JP3769907B2 - 受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルに用いられる受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用空調装置の冷凍サイクルでは、受液器と凝縮器とは別個独立して配置されている。そのため、部品点数の低減によるコスト低減が困難であり、また受液器と凝縮器とで互いに取付スペースを占めるため、省スペースの要望に応えることができないという不具合があった。
【0003】
そこで、上記不具合を解消するために、特開平4−320771号公報では、凝縮器の出口側ヘッダの壁部に、この出口側ヘッダと同方向に延びる筒状の受液器を一体に接合し、出口側ヘッダと受液器とを連通する連通路を設けた、いわゆる受液器一体型冷媒凝縮器が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、本発明者は、上記従来技術に基づいて受液器一体型冷媒凝縮器を試作し、この試作した受液器一体型冷媒凝縮器を図6に示すように車体100に搭載したところ、後述のような問題が発生することがわかった。
まず、本発明者の試作による、受液器一体型冷媒凝縮器3の車体100への搭載構造を説明する。図6において、エンジンルーム104の右側(車両幅方向の一方側)には、エンジンEが配置されており、エンジンルーム104の左側(車両幅方向の他方側)においては、ラジエータ105が配置され、このラジエータ105は、防振ゴム(図示せず)を介して車体100に固定される。
【0005】
このラジエータ105の前方(風上側)には、受液器一体型冷媒凝縮器3が重なるように近接配置されている。そして、受液器一体型冷媒凝縮器3は、ラジエータ105に図示しない取付ブラケットを介して取付固定されている。
このような配置では、エンジンEと受液器タンク37との間の間隙Cが非常に小さくなっている。本試作品では、エキゾーストマニホールド(以下、エキマニと略す)108の輻射熱等、エンジンEからの輻射熱または送風ファン106からラジエータ105通過後の熱風が回り込むことにより、受液器タンク37内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不具合を防止するために、エンジンEと受液器タンク37との間に、金属製の遮熱板90を設けている。それによって、エキマニ108等からの輻射熱又は送風ファン106からの熱風を遮断している。
【0006】
ここで、遮熱板90の固定は、図6のように、車両フレームFにボルトBでねじ止めする。
しかし、この固定方法では、車両振動等によって、受液器タンク37と遮熱板90とは別個に振動し、両者は相対的に大きく位置ずれを起こす。それを防ぐには、広い設置スペースを必要とし、ラジエータ105と遮熱板90との隙間を確保する必要があり、送風ファン106からの熱風が多く回り込む。
【0007】
本発明は上記点に鑑み、エンジンルーム内に、エンジンおよびラジエータが設置された車両において、ラジエータの空気上流側に受液器一体型冷媒凝縮器を近接配置する受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造において、凝縮器の受液器タンク内の冷媒が加熱されるのを抑制するとともに、構成の小型化、簡素化を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
すなわち、請求項1に記載の発明では、エンジンルーム(104)内に、エンジン(E)およびラジエータ(105)が設置された車両において、ラジエータ(105)の空気上流側に受液器一体型冷媒凝縮器(3)を近接配置する受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造であって、受液器一体型冷媒凝縮器(3)は、ガス冷媒を凝縮する凝縮部(8)と、凝縮部(8)に取付られ凝縮部(8)からの冷媒を気液分離する受液器タンク(37)とを備え、
受液器タンク(37)はエンジン(E)の近傍に配置されており、受液器一体型冷媒凝縮器(3)からラジエータ(105)に向かって送風ファン(106)にて送風されるようになっており、受液器タンク(37)とラジエータ(105)には、遮熱部材(50)が取り付けられているとともに、遮熱部材(50)と受液器タンク(37)との間に、受液器タンク(37)からラジエータ(105)へ向かう風が通過する通風路(52)が形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明では、遮熱部材(50)は、受液器タンク(37)とラジエータ(105)に取り付けられ両者(37、105)と固定されるので、構成の小型化、簡素化が実現できるとともに、送風ファン(106)からの熱風の回り込みを抑制でき、受液器タンク(37)内の冷媒が加熱されるのを抑制できる。また、車両振動等によって、受液器タンク(37)と遮熱部材(50)とが別個に振動することが無くなる。
【0010】
また、遮熱部材(50)が断熱性を持つことによって、受液器タンク(37)がエンジン(E)の輻射熱の影響を受けにくくできるとともに、通風路(52)をラジエータ(105)へ向かって風が通ることにより受液器タンク(37)が冷却され、受液器タンク(37)内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不具合を防止することができる。
【0011】
また、請求項2記載の発明によれば、遮熱部材(50)は、受液器タンク(37)とラジエータ(105)との隙間を閉塞するように取り付けられるとともに、通風路(52)が形成された断熱材からなるから、通風路(52)を遮熱部材(50)自体に形成したものとでき、構成の小型化が図れる。
ここで、請求項3に記載の発明によれば、上記の通風路は、受液器タンク(37)からラジエータ(105)へ向かうように形成された複数個の溝(52)であることを特徴とする。
【0012】
それによって、簡易な構成で通風路を形成できるとともに、複数個の溝(52)が受液器タンク(37)からラジエータ(105)へ向かうように形成されるので、通風路の流量が十分確保でき、さらに、遮熱部材(50)において各溝(52)の間は、受液器タンク(37)およびラジエータ(105)との接着面となるので、接着面積の確保が容易とできる。因みに、通風路の流量確保のため、1つの大きい溝とすると接着面積の確保が困難となる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明によれば、遮熱部材(50)は、柔軟性を有する発泡性樹脂又はゴムであり、受液器タンク(37)とラジエータ(105)とに貼付けるものであることを特徴とする。
本発明では、遮熱部材(50)が容易に変形するので、受液器タンク(37)とラジエータ(105)との相対的な配置状態に係わらず遮熱部材(50)の取付が容易とでき、また、発泡樹脂が有する高い断熱性により、良好な遮熱性能が実現できる。
【0014】
また、請求項5に記載の発明によれば、受液器タンク(37)は、ラジエータ(105)よりもエンジン(E)に向かって突出して配置されており、遮熱部材(50)は、受液器タンク(37)の突出形状に沿って屈曲しているから、受液器タンク(37)の外周に沿って通る通風路(50)の距離が長くなり、冷却効果が向上できる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
本実施形態は、自動車用空調装置の冷凍サイクルにおける受液器一体型冷媒凝縮器に本発明を適用したものである。図1に示す自動車用空調装置の冷凍サイクル1は、冷媒圧縮機2、受液器一体型冷媒凝縮器3、サイトグラス4、膨張弁5および冷媒蒸発器6を、冷媒配管7によって順次接続している。
【0017】
冷媒圧縮機2は、自動車のエンジンルーム104内に横置きに設置されたエンジンEにベルトVと電磁クラッチ(動力断続手段)Dを介して連結されている。この冷媒圧縮機2は、エンジンEの回転動力が伝達されると、冷媒蒸発器6より内部に吸入した気相(ガス)冷媒を圧縮して、高温高圧の気相冷媒を受液器一体型冷媒凝縮器3へ吐出する。
【0018】
受液器一体型冷媒凝縮器3は、凝縮部8、受液部9および過冷却部10を一体的に設けている。凝縮部8は、冷媒圧縮機2の吐出側に接続され、冷媒圧縮機2より内部に流入した気相冷媒を送風ファン106(図2参照)等により送られる室外空気と熱交換させて冷媒を凝縮液化させる凝縮手段として働く。
受液部9は、凝縮部8より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに気液分離して、液相冷媒のみ過冷却部10に供給する気液分離手段として働く。過冷却部10は、上側に配置された凝縮部8より下方に隣接して設けられ、受液部9より内部に流入した液相冷媒を送風ファン106(図2参照)等により送られる室外空気と熱交換させて液相冷媒を過冷却する過冷却手段として働く。
【0019】
サイトグラス4は、受液器一体型冷媒凝縮器3の過冷却部10より下流側に接続され、冷凍サイクル1内を循環する冷媒の気液状態を観察して、サイクル内封入冷媒量の過不足を点検する冷媒量点検手段として働くものである。このサイトグラス4は、自動車のエンジンルーム104内において点検者が視認し易い場所、例えば受液器一体型冷媒凝縮器3に隣設した冷媒配管7の途中に単独で架装されている。
【0020】
そして、サイトグラス4は、両端部が冷媒配管7に接続される管状の金属ボディ11、および、この金属ボディ11の上面に形成された覗き窓12に嵌め込まれた溶着ガラス13等より構成されている。一般に覗き窓12から気泡が見られるときは冷媒不足であり、気泡が見られないときは冷媒量が適正量である。
膨張弁5は、冷媒蒸発器6の冷媒入口部側に接続され、サイトグラス4より流入した高温高圧の液相冷媒を断熱膨張して低温低圧の気液二相の霧状冷媒にする減圧手段として働くもので、本例では冷媒蒸発器6の冷媒出口部の冷媒過熱度を所定値に維持するよう弁開度を自動調整する温度作動式膨張弁が用いられている。
【0021】
冷媒蒸発器6は、冷媒圧縮機2の吸入側と膨張弁5の下流側との間に接続され、膨張弁5より内部に流入した気液二相状態の冷媒をブロワ(図示せず)により吹き付けられる室外空気または室内空気と熱交換させて冷媒を蒸発させ、その蒸発潜熱により送風空気を冷却する冷却手段として働く。
次に、受液器一体型冷媒凝縮器3の構造、および受液器一体型冷媒凝縮器3の車体100への搭載構造を詳しく説明する。図2は、その搭載構造を示す配置構成図であり、図3は、受液器一体型冷媒凝縮器3のラジエータ105への取付状態を示す構成図である。
【0022】
この受液器一体型冷媒凝縮器3は、例えば高さが300mm〜400mm、幅が300mm〜600mmの大きさで、図2に示すように、自動車のエンジンEが配置されるエンジンルーム104内において、走行風を受け易い場所、通常は、車体100の最前方部近傍において、エンジン冷却水冷却用ラジエータ105の前方(風上側)に重なるように近接配置されている。
【0023】
そして、受液器一体型冷媒凝縮器3は、図3に示すように、その上下端部(図3中、上側2個、下側2個)に取り付けられた取付ブラケット109を介してラジエータ105に固定されている。そして、ラジエータ105は図示しない防振ゴムを介して車体100に固定されている。
なお、受液器一体型冷媒凝縮器3の凝縮部8の幅は、ラジエータ105の幅と略同一に構成されている。そして、ラジエータ105と凝縮器3とは微少な間隙(例えば15mm程度)を隔てて配置されている。
【0024】
また、ラジエータ105の後方側(風下側)には、前方側の空気を吸い込む送風ファン106が配置されており、ラジエータ105の外縁部と送風ファン106の外周部との間には、送風ファン106の吸い込み空気を確実にラジエータ105に通過させるシュラウド107が設けられている。図1中の矢印は、送風ファン106作動時および車両走行時の空気の流れを示す。
【0025】
受液器一体型冷媒凝縮器3は、熱交換を行うコア14、このコア14の水平方向の一端側に配された第1ヘッダ15、コア14の水平方向の他端側に配された第2ヘッダ16、および第2ヘッダ16に隣接配置された受液器タンク37等から構成されている。なお、図1は受液器一体型冷媒凝縮器3を、その空気下流側、つまりラジエータ105側からみたものである。
【0026】
コア14は、上記した凝縮部8および過冷却部10よりなり、これらの上端部および下端部に上記の取付用ブラケット109を取り付けるためのサイドプレート17、18が設けられている。
凝縮部8は、水平方向に延びる複数の凝縮用チューブ19およびコルゲートフィン20を上下方向に列設してなり、過冷却部10も、水平方向に延びる複数の過冷却用チューブ21およびコルゲートフィン22を上下方向に列設してなる。
【0027】
そして、冷媒入口側の第1ヘッダ15から冷媒は複数の凝縮用チューブ19内を水平方向に流れて第2ヘッダ16へ流入し、一方、複数の過冷却用チューブ21内を流れる冷媒は、第2ヘッダ16から水平方向に流れて第1ヘッダ15へ流入する。つまり、Uターンする形で流れる。
第1ヘッダ15は、上下方向に延びる略円筒形状で、両端が閉塞されている。この第1ヘッダ15の上側部は、凝縮部8を構成する複数の凝縮用チューブ19の上流端が接続され、下側部は、過冷却部10を構成する複数の過冷却用チューブ21の下流端が接続されている。
【0028】
第1ヘッダ15には、サイドプレート17、18の一端部、複数の凝縮用チューブ19の上流端、および、複数の過冷却用チューブ21の下流端が差し込まれている。第1ヘッダ15には、入口配管30および出口配管32が差し込まれており、この第1ヘッダ15内に設けたセパレータ28により、第1ヘッダ15内を上下に仕切る、換言すれば、凝縮部8の上流端のみに連通する入口側連通室34と、過冷却部10の下流端のみに連通する出口側連通室35とに仕切っている。
【0029】
入口配管30は、冷媒圧縮機2より吐出された高温高圧の気相冷媒を入口側連通室34内に流入させるための配管で、出口配管32は、出口側連通室35内の液相冷媒をサイトグラス4側へ送り出す配管である。
第2ヘッダ16は、上下方向に延びる略円筒形状で、両端が閉塞されている。この第2ヘッダ16の上側部は凝縮部8を構成する複数の凝縮用チューブ19の下流端が接続され、下側部は過冷却部10を構成する複数の過冷却用チューブ21の上流端が接続されている。第2ヘッダ16には、長円形状の抜き穴(図示せず)が多数形成され、この多数の抜き穴には、サイドプレート17、18の他端部、複数の凝縮用チューブ19の下流端、および、複数の過冷却用チューブ21の上流端が差し込まれている。
【0030】
第2ヘッダ16内に設けられたセパレータ42により、第2ヘッダ16内を上下に仕切る、換言すれば、凝縮部8の下流端のみに連通する連通室46と、過冷却部10の上流端のみに連通する連通室47とに仕切っている。
これら両連通室46、47の側方(外側)には、上下方向に延びる略円筒形状(両端が閉塞されている)を呈する受液器タンク37が位置しており、この受液器タンク37の内部に受液部9を構成する気液分離室48が形成されている。
【0031】
なお、連通室46は、その底部近く(凝縮部8の最下部)に設けられた冷媒流入口44にて気液分離室48の冷媒液面9a(この液面9aはサイクル内への冷媒封入量が通常の適正量であるときの液面である)より下方、換言すれば、気液分離室48内の液冷媒貯留部位に連通している。さらに、気液分離室48は、その底部近く(換言すれば冷媒流入口44より下方位置)に設けられた冷媒流出口45にて下流側連通室47に連通している。
【0032】
なお、冷媒流入口44は、上流側連通室46の下部(凝縮部8の最下部)で開口し、上流側連通室46内の冷媒を気液分離室48内の液面9aより下方の液冷媒貯留部に流入させる冷媒流入手段をなすものである。冷媒流出口45は、冷媒流入口44より下方で開口し、気液分離室48内の液冷媒を下流側連通室47内に流出させる冷媒流出手段をなす。気液分離室48は、上流側連通室46より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒のみを下流側連通室47へ送り出す役割を果している。
【0033】
次に、本発明の要部である遮熱部材50について述べる。図2に示すように、上記の受液器タンク37は、エンジンEのエキゾーストマニホルド(以下、エキマニと略す)108の近傍に配置されており、エキマニ108と受液器タンク37との間の間隙Cが非常に小さくなっている。
本実施形態では、エンジンEと受液器タンク37との間に、断熱性かつ柔軟性を有する発泡性樹脂(発泡成形されたゴム等)又はゴム等からなる板状の遮熱部材50を設けている。この遮熱部材50は、受液器タンク37の外周面とラジエータ105の外縁部とを覆うように(図3参照)貼付けられ、これら両者37、105の隙間を閉塞するようになっている。
【0034】
図4は、遮熱部材50単体の構成を示すものである。遮熱部材50のうち受液器タンク37およびラジエータ105との貼付け面51には、この貼付け面51の全体に渡って平行な複数個の溝(通風路)52が形成されており、貼付け面51のうち溝52以外の部位には、受液器タンク37およびラジエータ105に遮熱部材50を接着するための粘着材53を備えている。
【0035】
そして、遮熱部材50は、溝52が受液器タンク37からラジエータ105へ向かうように、受液器タンク37およびラジエータ105に粘着材53によって貼付けられる。ここで、受液器タンク37は、ラジエータ105よりもエキマニ108に向かって突出して配置されているが、遮熱部材50は、受液器タンク37の突出形状に沿って屈曲するように貼付けられる。
【0036】
これらの溝52により、受液器タンク37外周面と遮熱部材50との間において、受液器タンク37の突出形状に沿って受液器タンク37からラジエータ105へと向かう風の通路が形成される。
そして、エンジンEが起動すると、送風ファン106が回転し、受液器一体型冷媒凝縮器3からラジエータ105に向かって空気が流れると、同時に、これらの溝52内を受液器タンク37からラジエータ105へ空気が流れるようになっている。
【0037】
このように、本実施形態では、遮熱部材50は、受液器タンク37とラジエータ105に貼付けるだけで両者37、105と固定されるので、広い設置スペースを必要とせずに構成の小型化、簡素化が実現できるとともに、送風ファン106からの熱風の回り込みを抑制でき、受液器タンク37内の冷媒が加熱されるのを抑制できる。また、車両振動等によって、受液器タンク37と遮熱部材50とが別個に振動することが無くなり、遮熱部材50は剥がれにくい。
【0038】
また、本実施形態においては、受液器タンク37とエキマニ108との間は、断熱性の遮熱部材50によって遮蔽されているので、受液器タンク37がエキマニ108およびエンジンEからの輻射熱の影響を受けにくくできる。さらに、溝52を通る風により受液器タンク37を冷却することができるので、受液器タンク37内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不具合を防止することができる。
【0039】
また、本実施形態によれば、溝52という簡易な構成で通風路を形成できるとともに、複数個の溝52としているので、通風路の流量が十分確保できる。さらに、遮熱部材50の貼付け面51において各溝52の間が接着面となるので、接着面積の確保が容易とできる。因みに、通風路の流量確保のため、1つの大きい溝とすると接着面積の確保が困難となる。
【0040】
また、本実施形態によれば、遮熱部材50は、断熱性かつ柔軟性を有する発泡性樹脂であるため一体成形できるので、安価で大量に製造することができる。さらに、その柔軟性によって遮熱部材50が容易に変形するので、図2に示すように、受液器タンク37がラジエータ105から突出した配置であっても、遮熱部材50の取付が容易とできる。
【0041】
また、本実施形態によれば、遮熱部材50は、受液器タンク37の突出形状に沿って屈曲しているから、受液器タンク37の外周に沿って通る溝52の距離が長くなり、流れる空気と受液器タンク37との接触時間、接触量が多くでき、冷却効果が向上できる。
また、本実施形態によれば、遮熱部材50は、エンジンEに対して、受液器タンク37とラジエータ105との隙間を閉塞しているので、エキマニ108およびエンジンEからの熱風が、受液器一体型冷媒凝縮器3とラジエータ105との間に入り込むのを防止できる。
【0042】
なお、上記した冷凍サイクル1の作動については公知であるため、この説明は省略する。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、通風路を複数の溝52にて構成していたが、例えば、遮熱部材内部に設けられる一もしくは複数個の貫通孔としてもよい。
【0043】
また、遮熱部材は、発泡樹脂等に限定されるものではなく、断熱性かつ柔軟性を有する材料にて構成されていればよい。例えば、金属膜にて外周形状を構成し、その内部に断熱材を充填したものとしても、柔軟性に優れ貼付けが容易なものとできる。
また、上記実施形態では、遮熱部材50は受液器タンク37とラジエータ105に取り付けられていたが、図5に示すように、受液器タンク37とラジエータ105とにステーSを介してボルトBでネジ止め固定し通風路を形成するものとしてもよい。図5中、遮熱部材50をステーSを介して、受液器タンク37とラジエータ105とに対して隙間を開けることで通風路を形成している。
【0044】
このように、遮熱板50は、受液器タンク37とラジエータ105とに固定されているので、受液器タンク37と遮熱板50の振動数は同一の振動数となる。従って、課題の欄に示したような受液器タンク37と遮熱板50との位置ずれを防止することができる。
なお、遮熱部材50は金属製でもよいが、熱伝導性の小さいものが好ましい。
【0045】
また、本発明は、受液器一体型冷媒凝縮器3とラジエータ105の配置が図2のような位置のものに限定されるものではなく、受液器タンク37がエンジンEの輻射熱による影響を受けるような位置にあるものであれば、適用可能である。図2では、受液器一体型冷媒凝縮器3における送風を受ける面が車両前後方向を向いているが、例えば、この面が車両左右方向を向いたものでもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、1つの送風ファン106にて受液器一体型冷媒凝縮器3およびラジエータ105に送風していたが、受液器一体型冷媒凝縮器3およびラジエータ105のそれぞれに送風ファンを設けて送風してもよい。また、送風ファンの位置は、受液器一体型冷媒凝縮器3の車両前方側でもよく、受液器一体型冷媒凝縮器3とラジエータ105との間であってもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、受液器一体型冷媒凝縮器3における冷媒の流れは、第1ヘッダ15から流入し第2ヘッダ16でUターンして第1ヘッダ15から流出する形で流れているが、例えば、入口配管を第2ヘッダ16に設け、冷媒が第2ヘッダ16から流入し凝縮部8を流れ第1ヘッダ15で転流し凝縮部8を流れ、第2ヘッダ15でさらに転流して過冷却部10を流れて第1ヘッダ15から流出する、つまりSターンする形で流れるものとしてもよい。
【0048】
以上述べてきたように、本発明は、受液器一体型冷媒凝縮器に基づくものであるが、受液器タンクがエンジンの近傍にあるような車両搭載構造に使用して、効果的である。このことから、本発明は、エンジンルームのスペースの小さい軽自動車等に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる自動車用空調装置の冷凍サイクルを示す構成図である。
【図2】上記実施形態における受液器一体型冷媒凝縮器の車体への搭載構造を示す上面図である。
【図3】上記受液器一体型冷媒凝縮器のラジエータへの取付状態を示す図である。
【図4】上記実施形態における遮熱部材の構成図である。
【図5】本発明の他の実施形態における受液器一体型冷媒凝縮器の車体への搭載構造を示す上面図である。
【図6】本発明者が試作した受液器一体型冷媒凝縮器の車両への搭載構造を示す上面図である。
【符号の説明】
3…受液器一体型冷媒凝縮器、8…凝縮部、37…受液器タンク、
50…遮熱部材、52…溝、104…エンジンルーム、105…ラジエータ、
106…送風ファン、E…エンジン。
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクルに用いられる受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用空調装置の冷凍サイクルでは、受液器と凝縮器とは別個独立して配置されている。そのため、部品点数の低減によるコスト低減が困難であり、また受液器と凝縮器とで互いに取付スペースを占めるため、省スペースの要望に応えることができないという不具合があった。
【0003】
そこで、上記不具合を解消するために、特開平4−320771号公報では、凝縮器の出口側ヘッダの壁部に、この出口側ヘッダと同方向に延びる筒状の受液器を一体に接合し、出口側ヘッダと受液器とを連通する連通路を設けた、いわゆる受液器一体型冷媒凝縮器が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、本発明者は、上記従来技術に基づいて受液器一体型冷媒凝縮器を試作し、この試作した受液器一体型冷媒凝縮器を図6に示すように車体100に搭載したところ、後述のような問題が発生することがわかった。
まず、本発明者の試作による、受液器一体型冷媒凝縮器3の車体100への搭載構造を説明する。図6において、エンジンルーム104の右側(車両幅方向の一方側)には、エンジンEが配置されており、エンジンルーム104の左側(車両幅方向の他方側)においては、ラジエータ105が配置され、このラジエータ105は、防振ゴム(図示せず)を介して車体100に固定される。
【0005】
このラジエータ105の前方(風上側)には、受液器一体型冷媒凝縮器3が重なるように近接配置されている。そして、受液器一体型冷媒凝縮器3は、ラジエータ105に図示しない取付ブラケットを介して取付固定されている。
このような配置では、エンジンEと受液器タンク37との間の間隙Cが非常に小さくなっている。本試作品では、エキゾーストマニホールド(以下、エキマニと略す)108の輻射熱等、エンジンEからの輻射熱または送風ファン106からラジエータ105通過後の熱風が回り込むことにより、受液器タンク37内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不具合を防止するために、エンジンEと受液器タンク37との間に、金属製の遮熱板90を設けている。それによって、エキマニ108等からの輻射熱又は送風ファン106からの熱風を遮断している。
【0006】
ここで、遮熱板90の固定は、図6のように、車両フレームFにボルトBでねじ止めする。
しかし、この固定方法では、車両振動等によって、受液器タンク37と遮熱板90とは別個に振動し、両者は相対的に大きく位置ずれを起こす。それを防ぐには、広い設置スペースを必要とし、ラジエータ105と遮熱板90との隙間を確保する必要があり、送風ファン106からの熱風が多く回り込む。
【0007】
本発明は上記点に鑑み、エンジンルーム内に、エンジンおよびラジエータが設置された車両において、ラジエータの空気上流側に受液器一体型冷媒凝縮器を近接配置する受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造において、凝縮器の受液器タンク内の冷媒が加熱されるのを抑制するとともに、構成の小型化、簡素化を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、以下の技術的手段を採用する。
すなわち、請求項1に記載の発明では、エンジンルーム(104)内に、エンジン(E)およびラジエータ(105)が設置された車両において、ラジエータ(105)の空気上流側に受液器一体型冷媒凝縮器(3)を近接配置する受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造であって、受液器一体型冷媒凝縮器(3)は、ガス冷媒を凝縮する凝縮部(8)と、凝縮部(8)に取付られ凝縮部(8)からの冷媒を気液分離する受液器タンク(37)とを備え、
受液器タンク(37)はエンジン(E)の近傍に配置されており、受液器一体型冷媒凝縮器(3)からラジエータ(105)に向かって送風ファン(106)にて送風されるようになっており、受液器タンク(37)とラジエータ(105)には、遮熱部材(50)が取り付けられているとともに、遮熱部材(50)と受液器タンク(37)との間に、受液器タンク(37)からラジエータ(105)へ向かう風が通過する通風路(52)が形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明では、遮熱部材(50)は、受液器タンク(37)とラジエータ(105)に取り付けられ両者(37、105)と固定されるので、構成の小型化、簡素化が実現できるとともに、送風ファン(106)からの熱風の回り込みを抑制でき、受液器タンク(37)内の冷媒が加熱されるのを抑制できる。また、車両振動等によって、受液器タンク(37)と遮熱部材(50)とが別個に振動することが無くなる。
【0010】
また、遮熱部材(50)が断熱性を持つことによって、受液器タンク(37)がエンジン(E)の輻射熱の影響を受けにくくできるとともに、通風路(52)をラジエータ(105)へ向かって風が通ることにより受液器タンク(37)が冷却され、受液器タンク(37)内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不具合を防止することができる。
【0011】
また、請求項2記載の発明によれば、遮熱部材(50)は、受液器タンク(37)とラジエータ(105)との隙間を閉塞するように取り付けられるとともに、通風路(52)が形成された断熱材からなるから、通風路(52)を遮熱部材(50)自体に形成したものとでき、構成の小型化が図れる。
ここで、請求項3に記載の発明によれば、上記の通風路は、受液器タンク(37)からラジエータ(105)へ向かうように形成された複数個の溝(52)であることを特徴とする。
【0012】
それによって、簡易な構成で通風路を形成できるとともに、複数個の溝(52)が受液器タンク(37)からラジエータ(105)へ向かうように形成されるので、通風路の流量が十分確保でき、さらに、遮熱部材(50)において各溝(52)の間は、受液器タンク(37)およびラジエータ(105)との接着面となるので、接着面積の確保が容易とできる。因みに、通風路の流量確保のため、1つの大きい溝とすると接着面積の確保が困難となる。
【0013】
また、請求項4に記載の発明によれば、遮熱部材(50)は、柔軟性を有する発泡性樹脂又はゴムであり、受液器タンク(37)とラジエータ(105)とに貼付けるものであることを特徴とする。
本発明では、遮熱部材(50)が容易に変形するので、受液器タンク(37)とラジエータ(105)との相対的な配置状態に係わらず遮熱部材(50)の取付が容易とでき、また、発泡樹脂が有する高い断熱性により、良好な遮熱性能が実現できる。
【0014】
また、請求項5に記載の発明によれば、受液器タンク(37)は、ラジエータ(105)よりもエンジン(E)に向かって突出して配置されており、遮熱部材(50)は、受液器タンク(37)の突出形状に沿って屈曲しているから、受液器タンク(37)の外周に沿って通る通風路(50)の距離が長くなり、冷却効果が向上できる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示す実施形態について説明する。
本実施形態は、自動車用空調装置の冷凍サイクルにおける受液器一体型冷媒凝縮器に本発明を適用したものである。図1に示す自動車用空調装置の冷凍サイクル1は、冷媒圧縮機2、受液器一体型冷媒凝縮器3、サイトグラス4、膨張弁5および冷媒蒸発器6を、冷媒配管7によって順次接続している。
【0017】
冷媒圧縮機2は、自動車のエンジンルーム104内に横置きに設置されたエンジンEにベルトVと電磁クラッチ(動力断続手段)Dを介して連結されている。この冷媒圧縮機2は、エンジンEの回転動力が伝達されると、冷媒蒸発器6より内部に吸入した気相(ガス)冷媒を圧縮して、高温高圧の気相冷媒を受液器一体型冷媒凝縮器3へ吐出する。
【0018】
受液器一体型冷媒凝縮器3は、凝縮部8、受液部9および過冷却部10を一体的に設けている。凝縮部8は、冷媒圧縮機2の吐出側に接続され、冷媒圧縮機2より内部に流入した気相冷媒を送風ファン106(図2参照)等により送られる室外空気と熱交換させて冷媒を凝縮液化させる凝縮手段として働く。
受液部9は、凝縮部8より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに気液分離して、液相冷媒のみ過冷却部10に供給する気液分離手段として働く。過冷却部10は、上側に配置された凝縮部8より下方に隣接して設けられ、受液部9より内部に流入した液相冷媒を送風ファン106(図2参照)等により送られる室外空気と熱交換させて液相冷媒を過冷却する過冷却手段として働く。
【0019】
サイトグラス4は、受液器一体型冷媒凝縮器3の過冷却部10より下流側に接続され、冷凍サイクル1内を循環する冷媒の気液状態を観察して、サイクル内封入冷媒量の過不足を点検する冷媒量点検手段として働くものである。このサイトグラス4は、自動車のエンジンルーム104内において点検者が視認し易い場所、例えば受液器一体型冷媒凝縮器3に隣設した冷媒配管7の途中に単独で架装されている。
【0020】
そして、サイトグラス4は、両端部が冷媒配管7に接続される管状の金属ボディ11、および、この金属ボディ11の上面に形成された覗き窓12に嵌め込まれた溶着ガラス13等より構成されている。一般に覗き窓12から気泡が見られるときは冷媒不足であり、気泡が見られないときは冷媒量が適正量である。
膨張弁5は、冷媒蒸発器6の冷媒入口部側に接続され、サイトグラス4より流入した高温高圧の液相冷媒を断熱膨張して低温低圧の気液二相の霧状冷媒にする減圧手段として働くもので、本例では冷媒蒸発器6の冷媒出口部の冷媒過熱度を所定値に維持するよう弁開度を自動調整する温度作動式膨張弁が用いられている。
【0021】
冷媒蒸発器6は、冷媒圧縮機2の吸入側と膨張弁5の下流側との間に接続され、膨張弁5より内部に流入した気液二相状態の冷媒をブロワ(図示せず)により吹き付けられる室外空気または室内空気と熱交換させて冷媒を蒸発させ、その蒸発潜熱により送風空気を冷却する冷却手段として働く。
次に、受液器一体型冷媒凝縮器3の構造、および受液器一体型冷媒凝縮器3の車体100への搭載構造を詳しく説明する。図2は、その搭載構造を示す配置構成図であり、図3は、受液器一体型冷媒凝縮器3のラジエータ105への取付状態を示す構成図である。
【0022】
この受液器一体型冷媒凝縮器3は、例えば高さが300mm〜400mm、幅が300mm〜600mmの大きさで、図2に示すように、自動車のエンジンEが配置されるエンジンルーム104内において、走行風を受け易い場所、通常は、車体100の最前方部近傍において、エンジン冷却水冷却用ラジエータ105の前方(風上側)に重なるように近接配置されている。
【0023】
そして、受液器一体型冷媒凝縮器3は、図3に示すように、その上下端部(図3中、上側2個、下側2個)に取り付けられた取付ブラケット109を介してラジエータ105に固定されている。そして、ラジエータ105は図示しない防振ゴムを介して車体100に固定されている。
なお、受液器一体型冷媒凝縮器3の凝縮部8の幅は、ラジエータ105の幅と略同一に構成されている。そして、ラジエータ105と凝縮器3とは微少な間隙(例えば15mm程度)を隔てて配置されている。
【0024】
また、ラジエータ105の後方側(風下側)には、前方側の空気を吸い込む送風ファン106が配置されており、ラジエータ105の外縁部と送風ファン106の外周部との間には、送風ファン106の吸い込み空気を確実にラジエータ105に通過させるシュラウド107が設けられている。図1中の矢印は、送風ファン106作動時および車両走行時の空気の流れを示す。
【0025】
受液器一体型冷媒凝縮器3は、熱交換を行うコア14、このコア14の水平方向の一端側に配された第1ヘッダ15、コア14の水平方向の他端側に配された第2ヘッダ16、および第2ヘッダ16に隣接配置された受液器タンク37等から構成されている。なお、図1は受液器一体型冷媒凝縮器3を、その空気下流側、つまりラジエータ105側からみたものである。
【0026】
コア14は、上記した凝縮部8および過冷却部10よりなり、これらの上端部および下端部に上記の取付用ブラケット109を取り付けるためのサイドプレート17、18が設けられている。
凝縮部8は、水平方向に延びる複数の凝縮用チューブ19およびコルゲートフィン20を上下方向に列設してなり、過冷却部10も、水平方向に延びる複数の過冷却用チューブ21およびコルゲートフィン22を上下方向に列設してなる。
【0027】
そして、冷媒入口側の第1ヘッダ15から冷媒は複数の凝縮用チューブ19内を水平方向に流れて第2ヘッダ16へ流入し、一方、複数の過冷却用チューブ21内を流れる冷媒は、第2ヘッダ16から水平方向に流れて第1ヘッダ15へ流入する。つまり、Uターンする形で流れる。
第1ヘッダ15は、上下方向に延びる略円筒形状で、両端が閉塞されている。この第1ヘッダ15の上側部は、凝縮部8を構成する複数の凝縮用チューブ19の上流端が接続され、下側部は、過冷却部10を構成する複数の過冷却用チューブ21の下流端が接続されている。
【0028】
第1ヘッダ15には、サイドプレート17、18の一端部、複数の凝縮用チューブ19の上流端、および、複数の過冷却用チューブ21の下流端が差し込まれている。第1ヘッダ15には、入口配管30および出口配管32が差し込まれており、この第1ヘッダ15内に設けたセパレータ28により、第1ヘッダ15内を上下に仕切る、換言すれば、凝縮部8の上流端のみに連通する入口側連通室34と、過冷却部10の下流端のみに連通する出口側連通室35とに仕切っている。
【0029】
入口配管30は、冷媒圧縮機2より吐出された高温高圧の気相冷媒を入口側連通室34内に流入させるための配管で、出口配管32は、出口側連通室35内の液相冷媒をサイトグラス4側へ送り出す配管である。
第2ヘッダ16は、上下方向に延びる略円筒形状で、両端が閉塞されている。この第2ヘッダ16の上側部は凝縮部8を構成する複数の凝縮用チューブ19の下流端が接続され、下側部は過冷却部10を構成する複数の過冷却用チューブ21の上流端が接続されている。第2ヘッダ16には、長円形状の抜き穴(図示せず)が多数形成され、この多数の抜き穴には、サイドプレート17、18の他端部、複数の凝縮用チューブ19の下流端、および、複数の過冷却用チューブ21の上流端が差し込まれている。
【0030】
第2ヘッダ16内に設けられたセパレータ42により、第2ヘッダ16内を上下に仕切る、換言すれば、凝縮部8の下流端のみに連通する連通室46と、過冷却部10の上流端のみに連通する連通室47とに仕切っている。
これら両連通室46、47の側方(外側)には、上下方向に延びる略円筒形状(両端が閉塞されている)を呈する受液器タンク37が位置しており、この受液器タンク37の内部に受液部9を構成する気液分離室48が形成されている。
【0031】
なお、連通室46は、その底部近く(凝縮部8の最下部)に設けられた冷媒流入口44にて気液分離室48の冷媒液面9a(この液面9aはサイクル内への冷媒封入量が通常の適正量であるときの液面である)より下方、換言すれば、気液分離室48内の液冷媒貯留部位に連通している。さらに、気液分離室48は、その底部近く(換言すれば冷媒流入口44より下方位置)に設けられた冷媒流出口45にて下流側連通室47に連通している。
【0032】
なお、冷媒流入口44は、上流側連通室46の下部(凝縮部8の最下部)で開口し、上流側連通室46内の冷媒を気液分離室48内の液面9aより下方の液冷媒貯留部に流入させる冷媒流入手段をなすものである。冷媒流出口45は、冷媒流入口44より下方で開口し、気液分離室48内の液冷媒を下流側連通室47内に流出させる冷媒流出手段をなす。気液分離室48は、上流側連通室46より内部に流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒のみを下流側連通室47へ送り出す役割を果している。
【0033】
次に、本発明の要部である遮熱部材50について述べる。図2に示すように、上記の受液器タンク37は、エンジンEのエキゾーストマニホルド(以下、エキマニと略す)108の近傍に配置されており、エキマニ108と受液器タンク37との間の間隙Cが非常に小さくなっている。
本実施形態では、エンジンEと受液器タンク37との間に、断熱性かつ柔軟性を有する発泡性樹脂(発泡成形されたゴム等)又はゴム等からなる板状の遮熱部材50を設けている。この遮熱部材50は、受液器タンク37の外周面とラジエータ105の外縁部とを覆うように(図3参照)貼付けられ、これら両者37、105の隙間を閉塞するようになっている。
【0034】
図4は、遮熱部材50単体の構成を示すものである。遮熱部材50のうち受液器タンク37およびラジエータ105との貼付け面51には、この貼付け面51の全体に渡って平行な複数個の溝(通風路)52が形成されており、貼付け面51のうち溝52以外の部位には、受液器タンク37およびラジエータ105に遮熱部材50を接着するための粘着材53を備えている。
【0035】
そして、遮熱部材50は、溝52が受液器タンク37からラジエータ105へ向かうように、受液器タンク37およびラジエータ105に粘着材53によって貼付けられる。ここで、受液器タンク37は、ラジエータ105よりもエキマニ108に向かって突出して配置されているが、遮熱部材50は、受液器タンク37の突出形状に沿って屈曲するように貼付けられる。
【0036】
これらの溝52により、受液器タンク37外周面と遮熱部材50との間において、受液器タンク37の突出形状に沿って受液器タンク37からラジエータ105へと向かう風の通路が形成される。
そして、エンジンEが起動すると、送風ファン106が回転し、受液器一体型冷媒凝縮器3からラジエータ105に向かって空気が流れると、同時に、これらの溝52内を受液器タンク37からラジエータ105へ空気が流れるようになっている。
【0037】
このように、本実施形態では、遮熱部材50は、受液器タンク37とラジエータ105に貼付けるだけで両者37、105と固定されるので、広い設置スペースを必要とせずに構成の小型化、簡素化が実現できるとともに、送風ファン106からの熱風の回り込みを抑制でき、受液器タンク37内の冷媒が加熱されるのを抑制できる。また、車両振動等によって、受液器タンク37と遮熱部材50とが別個に振動することが無くなり、遮熱部材50は剥がれにくい。
【0038】
また、本実施形態においては、受液器タンク37とエキマニ108との間は、断熱性の遮熱部材50によって遮蔽されているので、受液器タンク37がエキマニ108およびエンジンEからの輻射熱の影響を受けにくくできる。さらに、溝52を通る風により受液器タンク37を冷却することができるので、受液器タンク37内部の冷媒が加熱され、圧力が上昇するといった不具合を防止することができる。
【0039】
また、本実施形態によれば、溝52という簡易な構成で通風路を形成できるとともに、複数個の溝52としているので、通風路の流量が十分確保できる。さらに、遮熱部材50の貼付け面51において各溝52の間が接着面となるので、接着面積の確保が容易とできる。因みに、通風路の流量確保のため、1つの大きい溝とすると接着面積の確保が困難となる。
【0040】
また、本実施形態によれば、遮熱部材50は、断熱性かつ柔軟性を有する発泡性樹脂であるため一体成形できるので、安価で大量に製造することができる。さらに、その柔軟性によって遮熱部材50が容易に変形するので、図2に示すように、受液器タンク37がラジエータ105から突出した配置であっても、遮熱部材50の取付が容易とできる。
【0041】
また、本実施形態によれば、遮熱部材50は、受液器タンク37の突出形状に沿って屈曲しているから、受液器タンク37の外周に沿って通る溝52の距離が長くなり、流れる空気と受液器タンク37との接触時間、接触量が多くでき、冷却効果が向上できる。
また、本実施形態によれば、遮熱部材50は、エンジンEに対して、受液器タンク37とラジエータ105との隙間を閉塞しているので、エキマニ108およびエンジンEからの熱風が、受液器一体型冷媒凝縮器3とラジエータ105との間に入り込むのを防止できる。
【0042】
なお、上記した冷凍サイクル1の作動については公知であるため、この説明は省略する。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、通風路を複数の溝52にて構成していたが、例えば、遮熱部材内部に設けられる一もしくは複数個の貫通孔としてもよい。
【0043】
また、遮熱部材は、発泡樹脂等に限定されるものではなく、断熱性かつ柔軟性を有する材料にて構成されていればよい。例えば、金属膜にて外周形状を構成し、その内部に断熱材を充填したものとしても、柔軟性に優れ貼付けが容易なものとできる。
また、上記実施形態では、遮熱部材50は受液器タンク37とラジエータ105に取り付けられていたが、図5に示すように、受液器タンク37とラジエータ105とにステーSを介してボルトBでネジ止め固定し通風路を形成するものとしてもよい。図5中、遮熱部材50をステーSを介して、受液器タンク37とラジエータ105とに対して隙間を開けることで通風路を形成している。
【0044】
このように、遮熱板50は、受液器タンク37とラジエータ105とに固定されているので、受液器タンク37と遮熱板50の振動数は同一の振動数となる。従って、課題の欄に示したような受液器タンク37と遮熱板50との位置ずれを防止することができる。
なお、遮熱部材50は金属製でもよいが、熱伝導性の小さいものが好ましい。
【0045】
また、本発明は、受液器一体型冷媒凝縮器3とラジエータ105の配置が図2のような位置のものに限定されるものではなく、受液器タンク37がエンジンEの輻射熱による影響を受けるような位置にあるものであれば、適用可能である。図2では、受液器一体型冷媒凝縮器3における送風を受ける面が車両前後方向を向いているが、例えば、この面が車両左右方向を向いたものでもよい。
【0046】
また、上記実施形態では、1つの送風ファン106にて受液器一体型冷媒凝縮器3およびラジエータ105に送風していたが、受液器一体型冷媒凝縮器3およびラジエータ105のそれぞれに送風ファンを設けて送風してもよい。また、送風ファンの位置は、受液器一体型冷媒凝縮器3の車両前方側でもよく、受液器一体型冷媒凝縮器3とラジエータ105との間であってもよい。
【0047】
また、上記実施形態では、受液器一体型冷媒凝縮器3における冷媒の流れは、第1ヘッダ15から流入し第2ヘッダ16でUターンして第1ヘッダ15から流出する形で流れているが、例えば、入口配管を第2ヘッダ16に設け、冷媒が第2ヘッダ16から流入し凝縮部8を流れ第1ヘッダ15で転流し凝縮部8を流れ、第2ヘッダ15でさらに転流して過冷却部10を流れて第1ヘッダ15から流出する、つまりSターンする形で流れるものとしてもよい。
【0048】
以上述べてきたように、本発明は、受液器一体型冷媒凝縮器に基づくものであるが、受液器タンクがエンジンの近傍にあるような車両搭載構造に使用して、効果的である。このことから、本発明は、エンジンルームのスペースの小さい軽自動車等に用いて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる自動車用空調装置の冷凍サイクルを示す構成図である。
【図2】上記実施形態における受液器一体型冷媒凝縮器の車体への搭載構造を示す上面図である。
【図3】上記受液器一体型冷媒凝縮器のラジエータへの取付状態を示す図である。
【図4】上記実施形態における遮熱部材の構成図である。
【図5】本発明の他の実施形態における受液器一体型冷媒凝縮器の車体への搭載構造を示す上面図である。
【図6】本発明者が試作した受液器一体型冷媒凝縮器の車両への搭載構造を示す上面図である。
【符号の説明】
3…受液器一体型冷媒凝縮器、8…凝縮部、37…受液器タンク、
50…遮熱部材、52…溝、104…エンジンルーム、105…ラジエータ、
106…送風ファン、E…エンジン。
Claims (5)
- エンジンルーム(104)内に、エンジン(E)およびエンジン冷却水冷却用のラジエータ(105)が設置された車両において、前記ラジエータ(105)の空気上流側に受液器一体型冷媒凝縮器(3)を近接配置する受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造であって、
前記受液器一体型冷媒凝縮器(3)は、ガス冷媒を凝縮する凝縮部(8)と、前記凝縮部(8)に取付られ前記凝縮部(8)からの冷媒を気液分離する受液器タンク(37)とを備え、
前記受液器タンク(37)は前記エンジン(E)の近傍に配置されており、
前記受液器一体型冷媒凝縮器(3)から前記ラジエータ(105)に向かって送風ファン(106)にて送風されるようになっており、
前記受液器タンク(37)と前記ラジエータ(105)には、遮熱部材(50)が取り付けられているとともに、前記遮熱部材(50)と前記受液器タンク(37)との間に、前記受液器タンク(37)から前記ラジエータ(105)へ向かう風が通過する通風路(52)が形成されていることを特徴とする受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造。 - 前記遮熱部材(50)は、前記受液器タンク(37)と前記ラジエータ(105)との隙間を閉塞するように取り付けられるとともに、前記通風路(52)が形成された断熱材からなることを特徴とする請求項1に記載の受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造。
- 前記通風路は、前記受液器タンク(37)から前記ラジエータ(105)へ向かうように形成された複数個の溝(52)であることを特徴とする請求項2に記載の受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造。
- 前記遮熱部材(50)は、柔軟性を有する発泡性樹脂又はゴムであり、前記受液器タンク(37)と前記ラジエータ(105)とに貼付けるものであることを特徴とする請求項2または3に記載の受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造。
- 前記受液器タンク(37)は、前記ラジエータ(105)よりも前記エンジン(E)に向かって突出して配置されており、
前記遮熱部材(50)は、前記受液器タンク(37)の突出形状に沿って屈曲していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の受液器一体型冷媒凝縮器の搭載構造。
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