JP3765972B2 - ターボ過給機の過給圧制御方法 - Google Patents

ターボ過給機の過給圧制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターボ過給機による過給圧を、目標過給気圧に制御するターボ過給機の過給圧制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、エンジンの排気ガスを利用してタービンを回転し、そのタービンの回転によりコンプレッサを駆動して吸気を過給するターボ過給機にあっては、過給圧を制御するために、タービンに導入する排気ガスの一部をタービンに導入せずに迂回させるウェストゲートバルブを設け、ウェストゲートバルブを開閉することにより過給圧を目標となる過給圧すなわち目標過給圧にフィードバック制御し、過剰な過給圧の上昇を防止するとともに、エンジン回転数に応じたトルクが発生するように制御するものが知られている。ウェストゲートバルブの開閉制御は、過給圧をダイヤフラム式のアクチュエータに導き、このアクチュエータによりウェストゲートバルブを駆動するものである。アクチュエータは、そのダイヤフラム室に過給圧が導入されるとともに、エンジンに導入される過給圧とは独立にダイヤフラム室を大気に開放し得る制御弁により制御される。制御弁は、目標過給圧と実際の過給圧との差に基づいて設定される制御電圧のデューティ比により制御される。したがって、制御弁を全開つまりデューティ比を100%に制御することにより、ダイヤフラム室が大気圧近くにまで減圧されてウェストゲートバルブが閉じられ、逆に所定のデューティ比で制御することによりダイヤフラム室には実際の過給圧より低いものの大気圧よりは高い圧力が導入されてウェストゲートバルブが開かれるものである。このように、ウェストゲートバルブの開度を制御して、過給圧が目標過給圧となるようにフィードバック制御されるものである。
【0003】
このような構成を採用するものとしては、例えば特開昭62−113828号公報に記載のもののように、エンジン回転数とスロットル開度とから目標過給圧を決定し、過給圧をフィードバック制御するものや、特開平5−106458号公報に記載のもののように、エンジン回転数とアクセル開度とに基づいてターボ過給機の回転数を制御し、過給圧を制御するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記前者の発明では、ウェストゲートバルブを制御するための制御弁の制御上限値をスロットル開度で設定するものではないので、スロットル開度が急激に変更した場合、制御の応答性が低く、要求通りの過給圧に制御するのが困難なことがある。同様な理由で、上記後者の発明にあっても、制御の応答性が低かった。
【0005】
ところで、制御の応答性を改善するためには、目標過給圧にまで迅速に過給圧を上昇させるようにすればよいが、過給圧を急激に上昇させる制御を行うと、目標過給圧を上回って上昇してしまういわゆるオーバーシュートを生じさせてしまうことがある。このような事情に鑑みて、上記した過給圧の制御にあっては、過渡時の目標過給圧に対する制御のオーバーシュートを防止するために、制御弁の制御電圧信号のデューティ比の上限値つまり上限デューティ比を設定している。この上限デューティ比は、スロットル全開スイッチが作動したスロットルバルブが全開の場合にのみ設定されるもので、スロットルバルブが全開でない、いわゆるエンジンのパーシャル負荷の状態では設定されないものである。
【0006】
このようなスロットルバルブが全開に達していないパーシャル負荷のエンジンの運転状態にあっては、その時点の過給圧を目標過給圧にするために、制御弁に要求されるデューティ比が100%近くになり、したがってウェストゲートバルブが閉じられて、ターボ過給機は常時過給圧を上げるように作動する。この結果、少ない排気ガス量で過給圧を上昇させるようになるので、ターボ効率の悪い運転領域でターボ過給機を使用することになり、吸入空気温度が上昇する、ターボ過給機の回転軸、軸受あるいはガスケット背等の部品等が過熱される、さらにはタービンの耐久性が低下する等の不具合が生じることになった。加えて、このように過給圧が常時上昇するように作用するので、アクセルの踏度に対して急激にエンジンのトルクが高くなり、わずかなアクセルの踏度の変化に対しても大きくトルクが変動することになった。このようにトルクが変動すると、運転がぎくしゃくして運転性(ドライバビリティ)が低下することになった。
【0007】
本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明は、スロットルバルブを備えたエンジンの排気を利用して吸気を過給するターボ過給機において、エンジン回転数に応じて設定された目標過給圧となるよう、ターボ過給機のウェストゲートバルブの開閉制御に要する圧力を制御弁で制御するターボ過給機の過給圧制御方法であって、少なくともスロットルバルブの開度が中開度の領域において過給圧が目標過給圧未満となるように制御弁の開度を制御するための制御信号のデューティ比の制限値を設定するものであり、前記制限値が、スロットル開度に基づいて設定された上限値をデューティ学習値に加算して求める上限デューティ比であり、デューティ学習値はトルク変動の少ない安定した運転領域においてデューティ比を学習した値であることを特徴とする。
【0009】
このような構成のものであれば、スロットルバルブの開度が中程度の領域となった場合に、制御弁の制御信号のデューティ比の制限値は目標過給圧未満に設定されるので、制御弁の制御信号のデューティ比を大きく又は小さくしても設定した制限値である上限デューティ比により規制される。このように、制御弁の制御信号のデューティ比上限デューティ比により規制されることにより、目標過給圧に対応するものに設定して制御を行っても、目標過給圧を超えて過給圧が上昇することを防止することが可能にする。しかも、目標過給圧となるように制御弁の制御信号のデューティ比を制御するに際して、上限デューティ比により制御信号のデューティ比を規制するだけであるので、制御信号のデューティ比を運転状態に応じて変更するような制御と比較して制御を簡素化することが可能になる。
【0010】
スロットルバルブの操作感覚とエンジンの運転状態と釣り合わせるためには、制御量の制限値を、スロットルバルブの開度が大きくなるに応じて過給圧が高くなるように設定することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を、図面を参照して説明する。
【0012】
図1に概略的に示したターボ過給機であるターボチャージャは1、例えば自動車用の4気筒エンジンに装着されるものである。このターボチャージャ1は、エンジンから排出される排気ガスのエネルギつまり排気圧により回転する排気タービン2と、この排気タービン2により駆動されるコンプレッサ3とを具備してなるもので、エアクリーナ4を通して吸気通路5に導入した空気をこのコンプレッサ3により圧縮してエンジンに供給し得るようになっている。また、排気タービン2に対してバイパス通路6を設け、そのバイパス通路6にウェストゲートバルブ7をダイヤフラム式のアクチュエータ8により開閉動作させるようにしている。バイパス通路6の内径は、排気タービン2のホイール径の0.6〜1.0倍の内径となるように形成される。
【0013】
アクチュエータ8は、図示しない調圧スプリングにより後方に付勢されたダイヤフラム室8aを形成してなるもので、このダイヤフラム室8a内に導入される空気の圧力が調圧スプリングにより規定される所定の値を上回った場合にダイヤフラム8aが偏位して作動ロッド8cが前方へ突出作動するようになっている。そして、作動ロッド8cの前進によりウェストゲートバルブ7が開成するように構成されている。ダイヤフラム室8bは、導圧路9を介して吸気通路5のコンプレッサ下流側5aに連通させてある。また、この導圧路9の途中から分岐させた圧抜路10をエアクリーナ4内に連通させ、この圧抜路10の途中に開閉制御弁(VSV)11を介設してある。
【0014】
開閉制御弁11は、図示しない開閉する弁体を電磁アクチュエータにより作動させるようにしたもので、その電磁アクチュエータに開成時間長を決定するデューティ比DBSTを有する制御電圧信号を印加して、デューティ比DBSTに対応した開度に制御される。すなわち、開閉制御弁11は電子制御装置12によりデューティ制御されて、ウェストゲートバルブ7の開度をフィードバック制御するものである。
【0015】
電子制御装置12は、図示しない中央演算処理装置と、メモリと、入力インターフェースと、出力インターフェースとを備えたマイクロコンピュータシステムからなる。この入力インターフェースには、少なくとも、アクセルペダルに連動するスロットルバルブ13の開度を検出するためのスルットルセンサ14から出力される信号aと、サージタンク15内の圧力を検出する圧力センサ16から出力される過給圧信号bと、サージタンク15内の吸入空気温度を検出する温度センサ21から出力される吸気温信号gと、エンジンの回転状態を検出するためのカムポジションセンサ17から出力される気筒判別信号G1とクランク角度基準位置信号G2とエンジン回転数信号cと、エンジンの冷却水温を検出するための水温センサ18から出力される水温信号dと、車速を検出するための車速センサ19から出力される車速信号e等がそれぞれ入力されるようになっている。出力インターフェースからは、開閉制御弁11の電磁アクチュエータに対して駆動用の制御電圧信号(パルス電圧)が供給されるようになっている。
【0016】
この電子制御装置12には、上記の各種のセンサからの出力信号に基づいて、燃料噴射量を制御するプログラムが内蔵してある。また、電子制御装置12には、エンジン回転数NEに応じて設定された目標過給圧となるよう、ウェストゲートバルブ7の開閉制御に要する圧力を開閉制御弁11で制御するとともに、少なくともスロットルバルブ13の開度が中開度の領域において過給圧が目標過給圧未満となるように開閉制御弁11の開度を制御するための制御信号のデューティ比の制限値である上限値を設定するように構成された過給圧制御プログラムが内蔵してある。
【0017】
この過給圧制御プログラムには、開閉制御弁11の制御電圧信号のデューティ比DBSTを設定するために、エンジン回転数NEとスロットルバルブ13の開度すなわちスロットル開度TAとに基づいて設定される上限値DMMAXがメモリに二次元テーブルTDMMAXとして保存してある。この二次元テーブルTDMMAXには、スロットル開度TAとエンジン回転数NEとの代表的な値に対して上限値DMMAXが設定してある。上限値DMMAXは、パーシャル負荷域、つまりスロットルバルブ13のスロットル開度TAが中開度である場合に、スロットル開度TAが大きくなるにしたがって高くなるように設定してある。また、この上限値DMMAXは、開閉制御弁11をこの値を用いて制御した場合に、過給圧が目標過給圧未満となるように設定するものである。なお、この実施の形態においては、従来と同様に、スロットル開度TAが略全開状態において、エンジン回転数NEに応じて、中開度における上限値DMMAXとは異なる値の上限値DMMAXが設定してある。
【0018】
この過給圧制御プログラムにおける概略的な制御手順を、図2〜3に示す。
【0019】
この制御プログラムにおいて、開閉制御弁11は、実際の過給圧(以下、実過給圧と称する)PMTPBが目標過給圧PMTとなるようにフィードバック制御されるとともに、フィードバック制御の条件を満足しない運転状態にあっっては全閉制御されるものである。フィードバック制御は、以下の条件を満足した場合に実行される。すなわち、エンジンの冷却水温が所定の範囲、例えば暖機完了を判定する温度と高負荷状態にある場合の温度とで規定される範囲内である、始動後である、圧力センサ16と水温センサ18とが正常な状態が所定時間継続している、過大なトルクが発生するために走行に支障がでる場合に燃料の供給を中止するトラクション燃料カット中ではない、と言った条件下にエンジンの運転状態がある場合に、フィードバック制御を実行する。一方、上記した条件の1つを満足しない場合には、全閉制御を実行する。
【0020】
フィードバック制御における開閉制御弁11の制御電圧信号のデューティ比DBSTは、図2に示す手順により決定される。図2において、まずステップS1において、実過給圧PMTPBが目標過給圧PMTを中心とする所定圧力範囲内にあるか否かを判定する。所定圧力範囲は、目標過給圧PMTから所定値KDPMTを減じた値を下限とし、目標過給圧PMTに所定値KDPMTを加えた値を上限とするように設定する。ステップS1において、実過給圧PMTPBが所定圧力範囲内である場合は、今回のデューティ比DBSTn を前回のデューティ比DBSTn-1 に設定する。これとは逆にステップS1において、実過給圧PMTPBが所定圧力範囲外である場合は、ステップS3に進み、実過給圧PMTPBと目標過給圧PMTとに基づいて、デューティ比DBSTをPID制御により求める。
【0021】
ステップS4では、今回得られたデューティ比DBSTが上限デューティ比DBSTMAX以下であるか否かを判定し、以下であればステップS5に進み、超えている場合にはステップS6に移行する。ステップS5では、デューティ比DBSTが下限ガード値KDOUTMIN以上か否かを判定し、未満である場合にはステップS7に進み、以上である場合には、デューティ比DBSTステップS3Iにより求めた値に設定して今回の処理を終了する。この下限ガード値KDOUTMINは、開閉制御弁11の機械的に全閉となる状態に対応して設定するものである。ステップS6では、デューティ比DBSTが上限デューティ比DBSTMAXを超えている場合であるので、デューティ比DBSTを上限デューティ比DBSTMAXに設定する。ステップS7では、デューティ比DBSTが下限ガード値KDOUTMIN未満であると判定した場合であるので、デューティ比DBSTを下限ガード値KDOUTMINに設定して今回の処理を終了する。
【0022】
以上に説明したように、開閉制御弁11をフィードバック制御している場合のデューティ比DBSTは、実過給圧PMTPBが、所定圧力範囲内にあり、しかも前回設定されたデューティ比DBSTn-1 が上限デューティ比DBSTMAXと下限ガード値KDOUTMINとの間の値であれば、その値を採用して前回設定されたデューティ比DBSTn-1 を維持するものである(ステップS1→S2)。一方、実過給圧PMTPBが一方所定圧力範囲外である場合には、目標過給圧と実過給圧とに基づいて演算したデューティ比DBSTをPID制御してデューティ比DBSTを演算する(ステップS1→S3)。このようにして得られたデューティ比DBSTが上限デューティ比DBSTMAXと下限ガード値KDOUTMINとの間の値であればその値を採用し(ステップS4→S5→エンド)、そうでない場合、つまり得られたデューティ比DBSTが、上限デューティ比DBSTMAXを上回っている場合には上限デューティ比DBSTMAXを(ステップS6→エンド)、下限ガード値KDOUTMINを下回っている場合には下限ガード値KDOUTMINを(ステップS7→エンド)を、それぞれ採用するものである。
【0023】
したがって、過給圧は、このフィードバック制御により、常時目標過給圧を含んでその近傍に維持される。また、過給圧が目標過給圧を超えてオーバーシュートするような運転状態にあっても、過給圧が目標過給圧未満となるように設定される上限デューティ比DBSTMAXによりデューティ比DBSTが規制されるので、過給圧が目標過給圧以上に大きくなって大きなトルクの変化が生じることを防止することができる。
【0024】
上記した上限デューティ比DBSTMAXは、以下に説明する手順で演算する。図3において、まずステップS11では、デューティ学習値DOUTMにスロットルバルブ13のスロットル開度TAとエンジン回転数NEとに基づいて設定された上限値DMMAXを加算して上限デューティ比DBSTMAXを演算する。デューティ学習値DOUTMは、トルク変動の少ない安定した運転領域である中速域における所定のエンジン回転数においてデューティ比DBSTを学習した値である。一方、上限値DMMAXは、テーブルTDMMAXを検索して、この時点のエンジン回転数NEとスロットル開度TAとに対応する上限値DMMAXを求めるもので、対応するエンジン回転数NEとスロットル開度TAとがない場合には、補間計算により求めるものである。
【0025】
上限デューティ比DBSTMAXを演算した後、ステップS12において、演算された上限デューティ比DBSTMAXが上限ガード値KDOUTMAX以下であるか否かを判定し、上回っている場合はステップS13に進み、以下である場合はステップS14に進む。この上限ガード値KDOUTMAXは、開閉制御弁11の機械的に全開となる状態に対応して設定するもので、上限デューティ比DBSTMAXをデューティ学習値DOUTMと上限値DMMAXとの合計値で決定しているために、デューティ比が100%以上になって開閉制御弁11をその機械的な全開状態以上に開成制御することを防止するために設定されている。演算された上限デューティ比DBSTMAXが上限ガード値KDOUTMAXを上回っている場合は、ステップS13において、上限デューティ比DBSTMAXを上限ガード値KDOUTMAXに設定してこの処理を終了する。一方、演算された上限デューティ比DBSTMAXが上限ガード値KDOUTMAX以下である場合は、ステップS14において、上限デューティ比DBSTMAXが下限ガード値KDOUTMIN以上であるか否かを判定し、未満である場合にはステップS15に進み、以上である場合には演算された上限デューティ比DBSTMAXを採用してこの処理を終了する。ステップS15では、演算された上限デューティ比DBSTMAXが下限ガード値KDOUTMINに達していないため、上限デューティ比DBSTMAXとして下限ガード値KDOUTMINを設定する。
【0026】
このような構成において、開閉制御弁11をフィードバック制御している運転状態において、スロットルバルブ13中開度になり、デューティ比DBSTを上限デューティ比DBSTMAXに設定すると、この時のエンジン回転数NEとスロットルバルブTAとにより設定される上限値DMMAXとデューティ学習値DOUTMとの合計値により上限デューティ比DBSTMAXが演算される。そして、この演算された上限デューティ比DBSTMAXが上限ガード値KDOUTMAXと下限ガード値KDOUTMINとの中間の値となる場合にはこの演算された上限デューティ比DBSTMAX以上に大きなデューティ比DBSTで開閉制御弁11を制御することはない。
【0027】
このように、開閉制御弁11が上限デューティ比DBSTMAXで開成されても、開閉制御弁11の開度が小さく、よってアクチュエータ8にかかる圧力は小さく、ウェストゲートバルブ7がその圧力に応じて開けられて、スロットルバルブ13のスロットル開度TAに応じて過給圧は低くなり、トルクは低く抑えられる。また、スロットルバルブ13のスロットル開度TAが中開度領域において大きくなると、それに応じて上限デューティ比DBSTMAXが大きくなるので、開閉制御弁11の開度は大きくなり、ウェストゲートバルブ13が閉じられて過給圧は高くなり、トルクが大きくなる。しかも、この上限デューティ比DBSTは、目標過給圧にするためのデューティ比より低く設定されるゆえに、目標過給圧を超えて過給圧が上昇し、スロットルバルブ13の変化に対して急激にトルクが大きくなることはない。
【0028】
したがって、スロットルバルブ13のスロットル開度TAが中開度の領域において、スロットル開度TAに略比例した状態でウェストゲートバルブ7の開度が制御されて過給圧が制御されるので、過給圧が必要以上に上昇するオーバーシュートを抑えることができる。このため、過剰な過給圧によりトルクが変動することを防止することができ、トルクの上昇がスロットル開度TAに略比例する、言い換えればアクセルペダルの操作感に略比例することになり、ドライバビリティを向上させることができ、扱いやすいエンジン特性を得ることができる。しかも、過給圧が上がり過ぎることを抑制することができるので、過給圧の過剰な上昇によるターボ効率の低下を防止することができる。この結果、吸入空気温度を低減することができ、ターボチャージャを構成する部品の熱害を低くして、タービンの耐久性を改善することができる。さらに、フィードバック制御を実行する際に、目標過給圧とするためのデューティ比DBSTの演算にスロットル開度TAを加味するのではなく、デューティ比DBSTの上限値DMMAXに対してスロットル開度TAをパラメータとしているので、開閉制御弁11の制御つまりはその制御プログラムの構成を簡素化することができる。
【0029】
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。上記実施の形態にあっては、開閉制御弁が全開状態にされた場合にウェストゲートバルブが閉成するように構成したが、逆に開閉制御弁が全閉状態にされた場合にウェストゲートバルブが閉成するように構成するものであってもよい。この場合には、開閉制御弁の制御量の制限値としては、エンジン回転数とスロットルバルブのスロットル開度に基づいて設定される下限値となるものである。
【0030】
その他、各部の構成は図示例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、スロットルバルブの開度が中程度の領域となった場合に、制御弁の制御信号のデューティ比の制限値は目標過給圧未満に設定されるので、制御弁の制御信号のデューティ比を大きくあるいは小さくしても設定した制限値により規制されるため、制御信号のデューティ比を目標過給圧に対応するものに設定して制御を行っても、目標過給圧を超えて過給圧が上昇することを防止することができる。しかも、目標過給圧となるように制御弁の制御信号のデューティ比を制御するに際して、制限値により制御信号のデューティ比を規制するだけであるので、制御信号のデューティ比を運転状態に応じて変更するような制御と比較して制御を簡素化することができる。
【0032】
また、制御信号のデューティ比の制限値を、スロットルバルブの開度が大きくなるに応じて過給圧が高くなるように設定するようにすれば、スロットルバルブの操作感覚とエンジンの運転状態すなわちトルク特性とを釣り合わせるあるいは略比例させることができ、扱いの容易なエンジン特性にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の全体構成を示す概略構成図。
【図2】同実施の形態の制御手順を概略的に示すフローチャート。
【図3】同実施の形態の制御手順を概略的に示すフローチャート。
【符号の説明】
1…ターボチャージャ
2…排気タービン
3…コンプレッサ
7…ウェストゲートバルブ
11…開閉制御弁
12…電子制御装置
13…スロットルバルブ

Claims (2)

  1. スロットルバルブを備えたエンジンの排気を利用して吸気を過給するターボ過給機において、エンジン回転数に応じて設定された目標過給圧となるよう、ターボ過給機のウェストゲートバルブの開閉制御に要する圧力を制御弁で制御するターボ過給機の過給圧制御方法であって、
    少なくともスロットルバルブの開度が中開度の領域において過給圧が目標過給圧未満となるように制御弁の開度を制御するための制御信号のデューティ比の制限値を設定するものであり、
    前記制限値が、スロットル開度に基づいて設定された上限値をデューティ学習値に加算して求める上限デューティ比であり、デューティ学習値はトルク変動の少ない安定した運転領域においてデューティ比を学習した値であることを特徴とするターボ過給機の過給圧制御方法。
  2. 制御信号のデューティ比の制限値を、スロットルバルブの開度が大きくなるに応じて過給圧が高くなるように設定することを特徴とする請求項1記載のターボ過給機の過給圧制御方法。
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