JP3748582B2 - 自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置 - Google Patents
自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3748582B2 JP3748582B2 JP33416094A JP33416094A JP3748582B2 JP 3748582 B2 JP3748582 B2 JP 3748582B2 JP 33416094 A JP33416094 A JP 33416094A JP 33416094 A JP33416094 A JP 33416094A JP 3748582 B2 JP3748582 B2 JP 3748582B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hook block
- hoisting
- winch
- lowering
- telescopic boom
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Jib Cranes (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自走式クレ−ン、特にフックブロックを伸縮ブ−ムの下面に沿って格納固定するよう構成した自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の自走式クレ−ンの構成を、トラックの運転室と荷台間の車輌フレ−ム上にクレ−ン装置を架装した車輌搭載型の自走式クレ−ンを例に説明する。自走式クレ−ンAは、図2に示す如く、トラック1の運転室2と荷台3間の車輌フレ−ム4上に搭載されたクレ−ン基台5と、当該クレ−ン基台5上に旋回駆動自在に取付けられた旋回ポスト6、当該旋回ポスト6の上部にその基端部を枢着され起伏用シリンダ7によって起伏駆動される伸縮ブ−ム8、および前記旋回ポスト6に内装されたウインチ9により巻取り繰出し駆動されるワイヤロ−プ10によって前記伸縮ブ−ム8の先端部から吊下げられたフックブロック11とで構成されている。
【0003】
このように構成した自走式クレ−ンAを用いてクレ−ン作業を行うには、伸縮ブ−ム8の先端部から吊下げたフックブロック11に荷物を吊持し、伸縮ブ−ム8を起伏・旋回駆動させて伸縮ブ−ム8の先端部を任意な位置に移動させた後、ウインチ9を巻上げ巻下げ駆動してフックブロック11を昇降させて行うようになっている。
【0004】
次に、起伏用シリンダ7を起伏駆動するための起伏駆動機構と、ウインチ9を巻上げ巻下げ駆動するためのウインチ駆動機構を図3に基づき説明する。12は、起伏用切換弁であり、起伏操作手段13の起仰側あるいは倒伏側への操作で切換えられて、油圧ポンプ14が吐出する作動油を起伏用シリンダ7の油室7a,7bに択一的に供給して当該起伏用シリンダ7を起仰駆動あるいは倒伏駆動するようになっている。また、15はウインチ用切換弁であり、ウインチ操作手段16の巻上げ側あるいは巻下げ側への操作で切換えられて、油圧ポンプ14が吐出する作動油をウインチ駆動用モ−タ17の油路17a,17bに択一的に供給して当該ウインチ駆動用モ−タ17を巻上げ駆動あるいは巻下げ駆動してフックブロック11を昇降させるようになっている。
【0005】
18は、前記起伏用切換弁12とウインチ用切換弁15を切換操作するための切換信号を出力する弁操作手段であり、前記起伏操作手段13の起仰側あるいは倒伏側への操作信号を受け取って操作量に応じて前記起伏用切換弁12を起仰側あるいは倒伏側に切換操作する切換信号を出力する起伏操作信号出力部18aと、ウインチ操作手段16の巻上げ側あるいは巻下げ側への操作信号を受け取って操作量に応じて前記ウインチ用切換弁15を巻上げ側あるいは巻下げ側に切換操作する切換信号を出力するウインチ操作信号出力部18b、および後述するフックブロック格納操作信号出力部18cとで以て構成されている。
【0006】
一方、この種の自走式クレ−ンAには、フックブロック11が伸縮ブ−ム8の先端部に当接したのをオペレ−タが気付かずにフックブロック11の巻上げ駆動を継続してワイヤロ−プ10が切断するという事故を未然に防止するために過巻防止手段19が取付けられている。当該過巻防止手段19は、伸縮ブ−ム8の先端部に取付けた過巻検出スイッチ20から検出用ワイヤロ−プ21を介して過巻検出用重錘22を吊持して構成されており、巻上げ駆動中のフックブロック11が前記検出用重錘22に当接して検出用ワイヤロ−プ21の担持力が減少したのを過巻検出スイッチ20で検出することでフックブロック11の過巻き状態を検出し、この検出信号を前記弁操作手段18の起伏操作信号出力部18aとウインチ操作信号出力部18bにそれぞれ入力するようになっている。そして、検出信号が入力された起伏操作信号出力部18aは、起伏用切換弁12を起仰側へ切換えるための起仰切換信号の出力を規制して起伏用シリンダ7の起仰側への駆動を停止させ、同様にウインチ操作信号出力部18bは、ウインチ用切換弁15を巻上げ側へ切換えるための巻上げ切換信号の出力を規制してウインチ駆動用モ−タ17の巻上げ側への駆動を停止させるようになっている。
【0007】
これにより、フックブロック11が巻上げ駆動中に伸縮ブ−ム8の先端部に近接して過巻き状態となった場合には、過巻検出スイッチ20によってフックブロック11の過巻き状態が検出され、この検出信号を受け取った弁操作手段18の起伏操作信号出力部18aとウインチ操作信号出力部18bが、起伏用切換弁12を起仰側に切換える起仰切換信号とウインチ用切換弁15を巻上げ側に切換える巻上げ切換信号をそれぞれ規制するので、フックブロック11が伸縮ブ−ム8の先端部により接近する方向への駆動、すなわちフックブロック11の過巻き状態がより助長される方向への駆動であるフックブロック11の巻上げ側への駆動と起伏用シリンダ7の起仰側への駆動が自動的に停止するのである。これにより、フックブロックの過巻きによるワイヤロ−プ10の切断事故が未然に防止できるのである。なお、フックブロック11が伸縮ブ−ム8の先端部から離間する方向への駆動、すなわちフックブロック11の過巻き状態が解消される方向への駆動であるフックブロック11の巻下げ側への駆動と起伏用シリンダ7の倒伏側への駆動は自由に行えるようになっている。
【0008】
また、近年この種の自走式クレ−ンAには、走行移動時におけるフックブロック11の揺動を防止するため、フックブロック11を伸縮ブ−ム8の先端部に自動的に格納固定するフックブロック自動格納手段23が設けられている。当該フックブロック自動格納手段23は、伸縮ブ−ム8の先端滑車24より前方位置に設けた枢支軸25により起伏軌跡面に沿って揺動自在に枢支したフック格納リンク26を設けると共に、フックブロック11が過巻き状態のため過巻検出スイッチ20の検出信号を受けてウインチ操作信号出力部18bが出力を規制しているウインチ用切換弁15を巻上げ側に切換操作する巻上げ操作信号を規制を解除して出力し、更にフックブロック11の巻上げ駆動が可能となるよう構成している。このため、フックブロック11を過巻き状態から更に巻上げ駆動することにより、当該フックブロック11の上面が前記フック格納リンク26の下端部に係合し、更なる巻上げ駆動によりフックブロック11が前記枢支軸25を中心に伸縮ブ−ム8の基端方向に回動し、伸縮ブ−ム8の下面に沿った格納位置(図3実線図示位置)に格納固定されるようになっている。これにより、フックブロック11は、伸縮ブ−ム8の下面に沿った格納位置に固定され、走行移動時のフックブロック11の揺動が防止されるようになっているのである。なお、上記一連のフックブロック11の格納操作は、過巻き状態にあるフックブロック11を更に巻上げ駆動することによって自動的に行われるようになっているので、オペレ−タの煩雑な操作が不要となり負担が軽減されるのである。
【0009】
なお、上記フックブロック自動格納手段23における過巻き状態のフックブロック11をウインチ操作信号出力部18bの巻上げ操作信号の出力規制を解除して更に巻上げ側に駆動させる構成は、次の通りである。すなわち、27はフック格納操作スイッチであり、走行移動等のためにフックブロック11を格納位置に格納しようとする際にオペレ−タによって手動操作されるようになっている。フック格納操作スイッチ27の操作信号は、前記弁操作手段18のフックブロック格納操作信号出力部18cに入力されており、当該操作信号を入力されたフックブロック格納操作信号出力部18cは、前記ウインチ操作信号出力部18bに対しフックブロック11が過巻き状態のため過巻検出スイッチ20の検出信号を受けて出力を規制しているウインチ用切換弁15を巻上げ側に切換操作する巻上げ操作信号を規制を解除して出力させる如き信号を出力すると共に、油圧ポンプ14の吐出圧を規制するリリ−フ弁28のベント回路に介装され当該リリ−フ弁28の設定圧を低圧に設定してウインチ駆動用モ−タ17の駆動力を低減させる開閉弁29に対し開弁信号を出力するようになっている。なお、30はリリ−フ弁28の設定圧を低圧に設定するための低圧設定用のパイロット弁である。
【0010】
このように構成されているので、フックブロック11が過巻き状態のためウインチ操作信号出力部18bにより巻上げ操作信号の出力が規制されていても、フック格納操作スイッチ27を操作すればウインチ操作信号出力部18bによる前記巻上げ操作信号の出力規制が解除されるので、ウインチ操作手段16を巻上げ側に操作すればウインチ用切換弁15が巻上げ側に切換えられてフックブロック11の巻上げ駆動が可能となるのである。また、その際にウインチ駆動用モ−タ17に供給される作動油の圧力が、開閉弁29の開弁によりリリ−フ弁28の設定圧がパイロット弁30の設定圧である低圧に設定されて低圧となり、ウインチ駆動用モ−タ17の駆動力(巻上げ力)が低減されるので、フックブロック11の格納操作時におけるフック格納リンク26やワイヤロ−プ10の損傷が防止できるのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フックブロック11が過巻き状態となった時にフックブロック11の巻上げ側への駆動と起伏用シリンダ7の起仰側への駆動を自動的に停止するよう構成した過巻防止手段19と、フックブロック11を過巻き状態から更に巻上げ駆動して伸縮ブ−ム8の下面に沿った格納位置に自動的に格納するよう構成したフックブロック自動格納手段23の両者を装備した自走式クレ−ンAでは、例えば図3に示す如く、トラックの荷台3上に荷物を積載した状態で伸縮ブ−ム8を略水平状態に倒伏させ当該伸縮ブ−ム8の下面にフックブロック11を格納固定したフックブロック11の格納状態(図3実線図示位置)から、フックブロック11を伸縮ブ−ム8の先端方向に回動垂下させた作業状態(図3鎖線図示位置)に格納状態を解除する際には、次の如き問題が生じる。
【0012】
すなわち、フックブロック11の格納状態を解除して作業状態とするためには、ウインチ駆動用モ−タ17を巻下げ側に駆動してフックブロック11を降下させ伸縮ブ−ム8の先端方向に回動させる必要があるが、荷台3上の荷物とフックブロック11とが干渉して降下回動が行えず、格納状態を解除できないという問題が生じる(図3一転鎖線図示状態)。また、フックブロック11が荷物と干渉しないようにするため起伏用シリンダ7を起仰側に駆動して伸縮ブ−ム8を起仰させようとしても、フックブロック11が過巻き状態のため起伏用切換弁12を起仰側へ切換操作する起仰操作信号の出力が規制されており、起伏用シリンダ7の起仰側への駆動も行えないという問題が生じる。
【0013】
上記の問題は、フックブロック11を巻下げ駆動しても荷物と干渉しない位置まで一旦伸縮ブ−ム8を旋回駆動させた後に、フックブロック11を巻下げ側に駆動して過巻き状態を解除し、その後で伸縮ブ−ム8を起仰側に駆動することで解消されるが、この場合には伸縮ブ−ム8を一度旋回駆動させる必要があり、操作が煩雑になるという問題があった。また、狭小な場所で作業を行う場合や荷物の形状によっては伸縮ブ−ム8の旋回駆動が行えないという問題があった。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑み、フックブロック11を格納状態から作業状態に解除する際に、例え荷台3上に荷物が積載されていたとしても伸縮ブ−ム8を旋回駆動することなく容易に格納状態を解除することのできる自走式クレ−ンのフックブロックの格納解除装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の自走式クレーンにおけるフックブロックの格納解除装置は次の如く構成する。すなわち、
起伏用切換弁の切換操作で駆動される起伏用シリンダによって起伏駆動される伸縮ブームと、当該伸縮ブームの先端部に吊下げられウインチ用切換弁の切換操作で駆動されるウインチによって巻上げ巻下げ駆動されるフックブロックとを備え、当該フックブロックが伸縮ブームの先端部に接近した過巻き状態からの巻上げ駆動により伸縮ブームの先端部に直接あるいは間接的に当接し、更なる巻上げ駆動によりフックブロックが伸縮ブームの基端方向に回動して伸縮ブームの下面に沿った格納位置にもたらされるよう構成した自走式クレーンにおけるフックブロックの格納解除装置において、
フック格納解除スイッチと、前記起伏用切換弁の起仰側への操作を検出する起仰操作検出手段あるいは前記ウインチ用切換弁の巻下げ側への操作を検出する巻下げ操作検出手段とを設け、前記フック格納解除スイッチが操作された状態で、前記起仰操作検出手段あるいは巻下げ操作検出手段が作動したときに、前記起伏用切換弁を起仰側に微速操作すると共に、ウインチ用切換弁を巻下げ側に微速操作するよう構成したことを特徴とする自走式クレーンにおけるフックブロックの格納解除装置。
【0016】
【作用】
以上の如く構成した本発明の自走式クレーンにおけるフックブロックの格納解除装置は、フック格納解除スイッチと、起伏用切換弁の起仰側への操作を検出する起仰操作検出手段あるいはウインチ用切換弁の巻下げ側への操作を検出する巻下げ操作検出手段とを設け、前記フック格納解除スイッチが操作された状態で、前記起仰操作検出手段あるいは巻下げ操作検出手段が作動したときに、起伏用切換弁を起仰側に微速操作すると共に、ウインチ用切換弁を巻下げ側に微速操作するよう構成したので、オペレータはフック格納解除スイッチを操作した状態で、起伏用切換弁を起仰側に切換えるよう操作するか、あるいはウインチ用切換弁を巻下げ側に切換えるよう操作すれば、起伏用切換弁が起仰側に微速操作されて起伏用シリンダが起仰側にゆっくりと駆動され伸縮ブームが起仰すると共に、ウインチ用切換弁が巻下げ側に微速操作されてウインチ駆動用モータが巻下げ側にゆっくりと駆動されフックブロックが降下するので、フックブロックが荷台上の荷物等に干渉することなく格納状態から作業状態にもたらされるのである。このため、フックブロックと荷物との干渉をなくすために一旦伸縮ブームを旋回駆動させる必要がなくなり、フックブロックの格納状態からの解除が容易になるのである。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置の実施例を、図1に基づき説明する。なお、本発明におけるフックブロックの格納解除装置は、従来技術として説明したフックブロック自動格納手段23の構成に、フックブロックの格納状態からの解除機能を付加したものであり、以下の説明ではこの相違点についてのみ説明するものとする。
【0018】
31は、フック格納解除スイッチであり、フックブロック11を格納状態から作業状態に解除する際に、フックブロック11が荷台3上の荷物に干渉して降下させることができない場合にオペレ−タが手動操作するようになっている。32は、弁操作手段であり、起伏操作信号出力部32aと、ウインチ操作信号出力部32b、フックブロック格納操作信号出力部32c、フックブロック格納解除操作信号出力部32d、起仰操作検出手段32e、および巻下げ操作検出手段32fとで構成されている。
【0019】
起仰操作検出手段32eは、起伏操作手段13が起仰側に操作されたことを検出して起仰操作信号を出力するようになっており、また巻下げ操作検出手段32fは、ウインチ操作手段16が巻下げ側に操作されたことを検出して巻下げ操作信号をそれぞれ出力するようになっている。一方、フックブロック格納解除操作信号出力部32dは、前記起仰操作検出手段32eからの起仰操作信号と巻下げ操作検出手段32fからの巻下げ操作信号、および前記フック格納解除スイッチ31からの操作信号がそれぞれ入力されており、これらの信号を受けて次の如く機能するようになっている。すなわち、フック格納解除スイッチ31が操作されて操作信号が入力されている状態において、起仰操作検出手段32eからの起仰操作信号か、あるいは巻下げ操作検出手段32fからの巻下げ操作信号のいずれか一方の操作信号が入力された場合に、前記起伏操作信号出力部32aに対し起伏操作手段13の操作量に係わりなく起伏用切換弁12を起仰側に微速切換えする切換信号を出力させる如き信号を出力し、またウインチ操作信号出力部32bに対しウインチ操作手段16の操作量に係わりなくウインチ用切換弁15を巻下げ側に微速切換えする切換信号を出力させる如き信号を出力するようになっている。
【0020】
なお、起伏操作信号出力部32aとウインチ操作信号出力部32bは、新しく付加されたフックブロックの格納解除機能以外の機能については、従来の起伏操作信号出力部18aとウインチ操作信号出力部18bの機能と何ら変更されておらず、またフックブロック格納操作信号出力部32cの機能も、従来のフックブロック格納操作信号出力部18cの機能と何ら変更されていないものである。
【0021】
これにより、オペレ−タは荷台3上の荷物のためにフックブロック11の格納状態からの解除操作が行えない場合に、フック格納解除スイッチ31を操作し、その状態で起伏操作手段13を起仰側に操作するか、あるいはウインチ操作手段16を巻下げ側に操作すれば、起伏用切換弁12が起仰側に微速操作されて起伏用シリンダ7がゆっくりと起仰側に駆動されると共に、ウインチ用切換弁15が巻下げ側に微速操作されてウインチ駆動用モ−タ17がゆっくりと巻下げ側に駆動されるのである。このため、伸縮ブ−ム8がゆっくりと起仰すると共に、フックブロック11がゆっくりと巻下げられるので、例え荷台3上に荷物が積載されていたとしてもフックブロック11が荷物に干渉することなく、伸縮ブ−ム8の下面に沿った格納状態から伸縮ブ−ム8の先端部に垂下された作業状態までフックブロック11を降下回動させることができるのである。よって、フックブロック11を格納状態から作業状態に解除する際に、一旦伸縮ブ−ム8を旋回駆動させてフックブロック11と荷物との干渉を防止するという煩雑な操作が不要となり、オペレ−タの負担が軽減されるのである。
【0022】
また、フックブロック11を伸縮ブ−ム8の下面に沿った格納位置に自動的に格納固定させたい場合には、従来と同様にフック格納操作スイッチ27を操作してウインチ操作手段16を巻上げ側に操作すればよい。これにより、ウインチ用切換弁15を巻上げ側に切換えるための巻上げ操作信号の出力規制が解除されるので、ウインチ用切換弁15が巻上げ側に切換操作されてフックブロック11が巻上げ側に駆動し、フックブロック11が伸縮ブ−ム8の下面に沿った格納状態にもたらされるのである。
【0023】
なお、上記の実施例では、フック格納解除スイッチ31を操作した状態で、起伏操作手段13とウインチ操作手段16のいずれか一方を操作すれば、フックブロック11の格納状態からの解除が行われるように構成しているが、本発明のフックブロックの格納解除装置はこれに限定されるものではなく、起仰操作検出手段32eのみを装備して起伏操作手段13を起仰側に操作した場合にのみフックブロック11の格納状態からの解除が行われるよう構成してもよく、あるいは巻下げ操作検出手段32fのみを装備してウインチ操作手段16を巻下げ側に操作した場合にのみフックブロック11の格納状態からの解除が行われるよう構成してもよいこと勿論である。
【0024】
また、上記の実施例では、伸縮ブ−ム8の先端部に揺動自在に枢支したフック格納リンク26を用いて間接的にフックブロック11を伸縮ブ−ム8の下面に沿った格納位置に格納固定するように構成しているが、本発明のフックブロックの格納解除装置はこれに限定されるものでなく、伸縮ブ−ム8の先端部に円弧状の案内部材を取付け、当該案内部材にフックブロック11の上面が直接当接して案内部材に設けられた案内面に沿ってフックブロック11が基端方向に回動し伸縮ブ−ム8の下面の格納位置に格納固定されるよう構成してもよいこと勿論である。
【0025】
また、上記の実施例では、起仰操作検出手段32eと巻下げ操作検出手段32fを設けて起伏用切換弁12を起仰側へ切換える操作とウインチ用切換弁15を巻下げ側へ切換える操作をそれぞれ検出するように構成しているが、本発明のフックブロックの格納解除装置はこれに限定されるものでなく、起伏操作信号出力部32aとウインチ操作信号出力部32bにこの機能を持たせて構成してもよいこと勿論である。また、起伏操作手段13とウインチ操作手段16に操作レバ−が操作されたことを検出する検出スイッチを設けて構成してもよいこと勿論である。
【0026】
また、上記の実施例では、フック格納操作スイッチ27とフック格納解除スイッチ31の2個の操作スイッチを別途設けて構成しているが、本発明のフックブロックの格納解除装置はこれに限定されるものではなく、例えば弁操作手段32をCPUを用いてプログラム制御する場合には、共通の操作スイッチで構成してもよいこと勿論である。
【0027】
また、上記の実施例では、フックブロック11を格納状態から解除する際に、起伏用切換弁12とウインチ用切換弁15を微速操作して伸縮ブ−ム8の起仰側への駆動とフックブロック11の巻下げ側への駆動をゆっくりと行えるように構成しているが、本発明のフックブロックの格納解除装置はこれに限定されるものではなく、起伏用シリンダ7とウインチ駆動用モ−タ17の駆動速度を充分に遅く設定した場合には、この機能を省略してもよいこと勿論である。また、起伏用シリンダ7を起仰側に駆動する油路とウインチ駆動用モ−タ17を巻下げ側に駆動する油路にそれぞれ絞り弁を介装して、駆動速度の上限を規制するよう構成してもよいこと勿論である。
【0028】
また、上記の実施例では、トラックの運転室2と荷台間3の車輌フレ−ム4上にクレ−ン装置を架装した自走式クレ−ンについて説明したが、本発明のフックブロックの格納解除装置はこれに限定されるものではなく、フックブロック11の自動格納手段を備えたホイ−ルクレ−ン等の自走式クレ−ンに適応してもよいこと勿論である。
【0029】
【発明の効果】
以上の如く構成し作用する本発明の自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置は、フックブロックを伸縮ブ−ムの下面に沿った格納状態から解除する際に、フックブロックと荷台上の荷物等が干渉せずに自動的に格納状態からの解除が行われ、オペレ−タの煩雑な操作が不要となり負担が軽減されるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置の説明図である。
【図2】本発明のフックブロックの格納解除装置が装備される自走式クレ−ンの説明図である。
【図3】従来の自走式クレ−ンにおけるフックブロック自動格納手段の説明図である。
【符号の説明】
7 起伏用シリンダ
8 伸縮ブ−ム
11 フックブロック
12 起伏用切換弁
15 ウインチ用切換弁
17 ウインチ
31 フック格納解除スイッチ
32e 起仰操作検出手段
32f 巻下げ操作検出手段
Claims (1)
- 起伏用切換弁の切換操作で駆動される起伏用シリンダによって起伏駆動される伸縮ブームと、当該伸縮ブームの先端部に吊下げられウインチ用切換弁の切換操作で駆動されるウインチによって巻上げ巻下げ駆動されるフックブロックとを備え、当該フックブロックが伸縮ブームの先端部に接近した過巻き状態からの巻上げ駆動により伸縮ブームの先端部に直接あるいは間接的に当接し、更なる巻上げ駆動によりフックブロックが伸縮ブームの基端方向に回動して伸縮ブームの下面に沿った格納位置にもたらされるよう構成した自走式クレーンにおけるフックブロックの格納解除装置において、
フック格納解除スイッチと、前記起伏用切換弁の起仰側への操作を検出する起仰操作検出手段あるいは前記ウインチ用切換弁の巻下げ側への操作を検出する巻下げ操作検出手段とを設け、前記フック格納解除スイッチが操作された状態で、前記起仰操作検出手段あるいは巻下げ操作検出手段が作動したときに、前記起伏用切換弁を起仰側に微速操作すると共に、ウインチ用切換弁を巻下げ側に微速操作するよう構成したことを特徴とする自走式クレーンにおけるフックブロックの格納解除装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33416094A JP3748582B2 (ja) | 1994-12-15 | 1994-12-15 | 自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33416094A JP3748582B2 (ja) | 1994-12-15 | 1994-12-15 | 自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08169690A JPH08169690A (ja) | 1996-07-02 |
JP3748582B2 true JP3748582B2 (ja) | 2006-02-22 |
Family
ID=18274217
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33416094A Expired - Fee Related JP3748582B2 (ja) | 1994-12-15 | 1994-12-15 | 自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3748582B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4447107B2 (ja) * | 2000-03-28 | 2010-04-07 | 株式会社タダノ | 車載式クレーンのブーム制御装置 |
KR101705817B1 (ko) * | 2015-05-21 | 2017-02-13 | 디와이 주식회사 | 크레인 장치 |
-
1994
- 1994-12-15 JP JP33416094A patent/JP3748582B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08169690A (ja) | 1996-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3748582B2 (ja) | 自走式クレ−ンにおけるフックブロックの格納解除装置 | |
JP2002362880A (ja) | ブーム式クレーンを用いた荷物の地切り方法、および、装置 | |
JP2008019062A (ja) | クレーンの自動格納制御装置 | |
JP2001233587A (ja) | 車載式作業機のブーム倒伏規制装置 | |
JP4467691B2 (ja) | 高所作業車 | |
JP2003040580A (ja) | ブーム作業機の破損防止装置 | |
JP4421726B2 (ja) | 車載式作業機の旋回停止装置 | |
JP4102061B2 (ja) | クレーンのフック格納装置 | |
JP4708698B2 (ja) | クレーンのブーム格納装置 | |
JP4988990B2 (ja) | クレーンのジブ起伏制御装置 | |
JP2605954Y2 (ja) | ブームを有する移動式作業機のアウトリガ装置 | |
JP4625169B2 (ja) | 2速油圧モータの制御装置 | |
JPH01256497A (ja) | 伸縮ブームを有するクレーンの吊荷地切時荷振防止装置 | |
JP4556152B2 (ja) | 車載式クレーンのブーム自動格納装置 | |
JP4354048B2 (ja) | クレーンのフック操作装置 | |
JP3126667B2 (ja) | フック格納機構付きクレーン | |
JP3964513B2 (ja) | トラック搭載型クレーンの安定限界信号発生装置 | |
JP3724980B2 (ja) | リーダ式杭打機 | |
JP2555425Y2 (ja) | 自走式クレーンのフック格納装置 | |
JP2585680Y2 (ja) | 自走式クレーンのフック格納装置 | |
JP2001220089A (ja) | クレーンのフック格納制御装置 | |
JPH08198589A (ja) | 自走式クレーンにおけるフックブロック操作装置 | |
JP4447107B2 (ja) | 車載式クレーンのブーム制御装置 | |
JP2001287890A (ja) | 車載式クレーンのフック格納制御装置 | |
JPH0544391Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051129 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111209 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121209 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131209 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |