JP3760687B2 - 画像形成装置及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機、デジタルプリンタ、インクジェットプリンタ、印刷機等といった画素で画像を形成する画像形成装置及びその画像形成方法に関し、特に視覚的に知覚される画像とは別の情報を当該画像に目障りとならないように埋め込む画像形成装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、紙に描画される画像あるいは電子画像の中に、デジタル情報や特定パターンといった当該画像とは別の情報を付加混入させることが行われている。
【0003】
例えば、特開平7−123244号公報には、カラー画像を形成する際に、当該カラー画像とは別の情報を、カラー画像の3原色成分の合計が変化しないように色差及び彩度のいずれかを変化させて埋め込む発明が開示されている。この発明は、高い周波数での色差や彩度の変化が人間にはほとんど認識できないことを利用して、別の情報をカラー画像中に目障りとならないように埋め込むものである。
しかしながら、この発明にあっては、カラー画像の存在する箇所にしか情報を埋め込むことができないため画像中の利用可能な領域が制限されるという欠点あった。
【0004】
また、特開平4−294682号公報には、イエローのトナーを用いて、装置の製造番号等を人間の目には識別しにくい特定パターンでカラー画像中に埋め込む発明が開示されている。この発明は、人間の目がイエローのトナーで描かれた特定パターンに対して識別能力が低いことを利用して、別の情報をカラー画像中に目障りとならないように埋め込むものである。
しかしながら、この発明にあっては、特に画像中の濃度が薄い部分では特定パターンが目立ち、カラー画像の画質が劣化してしまうという欠点があった。
【0005】
これに対して、特開平5−301380号公報には、カラー画像の濃度を判定して、画像濃度が薄い部分に対しては特定パターンの付加を行わないようにする発明が開示されている。
しかしながら、この発明にあっては、上記の欠点を解決することが可能である反面、特定パターンの埋め込みに利用できる領域が限られて、付加する情報量が少なくなるといった欠点があった。
【0006】
また、特開平4−334266号公報には、”glyphs”という絵文字でデジタルデータをハーフトーンイメージに埋め込む発明が開示されている。
しかしながら、この発明にあっては、絵文字自体が画素に比べて大きいため、埋め込める情報量が少ないといった欠点があった。
【0007】
また、特開平6−113111号公報には、Y(イエロー)M(マジェンタ)C(シアン)のカラー画像データに対して、K(ブラック)の量を違えた2つの状態を作り、これらの状態に「0」又は「1」を割り当てて画像にID情報を付加する発明が開示されている。
しかしながら、この発明にあっては、単色の画像についてはID情報を付加することができず、また、画像中の全ての画素において2つの状態が作り出せるとは限らないためID情報を付加できない場合が生じてしまうという欠点があった。
【0008】
また、特開昭63−214067号公報には、ディザ法を用いて画像を表現するに際して、付加する情報に基づいてディザマトリクスにおける要素の配置を決定して、画像中に別の情報を埋め込む発明が開示されている。
また、特開平2−266390号公報には、ディザマトリクスを応用して、しきい値差kの組の出力(1、0)および(0、1)に「0」、「1」を割り当てて別の情報を画像中に埋め込む発明が開示されている。
しかしながら、この発明にあっては、階調表現としてディザマトリクスを用いる画像形成装置でないと適用できないという欠点があった。更に、電子画像に埋め込んだ情報であればディザマトリクスの位置が特定できるので、埋め込まれた情報を後で読み出すことは容易であるが、プリント出力した画像の場合は、画像読み取り装置で読み込んだ画像から二次元的に配置された各々のディザマトリクスの位置やパターンを特定することはほとんど不可能である。
【0009】
また、特開平4−352567号公報には、画像記録位置によってスクリーン角度を変化させ、装置の製造番号等をスクリーン角度の切り替えパターンの組み合わせによって表現する発明が開示されている。
しかしながら、この発明にあっては、スクリーンを切り替えた画像の境界が目立ち、画質が劣化してしまう、更に、画像に埋め込むことができる情報量も極めて少ないという欠点があった。
【0010】
また、本願出願人は、特開平9−172537号として、付加すべき情報のコード値に応じて、万線スクリーン或いはドットスクリーン中の画素の描画位置を変更させることで、画像中に当該画像とは別の情報を埋め込む発明を提案している。この発明は、画像を構成する画素に着目したことに特徴があり、大量の付加情報を視覚的に目障りとならずに画像に埋め込むことができる。
しかしながら、この発明にあっては、入力画像の濃度が高くなると画素が大きくなり、隣の画素と繋がって情報が埋め込めなくなってしまう、あるいは、画像濃度が0のときは描画する画素がなくなって情報が埋め込めなくなってしまう、という欠点があり、画像によっては埋め込む情報量が少なくなる場合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、画像中に当該画像とは別の情報を埋め込んで付加する発明は従来から種々提案されているが、別の情報を付加することができる画像が限定されてしまうという問題が生じていた。
【0012】
本発明は上記従来の事情に鑑みなされたもので、画像の濃度に依らず、画像中に多量の付加情報を埋め込む画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像を構成する画素に着目したことに特徴があり、目的を達成するため、特定の付加情報のコード値を埋め込む領域の濃度値を認識して、その濃度値が所定値未満のとき濃度値を増加させて又は所定値を超えるとき濃度値を減少させて中間濃度とし、更に、付加情報のコード値に応じて付加情報を埋め込む領域内に属する少なくとも一つの画素の描画形態を変更する(例えば、位置を変更させる、画素の形を変える)ことで付加情報を画像の中に埋め込む。
【0014】
このような本発明によれば、例えば万線スクリーンやドットスクリーンの性質を利用して、埋め込み対象の画像の濃度に依らずに多量の付加情報を埋め込むことができる。
なお、画素の大きさを変化させる単位領域をセルと呼び、画素の大きさを主走査方向の長さで変化させるとき、スクリーンは万線スクリーンとなる。また、画素の大きさをセル内で略円形状に変化させるとき、スクリーンはドットスクリーンとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1には、本発明に係る画像形成工程の大まかな構成を示してある。画像形成装置は大きく分けて画素生成工程1と画素出力工程2とから構成されており、視覚的に知覚される画像及び当該画像とは別の付加情報が入力されると、本発明は画素生成工程1において、付加情報を埋め込む領域の濃度を認識して、必要に応じて当該濃度値を所定の中間濃度値に変更し、付加情報データのコード値に応じて当該領域内の1つ以上の画素の位置(或いは、形状等)を変化させて、入力された画像の画素を生成することに特徴がある。
なお、画素出力工程2は、電子写真、インクジェット等、画素を出力できるものならどのような手段によってもよい。
【0016】
図2には、本発明の実施例として、万線スクリーンを用いて画像を生成する電子写真方式レーザプリンタの要部を示してある。
このレーザプリンタには、濃度変更器20、D/A変換器21、三角波発振器22、選択回路23、三角波選択信号生成器24、比較器25、レーザ駆動系26が備えられている。
濃度変更器20は、入力画像の濃度を認識し、その濃度値と付加情報データに応じて濃度を増加或いは減少させて、付加情報のデコードが可能な最小の濃度値と付加情報のデコードが可能な最大の濃度値との間の所定の中間濃度とする。
【0017】
D/A変換器21は入力された画像(デジタル濃度情報)をアナログ電圧に変換し、これを比較器25の一方の入力端子に出力する。
三角波発振器22は、基本となる万線スクリーンを生成する三角波27と、三角波27の2倍の周期で互いに逆位相の三角波28、29を発生する。
【0018】
選択回路23は発生された三角波27、28、29の内の何れかを選択し、これを比較器25の他方の入力端子に出力する。
三角波選択信号生成器24は、付加情報データに基づいて選択信号を送信し、付加情報データを構成しているコード値「0」又は「1」に応じて選択回路23による選択処理を制御する。
なお、以下の説明において、付加情報データは「0」又は「1」の1つ以上のコード値により表現されている。
【0019】
比較器25は入力画像のアナログ電圧と三角波のレベル(アナログ電圧)を比較して、三角波のレベルが入力画像のアナログ電圧より大きい時に”H”(すなわち、レーザをON)、小さい時に”L”(すなわち、レーザをOFF)を出力する。
レーザ駆動系26は、画素を描画する手段であり、レーザONの指令に応じて紙などの記録媒体上に画素を走査しながら描画する。
【0020】
図3は、入力画像の濃度が所定の下限値より低いときに、万線スクリーンの1走査ライン上に付加情報のコード値「0」「1」を一定の間隔で所定の領域31、32、33、34(それぞれ2つのセルからなる領域)に埋め込むことを説明する図である。
画像データは16進数「0」〜「FF」で表現され、値が大きいほど画像濃度は高くなる。
【0021】
この例では、入力された画像データは元々、すべて「0D」であり、約5%となっている。付加情報のコード値「0」を埋め込む領域と付加情報を埋め込まない領域は、画像濃度は変更せず、三角波選択信号は「0」とする。よって、これらの領域では、各セルの中央にセルの約5%の幅で描画される。
【0022】
付加情報のコード値「1」を埋め込む領域は、濃度変更器20によって画像濃度を所定の下限値「19」(約10%)に増加させて中間濃度とし、また、三角波選択信号は左側セルの画素を右寄せに、右側セルの画素を左寄せになるように、「1」あるいは「2」とする。よって、この領域では、2つの画素が領域中央で結合し、それぞれセルの約10%の幅で描画される。
なお、付加情報のコード値「1」を埋め込む領域は、かならず2つの画素が領域中央で結合して描画されており、2つのセル37、40を統合した大きなセルの中央に画素が描画されていると考えてもよい。
【0023】
図4は、入力画像の濃度が所定の上限値より高いときに、万線スクリーンの1走査ライン上に付加情報のコード値「0」「1」を一定の間隔で所定の領域41、42、43、44(それぞれ2つのセルからなる領域)に埋め込むことを説明する図である。
画像データは16進数「0」〜「FF」で表現され、値が大きいほど画像濃度は高くなる。
【0024】
この例では、入力された画像データは元々、すべて「E6」であり、約90%となっている。付加情報のコード値「0」を埋め込む領域と付加情報を埋め込まない領域は、画像濃度は変更せず、三角波選択信号は「0」とする。よって、これらの領域では、各セルの中央にセルの約90%の幅で描画される。
付加情報のコード値「1」を埋め込む領域は、濃度変更器20によって画像濃度を所定の上限値「CC」(約80%)に減少させて中間濃度とし、また、三角波選択信号は左側セルの画素を右寄せに、右側セルの画素を左寄せになるように、「1」あるいは「2」とする。よって、この領域では、2つの画素が領域中央で結合し、それぞれセルの約80%の幅で描画される。
【0025】
図5は、図3で説明した付加情報を埋め込んだ走査ラインの上下に付加情報を埋め込まないラインを描画したものである(付加情報を埋め込まない部分の画像濃度はすべて「0D」)。
すなわち、基本となるセル51で構成される万線スクリーン中に、付加情報のコード値「1」を埋め込む部分だけ、濃度が「19」に変更され、2つの画素が結合している。
ここで、従来の画像形成では、三角波は1種類(セルは1種類)であり、画像濃度も変更されないので、描画される画像は図7に示すようになる。図5と図7を比較して分かるように、万線スクリーン中に占める画素の割合はほぼ等しく、画像濃度を大きく変更することなく、付加情報を埋め込むことができる。
【0026】
図6は、図4で説明した付加情報を埋め込んだ走査ラインの上下に付加情報を埋め込まないラインを描画したものである(付加情報を埋め込まない部分の画像濃度はすべて「E6」)。
すなわち、基本となるセル61で構成される万線スクリーン中に、付加情報のコード値「1」を埋め込む部分だけ、濃度が「CC」に変更され、2つの画素が結合している。
ここで、従来の画像形成では、三角波は1種類(セルは1種類)であり、画像濃度も変更されないので、描画される画像は図8に示すようになる。図6と図8を比較して分かるように、万線スクリーン中に占める画素の割合はほぼ等しく、画像濃度を大きく変更することなく、付加情報を埋め込むことができる。
【0027】
図9には、本実施例によるプリント出力の例を示してあり、原稿91に画像92が描かれ、この画像92を構成している画素の位置の相違によって、視覚的に知覚される画像92とは別の情報が目障りなく埋め込まれている。
【0028】
上記のように画像中に埋め込まれた付加情報を読み出すには、図10に示すようなシステムを用いる。
まず、画像読取装置1001で原稿から画像を読み取り、この画像データから画素位置推定手段1002で、付加情報を埋め込んだ領域の画素位置を推定する。そして、推定された画素位置から、付加情報抽出手段1003によって付加情報をデコードする。
【0029】
次に、上記した付加情報のデコード方法を詳しく説明する。
図11は、図5に示した付加情報のコード値「1」が埋め込まれた領域(同図(a))を画像読取装置1001で読み込んだときのCCD出力波形(同図(b))を示している。
本例では、画像の万線の線数は1インチあたり200線であり、画像読取装置の解像度は600dpiである。したがって、1つのセルの画像濃度を3つ分のCCD画素で読み取ることになり、画像濃度が高い(黒)ほどCCDの出力値は小さくなり、画像濃度が低い(白)ほどCCDの出力値は大きくなる。
【0030】
付加情報のコード値「1」を埋め込んだ部分は、他の部分より画像濃度が十分高いので、CCD出力波形は明確に下に凸の波形となる。
したがって、付加情報を埋め込んだ領域の近傍でCCD出力波形が極小となる位置(画素位置)を求め、この位置が付加情報を埋め込んだ領域の中央1101とほぼ一致すれば付加情報のコード値を「1」とデコードする。一方、明確に極小となる位置がない、あるいは、極小となる位置が付加情報を埋め込んだ領域の中央1101からずれている場合には、付加情報のコード値は「0」とデコードする。
以上のように、付加情報を埋め込んだ領域の画素位置を順次推定して、付加情報をデコードすることができる。
【0031】
図12は、図6に示した付加情報のコード値「1」が埋め込まれた領域(同図(a))を画像読取装置1001で読み込んだときのCCD出力波形(同図(b))を示しているが、上記した方法と同様にして、付加情報をデコードすることができる。
【0032】
本発明は、付加情報を埋め込む領域が小さい場合でも適用することができ、このような場合に対応した本発明の第2実施例を説明する。
図13は、入力画像の濃度が所定の下限値より低いときに、万線スクリーンの1走査ライン上に付加情報のコード値「0」「1」を一定の間隔で所定の領域1301、1302、1303、1304(それぞれ1つのセルからなる領域)に埋め込むことを説明する図である。
画像データは16進数「0」〜「FF」で表現され、値が大きいほど画像濃度は高くなる。
【0033】
この例では、入力された画像データは元々、すべて「0D」であり、約5%となっている。付加情報のコード値「0」を埋め込む領域と付加情報を埋め込まない領域は、画像濃度は変更せず、三角波選択信号は「0」とする。よって、これらの領域では、各セルの中央にセルの約5%の幅で描画される。
付加情報のコード値「1」を埋め込む領域は、濃度変更器20によって画像濃度を所定の下限値「33」(約20%)に増加させて中間濃度とし、また、三角波選択信号は画素をセルの右側に寄せるように「1」あるいは「2」とする。よって、この領域では、各セルの右側にセルの約20%の幅で描画される。
【0034】
図14は、入力画像の濃度が所定の上限値より高いときに、万線スクリーンの1走査ライン上に付加情報のコード値「0」「1」を一定の間隔で所定の領域1401、1402、1403、1404(それぞれ1つのセルからなる領域)に埋め込むことを説明する図である。
画像データは16進数「0」〜「FF」で表現され、値が大きいほど画像濃度は高くなる。
【0035】
この例では、入力された画像データは元々、すべて「E6」であり、約90%となっている。付加情報のコード値「0」を埋め込む領域と付加情報を埋め込まない領域は、画像濃度は変更せず、三角波選択信号は「0」とする。よって、これらの領域では、各セルの中央にセルの約90%の幅で描画される。
付加情報のコード値「1」を埋め込む領域は、濃度変更器20によって画像濃度を所定の下限値「CC」(約80%)に減少させて中間濃度とし、また、三角波選択信号は画素をセルの右側に寄せるように「1」あるいは「2」とする。よって、この領域では、各セルの右側にセルの約80%の幅で描画される。
【0036】
図15は、図13で説明した付加情報を埋め込んだ走査ラインの上下に付加情報を埋め込まないラインを描画したものである(付加情報を埋め込まない部分の画像濃度はすべて「0D」)。
すなわち、基本となるセル1501で構成される万線スクリーン中に、付加情報のコード値「1」を埋め込む部分だけ、濃度が「33」に変更され、画素がセルの右端に描画されている。
ここで、図15と図7(従来)を比較して分かるように、万線スクリーン中に占める画素の割合はほぼ等しく、画像濃度を大きく変更することなく、付加情報を埋め込むことができる。
【0037】
図16は、図14で説明した付加情報を埋め込んだ走査ラインの上下に付加情報を埋め込まないラインを描画したものである(付加情報を埋め込まない部分の画像濃度はすべて「E6」)。
すなわち、基本となるセル1601で構成される万線スクリーン中に、付加情報のコード値「1」を埋め込む部分だけ、濃度が「CC」に変更され、画素がセルの右端に描画されている。
ここで、図16と図8(従来)を比較して分かるように、万線スクリーン中に占める画素の割合はほぼ等しく、画像濃度を大きく変更することなく、付加情報を埋め込むことができる。
【0038】
このような第2実施例の付加情報を埋め込んだ画像に対しても、適切な解像度の画像読取装置を用いることで、図10に示したシステムによって、付加情報を埋め込んだ部分のCCD出力波形から画素位置を推定し、付加情報をデコードすることができる。
【0039】
以上説明したように、本発明では、付加情報の埋め込み領域の大きさは任意であり、また、その領域内で付加情報のコード値によって変更する画素の位置と、画素の数も任意である。
また、上記した実施例では付加情報のコード値によって画素の描画位置を変更するようにしたが、本発明では、付加情報のコード値によって例えば四角、丸、楕円などの形状を選択する、或いは、楕円などの画素形状としてその長軸の方向を変更する等によって、画素の描画形状を変更するようにしてもよい。
【0040】
また、上記した実施例は、付加情報のコード値が「1」のときのみ画像濃度を変更するようにしたが、それ以外のコード値のときも画像濃度を変更するようにしてもよい。
また、上記した実施例は、カラー画像のように複数の画像プレーン(例えばYMCK)から構成されている場合にも適用でき、この場合、全プレーンに本発明を適用してもよいし、特定のプレーンのみに適用してもよい。
例えば、画像濃度を上げる場合にはイエロー以外の濃度を上げることにより、コードが付加された画像をグレースケールで読み取ってもコードの検出が可能となる。特に、サイアンの濃度を上げると視覚的に不快感を与えない。これは、略ゼロの画像濃度を上げる場合でも同様である。また、イエローの濃度を上げると、グレースケールで読み取ってコードを検出することは困難となるが、形成された画像中のコードが人間の目に識別しにくい。
【0041】
画像濃度が略ゼロ以外の場合、各色の濃度値を比率を保ったまま変更することにより、色味の変化を押さえることができるので、画像の劣化を低減させることが可能となる。このように各色の濃度値を比率を保ったまま変更した場合、特定の色についてはデコードが可能な濃度領域までに濃度値を変更しきれないことがある。この際には、該特定の色の濃度をデコード可能な濃度に変更してやればよい。
また、画像濃度上げる場合、各色で最も濃度値が高い色について変更すれば、複数色の濃度値を変更する場合と同等の画質が期待でき、かつ画像処理が簡単となる。
【0042】
また、上記した実施例は、万線スクリーンの1走査ライン上に付加情報を埋め込んだが、副走査方向に数ライン連続して同一の付加情報を埋め込むようにしてもよい。
また、上記した実施例は、万線スクリーンで構成される画像で説明したが、ドットスクリーンなど他のスクリーンでも構わない。
【0043】
また、上記した実施例では付加情報のコード値「1」を埋め込む領域の濃度を中間濃度値に変更するようにしたが、この周辺領域の濃度値も当該変更に応じて調整するようにしてもよく、このようにすれば、検出方法によってはコード値の検出精度を上げることができる。
また、上記の実施例では、画素を走査しつつ描画する例を示したが、例えば印刷版の製作のように、走査を行わずに画素によって画像を生成する装置にも本発明は適用することができる。すなわち、本発明は、デジタル複写機、デジタルプリンタ、インクジェットプリンタ、印刷機等といった画素で画像を形成する画像形成装置の全てに適用することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、画像を形成する際に、少なくとも特定の付加情報のコード値を埋め込む領域の濃度値を認識して、その濃度値が所定値未満のとき濃度値を増加させて、又は、所定値を超えるとき濃度値を減少させて、さらに付加情報のコード値に応じて付加情報を埋め込む領域内に属する少なくとも一つの画素の描画位置を変更させるようにしたため、どのような濃度の画像にも、画質劣化を最小限にして、多量の付加情報を画像の中に埋め込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の第1実施例に係る電子写真方式レーザプリンタの要部を示す構成図である。
【図3】 第1実施例における濃度の低い画像の形成動作を説明するための図である。
【図4】 第1実施例における濃度の高い画像の形成動作を説明するための図である。
【図5】 第1実施例における濃度の低い画像に付加情報を埋め込んだ画像の描画例を示す図である。
【図6】 第1実施例における濃度の高い画像に付加情報を埋め込んだ画像の描画例を示す図である。
【図7】 濃度が低い場合の従来における万線スクリーンの描画例を示す図である。
【図8】 濃度が高い場合の従来における万線スクリーンの描画例を示す図である。
【図9】 第1実施例における画像の出力例を示す図である。
【図10】 画像中に埋め込まれた付加情報を抽出するシステムの一例を示す概略構成図である。
【図11】 第1実施例の濃度が低い画像を画像読取装置で読み取った時のCCD出力波形の例を示す図である。
【図12】 第1実施例の濃度が高い画像を画像読取装置で読み取った時のCCD出力波形の例を示す図である。
【図13】 第2実施例における濃度の低い画像の形成動作を説明するための図である。
【図14】 第2実施例における濃度の高い画像の形成動作を説明するための図である。
【図15】 第2実施例における濃度の低い画像に付加情報を埋め込んだ画像の描画例を示す図である。
【図16】 第2実施例における濃度の高い画像に付加情報を埋め込んだ画像の描画例を示す図である。
【符号の説明】
20:濃度変更器、 22:三角波発振器、
23:選択回路、 24:三角波選択信号生成器、
25:比較器、 26:レーザ駆動系、
Claims (12)
- 付加情報を埋め込んだ画像を描画する画像形成装置であって、
前記付加情報を埋め込む領域の濃度値を認識する濃度値認識手段と、
前記付加情報を埋め込む領域内の濃度値を所定の中間濃度値に変更する濃度値変更手段と、
前記付加情報を埋め込む領域内の画素の位置又は形状を前記付加情報のコード値に応じて変更する形態変更手段と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記濃度値変更手段は、濃度値が所定値未満のときには当該濃度値を増加させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、
前記濃度値変更手段は、濃度値が所定値を越えるときには当該濃度値を減少させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記所定値は、前記付加情報のデコードが可能な最小の濃度であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3に記載の画像形成装置において、
前記所定値は、前記付加情報のデコードが可能な最大の濃度であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記濃度値変更手段は、濃度値が略ゼロの場合に所定の色について濃度を上げ、濃度値が略ゼロ以外の場合に各色の濃度値を比率を保ったまま変更することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記濃度値変更手段は、サイアン色の濃度値を変更することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記濃度値変更手段は、各色の濃度値を比率を保ったまま変更し、さらに変更された後の濃度値がデコード可能な領域を越える色の濃度値をデコード可能な濃度値に変更することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記濃度値変更手段は、濃度値を上げる場合に各色で最も濃度値が高い色について変更することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
更に、出力すべき濃度値に応じて画素の大きさを変更して画素を描画する画像描画手段を具備することを特徴とする画像形成装置。 - 付加情報を埋め込んだ画像を描画する画像形成方法であって、
前記付加情報を埋め込む領域の濃度値を認識し、
前記付加情報を埋め込む領域内の濃度値を所定の中間濃度値に変更し、
前記付加情報を埋め込む領域内の画素の位置又は形状を前記付加情報のコード値に応じて変更することを特徴とする画像形成方法。 - 請求項11に記載の画像形成方法において、
前記位置又は形状を変更された画素を、更に、出力すべき濃度値に応じて画素の大きさを変更して描画することを特徴とする画像形成方法。
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