JP3748007B2 - エンジンのオイルリリーフ構造 - Google Patents

エンジンのオイルリリーフ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3748007B2
JP3748007B2 JP05055099A JP5055099A JP3748007B2 JP 3748007 B2 JP3748007 B2 JP 3748007B2 JP 05055099 A JP05055099 A JP 05055099A JP 5055099 A JP5055099 A JP 5055099A JP 3748007 B2 JP3748007 B2 JP 3748007B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
timing chain
control valve
chain
hydraulic control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP05055099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000248916A (ja
Inventor
久志 尾関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP05055099A priority Critical patent/JP3748007B2/ja
Publication of JP2000248916A publication Critical patent/JP2000248916A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3748007B2 publication Critical patent/JP3748007B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はエンジンのオイルリリーフ構造に係り、特に、油圧制御装置の油圧制御弁から排出されるオイルを利用してタイミングチェーンやスプロケットを潤滑し得るエンジンのオイルリリーフ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両等に搭載されるエンジンには、動弁系や補機、油圧制御装置等が設けられている。これら動弁系や補機、油圧制御装置等には、オイルポンプの吐出するオイルを供給し、潤滑や作動、制御を行っている。エンジンの油圧制御装置は、オイルポンプの吐出するオイルを油圧制御弁制御して油圧作動機器に給排し、油圧作動機器を作動させる。
【0003】
前記油圧制御弁は、オイルポンプから供給されるオイルや油圧制御機器に供給・排出されるオイルを制御し、不要なオイルをリリーフ孔から流出させてオイルパンに戻す。
【0004】
このようなエンジンのオイルリリーフ構造としては、図11〜図13に示すものがある。図11〜図13において、202はエンジン、204はシリンダブロック、206はシリンダヘッド、208はヘッドカバー、210はオイルパン、212はクランク軸、214は吸気カム軸、216は排気カム軸、218はタイミングチェーン、220はチェーンカバーである。
【0005】
このエンジン202は、クランク軸212の回転を吸・排気カム軸214・216に伝達するタイミングチェーン218を設け、このタイミングチェーン218を覆うようにシリンダブロック204とシリンダヘッド206とにチェーンカバーを取付けてチェーン室222を形成している。
【0006】
このエンジン202には、油圧制御装置として吸・排気弁(図示せず)のバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング装置224を設けている。可変バルブタイミング装置224は、吸気カム軸216の一端側に油圧作動機器である油圧アクチュエータ226を取付けて設け、この油圧アクチュエータ226にオイルを供給・排出する油圧制御弁228をチェーンカバー220の外側面230に取付けて設けている。
【0007】
可変バルブタイミング装置224は、図示しない制御手段によりエンジン202の運転状態に応じて油圧制御弁228を作動制御し、オイルポンプ232の吐出するオイルを油圧制御弁228により進角用オイル及び遅角用オイルに振り分けて油圧アクチュエータ226に給排し、クランク軸212に対する吸気カム軸214の位相を変化させて吸・排気弁のバルブタイミングを可変する。
【0008】
前記クランク軸212により駆動されるオイルポンプ232の吐出するオイルは、オイルパイプ234により油圧制御弁228に流入する。油圧制御弁228に流入したオイルは、チェーンカバー220に設けたカバー側進角用オイル通路236及びカバー側遅角用オイル通路238、シリンダヘッド206に設けたヘッド側側進角用オイル通路240及びヘッド側遅角用オイル通路242、吸気カム軸214に設けたカム軸側進角用オイル通路244及びカム軸側遅角用オイル通路246により油圧アクチュエータ226に給排される。
【0009】
このように、前記チェーンカバー220には、油圧制御弁228にオイルを流出入させるオイル通路234〜246の少なくとも一部を設けている。また、前記油圧制御弁228は、オイルポンプ232から供給されるオイルや油圧アクチュエータ226に供給・排出されるオイルを制御し、図13に示す如く、不要なオイルをリリーフ孔248から排出させてオイルパン210に戻す。リリーフ孔248は、チェーンカバー220の内側面250に設けられている。
【0010】
このようなエンジンのオイルリリーフ構造としては、特開平6−307210号公報、特開平10−121918号公報、特開平10−184331号公報に開示されるものがある。
【0011】
特開平6−307210号公報に開示されるものは、カムシャフトとタイミングプーリとの間に形成された弁開閉時期制御装置のピストン収納室にピストンにより第1・第2油室を区画し、この第1・第2油室に油圧供給手段の供給する油を給排する油圧制御弁を設け、前記第1室の油をカム室に流出させるリリーフ通路を設けたものである。
【0012】
特開平10−121918号公報に開示されるものは、バルブタイミング変更機構の油圧制御弁のドレーン通路の排出孔から排出されるオイルをシリンダヘッドのオイル落とし部からドレーン穴を介してオイルパンに戻すバルブ特性制御装置において、ドレーン通路の排出孔の周囲に、オイル落とし部に排出されるオイル以外のオイルの混流を制限する堰を設けたものである。
【0013】
特開平10−184331号公報に開示されるものは、シリンダヘッドのカムキャップにバルブタイミング可変装置のオイルコントロールバルブを設け、このオイルコントロールバルブからの戻しオイルをカム室に戻すオイルドレーン孔を設けたものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の前記図11〜図13に示すエンジン202のオイルリリーフ構造においては、油圧制御弁228から排出されるオイルをオイルパン210に戻すためにリリーフ孔248を設けている。
【0015】
ところが、このオイル孔248は、図13に示す如く、チェーンカバー220の内側面250の、タイミングチェーン218から離間する部位に位置させて設けられている。これにより、リリーフ孔248からチェーン室222に排出されるオイルは、タイミングチェーン218から離間するチェーンカバー220の内側面250やシリンダブロック204のブロック側面252を伝って流下し、オイルパン210に戻されることになる。
【0016】
このため、前記エンジン202のオイルリリーフ構造においては、リリーフ孔248からチェーン室222に排出されるオイルをタイミングチェーン218やこのタイミングチェーン218が巻掛けられるスプロケット(図示せず)の潤滑に利用することができない問題がある。
【0017】
この結果、前記エンジン202のオイルリリーフ構造においては、別途にタイミングチェーン218やスプロケットを潤滑するための専用のオイル供給手段を設けなければならず、コストアップを招く不都合がある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、車両に搭載されるエンジンのクランク軸の回転を吸・排気カム軸に伝達するタイミングチェーンを設け、前記タイミングチェーンの内周形状を張り側が緩み側より直線形状にして前記クランク軸の回転を吸・排気カム軸に伝達する一方、このタイミングチェーンを覆うようにシリンダブロックとシリンダヘッドとに取付けられるチェーンカバーを設け、前記クランク軸により駆動されるオイルポンプを設け、油圧制御装置の油圧作動機器を制御する油圧制御弁を設け、前記オイルポンプの吐出するオイルをオイル通路にて前記油圧制御弁を経由して前記油圧作動機器に送る一方、オイルポンプの吐出するオイルを前記オイル通路に設けられたリリーフ孔から排出して前記タイミングチェーンを潤滑するエンジンのオイルリリーフ構造において、前記油圧制御弁は、この油圧制御弁の上流側に設けられたオイル入口を通じて前記オイルポンプが吐出するオイルを取り入れ、このオイル入口の開口面積を、前記油圧制御弁から前記油圧作動機器に通じるオイル通路の面積より広くする一方、前記油圧制御弁を、前記タイミングチェーンの内周部であって前記クランク軸の中心方向から見た場合に前記油圧作動機器下方且つ前記吸・排気カム軸の中間より前記タイミングチェーンの張り側寄りに配置し、前記リリーフ孔を前記タイミングチェーンの内周部近傍とし、前記リリーフ孔から排出されるオイルを前記タイミングチェーンの内周部に案内するガイド部を前記リリーフ孔に設け、このガイド部はオイルを前記タイミングチェーンの内周部に指向させるように先端部を湾曲させ、前記クランク軸の回転にてリリーフ孔からのオイルをタイミングチェーンの張り側に向けて送ることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明のエンジンのオイルリリーフ構造は、リリーフ孔から排出されるオイルをスプロケットと噛合するタイミングチェーンの内周部に積極的に供給することができる。
【0020】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図6は、この発明の第1実施例を示すものである。図4〜図6において、2は車両(図示せず)に搭載されるエンジン、4はシリンダブロック、6はシリンダヘッド、8はヘッドカバー、10オイルパン、12はクランク軸、14はチェーンカバーである。このエンジン2は、シリンダブロック4の下部にクランク軸12を軸支し、クランク軸12を覆うようにオイルパン10を取付けている。
【0021】
また、エンジン2は、シリンダブロック4の上部にシリンダヘッド6を取付け、シリンダヘッド6に吸・排気弁(図示せず)を開閉駆動する吸・排気カム軸16・18を吸・排気カム軸キャップ20・22により軸支し、吸・排気カム軸キャップ20・22を覆うようにヘッドカバー8を取付けている。
【0022】
前記クランク軸12には、一端側にクランクタイミングスプロケット24を取付けている。前記吸・排気カム軸16・18には、一端側に吸・排気カムスプロケット26・28を取付けている。クランクタイミングスプロケット24と吸・排気カムスプロケット26・28とには、タイミングチェーン30を巻掛けている。
【0023】
前記シリンダブロック4とシリンダヘッド6との長手方向一端側には、クランクタイミングスプロケット24と吸・排気カムスプロケット26・28とタイミングチェーン30とを覆うようにチェーンカバー14を取付けてチェーン室32を形成している。
【0024】
また、このエンジン2には、クランク軸12により駆動される複数の補機として、ウォータポンプ38とオルタネータ40とパワーステアリング用オイルポンプ42とエアコン用コンプレッサ44とを取付け、チェーンカバー14にベルトテンショナ46を取付けて設けている。
【0025】
このエンジン2は、クランク軸12により駆動されるオイルポンプ48をチェーンカバー14に設けている。オイルポンプ48は、図1・図3に示す如く、チェーンカバー14に設けられたポンプハウジング50に回転可能に内蔵される内ロータ及び外ロータ(図示せず)をクランク軸12により回転され、オイルパン10内のオイルを吸入ポート52から吸引して吐出ポート54に吐出する。
【0026】
吐出ポート54に吐出されたオイルは、図5に示す如く、図示しないリリーフ弁を介してサブギャラリ56に流入し、オイルフィルタ(図示せず)により濾過されてシリンダブロック4のメインギャラリ58に供給される。メインギャラリ58のオイルは、クランク軸12の駆動系や吸・排気カム軸16・18、吸・排気弁等の動弁系、ウォータポンプ38等の補機系に供給される。なお、符号60は、チェーンカバー14の外側面62に取付けられたウォータアウトレットパイプである。
【0027】
このエンジン2には、油圧制御装置として可変バルブタイミング装置64を設けている。可変バルブタイミング装置64は、図4に示す如く、吸気カム軸16の一端側に油圧作動機器である油圧アクチュエータ66を取付けて設け、この油圧アクチュエータ66に前記オイルポンプ48の吐出するオイルを供給・排出する油圧制御弁68をチェーンカバー14の外側面62に取付けて設けている。
【0028】
油圧制御弁68は、図4に示す如く、弁本体70内にスプール弁(図示せず)を内蔵し、取付フランジ部72をチェーンカバー14の外側面62に設けた弁取付ボス部74に弁取付ボルト76により取付られている。
【0029】
前記メインギャラリ58は、図5に示す如く、クランク軸16の軸線方向一端側をチェーンカバー14のカバー連通孔78に連通している。カバー連通孔78には、オイルパイプ80の一端側をユニオンボルト82により連絡して設けている。オイルパイプ80は、中間部位をベルトテンショナ46の下側に挿通し、他端側をユニオンボルト84により油圧制御弁68のオイル入口86に連絡している。
【0030】
油圧制御弁68は、図1・図3に示す如く、オイル入口86から取入れたオイルをスプール弁により進角用オイル出口88及び遅角用オイル出口90に進角用オイル及び遅角用オイルとして振り分ける。進角用オイル出口88及び遅角用オイル出口90には、チェーンカバー14に設けた進角用オイル通路92及び遅角用オイル通路94の一端側を連絡している。
【0031】
進角用オイル通路92及び遅角用オイル通路94は、図4〜図6に示す如く、他端側に進角用オイルパイプ96及び遅角用オイルパイプ98の一端側を連絡している。進角用オイルパイプ96及び遅角用オイルパイプ98は、他端側を吸気カム軸キャップ20のキャップ進角用オイル通路100及びキャップ遅角用オイル通路102に連絡している。キャップ進角用オイル通路100及びキャップ遅角用オイル通路102は、吸気カム軸16のカム軸進角用オイル通路104及びカム軸遅角用オイル通路106を介して前記油圧アクチュエータ66に連絡している。
【0032】
可変バルブタイミング装置64は、図示しない制御手段によりエンジン2の運転状態に応じて油圧制御弁68を作動制御し、オイルポンプ48の吐出するオイルをオイルパイプ80により油圧制御弁68に導入するとともに、この油圧制御弁68により進角用オイル及び遅角用オイルに振り分けて、各進角用オイル通路及び各遅角用オイル通路92〜106により油圧アクチュエータ66に供給・排出し、クランク軸12に対する吸気カム軸16の位相を変化させて吸・排気弁のバルブタイミングを可変する。
【0033】
このように、前記チェーンカバー14には、油圧制御弁68にオイルを流出入させるオイル通路80・92〜106の少なくとも一部として進角用オイル通路92及び遅角用オイル通路94を設けている。
【0034】
また、前記油圧制御弁68は、オイルポンプ48から供給されるオイルや油圧アクチュエータ66に供給・排出されるオイルを制御し、不要なオイルをオイルパン10に戻すためにリリーフ孔108を設けている。このリリーフ孔108は、図1・図3に示す如く、チェーンカバー14の内側面110に設けられている。
【0035】
このエンジン2のオイルリリーフ構造は、図1・図2に示す如く、油圧制御弁68から排出されるオイルのリリーフ孔108を、チェーンカバー14の内側110面の、前記クランクタイミングスプロケット24及び吸・排気カムスプロケット26・28と噛合するタイミングチェーン30の内周部112近傍に位置させて設けている。
【0036】
このリリーフ孔108は、チェーンカバー14の内側面110に突出して形成される前記進角用オイル出口88及び遅角用オイル出口90の出口形成用ボス部114に隣接して設けている。これにより、チェーンカバー14の内側面110には、出口形成用ボス部114の一部を利用して、リリーフ孔108のタイミングチェーン30から離間する側に位置させて、リリーフ孔108から排出されるオイルをタイミングチェーン30の内周部112に案内するガイド部116を設けている。
【0037】
これにより、このエンジン2のオイルリリーフ構造は、タイミングチェーン30の内周部112近傍に位置させて設けたリリーフ孔108によって、このリリーフ孔108からチェーン室32内に排出されるオイルを、チェーンカバー14の内側面110やシリンダブロック4のブロック側面を伝って流下させることなく、クランクタイミングスプロケット24及び吸・排気カムスプロケット26・28と噛合するタイミングチェーン30の内周部112に向かって積極的に供給することができるとともに、ガイド部116によってオイルを積極的に案内することができる。
【0038】
このため、このエンジン2のオイルリリーフ構造は、リリーフ孔108から排出されるオイルを利用して、タイミングチェーン30やこのタイミングチェーン30が巻掛けられるクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28を潤滑することができ、タイミングチェーン30の延びを小さくし得て、タイミングチェーン30及びクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28の摩耗を軽減することができ、タイミングチェーン30及びクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28の耐久性を向上することができる。
【0039】
また、このエンジン2のオイルリリーフ構造においては、別途にタイミングチェーン30やクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28を潤滑するための専用のオイル供給手段を設ける必要がなく、コストの低減を果たすことができる。
【0040】
図7・図8は、この発明の第2実施例を示すものである。第2実施例のオイルリリーフ構造は、リリーフ孔108のタイミングチェーン30から離間する側に位置させて、リリーフ孔108から排出されるオイルをタイミングチェーン30の内周部112に案内するリブ状のガイド部116を設けている。このガイド部116は、タイミングチェーン30の内周部に向かってリリーフ孔108を囲むように、前記出口形成用ボス部114に一部円筒形状に形成して設けている。
【0041】
これにより、第2実施例のオイルリリーフ構造は、一部円筒形状のガイド部116によって、リリーフ孔108から排出されるオイルをタイミングチェーン30の内周部112に向かって第1実施例よりも積極的に供給することができ、タイミングチェーン30やクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28をより良好に潤滑することができ、タイミングチェーン30及びクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28の耐久性をさらに向上することができる。
【0042】
図9は、この発明の第3実施例を示すものである。第3実施例のオイルリリーフ構造は、油圧制御弁68から排出されるオイルのリリーフ孔108を、タイミングチェーン30の内周部112近傍に位置させて設けるとともに、タイミングチェーン30の内周部112に指向するように傾斜させて設けている。
【0043】
これにより、第3実施例のオイルリリーフ構造は、タイミングチェーン30の内周部112に指向するリリーフ孔108によって、このリリーフ孔108から排出されるオイルをタイミングチェーン30の内周部112に向かって第1実施例よりも積極的に供給することができ、タイミングチェーン30やクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28をより良好に潤滑することができ、タイミングチェーン30及びクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28の耐久性をさらに向上することができる。
【0044】
図10は、この発明の第4実施例を示すものである。第4実施例のオイルリリーフ構造は、油圧制御弁68から排出されるオイルのリリーフ孔108を、タイミングチェーン30の内周部112近傍に位置させて設けるとともに、このリリーフ孔108から排出されるオイルをタイミングチェーン30の内周部112に案内する一部円筒形状のガイド部116を出口形成用ボス部114に設け、このガイド部116の先端部118をタイミングチェーン30の内周部108に指向させるように湾曲させて設けている。
【0045】
これにより、第4実施例のオイルリリーフ構造は、タイミングチェーン30の内周部108に指向して湾曲するガイド部116の先端部118によって、リリーフ孔108から排出されるオイルをタイミングチェーン30の内周部112に向かって第1〜第3実施例よりもさらに積極的且つ確実に供給することができ、タイミングチェーン30やクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28をさらに良好に潤滑することができ、タイミングチェーン30及びクランクタイミングスプロケット24、吸気カムスプロケット26、排気カムスプロケット28の耐久性をさらに向上することができる。
【0046】
なお、上述実施例においては、ガイド部116をチェーンカバー14に一体的に形成して設けているが、ガイド部116をシリンダブロック4やシリンダヘッド6のリリーフ孔108と対向する部位に一体的に形成することができ、また、シリンダブロック4やシリンダヘッド6のリリーフ孔108と対向する部位に既設のボス部等を利用して形成することもできる。また、リリーフ孔108に連通するオイル溜を設け、このオイル溜に溜めたオイルをエンジン2の高回転時にリリーフ孔108からタイミングチェーン30に向かってオイル吹き出させるようにすることもできる。
【0047】
【発明の効果】
このように、この発明のエンジンのオイルリリーフ構造は、リリーフ孔から排出されるオイルをスプロケットと噛合するタイミングチェーンの内周部に積極的に供給することができる。
【0048】
このため、このエンジンのオイルリリーフ構造は、リリーフ孔から排出されるオイルを利用してタイミングチェーンやこのタイミングチェーンが巻掛けられるスプロケットを潤滑することができ、タイミングチェーンの延びを小さくし得て、タイミングチェーン及びスプロケットの摩耗を軽減することができ、タイミングチェーン及びスプロケットの耐久性を向上することができる。また、このエンジンのオイルリリーフ構造においては、別途にタイミングチェーンやスプロケットを潤滑するための専用のオイル供給手段を設ける必要がなく、コストの低減を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるエンジンのオイルリリーフ構造の第1実施例を示すチェーンカバーの背面図である。
【図2】図1の2−2線による拡大断面図である。
【図3】チェーンカバーの正面図である。
【図4】エンジンの一部破断正面図である。
【図5】エンジンの一部破断側面図である。
【図6】ヘッドカバーを外したエンジンの平面図である。
【図7】第2実施例を示すチェーンカバーの部分背面図である。
【図8】図7の8−8線による断面図である。
【図9】第3実施例を示すチェーンカバーのリリーフ孔部位の断面図である。
【図10】第4実施例を示すチェーンカバーのリリーフ孔部位の断面図である。
【図11】オイルリリーフ構造の従来例を示すエンジンの一部破断正面図である。
【図12】エンジンの縦断面図である。
【図13】チェーンカバーの背面図である。
【符号の説明】
2 エンジン
4 シリンダブロック
6 シリンダヘッド
8 ヘッドカバー
12 クランク軸
14 チェーンカバー
16 吸気カム軸
18 排気カム軸
30 タイミングチェーン
24 クランクタイミングスプロケット
26 吸気カムスプロケット
28 排気カムスプロケット
32 チェーン室
48 オイルポンプ
62 外側面
64 可変バルブタイミング装置
66 油圧アクチュエータ
68 油圧制御弁
80 オイルパイプ
86 オイル出口
88 進角用オイル出口
90 遅角用オイル出口
92 進角用オイル通路
94 遅角用オイル通路
108 リリーフ孔
110 内側面
112 内周部
116 ガイド部

Claims (1)

  1. 車両に搭載されるエンジンのクランク軸の回転を吸・排気カム軸に伝達するタイミングチェーンを設け、前記タイミングチェーンの内周形状を張り側が緩み側より直線形状にして前記クランク軸の回転を吸・排気カム軸に伝達する一方、このタイミングチェーンを覆うようにシリンダブロックとシリンダヘッドとに取付けられるチェーンカバーを設け、前記クランク軸により駆動されるオイルポンプを設け、油圧制御装置の油圧作動機器を制御する油圧制御弁を設け、前記オイルポンプの吐出するオイルをオイル通路にて前記油圧制御弁を経由して前記油圧作動機器に送る一方、オイルポンプの吐出するオイルを前記オイル通路に設けられたリリーフ孔から排出して前記タイミングチェーンを潤滑するエンジンのオイルリリーフ構造において、前記油圧制御弁は、この油圧制御弁の上流側に設けられたオイル入口を通じて前記オイルポンプが吐出するオイルを取り入れ、このオイル入口の開口面積を、前記油圧制御弁から前記油圧作動機器に通じるオイル通路の面積より広くする一方、前記油圧制御弁を、前記タイミングチェーンの内周部であって前記クランク軸の中心方向から見た場合に前記油圧作動機器下方且つ前記吸・排気カム軸の中間より前記タイミングチェーンの張り側寄りに配置し、前記リリーフ孔を前記タイミングチェーンの内周部近傍とし、前記リリーフ孔から排出されるオイルを前記タイミングチェーンの内周部に案内するガイド部を前記リリーフ孔に設け、このガイド部はオイルを前記タイミングチェーンの内周部に指向させるように先端部を湾曲させ、前記クランク軸の回転にてリリーフ孔からのオイルをタイミングチェーンの張り側に向けて送ることを特徴とするエンジンのオイルリリーフ構造。
JP05055099A 1999-02-26 1999-02-26 エンジンのオイルリリーフ構造 Expired - Lifetime JP3748007B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05055099A JP3748007B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 エンジンのオイルリリーフ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05055099A JP3748007B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 エンジンのオイルリリーフ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000248916A JP2000248916A (ja) 2000-09-12
JP3748007B2 true JP3748007B2 (ja) 2006-02-22

Family

ID=12862137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05055099A Expired - Lifetime JP3748007B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 エンジンのオイルリリーフ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3748007B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003013720A (ja) * 2001-06-27 2003-01-15 Suzuki Motor Corp 可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関の潤滑装置
JP4868154B2 (ja) * 2007-01-19 2012-02-01 スズキ株式会社 可変バルブタイミング機構付エンジン
JP5912261B2 (ja) * 2011-02-22 2016-04-27 本田技研工業株式会社 内燃機関の油圧制御弁の取付け構造
JP7035530B2 (ja) * 2017-12-28 2022-03-15 スズキ株式会社 オイルコントロールバルブユニット及び自動二輪車

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000248916A (ja) 2000-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3778404B2 (ja) エンジンの油圧制御弁取付構造
US6032629A (en) Variable valve timing arrangement
US6247436B1 (en) Engine front cover
JPH02218810A (ja) エンジンのケーシング装置
EP1288460B1 (en) Piston cooling device for multicylinder engine
US4538565A (en) Lubricant passage system for internal combustion engines
JP3104497B2 (ja) シリンダヘッドの構造
US6263844B1 (en) Oil passage for internal combustion engine
JP3823271B2 (ja) V型エンジン用タイミングチェーンの潤滑装置
EP1026372B1 (en) Engine crankcase ventilation system including a blowby gas passage defined between crankcase members
EP0374802B1 (en) Camshaft driving arrangement for internal combustion engine
JP3748007B2 (ja) エンジンのオイルリリーフ構造
CN102121415B (zh) 用于具有涡轮增压器的发动机的润滑装置
JP3695247B2 (ja) 4サイクルエンジンの潤滑構造
JP4224829B2 (ja) エンジンの油圧制御弁取付構造
JP2013113166A (ja) 内燃機関のカバー構造
JP3755312B2 (ja) 内燃機関のカム軸受構造
JP4628377B2 (ja) 燃料噴射ポンプ潤滑構造
JP3856082B2 (ja) エンジンのオイル通路構造
JP3730007B2 (ja) バルブタイミング制御式内燃機関の構造
JP3893959B2 (ja) オイルポンプの調圧弁機構搭載構造
JP4066677B2 (ja) エンジンの潤滑装置
JP3689249B2 (ja) テンショナ装置の油路構造
JPS6331644B2 (ja)
JP3599178B2 (ja) V型多気筒エンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051122

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091209

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101209

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111209

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121209

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121209

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131209

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term