JP3762380B2 - 可撓管継手 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓管継手、特に、可撓性を有する蛇腹管を接続するための継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
可撓性を有する蛇腹管をガスコックのガス入口等の被接続部に接続させる継手として、例えば、特許文献1の特開2002−250488号公報に開示のものや、特許文献2の特開2001−21085号公報に開示のもの等がある。
前者のものは、図6に示すように、継手を含むガス配管に接続されるガス通路(40)を具備する筒状の継手本体(4)と、この継手本体(4)の後方(図面では右側)から螺入されて固定されている締付筒(41)と、締付筒(41)の前方に位置されており且つ半径方向に拡縮可能な環状のリテーナ(42)と、前記継手本体(4)内の前記リテーナ(42)よりもさらに奥に形成された環状凹溝(47)内に収容されているパッキン部材(43)とから構成されている。
【0003】
前記締付筒(41)の前端部の内周には、前記前端に向かって拡径するテーパ内周面(44)が形成されており、前記テーパ内周面(44)に対向する前記リテーナ(42)の後部には、テーパ外周面(46)が形成されている。又、リテーナ(42)の前端部には蛇腹管(5)の山部を前方へ押圧する押圧部(45)を突出させている。
【0004】
上記各種部品を組み付けられた状態の継手内に、蛇腹管(5)を締付筒(41)の後方側から挿入させると、前記蛇腹管(5)の山部でリテーナ(42)の押圧部(44)を後方から押しながらリテーナ(42)を拡縮させながら、蛇腹管(5)前記リテーナ(42)を通過する。そして、リテーナ(42)を通過した蛇腹管(5)の前端部分は、前記ガス通路(40)の外側に形成されている環状凹溝(47)内に、前記パッキン部材(43)を弾性的に押圧しながら差し込まれ、外周気密状態に接続されることとなる。
【0005】
このように、従来の継手では、蛇腹管(5)を継手内に挿入するだけで、気密状態に接続されると共に、蛇腹管(5)に引き抜き方向の力が加わった場合には、リテーナ(42)のテーパ外周面(46)が前記締付筒(41)の前記テーパ内周面(44)に当接することにより、押圧部(45)はさらに谷部に食い込むこととなるから、蛇腹管(5)は抜け止め状態に接続されることとなる。このように、図6に示す従来のものでは、継手の構造を複雑にすることなく、蛇腹管(5)の接続作業が容易となる。
【0006】
しかしながら、上記した従来の継手では、蛇腹管(5)は、テーパ外周面(46)とテーパ内周面(44)との対接により抜け止め状態に保持されているものの、山部と谷部とで形成される蛇腹の波の高さを初期状態に維持したまま接続されているから、強い引き抜き力で引っ張られた場合、前記山部が前記押圧部に押されて縮径方向へ変形させられる可能性があるため、蛇腹管(5)が強制的に引き抜かれてしまったり、接続不良が生じたりする不都合がある。
【0007】
後者の可撓管継手では、図7に示すように、ガス通路(40)の外側に設けた環状凹溝(47)内にパッキン部材(43)を密に充填させると共に、締付筒(41)を最終締付け位置にまで締付けたとき、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を、リテーナ(42)の押圧部(45)で環状凹溝(47)の開放端縁に押し付けて押し潰すことにより蛇腹管(5)を抜け止め状態に接続させている。このものでは、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を押し潰しながら締付筒(41)を最終締付け状態にまで締付けるために、強い締付け力が必要であるが、蛇腹管(5)に比較的強い引き抜き力が加わっても、山部(52)の押し潰された状態は維持され、蛇腹管(5)は引き抜かれることはない。
【0008】
このように、蛇腹管(5)の接続は容易であるが、強い力で引っ張られたとき引き抜かれてしまうおそれのある前者の継手は、床下や壁の内部等における配管接続に有効であり、蛇腹管(5)の接続には工具が必要であるが、一旦接続された蛇腹管(5)は引き抜かれることのない後者の継手は、屋外での配管接続に有効である。
【0009】
しかしながら、これら各従来の継手では、どちらか一方の接続方法でしか接続できないため、配管設置の条件に応じて、継手の接続方法を作業現場で変更することはできない。
又、両継手とも蛇腹管(5)の取り外しができないので、蛇腹管(5)を接続させた後で、異物混入の発覚や、気密性不良等の理由で蛇腹管(5)の接続をやり直したいときには、蛇腹管(5)を切断し、新たな継手を接続しなければならない。この種の継手は、締付筒(41)を継手本体(4)から引き抜いた場合には、継手を構成している各種部材がばらばらに分解されてしまい、再度の組立調整が必要となるが、作業現場ではそれは容易でないため、上記のように、蛇腹管(5)を切断し、継手を廃棄し、新たな継手を使用することとなり、不経済である。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−250488号公報
【特許文献2】
特開2001−21085号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、『ガス通路が形成されている筒状の継手本体と、
前記継手本体に後方から螺入される締付筒と、
前記締付筒の前端に設けられ且つ前記締付筒内に挿入される蛇腹管の谷部に外嵌すると共にその前方の山部を押圧する押圧部を具備する環状のリテーナとからなる可撓管継手』において、継手の設置場所に応じて蛇腹管を異なる接続方法で接続できるようにすると共に、接続後でも接続のやり直し及び継手の再使用が容易にできる可撓管継手を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記継手本体内における前記ガス通路の半径方向の外側に、前記リテーナの前記押圧部の前端面に向かって開放する環状凹部が前記ガス通路と同心状に形成され、
前記環状凹部内に、その外側周壁に沿うように筒状シール部材が装填され、
前記筒状シール部材と前記環状凹部の内側周壁との間に形成される環状スペース部内に、前記シール部材よりも軸線方向に短く構成された金属筒が取外し自在に挿入可能とし、
前記締付筒を締め付けた状態にて、前記蛇腹管の先端は前記環状スペース部に対向すると共に、前記締付筒の締め付け完了状態にて、前記押圧部より前方の山部が前記シール部材を弾性的に押圧することにより外周気密状態に接続されるように設定されており、
締め付け完了状態にある前記締付筒を、前記継手本体に抜け止め状態に固定可能な抜け止め手段が設けられており、
前記抜け止め手段は工具によって解除可能に設定されている』ことである。
上記技術的手段は次のように作用する。
継手本体内の環状凹部内に筒状シール部材を装填すると、前記筒状シール部材と前記環状凹部の内側周壁との間に環状スペース部が形成される。又、継手本体に螺合させる前の締付筒に、蛇腹管を後方から挿入して、前記締付筒の前端のリテーナの押圧部よりも蛇腹管の山部が前方に突出するようにセットする。このように、前記押圧部を蛇腹管の谷部に外嵌させた状態で、締付筒を継手本体内に螺入させていくと、締付筒の螺合に伴って、前記蛇腹管のリテーナの押圧部よりも前方に突出させた山部が前記押圧部に押されて、蛇腹管は締付筒と共に継手本体の奥へ挿入されていく。
【0013】
前記スペース部内に金属筒を挿入させない場合は、蛇腹管の前記リテーナよりも前方に突出している山部が前記シール部材の内面を弾性的に押圧しながら前記スペース部内に挿入されていくこととなる。前記締付筒が最終締め付け位置まで締め付けられた時点で、前記締付筒は抜け止め手段によって前記継手本体に抜け止め状態に固定される。この状態が蛇腹管の接続完了状態であり、蛇腹管の前記リテーナよりも前方部分は、前記筒状シール部材によって外周気密状態に且つ抜け止め状態に接続された態様となる。
【0014】
前記環状スペース部内に金属筒を差し込んだ場合は、前記締付筒を締め付けていくと、前記蛇腹管の先端は前記金属筒の後方端面に対接し、締付筒の締め付け完了状態にて、前記押圧部より前方の山部が、前記金属筒の前記後方端面と前記押圧部の前端面との間で挟圧されて外周気密状態に押し潰される。この状態にて、前記締付筒は抜け止め手段によって前記継手本体に抜け止め状態に固定可能となる。これが、蛇腹管の接続完了状態である。この状態にて、金属筒よりもシール部材の方が後方へ突出する態様で収容されているから、押圧部の前端面が金属筒の後方端面に略接触するまで締付筒を締付けた状態においては、前記シール部材の後端部は前記押圧部により弾性的に押圧されることとなる。又、押し潰された状態にある前記山部もシール部材の内周面部を弾性的に押圧するから、蛇腹管は気密性が確保された状態で接続されることとなる。
【0015】
尚、どちらの場合においても、前記抜け止め手段は、工具を用いて解除することができるように設定されているから、解除後には、締付筒の螺合を緩めて締付筒を継手本体から後退させていくと、蛇腹管も締付筒に共に、継手本体から引き抜くことが出来る。前記締付筒と共に蛇腹管を引き抜いた後の継手本体は、蛇腹管挿入前の状態と同じであり、金属筒を挿入した状態での接続においては、押し潰された状態にある前記先端の山部を切断して、前記蛇腹管を前記締付筒に初期状態にセットし直せば、締付筒と共に再度継手本体内に挿入して接続させることができる。
【0016】
*2項
1項において、『前記抜け止め手段は、半径方向に縮径可能な弾性リングと、前記締付筒の胴部外周面の所定位置に周方向に沿って形成され且つ前記弾性リングを弾性変形させた状態にて全体を収容可能な深さを有する外溝と、前記継手本体の胴部内周面の所定位置に周方向に沿って形成され且つ弾性復帰した状態の前記弾性リングの外周部分が浅く嵌り込む深さを有する内溝とからなり、
前記締付筒の締付け完了時にて、前記外溝は前記内溝に対応するように設定されている』ものでは、弾性リングを縮径方向に弾性変形させることにより、弾性リングは締付筒に設けた外溝内に全体的に収容される態様となり、この状態で締付筒を継手本体に螺入させていけば、締付筒は継手本体内に螺入されることとなる。そして、締付筒の最終締付け位置に達して、前記外溝が、継手本体内の内溝に対応したとき、前記弾性リングは拡径方向に弾性復帰し、弾性リングの外周部が前記内溝の底部に当接する。このとき、パチンと音がすると共に、それ以上の締付筒の螺入が阻止される。これにより、締付筒が最終締付け位置に達したことが音と感触で認識することができる。弾性リングが内溝に嵌り込んだ状態で、締付筒は継手本体に対して抜け止め状態に接続されるから、手の力だけでは締付筒を緩めることはできないが、工具を用いて強制的に締付筒の締付けを緩める方向に回動させれば、締付筒の後方への移動に伴って、前記弾性リングは外溝の前方側開放端縁に押されることにより縮径させられて内溝から外溝内へ押し出される。これが前記抜け止め手段の抜け止めを解除した状態であり、この状態で締付筒を引き抜けば、締付筒は蛇腹管と共に継手本体から引き抜き可能となる。
【0017】
*3項
2項において、『前記継手本体には、その胴部を半径方向に貫通し且つ前記内溝内に連通する貫通孔が複数箇所に形成されており、通常の使用時においては、前記貫通孔には通気性防水部材が充填されている』ものでは、前記貫通孔に充填されている通気性防水部材は、外部から継手本体内へ雨水等の液体は通さないが、継手本体内から外部へ気体は通過させることができる。よって、配管作業中に蛇腹管に釘打ち等によって孔が開いてガス漏れが発生した場合、継手本体内へ漏れ出たガスは前記通気性防水部材を透過して外部へ流出されることとなるから、配管接続後に、ガス漏れを検出することができる。このように、前記貫通孔は、ガス漏れ検知用のガスの逃がし通路として機能させることができる。又、接続不良等の理由で蛇腹管の接続作業をやり直したい場合は、前記貫通孔から通気性防水部材を取り除き、ピン状の差込工具を前記複数の貫通孔に同時に差し込む。前記貫通孔は抜け止め用の前記弾性リングを収容している内溝に連通するように構成されているから、前記工具を貫通孔に差し込むことにより、前記弾性リングを内方へ押圧させて縮径方向に弾性変形させることができる。縮径させられた弾性リングは締付筒の外溝内に押し込むことができ、その状態で締付筒の締付けを緩めていくことにより、蛇腹管は締付筒と共に継手本体から取り外すことができる。
【0018】
*4項
上記各項において、『前記締付筒の後端部には、胴部よりも大径の工具対応部が半径方向に張り出しており、前記締付筒の締付け完了時において、前記工具対応部の前面は、前記継手本体の後端面に前記環状パッキンを介して圧接されるように設定されている』ものでは、工具対応部の前面又は、前記継手本体の後端面に、環状パッキンが装着された構成となっており、締付筒を最終締付け状態に達するまで締付けたとき、締付筒は継手本体に対して前記環状パッキンを介して外周気密状態で装着させることができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
継手の設置場所が、蛇腹管に引き抜き方向の力が偶然又は意図的に作用する機会の少ない床下や壁の内部等の場合においては、環状凹部には金属筒を挿入させずに、蛇腹管を環状スペース部に差し込んで抜け止め状態に接続させておけば良い。この場合、接続が容易であるから、作業効率が良い。
【0020】
又、継手が、不可抗力又はいたずら等によって蛇腹管に引き抜き方向の力が加わる機会の比較的多い屋外等に設置される場合では、環状凹部内に金属筒を挿入すると共に、金属筒の後方端面とリテーナの押圧部とで蛇腹管の先端の山部を押し潰して接続させる形式としておく。この状態は抜け止め手段によって保持されるから、蛇腹管に強い引き抜き力が作用しても蛇腹管の継手からの脱落を確実に防止することができる。
【0021】
このように、1つの継手で2通りの蛇腹管の接続方法が可能となるから、継手の設置場所に応じて、作業者が作業現場でどちらの接続方法で蛇腹管を接続させるかを選択することができ、継手の使用範囲が広がることとなる。
【0022】
又、蛇腹管の接続後に、異物の混入や気密性等の問題で蛇腹管の接続をやり直したい場合には、前記抜け止め手段を工具によって解除させれば、蛇腹管は締付筒と共に継手本体から容易に取り外される上に、継手本体及び締付筒はその状態のまま再使用することができる。金属筒を挿入した接続方法の場合であっても、蛇腹管の先端の押し潰されている部分のみを切断すれば、蛇腹管の接続のやり直しが作業現場で容易に行え、何度でも再使用可能な使い勝手の良い継手を提供することができる。
【0023】
2項のものでは、上記の効果に加えて、蛇腹管が確実に接続されて締付筒が最終締付け位置にまで締付けられたかどうかは、弾性リングの弾性復帰に伴う音と感触とによって認識することができるから、作業者が容易に蛇腹管の接続完了を確認することができる。又、抜け止め手段の構成及び構造が簡単である。
【0024】
さらに、3項のものでは、ガスの逃がし通路を、弾性リングを弾性変形させるための工具挿通孔として利用することができるといった効果がある。
4項のものでは、蛇腹管の接続状態において、一層確実なシール性が期待できるといった効果がある。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施例を図面に従って詳述する。
本発明の実施の形態の可撓管継手は、ガス栓のガス入口部(51)に接続される継手本体(1)と、継手本体(1)に螺合接続される締付筒(2)と、締付筒(2)の前端部に設けられ且つ半径方向に弾性的に拡縮可能なリテーナ(3)とからなり、図1は、第1番目の実施の形態の継手における締付筒(2)の締付け前の状態を示しており、図2は、図1の状態から締付筒(2)を最終締付位置にまで締め付けた最終締付状態を示している。
【0026】
以下、第1番目の実施の形態の継手における各部の詳細について説明する。
[継手本体(1)について]
継手本体(1)の下流端側である前端部(図面では左端)の外周にはガス栓のガス入口部(51)に螺入させるための雄ネジ部(10)が刻設されていると共に、その内周側には、ガス通路(18)が形成されている。前記ガス通路(18)の後方開放端の半径方向外側には、所定深さを有し且つ後方に開放する環状凹部(11)が前記ガス通路(18)と同心状に形成されている。前記環状凹部(11)内には後述する蛇腹管(5)の気密を確保するための筒状のシール部材(12)が、環状凹部(11)の外側周壁(11a)に密着するように装填されていると共に、前記シール部材(12)の内周面と環状凹部(11)の内側周壁(11b)との間に形成される環状スペース部(17)内には、環状の金属筒(15)が密に装填されている。
【0027】
尚、この実施の形態では、前記金属筒(15)及びシール部材(12)を環状凹部(11)の底面に達するまで押し込んだ状態に装填したとき、シール部材(12)の方が金属筒(15)よりも後方へ突出するように相互の寸法は設定されている。
【0028】
又、前記環状スペース部(17)の幅は、前記金属筒(15)の肉厚に略一致するように設定されていると共に、それは、前記蛇腹管(5)の山部と谷部とからなる蛇腹の波の高さにも略一致するものとする。
【0029】
継手本体(1)の前方端側と後方端側を除いた中央部分の一定範囲の内周面には締付筒(2)を螺入させるための雌ネジ部(13)が刻設されており、前記雌ネジ部(13)の後方には、内溝(14)が内方に向かって開放するように形成されている。
【0030】
[締付筒(2)について]
締付筒(2)は、継手本体(1)内に螺入される小径筒部(21)と、これの後方へ連続し且つ外周が六角形状に形成された工具対応部(22)とから構成されている。工具対応部(22)はその平径が継手本体(1)の後端部の外径よりも大きく形成されていると共にその前端部には一本の環状溝(20a)が前方へ開放するように形成されている。前記環状溝(20a)には環状パッキン(20)の一部が嵌め込まれる。
【0031】
又、工具対応部(22)の内周面には、凹部(23a)が設けられており、該凹部(23a)には蛇腹管(5)の外周を被覆している弾性材料製の被覆管(50)に気密且つ水密的に接触する断面略T字状の防水パッキン(23)が装填されている。防水パッキン(23)によって、本実施の形態に係る可撓管継手が屋外配管部に使用された場合でも、締付筒(2)の後端部から被覆管(50)の表面に付着した雨水が継手内に浸入するのを防止している。
【0032】
そして、小径筒部(21)の外周面には、前記雌ネジ部(13)に螺合可能な雄ネジ部(24)が形成されており、雄ネジ部(24)の形成域よりも後方の外周面には、前記締付筒(2)を継手本体(1)に最終締付け位置に達するまで締付けたときに、継手本体(1)に設けた前記内溝(14)にちょうど対応する位置に、外溝(25)が形成されている。前記外溝(25)には、C字状弾性リング(26)が係止されている。
【0033】
前記外溝(25)の深さ及び幅は、前記C字状弾性リング(26)の断面の直径に略一致するように設定されており、C字状弾性リング(26)が自由状態にあるときには、外溝(25)から外方へ突出し、縮径方向へ弾性変形させた状態において、前記外溝(25)内にちょうど収容可能な寸法関係に設定されている。
【0034】
[リテーナ(3)について]
締付筒(2)の継手本体(1)への螺入によって継手本体(1)内の奥に押込まれるリテーナ(3)は、後半部(3b)が締付筒(2)の前端の前記係合筒部(27)に外嵌接続されると共に、前記後半部(3b)の内径よりも、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を前方へ押込む前半部(3a)の内径の方が小径に形成された金属製の弾性筒体であり、軸線方向に1本のスリット(図示せず)を形成することによって、半径方向に拡縮自在となっている。
【0035】
リテーナ(3)の前記前半部(3a)の内周面は、前方へ向かって縮径するテーパ内周面(30)となっており、その最小径部である前端部が、蛇腹管(5)の山部を前方へ押す押圧部(33)として機能する。
尚、リテーナ(3)の先端部が拡縮しない自然状態において、押圧部(33)の先端の内径は、蛇腹管(5)の谷部に深く外嵌するほど小径に構成されていると共に、リテーナ(3)全体の外径は、前記継手本体(1)の内径に略一致するように設定されている。
【0036】
これにより、締付筒(2)を締付けて、リテーナ(3)を継手本体(1)内に収容させた状態においては、前記リテーナ(3)は拡開阻止状態に保持されると共に、リテーナ(3)の押圧部(33)の前端面が、前記環状スペース部(17)の開放端の略全域に対向する態様となる。
【0037】
[可撓管継手の組み付けについて]
上記各部品を用いて本発明の第1番目の実施の形態に係る可撓管継手を組み付けるには、まず、リテーナ(3)の後端部(3b)を締付筒(2)の前端を係止させて、リテーナ(3)を締付筒(2)に回転自在に一体化させる。
【0038】
そして、前記締付筒(2)の後方から、蛇腹管(5)を締付筒(2)内に挿入させる。
蛇腹管(5)を差し込むと、その最前端の山部(52)がリテーナ(3)のテーパ内周面(30)を押圧し、それに伴って、リテーナ(3)の前記前半部(3a)が半径方向に拡開する。これにより、前記山部はテーパ内周面(30)を外方へ押しながら押圧部(33)を通過可能となる。
【0039】
この実施の形態のものでは、図1に示すように、リテーナ(3)の前端部から、蛇腹管(5)の最先端の山部(52)のみが前方へ突出させた状態が蛇腹管(5)の締付筒(2)への組み付け完了状態とする。
尚、押圧部(33)は、前記山部(52)に続く谷部に深く嵌まり込むように押圧部(33)の前端部が内方へ大きく突出する態様に構成しているが、前記スリットの幅を比較的大きく設定しておけば、小さな押込み力でリテーナ(3)の先端部を拡開させて前記山部(52)を通過させることができる。
【0040】
上記したようにリテーナ(3)と蛇腹管(5)とを一体に組み付けた状態の締付筒(2)を、継手本体(1)の後方から螺合させる。このとき、前記弾性リング(26)を縮径方向に弾性変形させて、外溝(25)内に収容させながら、継手本体(1)内へ差し込んでいくことにより、締付筒(2)は、継手本体(1)内にスムーズに差し込むことができ、その後、雄ネジ部(24)を雌ネジ部(13)に螺合させていく。
【0041】
締付筒(2)は締付けに伴って継手本体(1)の前方へ進んでいき、それに伴って、リテーナ(3)の押圧部(33)が蛇腹管(5)の山部(52)を前方へ押すことにより、前記山部(52)の前端を金属筒(15)の後方端面に当接させることができる。この状態から、締付筒(2)をさらに締め付けていく。リテーナ(3)は、継手本体(1)の雌ネジ部(13)の形成域に略接触状態に収容されていることから、拡径は阻止され、前記山部(52)を確実に金属筒(15)の後方端面に押圧させることができる。
【0042】
さらに工具を用いて締付けることにより、前記山部(52)は、金属筒(15)の後方端面と押圧部(33)の前端面とで挟圧され、最終締付け位置に達するまで締付けられた接続完了状態においては、図2に示すように、蛇腹管(5)の前端の山部(52)は、金属筒(15)の後方端面と押圧部(33)の前端面との間で押し潰された態様となる。
【0043】
前記シール部材(12)と金属筒(15)との高さの関係は上記したとおりであるから、前記押圧部(33)の前端面が前記山部(52)を金属筒(15)の後方端面に押圧させて押し潰した状態にあるとき、前記押圧部(33)の前端面は、シール部材(12)を押圧する態様となる。又、前記蛇腹管(5)の蛇腹の波の高さと、前記金属筒(15)の肉厚及びこれが収容されている環状スペース部(17)の幅との関係は上記したとおりであるから、前記山部(52)を押し潰したとき、前記山部(52)の頂部も、シール部材(12)を押圧する態様となる。このように、蛇腹管(5)は、山部(52)の頂部と前記押圧部(33)の前端面とがシール部材(12)をに押圧することにより、外周気密状態に接続されることとなる。
【0044】
このとき、図3に示すように、前記締付筒(2)の外溝(25)が、継手本体(1)の内溝(14)にちょうど対向することにより、外溝(25)内に弾性変形状態に収容されていた弾性リング(26)が、内溝(14)の底部へ向かって拡径方向に勢い良く弾性復帰する。このとき、弾性リング(26)が内溝(14)の底部に当たってパチンという音がすると同時に、それ以上の締付けが阻止されることとなる。これにより、締付筒(2)が最終締付け位置に達するまで締付けられたことを音と感触で認識することができる。これが蛇腹管(5)の接続完了状態である。
【0045】
この組み付け状態において、蛇腹管(5)に抜け方向の力が加わった場合、リテーナ(3)は上記したように、拡径阻止状態に保持されていると共に、締付筒(2)は、前記弾性リング(26)の係合によって、継手本体(1)に対して抜け止め状態に固定されていることから、前記蛇腹管(5)の先端の山部(52)は、前記押圧部(33)の前端部によって押し潰された状態が維持され、この状態は、弾性リング(26)の係合を解除して締付筒(2)の締付け度合いを緩めない限り変わることはない。よって、例えば、屋外配管の場合であって、蛇腹管(5)に引き抜き方向の力が作用しても、締付筒(2)からの蛇腹管(5)の引き抜きは確実に防止されることとなる。
【0046】
又、締付筒(2)が最終締付け状態に締付けられておらず、蛇腹管(5)の先端の山部(52)の押し潰し度合いが不十分な場合には、外溝(25)が内溝(14)に対応せず、弾性リング(26)が弾性復帰する音と感触を得ることができないから、締付筒(2)の締付けが不十分であることも認識することができる。
尚、内溝(14)は、図3に示すように、弾性リング(26)の半径以下の寸法に設定されている。
【0047】
内溝(14)に一旦嵌め込まれた弾性リング(26)はその弾性力によって、内溝(14)の底部に強く押圧する態様となるから、手の力だけでは、締付筒(2)を緩める方向に回動させることはできないが、工具対応部(22)に工具を対応させて、工具でもって締付筒(2)を緩める方向に回動させれば、弾性リング(26)は外溝(25)の前方開放端によって後方へ押されて外溝(25)の後方開放端に当接し、縮径方向に強制的に弾性変形させられ、内溝(14)から脱出して外溝(25)内に移行させることができる。弾性リング(26)を外溝(25)内に収容させることができれば、締付筒(2)をネジを緩める方向に回動させることにより継手本体(1)から取り外すことができる。
【0048】
このように、継手本体(1)に接続された後の締付筒(2)は工具を利用することにより、継手本体(1)から容易に取り出すことができる。締付筒(2)が後方へ引き抜かれるに伴って、蛇腹管(5)も容易に引き抜くことができる。
【0049】
従って、蛇腹管(5)の接続が完了した後で、継手本体(1)内に異物が混入していることや、気密性が悪いこと等が発覚した場合、締付筒(2)を工具で緩めることにより、締付筒(2)は蛇腹管(5)と共に継手本体(1)から取り外すことができる。取り外された後の、継手本体(1)及び締付筒(2)、さらには、リテーナ(3)は、接続前の状態と同じであるから、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を切断した後、再度、上記した要領で、蛇腹管(5)を締付筒(2)にセットし直せば、継手本体(1)に接続させることができる。
【0050】
さらに、この実施の形態のものでは、工具を用いた締付筒(2)の取外しをさらに容易なものとするために、継手本体(1)の胴部を貫通する貫通孔(19)を前記内溝(14)に連通するように形成してある。前記貫通孔(19)は、継手本体(1)の直径に沿った相互に対向する位置に2つ形成されていることが望ましく、この一対の貫通孔(19)に同時に、図3に示すような、差込工具(31)の先端を差し込んで、弾性リング(26)を内方へ押圧することにより、弾性リング(26)を縮径方向に強制的に弾性変形させることができる。こうして、弾性リング(26)を縮径させながら、締付筒(2)を緩める方向に回動させれば、締付筒(2)は継手本体(1)から引き抜くことができる。この場合には、締付筒(2)を回動させるための工具を用いる必要はなく、手で緩めていくことができる。
尚、前記貫通孔(19)は、工具差込穴として使用しない場合には、通気性防水部材(17)が充填されている。
【0051】
通気性防水部材(17)は、ガス等の気体は通過させるが、雨水等の液体は通過させない部材であり、貫通孔(19)に通気性防水部材(17)を充填させておくことにより、雨水等の継手内への浸入を阻止することができる。又、万一、蛇腹管(5)に作業中の釘打ち等によって穴が開いてしまい、蛇腹管(5)からガス漏れが発生した場合、蛇腹管(5)と被覆管(50)との間から継手本体(1)内に侵入したガスは、通気性防水部材(17)を介して継手本体(1)の外部に漏れ出ることとなる。このように、貫通孔(19)はガスの逃がし通路としても機能させることができる。このガス漏れは配管の検査時の圧力低下で検出できる。
【0052】
尚、蛇腹管(5)の接続完了状態において、上記したように、蛇腹管(5)の前記山部(52)の頂部及び押圧部(33)の前端面がシール部材(12)に圧接することにより、蛇腹管(5)は外周気密状態に接続されると共に、締付筒(2)の工具対応部(22)に設けた防水パッキン(23)は蛇腹管(5)に被覆させた被覆管(50)の外表面に気密状態に接触する態様となる。
【0053】
さらに、最終締付状態において、継手本体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部とは、略密着状態に接するように設定されているが、前記工具対応部(22)の前端面には、上記したように、環状溝(20a)が前方に開放するように形成されていると共に、前記溝(20a)には、環状パッキン(20)を装填させているから、継手本体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部との間にはこの環状パッキン(20)によって、気密性が保持されることとなる。
【0054】
次に、第2番目の実施の形態の継手について説明する。
図4は、第2番目の実施の形態の締付筒(2)の締付け前の状態を示しており、図5は、図4の状態から締付筒(2)を最終締付位置にまで締め付けた最終締付状態を示している。
第2番目の実施の形態の継手本体(1)、締付筒(2)及びリテーナ(3)の構造は上記した第1番目の実施の形態の継手に採用したものと同様のものが採用可能であり、この実施の形態のものでは、継手本体(1)の環状凹部(11)には、シール部材(12)のみが装填され、前記シール部材(12)の内周面と環状凹部(11)の内側周壁(11b)との間には、環状スペース部(17)が形成されたままとする。
【0055】
尚、前記環状スペース部(17)の幅は、上記第1番目の実施の形態の場合と同様に、蛇腹管(5)の山部と谷部とで形成される蛇腹の波の高さに略一致する程度に設定されていると共に、前記環状凹部(11)の深さは、蛇腹管(5)の山部2つ分が挿入可能な深さに構成されているものとし、この実施の形態のものでは、リテーナ(3)の前端部から蛇腹管(5)の山部2つ分が前方へ突出させた状態が蛇腹管(5)の組み付け完了状態とする。
【0056】
締付筒(2)は手で締付け可能であり、締付けに伴って、締付筒(2)は継手本体(1)の前方へ進んでいき、リテーナ(3)の前方へ突出させている蛇腹管(5)の2つの山部が、前記スペース部(17)内に押し込まれていく。前記蛇腹管(5)の蛇腹の波の高さと、前記スペース部(17)の幅との関係は上記したとおりであるから、蛇腹管(5)は、その山部で、シール部材(12)の内周面を押圧しながら、スペース部(15)内に収容されていくこととなる。このとき、リテーナ(3)は、継手本体(1)の雌ネジ部(13)の形成域に略接触状態に収容されていることから、拡径は阻止され、蛇腹管(5)の山部を確実にスペース部(15)へ押し込む方向へ押圧することができる。
【0057】
そして、締付筒(2)が、図2に示すように、最終締付け位置に達するまで締付けられた接続完了状態においては、蛇腹管(5)の前端の2つの山部がシール部材(12)の内周面に気密状態に押圧すると共に、上記第1番目の実施の形態の場合と同様に、図3に示すように、前記締付筒(2)の外溝(25)と、継手本体(1)の内溝(14)と、内溝(14)の底部へ向かって拡径方向に勢い良く弾性復帰する弾性リング(26)からなる抜け止め手段が作用することにより、締付筒(2)は最終締付け位置に達するまで締付けられた状態にて抜け止め状態に保持されることとなる。
【0058】
この組み付け状態において、蛇腹管(5)に抜け方向の力が加わった場合、リテーナ(3)は上記したように、拡径阻止状態に保持されているから、蛇腹管(5)の前から2つめの山部の後面が押圧部(33)に当接することとなり、蛇腹管(5)の締付筒(2)からの引き抜きは阻止される。
【0059】
尚、この第2番目の実施の形態のものでは、締付筒(2)は手締めによる締付けが可能であるから、前記弾性リング(26)の弾性復帰を手の感触で認識することができると共に、万一、蛇腹管(5)が歪んで挿入される等、蛇腹管(5)の前端が環状スペース部(15)内にうまく挿入されなかった場合には、リテーナ(3)の押圧部(33)に不必要な付加がかかることから、締付筒(2)の接続不良も手の感触で認識することができる。
【0060】
又、締付筒(2)が最終締付け状態に締付けられておらず、蛇腹管(5)の前端部分のスペース部(15)への挿入長さが不十分な場合には、外溝(25)が内溝(14)に対応することなく、弾性リング(26)が弾性復帰する音と感触を得ることができないから、この場合にも、締付筒(2)の締付けが不十分であることも認識することができる。
尚、前記弾性リング(26)を縮径方向へ弾性変形させて抜け止め手段を解除させる構造や、継手本体内の気密構造は、上記第1番目の実施の形態のものと同様とする。
【0061】
この第2番目の実施の形態の継手は、蛇腹管(5)の接続作業が簡単であるが、蛇腹管(5)が変形するほどの強い引き抜き方向の力が加わった場合、引き抜かれてしまうおそれがあるため、床下や壁の内部等の引き抜き力の作用しない場所における配管接続のための継手として有効に使用することができる。
【0062】
このように、1つの継手に対して、金属筒(15)を取り外し自在に設けておくことにより、上記第1及び第2番目の実施の形態で示したような2通りの方法で蛇腹管を接続することができるようにしたから、配管の設置場所等の条件に応じて、作業者が作業現場で蛇腹管の接続方法を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1番目の実施の形態の可撓管継手の締付筒を継手本体内に螺合させる前の状態を示す断面図。
【図2】図1の状態から可撓管継手の締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態を示す要部拡大断面図。
【図3】締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態における要部拡大断面図。
【図4】本発明の第2番目の実施の形態の可撓管継手の締付筒を継手本体内に螺合させる前の状態を示す断面図。
【図5】図4の状態から可撓管継手の締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態を示す要部拡大断面図。
【図6】従来の可撓管継手の一例を示す断面図。
【図7】従来の可撓管継手の他の例を示す断面図。
【符号の説明】
(1)・・・・継手本体
(11)・・・・環状凹部
(11a)・・・・外側周壁
(11b)・・・・内側周壁
(12)・・・・筒状シール部材
(15)・・・・金属筒
(17)・・・・環状スペース部
(18)・・・・ガス通路
(2)・・・・締付筒
(3)・・・・リテーナ
(33)・・・・押圧部
(4)・・・・蛇腹管
(5)・・・・蛇腹管
(52)・・・・山部
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓管継手、特に、可撓性を有する蛇腹管を接続するための継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
可撓性を有する蛇腹管をガスコックのガス入口等の被接続部に接続させる継手として、例えば、特許文献1の特開2002−250488号公報に開示のものや、特許文献2の特開2001−21085号公報に開示のもの等がある。
前者のものは、図6に示すように、継手を含むガス配管に接続されるガス通路(40)を具備する筒状の継手本体(4)と、この継手本体(4)の後方(図面では右側)から螺入されて固定されている締付筒(41)と、締付筒(41)の前方に位置されており且つ半径方向に拡縮可能な環状のリテーナ(42)と、前記継手本体(4)内の前記リテーナ(42)よりもさらに奥に形成された環状凹溝(47)内に収容されているパッキン部材(43)とから構成されている。
【0003】
前記締付筒(41)の前端部の内周には、前記前端に向かって拡径するテーパ内周面(44)が形成されており、前記テーパ内周面(44)に対向する前記リテーナ(42)の後部には、テーパ外周面(46)が形成されている。又、リテーナ(42)の前端部には蛇腹管(5)の山部を前方へ押圧する押圧部(45)を突出させている。
【0004】
上記各種部品を組み付けられた状態の継手内に、蛇腹管(5)を締付筒(41)の後方側から挿入させると、前記蛇腹管(5)の山部でリテーナ(42)の押圧部(44)を後方から押しながらリテーナ(42)を拡縮させながら、蛇腹管(5)前記リテーナ(42)を通過する。そして、リテーナ(42)を通過した蛇腹管(5)の前端部分は、前記ガス通路(40)の外側に形成されている環状凹溝(47)内に、前記パッキン部材(43)を弾性的に押圧しながら差し込まれ、外周気密状態に接続されることとなる。
【0005】
このように、従来の継手では、蛇腹管(5)を継手内に挿入するだけで、気密状態に接続されると共に、蛇腹管(5)に引き抜き方向の力が加わった場合には、リテーナ(42)のテーパ外周面(46)が前記締付筒(41)の前記テーパ内周面(44)に当接することにより、押圧部(45)はさらに谷部に食い込むこととなるから、蛇腹管(5)は抜け止め状態に接続されることとなる。このように、図6に示す従来のものでは、継手の構造を複雑にすることなく、蛇腹管(5)の接続作業が容易となる。
【0006】
しかしながら、上記した従来の継手では、蛇腹管(5)は、テーパ外周面(46)とテーパ内周面(44)との対接により抜け止め状態に保持されているものの、山部と谷部とで形成される蛇腹の波の高さを初期状態に維持したまま接続されているから、強い引き抜き力で引っ張られた場合、前記山部が前記押圧部に押されて縮径方向へ変形させられる可能性があるため、蛇腹管(5)が強制的に引き抜かれてしまったり、接続不良が生じたりする不都合がある。
【0007】
後者の可撓管継手では、図7に示すように、ガス通路(40)の外側に設けた環状凹溝(47)内にパッキン部材(43)を密に充填させると共に、締付筒(41)を最終締付け位置にまで締付けたとき、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を、リテーナ(42)の押圧部(45)で環状凹溝(47)の開放端縁に押し付けて押し潰すことにより蛇腹管(5)を抜け止め状態に接続させている。このものでは、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を押し潰しながら締付筒(41)を最終締付け状態にまで締付けるために、強い締付け力が必要であるが、蛇腹管(5)に比較的強い引き抜き力が加わっても、山部(52)の押し潰された状態は維持され、蛇腹管(5)は引き抜かれることはない。
【0008】
このように、蛇腹管(5)の接続は容易であるが、強い力で引っ張られたとき引き抜かれてしまうおそれのある前者の継手は、床下や壁の内部等における配管接続に有効であり、蛇腹管(5)の接続には工具が必要であるが、一旦接続された蛇腹管(5)は引き抜かれることのない後者の継手は、屋外での配管接続に有効である。
【0009】
しかしながら、これら各従来の継手では、どちらか一方の接続方法でしか接続できないため、配管設置の条件に応じて、継手の接続方法を作業現場で変更することはできない。
又、両継手とも蛇腹管(5)の取り外しができないので、蛇腹管(5)を接続させた後で、異物混入の発覚や、気密性不良等の理由で蛇腹管(5)の接続をやり直したいときには、蛇腹管(5)を切断し、新たな継手を接続しなければならない。この種の継手は、締付筒(41)を継手本体(4)から引き抜いた場合には、継手を構成している各種部材がばらばらに分解されてしまい、再度の組立調整が必要となるが、作業現場ではそれは容易でないため、上記のように、蛇腹管(5)を切断し、継手を廃棄し、新たな継手を使用することとなり、不経済である。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−250488号公報
【特許文献2】
特開2001−21085号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、『ガス通路が形成されている筒状の継手本体と、
前記継手本体に後方から螺入される締付筒と、
前記締付筒の前端に設けられ且つ前記締付筒内に挿入される蛇腹管の谷部に外嵌すると共にその前方の山部を押圧する押圧部を具備する環状のリテーナとからなる可撓管継手』において、継手の設置場所に応じて蛇腹管を異なる接続方法で接続できるようにすると共に、接続後でも接続のやり直し及び継手の再使用が容易にできる可撓管継手を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
*1項
上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記継手本体内における前記ガス通路の半径方向の外側に、前記リテーナの前記押圧部の前端面に向かって開放する環状凹部が前記ガス通路と同心状に形成され、
前記環状凹部内に、その外側周壁に沿うように筒状シール部材が装填され、
前記筒状シール部材と前記環状凹部の内側周壁との間に形成される環状スペース部内に、前記シール部材よりも軸線方向に短く構成された金属筒が取外し自在に挿入可能とし、
前記締付筒を締め付けた状態にて、前記蛇腹管の先端は前記環状スペース部に対向すると共に、前記締付筒の締め付け完了状態にて、前記押圧部より前方の山部が前記シール部材を弾性的に押圧することにより外周気密状態に接続されるように設定されており、
締め付け完了状態にある前記締付筒を、前記継手本体に抜け止め状態に固定可能な抜け止め手段が設けられており、
前記抜け止め手段は工具によって解除可能に設定されている』ことである。
上記技術的手段は次のように作用する。
継手本体内の環状凹部内に筒状シール部材を装填すると、前記筒状シール部材と前記環状凹部の内側周壁との間に環状スペース部が形成される。又、継手本体に螺合させる前の締付筒に、蛇腹管を後方から挿入して、前記締付筒の前端のリテーナの押圧部よりも蛇腹管の山部が前方に突出するようにセットする。このように、前記押圧部を蛇腹管の谷部に外嵌させた状態で、締付筒を継手本体内に螺入させていくと、締付筒の螺合に伴って、前記蛇腹管のリテーナの押圧部よりも前方に突出させた山部が前記押圧部に押されて、蛇腹管は締付筒と共に継手本体の奥へ挿入されていく。
【0013】
前記スペース部内に金属筒を挿入させない場合は、蛇腹管の前記リテーナよりも前方に突出している山部が前記シール部材の内面を弾性的に押圧しながら前記スペース部内に挿入されていくこととなる。前記締付筒が最終締め付け位置まで締め付けられた時点で、前記締付筒は抜け止め手段によって前記継手本体に抜け止め状態に固定される。この状態が蛇腹管の接続完了状態であり、蛇腹管の前記リテーナよりも前方部分は、前記筒状シール部材によって外周気密状態に且つ抜け止め状態に接続された態様となる。
【0014】
前記環状スペース部内に金属筒を差し込んだ場合は、前記締付筒を締め付けていくと、前記蛇腹管の先端は前記金属筒の後方端面に対接し、締付筒の締め付け完了状態にて、前記押圧部より前方の山部が、前記金属筒の前記後方端面と前記押圧部の前端面との間で挟圧されて外周気密状態に押し潰される。この状態にて、前記締付筒は抜け止め手段によって前記継手本体に抜け止め状態に固定可能となる。これが、蛇腹管の接続完了状態である。この状態にて、金属筒よりもシール部材の方が後方へ突出する態様で収容されているから、押圧部の前端面が金属筒の後方端面に略接触するまで締付筒を締付けた状態においては、前記シール部材の後端部は前記押圧部により弾性的に押圧されることとなる。又、押し潰された状態にある前記山部もシール部材の内周面部を弾性的に押圧するから、蛇腹管は気密性が確保された状態で接続されることとなる。
【0015】
尚、どちらの場合においても、前記抜け止め手段は、工具を用いて解除することができるように設定されているから、解除後には、締付筒の螺合を緩めて締付筒を継手本体から後退させていくと、蛇腹管も締付筒に共に、継手本体から引き抜くことが出来る。前記締付筒と共に蛇腹管を引き抜いた後の継手本体は、蛇腹管挿入前の状態と同じであり、金属筒を挿入した状態での接続においては、押し潰された状態にある前記先端の山部を切断して、前記蛇腹管を前記締付筒に初期状態にセットし直せば、締付筒と共に再度継手本体内に挿入して接続させることができる。
【0016】
*2項
1項において、『前記抜け止め手段は、半径方向に縮径可能な弾性リングと、前記締付筒の胴部外周面の所定位置に周方向に沿って形成され且つ前記弾性リングを弾性変形させた状態にて全体を収容可能な深さを有する外溝と、前記継手本体の胴部内周面の所定位置に周方向に沿って形成され且つ弾性復帰した状態の前記弾性リングの外周部分が浅く嵌り込む深さを有する内溝とからなり、
前記締付筒の締付け完了時にて、前記外溝は前記内溝に対応するように設定されている』ものでは、弾性リングを縮径方向に弾性変形させることにより、弾性リングは締付筒に設けた外溝内に全体的に収容される態様となり、この状態で締付筒を継手本体に螺入させていけば、締付筒は継手本体内に螺入されることとなる。そして、締付筒の最終締付け位置に達して、前記外溝が、継手本体内の内溝に対応したとき、前記弾性リングは拡径方向に弾性復帰し、弾性リングの外周部が前記内溝の底部に当接する。このとき、パチンと音がすると共に、それ以上の締付筒の螺入が阻止される。これにより、締付筒が最終締付け位置に達したことが音と感触で認識することができる。弾性リングが内溝に嵌り込んだ状態で、締付筒は継手本体に対して抜け止め状態に接続されるから、手の力だけでは締付筒を緩めることはできないが、工具を用いて強制的に締付筒の締付けを緩める方向に回動させれば、締付筒の後方への移動に伴って、前記弾性リングは外溝の前方側開放端縁に押されることにより縮径させられて内溝から外溝内へ押し出される。これが前記抜け止め手段の抜け止めを解除した状態であり、この状態で締付筒を引き抜けば、締付筒は蛇腹管と共に継手本体から引き抜き可能となる。
【0017】
*3項
2項において、『前記継手本体には、その胴部を半径方向に貫通し且つ前記内溝内に連通する貫通孔が複数箇所に形成されており、通常の使用時においては、前記貫通孔には通気性防水部材が充填されている』ものでは、前記貫通孔に充填されている通気性防水部材は、外部から継手本体内へ雨水等の液体は通さないが、継手本体内から外部へ気体は通過させることができる。よって、配管作業中に蛇腹管に釘打ち等によって孔が開いてガス漏れが発生した場合、継手本体内へ漏れ出たガスは前記通気性防水部材を透過して外部へ流出されることとなるから、配管接続後に、ガス漏れを検出することができる。このように、前記貫通孔は、ガス漏れ検知用のガスの逃がし通路として機能させることができる。又、接続不良等の理由で蛇腹管の接続作業をやり直したい場合は、前記貫通孔から通気性防水部材を取り除き、ピン状の差込工具を前記複数の貫通孔に同時に差し込む。前記貫通孔は抜け止め用の前記弾性リングを収容している内溝に連通するように構成されているから、前記工具を貫通孔に差し込むことにより、前記弾性リングを内方へ押圧させて縮径方向に弾性変形させることができる。縮径させられた弾性リングは締付筒の外溝内に押し込むことができ、その状態で締付筒の締付けを緩めていくことにより、蛇腹管は締付筒と共に継手本体から取り外すことができる。
【0018】
*4項
上記各項において、『前記締付筒の後端部には、胴部よりも大径の工具対応部が半径方向に張り出しており、前記締付筒の締付け完了時において、前記工具対応部の前面は、前記継手本体の後端面に前記環状パッキンを介して圧接されるように設定されている』ものでは、工具対応部の前面又は、前記継手本体の後端面に、環状パッキンが装着された構成となっており、締付筒を最終締付け状態に達するまで締付けたとき、締付筒は継手本体に対して前記環状パッキンを介して外周気密状態で装着させることができる。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。
継手の設置場所が、蛇腹管に引き抜き方向の力が偶然又は意図的に作用する機会の少ない床下や壁の内部等の場合においては、環状凹部には金属筒を挿入させずに、蛇腹管を環状スペース部に差し込んで抜け止め状態に接続させておけば良い。この場合、接続が容易であるから、作業効率が良い。
【0020】
又、継手が、不可抗力又はいたずら等によって蛇腹管に引き抜き方向の力が加わる機会の比較的多い屋外等に設置される場合では、環状凹部内に金属筒を挿入すると共に、金属筒の後方端面とリテーナの押圧部とで蛇腹管の先端の山部を押し潰して接続させる形式としておく。この状態は抜け止め手段によって保持されるから、蛇腹管に強い引き抜き力が作用しても蛇腹管の継手からの脱落を確実に防止することができる。
【0021】
このように、1つの継手で2通りの蛇腹管の接続方法が可能となるから、継手の設置場所に応じて、作業者が作業現場でどちらの接続方法で蛇腹管を接続させるかを選択することができ、継手の使用範囲が広がることとなる。
【0022】
又、蛇腹管の接続後に、異物の混入や気密性等の問題で蛇腹管の接続をやり直したい場合には、前記抜け止め手段を工具によって解除させれば、蛇腹管は締付筒と共に継手本体から容易に取り外される上に、継手本体及び締付筒はその状態のまま再使用することができる。金属筒を挿入した接続方法の場合であっても、蛇腹管の先端の押し潰されている部分のみを切断すれば、蛇腹管の接続のやり直しが作業現場で容易に行え、何度でも再使用可能な使い勝手の良い継手を提供することができる。
【0023】
2項のものでは、上記の効果に加えて、蛇腹管が確実に接続されて締付筒が最終締付け位置にまで締付けられたかどうかは、弾性リングの弾性復帰に伴う音と感触とによって認識することができるから、作業者が容易に蛇腹管の接続完了を確認することができる。又、抜け止め手段の構成及び構造が簡単である。
【0024】
さらに、3項のものでは、ガスの逃がし通路を、弾性リングを弾性変形させるための工具挿通孔として利用することができるといった効果がある。
4項のものでは、蛇腹管の接続状態において、一層確実なシール性が期待できるといった効果がある。
【0025】
【発明の実施の形態】
次に、上記した本発明の実施例を図面に従って詳述する。
本発明の実施の形態の可撓管継手は、ガス栓のガス入口部(51)に接続される継手本体(1)と、継手本体(1)に螺合接続される締付筒(2)と、締付筒(2)の前端部に設けられ且つ半径方向に弾性的に拡縮可能なリテーナ(3)とからなり、図1は、第1番目の実施の形態の継手における締付筒(2)の締付け前の状態を示しており、図2は、図1の状態から締付筒(2)を最終締付位置にまで締め付けた最終締付状態を示している。
【0026】
以下、第1番目の実施の形態の継手における各部の詳細について説明する。
[継手本体(1)について]
継手本体(1)の下流端側である前端部(図面では左端)の外周にはガス栓のガス入口部(51)に螺入させるための雄ネジ部(10)が刻設されていると共に、その内周側には、ガス通路(18)が形成されている。前記ガス通路(18)の後方開放端の半径方向外側には、所定深さを有し且つ後方に開放する環状凹部(11)が前記ガス通路(18)と同心状に形成されている。前記環状凹部(11)内には後述する蛇腹管(5)の気密を確保するための筒状のシール部材(12)が、環状凹部(11)の外側周壁(11a)に密着するように装填されていると共に、前記シール部材(12)の内周面と環状凹部(11)の内側周壁(11b)との間に形成される環状スペース部(17)内には、環状の金属筒(15)が密に装填されている。
【0027】
尚、この実施の形態では、前記金属筒(15)及びシール部材(12)を環状凹部(11)の底面に達するまで押し込んだ状態に装填したとき、シール部材(12)の方が金属筒(15)よりも後方へ突出するように相互の寸法は設定されている。
【0028】
又、前記環状スペース部(17)の幅は、前記金属筒(15)の肉厚に略一致するように設定されていると共に、それは、前記蛇腹管(5)の山部と谷部とからなる蛇腹の波の高さにも略一致するものとする。
【0029】
継手本体(1)の前方端側と後方端側を除いた中央部分の一定範囲の内周面には締付筒(2)を螺入させるための雌ネジ部(13)が刻設されており、前記雌ネジ部(13)の後方には、内溝(14)が内方に向かって開放するように形成されている。
【0030】
[締付筒(2)について]
締付筒(2)は、継手本体(1)内に螺入される小径筒部(21)と、これの後方へ連続し且つ外周が六角形状に形成された工具対応部(22)とから構成されている。工具対応部(22)はその平径が継手本体(1)の後端部の外径よりも大きく形成されていると共にその前端部には一本の環状溝(20a)が前方へ開放するように形成されている。前記環状溝(20a)には環状パッキン(20)の一部が嵌め込まれる。
【0031】
又、工具対応部(22)の内周面には、凹部(23a)が設けられており、該凹部(23a)には蛇腹管(5)の外周を被覆している弾性材料製の被覆管(50)に気密且つ水密的に接触する断面略T字状の防水パッキン(23)が装填されている。防水パッキン(23)によって、本実施の形態に係る可撓管継手が屋外配管部に使用された場合でも、締付筒(2)の後端部から被覆管(50)の表面に付着した雨水が継手内に浸入するのを防止している。
【0032】
そして、小径筒部(21)の外周面には、前記雌ネジ部(13)に螺合可能な雄ネジ部(24)が形成されており、雄ネジ部(24)の形成域よりも後方の外周面には、前記締付筒(2)を継手本体(1)に最終締付け位置に達するまで締付けたときに、継手本体(1)に設けた前記内溝(14)にちょうど対応する位置に、外溝(25)が形成されている。前記外溝(25)には、C字状弾性リング(26)が係止されている。
【0033】
前記外溝(25)の深さ及び幅は、前記C字状弾性リング(26)の断面の直径に略一致するように設定されており、C字状弾性リング(26)が自由状態にあるときには、外溝(25)から外方へ突出し、縮径方向へ弾性変形させた状態において、前記外溝(25)内にちょうど収容可能な寸法関係に設定されている。
【0034】
[リテーナ(3)について]
締付筒(2)の継手本体(1)への螺入によって継手本体(1)内の奥に押込まれるリテーナ(3)は、後半部(3b)が締付筒(2)の前端の前記係合筒部(27)に外嵌接続されると共に、前記後半部(3b)の内径よりも、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を前方へ押込む前半部(3a)の内径の方が小径に形成された金属製の弾性筒体であり、軸線方向に1本のスリット(図示せず)を形成することによって、半径方向に拡縮自在となっている。
【0035】
リテーナ(3)の前記前半部(3a)の内周面は、前方へ向かって縮径するテーパ内周面(30)となっており、その最小径部である前端部が、蛇腹管(5)の山部を前方へ押す押圧部(33)として機能する。
尚、リテーナ(3)の先端部が拡縮しない自然状態において、押圧部(33)の先端の内径は、蛇腹管(5)の谷部に深く外嵌するほど小径に構成されていると共に、リテーナ(3)全体の外径は、前記継手本体(1)の内径に略一致するように設定されている。
【0036】
これにより、締付筒(2)を締付けて、リテーナ(3)を継手本体(1)内に収容させた状態においては、前記リテーナ(3)は拡開阻止状態に保持されると共に、リテーナ(3)の押圧部(33)の前端面が、前記環状スペース部(17)の開放端の略全域に対向する態様となる。
【0037】
[可撓管継手の組み付けについて]
上記各部品を用いて本発明の第1番目の実施の形態に係る可撓管継手を組み付けるには、まず、リテーナ(3)の後端部(3b)を締付筒(2)の前端を係止させて、リテーナ(3)を締付筒(2)に回転自在に一体化させる。
【0038】
そして、前記締付筒(2)の後方から、蛇腹管(5)を締付筒(2)内に挿入させる。
蛇腹管(5)を差し込むと、その最前端の山部(52)がリテーナ(3)のテーパ内周面(30)を押圧し、それに伴って、リテーナ(3)の前記前半部(3a)が半径方向に拡開する。これにより、前記山部はテーパ内周面(30)を外方へ押しながら押圧部(33)を通過可能となる。
【0039】
この実施の形態のものでは、図1に示すように、リテーナ(3)の前端部から、蛇腹管(5)の最先端の山部(52)のみが前方へ突出させた状態が蛇腹管(5)の締付筒(2)への組み付け完了状態とする。
尚、押圧部(33)は、前記山部(52)に続く谷部に深く嵌まり込むように押圧部(33)の前端部が内方へ大きく突出する態様に構成しているが、前記スリットの幅を比較的大きく設定しておけば、小さな押込み力でリテーナ(3)の先端部を拡開させて前記山部(52)を通過させることができる。
【0040】
上記したようにリテーナ(3)と蛇腹管(5)とを一体に組み付けた状態の締付筒(2)を、継手本体(1)の後方から螺合させる。このとき、前記弾性リング(26)を縮径方向に弾性変形させて、外溝(25)内に収容させながら、継手本体(1)内へ差し込んでいくことにより、締付筒(2)は、継手本体(1)内にスムーズに差し込むことができ、その後、雄ネジ部(24)を雌ネジ部(13)に螺合させていく。
【0041】
締付筒(2)は締付けに伴って継手本体(1)の前方へ進んでいき、それに伴って、リテーナ(3)の押圧部(33)が蛇腹管(5)の山部(52)を前方へ押すことにより、前記山部(52)の前端を金属筒(15)の後方端面に当接させることができる。この状態から、締付筒(2)をさらに締め付けていく。リテーナ(3)は、継手本体(1)の雌ネジ部(13)の形成域に略接触状態に収容されていることから、拡径は阻止され、前記山部(52)を確実に金属筒(15)の後方端面に押圧させることができる。
【0042】
さらに工具を用いて締付けることにより、前記山部(52)は、金属筒(15)の後方端面と押圧部(33)の前端面とで挟圧され、最終締付け位置に達するまで締付けられた接続完了状態においては、図2に示すように、蛇腹管(5)の前端の山部(52)は、金属筒(15)の後方端面と押圧部(33)の前端面との間で押し潰された態様となる。
【0043】
前記シール部材(12)と金属筒(15)との高さの関係は上記したとおりであるから、前記押圧部(33)の前端面が前記山部(52)を金属筒(15)の後方端面に押圧させて押し潰した状態にあるとき、前記押圧部(33)の前端面は、シール部材(12)を押圧する態様となる。又、前記蛇腹管(5)の蛇腹の波の高さと、前記金属筒(15)の肉厚及びこれが収容されている環状スペース部(17)の幅との関係は上記したとおりであるから、前記山部(52)を押し潰したとき、前記山部(52)の頂部も、シール部材(12)を押圧する態様となる。このように、蛇腹管(5)は、山部(52)の頂部と前記押圧部(33)の前端面とがシール部材(12)をに押圧することにより、外周気密状態に接続されることとなる。
【0044】
このとき、図3に示すように、前記締付筒(2)の外溝(25)が、継手本体(1)の内溝(14)にちょうど対向することにより、外溝(25)内に弾性変形状態に収容されていた弾性リング(26)が、内溝(14)の底部へ向かって拡径方向に勢い良く弾性復帰する。このとき、弾性リング(26)が内溝(14)の底部に当たってパチンという音がすると同時に、それ以上の締付けが阻止されることとなる。これにより、締付筒(2)が最終締付け位置に達するまで締付けられたことを音と感触で認識することができる。これが蛇腹管(5)の接続完了状態である。
【0045】
この組み付け状態において、蛇腹管(5)に抜け方向の力が加わった場合、リテーナ(3)は上記したように、拡径阻止状態に保持されていると共に、締付筒(2)は、前記弾性リング(26)の係合によって、継手本体(1)に対して抜け止め状態に固定されていることから、前記蛇腹管(5)の先端の山部(52)は、前記押圧部(33)の前端部によって押し潰された状態が維持され、この状態は、弾性リング(26)の係合を解除して締付筒(2)の締付け度合いを緩めない限り変わることはない。よって、例えば、屋外配管の場合であって、蛇腹管(5)に引き抜き方向の力が作用しても、締付筒(2)からの蛇腹管(5)の引き抜きは確実に防止されることとなる。
【0046】
又、締付筒(2)が最終締付け状態に締付けられておらず、蛇腹管(5)の先端の山部(52)の押し潰し度合いが不十分な場合には、外溝(25)が内溝(14)に対応せず、弾性リング(26)が弾性復帰する音と感触を得ることができないから、締付筒(2)の締付けが不十分であることも認識することができる。
尚、内溝(14)は、図3に示すように、弾性リング(26)の半径以下の寸法に設定されている。
【0047】
内溝(14)に一旦嵌め込まれた弾性リング(26)はその弾性力によって、内溝(14)の底部に強く押圧する態様となるから、手の力だけでは、締付筒(2)を緩める方向に回動させることはできないが、工具対応部(22)に工具を対応させて、工具でもって締付筒(2)を緩める方向に回動させれば、弾性リング(26)は外溝(25)の前方開放端によって後方へ押されて外溝(25)の後方開放端に当接し、縮径方向に強制的に弾性変形させられ、内溝(14)から脱出して外溝(25)内に移行させることができる。弾性リング(26)を外溝(25)内に収容させることができれば、締付筒(2)をネジを緩める方向に回動させることにより継手本体(1)から取り外すことができる。
【0048】
このように、継手本体(1)に接続された後の締付筒(2)は工具を利用することにより、継手本体(1)から容易に取り出すことができる。締付筒(2)が後方へ引き抜かれるに伴って、蛇腹管(5)も容易に引き抜くことができる。
【0049】
従って、蛇腹管(5)の接続が完了した後で、継手本体(1)内に異物が混入していることや、気密性が悪いこと等が発覚した場合、締付筒(2)を工具で緩めることにより、締付筒(2)は蛇腹管(5)と共に継手本体(1)から取り外すことができる。取り外された後の、継手本体(1)及び締付筒(2)、さらには、リテーナ(3)は、接続前の状態と同じであるから、蛇腹管(5)の先端の山部(52)を切断した後、再度、上記した要領で、蛇腹管(5)を締付筒(2)にセットし直せば、継手本体(1)に接続させることができる。
【0050】
さらに、この実施の形態のものでは、工具を用いた締付筒(2)の取外しをさらに容易なものとするために、継手本体(1)の胴部を貫通する貫通孔(19)を前記内溝(14)に連通するように形成してある。前記貫通孔(19)は、継手本体(1)の直径に沿った相互に対向する位置に2つ形成されていることが望ましく、この一対の貫通孔(19)に同時に、図3に示すような、差込工具(31)の先端を差し込んで、弾性リング(26)を内方へ押圧することにより、弾性リング(26)を縮径方向に強制的に弾性変形させることができる。こうして、弾性リング(26)を縮径させながら、締付筒(2)を緩める方向に回動させれば、締付筒(2)は継手本体(1)から引き抜くことができる。この場合には、締付筒(2)を回動させるための工具を用いる必要はなく、手で緩めていくことができる。
尚、前記貫通孔(19)は、工具差込穴として使用しない場合には、通気性防水部材(17)が充填されている。
【0051】
通気性防水部材(17)は、ガス等の気体は通過させるが、雨水等の液体は通過させない部材であり、貫通孔(19)に通気性防水部材(17)を充填させておくことにより、雨水等の継手内への浸入を阻止することができる。又、万一、蛇腹管(5)に作業中の釘打ち等によって穴が開いてしまい、蛇腹管(5)からガス漏れが発生した場合、蛇腹管(5)と被覆管(50)との間から継手本体(1)内に侵入したガスは、通気性防水部材(17)を介して継手本体(1)の外部に漏れ出ることとなる。このように、貫通孔(19)はガスの逃がし通路としても機能させることができる。このガス漏れは配管の検査時の圧力低下で検出できる。
【0052】
尚、蛇腹管(5)の接続完了状態において、上記したように、蛇腹管(5)の前記山部(52)の頂部及び押圧部(33)の前端面がシール部材(12)に圧接することにより、蛇腹管(5)は外周気密状態に接続されると共に、締付筒(2)の工具対応部(22)に設けた防水パッキン(23)は蛇腹管(5)に被覆させた被覆管(50)の外表面に気密状態に接触する態様となる。
【0053】
さらに、最終締付状態において、継手本体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部とは、略密着状態に接するように設定されているが、前記工具対応部(22)の前端面には、上記したように、環状溝(20a)が前方に開放するように形成されていると共に、前記溝(20a)には、環状パッキン(20)を装填させているから、継手本体(1)の後端部と工具対応部(22)の前端部との間にはこの環状パッキン(20)によって、気密性が保持されることとなる。
【0054】
次に、第2番目の実施の形態の継手について説明する。
図4は、第2番目の実施の形態の締付筒(2)の締付け前の状態を示しており、図5は、図4の状態から締付筒(2)を最終締付位置にまで締め付けた最終締付状態を示している。
第2番目の実施の形態の継手本体(1)、締付筒(2)及びリテーナ(3)の構造は上記した第1番目の実施の形態の継手に採用したものと同様のものが採用可能であり、この実施の形態のものでは、継手本体(1)の環状凹部(11)には、シール部材(12)のみが装填され、前記シール部材(12)の内周面と環状凹部(11)の内側周壁(11b)との間には、環状スペース部(17)が形成されたままとする。
【0055】
尚、前記環状スペース部(17)の幅は、上記第1番目の実施の形態の場合と同様に、蛇腹管(5)の山部と谷部とで形成される蛇腹の波の高さに略一致する程度に設定されていると共に、前記環状凹部(11)の深さは、蛇腹管(5)の山部2つ分が挿入可能な深さに構成されているものとし、この実施の形態のものでは、リテーナ(3)の前端部から蛇腹管(5)の山部2つ分が前方へ突出させた状態が蛇腹管(5)の組み付け完了状態とする。
【0056】
締付筒(2)は手で締付け可能であり、締付けに伴って、締付筒(2)は継手本体(1)の前方へ進んでいき、リテーナ(3)の前方へ突出させている蛇腹管(5)の2つの山部が、前記スペース部(17)内に押し込まれていく。前記蛇腹管(5)の蛇腹の波の高さと、前記スペース部(17)の幅との関係は上記したとおりであるから、蛇腹管(5)は、その山部で、シール部材(12)の内周面を押圧しながら、スペース部(15)内に収容されていくこととなる。このとき、リテーナ(3)は、継手本体(1)の雌ネジ部(13)の形成域に略接触状態に収容されていることから、拡径は阻止され、蛇腹管(5)の山部を確実にスペース部(15)へ押し込む方向へ押圧することができる。
【0057】
そして、締付筒(2)が、図2に示すように、最終締付け位置に達するまで締付けられた接続完了状態においては、蛇腹管(5)の前端の2つの山部がシール部材(12)の内周面に気密状態に押圧すると共に、上記第1番目の実施の形態の場合と同様に、図3に示すように、前記締付筒(2)の外溝(25)と、継手本体(1)の内溝(14)と、内溝(14)の底部へ向かって拡径方向に勢い良く弾性復帰する弾性リング(26)からなる抜け止め手段が作用することにより、締付筒(2)は最終締付け位置に達するまで締付けられた状態にて抜け止め状態に保持されることとなる。
【0058】
この組み付け状態において、蛇腹管(5)に抜け方向の力が加わった場合、リテーナ(3)は上記したように、拡径阻止状態に保持されているから、蛇腹管(5)の前から2つめの山部の後面が押圧部(33)に当接することとなり、蛇腹管(5)の締付筒(2)からの引き抜きは阻止される。
【0059】
尚、この第2番目の実施の形態のものでは、締付筒(2)は手締めによる締付けが可能であるから、前記弾性リング(26)の弾性復帰を手の感触で認識することができると共に、万一、蛇腹管(5)が歪んで挿入される等、蛇腹管(5)の前端が環状スペース部(15)内にうまく挿入されなかった場合には、リテーナ(3)の押圧部(33)に不必要な付加がかかることから、締付筒(2)の接続不良も手の感触で認識することができる。
【0060】
又、締付筒(2)が最終締付け状態に締付けられておらず、蛇腹管(5)の前端部分のスペース部(15)への挿入長さが不十分な場合には、外溝(25)が内溝(14)に対応することなく、弾性リング(26)が弾性復帰する音と感触を得ることができないから、この場合にも、締付筒(2)の締付けが不十分であることも認識することができる。
尚、前記弾性リング(26)を縮径方向へ弾性変形させて抜け止め手段を解除させる構造や、継手本体内の気密構造は、上記第1番目の実施の形態のものと同様とする。
【0061】
この第2番目の実施の形態の継手は、蛇腹管(5)の接続作業が簡単であるが、蛇腹管(5)が変形するほどの強い引き抜き方向の力が加わった場合、引き抜かれてしまうおそれがあるため、床下や壁の内部等の引き抜き力の作用しない場所における配管接続のための継手として有効に使用することができる。
【0062】
このように、1つの継手に対して、金属筒(15)を取り外し自在に設けておくことにより、上記第1及び第2番目の実施の形態で示したような2通りの方法で蛇腹管を接続することができるようにしたから、配管の設置場所等の条件に応じて、作業者が作業現場で蛇腹管の接続方法を選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1番目の実施の形態の可撓管継手の締付筒を継手本体内に螺合させる前の状態を示す断面図。
【図2】図1の状態から可撓管継手の締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態を示す要部拡大断面図。
【図3】締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態における要部拡大断面図。
【図4】本発明の第2番目の実施の形態の可撓管継手の締付筒を継手本体内に螺合させる前の状態を示す断面図。
【図5】図4の状態から可撓管継手の締付筒を最終締付位置にまで締め付けた状態を示す要部拡大断面図。
【図6】従来の可撓管継手の一例を示す断面図。
【図7】従来の可撓管継手の他の例を示す断面図。
【符号の説明】
(1)・・・・継手本体
(11)・・・・環状凹部
(11a)・・・・外側周壁
(11b)・・・・内側周壁
(12)・・・・筒状シール部材
(15)・・・・金属筒
(17)・・・・環状スペース部
(18)・・・・ガス通路
(2)・・・・締付筒
(3)・・・・リテーナ
(33)・・・・押圧部
(4)・・・・蛇腹管
(5)・・・・蛇腹管
(52)・・・・山部
Claims (4)
- ガス通路が形成されている筒状の継手本体と、
前記継手本体に後方から螺入される締付筒と、
前記締付筒の前端に設けられ且つ前記締付筒内に挿入される蛇腹管の谷部に外嵌すると共にその前方の山部を押圧する押圧部を具備する環状のリテーナとからなる可撓管継手において、
前記継手本体内における前記ガス通路の半径方向の外側に、前記リテーナの前記押圧部の前端面に向かって開放する環状凹部が前記ガス通路と同心状に形成され、
前記環状凹部内に、その外側周壁に沿うように筒状シール部材が装填され、
前記筒状シール部材と前記環状凹部の内側周壁との間に形成される環状スペース部内に、前記シール部材よりも軸線方向に短く構成された金属筒が取外し自在に挿入可能とし、
前記締付筒を締め付けた状態にて、前記蛇腹管の先端は前記環状スペース部に対向すると共に、前記締付筒の締め付け完了状態にて、前記押圧部より前方の山部が前記シール部材を弾性的に押圧することにより外周気密状態に接続されるように設定されており、
締め付け完了状態にある前記締付筒を、前記継手本体に抜け止め状態に固定可能な抜け止め手段が設けられており、
前記抜け止め手段は工具によって解除可能に設定されていることを特徴とする可撓管継手。 - 請求項1に記載の可撓管継手において、前記抜け止め手段は、
半径方向に縮径可能な弾性リングと、前記締付筒の胴部外周面の所定位置に周方向に沿って形成され且つ前記弾性リングを弾性変形させた状態にて全体を収容可能な深さを有する外溝と、前記継手本体の胴部内周面の所定位置に周方向に沿って形成され且つ弾性復帰した状態の前記弾性リングの外周部分が浅く嵌り込む深さを有する内溝とからなり、
前記締付筒の締付け完了時にて、前記外溝は前記内溝に対応するように設定されていることを特徴とする可撓管継手。 - 請求項2に記載の可撓管継手において、前記継手本体には、その胴部を半径方向に貫通し且つ前記内溝内に連通する貫通孔が複数箇所に形成されており、通常の使用時においては、前記貫通孔には通気性防水部材が充填されている可撓管継手。
- 請求項1から3のいずれかに記載の可撓管継手において、前記締付筒の後端部には、胴部よりも大径の工具対応部が半径方向に張り出しており、前記締付筒の締付け完了時において、前記工具対応部の前面は、前記継手本体の後端面に前記環状パッキンを介して圧接されるように設定されている可撓管継手。
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