JP3761770B2 - アルカリ乾電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する分野】
本発明は、アルカリ乾電池に関するもので、特に電池ケースを薄肉化して高容量にしたアルカリ乾電池の封口部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報端末機をはじめ各種電子機器の小型・軽量化に伴いそれらの電源となる電池の高容量化が強く要請されている。アルカリ乾電池においては、その高容量化の手段の一つとして、鋼製電池ケースの薄肉化が検討されている。
代表的なアルカリ乾電池は、電池ケースの開口部を樹脂製封口体および負極端子板で封じるようにし、電池ケースと端子板との間に樹脂製封口体の筒部を介在させ、電池ケースの開口端を内方へ屈曲して封口体の筒部を端子板の周縁部へ締め付けることにより、密封している。そして、樹脂製封口体には、肉薄部分を設け、電池内が異常な高圧になったときには、前記肉薄部を破断させる防爆安全機構を採っている。そのため、前記の電池ケースの開口端で締め付けた封口部の圧力は、封口体の肉薄部が破断する圧力より強く設計されている。
【0003】
ところが、電池ケースを肉薄にして高容量化を図ると、封口部の強度が低下するから、電池内の圧力が上昇した際、封口体はその肉薄部が破断する前に電池ケースの開口部から抜けやすくなる。すなわち、封口体が飛び出すという破裂が起こりやすくなる。
封口部の強度を向上する手段として、電池ケースの上端折曲部により封口体を押さえる部分の寸法を長くすることが経験的に知られている。しかし、そのような方法によると、電池設計上、電池ケースの開口端が負極端子板に接触して外部短絡を生じる危惧があり、前記電池ケース部分の寸法を長くするにも限界がある。また、電池ケースの材質の硬度を高めるのも有効ではあるが、素材の延性が失われる結果、電池ケースの製缶時に割れが発生するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような不都合をなくし、電池ケースを薄肉化して容量を向上するとともに、封口部の強度をも確保し、安定した防爆安全機構を有するアルカリ乾電池を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のアルカリ乾電池は、発電要素を収容した金属製電池ケース、ならびに前記電池ケースの開口部を封じる端子板および樹脂製封口体を具備し、前記封口体が、前記端子板と接合された負極集電体を保持する中央筒部、前記電池ケースの開口端と端子板との間に介在する外周筒部、および安全弁として働く肉薄部を有し、前記電池ケースの開口端を前記封口体の外周筒部の上端を包み込んで前記外周筒部の上端が内方へ向くように折り曲げて折り曲げ部を形成し、前記折り曲げ部を内方にかしめて前記端子板の周縁部を絶縁リングを介して締め付けたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記のように、本発明のアルカリ乾電池は、電池ケースの開口端を封口体の外周筒部の上端を包み込むように折り曲げ、その折り曲げ部を内方へかしめて負極端子板の周縁部を絶縁リングを介して締め付けたものである。このように電池ケースの開口端により封口体の筒部先端を包み込むように折り曲げ、この折り曲げ部をかしめて端子板を締め付けるようにしているので、封口体を抱持する強度が増大し、封口体の抜けを抑えることができる。従って、電池ケースの肉厚を薄くして容量を増大することができる。
本発明の好ましい態様においては、電池ケースは、開口部側に段部を有し、この段部と開口端の折り曲げ部とにより、封口体の筒部を介して負極端子板および座金を挟み込む構成を有する。
【0007】
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面を参照して詳しく説明する。
図1は、本実施の形態に係るアルカリ乾電池の要部を断面にした正面図である。1は鋼製の電池ケースであり、その底部突出部は正極端子となっている。電池ケース1内には、二酸化マンガンと黒鉛を主とする円筒形の正極合剤2が挿入されている。正極合剤2の内側には、セパレータ4を介して、アルカリ電解液とゲル化剤と亜鉛合金粉末からなるゲル状負極3が充填されている。樹脂製封口体5は、ゲル状負極3に挿入された負極集電子6を嵌合させて保持する中央筒部9、および電池ケース1の開口部と負極集電子6の頂部に接合された負極端子板8との間に介在させる外周筒部10とを有するように、例えばナイロンの射出成形により作られたものである。中央筒部9と外周筒部10との間には、封口部の強度を高めるために、座金7が配置されている。封口体5の筒部9と10との連結部11に設けた肉薄部は、電池内圧が異常に上昇したとき破断させ、座金7および端子板8の透孔からガスを放出させる安全弁を構成する。
【0008】
電池ケース1は、発電要素を収容した後、開口部近傍に段部1aを設ける。そして、電池ケース1に、集電子6、座金7および端子板8を組み合わせた封口体5をセットし、電池ケースの開口端13を折り曲げて封口体5の筒部10の上端を包み込む。次に、この折り曲げた電池ケースの開口端をこの部分に包み込んだ筒部上端とともに内方へかしめ、端子板8の周縁部上に載せた絶縁リング12を介して端子板8の周縁部を締め付ける。最後に、外装ラベル14を装着する。こうして図1に示すような構造の電池が組み立てられる。
図3に示す従来の電池では、電池ケース1の上端を内方へ屈曲して封口体5の筒部上端を端子板8の周縁部上へ締め付けているのに対して、本実施の形態に係る電池では、電池ケース1の開口端13により筒部10の上端を包み込んでいるから、封口強度が強くなることが明らかであろう。
【0009】
図2は、本発明の電池の封口工程の一部を示すものである。図2(a)は、電池ケース1の段部1a上へ、負極集電子6および負極端子板8を組み合わせた封口体5をはめあわせた状態を示す。次に、ケース1の開口端13の上方に金型15をセットし、金型15を下方へ押し下げるか、電池ケースを上方へ押し上げるかにより、金型15の凹部16によって開口端13を内方へ屈曲させて筒部10の上端を包み込ませる。次に、金型17と電池ケース1とを相対的に近づけるように移動させることにより、金型17の凹部18によって前記の折り曲げ部を絶縁リング12上へかしめつける。こうして座金7、負極端子板8および絶縁リング12は筒部10を介して電池ケース1の段部1aと開口端13の折り曲げ部とにより挟み込まれてしっかりと固定される。
【0010】
【実施例】
以下本発明の実施例を説明する。
《実施例1》
図1に示す構造で、鋼製電池ケース1の厚みを0.14mmとする。
《実施例2》
図1に示す構造で、鋼製電池ケース1の厚みを0.12mmとする。
《比較例1》
図3に示す従来の構造で、鋼製電池ケース1の厚みを0.18mmとする。
《比較例2》
図3に示す従来の構造で、鋼製電池ケース1の厚みを0.14mmとする。
【0011】
以上の各電池について、封口強度および電池容量をそれぞれ比較例1の電池を基準値100として指数で比較すると、表1のとおりとなった。封口強度は、次のようにして求めた。まず、正極合剤およびゲル負極を充填せずに、図1または図3に示す構造の電池を組み立てた。この際、封口体5の肉薄部の下面にはエポキシ樹脂を充填し、硬化させて、防爆安全機構が働かないようにした。そして、電池ケースの側面に孔を開け、そこに直径5mmの鋼製パイプをはめ、はんだにより気密に接合した。このパイプをとおして電池ケース内へ窒素ガスを供給し、封口体が電池ケースから飛び出すときのガス圧力をチェックした。このガス圧力をもって封口強度とした。本発明による効果は、表1から明らかである。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電池ケースを薄肉化して容量を向上するとともに、封口部の強度をも確保し、安定した防爆安全機構を有するアルカリ乾電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るアルカリ乾電池の要部を切欠した正面図である。
【図2】同電池の封口工程の一部を示す要部の断面図である。
【図3】従来のアルカリ乾電池の要部を切欠した正面図である。
【符号の説明】
1 電池ケース
2 正極合剤
3 ゲル状負極
4 セパレータ
5 封口体
6 負極集電子
7 座金
8 負極端子板
9 中央筒部
10 筒部
11 連結部
12 絶縁リング
13 開口端
14 外装ラベル
Claims (1)
- 発電要素を収容した金属製電池ケース、ならびに前記電池ケースの開口部を封じる端子板および樹脂製封口体を具備し、前記封口体が、前記端子板と接合された負極集電体を保持する中央筒部、前記電池ケースの開口端と端子板との間に介在する外周筒部、および安全弁として働く肉薄部を有し、前記電池ケースの開口端が前記封口体の外周筒部の上端を包み込んで前記外周筒部の上端が内方へ向くように折り曲げられて折り曲げ部が形成され、前記折り曲げ部が内方にかしめられて前記端子板の周縁部を絶縁リングを介して締め付けたことを特徴とするアルカリ乾電池。
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