JP3760210B6 - 断熱ガラス基板組立品内のシーラント材料の塗布方法及び塗布装置 - Google Patents

断熱ガラス基板組立品内のシーラント材料の塗布方法及び塗布装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3760210B6
JP3760210B6 JP1997507985A JP50798597A JP3760210B6 JP 3760210 B6 JP3760210 B6 JP 3760210B6 JP 1997507985 A JP1997507985 A JP 1997507985A JP 50798597 A JP50798597 A JP 50798597A JP 3760210 B6 JP3760210 B6 JP 3760210B6
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sealant material
substrate assembly
application
applying
head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1997507985A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000507149A (ja
JP3760210B2 (ja
Inventor
ルーク ラフォンド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US08/513,179 external-priority patent/US5650029A/en
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JP2000507149A publication Critical patent/JP2000507149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3760210B2 publication Critical patent/JP3760210B2/ja
Publication of JP3760210B6 publication Critical patent/JP3760210B6/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

発明の名称
断熱ガラス基板組立品内のシーラント材料の塗布方法及び塗布装置
発明の技術分野
本発明は、基板へのシーラント材料の塗布装置及び塗布方法に関し、より詳細には、断熱ガラス基板組立品内の空間を構成する基板間にシーラント材料を塗布する方法に関する。
発明の背景
基板に接着剤又はその他のシーラント材料を塗布する方法はよく知られており、特に断熱ガラス基板組立品に関する技術において、この方法はよく知られている。ガラス基板組立品は、周辺部を断熱用スペーサで結合した二枚以上の板ガラス基板からなる。板ガラス基板の周辺部エッジとスペーサとの間には、密封性を確保するためにシーラント材料が充填される。様々な熱可塑性及び熱成形性を有する材料がシーラント材料として使用できるが、通常では熱間押出成形ブチルが使用される。断熱ガラス技術において重要なのは、ガラス基板組立品の周辺部が完全に密封されていることである。完全に密封されていないと、湿気や異物片が入り込み、結果として断熱ガラス基板組立品の品質劣化を早めることになる。そこでシーラント材料を、対向基板とスペーサによって形成される溝の三面すべてが十分に接触するよう完全に充填しなければならない。エアポケット(気泡の混入)が存在すると、不良品につながる不十分な密封の原因となるからである。
このような作業の困難さ故に、従来技術でもガラス基板組立品にシーラント材料を均一かつ確実に塗布するための数多くの装置や様々な方法が提案されてきた。この中で典型的な手段としては、自動又は手動の押出ヘッドが知られている。しかしながら、こういった従来技術の主要な問題点の一つとして、シーラント材料の塗布深度が周辺部の幅や深さに対して均一とならないことが挙げられる。さらに従来技術では、シーラント材料内の気泡の混入を積極的に防止し得ないところに限界があった。また、周辺部に塗布したシーラント材料の完成表面は滑らかではなく、かつ基板表面に対して垂直とならないという欠点がある。この結果、周辺部付近の表面は均一ではなくなるので、手作業で平滑な仕上げ面として完成させなければならない場合が多かった。
シーラント材料塗布装置の従来技術としては他に、ガラス基板組立品の手動又は自動回転による単一押出ヘッドが提案されている(1980年のベルナール特許(第4、234、372号))。これとは反対に、4個のヘッドによる提案も存在している(1978年のメルシエ特許(米国特許第4、088、522号))。メルシエ特許では、シーラント材料を対向する二つの側面に塗布し、次にガラス基板組立品を回転させ、さらに二つの押出ヘッドに接近させて反対側を密封する。これらの方法では、両側にシーラント材料を塗布する間の時間差が発生するが、これは熱可塑性シーラント材料を使用する場合には特に重要な問題となる。時間差によって塗布されたシーラント材料は冷却され、さらに次のシーラント材料を加える角部では所謂コールドジョイントが発生する。コールドジョイントでは接合力が弱まり、気泡の混入や不十分な密封の発生の可能性が増す。
上記以外の従来技術の問題点としては、上述のベルナール特許に開示されるような、シーラント材料の注入動作に伴い、注入ヘッドとガラス基板組立品とが離間すること、並びに注入ヘッドをガラス基板組立品の角部の回りに回転させることが挙げられる。このような装置では、離間に際してシーラント材料が糸状に引き出され、結果としてシーラント材料がガラスから引き延ばされるので、角部では密封性が劣る。さらに、ヘッドを離間させるので位置決めを再度行わなければならず、その位置決めによるわずかなマージンのずれがガラス基板組立品に損傷を与える可能性がある。
1989年のレンハード特許(米国特許第4、826、547号)は、所定幅の空間を介在させた二枚のガラス材の間に二つのヘッドでシーラント材料を塗布する装置を開示している。この特許では、ヘッド又はガラスが動作中にシーラント材料を塗布するとともに、角部の奥まで充填するために、これらが静止している状態でもシーラント材料を塗布する。この装置は、完全な充填を確保するために、角部で開放状態となっているエッジを封鎖するための、ノズルヘッドに連動する封鎖及び露出用の板部材を有している。この封鎖及び露出用の板部材(以下、押さえ板)が所定位置につくと同時に、ノズルはシーラント材料の注入を中止して上昇し、角部を中心に回転する。角部の充填が完了すると、板部材はガラスの表面と垂直の方向に回収される。ヘッドが移動を続けると、押さえ板はノズルから直角方向に離れた位置に停止する。しかしながら、この従来技術の構成には重大な欠点がある。すなわち、ノズル又は押さえ板がシーラント面の上方に浮上するたびに、高粘度のシーラント材料は髪の毛状又は糸状に伸ばされ、ガラス基板組立品の表面に粘着して傷を付ける。さらに、押さえ板によって角部だけは平坦になるが、角部と角部との間のシーラント材料の表面は平坦にはならず、かえって気泡の混入をなくすために隙間を埋めなければならない。このため、従来この種の作業は手作業による仕上げが必要であった。
これらのシーラント塗布技術の限界を克服すべく、より優れた方法で断熱ガラス基板組立品間をシーラント処理し、その方法によってシーラント材料を塗布する装置に対する必要性が増している。
発明の概要
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもので、空間を有する基板間をシーラント処理する方法及びその装置を提供することを目的とする。
本発明に係る方法によれば、対向する一対の横方向側部と、該横方向側部に直交する一対の縦方向側部と、を備える矩形の基板一対からなる基板組立品の側部にシーラント材料を塗布する方法において、シーラント材料を、上記横方向側部及び縦方向側部に塗布する、塗布手段を開始位置に配置するステップと;塗布されたシーラント材料を平滑にするために、上記塗布手段と協働する、拭き取り手段を配置するステップと;上記塗布手段を第1の縦方向側部の開始位置から末端位置まで前進させてシーラント材料を塗布し、塗布されたシーラント材料を上記拭き取り手段により平滑化するステップと;上記基板組立品を前進させるステップと;上記基板組立品の移動時に上記一対の横方向側部のそれぞれにシーラント材料を同時に塗布し、さらに塗布されたシーラントを上記拭き取り手段により平滑化するステップと;シーラント材料を第2の縦方向側部に塗布するときに、上記塗布手段を上記末端位置から上記開始位置まで、前記第1の縦方向とは反対方向に進ませ、かつ、塗布されたシーラントを上記拭き取り手段により平滑化するステップと:を備え、
シーラント材料が塗布された上記基板組立品の角部を継続的に成形するために、上記方法は、上記末端位置において、さらに、上記塗布手段と上記拭き取り手段との間の上記基板組立品の角部を画定するステップと;上記塗布手段を上記基板組立品の側部から離間させることなしに、上記塗布手段におけるシーラント材料の注入方向を再設定するステップと;シーラント材料が充填された角部を成形するステップと;上記拭き取り手段を上記基板組立品の側部から離間させることなく、上記塗布手段と同一線上に配置するステップと;から構成されることを特徴とする。
また、本発明に係る装置によれば、対向する一対の横方向側部と、該横方向側部に直交する一対の縦方向側部と、を備える矩形の基板一対からなる基板組立品の側部にシーラント材料を塗布する装置であって、該装置は、塗布ステーション、及び上記基板組立品を該塗布ステーションまで前進させる取入コンベアと、を備え、上記塗布ステーションは、シーラント材料を、上記基板組立品の上記一対の縦方向側部及び上記一対の横方向側部の一方に、注入するノズル部材と、該ノズル部材に近接して位置し、上記基板組立品の上記三つの側部に塗布されたシーラント材料を平滑化するために上記ノズル部材と協働するワイパ部材と、を備える移動塗布ヘッドと;上記基板組立品の上記一対の横方向側部の他方にシーラント材料を注入するノズル部材と、該ノズル部材に近接して位置し、上記基板組立品の上記横方向側部の他方に塗布されたシーラント材料を平滑化するために、上記ノズル部材と協働するワイパ部材と、を備える固定塗布ヘッドと;上記移動塗布ヘッド及び上記固定塗布ヘッドにシーラント材料を供給するシーラント材料供給源と;を備え、上記移動塗布ヘッドの上記ノズル部材及び上記ワイパ部材はそれぞれ独立して、縦方向又は横方向に亘り、直線経路を移動可能に制御され、上記固定塗布ヘッドの上記ノズル部材及び上記ワイパ部材はそれぞれ作業位置と非作業位置との間を互いに独立して移動可能に制御され、上記装置は、さらに、上記塗布ステーションから作業が完了した上記基板組立品を除去する排出コンベアを備えた:ことを特徴とする。
さらに、本発明に係る塗布ヘッドは、矩形の基板組立品の連続する三つの側部にシーラント材料を注入する塗布ヘッドであって、直線経路を移動可能なトラベラと;上記トラベラに係合し、横方向又は縦方向のいずれにも移動可能に構成され、上記基板組立品の連続する三つの側部にシーラント材料を注入するノズル部材と;上記ノズル部材に近接して位置して、上記ノズル部材とは別個に上記トラベラに係合し、上記ノズル部材に対して、横方向又は縦方向のいずれにも相対的に独立移動して、上記基板組立品の連続する三つの側部に塗布されたシーラント材料を平滑化するワイパ部材と;からなることを特徴とする。
本発明によれば、連続する作業中にシーラント材料を自動的に塗布し、側部へのシーラント材料の継続的な塗布を可能にすることである。これによって完全な自動作業が可能となり、従来技術による方法と比べて生産能力を大幅に増加させることができる。もちろん、自動装置に手動操作を介在させることによって半自動機能によるステップごとの操作も可能である。
異なる方向に位置決めされた複数のオリフィスを有するノズル部材を使用することにより、基板又は基板組立品に対して、移動塗布ヘッド自体を回転させる必要がなくなったので、ノズル部材は基板又は基板組立品に常に接触させておくことができる。さらに、角部では適切なオリフィスの選択が行われ、選択されないオリフィスからのシーラント材料の供給を停止するので、角部でシーラント材料が延びてしまうことがない。
また、ノズル部材と同じブロック形状のワイパ部材を使用することによって、塗布したシーラント材料の外部面の均一性及び平滑性を維持することに大きな効果をもたらしたのみならず、気泡の混入を発生させることなしに良好な塗布を行うことができる。そして、ノズル部材は及びワイパ部材は、離間する基板間の隙間に適合してガラス基板に接触することなしにシーラント材料だけに接触する形状であることが望ましい。
さらに、ノズル部材とワイパ部材とは協働するユニットとして構成されているので、迅速で高品質な生産作業が可能となる。ノズル部材が角部に接近すると、シーラント材料が注入される溝部のすべての側部が開放状態となる。開放された側部では、予め定められた充填比率では注入作業の制御が困難になり、ワイパ部材がないとシーラント材料がはみ出すか、若しくは領域を不適切に充填する。さらに、新たに塗布されたシーラント材料は、角部に対しシーラント材料をさらに塗布するとはみ出してしまう。本発明に係る独立して作動するノズル部材とワイパ部材とのユニットは、協働して角部の成形を行い、角部でのコールドジョイントを防止し、さらに組立品の手作業での仕上げを不要として、よりクリーンで良好な接着状態を提供する。角部では、ノズル部材が近接する側部を塗布するために前進している間もワイパ部材は開放辺部を密封した位置を維持する。角部にシーラント材料が注入されると、ワイパ部材はノズル部材に続く位置に戻ってノズル部材から押し出されたシーラント材料を払拭する。
ブロック形状のノズル部材及びワイパ部材は、基板の様々な幅に適合するよう調整可能であり、同様に基板間の隙間の異なる距離にも適合するよう調整可能である。さらに、ノズル部材及びワイパ部材の表面を低い表面張力のものとすることもできる。いずれのブロックも低い表面張力のものとすれば、これらが塗布し平滑化するシーラント材料又はその他の充填材料はノズル部材やワイパ部材のブロックに過度に付着することがないので、平滑化作業の障害を取り除くことができる。シーラント材料の摩擦力を下げる一助とするために、ノズル部材及びワイパ部材のブロックをシーラント材料等の充填材料の融点より高い温度まで加熱することで塗布及び平滑化作業を促進して、平滑な表面仕上げを行うことができる。加熱されたワイパ部材及びノズル部材はさらに、隣接する側部へ移動するときの冷却を防止して適切な塗布作業を可能とする。特にこれは最終結合する角部で重要である。すなわち、ここでは加熱されたワイパ部材が、シーラント材料がノズル部材により塗布されるまで、待機しているからである。
本発明におけるさらなる重要な特徴の一つは、基板組立品を迅速かつきわめて効率的に処理できる方法にある。本発明の方法では、ノズル部材又はヘッドの移動は絶対的最小限に押さえられているが、これには処理される断熱組立品がノズル部材と相対移動を行うことも移動距離の短縮に寄与している。一側部の処理が終了すると、ノズル部材及びワイパ部材の再配置を簡単に行うことができるので、これらの部材の再配置によって次の側部のシーラント材料の塗布が容易になり、基板又は組立品のすべてのシーラント処理が終了すると、最初の開始位置で再配置される。
本発明による方法でコーナリング(旋回動作)が可能なので、組立品の成形する角部挟んで一の側部から他の側部へと処理ができる。これによって信頼性が高くエネルギー効率が高い基板組立品の製造が容易となり、特に周側部の「エアポケット」と呼ばれる気泡の混入による未充填量域の発生を効率的に防止できる。
本発明による装置は、コンベア及び移動塗布ヘッドの両方に位置センサを使用することで、さらに良好な効果を達成できる。これによって様々なサイズの組立品がリセット又はその他の変更操作を必要とせずに装置内を通過できる。
他の実施例においては、本発明の方法は一定形状を有さない基板にも使用できる。さらに、本発明の方法は、引き戸、壁面パネル等にも利用できる。
以上の説明については、好ましい実施例を示す添付図面を参照して、以下の説明を行う。
【図面の簡単な説明】
図1は、開始位置における断熱ガラス基板組立品及びシーラント材料塗布部分を示す図である。
図2は、ガラス基板組立品の第1の縦方向側部の処理が終了した後のシーラント材料塗布部分の位置を示す図である。
図3は、ガラス基板組立品の横方向側部の処理前の再位置決め工程を示す図である。
図4は、ガラス基板組立品の横方向側部にシーラント材料の塗布を開始する前に角部にシーラント材料を注入した状態を示す図である。
図5は、シーラント材料の塗布の開始前に角部を平滑かつ正確に形成した後の状態を示す図である。
図6は、横方向側部にシーラント材料を塗布した後の状態を示す図である。
図7は、第2の縦方向側部にシーラント材料を塗布する前の再位置決め工程を示す図である。
図8は、第2の縦方向側部にシーラント材料の塗布を開始する前に角部にシーラント材料を注入した状態を示す図である。
図9は、第2の縦方向側部にシーラント材料の塗布を開始する前に角部を平滑かつ正確に形成した後の状態を示す図である。
図10は、基板の最終角部での状態を示す図である。
図11は、塗布ステーションからガラス基板組立品を取り外す前の状態を示す図である。
図12は、開始位置から塗布作業を開始する前の構成要素の再配置を示す図である。
図13は、本発明に係るシーラント材料塗布の部分正面図である。
図14は、塗布ステーションの詳細を示す部分正面図である。
図15は、移動塗布ヘッドを示す部分斜視図である。
図16は、図15の移動塗布ヘッドのノズル部材の詳細斜視図である。
図17は、固定塗布ヘッドを示す部分斜視図である。
好ましい実施例の詳細な説明
図1から図12までは、シーラント材料の塗布作業工程を説明するものである。図1は、塗布作業の第1段階の図である。符号10で全体像を示す断熱ガラス基板組立品(基板組立品)は、所定の空間を隔てて配置された一組のガラス基板であるが、このうち第1の基板12のみを示す。但し、当業者であれば、ガラス基板組立品10は公知であり、空間を介在させた二又はそれ以上の基板からなることは容易に理解できる。本実施例では、ガラス基板組立品を用いて上記塗布作業工程が説明されるが、工程中に基板を組み合わせて組立品とするものにも適用することができる。
基板12は、周側部14及び周側部14の内側周辺に空間部を保持しながら連続的に存在する部材であるスペーサ16を有している。スペーサ16は、ポリシリコン、PET(ポリエチレンテフタレート)金属、その他の適切な原料で構成できる。
ガラス基板組立品10は、例えばコンベアなどの搬送手段上に位置している。このコンベアは、図1においては符号18で示す。
塗布工程に関して詳細をみると、図中の符号20及び22はそれぞれ、シーラント材料を複数の基板間又はガラス基板組立品10の周側部14に塗布するためのシーラント材料注入(塗布)部材を示す。これらの部材としては、シーラント材料押出ヘッド等を含み上記の目的に適する部材、又は同目的を達成するその他の部材、がすでに公知となっている。
シーラント材料塗布部材20及び22(塗布手段)と共に作動する、拭き取り平滑化部材24及び26(拭き取り手段)が備えられており、これらはシーラント材料塗布部材20及び22と連動する。シーラント材料塗布部材20及び22、さらに拭き取り平滑化部材24及び26は、それぞれ独立して、互いにガラス基板組立品10に対して、コンベアの進行方向に関して垂直又は平行(水平)方向に摺動する。
図1に示すように、上記の符号20から26で示す各部材の配置は集中しており、シーラント材料塗布部材20及び22はガラス基板組立品10の角部Aで相対する側部に位置している。初期状態では、拭き取り平滑化部材24及び26はシーラント材料塗布部材20と同一線上に位置している。この配置を「開始」位置とする。
拭き取り平滑化部材24及び26について詳細をみると、これらの部材は、平滑面の設定及びシーラント材料が注入される領域(容積)の設定機能がある。一方、周側部14に対するスペーサ16の位置は、シーラント材料が塗布可能な領域(深さ)を設定する。すなわち、拭き取り平滑化部材24及び26によって、スペーサ16、対向する基板の内側部、及び拭き取り平滑化部材24及び26の間に領域が確定する。したがって、シーラント材料塗布部材20又は22で周側部14にシーラント材料を塗布すると、上記の確定した領域にシーラント材料が注入される。そして、角部においても、注入動作の後に拭き取り平滑化部材24又は26が平滑化を行うことに特徴がある。
図2は、第1側部29にシーラント材料28を塗布した後の、上記符号20から26で示す各部材の位置を示す。コンベア18の進行方向と垂直な第1側部29にはシーラント材料28が注入されている。シーラント材料塗布部材20及び拭き取り平滑化部材24は、図1の開始位置である角部Aからガラス基板組立品10の角部B(塗布手段の末端位置)へと移動している。シーラント材料塗布部材20及び拭き取り平滑化部材24は、ガラス基板組立品10の第1側部29と同一線上に位置している(角部を画定するステップ)。これと同時に拭き取り平滑化部材26は、ガラス基板組立品10の角部Aのシーラント材料塗布部材22と同一線上の位置まで移動している。開始位置からみると、シーラント材料塗布部材22は、シーラント材料28の注入をシーラント材料塗布部材20と共同で行っており、その位置はガラス基板組立品10の角部Aを横方向に部分的に越えた地点である。シーラント材料塗布材料22及び拭き取り平滑化部材26は、この成形処理が行われる角部Aにシーラント材料28が再度塗布されるまで、角部Aをシーラント材料28の注入が可能な温度に保つ。
図3は次の工程を示す。ここではシーラント材料塗布部材20が、拭き取り平滑化部材24に対して同一線上の位置から、非同一線上(対角線上)の位置まで移動している(注入方向を再設定するステップ)。この位置でシーラント材料塗布部材20は、ガラス基板組立品10の横方向の一対の側部の一方、すなわち、コンベヤ18の進行方向と平行な側部36に沿ってシーラント材料28を塗布する。図3に示すように、シーラント材料塗布部材20はガラス基板組立品10の横方向の側部36に位置しており、拭き取り平滑化部材24は第1側部29との接合側部(エッジ部分)に位置している。この位置では、シーラント材料28がこの正方形の角部に注入成形されるときに、すでに塗布が終了している縦方向側部からシーラント材料28を押し出したりせず、また角部が開放状態であってもシーラント材料28が注入されないままであることを防ぐように、拭き取り平滑化部材24によって角部Bは封鎖される。この角部Bでは、シーラント材料28は図4に示されるように注入される。これ以降の作業に関しては、それぞれのシーラント材料塗布部材20、22及び拭き取り平滑化部材24、26を使用して同様の工程が続けられる。
図4において、シーラント材料塗布部材20は少なくとも若干のシーラント材料28を角部に塗布し、さらに横方向の側部36全長域に沿ってシーラント材料28を塗布する位置に置かれている(角部を成形するステップ)。
図5は、拭き取り平滑化部材24が、平滑で正確な角部を成形するために拭き取り動作を行って、シーラント材料塗布部材20と同一線上に位置するまで移動した状態を示す(同一線上に配置するステップ)。シーラント材料塗布部材20及び22はいずれも、ガラス基板組立品10が前進したときに横方向の側部36及び38にシーラント材料28を塗布する位置にある。ガラス基板組立品10は、コンベア18により、上記符号20から26で示す各部材に対して、移動する。一方、ガラス基板組立品10は移動されず、上記符号20から26で示す各部材を、ガラス基板組立品10に対して、移動させてもよい。
図6は、横方向の側部36及び38にシーラント材料28を塗布した後の、上記符号20から26で示す各部材の位置を示す。シーラント材料塗布部材20及び拭き取り平滑化部材24に関しては、横方向の側部36に沿ったシーラント材料28の塗布は完了しており、角部Cに位置している(角部を画定するステップ)。同様に、シーラント材料塗布部材22及び拭き取り平滑化部材26はガラス基板組立品10の横方向の側部38の全長域に沿ってシーラント材料28を塗布した状態にある。拭き取り平滑化部材26は、角部Dで注入済みのシーラント材料28の最終端と接しており、シーラント材料28同士の最終結合前にこの角部Dが冷却されることを防止している。
図7は、シーラント材料塗布部材20がガラス基板組立品10の角部Cまで前進し、シーラント材料塗布部材20及び拭き取り平滑化部材24が角部Cを形成するために、非同一線上(対角線上)の位置まで移動している(注入方向を再設定するステップ)。
図8は、シーラント材料塗布部材20がガラス基板組立品10の縦方向に延びる側部46に沿った位置にあり、ここでシーラント材料28を注入する状態を示す(角部を成形するステップ)。
図9は、拭き取り平滑化部材24が、横方向側部36に注入されたシーラント材料28をすべて拭き取り、シーラント材料塗布部材20と同一線上に位置している状態を示す(同一線上に配置するステップ)。
図10は、上記符号20から26で示す各部材がガラス基板組立品10の角部Dに配置されている状態を示す。この状態では、シーラント材料塗布部材20及び22、拭き取り平滑化部材24はすべて同一線上にあり、側部46上の位置を保っている。一方、拭き取り平滑化部材26に対するシーラント材料塗布部材22の位置は、コンベヤ18の進行方向と平行、すなわち側部38と平行である。拭き取り平滑化部材26は、最終側部でシーラント材料28同士が結合するまでは、塗布用の温度を保ちながらシーラント材料28に臨む位置にある。最終動作では、拭き取り平滑化部材24は拭き取り平滑化部材26上のシーラント材料28を拭き取って角部Dを清掃する。
図11は、上記符号20から26で示す各部材の再配置を開始するための第1段階を示す。この位置では、シーラント材料28はガラス基板組立品10の周側部14に完全に塗布されており、上記各部材は再配置のための位置にある。なお、拭き取り平滑化部材26には不図示の流体ディスペンサが備えられており、シーラント材料28から引き出された糸状又は髪状のシーラント材料28を強制的に周側部14に押し戻し、さらなる拭き取り作業が必要となるような基板表面状態の悪化を確実に防止することができる。なお、流体原料としては、圧縮ガスジェットや水等を用いることができる。
図12は、上記符号20から26で示す各部材が次のガラス基板組立品10(不図示)にシーラント材料28を塗布するための「開始」位置(図1参照)に再配置された状態を示す。
図1から図12に示すように、シーラント材料塗布部材20及び拭き取り平滑化部材24は、直線上の経路を前進及び後退することによってガラス基板組立品10の連続する三つの側部にシーラント材料28を塗布する。その一方で、シーラント材料塗布部材22及び拭き取り平滑化部材26は、ガラス基板組立品10が前進するときにシーラント材料28を残りの一側部に塗布する。したがって、ここで、シーラント材料塗布部材20及び拭き取り平滑化部材24を移動塗布ヘッドと定義し、シーラント材料塗布部材22及び拭き取り平滑化部材26を固定塗布ヘッドと定義する。
上述した工程はすべて、自動又は半自動作業に適した連続形式となるように、いわゆるシーケンシャル制御又は位置制御とすることが好ましい。また、中央制御装置を介して、様々な光学センサ、スイッチ、その他の機械装置によって正確な連続動作を補助してもよい。
図13は、本発明に係る方法を適用したシーラント材料塗布装置の詳細を示すものである。装置100は、取入コンベア50及び排出コンベア52を備えている。これら二つのコンベアは、板状のガラスの最も安定した状態である、略垂直状態にガラス基板組立品10を保持して搬送できるものであると好ましい。支持部材54及び56も略垂直に位置し、ガラス基板組立品10を支持するためのキャスタ又はその他の適切なガイド部材を備えている。さらに、取入コンベア50及び排出コンベア52には、ガラス基板組立品10の位置を検知して、該ガラス基板組立品10を塗布ステーション110に正確に載置するための位置センサ53(図17参照)が設置されると好ましい。さらに、取入コンベア50及び排出コンベア52は、複数のガラス基板組立品10が生産ラインで接近して搬送されるように、それぞれ独立して又は協調して駆動されると好ましい。
塗布ステーション110は、本発明に係る方法を適用してシーラント材料を塗布するための二つの塗布ヘッドを備えている。移動塗布ヘッド200は、直線上を移動するトラベラ(以下、移動部材)204上に支持されている。移動部材204は、ベルト202で駆動され、主垂直柱230上に支持されたトラック201の略垂直の経路を直線的に移動する。そして、移動塗布ヘッド200は、シーラント材料塗布部材としてのノズル部材206と、拭き取り平滑化部材としてのワイパ部材208と、を備えている。これらのノズル部材206及びワイパ部材208は、アッセンブリとしての移動塗布ヘッド200の一部として同時に移動するように構成されるが、それぞれは独立してトラベラ204に支持されているので、例えば空気シリンダ等によって、ガラス基板面に対して、それぞれ独立に移動させることもできる。
固定塗布ヘッド300は、装置100の主垂直柱230に係合しているアーム304に支持されている。また、この固定塗布ヘッド300は、シーラント材料塗布部材としてのノズル部材306と、拭き取り平滑化部材としてのワイパ部材308と、を備えている。そして、これらノズル部材306及びワイパ部材308は、空気シリンダを使用して、アーム304上を相対移動可能に配置されている。より具体的には、ノズル部材306及びワイパ部材308は、ガラス基板組立品10を塗布ステーション110へ向けて通過させるための非作業位置と、ガラス基板組立品10にシーラント材料28を塗布する作業位置(図中に点線で示す)との間を移動可能に構成されている。
移動塗布ヘッド200及び固定塗布ヘッド300に供給されるシーラント材料28は、熱可塑性を有するものが好ましい。そして、このシーラント材料28は、シーラント材料供給源160に加熱及び加圧状態で貯蔵されており、加熱されたシーラント材料28は加熱した管路162からレギュレータ164へと送られる。ここでシーラント材料28は加圧され個別のポンプ166及び168へと分配される。これらポンプ166及び168は、独立したサーボモータで制御される正圧ポンプであると好ましい。これは、移動塗布ヘッド200が移動するとき並びにガラス基板組立品10がコンベア(50及び52)に支持されて前進するときの速度の変化に適切に対応できるからである。この構成によって、シーラント材料28をより均一に塗布することができる。
図14は、ガラス基板組立品10が塗布ステーション110に位置している状態を示す。シーラント材料28は、移動塗布ヘッド200によってすでに最初の(第1の)縦方向側部に塗布されている。固定塗布ヘッド300は、空気シリンダ310、312及び支持プラットフォーム314、316(詳細は図17参照)によって離間し、ノズル部材306及びワイパ部材308を直線上に配置した状態で、ガラス基板組立品10の底部の横方向側部の作業位置に置かれている。この横方向側部にシーラント材料28を塗布すべく、ガラス基板組立品10を、第2の縦方向側部が移動塗布ヘッド200と同一線上に来るまで、取入コンベア50から塗布ステーション110を越えて排出コンベア52まで移動させる。
図15は、移動塗布ヘッド200の詳細を示す。ノズル部材206及びワイパ部材208は、それぞれ独立して移動可能な支持アーム207及び209上で、移動部材204(図14参照)と係合している。移動部材204は、無端ベルト202で駆動されてトラック201上を移動する。ノズル部材206は、シーラント材料28を供給する加熱された供給用マニフォルド210に固定されている。ノズル部材206と係合している支持アーム207は、回転アクチュエータ212を支持している。回転アクチュエータ212は、ノズル部材206の所望のオリフィス216にシーラント材料28を選択的に導く内部ポートを有するバルブ軸214を、回転させる。ノズル部材206は、例えばガスシリンダ等によって、移動塗布ヘッド200に対して設定されるX−Y座標上を移動する。ワイパ部材208も同様に、上記X−Y座標上を移動するように、ガスシリンダ等の手段が設けられている。この移動塗布ヘッド200の重要な特徴は、ノズル部材206がワイパ部材208から独立して相対的に各側部上を摺動することである。したがって、この二つの構成要素は、三方向から、すなわち連続する三つの側部に対して、シーラント材料28を塗布するための再配置が可能となり、さらに最小の移動量で角部を成形することが可能となる。この場合にこれら二つの構成要素をガラス基板組立品10から浮上させる必要はない。摺動作用は、ノズル部材206が支持される支持アーム207を移動部材204に固定している直交する二本の空気シリンダ(不図示)によって達成される。ワイパ部材208は、垂直方向に移動するためのシリンダ218と、支持アーム209を移動部材204に固定する横方向移動用の追加シリンダ(不図示)と、を備えている。
移動塗布ヘッド200においては、シーラント材料28を上述の三方向から塗布するために、図16に示すように、ノズル部材206に三つのオリフィス216をそれぞれ異なる三方向に設けている。そして、ノズル部材206の中央孔は、シーラント材料28を適切なオリフィス216へと導くポートを有する回転式のバルブ軸214を備えている。オリフィス216は、図16に示すようなC字形状が好ましいとされている。この形状は、二枚のガラス板とスペーサとの間の領域に、エアポケット(気泡の混入)を発生させずに実質的に完全な注入作業を可能とするので、シーラント材料28の良好な接着が可能となる。回転アクチュエータ212は、ノズル部材206の移動とバルブ軸214の回転とを同期させる。一方、ノズル部材206自体は回転することはなく、かつ、ガラス基板組立品10から離間することもない。同様に、ワイパ部材208には、上述の三方向に対応する三面のワイパ面220を有している。移動塗布ヘッド200はさらに位置センサを有しており、角部を正確に成形して次の側部の再配置を行うために、移動塗布ヘッド200が接近すると、所定の表示手段(不図示)に、ガラス基板組立品10の側部を表示する。
図17は、固定塗布ヘッド300の詳細を示す。固定塗布ヘッド300は、非作業位置から、空気シリンダ310、312によってガラス基板組立品10の側部の作業位置までに垂直に移動する。個別の支持プラットフォーム314及び316が設けられ、これらによってノズル部材306及びワイパ部材308はそれぞれ独自又は同時に上昇又は下降が可能となる。そして、ノズル部材306の平面部分には、シーラント材料供給源160から供給されるシーラント材料28が基板組立品10の側部38に向けて押し出される、オリフィス307が形成されている。小型の管路318は、空気、ガス、又はその他の流体をワイパ部材308の開口部320から噴出させる。これによって、作業が完了したガラス基板組立品10が移動塗布ヘッド200及び固定塗布ヘッド300から離間して塗布ステーション110の外へ前進したときに、髪状又は糸状となったシーラント材料28をガラス基板組立品10のシーラント材料塗布面に押し戻す。
以上説明したシーラント材料塗布装置によれば、ガラス基板組立品10はまず塗布ステーション110へ前進して第1側部29が移動塗布ヘッド200のノズル部材206に対応する位置まで移動する。固定塗布ヘッド300のノズル部材306及び移動塗布ヘッド200のノズル部材206は、同ヘッド200のワイパ部材208とともに最初の角部AでL字状の配置となる。この状態で角部Aを封鎖すると、移動塗布ヘッド200のノズル部材206はシーラント材料28を角部Aに注入する。移動塗布ヘッド200はその後に第1側部29を上昇しながら第1側部29を密封するためにシーラント材料28を押し出す。この移動塗布ヘッド200の動作は、ワイパ部材208がガラス基板組立品10の側部36と同一面となったときに停止する(角部を画定するステップ)。回転アクチュエータ212が、バルブ軸214を回転させノズル部材206のオリフィス216を切り替え(注入方向を再設定するステップ)、ノズル部材206はワイパ部材208に対して横方向に往復移動して角部Bにシーラント材料28を注入する(角部を成形するステップ)。ワイパ部材208は、側部29に拭き取り及び平滑化処理を施し、角部を平滑に成形しながら、上昇してノズル部材206と直線的に結合する配置となる(同一線上に配置するステップ)。
固定塗布ヘッド300のワイパ部材308も上昇して、同ヘッド300のノズル部306と直線的に結合する配置となる。ガラス基板組立品10は取入コンベア50及び排出コンベア52によって前進し、二つのノズル部材206及び306は同時にシーラント材料28を横方向、即ちコンベヤの進行方向と平行な側部36及び38に注入する。
角部Cでは、移動塗布ヘッド200のノズル部材206は再び縦方向に移動するが、ここでは回転アクチュエータ212が縦方向の側部46に摺動するオリフィス216に切り替える(注入方向を再設定するステップ)。角部Cの成形が完了すると、移動塗布ヘッド200のワイパ部材208は、側部36を拭き取り及び平滑化しながら、前進してノズル部材206の上部まで到達する。この状態ではノズル部材206とワイパ部材208とは同一線上の配置となる(同一線上に配置するステップ)。
移動塗布ヘッド200は、ノズル部材206がシーラント材料28を縦方向の側部46に注入しつつ、移動する。固定塗布ヘッド300のノズル部材306は作業位置から下降して離間し、移動塗布ヘッド200のノズル部材206は最終の角部Dで固定塗布ヘッド300のワイパ部材308と対面する。移動塗布ヘッド200のワイパ部材208は固定塗布ヘッド300のワイパ部材308の表面を拭き取りしながら側部46を平滑にして、角部Dを清掃する。
固定塗布ヘッド300のワイパ部材308は、作業が完了したガラス基板組立品10が塗布ステーション110から前進するまで、角部Dに接触して拭き取り及び平滑動作を維持する。角部Dには空気流が噴出され、髪状又は糸状となったシーラント材料28をガラス基板組立品10の周側部14に塗布されたシーラント材料28に押し戻す。移動可能なノズル部材206及びワイパ部材208は、次のガラス基板組立品10のために再配置を行う。
移動塗布ヘッド200のノズル部材206とワイパ部材208とは独立して移動するので、移動方向ごとに異なった配置が可能であり、ノズル部材206を常にワイパ部材208の移動方向の前方に置くことができる。ガラス基板組立品10の角部では、ノズル部材206及びワイパ部材208は直線配置とはならない。シーラント材料28の注入作業において開放領域を効率的に封鎖するためには、ノズル部材206を角部を越えた位置まで進ませ、ワイパ部材208を、すでにシーラント材料28を注入した側部の最終端部(移動塗布ヘッドの末端位置)に、位置させた状態で、ノズル部材206は、角部にシーラント材料28の注入する。この位置では、これら二つの部材は対角線上(図3参照)にあり、正方形の角部にシーラント材料28を注入し、該角部を成形する。その後、ワイパ部材208はノズル部材206と結合して直線配置(図5参照)となり、横方向側部にシーラント材料28を塗布することになる(図6参照)。
移動塗布ヘッド200及び固定塗布ヘッド300に関して、ノズル部材206及び306、さらにワイパ部材208及び308は、シーラント材料28の融点より高温となるように加熱されていることが望ましい。これによって塗布工程中にシーラント材料28が固まることなく適切に平滑化できる。さらに、ワイパ部材208及び308は、表面張力が低い材料で作られるか、若しくはシーラント材料28の材料と比較して粘着しない表面を形成できる材料を添加することが望ましい。
なお、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、発明の範囲内で適宜変更可能であることはいうまでもない。

Claims (27)

  1. 対向する一対の横方向側部と、該横方向側部に直交する一対の縦方向側部と、を備える矩形の基板一対からなる基板組立品の側部にシーラント材料を塗布する方法において、
    シーラント材料を、上記横方向側部及び縦方向側部に塗布する、塗布手段を開始位置に配置するステップと;
    塗布されたシーラント材料を平滑にするために、上記塗布手段と協働する、拭き取り手段を配置するステップと;
    上記塗布手段を第1の縦方向側部の開始位置から末端位置まで前進させてシーラント材料を塗布し、塗布されたシーラント材料を上記拭き取り手段により平滑化するステップと;
    上記基板組立品を前進させるステップと;
    上記基板組立品の移動時に上記一対の横方向側部のそれぞれにシーラント材料を同時に塗布し、さらに塗布されたシーラント材料を上記拭き取り手段により平滑化するステップと;
    シーラント材料を第2の縦方向側部に塗布するときに、上記塗布手段を上記末端位置から上記開始位置まで、前記第1の縦方向とは反対方向に進ませ、かつ、塗布されたシーラント材料を上記拭き取り手段により平滑化するステップと:
    を備え、
    シーラント材料が塗布された上記基板組立品の角部を継続的に成形するために、上記方法は、上記末端位置において、さらに、
    上記塗布手段と上記拭き取り手段との間の上記基板組立品の角部を画定するステップと;
    上記塗布手段を上記基板組立品の側部から離間させることなしに、上記塗布手段におけるシーラント材料の注入方向を再設定するステップと;
    シーラント材料が注入された角部を成形するステップと;
    上記拭き取り手段を上記基板組立品の側部から離間させることなく、上記塗布手段と同一線上に配置するステップと;
    から構成されることを特徴とする、シーラント材料の塗布方法。
  2. 請求項1において、上記塗布ステップと上記平滑化ステップとは連動していることを特徴とする、シーラント材料の塗布方法。
  3. 請求項2において、上記シーラント材料は、塗布された直後に平滑化されることを特徴とする、シーラント材料の塗布方法。
  4. 請求項1においてさらに、上記基板組立品を前進させる前に上記横方向側部にシーラント材料を少なくとも部分的に塗布するために上記塗布手段を再配置するステップを有する、シーラント材料の塗布方法。
  5. 請求項4においてさらに、上記塗布手段を、上記基板組立品の上記前進方向とは反対向きに移動させた後に、再配置するステップを有する、シーラント材料の塗布方法。
  6. 請求項1においてさらに、上記塗布手段から作業が完了した上記基板組立品を分離するときに形成される糸状のシーラント材料を押し戻すために、この糸状のシーラント材料に向けて、上記塗布手段に近接した位置から、加圧流体を噴射するステップを有する、シーラント材料の塗布方法。
  7. 請求項6においてさらに、上記開始位置に上記塗布手段を再配置するステップを有する、シーラント材料の塗布方法。
  8. 請求項1において、上記方法は連続的に行われる、シーラント材料の塗布方法。
  9. 請求項1において、上記方法は自動的に行われる、シーラント材料の塗布方法。
  10. 対向する一対の横方向側部と、該横方向側部に直交する一対の縦方向側部と、を備える矩形の基板一対からなる基板組立品の側部にシーラント材料を塗布する装置であって、該装置は、塗布ステーション、及び上記基板組立品を該塗布ステーションまで前進させる取入コンベアと、を備え、
    上記塗布ステーションは、
    シーラント材料を、上記基板組立品の上記一対の縦方向側部及び上記一対の横方向側部の一方に、注入するノズル部材と、該ノズル部材に近接して位置し、上記基板組立品の上記三つの側部に塗布されたシーラント材料を平滑化するために上記ノズル部材と協働するワイパ部材と、を備える移動塗布ヘッドと;
    上記基板組立品の上記一対の横方向側部の他方にシーラント材料を注入するノズル部材と、該ノズル部材に近接して位置し、上記基板組立品の上記横方向側部の他方に塗布されたシーラント材料を平滑化するために、上記ノズル部材と協働するワイパ部材と、を備える固定塗布ヘッドと;
    上記移動塗布ヘッド及び上記固定塗布ヘッドにシーラント材料を供給するシーラント材料供給源と;を備え、
    上記移動塗布ヘッドの上記ノズル部材及び上記ワイパ部材はそれぞれ独立して、縦方向又は横方向に亘り、直線経路を移動可能に制御され、
    上記固定塗布ヘッドの上記ノズル部材及び上記ワイパ部材はそれぞれ作業位置と非作業位置との間を互いに独立して移動可能に制御され、
    上記装置は、さらに、上記塗布ステーションから作業が完了した上記基板組立品を除去する排出コンベアを備えた:ことを特徴とする、シーラント材料の塗布装置。
  11. 請求項10において、上記移動塗布ヘッドは、シーラント材料の供給方向を選択するための回転可能なバルブ軸が配置される中央孔を備え、該移動塗布ヘッドの上記ノズル部材は、上記基板組立品の上記一対の縦方向側部及び上記一対の横方向側部の一方にそれぞれ摺接する、少なくとも3つの平面部分を有し、かつ、各平面部分には、上記中央孔を通じて供給されるシーラント材料を上記三つの各側部に注入する、オリフィスが形成され、
    上記固定塗布ヘッドのノズル部材は、上記基板組立品の上記一対の横方向側部の他方に摺接する平面部分を有し、かつ、該平面部分には、前記シーラント材料供給源から供給されるシーラント材料を上記一対の横方向側部の他方に注入する、オリフィスが形成されている、シーラント材料の塗布装置。
  12. 請求項11において、上記移動塗布ヘッドのオリフィス及び上記固定塗布ヘッドのオリフィスの形状をC字形状とした、シーラント材料の塗布装置。
  13. 請求項11において、上記移動塗布ヘッドの上記ワイパ部材は、上記基板組立品の上記三側部のそれぞれ摺接する、少なくとも3つのワイパ面を有する、シーラント材料の塗布装置。
  14. 請求項13において、上記移動塗布ヘッド及び上記固定塗布ヘッドの上記ノズル部材及び上記ワイパ部材はシーラント材料の融点より高い温度まで加熱される、シーラント材料の塗布装置。
  15. 請求項13において、上記取り入れコンベアは、上記基板組立品の横方向の寸法を検知する位置センサを有している、シーラント材料の塗布装置。
  16. 請求項15において、上記移動塗布ヘッドは、上記基板組立品の縦方向の寸法を検知する位置センサを有している、シーラント材料の塗布装置。
  17. 請求項16において、上記移動塗布ヘッドは無端ベルトによって駆動されるトラック上を移動する、シーラント材料の塗布装置。
  18. 請求項10において、上記取入コンベア及び上記排出コンベアは上記基板組立品を略垂直に支持し、上記移動塗布ヘッドは対応する略垂直の直線経路を移動する、シーラント材料の塗布装置。
  19. 請求項18において、上記取入コンベア及び上記排出コンベアは、選択される作業の種類によって同時又は独立して前進する、シーラント材料の塗布装置。
  20. 請求項10において、シーラント材料は、上記シーラント材料供給源から、それぞれ別個のポンプを介して、上記移動塗布ヘッド及び上記固定塗布ヘッドに供給される、シーラント材料の塗布装置。
  21. 請求項20において、上記各ポンプは、上記移動塗布ヘッド及び上記固定塗布ヘッド並びに上記取入コンベア及び上記排出コンベアの相対速度により制御されるサーボモータによって駆動される、シーラント材料の塗布装置。
  22. 請求項16において、上記固定塗布ヘッドは、塗布工程の最後に上記塗布ステーションから作業が完了した上記基板組立品を分離するときに形成される余剰の糸状のシーラント材料を押し戻すための加圧流体を噴射する、シーラント材料の塗布装置。
  23. 矩形の基板組立品の連続する三つの側部にシーラント材料を注入する塗布ヘッドであって、
    直線経路を移動可能なトラベラと;
    上記トラベラに係合し、横方向又は縦方向のいずれにも移動可能に構成され、上記基板組立品の連続する三つの側部にシーラント材料を注入するノズル部材と;
    上記ノズル部材に近接して位置して、上記ノズル部材とは別個に上記トラベラに係合し、上記ノズル部材に対して、横方向又は縦方向のいずれにも相対的に独立移動して、上記基板組立品の連続する三つの側部に塗布されたシーラント材料を平滑化するワイパ部材と;
    からなることを特徴とする、塗布ヘッド。
  24. 請求項23において、上記ノズル部材は、シーラント材料により密封すべき側部の位置に対応させるべく方向付けがなされた複数のオリフィスと、シーラント材料の供給方向を選択するアクチュエータ手段と;を備え、
    上記ワイパ部材は、シーラント材料により密封すべき側部の位置に対応させるべく方向付けがなされた複数のワイパ面を、備え、
    協働する上記ノズル部材と上記ワイパ部材とによって、該ノズル部材は回転することなく上記基板組立品の連続する三つの側部のシーラント材料が塗布される、塗布ヘッド。
  25. 請求項24において、上記オリフィスの形状をC字形状とした、塗布ヘッド。
  26. 請求項24において、上記ノズル部材及び上記ワイパ部材は、
    塗布ヘッドの開始位置から、前記基板組立品の第1の縦方向側部にシーラント材料を塗布するために、前記第1の縦方向側部に沿って、末端位置まで独立して移動可能であり;
    前記末端位置において、前記基板組立品の角部を成形するために、該角部を挟んで直交する前記第1の縦方向側部と横方向側部のそれぞれ、隣接して位置し;
    前記基板組立品の前記横方向側部にシーラント材料を塗布するために、前記末端位置にあっては、前記基板組立品との間で相対移動が可能であり;
    前記基板組立品の第2の縦方向側部にシーラント材料を塗布するために、前記末端位置から、前記第2の縦方向側部に沿って、前記開始位置まで独立して移動可能であり;
    前記開始位置において、次の基板組立品にシーラント材料を塗布するために、この新たな基板組立品の第1の縦方向側部に対して再配置するために、独立して移動可能である、塗布ヘッド。
  27. 請求項26において、上記塗布ヘッドはさらに、前記基板組立品の縦方向の寸法を検知する位置センサ手段を有する、塗布ヘッド。
JP1997507985A 1995-08-09 1996-08-09 断熱ガラス基板組立品内のシーラント材料の塗布方法及び塗布装置 Expired - Fee Related JP3760210B6 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/513,179 1995-08-09
US08/513,179 US5650029A (en) 1995-08-09 1995-08-09 Method for applying sealant material in an insulated glass assembly
PCT/CA1996/000540 WO1997006333A1 (en) 1995-08-09 1996-08-09 Method and apparatus for applying sealant material in an insulated glass assembly

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000507149A JP2000507149A (ja) 2000-06-13
JP3760210B2 JP3760210B2 (ja) 2006-03-29
JP3760210B6 true JP3760210B6 (ja) 2006-06-14

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0843771B1 (en) Method and apparatus for applying sealant material in an insulated glass assembly
US6250358B1 (en) Apparatus and method for sealing the corners of insulated glass assemblies
CA1263223A (en) Apparatus for joining two panes of glass to form a fused space window pane
JP4308920B2 (ja) 絶縁ガラス組立て品の隅部をシールする装置及び方法
US4519962A (en) Method and system for sealing the edges of insulating-glass panels
US20120180936A1 (en) Method for Producing an Insulating Glass Pane
CA1275771C (en) Closure device for an injection moulding apparatus
US9951553B2 (en) High speed parallel process insulated glass manufacturing line
EP0628394A1 (en) Injection molding die
JP4985007B2 (ja) 塗布器の洗浄装置、塗布方法及び塗布装置、ならびに液晶ディスプレイ用部材の製造方法
JP3760210B6 (ja) 断熱ガラス基板組立品内のシーラント材料の塗布方法及び塗布装置
US3974011A (en) Method for cementing in the manufacture of double-pane insulating glass units
CN210910444U (zh) 一种可调节清理范围的精密电子数控封边机
JPH08150645A (ja) 射出圧縮成形方法及び装置
EP1297901B1 (en) Automatic machine and procedure for the extrusion and application of sealant onto the lateral walls of a spacer frame for insulated glass
US6641770B2 (en) Method of and apparatus for producing injection-molded parts
JP5745152B1 (ja) 貼合機用液剤塗布装置及び貼合機用液剤塗布方法
KR100669176B1 (ko) 사면밀봉 처리된 단프라시트 및 단프라시트의 사면밀봉장치
JP2718925B2 (ja) 液晶パネルの製造方法
CA3072165C (en) Foam spacer applicator
US9556666B1 (en) Automatic adjustable nozzle systems
MXPA99010228A (en) Apparatus and method for sealing the corners of insulated glass assemblies
JPH11209148A (ja) 複層ガラスの製造方法およびその装置
JPH01195024A (ja) ハニカムコアの接合方法
JPH06233953A (ja) 液晶表示素子の製造装置