、膨張用ガスの前記上流側部位では、前記乗員側壁部と前記車体側壁部との離隔距離を長くし、前記下流側部位では、前記乗員側壁部と前記車体側壁部との離隔距離を短くするように、構成されていることを特徴とする。
【0006】
前記各テザーは、車両の左右方向に沿って帯状に配設させるとともに、展開膨張完了時の前記エアバッグにおける左右方向の中央付近で、上下方向に複数段配設させ、
最下段の前記テザーの上方における前記テザーは、最下段の前記テザーの上方位置に、膨張用ガスを上方に流出可能な連通口を設けて、配設させることが望ましい。
【0007】
また、前記エアバッグは、展開膨張初期に、前記乗員側・車体側壁部間の離隔距離を短くするように維持され、展開膨張完了前に、前記乗員側・車体側壁部間の離隔距離を所定長さに長くするように、厚さ調整手段を設けて、構成してもよい。
【0008】
さらに、前記エアバッグ内における膨張用ガスの前記上流側部位には、膨張用ガスを車両左右方向両側に流出させる側方側開口と、膨張用ガスを上方へ流出可能な上方側開口と、を有した整流部材を、配設させることが望ましい。
【0009】
【発明の作用・効果】
本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグ内に配設されるテザーが、膨張用ガスの上流側部位では、乗員側壁部と車体側壁部との離隔距離を長くし、下流側部位では、乗員側壁部と車体側壁部との離隔距離を短くするように、設定されている。
【0010】
そのため、展開膨張途中のエアバッグは、上部側の下流側部位が、下部側の上流側部位に比べて、薄いことから、折りを解消して上方へ展開膨張する際、乗員と車体側部材との隙間が狭くとも、円滑に侵入して、展開膨張を完了させることができる。
【0011】
したがって、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、収納部位から車両後方側へ突出して上方側へ展開膨張するエアバッグを、円滑に、乗員の膝と車体側部材との間に、配設させることができる。
【0012】
また、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグにおける膨張用ガスの上流側部位が、下流側部位に比べて、乗員側・車体側壁部間の離隔距離を長く確保できるため、上流側部位に膨張用ガスが急激に流入しても、乗員側壁部と車体側壁部とが相互に離れて、その圧力変動に容易に対処でき、エアバッグの上流側部位に配設されるテザーの破損を、防止することができる。
【0013】
そして、請求項2のように構成する場合には、エアバッグ内での膨張用ガスが、最下段のテザーによって、車両左右方向両側に流れることから、展開膨張時のエアバッグが、左右方向に展開し易く、乗員の左右両膝を、幅広く的確に保護することが可能となる。
【0014】
また、請求項2のように構成する場合には、最下段のテザーの上方には、その最下段のテザーの上方位置に、膨張用ガスを上方へ流出可能な連通口が配設されていることから、連通口を経て、エアバッグにおける左右方向の中央付近にも、円滑に膨張用ガスを流入させることができ、展開膨張途中のエアバッグの上端側を、円滑に上昇させて、乗員の膝と車体側部材との間に、配設させることができる。
【0015】
ちなみに、連通口を設けずに、左右方向に沿った帯状のテザーを、エアバッグの左右方向の中央付近で、上下方向に複数段配設させたエアバッグでは、展開膨張途中に、テザー間への膨張用ガスの流入が少なくなることから、エアバッグの左右両側の部位が、膨張用ガスを多く流入させて、厚くなりつつ上昇し、さらに、エアバッグの左右方向の中央付近に、相互に接近してしまい、乗員の膝と車体側部材との間に、円滑に配設できなくなる虞れが生ずる。そのため、請求項2のように構成した場合には、このような虞れが生じず、エアバッグを、円滑に、乗員の膝と車体側部材との間に、配設させることができる。
【0016】
さらに、請求項3のように構成する場合には、エアバッグが、厚さ調整手段によって、展開膨張初期に、乗員側・車体側壁部間の離隔距離を短くするように維持されることから、展開膨張途中のエアバッグは、乗員と車体側部材との隙間が狭くとも、一層、円滑に侵入する。そして、エアバッグは、展開膨張を完了させた際には、厚さ調整手段が、乗員側・車体側壁部間の離隔距離を所定長さに長くするように、構成されているため、的確に、乗員の両膝を保護することができる。
【0017】
また、請求項4のように構成する場合には、展開膨張するエアバッグが、整流部材の左右の側方側開口から流出する膨張用ガスにより、左右方向の両側に展開し易くなって、乗員の左右両膝を幅広く保護可能となり、かつ、整流部材の上方側開口から流出する膨張用ガスによって、上方へ展開し易くなり、エアバッグの展開完了を促進させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
本発明の実施形態の膝保護用エアバッグ装置Sは、図1〜4に示すように、ステアリングコラム2の下方に配置されて、折り畳まれたエアバッグ35と、エアバッグ35に膨張用ガスを供給するインフレーター28と、エアバッグ35とインフレーター28とを収納するケース11と、ケース11の車両後方側を覆うエアバッグカバー16と、を備えて構成されている。エアバッグ35は、乗員Mとしての運転者MDの膝K(KL・KR)の前方側で、折り畳まれて収納部位としてのケース11内に収納され、膨張用ガスを流入させて、ケース11から車両後方側へ突出するとともに上方へ展開膨張し、運転者MDの両膝KL・KRを保護するように、配設されている。
【0020】
ステアリングコラム2は、コラム本体3とコラムカバー7とを備えて構成されている。コラムカバー7は、略四角筒形状の合成樹脂製として、ステアリングホイール1の下方のコラム本体3を覆うように、コラム本体3の軸方向に沿って配設されている。すなわち、コラムカバー7は、車両前方側を下方に配置させて、車両後方側を上方に配置させるように、後上がりに傾斜して配設されている。さらに、コラムカバー7の下面7aは、略長方形形状とし、車両前後方向で、後上がりの曲面状に形成されている。コラム本体3は、図1に示すように、ステアリングホイール1に連結されるメインシャフト4と、メインシャフト4の周囲を覆うコラムチューブ5と、を備えて構成され、メインシャフト4とコラムチューブ5との間には、ステアリングホイール1のリング面の角度を調整可能な図示しないチルト機構や、ステアリングホイール1をシャフトの軸方向に移動させて停止可能な図示しないテレスコピック機構等が、配設されている。
【0021】
インフレーター28は、図1〜3に示すように、軸方向を車両の左右方向に沿って配設させるシリンダタイプとして構成され、略円柱状の本体29とディフューザー30とを備えて構成されている。
【0022】
本体29は、円柱状の一般部29aと、一般部29aの端面から突出する小径の小径部29bと、を備え、小径部29bの外周面に複数のガス吐出口29cを配設させて、構成されている。そして、一般部29aにおける小径部29bから離れた端面に、作動信号入力用のリード線33を結線させたコネクタ32が、接続されることとなる。
【0023】
ディフューザー30は、本体29を覆い可能な略円筒状の板金製の保持筒部30aと、保持筒部30aから突出する複数(実施形態では二本)のボルト30fと、を備えて構成されている。保持筒部30aは、先端面側に、外装した本体29の小径部29bを覆う底部30bを備えるとともに、他方の端面側に、本体29の一般部29aを挿通させる挿通孔30cを備え、さらに、本体29のガス吐出口29cから吐出される膨張用ガスを流出可能な複数のガス流出口30dを、車両搭載状態の保持筒部30aにおける車両後方側の面に、開口させて構成されている。また、保持筒部30aには、本体29を保持するための複数の挟持部30eが、配設されている。各挟持部30eは、保持筒部30aの軸方向に沿った両側を切り欠かれて、保持筒部30a内に湾曲するように、塑性変形されて構成されている。そして、本体29の保持筒部30aへの固定は、挿通孔30cから、小径部29bを先頭にして、本体29を挿入させて、各挟持部30eを一般部29aの外周面側にさらに押圧すれば、本体29を保持筒部30a内に固定することができる。
【0024】
なお、このインフレーター28は、車両に搭載されたエアバッグ作動回路が、車両の前面衝突を検知した際、ステアリングホイール1に搭載された図示しないエアバッグ装置とともに、リード線33を介して、作動信号が入力されることとなる。
【0025】
ケース11は、板金製として、図1〜3に示すように、車両後方側に開口11aを備えた略直方体の箱形状として、開口11aの周縁の略四角筒形状の周壁部12と、周壁部12の車両前方側を塞ぐ底壁部14と、を備えて構成されている。なお、開口11aは、車両左右方向に沿う側の辺を長くした長方形形状に開口されている。
【0026】
周壁部12の上壁12aと下壁12bとには、先端を開口11aから離れるように底壁部14側に反転させた複数の断面略J字形状のフック13が固着されている。フック13は、エアバッグカバー16の後述する扉部25の先端25a側の上壁12aと、エアバッグカバー16における後述するヒンジ部24側となる下壁12bとには、それぞれ、四個ずつ配設されている(図4参照)。周壁部12の左右方向で対向する一方の側壁12cには、インフレーター28の本体29を挿通させるための円形に開口した挿通孔12dが形成されている。
【0027】
底壁部14には、インフレーター28の各ボルト30fを挿通させる挿通孔14aが、貫通されている。また、周壁部12の上面側の部位には、ケース11を車体(ボディ)に取付固定するための図示しないブラケットが配設され、この図示しないブラケットが、ボルト等を使用して、インパネリインフォースメントに固定されることにより、ケース11がボディ側に取付固定されることとなる。
【0028】
エアバッグカバー16は、ポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマーから形成されて、図1〜4に示すように、ケース11の外形形状より大きな外形形状として、ケース11の車両後方側を覆えるように、構成されている。
【0029】
なお、エアバッグカバー16は、アッパパネル9aとロアパネル9bとからなるインストルメントパネル(以下、インパネと略す)9におけるコラムカバー7の周縁のロアパネル9b側に配置されて、インパネ9から突出するコラムカバー7の下側周縁を覆うこととなる。そのため、エアバッグカバー16は、車両後方側から見て、上縁中央付近を、コラムカバー7を後方へ突出させるように、下方へ凹み、かつ、その凹部の下方の上縁側を、コラムカバー下面7a側の曲面に対応させて車両後方側へ湾曲させるように***させて、構成されている。そして、エアバッグカバー16は、ケース11の開口11aを覆う扉部25と、その周囲の一般部17と、を備えて構成されている。
【0030】
扉部25は、開口11aの開口形状と略等しい外形形状の板状に形成され、その外周縁の逆U字形状の部位には、扉部25が下開きで開くように、一般部17と連結された薄肉の破断予定部23が、形成されている。破断予定部23は、扉部25が膨張するエアバッグ35に押された際に容易に破断するように、車両前方側の面に連続的若しくは断続的な凹溝を設けて、形成されている。
【0031】
また、扉部25の下縁側には、破断予定部23が破断して扉部25が開く際、扉部25の回転中心となるヒンジ部24が、形成されている。このヒンジ部24は、インテグラルヒンジとしており、破断しない範囲内の肉厚で、一般部17や扉部25より薄肉に形成されている。
【0032】
そして、一般部17におけるケース開口11aの周縁には、周壁部12を囲むように、略四角筒形状の四つの壁部19・20・21・22が、車両前方側へ突設されている。上下の壁部19・20は、エアバッグ35の展開膨張時に破断予定部23を円滑に破断させるために、エアバッグカバー16をケース11に連結させる連結壁部19・20であり、これらの上・下連結壁部部19・20には、周縁をフック19に係止させるための長方形形状に開口する複数の係止孔19a・20aが、フック13に対応して、形成されている。
【0033】
また、一般部17における扉部25の左右両側には、それぞれ、車両前方側に延びる複数(実施形態では、三個ずつ)の取付脚部18が形成されている。これらの取付脚部18は、ロアパネル9bの係止孔9eの周縁に係止されることとなる。ロアパネル9bは、ケース11の収納凹部9cを備え、その収納凹部9cの周縁のフランジ部9dに、係止孔9eが形成されている(図3・4参照)。取付脚部18の元部には、リブ18aが形成されて、取付脚部18の係止孔9eへの係止時、リブ18aがロアパネル9bのフランジ部9dに当接して、一般部17を支持することとなる。
【0034】
エアバッグ35は、内部にテザー44・45・46と整流部材56としての整流布57とを配設させて、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の一枚の織布から形成され、図4〜8に示すように、展開膨張完了時の形状を、上端35a側を下端35bより幅広とした略台形の板状としている。そして、エアバッグ35は、下端35b近傍の内部に、インフレーター28を収納させて、インフレーター28の近傍の下部側を、膨張用ガスGの上流側部位36とし、上部側を、膨張用ガスGの下流側部位37としている。エアバッグ35におけるインフレーター28の近傍部位は、エアバッグ35の展開膨張完了時に、ケース11内に収納されるとともに、インフレーター28を利用して、ケース11に保持される取付部位となる。そして、エアバッグ35の展開膨張完了時における上流側部位36の上部と下流側部位37とが、運転者MDの両膝KL・KRを保護可能に、コラムカバー7の下面7aやコラムカバー7の左右両側のロアパネル9bの部位を、覆うこととなる。
【0035】
また、エアバッグ35は、一枚の織布からなるエアバッグ素材を、エアバッグ35の下端35bとなる部位で折り返して、整流布57を外装させたインフレーター28を内部に収納させるとともに、テザー44・45・46を縫着させ、さらに、折り返して対向する部位の周縁相互を縫合して、形成されている。そして、エアバッグ35は、運転者MD側の乗員側壁部41と、コラムカバー7側やロアパネル9b側の車体側壁部42と、を備えて、構成されている。なお、エアバッグ35の上端35aにおける左右方向の中央付近には、下方へ凹む凹部35fが形成されており、乗員側壁部41と車外側壁部42とは、共に、平らに展開させた平面形状を、略ハート形状としている。
【0036】
そして、エアバッグ35の下端35b近傍の車体側壁部42には、二つの挿通孔42a・42aと一つの挿通孔42bとが形成されている(図3参照)。挿通孔42a・42aは、インフレーター28の各ボルト30fを挿通させるものであり、挿通孔42bは、インフレーター28の本体29を挿通させるものである。そして、エアバッグ35は、挿通孔42bからインフレーター28の本体29を突出させて、各挿通孔42aの周縁を、ディフューザー30の保持筒部30aとケース11の底壁部14とに挟持されて、ケース11に取り付けられている。
【0037】
テザー44・45・46は、膨張完了時の乗員側壁部41と車体側壁部42とを連結して、エアバッグ35の略板形状を維持するものである。そして、実施形態の場合には、テザー44・45・46は、車両の左右方向に沿って帯状に配設されるとともに、展開膨張完了時のエアバッグ35における左右方向の中央付近35eで、上下方向に三段配設されるように、構成されている。中段に配設されるテザー45は、左右に分離して、二つ配設されている。これらの二つのテザー45・45の間の開口は、最下段のテザー46の上方位置に配置されて、膨張用ガスGを上方に流出可能な連通口50としている。
【0038】
そして、実施形態の場合、エアバッグ35の下部側となるインフレーター28近傍における膨張用ガスGの上流側部位36のテザー46は、乗員側壁部41と車体側壁部42との離隔距離LDを長くし、膨張用ガスGの下流側部位37のテザー44・45は、乗員側壁部41と車体側壁部42との離隔距離LU・LMを短くするように、構成されている。なお、実施形態の場合、離隔距離は、LDを80mm、LUを70mm、LMを40mmとして、LD>LU>LMとしている。
【0039】
さらに、実施形態の場合、これらのテザー44・45・46によって、車体側に沿って展開膨張を完了させたエアバッグ35が、乗員側壁部41を略面一とするように、構成されている。すなわち、エアバッグ35は、展開膨張を完了させた際に、コラムカバー7の下面7aの上端7b付近までを覆うとともに、コラムカバー7の左右両側も覆う形状としている。しかし、コラムカバー7の下面7aは、その左右両側に位置するロアパネル9bより、車両後方側に突出している。そのため、車両後方側へ最も突出しているコラムカバー7の下面7a側に位置することとなるエアバッグ35の左右方向の中央付近35eを、肉厚の薄い薄肉部39とし、また、コラムカバー7から左右に外れることとなる左右両側の部位を、肉厚の厚い厚肉部38・38とするように、テザー44・45・46は、エアバッグ35の中央付近35eに配設されている。さらに、コラムカバー下面7aの上下方向の中央部7cが、湾曲して最も後下方に突出していることから、その部位に対応するエアバッグ35の薄肉部39では、中央部7cに対応する位置のテザー45・45が、最も、壁部41・42間の距離を短くするように、設定されている。
【0040】
なお、このようなテザー44・45・46の配置と、略ハート形状とする上広がりのエアバッグ35の形状により、実施形態の場合、展開膨張を完了させたエアバッグ35は、上端35a側の左右両側付近が、厚肉部38の中で、最も、厚肉となり、これらの部位付近によって、膝KL・KRを、クッション効果を高めて、効果的に保護することができる。
【0041】
また、各テザー44・45・46は、それぞれ、二枚の可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の織布からなる布片47から構成されて、縫合糸48を使用し、各布片47の元部47aを壁部41・42に縫着させるとともに、対応し合う布片47の先端部47bの相互を縫合して、形成されている。
【0042】
そして、テザー44・45には、エアバッグ35の展開膨張初期に、図11のAに示すように、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離をUS・MSと短くするように維持され、エアバッグ35の展開膨張完了前に、図11のBに示すように、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離を所定長さLU・LMに長くするように、厚さ調整手段52が、配設されている。実施形態の厚さ調整手段52は、対応し合う布片47の先端部47b相互を連結する際、破断可能な縫合糸53を使用して、縫合糸48の縫合部位より元部47a側で、対応し合う布片47の相互を縫合することにより、形成されている。この縫合糸53の破断強度は、展開膨張初期のエアバッグ35の内圧では、破断せず、展開膨張を完了させる直前のエアバッグ35の内圧では、破断するように、設定されている。
【0043】
整流部材56としての整流布57は、車両の左右方向に軸方向を配設させた略円筒状として、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の織布から形成されている。この整流布57は、インフレーター28の長さ寸法より長くして、エアバッグ35の上流側部位36において、インフレーター28の周囲を覆っており、左右の両端部57a・57bがエアバッグ35の左右の縁35c・35d付近まで延びている。
【0044】
そして、整流布57の左右両端部57a・57bは、開口されて、これらの開口が、インフレーター28からの膨張用ガスGを車両左右方向両側に流出させる側方側開口56a・56bとしている。これらの開口56a・56bは、その一部が、エアバッグ35の膨張時に、ケース11の開口11aやエアバッグカバー16の扉部25が開いた開口26から、車両後方側に突出して、エアバッグカバー16の一般部17より、車両後方側の位置に配置されるように設定されている。また、エアバッグ35の膨張時に一般部17より車両後方側に突出する整流布57の上部側周壁には、インフレーター28からの膨張用ガスGを上方へ流出可能な上方側開口56cが、配設されている。上方側開口56cは、実施形態の場合、最下段のテザー46より、幅広に開口されている。
【0045】
また、整流布57の車両前方側の周壁には、インフレーター28の各ボルト30fを挿通させる挿通孔57c・57cが、形成されている(図3参照)。
【0046】
このエアバッグ装置Sの組み立てについて述べると、まず、エアバッグ素材における乗員側・車体側壁部41・42となる部位の所定位置に、縫合糸48を使用して、テザー44・45・46用の各布片47の元部47aを縫合し、ついで、エアバッグ素材を折り返して、対応する布片47の先端部47a相互を、縫合糸48と縫合糸53とを使用して、縫合するとともに、乗員側・車体側壁部41・42の周縁相互を縫合して、エアバッグ35を製造する。この時、未縫合部位35gを残して(図5参照)、その部位35gから、整流布57を外装させ、かつ、各ボルト30fを挿通孔57c・57cから突出させたインフレーター28を、エアバッグ35内に収納し、ついで、各ボルト30fを挿通孔42aから突出させるとともに、本体29の元部側端を挿通孔42bから突出させておく。そして、エアバッグ35の未縫合部位35gを縫合する。
【0047】
その後、エアバッグ35を折り畳む。このエアバッグ35の折り畳み工程は、図9のA・Bに示すように、まず、乗員側壁部41と車体側壁部42とを重ねて平らに展開した状態から、左右の両縁35c・35dを、乗員側壁部41の側に折り畳む。なお、この縁35c・35dの折り畳みは、図9のC・Dでの折り畳み部位60の左右両端部60a・60bを、重なることなく、相互に近接させて折り畳んだ後の幅寸法が、ケース11に収納可能な幅寸法となるようにするために、折り畳んでいる。
【0048】
そして、図9のB・Cに示すように、エアバッグ35の上端35a側を、下端側35b側に接近するように折り畳む。実施形態の場合には、上端35a側を車体側壁部42の側に巻いてロール折りしている。
【0049】
ついで、図9のC・Dに示すように、ロール折りした折り畳み部位60の左右両端部60a・60bを相互に接近するように、折り畳めば、エアバッグ35の折り畳み作業を終了させることができる。なお、実施形態の場合、折り畳み部位60の左右両端部60a・60bは、乗員側壁部42の側で、折り畳み部位60の左右方向の中央60cから下方側に、配置させて、折り畳んでいる。
【0050】
そして、エアバッグ35の折り畳み後には、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピングフィルムにより、エアバッグ35をくるむ。なお、挿通孔42a・42bから突出したインフレーター28のボルト30fや本体29の端部は、ラッピングフィルムから突出させておく。
【0051】
ついで、インフレーター28の各ボルト30fを挿通孔14aから突出させるとともに、本体29の端部を挿通孔12dから突出させるように、エアバッグ35内に収納されたインフレーター28を、折り畳まれたエアバッグ35とともに、ケース11内に収納し、各ボルト30fにナット31を締結すれば、インフレーター28とエアバッグ35とを、ケース11に収納させるとともに、ケース11に取り付けけることができる。
【0052】
その後、ケース11の図示しないブラケットを、既にアッパパネル9aやロアパネル9bを取り付け済みの車両のインパネリインフォースメントに取り付け、リード線33を結線させたコネクタ32をインフレーター28の本体29に接続する。ついで、エアバッグカバー16を車両前方側に押し込んで、各取付脚部18をロアパネル9bの係止孔9eに挿入係止させるとともに、上・下連結壁部19・20の係止孔19a・20aに、ケース11のフック13を係止させれば、エアバッグ装置Sを車両に搭載することができる。
【0053】
車両へのエアバッグ装置Sの搭載後、リード線33を経て、インフレーター28の本体29に作動信号が入力されれば、インフレーター28のガス吐出口29cから膨張用ガスGが吐出され、膨張用ガスGが、ディフューザー30のガス流出口30dを経て、エアバッグ35の上流側部位36内に流入し、さらに、エアバッグ35の下流側部位37に流入することから、図1・4の二点鎖線や図10の実線に示すように、エアバッグ35は、膨張して、図示しないラッピングフィルムを破断するとともにエアバッグカバー16の扉部25を押し、破断予定部23を破断させて、ヒンジ部24を回転中心として扉部25を下開きで開かせ、その結果、エアバッグ35は、ケース11の開口11aから、扉部25が開いて形成されたエアバッグカバー16の開口26を経て、車両後方側へ突出し、さらに、コラムカバー下面7aやロアパネル9bに沿うように、上方に向かって展開膨張し、さらに、テザー44・45に設けられた厚さ調整手段52としての縫合糸53を破断させて、所定の厚さで、展開膨張を完了させることとなる。
【0054】
そして、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Sでは、エアバッグ35が、膨張用ガスGの上流側部位36のテザー46が、乗員側壁部41と車体側壁部42との離隔距離LDを長くし、下流側部位37のテザー44・45が、乗員側壁部41と車体側壁部42との離隔距離LU・LMを短くするように、設定されている。
【0055】
そのため、展開膨張途中のエアバッグ35は、上部側の下流側部位37が、下部側の上流側部位36に比べて、薄いことから、折りを解消して上方へ展開膨張する際、運転者MDと車体側部材としてのコラムカバー7やロアパネル9bとの隙間が狭くとも、円滑に侵入して、展開膨張を完了させることができる。
【0056】
したがって、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Sでは、収納部位13から車両後方側へ突出して上方側へ展開膨張するエアバッグ35を、円滑に、運転者MDの膝K(KL・KR)とコラムカバー7やロアパネル9bとの間に、配設させることができる。
【0057】
また、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Sでは、エアバッグ35における膨張用ガスGの上流側部位36が、下流側部位37での乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離LU・LMに比べて、壁部41・42間の離隔距離LDを長く確保できるため、上流側部位36に膨張用ガスGが急激に流入しても、乗員側壁部41と車体側壁部42とが相互に離れて、その圧力変動に容易に対処でき、エアバッグ35の上流側部位36に配設されるテザー46の破損を、防止することができる。
【0058】
そして、実施形態の膝保護用エアバッグ装置Sでは、エアバッグ35内の各テザー44・45・46が、車両の左右方向に沿って帯状に配設されるとともに、展開膨張完了時のエアバッグ35における左右方向の中央付近35eで、上下方向に三段となるように、配設されている。さらに、最下段のテザー46の上方におけるテザー45・45が、最下段のテザー46の上方位置に、膨張用ガスGを上方に流出可能な連通口50を設けて、配設されている。
【0059】
そのため、エアバッグ35内において、インフレーター28から流出されて上方へ流れようとする膨張用ガスGが、最下段のテザー46によって、車両左右方向両側に流れることから、展開膨張時のエアバッグ35が、左右方向に展開し易く、運転者MDの左右両膝KL・KRを、幅広く的確に保護することが可能となる。
【0060】
また、最下段のテザー46の上方には、その最下段のテザー46の上方位置に、膨張用ガスGを上方へ流出可能な連通口50が配設されていることから、連通口50を経て、エアバッグ35における左右方向の中央付近35eにも、円滑に膨張用ガスGを流入させることができ、展開膨張途中のエアバッグ35の上端35a側を、円滑に上昇させて、運転者MDの膝KL・KRと車体側部材(コラムカバー7やロアパネル9b)との間に、配設させることができる。
【0061】
ちなみに、連通口50を設けずに、左右方向に沿った帯状のテザーを、エアバッグの左右方向の中央付近で、上下方向に複数段配設させたエアバッグでは、展開膨張途中に、テザー間への膨張用ガスの流入が少なくなることから、エアバッグの左右両側の部位が、膨張用ガスを多く流入させて、厚くなりつつ上昇し、さらに、エアバッグの左右方向の中央付近に、相互に接近してしまい、運転者MDの膝KL・KRと車体側部材7・9bとの間に、円滑に配設できなくなる虞れが生ずる。そのため、実施形態の場合には、このような虞れが生じず、エアバッグ35を、円滑に、運転者MDの膝KL・KRと車体側部材7・9bとの間に、配設させることができる。
【0062】
さらに、実施形態のエアバッグ35では、展開膨張初期に、図11のAに示すように、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離をUS・MSと短くするように維持され、展開膨張完了前に、図11のBに示すように、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離を所定長さLU・LMに長くするように、テザー44・45自体の長さ寸法を調整する縫合糸53からなる厚さ調整手段52が、配設されている。
【0063】
そのため、エアバッグ35は、テザー44・45に縫い付けられた縫合糸53によって、展開膨張初期に、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離US・MSが短く維持されることから、展開膨張途中のエアバッグ35は、運転者MDと車体側部材7・9bとの隙間が狭くとも、一層、円滑に侵入する。そして、エアバッグ35は、展開膨張を完了させた際には、縫合糸53が破断されてテザー44・45が長さを長くし、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離LU・LMを所定長さに長くするように、構成されているため、的確に、運転者MDの両膝KL・KRを保護することができる。
【0064】
なお、厚さ調整手段52は、テザー46の破損防止のため、エアバッグ35の上流側部位36には、設けないことが望ましい。
【0065】
また、厚さ調整手段52としては、実施形態のように、テザー44・45自体に、縫合糸53を使用して、タックを設けるように構成する他、図12のAに示すように、乗員側壁部41と車体側壁部42とを連結する破断可能な破断片54を設けて、厚さ調整手段52Aを構成してもよい。破断片54は、エアバッグ35の展開膨張初期に、図12のAに示すように、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離をL1と短くするように維持され、エアバッグ35の展開膨張完了前に、図12のBに示すように、破断して、乗員側・車体側壁部41・42間の離隔距離を所定長さL2に長くするように、配設されている。破断片54の破断強度は、展開膨張初期のエアバッグ35の内圧では、破断せず、展開膨張を完了させる直前のエアバッグ35の内圧では、破断するように、設定されている。
【0066】
さらに、厚さ調整手段としては、図13に示すように、乗員側壁部41と車体側壁部42とを結合させる縫合糸55から、厚さ調整手段52Bを、構成してもよい。この縫合糸55の破断強度は、展開膨張初期のエアバッグ35の内圧では、図13のAに示すように、破断せず、展開膨張を完了させる直前のエアバッグ35の内圧では、図13のBに示すように、破断するように、設定されている。
【0067】
さらにまた、実施形態では、エアバッグ35内における膨張用ガスGの上流側部位36に、膨張用ガスGを車両左右方向両側に流出させる側方側開口56a・56bと、膨張用ガスGを上方へ流出可能な上方側開口56cと、を有した整流部材56としての整流布57が、配設されている。
【0068】
そのため、展開膨張するエアバッグ35は、整流布57の左右の側方側開口56a・56bから流出する膨張用ガスGにより、左右方向の両側に展開し易くなって、運転者MDの左右両膝KL・KRを幅広く保護可能となり、かつ、整流布57の上方側開口56cから流出する膨張用ガスGによって、上方へ展開し易くなり、展開完了を促進させることができる。
【0069】
なお、整流部材としては、インフレーター28の周囲に配設させる整流布57の他、図14・15に示すように、エアバッグ35の上流側部位36に配設され、乗員側壁部41と車体側壁部42との離隔距離を規制する整流テザー58によって、整流部材56Aを構成してもよい。この整流テザー58は、車両の左右方向に沿う帯状として、左右両端部58a・58bが、エアバッグ35の左右の縁35c・35dから離れたエアバッグ35の中央側に配設されて、端部58a・58bと縁35c・35dとの間を、膨張用ガスGをエアバッグ35内で車両左右方向両側に流出させる側方側開口56a・56bとしている。また、この整流テザー58には、左右方向の中央付近に、上下方向に貫通する貫通孔58c・58cが形成され、これらの貫通孔58cが、インフレーター28からの膨張用ガスGを上方へ流出させる上方側開口56cとしている。
【0070】
また、実施形態では、運転者MDの膝Kを保護するために、運転者MDの車両前方側の車体側に配置されるエアバッグ装置Sを例に採り説明したが、助手席に着座した助手席搭乗者の両膝を保護するように、助手席に着座した乗員の車両前方側となる車体側(インパネ9側)に配設される膝保護用エアバッグ装置に、本発明を実施してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。
【図2】同実施形態である膝保護用エアバッグ装置の車両前後方向の概略拡大縦断面図である。
【図3】図2のIII −III 部位の概略断面図である。
【図4】同実施形態の膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両後方側から見た概略正面図である。
【図5】同実施形態で使用するエアバッグの正面図である。
【図6】膨張完了状態のエアバッグの断面図であり、図5のVI−VI部位に対応する。
【図7】膨張完了状態のエアバッグの断面図であり、図5のVII−VII部位に対応する。
【図8】膨張完了状態のエアバッグの断面図であり、図5のVIII−VIII部位に対応する。
【図9】同実施形態のエアバッグの折り畳みを示す概略図である。
【図10】同実施形態の膝保護用エアバッグ装置のエアバッグが、展開膨張を完了させた状態の車両前後方向の概略縦断面図である。
【図11】同実施形態のエアバッグにおける厚さ調整手段の作動を説明する図である。
【図12】他の実施形態のエアバッグにおける厚さ調整手段を説明する図である。
【図13】さらに他の実施形態のエアバッグにおける厚さ調整手段を説明する図である。
【図14】さらに他の実施形態のエアバッグを示す正面図である。
【図15】図14に示すエアバッグの膨張完了状態の断面図であり、図14のXV−XV部位に対応する。
【符号の説明】
11…(収納部位)…ケース、
35…エアバッグ、
35e…(エアバッグの左右方向の)中央付近、
36…上流側部位、
37…下流側部位、
41…乗員側壁部、
42…車体側壁部、
43・44・45…テザー、
50…連通口、
52・52A・52B…厚さ調整手段、
53・55…縫合糸、
54…破断片、
56…整流部材、
56a・56b…側方側開口、
56c…上方側開口、
57…整流布、
58…整流テザー、
MD…(乗員)運転者、
K…膝、
G…膨張用ガス、
LU・LM・LD・US・MS…(乗員側壁部と車体側壁部との)離隔距離、
S…膝保護用エアバッグ装置。
Claims (4)
- 乗員の膝の前方側に折り畳まれて収納されたエアバッグが、膨張用ガスを流入させて、収納部位から車両後方側へ突出するとともに上方へ展開膨張し、乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置であって、
前記エアバッグが、
展開膨張完了時の下部側を前記膨張用ガスの上流側部位とし、かつ、展開膨張完了時の上部側を前記膨張用ガスの下流側部位とし、前記上流側部位の上部と前記下流側部位とを、膝を保護可能な部位として、構成されるとともに、膨張完了時の乗員側の壁部と車体側の壁部とを連結して前記エアバッグの略板形状を維持するテザーを、複数、配設させて構成され、
前記テザーが、膨張用ガスの前記上流側部位では、前記乗員側壁部と前記車体側壁部との離隔距離を長くし、前記下流側部位では、前記乗員側壁部と前記車体側壁部との離隔距離を短くするように、構成されていることを特徴とする膝保護用エアバッグ装置。 - 前記各テザーが、車両の左右方向に沿って帯状に配設されるとともに、展開膨張完了時の前記エアバッグにおける左右方向の中央付近で、上下方向に複数段配設され、
最下段の前記テザーの上方における前記テザーが、最下段の前記テザーの上方位置に、膨張用ガスを上方に流出可能な連通口を設けて、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の膝保護用エアバッグ装置。 - 前記エアバッグが、展開膨張初期に、前記乗員側・車体側壁部間の離隔距離を短くするように維持され、展開膨張完了前に、前記乗員側・車体側壁部間の離隔距離を所定長さに長くするように、厚さ調整手段を備えて、構成されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の膝保護用エアバッグ装置。
- 前記エアバッグ内における膨張用ガスの前記上流側部位に、膨張用ガスを車両左右方向両側に流出させる側方側開口と、膨張用ガスを上方へ流出可能な上方側開口と、を有した整流部材が、配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の膝保護用エアバッグ装置。
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