JP3764009B2 - 吸着剤及び水処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸着剤、水処理剤及び水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明の解決しようとする課題】
工業排水等の有機性物質などの種々の汚染物質により汚染された汚染水を、浄化する汚染水の処理方法は、種々提案されている。
【0003】
例えば、特開昭55−39281号公報には、有機性排水の生物学的処理水に水酸化第2鉄を添加して有機物を吸着させた後、得られた処理水に鉄塩触媒を添加して有機物を酸化分解し、さらにアルカリを添加して鉄塩触媒を水酸化第2鉄スラッジとして析出分離させる有機性排水の処理方法が提案されている。
【0004】
しかし、このような従来提案されている処理方法で汚染物質の吸着に用いられる吸着剤は、ハンドリング性が悪く、また、保存安定性も悪いという問題があった。
【0005】
一方、排水中には、リン、砒素、フミン酸等が含まれている場合も多い。そして、リンは湖沼、海等で富栄養化の原因になるので除外することが望まれる。また、排水から除外されたリン、砒素等はリサイクルして再利用することが可能である。フミン酸は水中の色度成分であり、フミン酸に吸着された重金属等もリサイクル可能である。
【0006】
従って、本発明の目的は、ハンドリングが容易で、保存性にも優れた吸着剤を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、各種の汚染物質により汚染された汚染水から簡易に且つ良好に汚染物質を除去できる水処理剤及び水処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の一側面では、ヒドロオキシ硫酸鉄を有効成分とする吸着剤が提供される。
【0008】
本発明において、2価の鉄イオンと硫酸イオンとを含む水溶液に過酸化物を添加して得られた沈澱物であって非結晶質ヒドロキシ硫酸鉄を主な成分とするものを有効成分とすることが好ましい。
【0009】
本発明の他の側面では、上記吸着剤を主成分とする水処理剤が提供される。
本発明の他の側面では、前記吸着剤及び/または前記水処理剤と、水と、を接触させる吸着工程と;前記吸着剤を含む水に、凝集剤を添加する凝集工程と;
を有する水処理方法が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい一実施形態について説明する。
本発明の吸着剤は、ヒドロオキシ硫酸鉄を有効成分とすることを特徴とする。
ヒドロオキシ硫酸鉄には、3価鉄のヒドロオキシ硫酸塩が含まれる。ヒドロオキシ硫酸鉄には、例えば、2Fe2O3・5SO3、Fe2O3・2SO3、Fe2O3・2SO3、3Fe2O3・4SO3、Fe2O3・SO3、2Fe2O3・SO3が含まれる。これらについては、下記に述べる。ヒドロオキシ硫酸鉄については、更に、7Fe2O3・18SO3・nH2O,7Fe2O3・15SO3,3Fe2O・SO3,7Fe2O3・SO3・10.5H2O,10Fe2O3・SO3・H2O なども報告されている。
【0011】
2Fe2O3・5SO3について述べる。十七水化物は、Fe2O3-SO3-H2O 系で約90°以下で存在する。十八水化物は、Fe2O3-SO3-H2O 系で25°で存在する。あるいは、SO3:Fe2O3 の比が2.5よりも大きい濃硫酸鉄(III)溶液を煮沸して、得られる。
【0012】
Fe2O3・2SO3について述べる。無水物は、硫酸鉄(II)を乾燥空気気流中で約300°に加熱して得られる。十五水化物は、工業用鉄媒染液を長時間放置すると析出する。無水物は、茶褐色の粉末であり、潮解性がある。一水化物は、Fe2O3-SO3-H2O系で約80℃以上で安定である。七水化物は天然にアマランタイトとして産する。八水化物は天然にキャスタナイトとして産する。九〜十一水化物は、天然にfibroferriteとして産する。十五水化物は風解性があり、加熱すると結晶水中に溶ける。
【0013】
2Fe2O3・3SO3について述べる。無水物は、硫酸鉄(III)を強熱して得られる。七水化物は、天然にraimonditeとして産する。八水化物は、硫酸鉄(II)溶液が空気中で酸化されて得られる。なお、硫酸鉄(II)溶液に酸化水銀(II)を長時間作用させると含水量不明の水化物が得られる。
3Fe2O3・4SO3について述べる。九水化物は天然にワラテッ鉱およびborgstromitとして産する。約20%の硫酸鉄(III)溶液を封管中で150°に加熱して得られる。
【0014】
Fe2O3・SO3について述べる。4/3〜二水化物は天然にユターアイトとして産する。三水化物は硫酸鉄(III)溶液に炭酸カリウムを加えて得られる。十五水化物は天然にplanoferriteとして産する。
【0015】
2Fe2O3・SO3について述べる。六水化物は天然にグロッカーライトとして産する。硫酸鉄(II)溶液を空気中で酸化して得られる。七水化物は、Fe2O3・2SO3・15H2Oを冷水で処理して得られる。八水化物は天然にhydroglockeriteとして産する。硫酸鉄(II)溶液に過酸化水素を加えて得られる。
なお,硫酸鉄(III)溶液を加熱するか,希釈するか,あるいは炭酸ナトリウムを加えると含水量不明の水化物を得る。
【0016】
本発明の吸着剤には、50重量%以上のヒドロオキシ硫酸鉄が含まれていることが好ましく、70重量%以上のヒドロオキシ硫酸鉄が含まれていることが更に好ましく、80重量%以上のヒドロオキシ硫酸鉄が含まれていることが更になお好ましく、90重量%以上のヒドロオキシ硫酸鉄が含まれていることが特に好ましい。
【0017】
ヒドロオキシ硫酸鉄は、例えば、2価の鉄イオンを含む鉄化合物と硫酸イオンを含む硫酸化合物とを含む水溶液、例えば、硫酸鉄(II)を含む水溶液に、過酸化水素等の過酸化物を加えて反応させて、沈殿物として得られる。この非結晶質のヒドロキシ硫酸鉄は、吸着能力が高く、且つ沈降分離性等の取り扱い性も良好であるので、特に好ましい。
【0018】
この合成方法では、鉄と硫酸イオンとの配合割合(モル比)は、鉄:硫酸イオン=2:1〜1:2とするのが好ましい。
また、前記水溶液における鉄の含有量は、10〜50モル/リットルとするのが好ましい。
【0019】
さらに、過酸化水素溶液は、過酸化水素の含有量が、好ましくは1〜5重量%であり、その使用量は、2価の鉄イオン1モルに対して、0.5〜2モルとするのが好ましい。
【0020】
また、反応条件は、15〜60℃で、2〜5時間とするのが好ましい。
また、本発明の吸着剤は、前記ヒドロオキシ硫酸鉄を有効成分として含有すれば他の成分は特に制限されず、通常この種の吸着剤に用いられるものを特に制限なく添加しても良い。あるいは、本発明においては、前記ヒドロオキシ硫酸鉄を単独で吸着剤としてもよい。
【0021】
本発明の吸着剤は、各種汚染物質により汚染された工業排水等の浄化に用いることができる。特に、リン、砒素等を含有する工業排水等の処理に適し、洗剤中のリンを含有する生活排水の処理にも用いることができる。
【0022】
また、本発明の吸着剤は、1)スラリー状、2)粉末等の粒状物、3)担体に吸着させた形態の何れの使用形態で使用することができる。例えば、ヒドロオキシ硫酸鉄を調製する際にスポンジや粒状活性アルミナなどの担体を共存させて、ヒドロオキシ硫酸鉄を担体に吸着させてもよい。
【0023】
そして、本発明の吸着剤は、予め調製して得られた前記ヒドロオキシ硫酸鉄を有効成分とするので、汚染物質の除去効果が高く、しかもハンドリングが容易で、保存安定性も高いものである。
【0024】
次に、本発明の水処理剤について説明する。
本発明の水処理剤は、前記の本発明の吸着剤を主成分とすることを特徴とする。
【0025】
本発明においては、前記吸着剤のみで水処理剤を構成しても良い。あるいは、水処理剤には、前記の吸着剤以外の成分として、更に、活性炭、活性アルミナ等の他の吸着物質が含まれていても良い。これらの添加成分とヒドロキシ硫酸鉄とは相互の作用を阻害しない。
【0026】
前記吸着剤は、前述した使用形態のいずれの形態で用いてもよい。
そして、本発明の水処理剤又は吸着剤は、リン、砒素、重金属イオン等の成分を除去することができる。被処理水及び本発明の水処理剤と反応槽に投入して反応させた後、反応溶液を凝集剤と共に凝集槽に投入して凝集させ、次いで、沈殿槽にて凝集物を沈殿させて、沈殿物と処理水とに分離してもよい。あるいは、被処理物及び本発明の水処理剤が封入された吸着塔に投入して、吸着塔を通過した後の被処理物を濾過槽に投入して濾過してもよい。
【0027】
砒素の場合には、前処理として、砒素を酸化し、次いで、本発明の処理剤を用いることが好ましい。重金属イオンの場合には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、フミン酸などの重金属イオンと配位結合を起こすキレート剤等を添加する前処理を行い、次いで、本発明の処理剤を用いることが好ましい。
【0028】
図1は、反応槽と、凝集槽と、沈殿槽とを具備する処理装置を示す。なお、各槽は、それぞれ、公知のものを特に制限なく用いることができ、好ましくは、各槽は、それぞれ公知の連結管を介して連結されている。
【0029】
まず、本発明の水処理剤が投入されている反応槽に被処理物を投入して、リン等を吸着させる。水処理剤の使用量は、被処理物の汚染状況により任意であるが、通常は、被処理成分に対して20倍〜200倍とするのが好ましい。
【0030】
また、反応条件は、水溶液の常温域で行われることが好ましい。常温域とは、特に限定がない限り、10〜35℃であり、好ましくは15〜25℃である。
次いで、反応終了後、反応溶液を凝集剤と共に凝集槽に投入して凝集させる。
【0031】
この際用いることができる凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、硫酸ベンド塩化鉄(III)、アニオン性高分子凝集剤、カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等が挙げられる。高分子は、天然高分子でもよいし、合成高分子でもよい。次いで、公知の手法により、沈殿槽にて凝集物を沈殿させて、沈殿物としての汚泥と処理水とに分離する。
【0032】
なお、本方式により処理をする場合には、当該吸着剤が核となることにより極めて沈降性のよい凝集フロックが得られる。通常の凝集沈殿装置にて、当該吸着剤を用いた場合には、数倍の沈降分離速度が得られ、設備の小型化又は既存の設備では処理水量の増大化が図れる。あるいは、凝集フロックを沈降分離する方法として造粒沈殿装置を利用した場合などでは、通常の沈降分離速度(200mm/min.)よりも速い沈降分離速度(300mm/min.〜400mm/min.程度)での設計が可能になる。なお、造粒沈殿装置とは、凝集剤を添加しつつ攪拌して、ペレット状ないし団粒状の凝集汚泥を形成する装置をいう。
【0033】
図2は、吸着塔と濾過槽とを具備する処理装置を示す。なお、吸着塔及び濾過槽としては、それぞれ、公知のものを特に制限なく用いることができ、好ましくは、各槽は、それぞれ公知の連結管を介して連結されている。
【0034】
まず、被処理物を本発明の水処理剤が充填された吸着塔に投入して、被処理物中のリンを吸着させる。
充填塔で用いられる吸着剤は、粒状物であることが好ましい。粒状物は、球形、楕円形、多角形、リング形状、ラシヒリング等であってもよい。
【0035】
また、吸着塔に被処理物を投入する際の条件は、被処理物により異なるが、好ましくは下記の通りである。温度としては、水溶液の常温域、例えば、10〜35℃で行われるのが好ましく、15〜25℃で行われることが更に好ましい。
【0036】
次いで、吸着塔を通過した後の被処理物を微多孔質(microporous)膜(MF膜)、限外ろ過(ultrafine)膜(UF膜)等の膜濾過や砂等の充てん濾過その他公知の手法により濾過槽に投入して濾過して処理水を得る。
【0037】
図3は反応槽と濾過槽とを具備する処理装置を示す。なお、各槽は、それぞれ、公知のものを特に制限なく用いることが出来、好ましくは、各槽は、それぞれ公知の連結管を介して連結されている。
【0038】
まず、本発明の水処理剤が投入されている反応槽に被処理物を投入して、リン等を吸着させる。水処理剤の使用量は、被処理物の汚染状況により任意であるが、通常は、被処理成分に対して20倍〜200倍量とするのが好ましい。
【0039】
また、反応は、水溶液の常温域で行われるのが好ましく、反応時間は0.5〜2時間とするのが好ましい。
次いで、反応終了後、公知の手法により、ろ過槽にて反応液を濾過し、水処理剤を中心とした汚泥と濾過液(処理水)とに分離する。ろ過槽としては、図2で説明したろ過槽を用いることができる。
【0040】
図4は、溶解槽と第1反応槽と第1沈殿槽と第2反応槽と第2沈殿槽と、第1沈殿槽で得られる沈殿物を乾燥する第1乾燥器と、第2沈殿槽で得られる沈殿物を乾燥する第2乾燥器とを有する再生装置を示す。汚泥又は使用後の吸着剤を、塩酸等の強酸と共に溶解槽に投入して溶解する。次いで、溶解された溶液を第1反応槽に投入してpH3〜5等の酸性条件下で反応させる。得られた反応溶液を沈殿槽に移送して沈殿させてFeOOH等を主とする第1沈殿物と処理水とに分離する。さらに、処理水を水酸化カルシウム等の強塩基と共に第2反応槽に投入してpH8〜9等の塩基性条件下で反応させる。次いで、反応溶液を沈殿槽に移送して沈殿させてヒドロキシアパタイト等を主とする第2沈殿物と処理水とに分離する。こうして得られた第1沈殿物及び第2沈殿物をそれぞれ第1乾燥器及び第2乾燥器に移送して、乾燥し、再利用に供する。
【0041】
強酸としては、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸が用いられる。後処理等を考慮すると、無機酸が好ましい。
強塩基としては、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基が好ましく用いられる。
【0042】
第2反応槽における水酸化カルシウム等の強塩基の使用量は、溶液中に含有されているリン濃度1重量%に対して20〜500重量%とするのが好ましく、50〜200重量%とすることが好ましく、80〜150重量%とすることが更に好ましい。
【0043】
図5は、砒素を含む水を処理する装置を示す。即ち、砒素酸化槽と、反応槽と、凝集槽と、沈殿槽とを具備する処理装置を示す。なお、各槽は、それぞれ、公知のものを特に制限なく用いることができ、好ましくは、各槽は、それぞれ公知の連結管を介して連結されている。
【0044】
そして、まず、被処理物を酸化剤と共に砒素酸化槽に投入して砒素を酸化させる。酸化剤としては、塩素等が用いられる。
この際の酸化剤の使用量は、被処理物の汚染状況により任意であるが、被処理成分100重量部に対して、200〜500重量部とするのが好ましい。
【0045】
次いで、砒素が酸化された被処理物を本発明の水処理剤が投入されている反応槽に投入して反応させる。吸着剤は、通常は、被処理成分の10倍〜200倍とするのが好ましく、20〜100倍とすることが更に好ましい。また、反応条件は、水溶液の常温域で0.5〜2時間とするのが好ましい。
【0046】
次いで、反応終了後の反応溶液を凝集剤と共に凝集槽に投入して凝集させる。この際に用いることができる凝集剤としては、前記の凝集剤が挙げられる。
次いで、公知の手法により、沈殿槽にて凝集物を沈殿させて、沈殿物としての汚泥と処理水とに分離する。
【0047】
図6は、砒素酸化槽と吸着塔と濾過槽とを具備する処理装置を示す。なお、砒素酸化槽、吸着塔及び濾過槽としては、それぞれ、公知のものを特に制限なく用いることができ、好ましくは、各槽は、それぞれ公知の連結管を介して連結されている。
【0048】
まず、図5の処理方法と同様に砒素を酸化した後、被処理物を本発明の水処理剤が封入された吸着塔に投入して、被処理物中の砒素を吸着させる。
吸着塔、吸着剤、吸着塔に被処理物を投入する際の条件については上述した通りである。次いで、図2の処理法方と同様に、ろ過を行う。
【0049】
図7は、重金属配位化合物生成槽と、反応槽と、凝集槽と、沈殿槽とを具備する処理装置を示す。なお、各槽は、それぞれ、公知のものを特に制限なく用いることができ、好ましくは、各槽は、それぞれ公知の連結管を介して連結されている。
【0050】
まず、被処理物に、前記重金属処理剤を添加して、重金属イオンが配位結合されるように反応させる。
前記重金属処理剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のキレート化剤、フミン酸等が挙げられる。
【0051】
この際の重金属処理剤の使用量は、被処理物の汚染状況により任意であるが、被処理物100重量部に対して、1000〜5000重量部とするのが好ましい。反応条件は、水溶液の常温域で0.5〜2時間とするのが好ましい。
【0052】
次いで、重金属配位化合物を含有する被処理物を本発明の水処理剤が投入されている反応槽に投入して反応させる。吸着剤、凝集剤については、前述の通りである。
【0053】
次いで、公知の手法により、沈殿槽にて凝集物を沈殿させて、沈殿物としての汚泥と処理水とに分離する。
図8は、重金属配位化合物生成槽と吸着塔と濾過槽とを具備する処理装置を示す。なお、重金属配位化合物生成槽、吸着塔及び濾過槽としては、それぞれ、公知のものを特に制限なく用いることができ、好ましくは、各槽は、それぞれ公知の連結管を介して連結されている。
【0054】
まず、図7の処理方法と同様に重金属配位化合物を生成させる。次いで、被処理物を本発明の水処理剤が封入された吸着塔に投入して、被処理物中の重金属配位化合物を吸着させる。
【0055】
吸着塔、吸着剤、吸着塔に被処理物を投入する際の条件については上述した通りである。
次いで、吸着塔を通過した後の被処理物を濾過槽に投入して濾過して処理水を得る。ろ過の条件は、上述の通りである。
【0056】
【発明の効果】
本発明の吸着剤は、ハンドリングが容易で、保存性にも優れたものである。
また、本発明の水処理剤及び水処理方法によれば、各種の汚染物質により汚染された汚染水から簡易に且つ良好に汚染物質を除去できる。
【0057】
特にリンを含む被処理物を処理する場合には、使用後の吸着剤から、容易に、リン含有濃度の高い回収溶液を得ることもできる。また、処理後の吸着剤から鉄分を容易に分離・回収することも可能で、回収した鉄分を再利用して吸着剤を調整することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、リンを含む被処理物の処理装置及び処理方法の概要を示す概略図である。
【図2】図2は、リンを含む被処理物の処理装置及び処理方法の概要を示す概略図である。
【図3】図3は、リン吸着工程の概要を示す概略図である。
【図4】図4は、リンを処理した後の水処理剤における吸着剤の再生処理装置及び再生処理方法の概要を示す概略図である。
【図5】図5は、砒素を含む被処理物の処理装置及び処理方法の概要を示す概略図である。
【図6】図6は、砒素を含む被処理物の処理装置及び処理方法の概要を示す概略図である。
【図7】図7は、重金属イオンを含む被処理物の処理装置及び処理方法の概要を示す概略図である。
【図8】図8は、重金属イオンを含む被処理物の処理装置及び処理方法の概要を示す概略図である。

Claims (4)

  1. 非結晶質ヒドロオキシ硫酸鉄を有効成分とする水処理用リン吸着剤。
  2. 請求項1に記載の水処理用リン吸着剤を主成分とする水処理剤
  3. 請求項1に記載の水処理用リン吸着剤及び/または請求項2に記載の水処理剤と、リン含有排水と、を接触させる吸着工程と;
    前記水処理用リン吸着剤を含むリン含有排水に、凝集剤を添加する凝集工程と;
    を有するリン含有排水の水処理方法。
  4. さらに、使用後の水処理用リン吸着剤を強酸と共に溶解させ、
    溶解した溶液を pH 3〜5の酸性条件下で反応させ、
    得られた反応溶液から沈殿物を沈殿させ、
    該沈殿物を請求項1記載の水処理用リン吸着剤及び/または請求項2に記載の水処理剤の原料として再利用する工程を含む、請求項3に記載のリン含有排水の水処理方法。
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