本発明は表示素子や撮像素子など高速なデータ転送を必要とする素子を擁する電子装置に関する。
近年、携帯電話やノートブックコンピュータ、デジタルカメラなどの機能向上は目覚しく内蔵される表示素子や撮像素子の高分解能、高精細化が求められますます複雑化してきている。特に携帯電話においてはカメラ機能の内蔵や表示の大型化などの高機能化とともに小型軽量化、低消費電力化が求められその筐体構造もクラムシェル型と呼ばれる折り畳み型が主流になってきている。
このような要請から、実装基板は複数にわたることが多く、その場合表示素子や撮像素子とそれらのデータを制御するCPUは別基板に搭載されることが多い。必然的にCPUと表示素子または撮像素子との間の結線が長くなる。素子の高分解能化に伴いそれらの線路の信号周波数が高くなり接続が困難になってきている。特にクラムシェル型構造では細いヒンジ部分を介して両者が接続される構造となる。表示素子や撮像素子の高分解能化に伴い両基板間でやり取りされるデータ量も多くなり高速転送技術が必要となってきている。この問題を解決するために高速データ伝送の方式としてたとえば(LVDS:Low Voltage Differential Signaling)を表示体や撮像素子の接続に使う(特許文献1および特許文献2)ことが提案されている。特許文献3および特許文献4等ではこの方式でも十分な解決が得られないとして新たな方法が提案されている。
特許公報3086456(欄44)
特許公報3330359(欄46)
特許公報3349426
特許公報3349490 また、半導体製造技術の進歩は目覚しく、システムオンチップとして集積度はますます上り1チップ内に入る半導体回路は全て搭載しようとする傾向がある。そのために半導体チップと外部回路との接続のピン数が膨大となり数百本を超えることも珍しくない。また、半導体回路の動作周波数も高くなり従来のワイヤボンディングを介して外部と接続する方法では高周波特性が問題となり正しく外部との信号やり取りが困難となってきている。このような問題に対し非特許文献1ではチップ間の接続を無線化する研究が報告されている。
「日経マイクロデバイス」2003年12月号161ページ
しかしながら、最近の表示体の大型化はこれらの技術でも十分な性能を得られない。十分な対ノイズ特性(耐干渉性、与干渉性)を得るには細心の設計と調整が要求される。LVDSでは信号レベルが小さいため必然的にデジタルICでアナログ信号を扱うことになり消費電力が大きくなるという問題があった。
また信号を精度よく伝送するためには整合の取れたインピーダンス終端が必要であるが、インピーダンス終端が必要な線の数が多い上に伝送インピーダンスはせいぜい100オームくらいなのでそれらの終端抵抗に消費される電力が容認できないほどに大きくなってしまうという問題もあった。
さらに、また配線がヒンジ部などの可動部を通る場合は折れ曲がり具合により特性インピーダンスが変化するため状況によってインピーダンス不整合が生じ折れ曲がり部での反射等により信号劣化を引き起こす。このために伝送されるデータの速度が制限されたり、実装方法や部品の配置が制約を受けるという問題点があった。
また、さらに当然のことながらヒンジ部を介してやり取りされる信号数は数十本となる上に基板上の配線を使用できないのでフレキシブル基板をコネクタを介して接続することになる。フレキシブル基板やコネクタによる接続はコストが高い上に接続信頼性も低いという欠点を有していた。
さらに転送データの高速化に伴う配線数の増大は配線のための物理的スペースを要し当然の事ながら機器のデザインに対し大きな制約を課すことになる。
さらに、このような高速で大量のデータを長い配線によって引き回すこと線路からの放射電磁界が増えては他の電子機器あるいは自分自身への電磁波妨害の要因となる。従来の信号線による信号伝送では受電端での振幅レベルが規定されており受電端で十分な品質を確保しても信号の振幅レベルを下げることができない。すなわちEMI対策が困難になり結果として機器デザインへの制約やコストアップを引き起こしている。また、送信側の駆動は受電端の負荷に加え線路の浮遊容量も同時に駆動することになるため信号伝達に余分なエネルギーを必要としている。すなわち消費電力を増大させる結果となっている。
これらの問題は同一の電子機器内に従来の無線通信技術を導入し、配線が困難な部分のデータ転送を電磁波信号により無線転送すれば一気に解決できる。
しかしながら、従来の無線通信技術を電子機器内のデータ転送に導入するには、その仕組みが、導線により伝送していた場合に比較し、非常に複雑であり実装には困難が伴う。
そこで本発明は従来の無線通信技術を改善し同一の電子機器内におけるデータ伝送に応用することを可能にして、上述のような種々の問題や制約を持つデータの高速度伝送の方法を無線化し、従来のデータ伝送方式の欠点や制約を除去し低コストで信頼性の高い電子装置を実現することを目的とする。
本発明の電子装置は、第1カテゴリー情報を変調し電磁波信号として送信する情報発信部と、前記電磁波信号を受信し復調する情報受信部と、前記情報発信部と前記情報受信部に電源を供給する共通の電源線と、前記情報発信部と前記情報受信部との間で第2カテゴリー情報を前記電源線に重畳して通信する有線通信部とを具備し、少なくとも前記第1カテゴリー情報の無線通信が行われている間は、前記有線通信部の接続が維持されているとともに前記第2カテゴリー情報の有線通信が行われていることを特徴とする。
上記構成によれば高速伝送の困難な信号群の伝送を無線により伝送し、送信データの高速化に伴う様々な問題を回避し、無線伝送に必要な同期情報等の信号を電源線に重畳し有線で伝送することで無線化に伴うシステムの複雑化の回避し、しかも有線路も電源線と共用するので配線に伴う困難も軽減することができる。
これによってシステムを複雑にすることなく、高速データの送信信号は空間を伝播して伝えることができ、そのための配線は不要となりフレキシブル基板やコネクタといった配線が簡略化できこれらに起因するコスト高や信頼性の問題が無くなる。またインピーダンスマッチングのための終端やデータ伝送速度の高速化に伴い上昇する消費電力の問題も回避できる。また配線の引き回しや部品配置の制約が緩和でき電子装置のデザインや使い勝手を向上することができる。またさらに信号伝送に使用される電磁波は同一システム内という至近距離で行われるためこの距離内での通信が確保できさえすれば良く、放射電磁波の強度を限界まで下げることが出きるのでEMI特性が本質的に改善され対策が容易になる。しかも有線路も電源線と共用するので配線に伴う困難も軽減することができる。
本発明の電子機器の前記第2カテゴリー情報は前記情報発信部と前記情報受信部の無線通信に関する同期情報をであることを特徴とする。
上記構成によれば、無線伝送に際し受信側で同期捕捉のための手続きや回路を省略し無線伝送のための回路を簡略化することができる。
本発明の電子機器の前記第2カテゴリー情報は前記情報発信部の搬送波情報であることを特徴とする。
上記構成によれば、無線伝送に際し送信側と受信側の搬送波を常にトラッキングさせることができるため搬送波発振器の精度を著しく緩和でき第1カテゴリー情報を送受するための送受信のためのハードウエアの精度を著しく緩和できコストメリットが大きい。
本発明の電子機器の前記情報発信部は基準信号を発生する制御部と前記基準信号に同期して前記第1カテゴリー情報を電磁波信号に変換する変調部を具備し、前記有線通信部により送受信される前記第2カテゴリー情報は前記基準信号であり、前記情報受信部は前記有線通信部を介して受信された前記基準信号に同期して前記第1カテゴリー情報を復調する復調部を具備することを特徴とする。
上記構成によれば、無線送信部と無線受信部は同一の基準信号に同期して動作することができるので、受信側で同期のための回路が不要となり第1カテゴリー情報を送受するための送受信のためのハードウエアの構成を著しく簡素化できる。
本発明の電子機器の前記情報発信部は基準信号を発振する制御部と前記基準信号に同期した搬送波を発振する第1搬送波発振部と前記搬送波発振部の発する搬送波を前記第1カテゴリー情報で変調し電磁波信号に変換する変調部を具備し、前記有線通信部を介して送受信される前記第2カテゴリー情報は前記基準信号であり、前記情報受信部は前記有線通信部を介して受信された前記基準信号に同期した搬送波を発振する第2搬送波発振部と前記第2搬送波発振部の発する搬送波を使って前記第1カテゴリー情報を復調する復調部を具備することを特徴とする。
上記構成によれば、無線送信部と無線受信部は同一の基準信号に同期して発生する搬送波によって動作することができるので、受信側での搬送波再生のための回路が不要となり第1カテゴリー情報を送受するための送受信のためのハードウエアの構成を著しく簡素化できる。
本発明の電子機器の前記情報発信部は基準信号を発振する制御部と前記基準信号に同期した搬送波を発振する第1搬送波発振部と前記搬送波発振部の発する搬送波を前記第1カテゴリー情報で前記基準信号に同期して変調し電磁波信号に変換する変調部を具備し、前記有線通信部を介して送受信される前記第2カテゴリー情報は前記基準信号であり、前記情報受信部は前記有線通信部を介して受信された前記基準信号に同期した搬送波を発振する第2搬送波発振部と前記第2搬送波発振部の発する搬送波を使って前記第1カテゴリー情報を前記有線通信部を介して受信された前記基準信号に同期して復調する復調部を具備することを特徴とする。
上記構成によれば、電源線に重畳された一つの基準信号に無線送信部と無線受信部の同期を取ることができ、かつ前記基準信号に同期して発生するトラッキングの取れた搬送波によって動作することができるので、受信側での同期のための回路や搬送波再生のための回路が不要となり第1カテゴリー情報を送受するための送受信のためのハードウエアの構成を著しく簡素化できる。
本発明の電子装置の前記情報発信部は位相変調により前記第1カテゴリー情報を変調し、変復調の搬送波情報は前記第2カテゴリー情報として有線伝送される基準信号より生成し、かつ/または前記情報発信部で送信される送信パケットの先頭は前記第2カテゴリー情報として有線伝送される基準信号に同期が取られることを特徴とする。
上記構成によれば、第1カテゴリー情報を送受信する無線送信部および無線受信部を簡単な回路構成で実現でき信号伝送の電磁波(電波)による無線化ができる。特に、無線で伝送される信号の送信側と受信側で電源線に重畳され伝送される共通の制御信号を利用するため送受信端での特性のばらつきやタイミングのばらつきを吸収できるので高精度の部品を使わなくても品質の良い通信が確保できる。
本発明の電子機器の前記情報発信部はスペクトル拡散変調により前記第1カテゴリー情報を変調しまた前記情報受信部はスペクトル逆拡散し復調し、変復調の拡散コードの同期情報および/または搬送波情報は前記第2カテゴリー情報として有線伝送される基準信号より生成し同期が取られることを特徴とする。
上記構成によればスペクトル拡散変調により複数の信号をシリアル化せずに多重化して送ることができリアルタイム特性がよい。また拡散利得を稼ぐこともできるので送信される電磁波信号がシステムへ与える干渉、あるいはシステムから受ける干渉を減じ良いロバストなシステムを構築できる。さらに送受信端で同期情報および/または搬送波情報は電源線に重畳されて伝送されるため受信端ではその信号を利用して、同期タイミングや搬送波を再生できるので、受信側にて同期捕捉のための同期回路が不要となり逆拡散回路も簡素なものが使用でき回路の簡素化が容易である。また搬送波も簡素な回路で再生でき回路の簡素化が可能である。しかも第2カテゴリー情報は電源線に重畳されているので配線数も最小にできる。
本発明の電子機器の前記情報発信部はUWB変調により前記第1カテゴリー情報を変調し、復調のためのパルステンプレートの同期情報は前記第2カテゴリー情報として有線伝送される基準信号より生成し同期が取られることを特徴とする。
上記構成によれば電波によって通信を行う携帯電話のような、電磁波発生が基本的機能である電子機器の強電磁界環境化においても高速の信頼性の高いデータ伝送が可能となる。UWB通信であれば法律によって許容される最大放射電磁界の規定が緩和されより受信側の設計が容易となる。さらにUWBの変調器および復調器は有線によって伝送される同一の同期情報を使用するので受信側において同期抽出する回路が不要であり、回路の簡素化が図れる。しかも第2カテゴリー情報は電源線に重畳されているので配線数も最小にできる。
本発明の電子機器は表示体と、前記表示体に表示する情報を記憶する記憶部と、前記記憶部から表示情報を前記表示体の駆動順序に合わせて読み出し出力する表示制御部と、前記制御部が読み出した表示情報に基づき前記表示体を駆動する表示体駆動部を有する電子装置において、前記制御部と表示体駆動部との間で伝送される情報を前記第1カテゴリー情報として無線伝送することを特徴とする。
上記構成によればシステムを複雑にすることなく、液晶に表示させる表示情報は空間を伝播して伝えることができ、そのための配線は不要となりフレキシブル基板やコネクタといった配線が簡略化できこれらに起因するコスト高や信頼性の問題が無くなる。またインピーダンスマッチングのための終端やデータ伝送速度の高速化に伴い上昇する消費電力の問題も回避できる。また配線の引き回しや部品配置の制約が緩和でき電子装置のデザインや使い勝手を向上することができる。またさらに信号伝送に使用される電磁波は同一システム内という至近距離で行われるためこの距離内での通信が確保できさえすれば良く、放射電磁波の強度を限界まで下げることが出きるのでEMI特性が本質的に改善され対策が容易になる。しかも第2カテゴリー情報は電源線に重畳されているので配線数も最小にできる。
本発明の電子機器は撮像素子と、前記撮像素子から画像信号を読み出し出力する撮像制御部と、前記撮像制御部の出力信号を受信し処理する処理部を有する電子装置において、前記撮像制御部と処理部との間で伝送される情報を前記第1カテゴリー情報として無線伝送することを特徴とする。
上記構成によれば、撮像素子と撮像素子で得た画像データを使用するホスト側との間の信号のやり取りが無線化されるため、その間の配線が不要となり、撮像素子の大型化に伴い露見したさまざまな問題を回避できる。すなわち、クラムシェル構造の筐体でも容易に実装できる、フレキシブル基板やコネクタといった配線の必要がなくこれらに起因するコスト高や信頼性の問題が無くなる、高い伝送速度にも対応が可能などの効果がある。特にカメラにおいては光学系と電子部品を同一筐体に実装しなければならず電子部品実装の制約が多かったが本発明の上記構成によりこの制約を緩和することができる。しかも第2カテゴリー情報は電源線に重畳されているので配線数も最小にできる。
本発明の電子機器は集積回路上の電子回路と集積回路外部とで伝送される情報を前記第1カテゴリー情報として無線伝送することを特徴とする。
上記構成によれば半導体集積回路のパッケージの入出力ピンの一部を無線化することができるのでその数を減らしパッケージのサイズおよびコストを低減できる。しかも第2カテゴリー情報は電源線に重畳されているので配線数も最小にできる。
本発明による電子機器は表示部とスピーカ部と前記表示部に表示する画像データおよび前記スピーカ部を駆動する音響データを生成するデータソース部から構成される電子装置において、前記表示部またはスピーカ部とデータソース部の間で伝送される前記画像データおよび音響データを前記第1カテゴリー情報として無線伝送することを特徴とする。
上記構成によれば映像データや音響データを扱うマルチメディア機器のスピーカやスクリーンとチューナデコーダ部間のデータは第1カテゴリー情報として無線により伝送されるので、それらの接続はできるので電源線のみで可能となりシステムの扱いにおいてその利便性を大きく向上することができる。しかも、電源線に重畳された第2カテゴリー情報により無線化のためのハードウエアを著しく簡素化される。
以上述べたように、本発明の上記構成によれば、電子機器の同一機器内または同一システム内のような極近距離に電磁波による無線データ伝送を使うことが可能となり、従来の高速データ伝送に伴う種々の問題や実装上の問題を除去することができ低コストで高信頼性かつ低消費電力の電子装置を実現することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を使って説明する。
図1は本発明にかかる情報伝送方式の実施例の要部を示す概念図である。送信部ブロック112から受信部ブロック113へデータを送信するものとする。101は送信すべき情報を有する回路であり104は前記送信情報を受信する回路である。送信ブロック112の発する送信情報はカテゴリー分けされ第1カテゴリー情報は前記送信データを変調器102により変調し送信アンテナ110より電磁波として送信する。第2カテゴリー情報はインターフェース回路103を経て電源線に重畳され電源とともに有線にて信号伝達される。前記送信アンテナ110より発せられ空間(伝播路108)を伝播する第1カテゴリー情報を運ぶ電磁波信号は受信アンテナ111により受信され復調器106により復調され、回路104へ出力される。また電源線に重畳され有線伝送された第2カテゴリー情報はインターフェース回路105を介して回路104へ伝達される。第2カテゴリー情報はデータの受信ブロック113から送信部ブロック112へ送信されることもありその場合はインターフェース回路105からインターフェース回路103へ送信される。
第1カテゴリー情報としては有線伝送の困難な高速データやバスラインのような多重化の必要な並列データが選ばれる。主として回路101が発生する情報であり、これら第1カテゴリーに属する情報は無線により伝送される。送信アンテナ110から放射される電磁界は法律によって定められる上限を超えないように設定される。免許を要しない無線局として許容される放射レベルはEMIの規定よりもはるかに低いレベルであるが、通信距離が至近距離であるためリンクバジェットを適当に設定することで十分な品質の通信路を確保できる。
このように高速伝送が必要な大量情報は信号線を介して伝えられるのでなく無線により空間を伝播するため信号線を使う必要がなくなりそれに伴うコネクタやヒンジ構造の従来の問題を除去することができる。また従来の信号線による伝送では、高速化に伴い浮遊容量への充放電が多くなり消費電力が増加し、さらに信号線路から発射される不要放射電力が増加し周囲の機器への干渉対策が困難となるという欠点があった。信号線による伝送ではロジックレベルが規定されているため本質的に消費電力を減らすことができなく、不要放射を減らすにはシールド強化などの対処療法しか方法がなかった。本発明のこのような方法によれば、送信アンテナ110から送信される放射電力を同一システム内という至近距離において十分な通信品質を確保できれば良いので送信アンテナ110からの放射電力をこの値程度まで下げることができ消費電力やEMI対策が本質的に改善され容易となる。また通信線路のインピーダンスマッチングのための終端に伴う消費電力の増大や部品配置、線路の引きまわし等の制約から解放される。
本発明に用いる無線通信の方法は通信距離が同一電源を使用する同一筐体あるいは同一システム内に限定されるため従来の無線通信機器に使用される技術より簡素な方法をとることができる。その方法を具現化するのが電源線に重畳され有線伝送される第2カテゴリー情報である。第2カテゴリー情報としては高速大量データ転送を要しないもの、無線送受信のための同期情報、発信器情報、データの受信状態をフィードバックするフィードバック情報などが考えられ、インターフェース回路103またはインターフェース回路105それ自身が発する情報もこの第2カテゴリー情報に含めることができる。インターフェース回路103は回路101の発する第2カテゴリー情報も収集しそれ自身の発生する第2カテゴリー情報も合わせて最終的に第2カテゴリー情報として送り出す。
特に通信パケットの同期情報が無線伝送路によらず取得できれば、受信側で同期情報を抽出するための回路が不要となり受信側の回路が著しく簡略化できる。またスペクトル拡散やUWB(Ultra Wide Band)通信に必要な相関器の同期情報を送ることにより相関器の構造を著しく簡略化することもできる。さらに発信器情報が送信できれば、送受間での基準となるクロック信号が共通にすることができ発信器に要求される発信周波数精度が著しく緩和され電子装置の実現が容易となる。また、携帯電話やブルートゥース(Bluetooth)またはUWB(Ultra Wide Band)のような近距離通信インターフェースを持つ電子装置のような場合で、第1カテゴリー情報を送る電磁波が電子装置本来の通信に妨害を与えることがある場合、電子装置の使用する電波に妨害を与えないよう電子装置の動作状況を第2カテゴリー情報として第1カテゴリー情報の送受間でやり取りすることにより第1のカテゴリー情報を伝送する電磁波の周波数を変更し本来の通信への妨害を除去することができる。すなわち第2カテゴリー情報として携帯電話などではその送信チャネルの周波数、ブルートゥースやUWBではそのホッピングパターンなどを選ぶこともでき、これらの信号はインターフェース回路103またはインターフェース回路105から発生できる。
第2カテゴリー情報は前記第1カテゴリー情報の受信側から送信側に向けて送られることもある。このようにして、第1カテゴリー情報の受信状況をフィードバックし、たとえば、再送要求や、放射される電磁波エネルギーの増減要求、伝送路のひずみを改善するためのプリエンファシスパラメータなどを受信側から送信側に送り、少ないハードウエアコストによって通信の品質を高めることが可能である。特に放射される電磁波エネルギーの増減要求をフィードバックすると受信側で通信品質を確保できる最低限の電磁波エネルギーに設定でき不要放射を減らすことができる。これは受電端の信号レベルが規定されており、その規定値を確保するために大きなエネルギーで浮遊容量とともに駆動される従来の有線による高速データ伝送の不要放射電磁界エネルギーよりも低い値であり、EMI対策が極めて容易になる。また浮遊容量を含めて駆動する信号線が無くなり無線で伝送するために消費電力も減らすことが可能である。
これらの第2カテゴリー情報は電源線107に電源とともに重畳され送信ブロック112、受信ブロック113の間で送受信される。電源116は送信ブロック112内のすべての回路に電源供給し、インターフェース回路103の発する第2カテゴリー情報は重畳回路115により電源線に重畳される。重畳回路115の内部の詳細を一点鎖線117内に説明する。端子128は電源116に接続され、端子129は電源線107に接続される。インターフェース回路103より発する第2カテゴリー情報は端子125からハイパスフィルタ124を通じて電源線107に重畳される。ローパスフィルタ127により重畳された第2カテゴリー情報の信号は端子128側には漏洩せず、したがって送信ブロック112のすべての回路は正しく作動する。電源線107に重畳された第2カテゴリー情報は分離回路114により分離され、インターフェース回路105に伝えられる。一点鎖線118内に分離回路114の内部を詳述する。端子121は電源線107に接続される。端子107に入った第2カテゴリー情報の信号はハイパスフィルタ123により分離され端子120よりインターフェース回路114に伝送される。ローパスフィルタ122は第2カテゴリー情報の漏洩を阻止するため端子119からは電源より供給されるエネルギーのみが伝送され、端子119を通じて受信ブロック内のすべての回路に正しく電源を供給する。第2カテゴリー情報が受信ブロック113の側から送信ブロック112の側に送られるときは重畳回路112と分離回路114の回路の機能は逆になるが図1に示すように同一の回路構成でもよい。
このような構成をとることにより送受信の変復調回路を著しく簡略化するための第2カテゴリー情報を電源線に重畳して伝送できるため最小の配線数で電子機器内の信号のやり取りが可能となり、簡素な方法で信頼性の高い電子機器を実現することができる。
図2は本発明にかかる電子装置の一実施例を示す図である。実施例では電子装置は本体部205と表示部212に分けられヒンジ207を介して一体化されている。電源213は本体部205にあり、本体部205内では基板上の配線を通じて本体部内の各電子回路に供給され、また重畳回路214により第2カテゴリー情報が重畳され電線211を通じ表示部212へ送られる。分離回路215は重畳された電源と第2カテゴリー情報を分離し電源は表示部212の基板上の配線を通じて表示部212の各回路へ配給される。203は本体部基板で電子装置本体の機能制御を受け持つ。電子装置には様々な入出力デバイス例えばキーボードや表示装置が接続される。204は入力装置としてのキーボード、206は表示装置としての液晶表示体である。208は本体基板203上の電子回路の制御によって表示データを生成する液晶コントローラである。液晶コントローラ208が発生する表示データは第1カテゴリー情報として変調器200に送られ変調され送信アンテナ209より電磁波(電波)に変換され空間を伝播する。送信アンテナ209より送信された電磁波信号は受信アンテナ210により受信され復調器202により表示データに復調され液晶ドライバ201に送られ液晶表示体206に表示される。
変調器200および復調器202の同期信号は第2カテゴリー情報として重畳回路214により電源線211に重畳され電源線211を通って分離回路215に送られ、分離回路215は電源から第2カテゴリー情報を分離して復調器202に伝送する。この信号はデータ速度がそれほど高くなくまた必要な信号線の本数も少ないので電源線に重畳しヒンジを通って配線することは容易である。配線や部品配置の自由度も増し図2のように信号の送信部である変調器200や送信アンテナ209および受信部である復調器202や受信アンテナ210をヒンジから遠いところに配置することも可能である。
伝送しようとするデータが高速化するに伴い伝送線路内を伝送させることは困難となるが空間内の電磁波による伝送はより容易になってくる。このように有線路で信号を送り変復調器の同期をとれば復調器側で同期のための同期検出が不要となり回路が簡略化できる。しかも有線路は電源線と共用されるためその配線数は最小となる。近年の半導体素子製造技術の向上に伴いこのようにして高周波の無線伝送の変復調器を簡略化し組み込むことはわずかなコストで可能であり実用性の高いものである。
図3は本発明にかかる情報伝送方式のより詳細と、それを利用した電子装置の実施例を示すブロック図である。CPU301は演算等により表示すべき表示データを生成しビデオメモリ302に記録する。液晶コントローラ303は表示体に表示させるデータ319を所定順序によりビデオメモリ302から読み出し、垂直同期信号321、水平同期信号320とともに出力する。表示するデータ319は通常ビデオメモリより画素単位でワード毎に並列でデータとして読み出されるため、並直変換回路304によって並直変換されロジック回路307に伝送される。ロジック回路307は並直変換回路304と水平同期信号320および垂直同期信号321を受けてパケットを生成し第1カテゴリー情報として変調器308に送り、またその先頭をあらわす基準信号306を第2カテゴリー情報としてPLL309および重畳回路326に出力する。前記第1カテゴリー情報はPLL309で基準信号306を逓倍し基準信号に同期した搬送波を発生させる。この搬送波は変調器308で変調され送信アンテナ310より送信される。同時に基準信号306は第2カテゴリー情報として電源線330に重畳回路326により重畳され受信側にある分離回路327へ伝えられる。
受信アンテナ311は前記送信アンテナ310より送信された電磁波信号を受信しプリアンプ312によって増幅された後、バンドパスフィルタ313により不要帯域の成分を除去して復調器314に入力される。また、第2カテゴリー情報として電源線330に重畳され送られてきた基準信号を分離回路327で分離して、この出力をもとにしてPLL315により逓倍し搬送波を復元し復調器314に供給し電磁波信号の復調を行う。ロジック回路316では受信信号パケット内のプリアンブルを検出しパケットからパケット内の表示データ322と水平同期信号323、垂直同期信号324、Xドライバの転送クロック325を発生させ液晶表示体318のドライバへ出力し表示を行う。
PLL309およびPLL315の発振周波数はラジオ受信機や携帯電話のように電波を利用する電子機器の本来の目的を妨害しないような、また妨害を受けないような周波数を選択する。2GHz以上の周波数を選べは100Mbpsのデータを伝送しても占有帯域は200MHz程度であり、通常ほとんどの場合問題無く使用が可能である。
一般に無線通信において送信側の変調器と受信側の復調器は扱う搬送波周波数が一致している必要があり、送信と受信の間の搬送波発信器の周波数には高い精度が要求され、その2者の誤差は直接通信品質の劣化となって現れる。しかし上記の本発明の構成によれは変調器308と復調器314は同一の基準信号306を使いPLL309およびPLL315により逓倍し搬送波を生成しているので両者の発進周波数は一致し誤差とならない。搬送波発信器の精度は問題とならずコストダウン効果がある。基準信号306のかわりに直接PLL309出力を重畳回路326により電源線330に重畳し送出しても良い。この場合は分離回路327で分離された搬送波はPLL315を使わず直接復調器314に入力することができてPLL315は不要である。しかし、一般的には搬送波周波数は高いため有線路を伝送するのは困難である。上記構成のように周波数の低い基準信号を用いて送信、受信の双方で特性のそろったPLLで逓倍して搬送波を作り出すほうが実現性が高い。
基準信号306は第1カテゴリー情報を送るためのパケットの先頭を表す信号であり、この基準信号は第2カテゴリー情報として電源線に重畳されて送られてくるので受信側では容易にパケットの先頭を検出することができる。そのため、パケットからデータを取り出す回路は非常に簡単になり、またパケットの先頭を表すプリアンブルの付与が必要なくなりパケットの構造を著しく簡略化でき、また通信の実効レートをあげることができる。
上記構成を取ることで表示体への高速かつ大量の表示データの無線化が実現でき、表示体の大型化に伴いより顕在化してきた、消費電力、配線位置の制約、EMI対策、信頼性確保など有線伝送によって生じる種々の問題を除去できる。
また第2カテゴリー情報は電源線に重畳されているので第2カテゴリー情報のための特別な配線を要しない。電子機器の実現に当たって実装上の効果も大きい。
図4(a)は本発明にかかる電子装置の実施例の要部のブロック図を示す図であり実施例3の変調器308および復調器314をより詳述する図である。PLL402は実施例3のPLL309に相当し制御回路407の発する基準信号を逓倍し前記基準信号に同期した矩形パルス搬送波を発生する発信器である。乗算器401は前記PLL402と入力データ403の乗算を行い送信信号404として出力し送信アンテナへ送る。乗算器401は入力データ403およびPLL402出力ともデジタル信号であるため排他的論理和回路で良い。論理0のとき値1のアナログ値、論理1のとき値‐1のアナログ値を対応させると排他的論理和回路の入出力はちょうど乗算器として作用する。また、通信の通達距離が極めて近いため他の機器等に与える高調波妨害などはもともと低く抑えられるためアンテナと変調器出力の間にフィルタなどは不要である。
復調部は以下のように動作する。受信アンテナ311(図3)により受信された受信信号は増幅され不要帯域を除去した後、受信信号407として乗算器405に入力され、PLL408により再生された搬送波クロック信号と乗算された後、ローパスフィルタ406で高周波成分を取り除き復調信号409が復調される。ローパスフィルタ406は乗算器405の出力の高域周波数成分(受信信号407とPLL408の再生クロック波形とのわずかな移相差により生ずる細いパルス成分)を除去し復調信号409として出力する。PLL408は第2カテゴリー情報として電源線に重畳され伝送されてくる制御回路407が発する基準信号を逓倍しPLL402と同じ周波数で位相が同期している搬送波パルスを再生する。なお図4(a)では重畳回路と分離回路は省略してあるが実際は制御回路407とPLL408の間にそれらが挿入されていることはいうまでもない。
図5(a)〜(c)に上記に説明した変調器のタイム図を示す。すなわち同図(a)は送信側PLLすなわちPLL402により生ずる搬送波クロック信号、同図(b)は送信データ403、(c)は出力される送信信号404である。同図のタイム図をデジタル回路と見れば変調器は排他的論理和であり、±1の値を取るアナログ値と見れば変調器は乗算器である。
図5(d)〜(f)に復調回路のタイム図を示す。すなわち同図(d)は受信信号、同図(e)は受信側のPLLすなわちPLL408から発生されるパルス列、(f)は乗算器405の出力でローパスフィルタ406はこの信号から受信信号407とPLL408出力のわずかな位相差により生ずる高周波成分を取り除き復調信号409を復元する。
同図から明らかなように送信側搬送波クロック(図5(a))と受信側の再生搬送波クロック(図5(e))は周波数が違っていたり位相がずれていたりすると復調がうまく作動しない。従来の無線通信では送信側と受信側で別々に高精度の発信器を持ち誤差を最小限に抑えていた。本発明のこの構成によれば送信側および受信側の搬送波発生は送信側の制御回路407の発する基準信号を基準にして同じ特性のPLLで発生しているので常に同じ周波数が確保できる。そのため発信周波数の安定度や周波数精度による誤差が生じない。安価な回路でもきわめて安定度の高い回路を構築できる。
図5のタイム図をデジタル回路と見れば変調器は排他的論理和であり、±1の値を取るアナログ値と見れば変調器は乗算器である。本発明に使用される無線信号伝送は通達距離が至近距離であり十分にSN比の良い通信品質が確保できるため信号をデジタル値と見て良い程度まで増幅することができる。この場合、増幅された信号レベルは論理値レベルまで大きくなるが該論理値によって駆動される負荷はCPUから表示体までというような大きな浮遊容量を伴う長い距離ではなく同一半導体チップ内のような極めて短く低負荷であるため消費電力の増大にはならない。また、受信信号が論理値レベルまで増幅されないアナログレベルであってもPLL408出力は(±1の値を取る)矩形であるため乗算は簡単なスイッチ回路で実現できる。すなわち受信信号を増幅度の絶対値が等しく極性が逆の2つの増幅器を用意し、PLL408出力の論理レベル1のとき反転増幅器出力をスイッチにより選び論理レベル0のとき正転増幅器出力を選択することによって実現できる。このような構成の回路を乗算器407として用いても良い。
上記構成によれば変調器は排他的論理和回路、復調器も排他的論理和回路1つまたは正負の増幅度を持つ増幅器とスイッチ回路、およびローパスフィルタによりきわめて簡単に実現できる。
図4(b)は本発明にかかる電子装置の実施例の要部のブロック図を示す図であり実施例3の変調器308および復調器314の他の例をより詳述する図である。実施例4では簡素化したBPSK変調であるが実施例5はより一般的な位相変調を使用した場合を示すためにQPSKに基づく例をあげる。PLL413は実施例3のPLL309に相当し、制御回路417の発する基準信号を逓倍し基準信号に同期した搬送波を発生する矩形パルス発振器である。QPSKでは送信をシンボル毎に2ビットづつ(すなわちデータビット1 410およびビット2 411を)割り当ててエンコードし送信する。すなわち基準のクロックに対して移相量を例えば表1に示す様にエンコードして変調し送信する。エンコーダ412はデータビット1 410およびデータビット2 411のビットパターンにより表1に示すような移相となるように移相器414および乗算器415を制御する。
図5(g)〜(j)は図4(b)に示す変調器の各部の動作を示すタイム図である。送信データのビット1 410(図5(h))およびビット 411(図5(i))はエンコーダ412によりエンコードされ、送信側PLLすなわちPLL413により発振された搬送波(図5(g))を移相器414によって90°の移相を行うかどうか、さらに乗算器415によって搬送波を反転(180°の移相)を行うかどうかを制御し最終的にQPSK変調された送信信号415(図5(j))を出力する。
制御回路417は実施例3のロジック回路307に相当し、制御回路417の発する基準信号は第2カテゴリー情報として電源に重畳され受信側にも伝送される。なお図4(b)では重畳回路と分離回路は省略してあるが実際は制御回路407とPLL408の間にそれらが挿入されていることはいうまでもない。PLL420は実施例3のPLL315に相当し電源線に重畳されて送られてくる基準信号を逓倍し再生クロックすなわち受信側の搬送波(図5(l))を発生する。前記PLL420の出力する再生クロックは第1の乗算器419により受信信号418(図5(k))と乗算され第1のローパスフィルタ(LPF)423に伝送され高域成分が除去され判別回路425に伝えられる。同時に受信信号418はまたPLL420の発生する再生クロックパルス列を90°移相器422によって90°移相したパルス列(図5(o))と第2の乗算器421によって乗算され第2のローパスフィルタ(LPF)424によって高域成分が除去され判別回路425に伝えられる。判別回路425は前記第1、第2のローパスフィルタの出力(図6(n)および(q))から送信データを割出して受信信号を復調する。
上記構成によれば送信信号の占有帯域を増やすことなくデータ伝送の高速化がはかれる。また変復調器とも簡単なデジタル回路で実現できるため半導体チップ内に組み込むことができコストや消費電力の増加は無視できる。送受信で必要となる搬送波クロックは送受信で同一の制御回路から発生される基準信号を同一の特性を持つPLLで逓倍して位相のそろった同一の周波数を得ているため送受間でクロック周波数精度による誤差が生じない。安価な発信器でも安定したデータ伝送が可能である。基準信号は制御回路417が一方的に変更しても常に送信側および受信側が追従するから、例えば無線通信機のような電子装置において、通信チャネルに応じて通信チャネルに妨害を与えないような周波数を選び一方的に変更することができる。(これは上記実施例3、4のいずれにおいても同じである。)この性質をうまく使うと通信機等の電子装置本来の目的とする通信への干渉や妨害対策を著しく容易にすることも可能である。
図6は本発明にかかる他の情報伝送方式および電子装置の実施例の要部のブロック図を示す図である。CPU601、ビデオメモリ602、液晶コントローラ603の機能は上記実施例3で説明したものと同じであり、液晶コントローラ603により発生される表示データ625、水平同期信号623および垂直同期信号624は拡散コード発生器605によって発生される拡散コードと符号多重化回路604により多重化される。この実施例では以下のように並列データは符号多重されるため実施例3の並直列変換回路304による並直列変換は不要であり、したがってその逆変換すなわち直並列変換回路317も不要である。拡散コードとしては互いに直交しているコードセットが用いられることが多い。拡散コードは液晶コントローラ603の発する水平同期信号623にコードの先頭が同期し発生する。また拡散コード発生器605クロックは水平同期信号623をPLL606により逓倍したものを使用するので搬送波と拡散コードは完全に同期している。表示データ625はビデオメモリ602からピクセル毎にまとまって読み出されるため並列のデジタルデータとして出力される。このデータ信号の各ビットと水平同期信号623および垂直同期信号624は拡散コード発生器605により発生される各コードと乗算し(排他的論理和をとり)アナログ加算し符号多重化を行う。多重化された信号は変調器607によってPLL606で発生される搬送波で変調され送信アンテナ608より第1カテゴリー情報として電磁波信号によって伝播路626(空間)を通り送信される。搬送波はPLL606により水平同期信号623を逓倍して発生させるため、水平同期信号623と完全に同期している。また上述のように水平同期信号623は拡散コード発生器605とも同期している。水平同期信号623はまた第2カテゴリー情報として重畳回路613により電源線623に重畳され受信側の分離回路622に送出される。
送信された電磁波信号は受信アンテナ609で受信されプリアンプ610で増幅されバンドパスフィルタ611により所定帯域以外の不要信号を除去したのち復調器612により復調する。PLL615は第2カテゴリー情報として電源線627に重畳して送られてくる水平同期信号623を分離回路622により分離しこれを基準として逓倍し搬送数を発生する。復調器612により復調された信号は逆拡散回路614により拡散コード発生器616により発生される多重化のための拡散コードと相関を計算することによって多重化されたデータを分離する。ロジック回路617は検出した表示データや各種タイミングから液晶ドライバを駆動するための表示データ信号618、水平同期信号619、垂直同期信号620およびXドライバのクロック信号621に波形整形とタイミング調整を行い液晶表示体の駆動信号として液晶表示体に送り表示を行う。
復調器612と変調器607の搬送波は同一の基準信号として水平同期信号623に同期し同じ特性のPLL606およびPLL615で発振されるため両者の周波数と位相は一致し搬送波周波数の精度による誤差を生じない。また、拡散コードも送信側および受信側双方においてその先頭が水平同期信号に一致しているため、逆拡散のためのタイミングを検出する必要がない。これにより受信側での同期捕捉のための回路が不要となり回路の簡略化が図れる。とくにコード多重の場合には逆拡散の回路として整合フィルタでなく相関器を使用することが可能となる。良く知られているように逆拡散において整合フィルタは回路が複雑であるが応答時間が短く同期も不要である。一方相関器を逆拡散に使用するときは同期が取れないと逆拡散を行うことができず通常は1チップづつスライディングして試行錯誤的に計算を行うので時間がかかり即座に逆拡散ができない。しかし本発明による上記構成によれば相関器の同期情報が第2カテゴリー情報として有線で送られてくるので同期捕捉やスライディングを行う必要がなく非常に簡単な回路で逆拡散が可能となる。
また水平同期信号623と垂直同期信号624も表示データ625とともにコード多重して送信するため受信側では逆拡散によって即座にそれらの表示のための同期信号も検出できる。水平同期信号623は第2カテゴリー情報として電源線にも重畳され送られてくるので、コード多重せずこの信号を水平同期信号619として用いても良い。
上記構成によればデータの並直列変換を行うことなく信号を多重化して送受信することができ、これは何本ものバスラインを並列に引き回すのと同等の効果がある。特に直交コードによる多重化は制限が少なく、バスラインのように物理的なスペースも必要としない。また、送信部、受信部各々を複数個配備して信号の送受信が必要ないくつかの異なる場所で同時に通信することも可能である。また、拡散によって拡散利得も稼ぐことが可能であり特に携帯電話などの電波を発生する機器において本来の目的とする電波との耐干渉および与干渉特性改善にも効果がある。拡散利得を稼ぐためには拡散コードの周波数帯域が十分広いものを選び、変調器607の後にさらに拡散変調を行っても良い。第2カテゴリー情報として同期情報、搬送波周波数の情報が電源線に重畳されて送られてくるため、特別な有線線路の追加なしに、送受間で搬送周波数を一致させることが容易で搬送波発信器の精度を要求しない。また、逆拡散やパケット同期のための同期捕捉も不要となり逆拡散の回路が大幅に簡略化でき実現性が高い。
図7は本発明にかかる電子装置のさらに他の実施例の要部のブロック図を示す図であり、本発明にかかる情報伝送方式を撮像素子を用いる電子装置に応用した例を示す。撮像素子701は制御回路702から発生される水平同期信号720および垂直同期信号721により起動され撮像した画像データ719を出力する。ロジック回路703はこれらの信号を受けて無線伝送のためのパケットを構築する。該パケットは変調器705により変調し送信アンテナ707から電磁波として放射される。前記変調器705に用いる搬送波はPLL706により制御回路702で発する基準信号を逓倍して発振される。基準信号は制御回路702により例えばロジック回路703が構築するパケットの先頭を示す信号や撮像素子を起動するための水平同期信号720などが用いられる。この基準信号は重畳回路704により第2カテゴリー信号として電源線723に重畳され受信側の分離回路711に送られる。
前記送信アンテナ707から送信された電磁波信号は無線伝播路(空間)722を通って伝播し受信アンテナ708で受信されプリアンプ709で増幅され、バンドパスフィルタ710により不要な帯域外信号を除去して復調器712に入力される。PLL715は第2カテゴリー情報として電源線723から分子回路711により抽出された基準信号を基準として逓倍し搬送波を生成する。復調器712にはまた第2カテゴリー情報として有線路723を通って伝送されてくる制御回路702からの基準信号から復調に必要な同期タイミングも利用し、受信信号の復調を行う。直並列変換回路714は復調された受信パケットの中から画像データ部分を抽出し画素毎に直並列変換を行い画素データを生成する。これらの回路は第2カテゴリー情報として制御回路702からの基準信号が利用できるため同期のための信号検出を行う必要がなく回路構成が著しく簡略化できる。また搬送波周波数は送信側と常に同期しトラッキングが取られるためその要求される精度が著しく緩和される。
ロジック回路716は復調された画素データに合わせてビデオメモリ717に書きこむためのメモリアドレスを発生し直接またはCPU718を介して画像データをビデオメモリ717の該アドレスに書きこむ。CPU718はビデオメモリ717をアクセスし画像データを様々なアプリケーションに使用する。通常撮像素子の起動などのコントロールはCPU718が行うがこの起動に関する情報を撮像素子の制御回路702へ伝送するために第2カテゴリー情報として電源線に重畳し有線で伝送することもできるが無線伝送することもできる。その無線伝送の場合はCPU側、撮像素子側双方で無線の送受信手段を持ち双方向通信を行う。特にクラムシェル構造の携帯電話では撮像素子と表示素子は接近して置かれCPU側とは反対側にあることが多く撮像された画像データはCPU側に送られて処理をしたのち表示素子側に送り返される。このような場合は実施例3を2つ背中合わせに置いたような構成を取ることで実現が可能である。第2カテゴリー情報は制御回路の置かれる側に一つあればよくその制御回路の基準信号を共通に使うことで双方の同期を取ることができる。
上記構成、すなわち撮像素子からのデータ伝送を無線化することで撮像素子の大型化に伴いより顕在化してきた、消費電力、配線位置の制約、EMI対策、信頼性確保など有線伝送によって生じる種々の問題を除去できる。また受信側では復調に必要な同期タイミングが電源線に重畳されて送られてくるため同期捕捉の必要がなく最小の配線数で回路が大幅に簡略できる。また、送受間で同一の発信源により発生する搬送波を基準とするため搬送波発信器に要求される周波数精度は著しく緩和されコストダウンや実現性に大きな効果がある。
図8は本発明にかかるデータ伝送および電子装置の実施例の要部のブロック図を示す図である。CPU801、ビデオメモリ802、液晶コントローラ803の機能は上記実施例3および実施例6で説明したものと同じである。液晶コントローラ803により発生される表示データ825、水平同期信号823および垂直同期信号824はロジック回路804により並直変換およびプリアンブル付与やパケット構築などのデータの並べ替えが行われシリアル信号に変換される。一次変調器805はこの信号にパルス発生器806によって発生されるパルス列を変調する。一次変調にはパルス列に対しパルス位置変調やバイフェーズパルス変調などが利用できる。一次変調を受けた信号は拡散コード発生器808により発生された拡散コードで拡散変調器807により拡散変調される。
拡散変調されたパルス列はパルス整形回路809によりスペクトル密度の低い広帯域パルスとなるように非常に短時間のパルスに波形整形を受けた後送信アンテナ810によって電磁波として放射される。放射される電磁界はサイン波に変調をかけたものではなく非常に細いパルス列である。このように短パルスで広帯域のパルスを使用する通信はインパルスラジオ(Impulse Radio)またはUWB(Ultra Wide Band)通信方式と呼ばれるものである。
一方、水平同期信号823はパルス位置変調などのパルス変調のためのパルス発生の基準も決める。この信号は第2カテゴリー情報の基準信号として重畳回路828により電源線に重畳され受信側の分離回路829に伝送される。
放射された電磁波は無線伝播路826を通って受信アンテナ811に受信され、必要に応じてプリアンプ812により増幅された後、相関器814によってパルス発生器813の発生するパルステンプレートとの相関が計算される。前記相関器814出力は拡散コード発生器816の発生する拡散コードによって逆拡散回路815で逆拡散されたのち復調器817で復調され一次変調前の信号(一次変調器805の入力)に変換される。ロジック回路818は復調器817により検出された表示データや送信側から第2カテゴリー情報として電源線827に重畳され送られてくる水平同期信号823を元に液晶ドライバを駆動するための表示データ信号819、水平同期信号820、垂直同期信号821およびXドライバのXクロック信号822を発生し液晶表示体に送り表示を行う。受信側でこのような基準となるタイミング情報がある場合は相関器814やロジック回路818の構成が基準となるタイミング情報がない場合に比較しはるかに簡素化される。
ここで、UWB通信の本質はきわめてスペクトル密度の低い短パルスを使用することにある。UWBを使用する場合、放射エネルギーの法的な上限はEMIで規制される不要放射レベル程度まで許容されており、免許を要しない無線局の上限よりはるかに(20dB程度)緩い。このため携帯電話のような本来の目的である強い電波を内部で発生するような電子機器においても、十分な通信品質を確保できるリンクバジェットの設定が容易となる。使用するパルスはパルス幅を狭くして波高値を高く設定できるのでプリアンプ812を省略することが可能である。
UWBを近距離通信のインターフェースとして持つ電子装置の場合、電子装置内のデータ伝送に本実施例を適用しようとすると互いに干渉し重大な妨害となる可能性があるが、これは時間軸上の窓を同期させる、周波数ホッピングを行いそのホッピングシーケンスを同期させるなどの方法で回避できる。その場合の同期情報は第2カテゴリー情報として本実施例を適用すればよい。
上記構成によれば変調操作は時間軸上のみで行われ構成要素のほとんどがパルスを扱うデジタル回路のみで実現でき回路素子のIC化が容易である。短パルスの採用によって時間方向の拡散利得を稼ぎ電子装置本来の機能として発射される電波との耐干渉、与干渉特性を改善するばかりでなく通信伝送路としてのマルチチャネル化も図ることができる。
図9は本発明にかかる電子装置のさらに他の実施例を例示する図である。本実施例は前記実施例1から実施例8において第2カテゴリー情報を電源線に重畳する他の方法を例示する。第2カテゴリー情報として搬送波のような周波数の高いものは基本的に電源線に重畳できない。本発明の目的はこのような高い周波数の信号がうまく伝送できないので無線で伝送するということであった。逆に第2カテゴリー情報の周波数が低くすぎても電源線にうまく重畳できない。重畳できても受信側で分離がうまく行かなかったり、電源線の電圧レベルが変動することになり機器動作に重大な影響を与えたりする。第2カテゴリー情報の周波数がこのように低くすぎる場合は図9のように変調を掛けて伝送する。入力端子901に入力された第2カテゴリー情報は変調器903で変調し重畳回路904に送出する。重畳回路904は図1に示した重畳回路118と同様にハイパスフィルタとローパスフィルタで容易に構成できる。変調器903に入力する搬送波は搬送波発信器902で発振される。その発振周波数は電源線に重畳できて、電子機器への影響のない適当な周波数を選ぶ。搬送波発信器902は例えば第1カテゴリー情報を電磁波にて伝送するための搬送波を分周するなどの手段でもよい。電源端子911から供給される電源は重畳回路904で第2カテゴリー情報が重畳され電源線905を通じて受電端に送られる。分離回路906は第2カテゴリー情報を分離し復調器907に出力するとともに端子912から電源を受信部各部へ供給する。復調器907は第2カテゴリー情報を復調する。復調された第2カテゴリー情報は復調により通常時間遅れが伴うが、回路909によりこれを修正する。搬送波発信器908は復調のための搬送波発生を行うが、遅延検波などを用いると復調に必ずしも搬送波は必要でない。回路を簡単にするためには搬送波発信器908が省略できる復調方式を選択すると良い。
このような回路は半導体技術の進歩によりすべて半導体チップ上に組み込むことができコスト的な増大がほとんど無しに実現が可能である。
図10は本発明にかかる情報伝送方式を用いる電子装置の実施例を例示する図であり、半導体チップ間のデータ伝送に用いた例である。1012および1013は半導体チップをあらわしデータ伝送がチップ1012から1013に向かって行われる場合を例示する。1001は半導体チップ1012内の送信すべき複数のデータを持つ(生成する)回路であり、1005は半導体チップ1013内の前記データを受信する回路である。制御回路1003は送信すべきデータを回路1001が出力するよう起動し多重回路1002は回路1001から前記送信データを受け取り多重化する。多重化は実施例3で述べたような並直列変換や実施例6のような符号多重化を使用する。変調器1004は多重化回路1002の出力をうけて変調を行い送信アンテナ1010により電磁波信号として送信する。制御回路は同時に多重化や変調の同期その他のタイミング信号や搬送波も発生する。実施例3乃至8に説明したような手法を使って搬送波の基準となる信号も発生し、これらの信号は第2カテゴリー情報として重畳回路1017により電源線1014を通り受信側の分離回路1016に伝送される。分離回路1016は電源線1014から第2カテゴリー情報を抽出し制御回路1006に伝えられる。空間(無線伝播路)1015を伝播し受信アンテナ1011で受信された信号は復調器1008で復調されデマルチプレクス回路1007により多重化された信号を元に戻し、信号を受信する回路1005に送られる。制御回路1006は多重化や変調の同期その他のタイミング信号や搬送波の基準信号を重畳回路1017、電源線1014および分離回路1016を通じて送信側制御回路1003から受け取り復調やデマルチプレクスの同期を取りまた、復調器1008で使用する搬送波を復元する。このような方法により信号の送信側、受信側で同一の基準信号により同期を取ることにより多重化、デマルチプレクスや変復調の回路が大幅に簡略化でき発信周波数の精度への要求が大幅に緩和され、半導体チップ上の回路としてすべて実現可能にする。
送受信アンテナ1010または1010は半導体チップ1012,1013の上に作りこんでも良いしまたボンディングパッドを介してチップ外部へ信号を取り出しアンテナを外付けとしても良い。
実施例9のような重畳回路および分離回路を用いると幅広い範囲で実現が可能となる。
上記のこのような構成をとることにより半導体チップのピン数を大幅に削減でき、またボンディングパッドを介してロジックレベルの信号を取り出すために浮遊容量とともに駆動する従来の方法に比較し大幅な電力の削減が可能となる。
図11は本発明にかかる情報伝送方式を用いる電子装置のさらに他の実施例を例示する図であり、ホームシアタに応用した例である。ホームシアタでは画像表示部1105とチューナデコーダ部1101とスピーカ部1124で構成される。画像表示部1105は画像表示装置を内蔵し画像信号を受けて表示する。また、スピーカ部1124は通常複数のスピーカ1111、1112、1113、1114、1115とスピーカ毎に音声信号を受けて音響効果の制御や増幅を行いスピーカを駆動する駆動部分より構成される。それらの間の接続に以下のような方法を取る。チューナデコーダ部1101の再生部1102は制御回路1120の指令によりTVチューナやDVDレコーダなどの画像や音声ソースから画像や音声のデータを取り出す。再生部1102が出力するデータは多重化回路1103にて画像および音声チャネル毎に多重化される。多重化は制御回路1120の発する基準信号に同期して拡散コード発生器1121が発する拡散符号とチャネル毎に乗算しアナログ加算して行われる。多重化されたデータは変調器1109により変調され第1カテゴリー情報として送信アンテナ1117より送信される。搬送波発振器1104は制御回路1120の発する基準信号をもとに逓倍し搬送波を発生する。制御回路1120の発する基準信号は第2カテゴリー情報として重畳回路1125により電源線1116に重畳され画像表示部1105やスピーカ部1124に伝送される。上記実施例1乃至10とは異なりこの電源線はAC電源であるが重畳回路1125や分離回路1126は図1に示したようなローパスフィルタとハイパスフィルタにより構成できる。端子1127は電源線でチューナデコーダ部1101の各部に電源を供給する。画像データ、テキストデータまたは音声データは第1カテゴリー情報として無線伝搬路1119を伝搬し受信アンテナ1118にて受信され復調器1107で復調され逆拡散回路1108により逆拡散され多重化を解いて画像信号のみを取り出し、取り出した画像データを表示部記憶回路1110にストアされる。表示記憶回路1110にストアされた画像データは順次読み出され画像表示部1105に内蔵される画像表示装置のスクリーンに表示される。
同様にスピーカ部1124に送られる情報も画像表示部1105内部と同様な構成で複製される。説明は重複するためこれ以上は詳述しない。
ここで、第2カテゴリー情報として電源線1116に重畳されて伝送されてくる基準信号は分離回路1126により分離され、それをもとに受信側の制御回路1123は画像表示部1128内の動作を規定する各種信号を生成する。復調のための搬送波は制御回路1123の生成する制御信号を基準とし逓倍し搬送波発振器1106が発振する。また、逆拡散に用いる多重化コード発生器1122は制御回路1123の制御を受け第2カテゴリー情報として送られてくる基準信号に同期し拡散コードを発生する。このような構成を取ることにより搬送波は常に送受双方でトラッキングが取られるため搬送波発信器に要求される周波数精度の高いものを必要としない。また、逆拡散のコードも同期が取れるため逆拡散の回路も著しく簡素化できる。
上記のような構成を取ることにより従来は電源線のほかにチューナデコーダ部よりスピーカ部や画像表示部にスター型の信号線配線が必要でかつ並直変換や高速伝送のために複雑なプロトコルを取っていたのが、電源線のみの接続でシステム構築が可能となり、著しく簡素化される。また全ての信号を無線で伝送する場合に比較しても回路やプロトコルが著しく簡素化され実施上の効果は大きい。
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、例えば電子機器に内蔵するハードディスクドライブなどの記憶装置とCPUとの接続等、幅広い用途に適用できる。
本発明にかかる電子装置の一実施例を示す図。
本発明にかかる電子装置の他の一実施例を示す図。
本発明にかかる電子装置のさらに他の一実施例を示すブロック図。
本発明にかかる電子装置の実施例3の変調器および復調器をより詳述する図。
本発明にかかる電子装置の実施例4および実施例5を詳述するタイム図。
本発明にかかる電子装置のさらに他の実施例の要部のブロック図。
本発明にかかる電子装置のさらに他の実施例の要部のブロック図。
本発明にかかる電子装置のさらに他の実施例の要部のブロック図。
本発明にかかる電子装置の重畳回路および分離回路の他の一実施例のブロック図。
本発明にかかる電子装置のさらに他の一実施例の要部のブロック図。
従来の液晶表示体を持つ電子装置を説明するブロック図。
符号の説明
107、211、330,627、723、827、1014、1116:・・・電源線
115、117、214、326、613、704、828、904、1017、1125:・・・重畳回路
114、118、215、327、622、711、829,906、1016、1126:・・・分離回路
108、211、329,626、722、826、1015、1119:・・・無線伝播路
301、701、501、518、601、718、801:・・・CPU
302、702、502、517、602、717、802:・・・ビデオメモリ
208、303、703、503、603、803:・・・液晶コントローラ
102、200,308、607,705、1004、1109:・・・変調器
110、209、310、608、707、810、1010、1117:・・・送信アンテナ
111、210、311,609、708、811、1011、1118:・・・受信アンテナ
106、202、314、612、712、817、1008、1107:・・・復調器
805:・・・一次変調器
807、1103:・・・拡散変調器
206、318:・・・液晶表示体
701:・・・撮像素子
309、315、402、408、413、420、606、615、706、715、1104、1106:・・・PLL
401、405、415、419、421:・・・乗算器
414、422:・・・+90°移相器
605、616、808、816、1121、1122:・・・拡散コード発生器
604:・・・符号多重化回路
614、1108:・・・逆拡散回路
806、813:・・・パルス発生器
809:・・・パルス整形回路
814:・・・相関器