JP3755456B2 - ステアリングナックルストッパ構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪の最大切れ角を規制するステアリングナックルストッパ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のステアリングナックルストッパ構造としては、例えば特開平6−298114号公報や特開2001−030941号公報に記載されているものがある。
前者に記載されるストッパ構造では、転舵時にサスペンションリンクに設けた当接部のストッパ受面に対しナックルアームに取り付けたストッパボルト(ストッパ部材)の頭部が当接することにより、車輪の最大切れ角を規制するものである。そして、上記ストッパ受面について、バウンド・リバウンド時においても常にストッパボルトに対し略直角の曲面(上下に沿った円弧形状)となるように設定している。
【0003】
また、後者に記載されるストッパ構造では、ナックルアームに設けた当接部のストッパ受面に対しサスペンションリンクに設けたストッパボルトの頭部を当接することによって車輪の最大切れ角を規制するものである。そして、上記ストッパボルトの頭部位置をサスペンションリンクのリンク軸線若しくはその近傍に位置に設定すると共にストッパ受面からの反力が常に上記リンク軸線を通過するように設定することで、ストッパボルトが当接部に当接する際に生じるサスペンションリンクのリンク軸線回りの揺動発生を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、転舵につれて上記サスペンションリンクと車輪とが干渉する前に、当接部のストッパ受面にストッパボルトの先端部が当接することで、最大切れ角を規制するように設定する。
ここに、従来のストッパ構造では、切れ角規制時の衝撃によるサスペンションリンクの揺動を出来るだけ抑えるように設計することから、車輪の切れ角は、上記サスペンションリンクの配置によって決定する。特に、車輪バウンド時には、車輪が車幅方向内方に引き込まれるので、同じ切れ角であってもサスペンションリンクと車輪とのクリアランスが最も厳しくなる。したがって、当該バウンド時におけるサスペンションリンクと車輪との干渉を防止する観点から、車輪の最大切れ角を設定する必要がある。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたもので、バウンド時におけるサスペンションリンクと車輪との間の転舵時のクリアランスを拡大可能なステアリングナックルストッパ構造を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に記載した発明は、車体と車輪との間を連結するナックルアームの車輪側にストッパ受面を設けると共に、前記ストッパ受面に、車体と車輪との間を連結するサスペンションリンクから突出するストッパ部材の先端部を当接させることで、車輪の最大切れ角を規制するステアリングナックルストッパ構造において、上記サスペンションリンクは、車体側取付け部と車輪側取付け部との間の中間部の位置が、当該サスペンションリンクのリンク軸線の高さよりも上方に位置し、上記ストッパ部材は、上記サスペンションリンクの中間部から突出すると共に、平面視において、上記サスペンションリンクのリンク軸線よりもストッパ受面側に突出し、上記ストッパ受面は、上記サスペンションの上方へのストロークに伴い、当接しているストッパ部材先端部を上方に押し上げ可能な形状となっていることを特徴とするものである。
【0007】
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構成に対し、上記ストッパ部材は、サスペンションリンクへの取付部と先端部とを結ぶ軸が、上記リンク軸線若しくはその近傍を通過することを特徴とするものである
【0008】
次に、請求項に記載した発明は、請求項1又は請求項2に記載した構成に対し、上記ストッパ受面における、車輪がバウンドした状態でストッパ部材先端部が当接可能な面は、法線が斜め上方を向いていることを特徴とするものである。
次に、請求項に記載した発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載した構成に対し、上記サスペンションリンクの車輪側取付け部及び車体側取付け部の少なくとも一方は、ボールジョイントによって相手部材に連結されていることを特徴とするものである。
【0009】
次に、請求項に記載した発明は、請求項1〜請求項のいずれかに記載した構成に対し、上記ストッパ部材の先端部及びストッパ受面のどちらか一方は、当該ストッパ部材の先端部とストッパ受面とが当接した際の力の負荷方向へ揺動可能になっていると共に、その揺動に抗して弾性力を発揮する弾性体を備えることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の効果】
まず、請求項1に係る発明の効果を説明する。
車輪がバウンドする場合を考えると、車輪側と車体側のそれぞれに取り付けられるサスペンションリンクは、相対的に、車体側端部を中心にして車輪側端部が上方に回動するようにストロークする。ここで、ストッパ部材がサスペンションリンクの車体側端部と車輪側端部との中間部に設けられる一方、ストッパ受面はナックルアームの車輪側に設けられているため、単位ストローク当たりの上方への変位量は、車輪側に配置されているストッパ受面の方が、サスペンションリンクの中間部に設けられているストッパ部材よりも大きい。
【0011】
このため、転舵によりストッパ部材の先端部がストッパ受面に当接した状態で車輪がバウンドすると、ストッパ部材よりもストッパ受面の方が、単位ストローク当たりの上方への移動量が大きいことから、サスペンションリンクの上方へのストロークに伴い、ストッパ受面からストッパ部材の先端部に対し上方に向かう押し上げ力が作用する。
このとき、上方への外力が入力されるストッパ部材の先端部は、平面視において、サスペンションリンクのリンク軸線よりもストッパ受面側に突出していることから、上記ストッパ部材先端部に負荷された上方に向かう押し上げ力は、サスペンションリンクの中間部をリンク軸線回りに下方(ストッパ部材が上方に回動する方向)に回動させるモーメントとして作用する。
【0012】
すなわち、請求項1に係る発明によると、転舵によりストッパ部材がストッパ受面に当接して車輪が最大切れ角になっている、いわゆるフル転舵状態で車輪がバウンドすると、サスペンションリンクの中間部が、リンク軸線回りに下方に回動変位、つまり、平面視において、上記中間部がリンク軸線から離れる方向に回動変位して、バウンド時におけるサスペンションリンクと車輪との間のクリアランスを拡大でき、その結果、その分、車輪の最大切れ角を大きく設定可能となる。
また、フル転舵状態でバウンドした際に、確実にストッパ部材の先端部を上方に押し上げ可能となる。
【0013】
このとき、請求項2に係る発明を採用すると、上記リンク軸線の回動変位を起こさせるモーメントが効率よく発生可能になると共に、ストッパ部材がストッパ受面に衝突する際の反力をストッパ部材の軸方向に入力させることで、例えばサスペンションストロークがない状態で切れ角が規制された際のサスペンションリンク中間部の揺動を抑えることが可能となる
【0014】
また、請求項に係る発明を採用することで、ストッパ部材に対してストッパ受面の方が上方に多く相対移動する際に、斜め上向きの面でストッパ部材の先端部を上方に押し上げるので、確実にストッパ部材の先端部を上方に押し上げ可能となる。なお、斜め上向きの面の法線は、ストッパ部材の軸よりも、水平軸から上方に立ち上がっていることが好ましい。また、上記斜め上向きの面は曲面であってよい。
【0015】
また、請求項に係る発明においては、サスペンションリンクの少なくとも一方の取付け点をボールジョイントとすることで、上記サスペンションリンク中間部の回動変位が容易となる。
また、請求項に係る発明においては、ストッパ部材の先端部がストッパ受面に衝突すると、弾性体の弾性力による反力が操舵輪に対する復元力として作用する。この結果、フル転舵後のステアリングホイールが戻し易くなる。
【0016】
さらに、弾性体によって、ストッパ部材がストッパ受面に当接した際の衝撃が吸収されて、打音などの異音発生を低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係るフロントサスペンション構造を説明するための概略斜視図である。
本実施形態に係るフロントサスペンション構造のロアリンクは、図1に示されるように、車幅方向に延在して主に横荷重を受けるトランスバースリンク1と、そのトランスバースリンク1の車両前後方向後方に配置されて主として車両前後方向荷重を受けるコンプレッションロッド2とから構成される。後述の通り、上記コンプレッションロッド2が、ストッパ部材が設けられるサスペンションリンクである。
【0018】
トランスバースリンク1は、その車輪側端部1aがボールジョイント3を介してナックルスピンドル4の下部に連結して、車幅方向内方に延び、車体側端部1bを、弾性ブッシュ5を介して車体側部材16に上下揺動可能に連結している。上記ナックルスピンドル4は、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材を構成して車輪と共に転舵する。
上記ボールジョイント3によるトランスバースリンク1とナックルスピンドル4との連結構成について説明すると、上方に開口したソケット部がナックルスピンドル4の下部に設けられ、そのソケット部に球状案内部が嵌め込まれている。そして、当該球状案内部から上方に突出して突出部を構成するネジ部が、トランスバースリンク1の車輪側端部1aに締結されている。
【0019】
また、コンプレッションロッド2は、その車輪側端部2aがボールジョイント6を介してナックルスピンドル4の下部に連結して、略車両前後方向後方に延び、車体側端部2bを、弾性ブッシュ20を介して車体側部材(不図示)に連結している。
こちらのボールジョイント6の構成は、コンプレッションロッド2に形成されたソケット部に下側から球状案内部が嵌め込まれ、当該球状案内部から下方に突出するネジ部が、ナックルスピンドル4の下部に連結している。このように、上記トランスバースリンク1のボールジョイント3とコンプレッションロッド2のボールジョイント6の上下方向の配置を逆にすることで、両者1,2の車輪側端部1a、2aの高さをほぼ同じ高さに設定しても、トランスバースリンク1の車輪側取付け点P1よりもコンプレッションロッド2の車輪側取付け点P3の方が上方に配置されている。ここで、コンプレッションロッド2の車体側取付け点P4の高さは、上記車輪側取付け点P3と略同じ高さ若しくは当該車輪側取付け点P3よりも高く設定されている。このような構成を採用することで、オーバーハングの短縮を実現しながら、バウンド時のホイールセンタ軌跡を後下がりにすることが出来て、突起乗り越し時の衝撃をいなすことが出来、乗り心地の向上に繋がる。
【0020】
上記コンプレッションロッド2の車体側端部(車体側取付け部2b)に設けられる弾性ブッシュ20は、同軸に配置された内筒と外筒との間に、弾性部材である円筒状のゴム材が介装されて構成され、その軸を上下に向けた状態で配置されている。また、平面視において、上記弾性ブッシュ20のゴム材における、上記コンプレッションロッド2のリンク軸線L2が通過する位置に対し、図2に示すように、上記弾性ブッシュ20の軸を挟んで一対のスグリ21が形成されている。ここで、本実施形態では、弾性ブッシュ20の径方向の剛性を高く設定するために、上記ゴム材として剛性の高い材料を使用している。
【0021】
コンプレッションロッド2は、上述のように、両端部2a、2bが、相手部材である車体側部材及びナックルスピンドル4に対し連結している。そして、その両端部間の中間部2cは、図3及び図4に示すように、上側及び車両前後方向前側に向けて凸となるよう曲がった形状となることで、上記中間部2cは、コンプレッションロッド2のリンク軸線L2よりも上方に配置されている。
そのコンプレッションロッド2の中間部2cには、図2及び図3に示すように、略車両前後方向後方に突出するストッパボルト22が設けられている。また、ナックルスピンドル4の本体から後方に延びるナックルアーム9の後端面には、上記ストッパボルト22の先端部を当接可能なストッパ受面24を持った当接部材23が設けられている。上記ストッパ部材22がストッパ部材を構成する。
【0022】
上記ストッパボルト22は、図3〜図5に示すように、上述のように中間部2cからストッパ受面24側に向けて斜め下方に突出し、その軸が上記リンク軸線L2と交差すると共に先端部が当該リンク軸線L2よりもストッパ受面24側に突出している。
ここで、ストッパボルト22における、リンク軸線L2からの受面24側への突出量を大きくするほど、切れ角の減少に繋がるので、当該突出量は、コンプレッションロッド2を回動変位させるのに必要な最小限の値とする。もっとも、ストッパボルト22の長さに応じて、当接部23を車幅方向外方にオフセットさせてもよい。
【0023】
また、上記当接部材23のストッパ受面24は、上下方向に向かう輪郭が、図4及び図5に示すように、凹形状となっていて、ノーマル時(バウンドもリバウンドも生じていない状態)でフル転舵した際にストッパボルト22が当接するノーマル位置24aでの法線は上記ストッパボルト22の軸Sと略一致し、そのノーマル位置よりも下側部分24bは、法線がストッパボルト22の軸Sよりも上側に向くような、つまり斜め上方に向いた傾斜面となっている。一方、ノーマル位置24aよりも上側部分24cは、斜め下方を向いた傾斜面となっている。
【0024】
また、上記トランスバースリンク1における車輪に近い位置に、図1のように、ショックアブソーバ7の下部が連結している。ショックアブソーバ7は、上方に延び上端部が車体側部材に支持されている。そのショックアブソーバ7の上部にサスペンションスプリング8が取り付けられている。すなわち、サスペンションスプリング8の下部は、ショックアブソーバ7を介してトランスバースリンク1に連結している。
【0025】
また、符号10は、タイロッドを示し、該タイロッド10は、車幅方向に延在し、途中で上記コンプレッションロッド2の下側を通過して上記ナックルアームの先端部に連結している(図3も参照)。
また、図1中、符号11は、Aアームからなるアッパリンクであって、その車輪側端部11aが、ナックルスピンドル4から上方に延設された延設部12の上端部にボールジョイント13を介して連結している。
【0026】
次に、上記構成のフロントサスペンション構造におけるステアリングストッパ構造の作用・効果等について図面を参照しつつ説明する。
車輪がトーアウト方向に転舵するにつれて、車輪の後側が車幅方向内側に引き込まれて、該車輪の内側がコンプレッションロッド2に接近し、コンプレッションロッド2から突出するストッパボルト22がナックルアーム9に設けられたストッパ受面24に当接することで、図6及び図7に示すように、最大切れ角が規制されて、コンプレッションロッド2と車輪30との干渉が防止される。
【0027】
一方、ノーマル時若しくは車輪30がバウンドする途中でフル転舵されてストッパボルト22の先端部がストッパ受面24に当接した後に、さらに車輪30がバウンドすると、図8及び図9の実線位置から破線位置に移動して、サスペンションの上方へのストロークに伴う単位ストローク当たりの上方への移動量が、ストッパボルト22よりもストッパ受面24の方が大きいことから、ストッパボルト22先端部が当接するストッパ受面24の位置が、斜め上方を向いた下側部分24bとなることで、バウンドに伴い、図5に示すように、該下側部分24bによってストッパボルト22の先端部が上方に押し上げられる。この押し上げ力F1によって、ストッパボルト22を通じてコンプレッションロッド2には、リンク軸線L2を回転中心とした下側に向かうモーメントが作用し、コンプレッションロッド2の中間部2cは、リンク軸線L2回りに下方に回動変位して、車両前後方向前側に移動する。このように、フル転舵状態でバウンドすると、車幅方向内側に引き込まれた車輪後側からコンプレッションロッド2の中間部2cが、図7に一点鎖線で示すように、離れる方向に変位することで、バウンド時における当該コンプレッションロッド2と車輪30とのクリアランスが緩和され、その分、最大切れ角を大きく設定可能となる。
【0028】
また、コンプレッションロッド2の車輪側端部2aについては、ボールジョイント6によってナックルスピンドル4(相手部材)に連結しているので、上記フル転舵且つバウンドの際のコンプレッションロッド2のリンク軸線L2回りの回動変位が容易となっている。すなわち、小さな押し上げ力F1で中間部2cを回動変位させることが可能となる。
また、コンプレッションロッド2の下側をタイロッド10が通過するが、上述のように、コンプレッションロッド2の中間部2cは上方に凸となるように曲がっているので、コンプレッションロッド2とタイロッド10とのクリアランスが大きく設計されている。
【0029】
ここで、上記実施形態では、ストッパボルト22の軸Sがリンク軸線L2若しくはその近傍を通過するように設計した場合を例示しているが当該ストッパボルト22の軸がリンク軸線L2及びその近傍を通過しないように設定しても良い。もっとも、ストッパボルト22の軸をリンク軸線L2に近づける方が、コンプレッションロッド2が回動変位させるモーメントを大きく設定可能となり、有利である。
【0030】
なお、ストッパボルト22の軸がリンク軸線L2若しくはその近傍を通過しない場合には、車輪のバウンド・リバウンドに関係なく、ストッパボルト22がストッパ受面24に当接する際の反力によって、不要なモーメントがコンプレッションロッド2に作用する。
また、ストッパボルト22は、必ずしも真っ直ぐ延びている必要はなく、途中が折れ曲がっていても良い。この場合には、ストッパボルト22の根元(コンプレッションロッド2への取付け部)と先端部とを結ぶ線が当該ストッパボルト22の軸となる。
【0031】
また、ストッパ受面24を上下に延びる平面に設定しても良いが、当接したストッパボルト22の先端部に対して摩擦力で押し上げ力を作用させる必要があるため、ストッパボルト22の先端部のストッパ受面24への押しつけを強くする必要がある。
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の基本構成は、図10に示すように、上記第1実施形態と同様であり、ストッパ部材を構成するストッパボルト22の構造だけが異なる。
【0032】
すなわち、本実施形態のストッパボルト22は、その軸方向途中位置にコイルスプリング40が介挿され、該コイルスプリング40は、軸方向Sに伸縮することで弾性力F2を発揮可能となっている。この結果、ストッパボルト22の先端部22aは軸方向Sへ揺動可能となっている。ストッパボルト22は、無負荷状態(ストッパ受面24に当接していない状態)では、その軸がリンク軸線L2と交差すると共に先端部22aが当該リンク軸線L2よりもストッパ受面24側に突出している。
【0033】
次に、本実施形態の作用・効果などについて説明する。
運転者が車庫入れなどでステアリングホイールをフル転舵すると、ストッパボルト22がストッパ受面24に当接して車輪の最大切れ角を規制する。このとき、ストッパボルト22に対し相対的に軸方向Sに向かう力が負荷されるので、ストッパボルト22の先端部22aが後退するように揺動しコイルスプリング40が圧縮される。この結果、図11に示すように、コイルスプリング40の弾性力F2が、ストッパ受面24に対し操舵輪の復元力として作用する。したがって、車庫入れなどの際に、フル転舵したステアリングホイールの切り戻しが上記コイルスプリング40の弾性力F2分だけ容易となる。
【0034】
また、ストッパボルト22の先端部22aは、ストッパ受面24に当接する際にコイルスプリング40が圧縮する方向に揺動(後退)し、もってコイルスプリング40で衝撃が緩和される結果、当該当接の際における打音などの異音発生を低減若しくは抑えることが可能となる。
ここで、上記ストップボルトの先端部22aを、図12に示すように、根元側に対し入れ子状として軸方向Sにのみ揺動可能に拘束すると、ストッパボルト22の先端部22aを揺動可能としても、図5に示すようなコンプレッションロッド2の揺動作用に対する影響を小さくすることができる。
【0035】
また、上記実施形態では、弾性体としてコイルスプリング40を例示したが、ゴムなどの弾性体であっても良い。
また、ストッパボルト22の先端部22a側を揺動可能にする場合を例示したが、ストッパ受面24側をストッパボルト22との当接方向に揺動可能としても良い。例えば、ストッパ受面24を、ナックルアーム9側を中心に揺動可能とする共に、初期位置に付勢するゴムなどの弾性体をストッパ受面24とナックルアーム9との間に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係るフロントサスペンション構造を示す斜視図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係るサスペンションリンクの配置を示す模式的平面図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係るストッパボルトとストッパ受面との関係を示す平面図である。
【図4】本発明に基づく第1実施形態に係るコンプレッションロッドを示す車両前後方向から見た図である。
【図5】本発明に基づく第1実施形態に係る押し上げ時における挙動を説明する図である。
【図6】本発明に基づく第1実施形態に係るフル転舵時を示す模式的平面図である。
【図7】本発明に基づく第1実施形態に係るフル転舵且つバウンド時の挙動を説明する図である。
【図8】転舵状態でのバウンドでの挙動を説明する平面図である。
【図9】バウンド時の挙動を説明する側面図である。
【図10】本発明に基づく第2実施形態に係るフロントサスペンション構造を示す平面図である。
【図11】本発明に基づく第2実施形態に係るフル転舵時を示す模式的平面図である。
【図12】本発明に基づく第2実施形態に係る別のストッパボルト構造を示す図である。
【符号の説明】
1 トランスバースリンク(横方向リンク)
1a 車輪側端部
2 コンプレッションロッド(前後方向リンク、サスペンションリンク)
3 ボールジョイント
4 ナックルスピンドル(車輪支持部材)
5 弾性ブッシュ
6 ボールジョイント
7 ショックアブソーバ
8 サスペンションスプリング
9 ナックルアーム
10 タイロッド
11 アッパリンク
12 延設部
20 弾性ブッシュ
21 スグリ
22 ストッパボルト(ストッパ部材)
22a 先端部
23 当接部材
24 ストッパ受面
30 車輪(タイヤ)
40 コイルスプリング(弾性体)
L1 トランスバースリンクのリンク軸線
L2 コンプレッションロッドのリンク軸線
P1 トランスバースリンクのボールジョイントの回転中心
(車輪側取付け点)
P3 コンプレッションロッドの車輪側取付け点
P4 コンプレッションロッドの車体側取付け点
S ストッパボルトの軸
F1 押し上げ力
F2 弾性力

Claims (5)

  1. 車体と車輪との間を連結するナックルアームの車輪側にストッパ受面を設けると共に、前記ストッパ受面に、車体と車輪との間を連結するサスペンションリンクから突出するストッパ部材の先端部を当接させることで、車輪の最大切れ角を規制するステアリングナックルストッパ構造において、
    上記サスペンションリンクは、車体側取付け部と車輪側取付け部との間の中間部の位置が、当該サスペンションリンクのリンク軸線の高さよりも上方に位置し、
    上記ストッパ部材は、上記サスペンションリンクの中間部から突出すると共に、平面視において、上記サスペンションリンクのリンク軸線よりもストッパ受面側に突出し
    上記ストッパ受面は、上記サスペンションの上方へのストロークに伴い、当接しているストッパ部材先端部を上方に押し上げ可能な形状となっていることを特徴とするステアリングナックルストッパ構造。
  2. 上記ストッパ部材は、サスペンションリンクへの取付部と先端部とを結ぶ軸が、上記リンク軸線若しくはその近傍を通過することを特徴とする請求項1に記載したステアリングナックルストッパ構造。
  3. 上記ストッパ受面における、車輪がバウンドした状態でストッパ部材先端部が当接可能な面は、法線が斜め上方を向いていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載したステアリングナックルストッパ構造。
  4. 上記サスペンションリンクの車輪側取付け部及び車体側取付け部の少なくとも一方は、ボールジョイントによって相手部材に連結されていることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載したステアリングナックルストッパ構造。
  5. 上記ストッパ部材の先端部及びストッパ受面のどちらか一方は、当該ストッパ部材の先端部とストッパ受面とが当接した際の力の負荷方向へ揺動可能になっていると共に、その揺動に抗して弾性力を発揮する弾性体を備えることを特徴とする請求項1〜請求項のいずれかに記載したステアリングナックルストッパ構造。
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