JP3758448B2 - 可変動弁エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吸気弁の開閉動作を任意に制御可能な可変動弁装置を備える可変動弁エンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、可変動弁装置、例えば電磁駆動装置を用いて、吸気弁及び排気弁を駆動し、これらの開閉動作を任意に制御するものがある(特開平10−311231号公報参照)。
【0003】
可変動弁装置によりバルブタイミングを変化させ、シリンダ吸入空気量を制御しているエンジンでは、ノンスロットル運転による燃費向上を目的としているため、基本的にブーストは大気圧相当で運転したいが、ブローバイ、エバポパージ、ブレーキマスターバック用等で、負圧要求のある場合に対応させるため、電制スロットル弁などを用いて、所望のブーストを発生させつつ運転を行っている。
【0004】
しかし、可変動弁装置の駆動速度の制限から、高回転低負荷領域の成立(高回転領域でトルクを低下させること)が困難となる。
すなわち、トルクを低下させるためには、吸気弁の開期間を短くして、吸入空気量を減少させる必要があるが、吸気弁を開いて、すぐに閉じるとしても、駆動速度は一定(バネ定数と可動部質量とにより定まる)であり、一定の動作時間が必要であるので、高回転領域では、クランク角度で見た最小開期間が大きくなり、吸入空気量の減少によるトルク低下に大きな制限がある。
【0005】
このため、可変動弁装置による吸気弁の最小開期間の制約から可変動弁装置により吸入空気量を制御することができない領域(高回転低負荷領域に代表される最小作動角領域)では、バルブタイミングを固定し、電制スロットル弁の開度を制御して、吸入空気量を制御する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、通常運転領域にて、電制スロットル弁により吸気マニホールド内を目標負圧に制御しつつ、運転条件に応じて可変動弁装置により吸気弁閉時期を制御して吸入空気量を制御する一方、可変動弁装置による吸気弁の最小開期間の制約から可変動弁装置により吸入空気量を制御することができない領域(最小作動角領域)にて、吸気弁閉時期を固定し、運転条件に応じて電制スロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制御する場合、次のような問題点があった。
【0007】
最小作動角領域にて、吸気弁閉時期を最小吸入空気量位置近傍(最も早く閉じる側)に固定して、電制スロットル弁により吸入空気量制御を行う場合、可変動弁装置による吸気弁閉時期が早く、通常のエンジンに対して1吸気当たりのシリンダ吸入体積が極めて小さい状態となっているため、相対的に吸気マニホールド(コレクタ部を含む)のボリュームが大きくなることにより、スロットル操作に対するシリンダ吸入空気量の応答性が著しく悪化してしまい、これがために運転性が悪化してしまう。
【0008】
そこで、最小作動角領域にて、吸気弁閉時期を通常のエンジン並に最大吸入空気量位置近傍(最も遅く閉じる側)に固定して、電制スロットル弁により吸入空気量制御を行うことが考えられる。
【0009】
しかし、このようにすると、通常運転領域(ブースト一定の可変動弁制御)から最小作動角領域(スロットル制御)に切換える場合、吸気弁閉時期を最も早い側から最も遅い側に切換えることになるので、かかる切換えによりシリンダ吸入空気量が大きく変化して、トルク段差を生じるという問題点があった。
【0010】
すなわち、切換時にブースト変化を生じるので、シリンダ吸入空気量を変化させることなく切換えを行うには、PV=一定とするため、P(ブースト)に合わせてV(吸気弁閉時期によるシリンダ吸入体積)を変化させる必要があるからである。
【0011】
本発明は、このような実状に鑑み、通常運転領域(ブースト一定の可変動弁制御)から最小作動角領域(スロットル制御)に切換える場合に、トルク段差を生じることなく、良好な運転性を得られるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明では、図1に示すように、通常運転領域にて、任意に開度を制御可能なスロットル弁により吸気マニホールド内を目標負圧に制御しつつ、運転条件に応じて可変動弁装置により吸気弁閉時期を制御して吸入空気量を制御する第1の吸入空気量制御手段を備える可変動弁エンジンの制御装置において、可変動弁装置による吸気弁の最小開期間の制約から可変動弁装置により吸入空気量を制御することができない領域(具体的には請求項2に係る発明に示される低回転高負荷領域)にて、吸気弁閉時期を最大吸入空気量位置近傍に固定し、運転条件に応じてスロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制御する第2の吸入空気量制御手段を設け、前記第1の吸入空気量制御手段と前記第2の吸入空気量制御手段との切換時に(特に請求項3に係る発明では、前記第1の吸入空気量制御手段から前記第2の吸入空気量制御手段への切換時にのみ)、吸気弁閉時期を1次遅れの特性を持たせて変化させる吸気弁閉時期切換手段を設け、前記吸気弁閉時期切換手段における1次遅れの時定数を、目標吸入空気量、エンジン回転数、及び、1次遅れ制御中の吸気弁閉時期に基づいて設定することを特徴とする。
【0014】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、通常運転領域(ブースト一定の可変動弁制御)から最小作動角領域(スロットル制御)に切換える場合に、吸気弁閉時期を最大吸入空気量位置近傍に固定するよう制御するが、吸気弁閉時期を1次遅れの特性を持たせて変化させることで、吸気弁閉時期の変化特性をブーストの変化特性に合わせることができ、シリンダ吸入空気量を一定(PV=一定)としたまま切換えを行うことができるため、切換時にトルク段差が発生することなく、運転性を向上させることができる。
【0015】
また、最小作動角領域になった時点で、吸気弁閉時期を最大吸入空気量位置近傍に変化させて、通常のエンジン並の制御に切換えることにより、スロットル操作に対するシリンダ吸入空気量の応答性を確保でき、しかも最小作動角領域でブーストが発達している状態での低圧縮比運転による燃焼効率悪化を防ぐことができる。
【0016】
また、切換時の吸気弁閉時期の1次遅れの時定数を、目標吸入空気量、エンジン回転数、及び、1次遅れ制御中の吸気弁閉時期に基づいて設定することで、次のような効果が得られる。
【0017】
吸気マニホールド容積が一定でかつシリンダ吸入体積が一定の場合は、目標吸入空気量とエンジン回転数とによって時定数を決定すればよいが、本発明でのブースト変化特性は、吸気マニホールド容積が一定であるものの、吸気弁閉時期が変化するために、シリンダ吸入体積が変化してしまい、吸気弁閉時期によってブースト変化特性が変わってしまうことになる。
【0018】
従って、常にブースト変化特性に合わせるためには、過渡的に変化する吸気弁閉時期によって1次遅れの時定数を変化させる必要がある。
このため、1次遅れの時定数を吸気弁閉時期によって変化させる構成としたことで、過渡的に変化する吸気弁閉時期に合わせた1次遅れの時定数を持たせることができるため、吸気弁閉時期が過渡的に変化しても、等シリンダ吸入空気量(PV=一定)のまま切換えを行うことができ、トルク段差を更に低減することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図2は本発明の一実施形態を示す可変動弁エンジンのシステム図である。
【0020】
エンジン1の各気筒のピストン2により画成される燃焼室3には、点火栓4を囲むように、電磁駆動式の吸気弁5及び排気弁6を備えている。7は吸気通路、8は排気通路である。
【0021】
吸気弁5及び排気弁6の電磁駆動装置(可変動弁装置)の基本構造を図3に示す。弁体20の弁軸21にプレート状の可動子22が取付けられており、この可動子22はスプリング23,24により中立位置に付勢されている。そして、この可動子22の下側に開弁用電磁コイル25が配置され、上側に閉弁用電磁コイル26が配置されている。
【0022】
従って、開弁させる際は、上側の閉弁用電磁コイル26への通電を停止した後、下側の開弁用電磁コイル25に通電して、可動子22を下側へ吸着することにより、弁体20をリフトさせて開弁させる。逆に、閉弁させる際は、下側の開弁用電磁コイル25への通電を停止した後、上側の閉弁用電磁コイル26に通電して、可動子22を上側へ吸着することにより、弁体20をシート部に着座させて閉弁させる。
【0023】
図2に戻って、吸気通路7には、吸気マニホールドの上流側に、電制スロットル弁9が設けられている。
吸気通路7にはまた、吸気マニホールドの各ブランチ部に、各気筒毎に、電磁式の燃料噴射弁10が設けられている。
【0024】
ここにおいて、吸気弁5、排気弁6、電制スロットル弁9、燃料噴射弁10及び点火栓4の作動は、コントロールユニット11により制御され、このコントロールユニット11には、エンジン回転に同期してクランク角信号を出力しこれによりクランク角位置と共にエンジン回転数Neを検出可能なクランク角センサ12、アクセル開度(アクセルペダル踏込み量)APOを検出するアクセルペダルセンサ(アクセル全閉でONとなるアイドルスイッチを含む)13、吸気通路7のスロットル弁9上流にて吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ14、エンジン冷却水温Twを検出する水温センサ15等から、信号が入力されている。
【0025】
このエンジン1では、通常運転領域では、ポンプロスの低減による燃費向上を目的として、電磁駆動式の吸気弁5及び排気弁6の開閉動作を制御、特に吸気弁5の開時期IVOを上死点近傍に設定して、吸気弁5の閉時期IVCを可変制御することにより吸入空気量を制御して、実質的にノンスロットル運転を行う。この場合、電制スロットル弁9は、吸気通路7のスロットル弁9下流(吸気マニホールド内)に必要とする目標負圧を得る目的で、開度を制御する。
【0026】
一方、可変動弁装置による吸気弁5の最小開期間の制約から可変動弁装置により吸入空気量を制御することができない領域(高回転低負荷領域に代表される最小作動角領域)では、吸気弁5の閉時期IVCを最大吸入空気量位置近傍である下死点近傍に固定し、電制スロットル弁9の開度TVOを可変制御することにより吸入空気量を制御する。
【0027】
燃料噴射弁10の燃料噴射時期及び燃料噴射量は、エンジン運転条件に基づいて制御するが、燃料噴射量は、基本的には、エアフローメータ14により検出される吸入空気量Qaに基づいて、所望の空燃比となるように制御する。
【0028】
点火栓4による点火時期は、エンジン運転条件に基づいて、MBT(トルク上の最適点火時期)又はノック限界に制御する。
次に、吸気弁5(特に吸気弁閉時期IVC)及び電制スロットル弁9(スロットル開度TVO)の制御について、更に詳細に、図4〜図7のフローチャートにより説明する。
【0029】
図4はメインルーチンのフローチャートであり、所定時間又は所定回転毎に実行される。
ステップ1(図にはS1と記す。以下同様)では、アクセル開度APOとエンジン回転数Neとを読込む。
【0030】
ステップ2aでは、アクセル開度APOをテーブルを参照して開口面積相当値AAPOに変換し、次のステップ2bにて、開口面積相当値AAPOとエンジン回転数Neとから、次式により、要求トルク相当の目標吸入空気量TQH0を演算する。
【0031】
TQH0=(AAPO/V)/Ne
Vは排気量(定数)である。
但し、アイドル運転時(アイドルスイッチON)の場合は、エンジン回転数Neと目標アイドル回転数Nidleとの偏差ΔNe=Ne−Nidleに基づいて、該偏差がマイナス側のときは、増量方向、プラス側のときは、減量方向に、目標吸入空気量TQH0を補正する。
【0032】
尚、目標吸入空気量TQH0は目標体積流量比として演算する。体積流量比QH0(目標体積流量比TQH0)については、QH0=1の時は静的に見ると吸気弁閉時期IVCが下死点にある時、つまりシリンダ吸気行程容積が最大の時となる。また、QH0=0.7の時はシリンダ吸気行程容積が最大行程容積に対して70%になることを表している。
【0033】
ステップ3では、図7の時定数FLOADM演算サブルーチンに従って、1次遅れ処理のための時定数FLOADMを演算する。演算方法については、後に詳述する。
【0034】
ステップ4では、次式により、目標吸入空気量TQH0を1次遅れ処理して、実負圧変化相当の1次遅れ処理後目標吸入空気量FQH0を算出する。
FQH0=TQH0×FLOADM+FQH0z×(1−FLOADM)
FQH0zはFQH0の前回値である。また、0<FLOADM<1である。
【0035】
ステップ5では、この実負圧変化相当の1次遅れ処理後目標吸入空気量FQH0を所定のしきい値と比較して、可変動弁制御領域(通常運転領域)かスロットル制御領域(最小作動角領域)かの領域判定を行う。すなわち、FQH0≧しきい値の場合は、可変動弁制御領域(通常運転領域)と判定し、FQH0<しきい値の場合は、スロットル制御領域(最小作動角領域)と判定する。従って、この部分が運転領域判定手段に相当する。
【0036】
可変動弁制御領域の場合は、ステップ6へ進んで、フラグFTH=0とした後、ステップ7にて、図5の可変動弁制御サブルーチンに従って、可変動弁制御を行い、本ルーチンを終了する。
【0037】
スロットル制御領域の場合は、ステップ8へ進んで、フラグFTH=1とした後、ステップ8にて、図6のスロットル制御サブルーチンに従って、スロットル制御を行い、本ルーチンを終了する。
【0038】
図5は前記ステップ7にて実行される可変動弁制御サブルーチンのフローチャートであり、第1の吸入空気量制御手段に相当する。
ステップ11では、目標負圧TBOOST及び目標吸入空気量FQH0から、目標負圧TBOOSTを得るように、スロットル開度TVOを算出して、電制スロットル弁9を制御する。
【0039】
ステップ12では、目標吸入空気量TQH0及び目標負圧TBOOSTから、目標吸入空気量(シリンダ内吸気行程容積FQH0EM)を得るように、吸気弁閉時期IVCを算出して、電磁駆動式の吸気弁5を制御する。
【0040】
図6は前記ステップ9にて実行されるスロットル制御サブルーチンのフローチャートであり、第2の吸入空気量制御手段に相当する。
ステップ21では、吸気弁閉時期IVCを最大吸入空気量位置MAXIVC(下死点近傍)に固定するように、電磁式の吸気弁5を制御する。
【0041】
この際、可変動弁による吸入空気量制御からスロットルによる吸入空気量制御への切換時に、現在の吸気弁閉時期IVCでのシリンダ内吸気行程容積FQH0EMを、インマニブースト変化と等しくなるよう1次遅れの特性を持たせ最大吸入空気量相当のシリンダ内吸気行程容積となるように、次式により、1次遅れの時定数FLOADMを用いて算出し、算出されたシリンダ内吸気行程容積FQH0EMとなる吸気弁閉時期IVCに制御する。
【0042】
FQH0EM=
TQH0×FLOADM+FQH0EMz×(1−FLOADM)
FQH0EMzはFQH0EMの前回値である。
【0043】
ステップ22では、目標吸入空気量TQH0及びエンジン回転数Neから、目標吸入空気量TQH0を得るように、スロットル開度TVOを算出して、電制スロットル弁9を制御する。
【0044】
図7は前記ステップ3にて実行される時定数FLOADM演算サブルーチンのフローチャートである。
ステップ31では、現在スロットル制御中(FTH=1)か否かを判定し、スロットル制御中ではなく、可変動弁制御中(FTH=0)の場合は、ステップ32へ進んで、1次遅れ時定数算出のため、吸気弁閉時期(IVC位置)を算出するシリンダ内吸気行程容積比に、最大となる値(MAXIVC)を参照させ、従来エンジン相当の時定数を得ることができる。
【0045】
ここで、時定数FLOADM算出マップは、各回転毎、IVC算出用シリンダ内吸気行程容積比FQH0EM2と目標吸入空気量TQH0より各時定数を持たせることとする。従って、従来エンジン相当の時定数はIVC位置が従来エンジン並み、つまり最大吸入空気量を得ることができるMAXIVC時の時定数となる。
【0046】
スロットル制御中(FTH=1)の場合は、ステップ33へ進んで、1次遅れ時定数算出のため、吸気弁閉時期(IVC位置)を算出するシリンダ内吸気行程容積比に、現在の吸気弁閉時期(IVC位置)を算出するシリンダ内吸気行程容積比を参照させる。これは、スロットル制御中定常時にはIVCはMAXIVC位置固定となっているため、算出される時定数がいかようであってもIVCは変化しないが、可変動弁制御からスロットル制御への切換時(最小作動角→MAXIVC)に、ブースト一定状態らブーストが発達して行く過程において、ブーストの発達に合わせたIVCの動き(シリンダ内吸気行程容積の動き)を実現することができる。
【0047】
そして、ステップ34では、現在のエンジン回転数Neからマップを選択し、選択されたマップから、現在の吸気閉時期(IVC位置)と目標吸入空気量TQH0とに基づいて、1次遅れの時定数FLOADMを検索する。尚、エンジン回転数Ne毎のマップを用いるため、回転数間は補間計算を行う。
【0048】
ここで、エンジン回転数Neが高いほど目標吸入空気量TQH0の変化に対する負圧変化の応答性が高いので、エンジン回転数Neが高いほど時定数FLOADMを大きく設定する。
【0049】
また、目標吸入空気量TQH0が大きいほどその変化に対する負圧変化の応答性が低いので、目標吸入空気量TQH0が大きいほど時定数FLOADMを大きくし、目標吸入空気量TQH0が小さいほど時定数FLOADMを小さく設定する。
【0050】
更に、吸気弁閉時期(IVC位置)が早いほど目標吸入空気量TQH0の変化に対する負圧変化の応答性が低いので、吸気弁閉時期(IVC位置)が早いほど時定数FLOADMを小さくし、遅くなるほど時定数FLOADMを大きくする設定する。
【0051】
図8は通常運転領域(ブースト一定の可変動弁制御)から最小作動角領域(スロットル制御)への切換えのタイムチャートである。
図中、APOはアクセル開度、TQH0は目標吸入空気量、IVCは吸気弁閉時期、TVOはスロットル開度、BOOSTは負圧、Qcylはシリンダ吸入空気量の変化を示している。
【0052】
通常運転領域(ブースト一定の可変動弁制御)から最小作動角領域(スロットル制御)への切換えの場合は、図8に示すように、目標吸入空気量TQH0を1次遅れ処理して得たFQH0がしきい値をよぎった時点で、可変動弁制御からスロットル制御に切換えられる。
【0053】
この切換えにより、吸気弁閉時期IVCを最大吸入空気量位置MAXIVCに固定するよう制御するが、このときに吸気弁閉時期IVC算出に用いるシリンダ内吸気行程容積を実ブースト変化1次遅れの特性を持たせて変化させることで、吸気弁閉時期IVCの変化特性をブーストの変化特性に合わせることができ、シリンダ吸入空気量を一定(PV=一定)としたまま切換えを行うことができるため、切換時にトルク段差が発生することなく、運転性を向上させることができる。
【0054】
また、最小作動角領域でのスロットル制御では、吸気弁閉時期IVCを最小作動角MINIVCから最大吸入空気量位置MAXIVCに変化させて、通常のエンジンと同等の制御に切換えることにより、スロットル操作に対するシリンダ吸入空気量の応答性を確保でき、しかも最小作動角領域でブーストが発達している状態での低圧縮比運転による燃焼効率悪化を防ぐことができる。
【0055】
また、1次遅れの時定数FLOADMを吸気弁閉時期IVCによって変化させる構成としたことで、過渡的に変化する吸気弁閉時期IVCに合わせた1次遅れの時定数FLOADMを持たせることができるため、吸気弁閉時期IVCが過渡的に変化しても、等シリンダ吸入空気量(PV=一定)のまま切換えを行うことができ、トルク段差を更に低減することができる。
【0056】
尚、本実施形態では、可変動弁装置として、電磁駆動式のものを用いたが、油圧駆動式のもの等を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す機能ブロック図
【図2】 本発明の一実施形態を示す可変動弁エンジンのシステム図
【図3】 吸排気弁の電磁駆動装置の基本構造図
【図4】 メインルーチンのフローチャート
【図5】 可変動弁制御サブルーチンのフローチャート
【図6】 スロットル制御サブルーチンのフローチャート
【図7】 時定数演算サブルーチンのフローチャート
【図8】 可変動弁制御→スロットル制御の切換えのタイムチャート
【符号の説明】
1 エンジン
4 点火栓
5 電磁駆動式の吸気弁
6 電磁駆動式の排気弁
7 吸気通路
8 排気通路
9 燃料噴射弁
10 電制スロットル弁
11 コントロールユニット
12 クランク角センサ
13 アクセルペダルセンサ
14 エアフローメータ
Claims (3)
- 吸気弁の開閉動作を任意に制御可能な可変動弁装置と、吸気マニホールド上流側に設けた任意の開度に制御可能なスロットル弁とを備える一方、通常運転領域にて、スロットル弁により吸気マニホールド内を目標負圧に制御しつつ、運転条件に応じて可変動弁装置により吸気弁閉時期を制御して吸入空気量を制御する第1の吸入空気量制御手段を備える可変動弁エンジンの制御装置において、
可変動弁装置による吸気弁の最小開期間の制約から可変動弁装置により吸入空気量を制御することができない領域にて、吸気弁閉時期を最大吸入空気量位置近傍に固定し、運転条件に応じてスロットル弁の開度を制御して吸入空気量を制御する第2の吸入空気量制御手段を設け、
前記第1の吸入空気量制御手段と前記第2の吸入空気量制御手段との切換時に、吸気弁閉時期を1次遅れの特性を持たせて変化させる吸気弁閉時期切換手段を設け、
前記吸気弁閉時期切換手段における1次遅れの時定数を、目標吸入空気量、エンジン回転数、及び、1次遅れ制御中の吸気弁閉時期に基づいて設定することを特徴とする可変動弁エンジンの制御装置。 - 可変動弁装置による吸気弁の最小開期間の制約から可変動弁装置により吸入空気量を制御することができない領域は、高回転低負荷領域であることを特徴とする請求項1記載の可変動弁エンジンの制御装置。
- 前記吸気弁閉時期切換手段は、前記第1の吸入空気量制御手段から前記第2の吸入空気量制御手段への切換時にのみ、吸気弁閉時期を1次遅れの特性を持たせて変化させることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の可変動弁エンジンの制御装置。
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