JP3760789B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取得した画像データを回転させて用紙に記録する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
取得した画像データをそのままの方向で用紙に記録するだけでなく、その取得した画像データの方向を90度回転させて用紙に記録することができるファクシミリ装置,デジタル複写装置などの画像形成装置が開発されている。画像形成装置の記録部では、その記録用の用紙は縦方向,横方向の何れの方向にも装填可能であるが、横方向に装填した場合には、縦方向に装填した場合に比して、用紙搬送距離が短くなるために単位時間あたりのプリント枚数が多くなる。従って、原稿を縦方向に読み取って画像データを取得した場合でも、取得した画像データを回転させて、横方向に装填された用紙にその回転画像データを記録することにより、処理速度を高めることができる。
【0003】
ところで、画像形成装置にあっては、画像データの取得処理と画像データの記録処理との動作速度の差を補償するために、取得した画像データを一旦画像メモリに蓄積することが一般的である。取得した画像データに対する回転処理には、その取得時での回転処理(取得した画像データを回転して、その回転画像データを画像メモリに格納する)と、記録時での回転処理(取得した画像データはそのまま画像メモリに格納しておき、画像メモリから読み出した画像データを回転する)とが存在するが、多数枚の記録時には、前者の取得時での回転処理の方が、後者の記録時での回転処理と比べて回転処理の回数が少なくて済むので、装置の負担を軽くできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、取得した画像データを回転させて画像メモリに格納し、格納した回転画像データを読み出し、読み出した回転画像データを横方向に装填された用紙に記録している際に、その横方向の用紙が給紙不能となった場合、つまり、横方向の用紙が無くなってしまった場合、または横方向の用紙のピックアップ部で紙詰まり(ジャム)を生じた場合、記録処理が停止して、横方向の用紙が新たに装填されるまでまたはジャムが解消されるまで記録処理を再開できないという問題がある。
【0005】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、横方向の用紙が給紙不能となった場合にあっても、記録処理が中断されることがなく、利用効率を高めることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る画像形成装置は、画像データを取得する取得手段と、取得した画像データを回転する第1回転手段と、該第1回転手段にて回転された回転画像データを再回転する第2回転手段と、同一のサイズで装填方向が異なる第1及び第2の用紙が装填されており、何れかの用紙に画像データを記録する記録手段と、前記第1の用紙に回転画像データを記録している際に、前記第1の用紙が給紙不能となった場合、その回転画像データを前記第2回転手段にて再回転させて前記第2の用紙に記録するように制御する制御手段とを備えており、前記第1回転手段と前記第2回転手段とを独立的に動作させるようにしたことを特徴とする。
【0007】
請求項1の画像形成装置にあっては、取得した一方向(縦方向)の画像データを第1回転手段にて回転させた回転画像データを他方向(横行向)の第1の用紙に記録している際に、その第1の用紙が無くなったまたはジャムにより給紙不能となった場合には、その回転画像データを第2回転手段にて再回転させて、その再回転画像データを一方向(縦方向)の第2の用紙に記録する。よって、第1の用紙が給紙不能となっても、続けて第2の用紙に記録することができ、記録動作が停止することはなく、利用効率は向上する。
【0008】
請求項2に係る画像形成装置は、請求項1において、前記第1回転手段にて回転された回転画像データを符号化する符号化部と、該符号化部にて符号化された符号化回転画像データを格納する画像メモリと、該画像メモリに格納されている符号化回転画像データを復号して、その復号回転画像データを前記記録手段または前記第2回転手段へ出力する復号部とを備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2の画像形成装置にあっては、第1回転手段にて回転された回転画像データを符号化して画像メモリに格納しておき、その符号化回転画像データを復号して記録手段または第2回転手段へ出力する。よって、回転画像データを効率良く格納する。
【0010】
請求項3に係る画像形成装置は、請求項1または2において、前記第1回転手段と前記第2回転手段とを共用するように構成したことを特徴とする。
【0011】
請求項3の画像形成装置にあっては、第1回転手段と第2回転手段とを共用しており、装置の小型化及び低コスト化を図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に詳述する。
(第1実施の形態)
図1は、本発明の画像形成装置としてのファクシミリ装置の一例の構成を示すブロック図であり、本発明のファクシミリ装置は、主制御部1,スキャナ2,スキャナ画像処理回路3,イメージメモリ4a,4b,第1画像回転回路5a,第2画像回転回路5b,符号化部6a,復号部6b,プリンタ制御部7,プリンタ8,第1給紙カセット9a,第2給紙カセット9b,操作パネル10,表示部11,画像メモリ12,ROM13,RAM14,モデム15,NCU(Network Control Unit)16等を備えている。
【0013】
主制御部1は、具体的にはCPUで構成されており、バス17を介してファクシミリ装置の上述したようなハードウェア各部と接続されていて、それらを制御すると共に、ROM13に格納されたコンピュータプログラムに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。また、主制御部1は本発明の特徴部分である第1,第2画像回転回路5a,5bの動作処理を制御する。
【0014】
スキャナ2及びスキャナ画像処理回路3にて取得手段としての読取部を構成しており、例えばCCD(Charge Coupled Device)を利用したスキャナ2で原稿を読み取り、読み取られた原稿の画像データはスキャナ画像処理回路3で各種補正(シェーディング補正,地色補正,エッジ補正,ガンマ補正)と2値化処理とが施され、シリアルデータとして、第1回転手段としての第1画像回転回路5aへ出力される。第1画像回転回路5aは、入力された画像データに回転処理を施し、その回転画像データを符号化部6aへ出力する。
【0015】
イメージメモリ4a,イメージメモリ4bは夫々、第1画像回転回路5a,第2回転手段としての第2画像回転回路5bでの回転処理を含む各種の処理を行う際に画像データを一旦蓄積する。符号化部6aは、第1画像回転回路5aからの回転画像データを符号化して、その符号化回転画像データを画像メモリ12へ出力する。復号部6bは、画像メモリ12から読み出された符号化回転画像データを復号し、復号した回転画像データを第2画像回転回路5bへ出力する。第2画像回転回路5bは、入力された回転画像データ、または、それを必要に応じて再回転させた再回転画像データをプリンタ制御部7へ出力する。
【0016】
プリンタ制御部7とプリンタ8と第1,第2給紙カセット9a,9bとにて記録手段を構成しており、例えば電子写真方式のプリンタ8は、読取部で読み取られた原稿の画像データ、その回転画像データ、または、その再回転画像データをハードコピーとしてプリントアウトする。第1給紙カセット9aには、第1の用紙としてのA4サイズ横方向(用紙の搬送方向が用紙の短辺と一致する方向)の用紙が装填されており、第2給紙カセット9bには、第2の用紙としてのA4サイズ縦方向(用紙の搬送方向が用紙の長辺と一致する方向)の用紙が装填されている。そして、読取部にて原稿は縦方向に読み取られ、その取得した画像データを回転させた回転画像データ(横方向の画像データ)は第1の用紙(横方向の用紙)に記録され、取得した画像データと回転画像データを再回転させた再回転画像データ(何れも縦方向の画像データ)とは第2の用紙(縦方向の用紙)に記録されるようになっている。
【0017】
操作パネル10は、本発明のファクシミリ装置を操作するために必要な文字キー,テンキー,短縮ダイヤルキー,ワンタッチダイヤルキー,各種のファンクションキー等を備えている。このファンクションキーの中には、原稿の読取り・プリントの開始を指示するスタートキー、画像データに対する回転処理の有無を設定する回転設定キーなどが含まれる。表示部11は、液晶表示装置またはCRTディスプレイ等の表示装置であり、本発明のファクシミリ装置の動作状態を表示する。
【0018】
画像メモリ12は、DRAM等で構成され、読み取られた原稿の画像データ若しくはその回転画像データ、または、受信した画像データを格納する。ROM13は、本発明のファクシミリ装置の動作に必要な種々のソフトウェアのプログラムを予め格納している。RAM14は、SRAMまたはフラッシュメモリ等で構成され、ソフトウェアの実行時に発生する一時的なデータを記憶する。
【0019】
モデム15は、バス17に接続されており、ファクシミリ通信が可能なファクスモデムから構成されている。また、モデム15は、同様にバス17に接続されたNCU16と直接的に接続されている。NCU16は、公衆電話回線網とのアナログ回線Lの閉結及び開放の動作を行うハードウェアであり、必要に応じてモデム15を公衆電話回線網と接続する。
【0020】
図2は、第1画像回転回路5aの構成を示すブロック図である。第1画像回転回路5aは、回転部51aと、入力シリアルインタフェース(I/F)52aと、出力パラレルインタフェース(I/F)54aと、バッファメモリ56aとを有する。図3は、第2画像回転回路5bの構成を示すブロック図である。第2画像回転回路5bは、回転部51bと、入力パラレルインタフェース(I/F)53bと、出力シリアルインタフェース(I/F)55bと、バッファメモリ56bとを有する。
【0021】
回転部51a,51bは、主制御部1にて制御され、画像データを回転する。この際、回転処理対象の画像データは外部のイメージメモリ4a,4bに一旦蓄積され、徐々にバッファメモリ56a,56bに読み出されて回転処理が施される。入力シリアルインタフェース52aは、読み取られた原稿の画像データをスキャナ画像処理回路3からシリアル形式で入力する。出力パラレルインタフェース54aは、入力された画像データまたはそれを回転させた回転画像データを符号化のために符号化部6aへパラレル形式で出力する。入力パラレルインタフェース53bは、画像メモリ12に蓄積された符号化画像データまたは符号化回転画像データが復号された画像データまたは回転画像データを復号部6bからパラレル形式で入力する。出力シリアルインタフェース55bは、プリントアウトすべき画像データ(読み取られた原稿の画像データ,その回転画像データまたはその再回転画像データ)をプリンタ制御部7へシリアル形式で出力する。
【0022】
次に、上述した構成の第1実施の形態のファクシミリ装置において、読み取った画像データを回転させて記録する場合の動作について説明する。図4は、その読取り時の動作手順を示すフローチャート、図5,図6は、その記録時の動作手順を示すフローチャートである。
【0023】
読取り対象の原稿がセットされて(ステップS1)、主制御部1が、スタートキーのオンを検出した場合に(ステップS2:YES)、主制御部1は、第1画像回転回路5a内の回転部51a,入力シリアルインタフェース52a,出力パラレルインタフェース54a及びバッファメモリ56aを起動させ(ステップS3)、符号化部6aを起動させる(ステップS4)。
【0024】
そして、読取部のスキャナ2にて原稿の読取りが開始され(ステップS5)、取得された画像データがスキャナ画像処理回路3から第1画像回転回路5aへ入力される。第1画像回転回路5aでは、入力された画像データに回転部51aが回転処理を施し、その回転画像データを符号化部6aへ出力する。符号化部6aは、入力された回転画像データを符号化し、その符号化回転画像データを画像メモリ12へ出力し、画像メモリ12がそれを格納する(ステップS6)。
【0025】
主制御部1は、原稿の読取りが終了したか否かを判断する(ステップS7)。終了している場合に(S7:YES)、主制御部1は、第1画像回転回路5aをリセットさせ(ステップS8)、符号化部6aをリセットさせて(ステップS9)、読取り処理を終了する。一方、終了していない場合には(S7:NO)、S6の処理を続行する。
【0026】
主制御部1は、画像メモリ12に所定量の符号化回転画像データが格納されているか否かを判断する(ステップS11)。所定量の画像データが既に画像メモリ12に格納された場合(S11:YES)、主制御部1は、プリンタ8を起動させ(ステップS12)、第2画像回転回路5b内の入力パラレルインタフェース53b,出力シリアルインタフェース55b及びバッファメモリ56bを起動させ(ステップS13)、復号部6bを起動させる(ステップS14)。
【0027】
主制御部1が、記録手段でのプリント準備が完了したことを判断した場合に(ステップS15:YES)、第1給紙カセット9aが選択されて、それに装填されている第1の用紙(A4横)への記録処理が開始される(ステップS16)。この際、画像メモリ12に格納されている符号化回転画像データが復号部6bに読み出されて復号され、その復号された回転画像データが第2画像回転回路5bへ入力され、その回転画像データは更にプリンタ制御部7を介してプリンタ8へ出力されて、その回転画像データが第1の用紙(A4横)にプリントアウトされる。
【0028】
主制御部1は、このような記録処理中に、第1給紙カセット9a内の第1の用紙(A4横)が給紙不能となったか否か、つまり第1の用紙(A4横)が無くなったか否かまたは第1の用紙(A4横)のピックアップ部でジャムが生じたか否かを判断する(ステップS17)。第1の用紙(A4横)が給紙不能とならずに(S17:NO)、全てのプリントを終了した場合(ステップS18:YES)、主制御部1は、復号部6bをリセットさせ(ステップS24)、第2画像回転回路5bをリセットさせ(ステップS25)、プリンタ8を停止させて(ステップS26)、記録処理を終了する。
【0029】
記録処理中に第1の用紙(A4横)が給紙不能となった場合、即ち第1の用紙(A4横)が無くなったかまたは第1の用紙(A4横)のピックアップ部でジャムが生じた場合に(S17:YES)、主制御部1は、第2の用紙(A4縦)が装填されている第2給紙カセット9bを選択し(ステップS19)、第2画像回転回路5b内の回転部51bを起動させて(ステップS20)、記録処理を再開させる(ステップS21)。この際、画像メモリ12に格納されている符号化回転画像データが復号部6bに読み出されて復号され、その復号された回転画像データが第2画像回転回路5bへ入力され、第2画像回転回路5bでは、入力された回転画像データに回転部51bが回転処理を施し、その再回転画像データはプリンタ制御部7を介してプリンタ8へ出力されて、その再回転画像データが第2の用紙(A4縦)にプリントアウトされる。
【0030】
主制御部1は、このような記録処理中に、第2給紙カセット9b内の第2の用紙(A4縦)が給紙不能となったか否かを判断する(ステップS22)。給紙不能となった場合には(S22:YES)、「用紙無し」または「ジャム」が表示部11に表示される(ステップS27)。第2の用紙(A4縦)が給紙不能とならずに(S22:NO)、全てのプリントを終了した場合(ステップS23:YES)、主制御部1は、復号部6bをリセットさせ(ステップS24)、第2画像回転回路5bをリセットさせ(ステップS25)、プリンタ8を停止させて(ステップS26)、記録処理を終了する。
【0031】
(第2実施の形態)
上述した第1実施の形態では、2個の画像回転回路を使用する場合について説明したが、1個の画像回転回路を使用しても同様に行える。図7は、このような場合のファクシミリ装置の構成を示すブロック図、図8はその1個の画像回転回路5の構成を示すブロック図である。
【0032】
図7において、図1と同一部分には同一番号を付してそれらの説明を省略する。このファクシミリ装置は、第1回転手段及び第2回転手段を兼ねる1個の画像回転回路5と、それに対応する各1個のイメージメモリ4及びコーデック部6とを有している。イメージメモリ4は、上記イメージメモリ4a,4bと同様のものであり、画像回転回路5での回転処理を含む各種の処理を行う際に画像データを一旦蓄積する。また、コーデック(CODEC:Coder and Decoder)部6は、上記符号化部6aの機能と復号部6bの機能とを併せ持っており、画像データまたは回転画像データの符号化処理及び符号化画像データまたは符号化回転画像データの復号処理を行う。
【0033】
画像回転回路5は、図8に示すように、上記回転部51a,51bと同様の機能を有する回転部51と、上記入力シリアルインタフェース52aと同様の機能を有する入力シリアルインタフェース(I/F)52と、上記入力パラレルインタフェース53bと同様の機能を有する入力パラレルインタフェース(I/F)53と、上記出力パラレルインタフェース54aと同様の機能を有する出力パラレルインタフェース(I/F)54と、上記出力シリアルインタフェース55bと同様の機能を有する出力シリアルインタフェース(I/F)55と、上記バッファメモリ56a,56bと同様の機能を有するバッファメモリ56とを有する。
【0034】
次に、上述した構成の第2実施の形態のファクシミリ装置において、読み取った画像データを回転させて記録する場合の動作について説明する。図9は、その読取り時の動作手順を示すフローチャート、図10,図11は、その記録時の動作手順を示すフローチャートである。
【0035】
読取り対象の原稿がセットされて(ステップS31)、主制御部1が、スタートキーのオンを検出した場合に(ステップS32:YES)、主制御部1は、画像回転回路5内の回転部51,入力シリアルインタフェース52,出力パラレルインタフェース54及びバッファメモリ56を起動させ(ステップS33)、コーデック部6(符号化機能)を起動させる(ステップS34)。
【0036】
そして、読取部のスキャナ2にて原稿の読取りが開始され(ステップS35)、取得された画像データがスキャナ画像処理回路3から画像回転回路5へ入力される。画像回転回路5では、入力された画像データに回転部51が回転処理を施し、その回転画像データをコーデック部6へ出力する。コーデック部6は、入力された回転画像データを符号化し、その符号化回転画像データを画像メモリ12へ出力し、画像メモリ12がそれを格納する(ステップS36)。
【0037】
主制御部1は、原稿の読取りが終了したか否かを判断する(ステップS37)。終了している場合に(S37:YES)、主制御部1は、画像回転回路5をリセットさせ(ステップS38)、コーデック部6(符号化機能)をリセットさせて(ステップS39)、読取り処理を終了する。一方、終了していない場合には(S37:NO)、S36の処理を続行する。
【0038】
主制御部1は、プリントすべき符号化回転画像データが画像メモリ12に格納されているか否かを判断する(ステップS41)。格納されている場合(S41:YES)、主制御部1は、プリンタ8を起動させ(ステップS42)、画像回転回路5内の入力パラレルインタフェース53,出力シリアルインタフェース55及びバッファメモリ56を起動させ(ステップS43)、コーデック部6(復号機能)を起動させる(ステップS44)。
【0039】
主制御部1が、記録手段でのプリント準備が完了したことを判断した場合に(ステップS45:YES)、第1給紙カセット9aが選択されて、それに装填されている第1の用紙(A4横)への記録処理が開始される(ステップS46)。この際、画像メモリ12に格納されている符号化回転画像データがコーデック部6に読み出されて復号され、その復号された回転画像データが画像回転回路5へ入力され、その回転画像データは更にプリンタ制御部7を介してプリンタ8へ出力されて、その回転画像データが第1の用紙(A4横)にプリントアウトされる。
【0040】
主制御部1は、このような記録処理中に、第1給紙カセット9a内の第1の用紙(A4横)が給紙不能となったか否かを判断する(ステップS47)。第1の用紙(A4横)が給紙不能とならずに(S47:NO)、全てのプリントを終了した場合(ステップS48:YES)、主制御部1は、コーデック部6(復号機能)をリセットさせ(ステップS54)、画像回転回路5をリセットさせ(ステップS55)、プリンタ8を停止させて(ステップS56)、記録処理を終了する。
【0041】
記録処理中に第1の用紙(A4横)が給紙不能となった場合に(S47:YES)、主制御部1は、第2の用紙(A4縦)が装填されている第2給紙カセット9bを選択し(ステップS49)、画像回転回路5内の回転部51を起動させて(ステップS50)、記録処理を再開させる(ステップS51)。この際、画像メモリ12に格納されている符号化回転画像データがコーデック部6に読み出されて復号され、その復号された回転画像データが画像回転回路5へ入力され、画像回転回路5では、入力された回転画像データに回転部51が回転処理を施し、その再回転画像データはプリンタ制御部7を介してプリンタ8へ出力されて、その再回転画像データが第2の用紙(A4縦)にプリントアウトされる。
【0042】
主制御部1は、このような記録処理中に、第2給紙カセット9b内の第2の用紙(A4縦)が給紙不能となったか否かを判断する(ステップS52)。給紙不能となった場合には(S52:YES)、「用紙無し」または「ジャム」が表示部11に表示される(ステップS57)。第2の用紙(A4縦)が給紙不能とならずに(S52:NO)、全てのプリントを終了した場合(ステップS53:YES)、主制御部1は、コーデック部6(復号機能)をリセットさせ(ステップS54)、画像回転回路5をリセットさせ(ステップS55)、プリンタ8を停止させて(ステップS56)、記録処理を終了する。
【0043】
上述した第1,第2実施の形態では、第1の用紙(A4横)が給紙不能となった場合でも、回転画像データを再回転させ、その再回転画像データを第2の用紙(A4縦)に記録することができるので、従来のように第1の用紙(A4横)が補給されるまたはジャムが解消されるまでの間に記録処理が中断されることはなく、無駄な時間をなくすことができる。
【0044】
第1実施の形態では、読取処理と記録処理とを異なる第1画像回転回路5aと第2画像回転回路5bとにて独立的に行うようにしたので、読取動作及び記録動作を並列処理することが可能である。なお、上記第1実施の形態では、各第1,第2画像回転回路5a,5bの内部構成を必要最小限の構成(図2,図3)としたが、夫々の構成を何れも上記画像回転回路5の構成(図8)としても良い。この場合には、1種類の構成にて第1,第2画像回転回路5a,5bを共通化できるので、作製コストの低減を図れる。
【0045】
第2実施の形態では、1個の画像回転回路5にて回転処理及び再回転処理を行えるので、装置の小型化及び低コスト化を実現できる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明の画像形成装置では、第1回転手段にて回転された回転画像データを横行向の第1の用紙に記録している際に、その第1の用紙が給紙不能となった場合には、その回転画像データを第2回転手段にて再回転させて、その再回転画像データを縦方向の第2の用紙に記録するようにしたので、第1の用紙が給紙不能となっても、続けて第2の用紙に記録することができ、記録動作が停止することはなく、利用効率を向上することができる。
【0047】
また、本発明の画像形成装置では、第1回転手段にて回転された回転画像データを符号化して画像メモリに格納しておき、その符号化回転画像データを復号して記録手段または第2回転手段へ出力するようにしたので、回転画像データを効率良く格納でき、画像メモリの容量を少なくすることができる。
【0048】
更に、本発明の画像形成装置では、第1回転手段と第2回転手段とを共用するようにしたので、装置の小型化と低コスト化とを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファクシミリ装置の一例(第1実施の形態)の構成を示すブロック図である。
【図2】第1画像回転回路の構成を示すブロック図である。
【図3】第2画像回転回路の構成を示すブロック図である。
【図4】第1実施の形態における読取り時の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】第1実施の形態における記録時の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】第1実施の形態における記録時の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明のファクシミリ装置の一例(第2実施の形態)の構成を示すブロック図である。
【図8】画像回転回路の構成を示すブロック図である。
【図9】第2実施の形態における読取り時の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】第2実施の形態における記録時の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】第2実施の形態における記録時の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 主制御部
2 スキャナ
3 スキャナ画像処理回路
5a 第1画像回転回路
5b 第2画像回転回路
5 画像回転回路
6a 符号化部
6b 復号部
6 コーデック部
7 プリンタ制御部
8 プリンタ
9a 第1給紙カセット
9b 第2給紙カセット
12 画像メモリ
51a,51b,51 回転部
Claims (3)
- 画像データを取得する取得手段と、取得した画像データを回転する第1回転手段と、該第1回転手段にて回転された回転画像データを再回転する第2回転手段と、同一のサイズで装填方向が異なる第1及び第2の用紙が装填されており、何れかの用紙に画像データを記録する記録手段と、前記第1の用紙に回転画像データを記録している際に、前記第1の用紙が給紙不能となった場合、その回転画像データを前記第2回転手段にて再回転させて前記第2の用紙に記録するように制御する制御手段とを備えており、前記第1回転手段と前記第2回転手段とを独立的に動作させるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記第1回転手段にて回転された回転画像データを符号化する符号化部と、該符号化部にて符号化された符号化回転画像データを格納する画像メモリと、該画像メモリに格納されている符号化回転画像データを復号して、その復号回転画像データを前記記録手段または前記第2回転手段へ出力する復号部とを備える請求項1記載の画像形成装置。
- 前記第1回転手段と前記第2回転手段とを共用するように構成した請求項1または2記載の画像形成装置。
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