JP3772400B2 - 遊戯球検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊戯盤(いわゆるパチンコ)に用いる遊戯球(いわゆるパチンコ玉)の通過を検出し、遊戯球の個数の計数などに用いられる遊戯球検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、金属(鋼球)よりなる遊戯球を検出する遊戯球検出器としては、遊戯球の通過部位の近傍に配置した検知コイルに高周波電流を流しておき、検知コイルのインピーダンスの変化を利用することで遊戯球の通過を検出するものが知られている。すなわち、高周波電流を流している検知コイルの近傍を遊戯球が通過すると、渦電流損などによって検知コイルのインピーダンスが変化することを利用する。検知コイルは一般には高周波発振回路の発振コイルと兼用されており、検知コイルのインピーダンスの変化による高周波発振回路の発振停止や発振出力のレベル変化を信号処理回路により検出することによって遊戯球の通過に対応した出力を発生するのである。
【0003】
高周波発振回路および信号処理回路を含む回路部はプリント基板よりなる回路基板に実装され、この回路基板に検知コイルが接続される。また、検知コイルおよび回路基板は合成樹脂のような絶縁材料よりなるケーシングに収納される。ここに、回路部では高周波発振回路の出力変化を検出しているから、外部からの高周波、静電気、遊戯球以外の金属や磁石などの影響を受けて誤動作することがあり、また検知コイルや回路部からは高周波の輻射が生じて雑音源になることがある。そこで、ケーシングの中にはシールド板が配設され、電磁波や静電気の影響を抑制している。
【0004】
一例を示すと、図17に示すように、ケーシング1の一部には遊戯球の通過する通過孔2が形成されており、ケーシング1の残りの部分には検知コイル3および回路基板4が収納される。ケーシング1は図17に示してあるボディ1aに対して、検知コイル3および回路基板4を覆うカバー1bを結合することによって構成される。
【0005】
シールド板5は、ボディ1aの内側面に沿って検知コイル3および回路基板4に対向するように配置される。シールド板5は、図18に示すように、平板状であるが、周縁の一部を略L字形に折曲した形の接続片5aが突設され、この接続片5aの先端部は回路基板4に設けた透孔4aを通して回路基板4の上面側に引き出され、回路基板4の上面に形成されたアース部位である導電パターンに半田接続される。
【0006】
回路基板4はケーシング1に固定される。また、シールド板5はボディ1aの内側面に対して接着剤を用いて固定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、シールド板5は回路基板4の厚み方向の一面側にのみ設けられているから、以下のような問題が生じる。
すなわち、遊戯球が帯電した場合には遊戯球が通過孔2を通るときに、遊戯球→シールド板5→回路基板4の導電パターンという経路で電荷が放出され、回路基板4に実装した電子部品は静電気から保護されるのであるが、ケーシング1を遊戯盤に組み込む際に組立作業者が帯電していると、ボディ1aとカバー1bとの隙間などを通る沿面放電が生じて、電子部品が静電気によって破損することがある。
【0008】
また、シールド板5は回路基板4の厚み方向の片側にのみ設けられているから、外来する電磁波の影響を受けることがあり、たとえば電磁波の多い場所では誤動作が生じることもある。とくに、最近では携帯電話を遊戯盤に近づけることによる遊戯盤の誤動作が問題になっている。
さらに、検知コイル2のインピーダンス変化を検出することによって遊戯球の通過を検出するものであるから、検知コイル2により形成される電磁界に影響を与える程度に金属物や磁石が近接すると遊戯球がない場合でも遊戯球が有ると誤検出することがある。
【0009】
上述のように、シールド板5によって、静電気、磁気、電磁波の影響をある程度は抑制することができるものの、シールド板5を回路基板4の片面にしか設けていないものであるから、これらの影響を充分には抑制することができないものである。
また、シールド板5は、接着剤を用いてボディ1aに固定されているものであるから、接着剤を用いることによる材料コストの増加および工数の増加が生じるものである。とくに、接着剤を乾燥させるために比較的長時間の工程を必要とするから、大量生産に適さないという問題がある。
【0010】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、第1の目的は静電気、磁気、電磁波による誤動作を防止することにあり、第2の目的は製造工程を簡単にして大量生産を可能とする構成の遊戯球検出器を提供するとともに、材料コストや工数が比較的少ない遊戯球検出器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、第1の目的を達成するために、金属製の遊戯球を通過させる通過孔を有した絶縁材料よりなるケーシングと、通過孔に近接してケーシング内に配置された検知コイルと、検知コイルに高周波電流を流すとともに検知コイルのインピーダンスの変化に基づいて遊戯球が通過孔を通過したことを検知する回路部が実装されケーシング内の定位置に固定された回路基板と、回路基板の厚み方向の両側でケーシングの内側面に沿って配置されるとともに回路基板のアース部位に接続される一対のシールド板とを備え、ケーシングは、検知コイルと回路基板と一方のシールド板とを収容するボディと、ボディに対して凹凸係合により結合されるとともに他方のシールド板を固定したカバーとを結合して形成され、カバーに保持された上記他方のシールド板にはボディにカバーを結合した状態で回路基板のアース部位に弾接する接触片が突設され、上記一方のシールド板と上記ボディとはボディに設けた突部を上記一方のシールド板に圧入することによって固定され、上記一方のシールド板には厚み方向に折曲され上記回路基板の一面に当接する支持片が形成されているのである。
【0012】
すなわち、回路基板の厚み方向の両側にシールド板を配置しているから、静電気や電磁波の影響を大幅に抑制することができ、これらによる誤動作や電子部品の破損を防止することができる。また、シールド板の材料として磁性体を用いれば磁気による影響も抑制することができ、誤動作を抑制することができる。
【0013】
しかも、ボディに一方のシールド板と回路基板と検知コイルとを組み込み、他方のシールド板を取り付けたカバーをボディに結合するだけで、上記他方のシールド板を回路基板のアース部位に接続することができる。つまり、組立作業が簡単になるのである。
【0014】
加えて、ボディに設けた突部に一方のシールド板を圧入するから、ケーシングとシールド板との固定に際して接着剤が不要になる。しかも、シールド板には厚み方向に折曲した支持片が形成され、支持片が回路基板に当接するから、振動や衝撃によってシールド板がボディから浮き上がろうとしても回路基板に支持片が当接することで浮き上がりが防止される。
【0015】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記支持片が上記回路基板の厚み方向の弾性を有し、上記回路基板に弾接するのである。
この構成によれば、振動や衝撃を支持片によって緩和するから、シールド板の位置ずれを確実に防止することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、上記支持片が上記ボディに上記一方のシールド板を圧入固定している部位を囲むように複数箇所に形成されているのである。
【0016】
この構成によれば、ケーシングとシールド板とを圧入固定している部位を囲む形で複数の支持片が配置されているので、圧入固定部位に対して支持片から作用する力に偏りが生じないのである。また、回路基板に支持片が弾接するからシールド板を回路基板に半田接続する必要がなく、組立作業が容易になる。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、上記シールド板の少なくとも1枚には検知コイルをハウジングの内側面との間に挟持するように検知コイルに弾接する押さえばね片が形成されているのである。
【0017】
この構成によれば、シールド板に設けた押さえばね片が検知コイルに弾接することで、検知コイルのがたつきが防止される。しかも、振動や衝撃があっても検知コイルとシールド板との相対位置に変化が生じないのであって、シールド板が検知コイルに対して移動することによる誤検知を防止することができる。
請求項5の発明は、請求項1の発明において、上記ケーシングの内部には上記検知コイルの両側部が挿入される保持凹所が形成され、保持凹所の周壁には検知コイルを通過孔の周壁に向かって押し付ける形で検知コイルを固定する保持リブが突設されているのである。
【0018】
この構成によれば、検知コイルが通過孔の周壁に向かって押し付けられるので、通過孔に対する検知コイルの位置にばらつきが生じないとともに、検知コイルがケーシングに対して回路基板とは独立して固定されることになる。つまり、検知コイルと回路基板とはケーシングに対してそれぞれ固定されているから、遊戯球が通過孔を通過する際にケーシングに衝突して振動や衝撃が加わっても検知コイルと回路基板との接続部位に応力が作用しないのである。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1に示すように、ケーシング1は、遊戯球が通過する上下に貫通した通過孔2の形成されたボディ1aと、ボディ1aにおいて通過孔2の形成されていない部位(図1では右半分)に覆着されるカバー1bとを結合して形成される。カバー1bが覆着される部位には、ボディ1aとカバー1bとの間に検知コイル3およびプリント基板よりなる回路基板4が収納される。また、ケーシング1の内側にはボディ1aおよびカバー1bの内側面に沿ってそれぞれシールド板5,6が配設される。シールド板5,6の材料は半田接合の可能な金属であれば用いることが可能であるが、静電気、磁気、電磁波のすべてに対してシールド効果が得られるように磁性体金属を用いるのが望ましい。この種の材料としては、フェライト系ステンレス鋼SUS430などが望ましい。シールド板5,6は回路基板4の厚み方向の両側であって、検知コイル3と回路基板4とに跨がる形で配置される。言い換えると、両シールド板5,6により検知コイル3および回路基板4が挟まれる。検知コイル3は、略コ字形のコアを有するものであり、コアの両脚片が通過孔2の周壁2aに当接するように配置される。ただし、検知コイル3は通過孔2には露出しないように配置される。
【0020】
ボディ1aに収納されるシールド板5は、図4に示すように、図17に示した従来構成のものと同様に周縁の一部を略L字形に折曲した形の接続片5aが突設される。シールド板5の中央部には圧入用孔5b形成され、さらにシールド板5の両側縁にはそれぞれ支持部となる支持片5cが突設される。支持片5cは支持片5cを設けているシールド板5の各側縁に略平行な面内で略L字形に折曲される。ここで、接続片5aを設けたシールド板5の周縁と支持片5cを設けたシールド板5の両側縁とは互いに直交しており、接続片5aと支持片5cとは略平行になっている。また、支持片5cを設けているシールド板5の両側縁に沿う方向において、接続片5aと支持片5cとの間に圧入用孔5bが位置し、かつ同方向における圧入用孔5bとの距離は支持片5cのほうが接続片5aよりも短くなっている。さらに、接続片5aと支持片5cとは、シールド板5の厚み方向に対しては同じ面側に折曲されるが、互いに反対側から折曲される。つまり、図4(b)について言えば、接続片5aは右側から折曲され、支持片5cは左側から折曲される。ここにおいて、シールド板5の厚み方向における支持片5cの長さは接続片5aよりも短くなっている。加えて、支持片5cの基部付近には切込み溝5dが形成されている。
【0021】
ボディ1aの内底面には、上述した圧入用孔5bに圧入される圧入用ボス7が突設される。つまり、圧入用ボス7をシールド板5の圧入用孔5bに圧入することによって、シールド板5がボディ1aに固定されるのである。また、シールド板1aの周縁には適宜の切欠部5eが形成されており、ボディ1aの内側面には切欠部5eに噛合するリブ8が形成されている。つまり、図5に示すように、リブ8によりシールド板5が位置決めされ、圧入用ボス7によりシールド板5が固定されるのである。回路基板4はボディ1aにカバー1bを装着することによってケーシング1に固定される。また、回路基板4の一部はケーシング1から突出して図2のように端子部9を形成する。回路基板4には図1における上面側にアース用の導電パターン4aが形成されており(図2参照)、この導電パターン4aの中央部に透孔4bが形成される。シールド板5の接続片5aはこの透孔4bを通して回路基板4の上面側に引き出され、導電パターン4aに対して半田により接続される。支持片5cは回路基板4の下面側に当接し、ボディ1aの内底面と回路基板4との距離を保つ。したがって、外部からの衝撃や振動によってシールド板5がボディ1aから浮き上がろうとしても、回路基板4に支持片5cが当接していることで、シールド板5の移動が禁止され、結果的にシールド板5の位置が保たれる。
【0022】
一方、カバー1bには、図3、図7に示すように、内側面の略全面を覆う形でシールド板6が固定される。シールド板6の固定にはカバー1bの内底面に突設した2本の固定突起10をシールド板6に設けた固定孔(図6参照)6aに挿入し、固定突起10の先端部に熱かしめを施す。つまり、固定突起10の先端部を加熱して広げ、シールド板6がカバー1bから外れないようにするのである。シールド板6の一側片には接触片6bが延長されている。接触片6bはシールド板6から斜め下方に突設され、上下方向に可撓性を有するとともに、先端部が曲成されて回路基板4に弾接しやすくなっている。ここに、接触片6bの先端部はボディ1aにカバー1bを結合した状態で、回路基板4の導電パターン4aに接触するような位置が選択される。つまり、ボディ1aにカバー1bを結合するだけでシールド板6の接触片6bを導電パターン4aに弾接させ、シールド板5とともに回路基板4のアース部位に接続することができるのである。このように、2枚のシールド板5,6を回路基板4の1箇所でアース部位に接続するから、2箇所でアース部位に接続するよりもアース用の導電パターン4aの面積を小さくすることができ、限られた面積の回路基板4において他の部品を実装する面積を比較的広くとることができる。しかも、接触片6bは導電パターン4aに弾接するから、電気的接続状態を良好に保つことができる。ここにおいて、接触片6bは長手方向にスリット溝6cを形成することで撓みやすくするのが望ましい(図3参照)。
【0023】
なお、ボディ1aとカバー1bとは、ボディ1aの両側面(図2の上下面)に突設した結合突起11に対して、カバー1bの両側面(図3の上下面)に設けた結合枠12の結合孔13を係合させることによって互いに結合される。したがって、ボディ1aに検知コイル3と回路基板4とシールド板5とを取り付け、カバー1bにシールド板6を取り付けた状態でボディ1aとカバー1bとを結合すれば、遊戯球検出器を組み立てることができるのである。この組立工程では接着剤が不要であるから、従来構成に比較すると接着剤に要していた材料コストが削減され、また接着剤の乾燥を待つ必要がないから大量生産に適したものとなる。
【0024】
(実施形態2)
本実施形態は、図8に示すように、シールド板5の形状を実施形態1とは変えたものである。つまり、図9に示すように、シールド板5には接続片5aを設けず、支持片5cのみを複数箇所に設けた構成を有する。ここで、実施形態1の構成において接続片5aを支持片5cに置き換えることによって3個の支持片5cを有するシールド板5を用いてもよいが、実施形態1において接続片5aを設けていた周縁に2個の支持片5cを設けると(つまり支持片5cは合計4個になる)シールド板5をより一層安定的に支持することができる。
【0025】
また、各支持片5cはシールド板5に対して斜めに突設されることによって上下方向に弾性を持つように形成され、さらに支持片5cの先端部は回路基板4の下面に沿うように折曲されて弾接片5fを形成している。アース用の導電パターン4aは回路基板4の下面側であって支持片5cに設けた弾接片5fが当接する部位に形成される。つまり、シールド板5の圧入用孔5bにボディ1aに設けた圧入用ボス7を圧入することによってボディ1aにシールド板5を固定した後、回路基板4をボディ1aに取り付けてカバー1bをボディ1aに結合すれば、回路基板4の導電パターン4aに支持片5cに設けた弾接片5fが弾接することによって、回路基板4のアース用の導電パターン4aに対してシールド板5が電気的に接続されるのである。また、カバー1bに設けたシールド板6については実施形態1と同様に、回路基板4の上面に設けた導電パターン4aに電気的に接続される。
【0026】
本実施形態の構成によれば、シールド板5を回路基板4に半田接続する必要がなく、ボディ1aに対してシールド板5と検知コイル3および回路基板4とを順次組み付けて、シールド板6を保持したカバー1bをボディ1aに結合するだけの簡単な工程で遊戯球検知器を組み立てることができるのである。つまり、シールド板5の半田接続の工程が不要である分だけ実施形態1の構成よりもさらに組立性に優れたものとなる。
【0027】
(実施形態3)
実施形態1、2のように、ボディ1aに設けた結合突起11とカバー1bに設けた結合孔13とを係合させることによりケーシング1を形成した場合に、結合突起11と係合孔13との寸法の不一致によってがたつきが生じることがある。ボディ1aおよびカバー1bにはシールド板5,6が保持されているから、ボディ1aとカバー1bとの間にがたつきが生じると、検知コイル3とシールド板5,6との距離が変化し、このことが遊戯球の検出感度に影響することになる。このように、がたつきによる感度変化が生じると、検査時と遊戯盤に組み込んだ状態とで動作に変化が生じ、遊戯盤に組み込んだ状態で所期の性能が得られないことになる。
【0028】
しかして、本実施形態では、シールド板6を図10に示す形状とすることによって、シールド板6を検知コイル3に弾接させ、結果的にシールド板5,6と検知コイル3との距離の変化を防止するとともに、ボディ1aに対するカバー1bのがたつきを防止し、もって検査時と遊戯盤に組み込んだ状態とで感度に変化が生じるのを防止しているのである。
【0029】
具体的には、シールド板6を図10に示す形状に形成しているのであって、シールド板6の中央部に接触片6b側が開放された略コ字形の分離スリット6dを形成している。シールド板6には2個の固定孔6aが形成される。両固定孔6aはコ字の脚の延長方向に離間しており、コ字の両脚の間でコ字の胴に対して接触片6b側に形成される。したがって、図11に示すように、固定孔6aに固定突起10を挿入し、固定突起10に熱かしめを施した状態では、コ字の外側の部位は厚み方向に可撓な押さえばね片6eとして機能する。そこで、押さえばね片6eの先端部を回路基板4に近づけるようにシールド板6を形成しておき、図12に示すように、ボディ1aとカバー1bとの結合状態において、検知コイル3に押さえばね片6eを弾接させるようにしておけば、検知コイル3が押さえばね片6eにより押さえられ、かつボディ1aに対してカバー1bが上方に押し上げられることによって、ボディ1aとカバー1bとのがたつきが防止される。つまり、検知コイル3とシールド板5,6との距離が変化せず、検査時と組み込み時とで特性が変化しないのである。本実施形態では回路基板4およびシールド板5も熱かしめにより固定してある。回路基板4はボディ1aに設けた突部18を回路基板4に設けた透孔4cに挿通して突部18に熱により溶融させることでボディ1aに固定される。
【0030】
(実施形態4)
ところで、検知コイル3を回路基板4に半田付けした状態で検知コイル3のコアを通過孔2の周壁に当接させた後、回路基板4をボディ1aに熱かしめによって固定した場合に、回路基板4はケーシング1に固定されるものの検知コイル3はケーシング1に固定されていないものであるから、振動や衝撃によって検知コイル3と回路基板4との半田付け部分に応力が作用し、半田にクラックが生じることがある。そこで、検知コイル3と半田付け部分とをポッティング剤で固めることが考えられているが、工程が多くなるとともに材料費が増加するという問題が生じる。
【0031】
そこで、本実施形態においては、検知コイル3を図13に示す構成とし、この検知コイル3をボディ1aに位置決めして固定する。つまり、検知コイル3は合成樹脂製のコイルボビン3aを有し、コイルボビン3aには図1における上面が開放された略コ字形の溝部3bが形成される。この溝部3bにコア3cが圧入されるのである。図13(a)に示すように、コア3cを溝部3bに圧入した状態でコア3cの両脚片の先端部はコイルボビン3aの端面からわずかに(寸法Aだけ)突出する。また、溝部3bの内周面には図13(b)に示すように、コア3cの上方への抜け止めをするための突部3dが形成されている。コイルボビン3aにおいて溝部3bの両側にはそれぞれ取付孔3eが形成されている。取付孔3eはコア3cの脚片の長手方向に長い楕円形に開口し、図13(b)の上下方向に貫通している。
【0032】
一方、ボディ1aの底面には図14に示すように、取付孔3eに挿入される左右一対の取付ボス14を設けている。また、ボディ1aにはコイルボビン3aの両側部に対応する部位にそれぞれ突壁15が形成されている。突壁15はボディ1aの内側面のうち通過孔2にもっとも近い面との間にコイルボビン3aを収めることができるように形成されている。つまり、ボディ1aの内側面と突壁15とに囲まれる部位にコイルボビン3aの両側部が挿入される保持凹所15aが形成される。ボディ1aの内側面のうち通過孔2にもっとも近い面には基準面(ボディ1aの内側に突設した突部の先端面)Fが設定され、突壁15において基準面Fに対向する面には保持リブ16が突設されている。保持リブ16は先端側ほど幅を狭くする形状であって、かつ図14(b)における上部は下側ほど突出量を大きくする形状に形成されている。この保持リブ16は基準面Fとの間でコイルボビン3aを保持することができるように突出寸法が設定されている。つまり、コイルボビン3aは基準面Fと保持リブ16との間で固定され、このときコア3cの先端面は基準面Fに圧接する。したがって、コア3cと通過孔2との距離は一定に保たれる。また、取付ボス14は取付孔3eに挿入された状態で上端部がコイルボビン3aから突出するように寸法が設定されており、コイルボビン3aをボディ1aに圧入した後に取付ボス14の上端部に熱かしめを施すことにより、コイルボビン3aをボディ1aに固定することができるのである。
【0033】
検知コイル3をボディ1aに固定した状態では、図15のような形になる。ここに、コイルボビン3aをボディ1aに装着する際には取付孔3eに取付ボス15が挿入されていることによって、コイルボビン3aの位置を規制しながらボディ1aに装着することができ、検知コイル3を位置ずれしないようにボディ1aに取り付けることができる。なお、検知コイル3をボディ1aに装着する際に、コア3cに対してコイルボビン3aから脱落させる向きの力が作用するが、コイルボビン3aにはコア3cの抜け止め用の突部3dが形成されているから、コア3cがコイルボビン3aから脱落することはない。さらに、図示していないが、コイルボビン3aには巻線が巻回されているから、コイルボビン3aがコア3cに密着しており、このことによってもコア3cのコイルボビン3aからの脱落は防止される。また、取付ボス14に熱かしめを施しているから、基準面Fと保持リブ16との距離とコイルボビン3aの寸法との関係による圧入しろが小さい場合でも、コイルボビン3aをボディ1aに対して強固に固定することができ、検知コイル3のボディ1aに対する位置ずれを確実に防止することができる。
【0034】
回路基板4は実施形態3と同様にボディ1aに対して熱かしめにより固定される。つまり、検知コイル3と回路基板4とは各別にボディ1aに固定され、半田を用いて接続される。この構成により、検知コイル3の固定のためのポッティングが不要になり、材料コストの増加が生じないのである。また、コイルボビン3aを固定する際に熱かしめの工程があるが、これは回路基板4の熱かしめと同時に行なうことができるから、工程の増加もないのである。他の構成および作用については実施形態1と同様である。
【0035】
なお、上述した各実施形態では、ボディ1aに設けた圧入用ボス7をシールド板5に設けた圧入用孔5bに圧入しているが、ボディ1aとシールド板5との凹凸の関係を逆にしてもよい。また、圧入用ボス7の先端部を加熱して変形させる熱かしめを施してもよい。
さらに、シールド板6は固定突起10を熱かしめすることによって固定するだけではなく、図16に示すように、カバー1bに突設した圧入用ポスト17をシールド板6に貫設した圧入用ホール6fに圧入して、シールド板6のカバー1bに対する固定強度を高めるようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明の構成によれば、回路基板の厚み方向の両側にシールド板を配置しているから、静電気や電磁波の影響を大幅に抑制することができ、これらによる誤動作や電子部品の破損を防止することができるという利点がある。また、シールド板の材料として磁性体を用いれば磁気による影響も抑制することができ、誤動作を抑制することができるという利点がある。
【0037】
しかも、ボディに一方のシールド板と回路基板と検知コイルとを組み込み、他方のシールド板を取り付けたカバーをボディに結合するだけで、上記他方のシールド板を回路基板のアース部位に接続することができるのであって、組立作業が簡単になるという利点がある。
【0038】
加えて、ボディに設けた突部に一方のシールド板を圧入するから、ケーシングとシールド板との固定に際して接着剤が不要になるという利点があり、しかも、シールド板には厚み方向に折曲した支持片が形成され、支持片が回路基板に当接するから、振動や衝撃によってシールド板がボディから浮き上がろうとしても回路基板に支持片が当接することで浮き上がりが防止されるという利点がある。
【0039】
請求項2の発明のように、上記支持片が上記回路基板の厚み方向の弾性を有し、上記回路基板に弾接するものでは、振動や衝撃を支持片によって緩和するから、シールド板の位置ずれを確実に防止することができるという利点がある。
請求項3の発明のように、上記支持片が上記ボディに上記一方のシールド板を圧入固定している部位を囲むように複数箇所に形成されているものでは、ケーシングとシールド板とを圧入固定している部位を囲む形で複数の支持片が配置されているので、圧入固定部位に対して支持片から作用する力に偏りが生じないのであり、また、回路基板に支持片が弾接するからシールド板を回路基板に半田接続する必要がなく、組立作業が容易になるという利点がある。
【0040】
請求項4の発明のように、上記シールド板の少なくとも1枚には検知コイルをハウジングの内側面との間に挟持するように検知コイルに弾接する押さえばね片が形成されているものでは、シールド板に設けた押さえばね片が検知コイルに弾接することで、検知コイルのがたつきが防止されるという利点があり、しかも、振動や衝撃があっても検知コイルとシールド板との相対位置に変化が生じないのであって、シールド板が検知コイルに対して移動することによる誤検知を防止することができるという利点がある。
【0041】
請求項5の発明のように、上記ケーシングの内部には上記検知コイルの両側部が挿入される保持凹所が形成され、保持凹所の周壁には検知コイルを通過孔の周壁に向かって押し付ける形で検知コイルを固定する保持リブが突設されているものでは、検知コイルが通過孔の周壁に向かって押し付けられるので、通過孔に対する検知コイルの位置にばらつきが生じないとともに、検知コイルがケーシングに対して回路基板とは独立して固定される。その結果、検知コイルと回路基板とがケーシングに対してそれぞれ固定されるから、遊戯球が通過孔を通過する際にケーシングに衝突して振動や衝撃が加わっても検知コイルと回路基板との接続部位に応力が作用しないという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示す断面図である。
【図2】実施形態1を示すカバーを外した状態の平面図である。
【図3】実施形態1に用いるカバーの下面図である。
【図4】実施形態1に用いるシールド板を示し、(a)は平面図、(b)は一部切欠側面図である。
【図5】実施形態1を示す要部断面図である。
【図6】実施形態1に用いるシールド板を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【図7】実施形態1に用いるカバーの断面図である。
【図8】実施形態2のカバーを外した状態の断面図である。
【図9】実施形態2に用いるシールド板の一部切欠側面図である。
【図10】実施形態3に用いるシールド板を示し、(a)は下面図、(b)は側面図である。
【図11】実施形態3におけるカバーとシールド板との関係を示し、(a)は断面図、(b)は下面図である。
【図12】実施形態3を示す断面図である。
【図13】実施形態4に用いる検知コイルを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図14】実施形態4における検知コイルを取り付ける前の状態を示し、(a)は要部平面図、(b)は要部断面図である。
【図15】実施形態4を示し、(a)は要部平面図、(b)は要部断面図である。
【図16】実施形態におけるカバーとシールド板との他の関係を示し、(a)は下面図、(b)は断面図である。
【図17】従来例を示す断面図である。
【図18】同上に用いるシールド板を示し、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
1a ボディ
1b カバー
2 通過孔
3 検知コイル
4 回路基板
5 シールド板
5b 圧入用孔
5c 支持片
6 シールド板
6b 接触片
7 圧入用ボス
15 突壁
15a 保持凹所
16 保持リブ
F 基準面

Claims (5)

  1. 金属製の遊戯球を通過させる通過孔を有した絶縁材料よりなるケーシングと、通過孔に近接してケーシング内に配置された検知コイルと、検知コイルに高周波電流を流すとともに検知コイルのインピーダンスの変化に基づいて遊戯球が通過孔を通過したことを検知する回路部が実装されケーシング内の定位置に固定された回路基板と、回路基板の厚み方向の両側でケーシングの内側面に沿って配置されるとともに回路基板のアース部位に接続される一対のシールド板とを備え、ケーシングは、検知コイルと回路基板と一方のシールド板とを収容するボディと、ボディに対して凹凸係合により結合されるとともに他方のシールド板を固定したカバーとを結合して形成され、カバーに保持された上記他方のシールド板にはボディにカバーを結合した状態で回路基板のアース部位に弾接する接触片が突設され、上記一方のシールド板と上記ボディとはボディに設けた突部を上記一方のシールド板に圧入することによって固定され、上記一方のシールド板には厚み方向に折曲され上記回路基板の一面に当接する支持片が形成されて成ることを特徴とする遊戯球検出器。
  2. 上記支持片は、上記回路基板の厚み方向の弾性を有し、上記回路基板に弾接することを特徴とする請求項1記載の遊戯球検出器。
  3. 上記支持片は、上記ボディに上記一方のシールド板を圧入固定している部位を囲むように複数箇所に形成されていることを特徴とする請求項2記載の遊戯球検出器。
  4. 上記シールド板の少なくとも1枚には検知コイルをハウジングの内側面との間に挟持するように検知コイルに弾接する押さえばね片が形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊戯球検出器。
  5. 上記ケーシングの内部には上記検知コイルの両側部が挿入される保持凹所が形成され、保持凹所の周壁には検知コイルを通過孔の周壁に向かって押し付ける形で検知コイルを固定する保持リブが突設されて成ることを特徴とする請求項1記載の遊戯球検出器。
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