JP3756623B2 - 空気清浄フィルター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、空気清浄機、ルームエアコン特に車載用エアーコンディショナー(カーエアコン)等の高風速での使用条件下で用いて好適な空気清浄フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】
圧力損失を抑え、高集塵捕集性能及び高脱臭性能を得る手段として、プリーツ状に成形加工した集塵機能又は/及び脱臭機能を備えたペーパー状のフィルターが知られている。プリーツ状に加工することで、フィルターの表面積を大きくしていた。ペーパー状のフィルターとしては、不織布や繊維に帯電処理加工を施して不織布状にしたものが知られ、後者のフィルターは、サブミクロンオーダーの微塵に対してもクーロン力により捕集することが可能であり、低目付量のものでも未処理の不織布と比較すると捕集性能に優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
カーエアコンのように高風速での使用条件下では、クーロン力よりも機械的捕集(慣性,衝突)の方がメインとなるため、帯電処理を施してもその効果は十分生かされなかった。高風速条件下では、単純に塵との接触効率が高いものほど高集塵性能を得ることができるが、不織布など繊維状及びペーパー状のものでは、基材自体の圧力損失が高いため、たとえプリーツ加工を施し表面積を増しても、圧力損失低減効果には限界があり、脱臭機能を付加する場合、さらに圧力損失が高まり、低圧力損失を要求される用途においては、十分な集塵性能と脱臭性能が得られなかった。また、5μm以上の粗塵に対しても機械的捕集がメインとなるため、高風速で、しかも粗塵を対象にした用途には帯電処理加工は有効ではなかった。
【0004】
そこで、この発明は、特にカーエアコンのような高風速下であっても、高集塵捕集性能及び高脱臭性能を得ることのできる空気清浄フィルターを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明は、片側又は両側にセル数6〜80 PPI 、10 mm 厚さでの通気度150 cm cm sec 以上の三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームで形成された基材をプリーツ状に成形加工したものである。この発明によれば、カーエアコンのような高風速下であっても、圧力損失を低くし、高集塵捕集性能を得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1に示す第1の発明の好適な実施例では、アコーデオンプリーツマシンによりプリーツ状に成形加工された基材1の側面図を示し、基材1は片側又は両側にセルの細かい三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームから成る。三次元網状化骨格構造とは、ポリウレタン樹脂によって形成される正十二面体の骨格構造をいう。
【0007】
厚み5mm、セル数50PPI の三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームで基材1を形成し、この基材1をアコーデオンプリーツマシーンを用いて山高さhを20mm、ピッチpを10mm、折込倍率を4倍としたものを実施例1とし、プリーツ状に成形加工する前の基材1単体(フラット状)を比較例1とし、ポリプロピレン製不織布をプリーツ状に成形加工(山高さ15mm、折込倍率4.4倍、ピッチ7mm)したものを参考例として、圧力損失と集塵捕集効率を比較した。その結果は表1に示す通りであった。なお、ここで「折込倍率」とは、プリーツ状に成形加工されたものの長さが、成形加工前の基材1の長さの4分の1の場合を「折込倍率4倍」という。
【0008】
【表1】
Figure 0003756623
【0009】
上記表1中の圧力損失の測定は、図2に示すように試験フィルター10を風洞11にセットし、ファン12により風速を与え、風速3m/sec におけるフィルター10の上流、下流の圧力差を圧力損失計13で測定した。図2中符号14は風速計測計であり、符号15は制御板を示し、符号16はパーティクルカウンターを示す。集塵捕集効率の測定は、試験フィルター10を風洞11にセットし、ファン12により風速を与え、風速3m/sec におけるフィルター10の上流、下流の1μm以上の大気塵の粉塵濃度(ヶ/0.01ft3 )をパーティクルカウンター16にて計数した。測定用粉塵は室内の大気塵を用いた。試験フィルター10の個所の風洞10の開口部寸法は250mm×250mmとした。
【0010】
比較例1のフラット状のものに比べて実施例1のプリーツ形状品は、プリーツ化することにより、空気層との接触面積が増大するので、低圧力損失化を図れ、かつ高集塵性能を実現させることが可能である。また、三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームを基材1としているので、参考例に比べてほぼ同一集塵性能を低圧力損失で実現できる。
【0011】
基材1の通気度は、図3に示すようなJIS L 1004−1972(綿織物試験方法)に基づくフラジール(FRAGILE)型試験機による通過空気量(cm3 /cm2 /sec )が10mm厚さの測定で150以上、好ましくは250以上であるものを使用するのがよい。図3のフラジール形試験機は、円筒17の上端に試験フィルター10を取付け、円筒17の下端には吹き込みファン18を設け、円筒17の中間には空気孔19を設けた仕切壁20を取付け、傾斜形気圧計21が水柱1.27cmの圧力を示すように調整しておき、そのときの垂直形気圧計22の示す圧力と使用した空気孔19の種類とから試験フィルター10を通過する空気量を求めるようになっている。また、セル数としては6〜80PPI (pores
per inch ) 、好ましくは9〜50PPI である。
【0012】
基材1の単層のみならず、抗菌機能を付加したポリウレタンフォームやポリウレタンフォームに粘着加工を施し、集塵性能を高めたものを上述の基材1に積層したもの、あるいはセル数の異なるポリウレタンフォームを積層したものをプリーツ状に成形加工することもできる。
図4は第2の発明の好適な実施例を示し、片側又は両側にセルの細かい三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームの多孔質の骨格構造の表面及び内部に塗布された非溶剤系バインダー層と、このバインダー層に一部が接触して固着され残部が露出した吸着体粒子とを有し、この吸着体粒子はポリウレタンフォームの平均骨格間距離の50分の1以上、1.5分の1以下の平均粒径である基材2をプリーツ状に成形加工したものである。図示する実施例では基材2の厚みtを2.5mmとし、ピッチpを10mmとし、山高さhを20mmとした。吸着体粒子の平均粒径がポリウレタンフォームの平均骨格間距離(孔径)の1.5分の1(67%)以上の場合は吸着体粒子を表面からスプレーしても多孔質体の骨格構造の内部にまで侵入させることが困難で、基材2の表面近くに付着するものが大部分であり、かつその付着力も弱いので、付着した吸着体粒子は脱落し易い。これは吸着体粒子の大きさに比し、ポリウレタンフォームとの付着部分との面積が相対的に小さくなるためと考えられる。また、吸着体粒子の平均粒径が孔径の50分の1(2%)以下の場合には、ポリウレタンフォームに付着する吸着体粒子量が著しく少なくなる。これは細かい吸着体粒子がポリウレタンフォームに塗布されたバインダーを薄くカバーしてしまい、それ以上付着することがないので、固着絶対量が減少するためと考えられる。その結果、吸着体粒子全体としての吸着能力が小さくなってしまう。吸着体粒子が孔径の50分の1以上、1.5分の1以下という数値は、多孔質体の内部にまで吸着体粒子が分散固着し、しかも吸着能力を向上させるための条件として重要であり、さらに通気性の維持及び吸着絶対量の増加という点を考慮すれば、平均粒径を孔径の10分の1以上、2分の1以下とするのが好適である。さらに、吸着体粒子の粒度分布は、その95重量%以上が平均粒径の5分の1から5倍、好ましくは2分の1から2倍のものを使用する。
【0013】
基材2のベースとなるポリウレタンフォームの通気度は、図3に示すようにJIS L 1004−1972(綿織物試験方法)に基づくフラジール型試験機による通過空気量(cm3 /cm2 /sec )が10mm厚さの測定で150以上、好ましくは250以上であるものを使用するのがよい。また、セル数としては6〜80PPI 、好ましくは9〜50PPI である。
【0014】
吸着体粒子としては、活性炭、活性白土、活性アルミナ、粉体シリカゲル等の実用化されている吸着体の粒子を使用目的に応じて任意に選択、使用できる。
【0015】
非溶剤系バインダーも各種のものを適宜選択して使用することができるが、接着力が強く、かつ吸着体粒子の細孔の目詰まりを生じにくいものが好ましく、例えば固形分が多く揮発成分が少ないもの、すなわち固形分が30重量%以上、好ましくは50重量%以上の、非溶剤系バインダーが選ばれる。具体的には、NCO過剰のウレタン系プレポリマー(ウレタン樹脂成分に対してNCOが多い)、より好ましくはMDI(メチレンジイソシアネート)ベースのウレタン系プレポリマーを使用する。MDIベースのプレポリマーの方がTDI(トリレンジイソシアネート)ベースのものより遊離イソシアネートが発生しにくく、吸着体粒子への吸着が少なく、かつ製造工程における衛生面からも問題が少ない。NCO過剰のウレタン系プレポリマーをバインダーとする場合、そのままでは粘度が高すぎるときには、必要最小限の有機溶剤を加えて塗布し、温風乾燥によって大部分の有機溶剤を飛ばしたのち、吸着体粒子を付着させれば、加工性を容易にしつつ、溶剤吸着を防止できるために有利である。非溶剤系バインダーの塗布は、含浸槽にポリウレタンフォームを含浸させた後に余分のバインダーをロールで絞りとる方法、スプレーやロールコーターで表面に塗布したのちロールで絞り込み内部まで行き渡らせる方法等がある。このようにして予めバインダーを塗布したポリウレタンフォームに吸着体粒子を付着させるためには、吸着体流動床浸漬、すなわち吸着体に振動を与えながら浸漬含浸する方法や、粉体スプレー、又はふるい落下等の方法を用いる。粉体スプレー、又はふるい落下による方法を用いる場合は、ポリウレタンフォームを反転せしめる等の方法によりポリウレタンフォームの両面から吸着体粒子をスプレー又は落下させることにより均等な付着を行うことができる。吸着体粒子付着時及び/又は付着後、ポリウレタンフォームを振動させることにより、吸着体粒子のポリウレタンフォーム内部への侵入及びポリウレタンフォーム骨格への確実な付着を助けることができる。さらに、吸着体粒子付着後、1組又は複数組のロールの間を通し、軽く圧縮することによりポリウレタンフォーム骨格への付着を助けることができる。この際、ロール間隔をポリウレタンフォームの厚さの90〜60%とするのが適当である。
【0016】
非溶剤系バインダーを固化するためには、それぞれのバインダーに適した方法を用いればよいが、ウレタン系プレポリマーを使用した場合は、加熱水蒸気でキュアーすることができ、工程が単純でかつ大きな固着力が得られる。
平均骨格間距離(孔径)が2.5mmのポリウレタンフォーム(15mm厚×100mm×100mm、通過空気量300以上、重量4.2g)を使用し、これにフォームと同重量の非溶剤系バインダー(カルボジイミド変性MIDとポリプロピレングリコールのプレポリマー)を含浸塗布した。これに平均粒径が2.2mm(比較例2)、1.5mm(基材例1)、0.6mm(基材例2)、0.3mm(基材例3)、0.1mm(基材例4)、0.02mm(比較例3)のヤシ殻活性炭を粉体スプレーで吹き付け、さらに裏面より同様に吹き付けた。ついで加振により非付着活性炭をふるい落とすとともに付着活性炭の固着を強化させた。比較例2,3及び基材例1〜4について活性炭付着量(g)の測定、内部付着度と付着力の判定及び吸着能力の測定を行った。吸着能力の測定は、JIS K1474−1975(活性炭試験方法)に基づき、ベンゼンの平衡吸着量によった(図5参照)。試作サンプルは、15mm×15mm×15mmのサイコロ状に切り、U字管に6個入れ、ベンゼン蒸気を含む空気を2リッター/分の割合で通し、重量が一定となったときの試料(20.25cc)の増加重量を平衡吸着量とした。図5では、A1 ,A2 は温度調節用蛇管を示し、B1 〜B3 はガス洗浄瓶(各々250ml)を示し、Cは混合瓶を示し、Dは吸着試験用U字管を示す。また、Eは三方コック、F1 は溶剤蒸気発生空気用流量計、F2 は希釈空気用流量計、Nは恒温槽あるいは恒温水槽、Hは余剰ガス出口、Iは乾燥空気入口、Jは排気口、K1 ,K2 はガス流量調節コック、Lはベンゼンを夫々示す。その結果は次の表2に示す通りである。
【0017】
【表2】
Figure 0003756623
【0018】
活性炭平均粒径が2.2mm(粒径/孔径比88%)の場合(比較例2)は、活性炭付着量が多く、吸着能力も高かったが、フォーム骨格内部に付着したものは少なく、フォーム表層近くに付着したものが大部分でその付着力は弱かった。また、活性炭平均粒径が0.02mm(粒径/孔径比0.8%)の場合(比較例3)は、細かい活性炭粒がバインダーを薄くカバーしてしまうために付着量が少なく、吸着能力の向上はさほど見られなかった。平均粒径/孔径比がこの中間にあるもの(基材例1〜4)は付着量と吸着能力がバランスした良好な結果を示した。
【0019】
セル数16PPI 、厚み2.3mmのポリウレタンフォームにアクリル系エマルジョンバインダー(固形分50%)を27g/リッターとなるように含浸、乾燥させた後、吸着表面積が1500m2 /gを有する粒径60メッシュのやし殻活性炭をポリウレタンフォーム表裏面及び内部に付着させた図4に示す基材2をプリーツ状に成形加工するには、アコーデオンプリーツマシーンを用い、山高さh20mm、山部から山部までを規定するピッチp10mmとし、プリーツ加工による折り込み倍率がフラット状態の約4倍となるように成形加工する。このようにプリーツ状に成形加工した実施例2と、このようなプリーツ状に成形加工していないもの(比較例4)とでは次の表3に示すような差が生じた。実施例2では吸着体粒子の付着量は1140g/m2 、比較例4では290g/m2 であった。
【0020】
【表3】
Figure 0003756623
【0021】
プリーツ形状効果により、フラット形状に比較して大幅な低圧力損失が図れ、大幅な脱臭性能の向上が見られた。圧力損失の測定は、試験フィルターを風洞にセットし、ファンより風速を与え、風速3m/sec におけるフィルターの上流、下流の圧力差を圧力損失計で測定した。脱臭性能の測定は、内径14mm、長さ200mmのガラス管の中央部に直径14mmにカットした試料をセットしたのち、次の表4に示すような単一ガスを流量12リッター/分、風速1.3m/sec となるように通気させ、試料導入前後のガス濃度を水素炎イオン化検出器(flame ionization detector)を有するガスクロマトグラフにて測定し、その濃度差より除去率を算出した。
【0022】
【表4】
Figure 0003756623
【0023】
基材2は、三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームをベースとしていることにより、高通気性能と、吸着体粒子をドライ状態のまま付着させていることにより、バインダー成分の吸着体粒子表面への被覆率が少なくなり、脱臭性能の低下が少なく、かつ単位面積当りの吸着体粒子付着量を多くかせぐことができる。
【0024】
最適プリーツ形状については、目的とする製品の許容厚みと、圧力損失を考慮にいれ、ベースとなる基材2に合ったピッチ間隔を適宜設計すればよいが、ピッチ間隔が狭くなると折り込み倍率が増すため、脱臭性能は高くなるが、圧力損失が大きくなるといった問題があり、またピッチ間隔が広くなるすぎると圧力損失が大きくなり、脱臭性能も低くなるといった問題が生ずる。最も圧力損失の低下が図れるピッチ間隔については、プリーツの山高さとベースとなる基材2の厚みやセル数及び付着する吸着体粒子の粒子径により変化するため、目的に合わせ設計する必要があるが、基材2の厚みとしては、1〜10mm、好ましくは2〜5mm程度がよく、セル数としては6〜80PPI 、好ましくは9〜50PPI である。
【0025】
以上説明したように、この発明によれば、高風速での使用条件下においても、高集塵捕集性能及び高脱臭性能を得ることができる。
【0026】
図6に示す第3の発明の好適な実施例は、片側又は両側にセルの細かい三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームの多孔質の骨格構造の表面及び内部に塗布された非溶剤系バインダー層と、このバインダー層に一部が接触して固着され残部が露出した吸着体粒子とから基材3を構成してある。この基材3の表層には集塵フィルター層4を形成し、全体をプリーツ状に成形加工してある。基材3は脱臭フィルターとしての機能を果たす。
【0027】
前記吸着体粒子は、前述の基材2で用いたものと同一のものとした。また、基材3のベースとなるポリウレタンフォームの通気度は、前述の基材2と同様に、JIS L 1004−1972(綿織物試験方法)に基づくフラジール型試験機による通過空気量(cm3 /cm2 /sec )が10mm厚さの測定で150以上、好ましくは250以上であるものを使用するのがよい。また、セル数としては6〜80PPI 、好ましくは9〜50PPI である。
【0028】
上述した表2に示す基材例1〜4の如き基材3の表層に集塵フィルター層4を設けるが、この集塵フィルター層4としては、基材3のベースとしたポリウレタンフォーム、不織布、紙等が好適に使用できるが、この層4は集塵性能を有するものであればよい。
【0029】
基材3と集塵フィルター層4とをラミネートしたものをプリーツ状に成形加工するには、アコーデオンプリーツマシーンを用い、山高さhを20mm、山と山との間のピッチpを10mmに加工した。基材3の厚さtは2.5mm、集塵フィルター層4の各厚さは1mmとし、全体で4.5mmとした。
【0030】
実施例3
この実施例の脱臭フィルター層には上述の基材3を使用し、集塵フィルター層4としては、セル数40PPI 、厚さ1mmの三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームを使用し、これを基材3にラミネーション加工し、全体の厚みを4.5mmにした後に、アコーデオンプリーツマシーンを用い、折込倍率4倍、山高さhを20mm、ピッチpを10mmになるようにプリーツ状に成形加工した。ラミネーションの方法は、綜研化学株式会社製のアクリル系エマルジョンバインダーを通気性を損なわないように予め基材3の片面に40g/m2 となるように塗工乾燥させた後、基材3の表裏面に上述の厚さ1mmのポリウレタンフォームを接着して集塵フィルター層4を形成した。この実施例3のラミネーションの方法の他に、ホットメルトのウェブやフィルム又はパウダーを基材3に塗工しておき、プリーツ状に成形加工するときに集塵フィルター層4を基材3に加熱融着することもできる。
【0031】
実施例4
実施例3と同様の基材3を用い、風上側の基材3の片面にポリプロピレン製樹脂ネットの芯材にポリプロピレン系不織布をからませた集塵フィルター(三井石油化学(株)製 品番EB−04HZ5、目付量20g/m2 )を用い、風下側の集塵フィルターとしては実施例3と同様のものを用いた。プリーツ状の成形加工は実施例3と同様に行なった。
【0032】
比較例5
厚さ20mm、プリーツの折込倍率12.5倍、山高さ20mm、ピッチ3.2mmのペーパーをベースにしたもので、脱臭剤を115g/m2 付着したものを用意した。
【0033】
実施例3,4と比較例5とを比較した結果は、次の表5に示す通りであった。なお、表5中の「LV.」は「線速度」をいう。
【0034】
【表5】
Figure 0003756623
【0035】
上記表5に示す結果からも明らかなように、実施例3,4のものは比較例5のものと比較し、低圧力損失を有しながら高い脱臭性能と集塵捕集性能を実現させることが可能である。この理由としては、三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームをベースとした脱臭フィルターである基材3の通気性の良さ並びに高脱臭性能を有することに起因しているものと思われる。
【0036】
上述した実施例では、全体を3層積層構造としたが、基材3の片面にのみ集塵フィルター層4をラミネーションした2層構造であってもよいし、抗菌効果を付加したポリウレタンフォームや不織布又は紙等を基材3の片面又は両面に積層した複数層の構造であってもよい。また、図4の脱臭フィルターである基材2及び図6の脱臭フィルター層、基材3としては、三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームをベースとしていれば、単に脱臭剤とバインダーを混練したスラリーにこのフォーム体を浸漬含浸し、乾燥させた脱臭フィルターであってもよい。
【0037】
プリーツ状に成形加工する場合の最適な山高さやピッチ間隔は、集塵フィルター層4や基材3の厚みやセル数、不織布や紙の場合は目付量又は基材3に付着加工する吸着体粒子の粒径等によって変化するため、目的となる製品の厚みや許容圧力損失等を考慮して適宜設計することができる。プリーツ加工を施すには、成形スピードと基材3の種類により適宜、加工温度を決定する必要があるが、実施例1、実施例2のプリーツ成形加工には、上板、下板の加熱ヒーター板の温度を両者共175℃に設定し、30山/min のスピードで成形加工した。又、実施例3のプリーツ成形加工にはポリプロピレン系不織布層と接する上板側の加熱ヒーター温度を60℃に設定し、ポリウレタンフォーム層と接する下板側の加熱ヒーター温度を175℃に設定し、30山/min のスピードで成形加工した。
【0038】
集塵フィルター層4の存在は、2次的な集塵性能の付加のみならず、基材3からの吸着体粒子の脱落防止にも役立つものである。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、基材自体の圧力損失が低減しているので、高集塵捕集性能及び高脱臭性能を得ることができ、集塵フィルター層は集塵捕集性能を付加するとともに吸着体粒子の脱落防止に役立っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の実施例を示す側面図。
【図2】圧力損失の計測方法を示す図。
【図3】通気度の計測方法を示す図。
【図4】第2の発明の実施例を示す側面図。
【図5】吸着能力の測定方法を示す図。
【図6】第3の発明の実施例を示す側面図。
【符号の説明】
1,2,3 基材

Claims (4)

  1. 片側又は両側にセル数6〜80 PPI 、10 mm 厚さでの通気度150 cm cm sec 以上の三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームで形成された基材(1)をプリーツ状に成形加工したことを特徴とする空気清浄フィルター。
  2. 片側又は両側にセル数6〜80 PPI 、10 mm 厚さでの通気度150 cm cm sec 以上の三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームで形成された基材(2)の多孔質の骨格構造の表面及び内部に塗布された非溶剤系バインダー層と、このバインダー層に一部が接触して固着され残部が露出した吸着体粒子とを有し、この吸着体粒子はポリウレタンフォームの平均骨格間距離の50分の1以上、1.5分の1以下の平均粒径である基材をプリーツ状に成形加工したことを特徴とする空気清浄フィルター。
  3. 片側又は両側にセル数6〜80 PPI 、10 mm 厚さでの通気度150 cm cm sec 以上の三次元網状化骨格構造を有するポリウレタンフォームで形成された基材(3)の多孔質の骨格構造の表面及び内部に塗布された非溶剤系バインダー層と、このバインダー層に一部が接触して固着され残部が露出した吸着体粒子とから基材を構成し、この基材の表層に集塵フィルター層(4)を形成し、全体をプリーツ状に成形加工したことを特徴とする空気清浄フィルター。
  4. 前記基材(1)ないし(3)の厚みを1〜10 mm としたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の空気清浄フィルター。
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