JP3772568B2 - 中間転写体ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置において、感光体ドラムと記録シートとの間に介在してトナー像の受け渡しを行う中間転写体ユニットに係り、詳細には、無端状の転写ベルトを備えた中間転写体ユニットを画像形成装置から着脱する際に必要とされる構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置においては、画情報に応じて感光体ドラム上に形成されたトナー像を無端状の中間転写ベルトに一次転写した後、かかるトナー像を中間転写ベルト(以下、「転写ベルト」という)から記録シートに二次転写するように構成したものが知られている。特に、複数色のトナー像の重ね合わせが要求されるカラー複写機やカラープリンタ等では、上記転写ベルトに対して感光体ドラムからトナー像を繰り返し転写することで、該ベルト上で複数のトナー像の位置合わせを行い得ることから、このような転写ベルトを用いた方式のものが多数提案されている。
【0003】
通常、上記転写ベルトは複数の搬送ロールに掛け回されており、付勢されたテンションロールを転写ベルトの内側から当接させることにより、常に所定の張力で弛みなく回動するように構成されている。
【0004】
また、この種の画像形成装置では転写ベルトのメインテナンス性の向上を図りその交換を容易に行えるようにするため、かかる転写ベルトのユニット化が進められており、転写ベルトはこれを掛け回した搬送ロールやテンションロール等と共に中間転写体ユニットとして構成され、画像形成装置のフロントから自由に着脱し得るように構成されている。
【0005】
もっとも、上記転写ベルトに対しては感光体ドラムからトナー像が転写されるため、上記中間転写体ユニットを画像形成装置に対して装着した状態では、転写ベルトが感光体ドラムと接触しており、そのまま中間転写体ユニットを画像形成装置から引き出したのでは、感光体ドラムが転写ベルトとの摺擦によって傷ついてしまう。
【0006】
このため、特開平9−325622号公報に開示される画像形成装置では、中間転写体ユニットが画像形成装置内において退避位置と装着位置との間を揺動し得るように構成されており、かかるユニットの交換の際には装着位置に設定されていた該ユニット全体を退避位置に設定し直し、転写ベルトと感光体ドラムとの間に隙間を形成してからユニットを引き出すようになっていた。
【0007】
また、特開平7−199678号公報に開示される画像形成装置では、転写ベルトに対するトナー像の一次転写位置に隣接して揺動自在な移動ロールを配設し、中間転写体ユニットを画像形成装置に装着した際には上記移動ロールで転写ベルトを内側から押し上げ、これによって転写ベルトと感光体ドラムとの接触を確保する一方、中間転写体ユニットを画像形成装置から抜き出す際には上記移動ロールによる転写ベルトの押し上げ状態を解除し、これによって転写ベルトと感光体ドラムとの間に十分な隙間を確保するようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者(特開平9−325622号公報)の画像形成装置においては、かかる装置内で中間転写体ユニットの全体が装着位置と退避位置との間を揺動することから、装着された状態の中間転写体ユニットの周囲には該ユニットの揺動を許容するだけの空間を確保する必要がある。そして、この空間の大きさは中間転写ユニットを退避位置に設定することによって該ユニットの感光体ドラム側に生じた空間と同じ大きさにならざるを得ず、中間転写体ユニットの着脱に要する空間のために画像形成装置そのもののサイズが大型化してしまうといった問題点があった。
【0009】
また、後者(特開平7−199678号公報)の画像形成装置においては、中間転写体ユニットの全体を揺動させてはいないものの、移動ロールによる転写ベルトの押し上げ状態を解除すると、その分だけ転写ベルトが弛緩するので上記テンションロールが転写ベルトを外側に向けて押し出すことになり、しかも該テンションロールが一次転写位置とは反対側のベルトスパンに当接していることから、移動ロールの解除によって転写ベルトと感光体ドラムとの間に生じた隙間と同じ大きさの空間をテンションロール側にも容易しておかなければならず、やはり中間転写体ユニットの着脱ために画像形成装置内に無駄な空間を確保しなければならないという問題点があった。
【0010】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、画像形成装置に対する着脱のために該装置内に確保しなければならない空間を可及的に小さくすることが可能であり、以て画像形成装置そのものの小型化に寄与することが可能な中間転写体ユニットを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の中間転写体ユニットは、無端状の転写ベルトを複数の搬送ロールに掛け回して構成されると共に、画像形成装置に対して着脱自在に設けられ、かかる画像形成装置内で像担持体から上記転写ベルトに一次転写されたトナー像を記録シートに二次転写するように構成された中間転写体ユニットを前提とし、一対の搬送ロールの間に形成されたベルトスパン上に上記一次転写位置を設けると共に、この一次転写位置を含むベルトスパン内には、上記転写ベルトを内側から押し上げて該転写ベルトと上記像担持体とを接触させる一方、このユニットを画像形成装置から抜き出す際には押し上げ状態が解除されて上記転写ベルトを像担持体から離間させる移動ロールと、付勢された状態で常に上記転写ベルトの内側に当接するテンションロールとを設け、上記転写ベルトによって囲まれた空間のうち、かかる転写ベルトを像担持体から離間させたことによって消滅した空間S1 と、この離間動作によってテンションロールが新たに創出した空間S2 とを比較した場合に、S1 >S2 となるように上記移動ロール及びテンションロールが配置されていることを特徴とするものである。
【0012】
このような技術的手段によれば、上記移動ロールは一対の搬送ロールの間に形成された転写ベルトのスパン、すなわちベルトスパン内で該転写ベルトに接しており、本発明の中間転写体ユニットを画像形成装置ないに装着した際には、この移動ロールによって転写ベルトを内側から押し上げることにより、トナー像が形成される像担持体と転写ベルトとを接触させることができる。一方、中間転写体ユニットを画像形成装置内から取り外す際には、上記移動ロールによる転写ベルトの押し上げ状態を解除することにより、かかる転写ベルトと像担持体とが離間し、像担持体を傷つけることなく本発明の中間転写体ユニットを画像形成装置外へ引き出すことができる。
【0013】
このように移動ロールによる転写ベルトの押し上げ状態を解除して中間転写体ユニットの着脱を行う場合、移動ロールによる転写ベルトの押し上げ状態が解除されて該転写ベルトが弛緩すると、その分だけテンションロールが転写ベルトを外側に押し上げるため、やはり画像形成装置内における中間転写体ユニットの周囲にはテンションロールの外側への移動を許容するだけの空間が必要となる。
【0014】
ここで、上記転写ベルトによって囲まれた空間のうち、かかる転写ベルトを像担持体から離間させたことによって消滅する空間S1 と、テンションロールが外側に移動したことによって新たに創出された空間S2 とに着目すると、本発明においては上記テンションロールが移動ロールと同一のベルトスパン内に設けられていることから、上記空間S1 とS2 は中間転写体ユニットの同一の側に位置することになる。上記空間S1 は転写ベルトを像担持体に接触させるため、すなわちトナー像を転写ベルトに一次転写するために必要とされる空間であり、画像形成装置内における中間転写体ユニットの周囲には空間S1 のためのスペースが必然的に設けられていることから、空間S1 と同一の側に位置する空間S2 はこのスペースを利用して生じることができる。つまり、上記空間S1 とS2 は画像形成装置内で中間転写体ユニットの周囲に必要されるスペースの一部を共用しており、その分だけ該ユニットの着脱時にのみ必要とされる画像形成装置内のスペースを縮小することができるものである。
【0015】
しかも、ユニットの着脱時に消滅する空間S1 と創出される空間S2 とを比較した場合、S1 >S2 となるように上記移動ロール及びテンションロールが配置されていることから、画像形成装置内の中間転写体ユニットの周囲には該ユニットの着脱時にのみ必要とされる無駄なスペースを殆ど設ける必要がない。
【0016】
上記テンションロールの移動によって創出される空間S2 を移動ロールの退避によって消滅する空間S1 よりも小さくする(S2 <S1 )には、転写ベルトの同一のスパン内に位置する移動ロールとテンションロールの配置を工夫すれば良い。
【0017】
例えば、図9に示すように、二点A及びB間でロール100にベルト101を掛け回した状態で該ロール100を距離hだけ上昇させる場合を想定し、ロール100が上昇する前のAB間のベルト長をd1 、上昇後のAB間のベルト長をd2 とすると、かかるベルト101のロール100に対するラップアングルθが大きい程、ロール100の上昇に伴うAB間のベルト101の周長の変化量(d2 −d1 )は大きくなる。従って、転写ベルトを像担持体から離間させたことにより発生した該転写ベルトの弛緩をテンションロールの移動によって吸収するのであれば、テンションロールに対する転写ベルトのラップアングルが大きい程、かかるテンションロールの移動量を小さくすることができる。また、転写ベルトの弛緩は移動ロールの退避によって生じるのであるから、テンションロールに対する転写ベルトのラップアングルが移動ロールに対するそれよも大きければ、移動ロールの退避量に比べてテンションロールの移動量が小さくなる筈である。
【0018】
すなわち、本発明においては、上記移動ロールと転写ベルトとが形成するラップアングルをθ1 、上記テンションロールと転写ベルトとが形成するラップアングルをθ2 としたとき、常にθ1 <θ2 に設定されていれば、ユニットの着脱時に消滅する空間S1 よりも創出される空間S2 の方が小さくなり、画像形成装置内の中間転写体ユニットの周囲に設けるスペースを可及的に小さくすることができるのである。
【0019】
また、図10に示すように、十分な間隔を有する二点CD間に線分CDよりも僅かに変位したE点を経由して一定の長さLのベルト102を張設した場合を想定する。E点をCD間の略中央に位置させていた場合の線分CDに対するE点の高さをh、E点をC点に近接させた場合のそれをHとすると、CD間の距離に対してhが十分に小さい場合にはH<hとなる。従って、ベルトスパンを形成している搬送ロールと移動ロール又はテンションロールとの距離に着目した場合、テンションロールの方が移動ロールよりも搬送ロールに近接していれば、転写ベルトを像担持体から離間させた際のテンションロールの移動量は移動ロールの退避量よりも小さくなる。
【0020】
すなわち、本発明においては、上記移動ロールとこれに隣接する最寄りの搬送ロールとの距離をd1 、上記テンションロールとこれに隣接する最寄りの搬送ロールとの距離をd2 としたとき、常にd1 >d2 に設定されていれば、ユニットの着脱時に消滅する空間S1 よりも創出される空間S2 の方が小さくなり、画像形成装置内の中間転写体ユニットの周囲に設けるスペースを可及的に小さくすることができるのである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の中間転写体ユニットを詳細に説明する。
図1は本発明の中間転写体ユニットを装着したデジタルカラー複写機の一例を示すものである。この複写機は、プラテン10上に置かれた原稿11の画情報を光学的に読み取ってこれをCCDセンサ12で電気的な画像データに変換する画像入力部1と、この画像入力部1から転送された画情データに基づいて記録シートP上に画像形成を行う画像出力部2とから構成されており、更に、上記画像入力部1にはプラテン10に対して原稿11を自動給送するADF13を取り付けることができるようになっている。
【0022】
上記画像出力部2は画像入力部1から転送された画像データに基づいて感光体ドラム20上にトナー像を形成した後、かかるトナー像を無端状の転写ベルト3に一次転写し、更に転写ベルト3上のトナー像を記録シートPに二次転写することで該記録シートP上に記録画像を形成しており、トナー像が二次転写された記録シートPは定着器4を経て排出トレイ50上に排出されるようになっている。
【0023】
また、上記感光体ドラム20は所定のプロセス速度で矢線方向に回動しており、その周囲には、かかる感光体ドラム20の表面を所定の背景部電位にまで一様帯電する帯電コロトロン21と、画像データに基づいて変調されたレーザピームで感光体ドラム20を露光し、該感光体ドラム20上に静電潜像を形成するレーザビームスキャナ22と、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色現像器を有し、いずれかの現像器で感光体ドラム上の静電潜像を現像するロータリ現像ユニット23と、転写ベルト3に対するトナー像の一次転写に先立って感光体ドラム20上の電位を除去する転写前処理コロトロン24と、トナー像の一次転写が終了した後の感光体ドラム20上の残留トナーを除去するクリーナ25とが配置されている。
【0024】
一方、上記転写ベルト3は複数のロールに掛け回されて矢線方向に回動しており、感光体ドラム20上に順次形成される各色トナー像はこの転写ベルト3に多重転写された後に、かかる転写ベルト3から記録シートPへ一括して二次転写されるようになっている。この転写ベルト3を挟んで感光体ドラム20と対向する位置には該感光体ドラム20との間に転写電界を形成する一次転写ロール30が配設される一方、トナー像の二次転写位置には二次転写ロール31及び対向電極ロール32が転写ベルト3を挟んで配設されており、記録シートPは上記二次転写ロール31と転写ベルト3との間に挿通されてトナー像の転写を受けるように構成されている。また、転写ベルト3の回動経路のうち、二次転写位置と一次転写位置との間には、二次転写が終了した転写ベルト3の表面から紙粉や残留トナーを除去するベルトクリーナ33が設けられている。
【0025】
また、上記画像出力部2の下方にはサイズの異なる記録シートPを収容した4段のシート給送カセット5a〜5dが装備されており、複写作業で選択されたサイズの記録シートPがフィードローラ51の回動により、いずれかのシート給送カセットから画像出力部2へ送り出されるようになっている。各シート給送カセット5a〜5dからトナー像の二次転写位置へ至る記録シートPの搬送経路上には複数のシート搬送ロール52が配設されると共に、二次転写位置の直前にはレジストレーションロール53が配設されており、かかるレジストレーションロール53はシート給送カセット5a〜5dから送り出された記録シートPを感光体ドラム20に対する静電潜像の書き出しタイミングに同期した所定のタイミングで二次転写位置に送り込む。
【0026】
尚、図1中において、符号26は画像入力部1から画像出力部2に転送されてきた画像データを複写作業の内容に応じて処理した後に上記レーザビームスキャナ22に供給する画像処理部、符号54は記録シートPの手差し給紙に用いる手差しトレイ、符号55はトナー像が二次転写された記録シートPを定着器4へ給送するためのシート搬送ベルト、符号56は記録シートPの両面コピーの際に該記録シートPを反転させて定着器4から二次転写位置へ給送するためのインバータ通路である。
【0027】
以上のように構成された本実施例のカラー複写機では、画像入力部1によって取り込まれた原稿の画情報に基づいてレーザビームスキャナ22が感光体ドラム20を露光し、先ず、感光体ドラム20上にはブラックに対応した静電潜像の書き込みが行われる。一方、ロータリー現像ユニット23ではブラックトナーの現像器が感光体ドラム20との対向位置に設定され、上記静電潜像はこのブラック現像器によってその書き込みタイミングから少し遅れて現像される。そして、このようにして形成されたブラックのトナー像は一次転写ロール30によって転写ベルト3上に一次転写され、転写ベルト3はトナー像を担持したまま回転する。また、ブラック現像器による現像工程が終了すると、転写ベルト3が1回転サイクルを終了する迄の間に現像器の交換が行われ、ロータリ現像ユニット23の90°回転によってイエロートナーの現像器が感光体ドラム20との対向位置に設定される。
【0028】
以降は転写ベルト8の1回転サイクル毎にこれら動作が繰り返され、その度毎にイエロー、マゼンタ及びシアンのトナー像が感光体ドラム20から転写ベルト3に転写され、かかる転写ベルト3上には4色のトナー像による重ね合わせトナー像が形成される。そして、このようにして形成されたフルカラーの多重転写トナー像は所定のタイミングでレジストレーションロール53から送られてきた記録シートPに二次転写され、未定着トナー像が転写された記録シートPは定着器4を経て排出トレイ50に排出される。
【0029】
上記転写ベルト3はそのメインテナンス性を向上させるため、かかる転写ベルト3を掛け回した複数のロールと共に中間転写体ユニットUとして構成されており、上記カラー複写機の画像出力部2に装着され、必要に応じて画像出力部2の前面側から抜き差しできるようになっている。図2はこの中間転写体ユニットUを示すものであり、転写ベルト3を掛け回した複数のロールは前面側フレーム34及び背面側フレーム35によってその両軸端を支承され、これらフレーム34,35の間で自在に回転し得るように構成されている。
【0030】
また、図3はこの中間転写ユニットUを画像出力部に装着した状態での各ローラの配置を示すものである。同図において、符号36は上記転写ベルト3に対して図示外のモータの回転を伝達するドライブロール、符号37は回動中における転写ベルト3の幅方向への移動を規制するステアリングロール、符号32はトナー像の二次転写位置に配置された前述の対向電極ロール、符号38は上記ステアリングロール37と対向電極ロール32との間で転写ベルト3を案内する従動ロールであり、これらのロールはユニットU内に固定的に配設され、転写ベルト3の回動経路を決定している。従って、これらのロールが本発明における搬送ロールに該当する。
【0031】
トナー像を感光体ドラム20から転写ベルト3に転写するための一次転写位置は上記ドライブロール36とステアリングロール37との間に設けられており、スプリング30aで付勢された上記一次転写ロール30が感光体ドラム20と対向する位置で転写ベルト3の裏面側に接している。また、転写ベルト3を感光体ドラム20と確実に接触させるため、ドライブロール36とステアリングロール37とが形成する転写ベルト3のスパン(以下、「ベルトスパン」という)内には、該転写ベルト3を内側から押し上げる移動ロール39が設けられている。この移動ロール39の下方には支軸40を中心として回転するカム41が設けられており、このカム41の設定位置に応じて上記移動ロール39が上下動するように構成されている。カム41の支軸40は中間転写体ユニットUの着脱操作ハンドル(図示せず)に連結されており、ユニットUを画像出力部に装着した状態で該ハンドルを装着位置に回転させると、カム41の回転によって移動ロール39が転写ベルト3を押し上げ、かかる転写ベルト3が感光体ドラム20に接触するようになっている。これによって、トナー像を感光体ドラム20から転写ベルト3に転写することが可能となる。
【0032】
また、各ロール間における転写ベルト3の弛みを防止して、かかる転写ベルト3に常に所定の張力を与えるべく、ドライブロール36とステアリングロール37とが形成するベルトスパン内にはテンションロール42が設けられている。このテンションロール42は支軸43を中心として揺動する略L字型の揺動アーム44の一端に装着されており、かかる揺動アーム44の他端をスプリング45で引っ張ることにより、常に付勢された状態で転写ベルト3の内側に当接している。
【0033】
一方、図5は中間転写体ユニットUの着脱操作ハンドルを離脱位置に設定し、移動ロール39を転写ベルト3の押し上げ位置から退避させた状態を示すものである。移動ロール39が退避したことにより、転写ベルト3の押し上げ状態は解除され、かかる転写ベルト3は感光体ドラム20から離間する。これにより、転写ベルト3と感光体ドラム20との摺接を防止しつつ、中間転写体ユニットUを複写機の画像出力部2から抜き出すことが可能となる。
【0034】
このとき、スプリング30aによって付勢された一次転写ロール30が転写ベルト3を感光体ドラム20に向けて押し上げていては都合が悪いことから、かかる一次転写ロール30は移動ロール39の上下動に応じて転写ベルト3と接離するように構成されている。図5に示すように、上記移動ロール39は支軸46を中心として揺動する支持アーム47の先端に設けられており、かかる支持アーム47は移動ロール39が常にカム41の設定位置に応じて上下動するよう、スプリング48によってカム41の方向に付勢されている。この支持アーム47は一次転写ロール37の回転軸を押さえ込むように配設されており、カム41の回転によって移動ロール39が降下すると、揺動した支持アーム47よって一次転写ロール39が転写ベルト3から離間する方向に押し下げられ、これによって一次転写ロール37が移動ロール39と連動して転写ベルト3と接離するようになっている。
【0035】
ここで、カム41を回転させて移動ロール39による転写ベルト3の押し上げ状態を解除すると、その分だけドライブロール36とステアリングロール37との間で転写ベルト3に弛みが発生するが、このベルトスパン内には転写ベルト3の内側から外側に向けて付勢されたテンションロール42が当接していることから、移動ロール39が転写ベルト3から退避すると、今度はテンションロール42が転写ベルト3を外側に向けて押し上げることとなり、転写ベルト3の弛緩が防止される。
【0036】
図6は、転写ベルト3によって囲まれた空間を画像出力部2に対する中間転写体ユニットUの装着時と抜き出し時とで比較したものである。同図中にハッチングで示される空間S1 は移動ロール39による転写ベルト3の押し上げ状態を解除することにより、すなわちユニットUの抜き出しのために転写ベルト3を感光体ドラム20から離間させたことにより、転写ベルト3の外側となった空間である。また、ハッチングS2 で示される空間はそのときにテンションロール42の移動によって新たに転写ベルト3の内側となった空間である。
【0037】
この図から明らかなように、本実施例の中間転写体ユニットUでは、ドライブロール36とステアリングロール37とが形成する同一のベルトスパン内に上記移動ロール39及びテンションロール42を配置しことから、かかるユニットUを画像出力部2から抜き出す際に転写ベルト3の外側となる空間S1 、転写ベルト3の内側となる空間S2 は同一のベルトスパン上、すなわち中間転写体ユニットUの同一の側に互いに隣接して発生することとなる。上記空間S1 はトナー像を転写ベルト3に一次転写するために必要な空間であり、画像出力部2に装着された中間転写体ユニットUの感光体ドラム側には空間S1 のためのスペースが必然的に設けられていることから、本実施例では中間転写体ユニットUの着脱の際にテンションロール42が転写ベルト3を外側に押し出して上記空間S2 が発生しても、かかる空間S2 のためのスペースを画像出力部2内に別段設ける必要がない。
【0038】
また、本実施例では移動ロール39が転写ベルト3を感光体ドラム20に向けて押し上げている状態において、図7に示すように移動ロール39に対する転写ベルト3のラップアングルをθ1 、図8に示すようにテンションロール42に対する転写ベルト3のラップアングルをθ2 とすると、θ1 <θ2 となるように移動ロール39及びテンションロール42の配置がなされており、テンションロール42の移動によって新たに必要なとなる空間S2 が移動ロール39の退避によって消滅した空間S1 よりも必ず小さくなるように構成されている。すなわち、移動ロール39の退避によって生じた転写ベルト3の弛みをテンションロール42の移動によって解消する場合、既に図9を用いて説明したように、テンションロール42のラップアングルが移動ロール39のラップアングルよりも大きければ、テンションロール42の移動量は図6に示す空間S1 の高さh1 よりも小さくなり、空間S2 が空間S1 よりも小さくなるのである。
【0039】
更に、本実施例では移動ロール39をドライブロール36とステアリングロール37とが形成するベルトスパンの略中央に配置する一方、テンションロール42をステアリングロール37に近接して配置しており、移動ロール39とドライブロール36との距離をL1 、テンションロール42とステアリングロール37との距離をL2 としたとき、L1 >L2 に設定されている。このため、移動ロール39の退避によって生じた転写ベルト3の弛みをテンションロール42の移動によって解消する場合、既に図10を用いて説明したように、ベルトスパンの端部近傍に位置するテンションロール42の移動量は該ベルトスパンの略中央における上記空間S1 の高さh1 よりも小さくなり、この点においても空間S2 が空間S1 よりも小さくなるのである。
【0040】
その結果、本実施例の中間転写体ユニットUでは、これを複写機の画像出力部2から抜き出す際に転写ベルト3を感光体ドラム20から離間させる操作を行っても、転写ベルト3がテンションロール42によって外側に膨らむ量を可及的に小さくすることができる。従って、画像出力部2に装着したユニットUの周囲の機器と転写ベルト3との干渉を避けるために、かかるユニットUの周囲に無駄なスペースを形成する必要がなく、その分だけ画像出力部、ひいては複写機全体の小型化を図ることができるものである。
【0041】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の中間転写体ユニットによれば、転写ベルトによって囲まれた空間のうち、転写ベルトを像担持体から離間させたことによって消滅する空間S1 及び新たに創出された空間S2 は中間転写体ユニットの同一の側に位置することになり、しかも創出される空間S2 は消滅する空間S1 よりも小さい(S2 <S1 )ことから、画像形成装置内の中間転写体ユニットの周囲には該ユニットの着脱時にのみ必要とされる無駄なスペースを殆ど設ける必要がなく、その分だけ該ユニットが装着される画像形成装置そのものの小型化を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中間転写体ユニットが装着されるカラー複写機の構造を示す概略図である。ロボットハンドの実施例を示す正面図である。
【図2】 実施例に係る知友間転写体ユニットの外観を示す斜視図である。
【図3】 実施例に係る中間転写体ユニットを複写機内に装着した状態における各種ロールの配置及び転写ベルトの回動経路を示す概略図である。
【図4】 実施例に係る中間転写体ユニットを複写機から離脱させる際の各種ロールの配置及び転写ベルトの状態を示す概略図である。
【図5】 実施例に係る移動ロール及び一次転写ロールの移動機構を示す概略図である。
【図6】 転写ベルトを感光体ドラムから離間させる前後における該転写ベルトの張設状態を比較した図である。
【図7】 実施例に係る転写ベルトの移動ロールに対するラップアングルを示す図である。
【図8】 実施例に係る転写ベルトのテンションロールに対するラップアングルを示す図である。
【図9】 二点AB間でロールに掛け回したベルトの長さと該ロールに対するベルトのラップアングルとの関係を説明する図である。
【図10】二点CD間でE点に掛け回したベルトの高さh又はHとCD間におけるE点の位置との関係を説明する図である。
【符号の説明】
2…画像出力部(画像形成装置)、3…転写ベルト、36…ドライブロール (搬送ロール)、37…ステアリングロール(搬送ロール)、39…移動ロール、42…テンションロール、U…中間転写体ユニット

Claims (3)

  1. 無端状の転写ベルトを複数の搬送ロールに掛け回して構成されると共に、画像形成装置に対して着脱自在に設けられ、かかる画像形成装置内で像担持体から上記転写ベルトに一次転写されたトナー像を記録シートに二次転写するように構成された中間転写体ユニットにおいて、
    一対の搬送ロールの間に形成されたベルトスパン上に上記一次転写位置を設けると共に、
    この一次転写位置を含むベルトスパン内には、上記転写ベルトを内側から押し上げて該転写ベルトと上記像担持体とを接触させる一方、このユニットを画像形成装置から抜き出す際には押し上げ状態が解除されて上記転写ベルトを像担持体から離間させる移動ロールと、付勢された状態で常に上記転写ベルトの内側に当接するテンションロールとを設け、
    上記転写ベルトによって囲まれた空間のうち、かかる転写ベルトを像担持体から離間させたことによって消滅した空間S1 と、この離間動作によってテンションロールが新たに創出した空間S2 とを比較した場合に、S1 >S2 となるように上記移動ロール及びテンションロールが配置されていることを特徴とする中間転写体ユニット。
  2. 請求項1記載の中間転写体ユニットにおいて、上記移動ロールと転写ベルトとが形成するラップアングルをθ1 、上記テンションロールと転写ベルトとが形成するラップアングルをθ2 としたとき、常にθ1 <θ2 に設定されていることを特徴とする中間転写体ユニット。
  3. 請求項1記載の中間転写体ユニットにおいて、上記移動ロールとこれに隣接する最寄りの搬送ロールとの距離をd1 、上記テンションロールとこれに隣接する最寄りの搬送ロールとの距離をd2 としたとき、常にd1 >d2 に設定されていることを特徴とする中間転写体ユニット。
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