JP3746673B2 - 圧電トランスの制御回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電トランスの制御回路に関し、例えば、冷陰極管の駆動装置に使用して好適な圧電トランスの制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、持ち運びの容易なノート型パーソナルコンピュータ等には、その表示装置として液晶表示器が広く用いられている。この液晶表示装置の内部には、液晶表示パネルを背照すべく、所謂バックライトとして冷陰極管が備えられており、その冷陰極管を点灯させる昇圧インバータには、昇圧用トランスとして、圧電トランスが普及しつつある。
【0003】
圧電トランスは、出力負荷(負荷抵抗)の大きさによって昇圧比が大きく変化するという一般には好ましくない特性を有しているが、一方でこの負荷抵抗への依存性が冷陰極管のインバータ電源の特性に適しており、液晶表示器の薄型化、高効率化の要求に応える小型高電圧電源として注目されている。このような圧電トランスの制御回路の一例を図8を参照して説明する。
【0004】
図8は、従来例としての圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【0005】
図中、101は圧電トランス、102は圧電トランス101の出力側に接続された冷陰極管等の負荷、103は負荷に流れる電流を検出するための検出用抵抗Rdet、104は検出用抵抗103に生じた負荷電流の大きさを表わす交流電圧を直流電圧に変換する整流回路、105は整流回路104にて整流後の電圧Vriと基準電圧Vrefとを比較し、その比較結果である差を増幅する誤差増幅回路、118は誤差増幅回路105の出力電圧を充電すると共に、充電した電圧を外部に出力する積分コンデンサ、106は積分コンデンサ118の充電電圧(制御電圧Vctr)に応じて発振信号を出力する電圧制御発振回路、そして107は電圧制御発振回路106の発振信号に応じて圧電トランス101を駆動する駆動回路である。次に、上記の構成を備える制御回路の動作について図9乃至図12を参照して説明する。
【0006】
図9及び図10は、図8に示す制御回路の動作特性と駆動効率とを説明する図であり、図9は当該制御回路の正常動作時の動作特性を示し、図10は正常に駆動できなかった場合を示す。何れの図においても、横軸は電圧制御発振回路106の発振周波数foscを表し、左側の縦軸は負荷電流を負荷電流検出電圧Vri、そして右側の縦軸は圧電トランス101の変動効率ηを表わす。
【0007】
また、図11及び図12は、図8に示す制御回路の駆動開始からの発振周波数fosc、制御電圧Vctr、並びに負荷電流の変化を例示する図であり、図11は当該制御回路の正常動作時の動作特性を示し、図12は正常に駆動できなかった場合を示す。
【0008】
図8に示す制御回路は、駆動されていない初期状態において、積分コンデンサ118には充電されておらず、且つ誤差増幅回路105の出力は零である。電圧制御発振回路106は、制御電圧Vctrが小さいときには高い周波数の信号(発振周波数fosc)を出力し、制御電圧Vctrが大きくなるのに応じて、低い周波数の信号を出力する。
【0009】
このような回路系において、当該制御回路の駆動を開始した時点においては、積分コンデンサ118には全く充電がなされていない。このため、制御電圧Vctrはある低い初期電圧を示すので、電圧制御発振回路106は、その初期電圧に応じて、図9及び図10に示すように、電圧制御発振回路106の周波数制御範囲における上限周波数(初期周波数f0)から発振を開始する。
【0010】
また、この発信開始の時点においては、電圧トランス101から流れ出る出力電流(負荷電流)は基準電圧Vref(図9及び図10に示す基準値に相当)より小さいため、誤差増幅回路105の出力電圧(=制御電圧Vctr)は徐々に大きくなり、出力電圧の上昇に伴って、電圧制御発振回路106から出力される発振周波数foscの値は低下する。そして、発振周波数foscが低くなるのに応じて、圧電トランス101の出力電流(電流検出電圧Vri)が増加し、図9に示す正常動作時においては、電流検出電圧Vriと基準電圧Vrefとが一致したところで、電圧制御発振回路106による発振周波数の制御が収束し、これにより、温度変化や経時変化によって圧電トランス101の共振周波数が変化しても、それに応じて発振周波数foscが調整されるので、出力電流(負荷電流)は略一定に保たれる(図11参照)。
【0011】
これに対して、何等かの要因によって出力電流が基準値(基準電圧Vref)に達しない場合には、図10に示すように、発振周波数foscが初期周波数f0から下がり続け、結果として、電圧制御発振回路106による発振周波数の制御状態は発振周波数foscが下限周波数fbにて留まることになる(図12参照)。一般に、圧電トランス101の変動効率ηは、図9及び図10に例示するように、所定の共振周波数より低い周波数領域では低いため、前記の如く発振周波数foscが下限周波数fbにて留まった状態においては、圧電トランス101に発熱が生じ、そのトランスの素子に好ましくない負担がかかるという問題が起きる。
【0012】
また、本願出願人は、先行する特開平10−327587号において、このような圧電トランスの制御回路において負荷を冷陰極管とし、負荷である冷陰極管の管電流(負荷電流)を略一定に保つ機能と、間欠発振による広範囲な輝度調整機能との両立が可能であって、特に輝度調整による消灯・再点灯が可能な圧電トランスの制御回路を提案している。ここで、その制御回路について概説する。
【0013】
図13は、冷陰極管の調光機能を備える従来例としての圧電トランスの制御回路のブロック構成図であり、上述した図8の制御回路の構成に加えて、大別して、冷陰極管(負荷102)の輝度を変化させるためのパルス電源回路108と、負荷電流の制御機能と調光機能とを両立させるためのサンプルホールド回路112とを更に備える。
【0014】
この制御回路において、パルス電源回路108は、冷陰極管の輝度を変化させるべく駆動回路107に供給するパルス状の電源電圧を入力電圧Viより生成し、且つそのパルス状の電源電圧におけるパルス幅及び間隔を制御する。また、サンプルホールド回路112は、誤差増幅回路105の出力電圧をパルス電源回路108からの信号に応じて保持する。このサンプルホールド回路112は、バッファ112a、充電用のコンデンサ112b、スイッチング素子112cで構成される。
【0015】
上記のような構成を備える圧電トランスの制御回路によれば、冷陰極管を調光すべく間欠的に圧電トランス101を駆動した場合において、パルス電源回路108の発振期間における管電流に相当する制御電圧Vctrは、サンプルホールド回路112の制御により保持できるため、パルス電源回路108の休止期間であっても該発振期間における駆動状態を保持可能となり、且つパルス電源回路108が出力するパルス信号の発振期間もしくは休止期間の長さを変えることによって平均管電流を調整できるため、冷陰極管の輝度の調整も可能となる。
【0016】
しかしながら、図13に示す従来の制御回路においては、圧電トランス101の出力容量が主な要因となって、冷陰極管の調光が行えない場合があることが判った。
【0017】
具体的には、パルス電源回路108から出力されるパルス信号のデューティ比を調整することにより、冷陰極管の調光状態を100%の状態から0%(消灯)の状態に調整した場合(即ち、当該パルス信号のHigh期間を100%→0%にした場合)には、サンプルホールド回路112の機能により、電圧制御発振回路106に供給される制御電圧Vctrの大きさは、当該調整をする以前に出力電圧を略一定にしていたときの値のまま保持される。そして、この状態から調光状態を再点灯側に僅かに調整した場合(即ち、当該パルス信号のHigh期間を0%→数%にした場合)には、発振期間は生じるものの圧電トランスの出力の立ち上がり時の遅れにより、基準値(基準電圧Vref)より小さな負荷電流しか流れていない。
【0018】
このため、誤差増幅回路105の動作によって制御電圧Vctrは大きくなっていき、依然として負荷電流が基準値に達しない場合(基準電圧Vref>電流検出電圧Vri)には、図10及び図12を参照して上述したように、発信周波数が共振点を過ぎて下限周波数まで掃引され、下限周波数fbにおいて電圧制御発振回路106による発振周波数の制御状態が停滞してしまい、圧電トランス101に発熱が生じ、そのトランスの素子に好ましくない負担がかかると共に、その後、パルス電源回路108から出力されるパルス信号のデューティ比を大きく(発振期間を長く)調整しても、調光を行うことが不可能となる。
【0019】
この問題の要因となっている上記の出力立ち上がり時の遅れは、素子(マス)の大きさが大きくなり、駆動開始時に素子全体が所定の機械的振動状態に安定するまでに時間を要する大出力の圧電トランス素子であるほど顕著に現れる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
上述した問題を含む図13の制御回路において、圧電トランス素子の出力容量に関らずに、調光機能を確実に実現するためには、電圧制御発振回路106による発振周波数foscの制御状態が下限周波数fbにおいて停滞してしまったときに、初期周波数f0にリセットすれば良い。そこで本願出願人は、同出願において、図13の回路を基本として、電圧制御発振回路106にストロ−ブ端子を設けると共に、制御電圧Vctrの大きさを検出する比較回路を設け、その比較回路によって係る制御状態を検出したときには、当該ストロ−ブ端子を介して電圧制御発振回路106をリセットさせることにより、発振周波数foscを初期周波数f0まで掃引する方法をも開示している。
【0021】
また、圧電トランスを制御する電圧制御発振回路の発振周波数が下限周波数となったときに上限周波数に掃引するという考え方は、特許公報第2751842号にも提案されており、この公報においては、図14に示すように、上限周波数への掃引時に圧電トランス素子に発生する不要な振動を防止すべく、下限周波数から上限周波数への掃引する期間にわたって駆動回路から圧電トランスへの出力を停止する旨が記載されているが、具体的な制御方法は提案されていない。また、出力の停止・発振の繰り返しはノイズを発生させる場合があり、更に駆動回路の出力停止時間は、制御回路全体の安定性という観点からはできるだけ短時間であることが望ましい。
【0022】
ところで、制御回路の設計思想によっては、何等かの原因によって発振周波数foscが下限周波数fbとなってしまったときに、上記の如く発振周波数foscを初期周波数f0まで掃引して制御動作を継続するよりは、係る制御状態に陥ってしまった場合には制御動作を速やかに中止し、その後の動作を、当該制御回路を含む電子機器のユーザの判断(例えば主電源のオフ・オン操作やリセット操作等)や、外部の他の制御回路に委ねるという考え方もある。この場合には、発振周波数foscが下限周波数fbに留まることによる圧電トランス素子の発熱等による悪影響を最小限とすべく、何等かの方法により、発振周波数foscが下限周波数fbとなるように制御している制御電圧Vctrの値を、小さな値に迅速に変更することが望まれる。
【0023】
そこで本発明は、駆動に際して負荷電流の制御が良好に行われないために、発振周波数が所定の制御範囲の下限周波数にまで低減したときに、圧電トランスを迅速に保護する圧電トランスの制御回路の提供を第1の目的とする。
【0024】
また、駆動に際して負荷電流の制御が良好に行われないために、発振周波数が所定の制御範囲の下限周波数にまで低減したときに、圧電トランスを迅速に保護すると共に、上限周波数からの制御を継続する圧電トランスの制御回路の提供を第2の目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明に係る圧電トランスの制御回路は以下の構成を特徴とする。
【0026】
即ち、入力される制御電圧に応じて発振信号を生成する発振手段と、その発振手段からの発振信号に応じて発生させた交流電圧により圧電トランスを駆動する駆動手段と、前記圧電トランスの出力側に接続された負荷の負荷電流を検出すると共に、その負荷電流を所定の基準値とすべく前記制御電圧を調整することによって前記発振手段の発振周波数を制御する制御手段とを備える圧電トランスの制御回路であって、
前記制御手段は、
前記負荷電流に対応する電圧を前記所定の基準値と比較し、その比較結果を増幅した電圧を出力する誤差増幅回路と、
前記誤差増幅回路の出力電圧と前記制御回路のグランド電位との電位差によって充電され、充電電圧を前記制御電圧として前記発振手段に印加する積分コンデンサと、
前記制御電圧を、前記発振周波数の所定の下限周波数に対応する第1基準電圧と比較し、その比較結果を出力する第1コンパレータと、
前記第1コンパレータの出力が一方の端子に設定されるセット・リセットラッチ回路と、
前記セット・リセットラッチ回路の出力状態に応じて、前記積分コンデンサの端子間を短絡・開放させるスイッチング素子と、
前記制御電圧を、前記発振周波数の所定の上限周波数に対応する第2基準電圧と比較し、その比較結果を、前記セット・リセットラッチ回路の他方の端子に出力する第2コンパレータを備え、
前記制御電圧が前記第1基準電圧より大きくなったことが前記第1コンパレータによって検出されることによって、前記発振周波数が前記下限周波数にまで低下したことが判明するのに応じて、前記セット・リセットラッチ回路が、それまでの出力を反転状態にラッチすると共に前記スイッチング素子を開放状態から短絡状態にすることにより、前記積分コンデンサの端子間電圧に等しい状態の前記制御電圧が前記発振周波数の1周期以内に、前記第2基準電圧より小さい電圧にまで強制的に調整され、
前記積分コンデンサの端子間電圧に等しい状態の前記制御電圧が、前記第2基準電圧より小さい電圧まで強制的に調整されたときに、前記制御電圧が前記第2基準電圧より小さくなったことが前記第2コンパレータによって検出されることよって、前記発振周波数が前記上限周波数にまで上昇したことが判明するのに応じて、前記セット・リセットラッチ回路が、それまでの出力を反転状態にラッチすると共に前記スイッチング素子を短絡状態から開放状態にすることにより、前記負荷電流に対応する電圧と前記基準値との比較結果を増幅した結果に基づいて、前記発振手段による発振周波数の掃引が開始されることを特徴とする。
【0031】
尚、上記の回路構成において、前記上限周波数は、例えば、前記圧電トランスが複数有する共振特性のうち、前記制御手段が使用している共振特性における出力電圧が極小値を示す周波数である。
【0032】
また、上記の下限周波数から上限周波数に迅速に掃引する制御回路に、特開平10−327587号に開示されている冷陰極管等の調光機構を採用することにより、圧電トランス素子の出力容量に関らずに、冷陰極管の調光を確実に行うことができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る圧電トランスの制御回路の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0034】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【0035】
図中、1は圧電トランスであり、2は圧電トランス1の出力側に接続された冷陰極管等の負荷である。3は負荷に流れる電流を検出するための検出用抵抗Rdetであり、4は検出用抵抗3に生じた負荷電流の大きさを表わす交流電圧を直流電圧に変換する整流回路である。
【0036】
5は整流回路4にて整流後の電圧Vriと基準電圧Vrefとを比較し、その比較結果である差を増幅する誤差増幅回路であり、18は誤差増幅回路5の出力電圧を充電すると共に、充電した電圧を外部に出力する積分コンデンサである。
【0037】
9はラッチ回路15の指示に応じて積分コンデンサ18の端子間電圧を短絡・解放させるスイッチング素子である。6は積分コンデンサ18の充電電圧(制御電圧Vctr)に応じて発振信号を出力する電圧制御発振回路であり、7は電圧制御発振回路6の発振信号foscに応じて圧電トランス1を駆動する駆動回路である。
【0038】
そして、14は、制御電圧Vctrと基準電圧V1とを比較した結果を出力するコンパレータである。15は、一般的なSRラッチデバイスからなるラッチ回路であり、本実施形態ではセットS端子に入力されるコンパレータ14の出力電圧に応じて、スイッチング素子9のオン・オフ動作を行う。
【0039】
上述した制御回路は、図8を参照して説明した制御回路を基本としており、圧電トランス1の基本的な駆動方法については同様であるため、重複する説明は省略するが、図8に示す回路構成に加えて、上記の如くスイッチング素子9、コンパレータ14、並びにラッチ回路15を備えることを特徴としている。このため、以下の説明においては、これらのデバイスによって達成される制御動作を中心として説明する。
【0040】
本実施形態において、コンパレータ14は、
制御電圧Vctr > 基準電圧V1のときに出力電圧がLow,
制御電圧Vctr < 基準電圧V1のときに出力電圧がHigh,
となる動作を行う。
【0041】
また、基準電圧V1は、図9と同様な電圧制御発振回路6の発振周波数foscの制御範囲のうち、下限周波数fbに対応する所定のしきい値である。
【0042】
また、ラッチ回路15の動作は、表1に示す通りであり(Sはセット、Rはリセットを示す)、初期状態におけるラッチ回路15の出力はL(Low)と仮定する。また、初期状態において、積分コンデンサ18の充電状態は空である。
【0043】
【表1】
【0044】
そして、スイッチング素子9は、ラッチ回路15の出力がLのときにOPEN(開放)、当該出力がH(High)のときにCLOSE(短絡)となる。
【0045】
上記のような回路構成を備える図1の制御回路が起動すると、図8の場合と同様に、積分コンデンサ18には全く充電がなされていため、制御電圧Vctrはある低い初期電圧を示すので、電圧制御発振回路6は、その初期電圧に応じて上限周波数(初期周波数f0)から発振を開始するとともに、積分コンデンサ18には、電荷の蓄積が開始される。本実施形態において、上限周波数は、一例として、圧電トランス1が複数有する共振特性のうち、当該制御回路が使用している共振特性における出力電圧が極小値を示す周波数である。
【0046】
そして、制御電圧Vctrが誤差増幅回路5の機能によって大きくなるのに応じて、発振周波数foscが次第に低周波数側にシフトしていき、正常動作時には、電流検出電圧Vriと基準電圧Vrefとが一致したところで、電圧制御発振回路6による発振周波数の制御が収束し、図11に例示する如く、出力電流(負荷電流)は略一定に保たれる。この間、コンパレータ14の出力はHであるため、ラッチ回路15の出力は、初期状態と同様にLである。従って、スイッチング素子9は、OPEN状態のままであるため、積分コンデンサ18は充電の状態を保持する。
【0047】
これに対して、何等かの原因によって電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しない場合の動作を、図2及び図3を参照して説明する。
【0048】
図2に示すように、何等かの原因によって電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しないときには、発振周波数foscが更に低周波数側にシフトしていくので、それに応じて制御電圧Vctrが更に大きな値となり、制御電圧Vctrが基準電圧V1を越えたとき(即ち、発振周波数foscが下限周波数fbとなったとき:図2のtdのタイミングに相当)には、コンパレータ14の出力がLとなるため、ラッチ回路15の出力はHとなる。従って、スイッチング素子9はCLOSE状態となるため、積分コンデンサ18の端子間電圧は当該制御回路のグランド電位に放電される。これにより、圧電トランス1に発熱等の好ましくない負担を加える程度に大きくなっていた制御電圧Vctrは、急激に減少する。
【0049】
そして、制御電圧Vctrは、減少に転じた後すぐに基準電圧V1より小さくなるが、このときコンパレータ14の出力は再びHとなるので、ラッチ回路15の出力はHままであり、スイッチング素子9はCLOSE状態を維持する。このため、制御電圧Vctrは、当該制御回路のグランド電位にまで更に減少を続ける。
【0050】
本実施形態では、上記のタイミングtdにおいて制御電圧Vctrの減少動作が開始されると、その減少に応じて、電圧制御発振回路6から出力される発振周波数foscが下限周波数fbから高周波数側に変更されるため、圧電トランス1における発熱等の問題から確実に保護することができる。
【0051】
更に、本実施形態では、積分コンデンサ18の容量及び放電容量を、スイッチング素子9の開閉動作によって調整するのに応じて、電圧制御発振回路6から駆動回路7に出力されるパルス信号が、図3に示すように、当該タイミングtdを基準として次のオン期間に遷移するまでの間(即ち、発振周波数foscの1周期以内の10μ秒程度の短い時間)で変化することにより、発振周波数foscは、下限周波数fbから共振点を飛び越えて上限周波数付近にまで変更される。これにより、駆動回路7による圧電トランス1の駆動を完全停止しなくても、圧電トランス素子に発生する不要な振動を防止することができる。
【0052】
尚、上述した図1に示す制御回路においては、何等かの原因によって電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しない場合には2次的な不具合の発生を未然に防止すべく、圧電トランス素子を保護することを主な目的とした。このため、発振周波数foscを高周波数側にシフトした後で、どのような動作をすべきかまでは考慮していないが、係る場合の動作を、外部(上位)の制御回路に委ねるという設計思想に基づく場合には、例えば、制御電圧Vctr=基準電圧V1となった時点で図1に示す制御回路から外部に所定の信号を出力する方法等が考えられる。また、本実施形態では、駆動に際して負荷電流の制御が良好に行われないことが原因となって発振周波数foscが下限周波数fbにまで低減したときに、圧電トランス1を迅速に保護することを主な目的とした。このため、発振周波数foscを1周期以内の短時間で調整したが、制御回路の仕様によっては、採用する積分コンデンサ18の容量を予め考慮することによって制御電圧Vctrの低下の度合を調整することにより、発振周波数foscの変化に要する時間を、その制御回路に最適な少々長めの時間に調整しても良い。
【0053】
また、本実施形態では、タイミングtdにおいて発振周波数foscを高周波数側に強制的に調整するに際して、どのような周波数に調整するかを規定しなかったが、初期周波数f0に調整することにより、圧電トランス1の制御動作を継続するように構成しても良く、この具体的な方法については、第2の実施形態にて詳述する。
【0054】
[第2の実施形態]
次に、上述した第1の実施形態に係る圧電トランスの制御回路を基本とする第2の実施形態を説明する。以下の説明においては、第1の実施形態と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分を中心に説明する。
【0055】
図4は、第2の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図であり、第1の実施形態における制御回路(図1)と同様な回路構成に加えて、コンパレータ16を更に備える。
【0056】
コンパレータ16は、制御電圧Vctrと基準電圧V2(<V2)とを比較した結果を、ラッチ回路15のリセット端子に対して出力する。基準電圧V2は、図9と同様な電圧制御発振回路6の発振周波数foscの制御範囲のうち、上限周波数(初期周波数)f0に対応する所定のしきい値である。
【0057】
そして、本実施形態において、コンパレータ16は、
制御電圧Vctr > 基準電圧V2のときに出力電圧がHigh,
制御電圧Vctr < 基準電圧V2のときに出力電圧がLow,
となる動作を行う。
【0058】
上記のような回路構成を備える図2の制御回路が起動すると、第1の実施形態の場合と同様に、制御電圧Vctrが誤差増幅回路5の機能によって大きくなるのに応じて、発振周波数foscが次第に低周波数側にシフトしていき、正常動作時には、電流検出電圧Vriと基準電圧Vrefとが一致したところで、電圧制御発振回路6による発振周波数の制御が収束し、図11に例示する如く、出力電流(負荷電流)は略一定に保たれる。この間、コンパレータ14及びコンパレータ16の出力は共にHであるため、ラッチ回路15の出力は、初期状態と同様にLである。従って、スイッチング素子9は、OPEN状態のままであるため、積分コンデンサ18は充電の状態を保持する。
【0059】
これに対して、何等かの原因によって電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しない場合の動作を、図5を参照して説明する。
【0060】
図5に示すように、何等かの原因によって電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しないときには、発振周波数foscが更に低周波数側にシフトしていくので、それに応じて制御電圧Vctrが更に大きな値となり、制御電圧Vctrが基準電圧V1を越えたとき(即ち、発振周波数foscが下限周波数fbとなったとき:図5のtdのタイミングに相当)には、コンパレータ14の出力がLとなるため、ラッチ回路15の出力はHとなる。従って、第1の実施形態の場合と同様に、スイッチング素子9はCLOSE状態となるため、積分コンデンサ18の端子間電圧はアースされる。これにより、圧電トランス1に発熱等の好ましくない負担を加える程度に大きくなっていた制御電圧Vctrは、急激に減少する。
【0061】
そして、制御電圧Vctrは、減少に転じた後すぐに基準電圧V1より小さくなるが、このときコンパレータ14及びコンパレータ16の出力は再びHとなるので、ラッチ回路15はno changeの状態なので出力はHままであり、スイッチング素子9はCLOSE状態を維持する。このため、制御電圧Vctrは、更に減少を続ける。
【0062】
更に制御電圧Vctrが減少して、基準電圧V2より小さくなると、コンパレータ16の出力がLとなるため、ラッチ回路15の出力はLとなる。従って、スイッチング素子9はOPEN状態となり、制御電圧Vctrはある低い初期電圧(<基準電圧V2)を示すので、電圧制御発振回路6は、その初期電圧に応じて上限周波数(初期周波数f0)から再び発振を開始するとともに、積分コンデンサ18には、電荷の蓄積が開始されるので、それ以降、上述した一連の制御動作を繰り返すことができる。即ち、本実施形態の制御回路によれば、何等かの原因によって電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しない場合には、上述した初期周波数f0から低周波数側への掃引動作を複数回繰り返す(リトライする)ことができる。
【0063】
また、発振周波数foscを下限周波数fbから初期周波数f0に強制的に調整するのに要する時間は、本実施形態においても第1の実施形態と同様に、図3に示すタイミングtdを基準として、発振周波数foscの1周期以内の短い時間で変更される。このため、駆動回路7による圧電トランス1の駆動を完全停止しなくても、圧電トランス素子に発生する不要な振動を防止することができる。
【0064】
[第3の実施形態]
次に、上述した第2の実施形態に係る圧電トランスの制御回路を基本とする第3の実施形態を説明する。以下の説明においては、第2の実施形態と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分を中心に説明する。
【0065】
図6は、第3の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図であり、本実施形態では、第2の実施形態において説明した制御回路(図4)に、更に負荷2である冷陰極管の調光機能を付加した制御回路について説明する。
【0066】
本実施形態に係る制御回路は、第2の実施形態における制御回路と同様な回路構成に加え、大別して、冷陰極管(負荷2)の輝度を変化させるためのパルス電源回路8と、負荷電流の制御機能と調光機能とを両立させるためのサンプルホールド回路12とを更に備える。
【0067】
この制御回路において上記2つの機能を両立させる方法は、本願出願人が先行する特開平10−327587号において開示している方法であり、本実施形態における詳細な説明は省略するが、パルス電源回路8は、冷陰極管の輝度を変化させるべく駆動回路7に供給するパルス状の電源電圧を入力電圧Viより生成し、且つそのパルス状の電源電圧におけるパルス幅及び間隔を制御する。また、サンプルホールド回路12は、バッファ12a、充電用のコンデンサ12b、スイッチング素子12cで構成されており、誤差増幅回路5の出力電圧をパルス電源回路8からの信号に応じて保持する。ここで、本実施形態では、第2の実施形態における積分コンデンサ18の機能を、充電コンデンサ12bによって共用しているが、個別に設けてもよい。
【0068】
上記のような構成を備える圧電トランスの制御回路によれば、当該制御回路を起動すると、第2の実施形態と同様な機能により、正常動作時には、電流検出電圧Vriと基準電圧Vrefとが一致したところで、電圧制御発振回路6による発振周波数の制御が収束し、図11に例示する如く、出力電流(負荷電流)は略一定に保たれる。また、パルス電源回路8の発振期間における管電流に相当する制御電圧Vctrは、サンプルホールド回路12の制御により保持できるため、パルス電源回路8の休止期間であっても該発振期間における駆動状態を保持可能となり、且つパルス電源回路8が出力するパルス信号の発振期間もしくは休止期間の長さを変えることによって平均管電流を調整できるため、パルス電源回路8から出力されるパルス信号のデューティ比を不図示の調整手段によって調整することにより、冷陰極管の輝度の調整が可能となる。
【0069】
これに対して、何等かの原因によって電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しない場合、図6に示す制御回路は、発振周波数foscが下限周波数fbとなった時点で、第2の実施形態と同様な機能により、発振周波数foscを初期周波数f0まで瞬時に変更する。これにより、第2の実施形態に係る制御回路による効果に加え、図13を参照して「従来の技術」にて説明した圧電トランスの出力の立ち上がり時の遅れ等が原因となる調光不能の問題を解決することができ、調光状態を100%から消灯状態(0%)にした後で再点灯側に僅かに(数%程度)に調整した場合であっても冷陰極管を確実に調光することができる。
【0070】
[第4の実施形態]
次に、上述した第3の実施形態に係る圧電トランスの制御回路を基本とする第4の実施形態を説明する。以下の説明においては、第3の実施形態と同様な構成については重複する説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分を中心に説明する。
【0071】
図7は、第4の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図であり、第3の実施形態における制御回路(図6)において、トランジスタにより構成された所謂ハーフブリッジ型の駆動回路を、駆動回路7として採用した場合の回路構成を示す。
【0072】
前述の図6の場合は、パルス電源回路8により駆動回路7自体を間欠駆動させて圧電トランス1を間欠駆動させた。一方、実施形態では、P型トランジスタ(FET:電界効果トランジスタ)7aとN型トランジスタ(FET)7bとで構成されたハーフブリッジ型の回路を駆動回路7に採用し、パルス発振回路13及びアンド(AND)回路17を使用して、圧電トランス1の間欠駆動を実現させる。
【0073】
図7において、パルス発振回路13は、不図示の調整手段を備えており、出力するパルス信号のデューティー比の調整が可能である。アンド回路17は、パルス発振回路13が出力するパルス信号と電圧制御発振回路6の出力する発振信号との論理積信号を出力する。
【0074】
本実施形態において、駆動回路7には、ハイ側にアンド回路15からの論理積信号が入力され、ロー側に電圧制御発振回路6の出力する発振信号が入力されることにより、2つのトランジスタ7a,7bが交互にスイッチングを行う。従って、駆動回路7には入力電圧Viが入力されるが、2つのトランジスタ7a,7bによるスイッチング動作により、圧電トランス1には入力電圧Viを振幅とする駆動電圧(交流電圧)が間欠的に印加される。また、パルス発振回路13が出力するパルス信号は、サンプルホールド回路12のスイッチング素子12cへ出力されており、そのパルス信号に同期してスイッチング素子12cの切り換えを図6に示す制御回路と同様に制御する。
【0075】
上記の構成以外は、第3の実施形態における制御回路の動作と同様なため、同一の参照番号を付して詳細な説明は省略する。このような回路構成によっても、上述した図6の制御回路と同様の効果が得られる。
【0076】
尚、駆動回路7は、ハーフブリッジ型に限られるものではなく、フルブリッジ型の回路としてもよいことは言うまでもない。
【0077】
【発明の効果】
以上説明した本発明によれば、駆動に際して負荷電流の制御が良好に行われないために、発振周波数が所定の制御範囲の下限周波数にまで低減したときに、圧電トランスを迅速に保護する圧電トランスの制御回路の提供が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【図2】図1に示す制御回路の動作開始後に、電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しなかった場合の動作を説明する図である。
【図3】電圧制御発振回路6から出力されるパルス信号の発振周波数foscがタイミングtdにおいて変化する様子を示すタイミングチャートである。
【図4】第2の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【図5】図4に示す制御回路の動作開始後に、電流検出電圧Vriが基準電圧Vrefに達しなかった場合の動作を説明する図である。
【図6】第3の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【図7】第4の実施形態における圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【図8】従来例としての圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【図9】図8に示す制御回路の正常動作時の動作特性と駆動効率とを説明する図である。
【図10】図8に示す制御回路の異常動作時の動作特性と駆動効率とを説明する図である。
【図11】図8に示す制御回路の駆動開始からの発振周波数fosc、制御電圧Vctr、並びに負荷電流の変化を例示する図である(正常動作時)。
【図12】図8に示す制御回路の駆動開始からの発振周波数fosc、制御電圧Vctr、並びに負荷電流の変化を例示する図である(異常動作時)。
【図13】冷陰極管の調光機能を備える従来例としての圧電トランスの制御回路のブロック構成図である。
【図14】特許公報第2751842号における掃引動作を説明する図である。
【符号の説明】
1,101:圧電トランス,
2,102:負荷,
3:検出用抵抗,
4,104:整流回路,
5,105:誤差増幅回路,
9,9A,12c,112c:スイッチング素子,
7,107:駆動回路,
7a,7b:トランジスタ,
13:パルス発振回路,
8,108:パルス電源回路,
109:発振回路,
12,112:サンプルホールド回路,
12a,112a:バッファ,
12b,112b:充電コンデンサ,
14,16:コンパレータ,
15:ラッチ回路,
17:AND回路,
18,118:積分コンデンサ,
Claims (4)
- 入力される制御電圧に応じて発振信号を生成する発振手段と、その発振手段からの発振信号に応じて発生させた交流電圧により圧電トランスを駆動する駆動手段と、前記圧電トランスの出力側に接続された負荷の負荷電流を検出すると共に、その負荷電流を所定の基準値とすべく前記制御電圧を調整することによって前記発振手段の発振周波数を制御する制御手段とを備える圧電トランスの制御回路であって、
前記制御手段は、
前記負荷電流に対応する電圧を前記所定の基準値と比較し、その比較結果を増幅した電圧を出力する誤差増幅回路と、
前記誤差増幅回路の出力電圧と前記制御回路のグランド電位との電位差によって充電され、充電電圧を前記制御電圧として前記発振手段に印加する積分コンデンサと、
前記制御電圧を、前記発振周波数の所定の下限周波数に対応する第1基準電圧と比較し、その比較結果を出力する第1コンパレータと、
前記第1コンパレータの出力が一方の端子に設定されるセット・リセットラッチ回路と、
前記セット・リセットラッチ回路の出力状態に応じて、前記積分コンデンサの端子間を短絡・開放させるスイッチング素子と、
前記制御電圧を、前記発振周波数の所定の上限周波数に対応する第2基準電圧と比較し、その比較結果を、前記セット・リセットラッチ回路の他方の端子に出力する第2コンパレータを備え、
前記制御電圧が前記第1基準電圧より大きくなったことが前記第1コンパレータによって検出されることによって、前記発振周波数が前記下限周波数にまで低下したことが判明するのに応じて、前記セット・リセットラッチ回路が、それまでの出力を反転状態にラッチすると共に前記スイッチング素子を開放状態から短絡状態にすることにより、前記積分コンデンサの端子間電圧に等しい状態の前記制御電圧が前記発振周波数の1周期以内に、前記第2基準電圧より小さい電圧にまで強制的に調整され、
前記積分コンデンサの端子間電圧に等しい状態の前記制御電圧が、前記第2基準電圧より小さい電圧まで強制的に調整されたときに、前記制御電圧が前記第2基準電圧より小さくなったことが前記第2コンパレータによって検出されることよって、前記発振周波数が前記上限周波数にまで上昇したことが判明するのに応じて、前記セット・リセットラッチ回路が、それまでの出力を反転状態にラッチすると共に前記スイッチング素子を短絡状態から開放状態にすることにより、前記負荷電流に対応する電圧と前記基準値との比較結果を増幅した結果に基づいて、前記発振手段による発振周波数の掃引が開始されることを特徴とする圧電トランスの制御回路。 - 前記上限周波数は、前記圧電トランスが複数有する共振特性のうち、前記制御手段が使用している共振特性における出力電圧が極小値を示す周波数である
ことを特徴とする請求項1記載の圧電トランスの制御回路。 - 前記圧電トランスを間欠的に駆動すべく、前記交流電圧の基となる直流電圧からパルス信号を生成し、そのパルス信号を前記駆動手段に供給すると共に、そのパルス信号のデューティー比を調整可能な間欠発振回路と、
前記パルス信号の発振期間に前記誤差増幅回路の出力を前記積分コンデンサに充電すると共に、前記パルス信号の休止期間に前記積分コンデンサの端子間電圧を前記制御電圧として出力するサンプルホールド回路と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の圧電トランスの制御回路。 - 前記駆動手段は、トランジスタをハーフブリッジ型に構成したブリッジ回路である場合において、
パルス信号を生成すると共に、そのパルス信号のデューティー比を調整可能なパルス発振手段と、
前記パルス発振手段からのパルス信号と前記発振手段からの発振信号とに基づいて論理積を算出する論理積算出手段と、
を更に備え、前記トランジスタのそれぞれを、前記発振手段からの発振信号または前記論理積算出手段からの出力信号により駆動することにより、前記圧電トランスを間欠的に駆動すると共に、
前記パルス発振手段からのパルス信号の発振期間に前記誤差増幅回路の出力を前記積分コンデンサに充電すると共に、前記パルス信号の休止期間に前記積分コンデンサの端子間電圧を前記制御電圧として出力するサンプルホールド回路と、
を更に備えることを特徴とする請求項1記載の圧電トランスの制御回路。
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