JP3746437B2 - 建設機械の冷却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷却ファンで生起される空気流によって冷却液を冷却するラジエータを備える建設機械の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の建設機械の冷却装置には、特開平9−184421号公報に開示の油圧ショベルの冷却装置がある。
【0003】
この公報に開示の冷却装置では、例えば、上部旋回体の後部のエンジンルーム内にアフタークーラ式過給エンジンが横置きされ、前方に装着した冷却ファンの前に、冷却対象機器であるアフタークーラを冷却するアフタークーラ専用ラジエータと、冷却対象機器である作動油クーラとが直列に配置されている。また、エンジンルーム外に、エンジンの冷却に使用される冷却水を冷却するラジエータと、このラジエータを冷却する冷却ファンとが配置されている。すなわち、複数の冷却ファンを利用して、冷却対象機器である上述の作動油クーラ、アフタークーラなどの各熱交換器の熱交換効率を向上させたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の公報に開示の冷却装置では、冷却対象機器である作動油クーラとアフタークーラ専用のラジエータとが直列に配置されているなどのように、冷却ファンで生起される空気流中に複数の熱交換器が直列に配置されているため、空気流の上流に配置された熱交換器に対する風量よりも、下流に配置された熱交換器に対する風量の方が少なく、この下流の熱交換器の熱交換効率が悪い。すなわち、直列する複数の熱交換器のうちの一部が、適切に冷却されないことがあり、オーバーヒートする恐れがある。
【0005】
本発明の目的は、複数の冷却対象機器のそれぞれを適切に冷却することができる建設機械の冷却装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、冷却ファンで生起される空気流によって冷却液を冷却するラジエータを備える建設機械の冷却装置において、
前記冷却液によって冷却される冷却対象機器を複数設け、前記建設機械の駆動に伴って加熱される複数の所定要素の温度に応じて、前記各冷却対象機器に前記冷却液を分配する分配手段を備える構成にしてある。
【0007】
このように構成した建設機械の冷却装置では、建設機械の駆動に伴って各所定要素が加熱されると、各所定要素の温度に応じて、分配手段が各冷却対象機器に冷却液を分配する。これにより、各冷却対象機器を適切に冷却することができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記分配手段は、複数の前記所定要素の温度を検出する複数の温度検出手段と、
前記各温度検出手段で検出された前記各所定要素の温度に応じて、前記各冷却対象機器に対する前記冷却液の分配比率を設定する設定手段と、
この設定手段で設定された分配比率に応じて、前記各冷却対象機器に前記冷却液を供給する供給手段とを備える構成にしてある。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、複数の前記冷却対象機器の組合せが、エンジン、作動油クーラ、アフタークーラ、燃料冷却器、および減速機潤滑油冷却器のうちの2つ以上の組合せであることを特徴としている。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに係る発明において、前記冷却対象機器に、前記空気流によって冷却される空冷部を設けることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の建設機械の冷却装置の実施形態を図に基づいて説明する。
【0012】
以下に説明する第1〜第3実施形態は、油圧ショベルなどの建設機械に備えられる冷却装置である。
【0013】
1.第1実施形態について説明する。
【0014】
図1は本発明の第1実施形態の基本構成を示す図、図2は図1に示す第1実施形態に備えられる制御装置を示すブロック図である。
【0015】
第1実施形態は、図1に示すように、冷却水ポンプ3と、ラジエータ4を備えている。このラジエータ4は、冷却ファン20で生起される空気流によって冷却水を冷却するものである。第1実施形態では、この冷却水による冷却対象機器を複数設けてある。それら複数の冷却対象機器とは、例えば、エンジン1、アフタークーラ5、および作動油クーラ6である。
【0016】
エンジン1は、作動油タンク8の作動油を油圧ユニット7に供給する油圧ポンプ2と、冷却水を循環させるための水ポンプ3と、上述の冷却ファン20を駆動するものである。なお、油圧ユニット7は、フロント作業機用ブームシリンダ、旋回モータ、走行モータなどのアクチュエータを駆動させる油圧機器などによって構成したものである。
【0017】
アフタークーラ5は、ターボチャージャ1Aによる圧縮に伴って加熱される給気を冷却するものである。
【0018】
作動油クーラ6は、油圧ユニット7の駆動に伴って加熱される作動油を冷却するものである。
【0019】
また、第1実施形態では、油圧ショベルの駆動に伴って加熱される複数の所定要素、すなわち、エンジン1の駆動に伴って加熱される冷却水、ターボチャージャ1Aで圧縮されることによって加熱される給気、および油圧ユニット7の駆動に伴って加熱される作動油のそれぞれの温度に応じて、冷却対象機器であるエンジン1、アフタークーラ5、および作動油クーラ6のそれぞれに冷却水を分配する分配手段を備えている。
【0020】
この分配手段は、上述の複数の所定要素の温度を検出する複数の温度検出手段、すなわち、冷却水温度センサ9と、給気温度センサ10と、作動油温度センサ11とを備えている。また、この分配手段は、温度センサ9,10,11のそれぞれで検出された温度に応じて、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6のそれぞれに対する冷却水の分配比率を設定する設定手段、すなわち制御装置12を備えている。また、この分配手段は、制御手段12で設定された分配比率に応じて、エンジン1、アフタークーラ5、および作動油クーラ6のそれぞれにラジエータ4で冷却された冷却水を供給する供給手段、すなわち、電磁弁16〜19を備えている。
【0021】
冷却水温度センサ9は、エンジン1に設けられる冷却水用の管路に取付けられ、エンジン1の駆動に伴って加熱された冷却水の温度を検出するもの、すなわちエンジン1の温度を間接的に検出するものである。このセンサ9で検出された温度は、冷却水温度信号Etwとして制御装置12に送られるようにしてある。
【0022】
給気温度センサ10は、アフタークーラ5から給気マニホールド1Bへと給気を導く管路に設けられ、アフタークーラ5で冷却された給気の温度を検出するものである。このセンサ10で検出された温度は、給気温度信号Etaとして制御装置12に送られるようにしてある。
【0023】
作動油温度センサ11は、作動油タンク8に取付けられ、油圧ユニット7から作動油タンク8に戻る作動油の温度を検出するもの、すなわち油圧ユニット7の駆動に伴って加熱された作動油の温度を検出するものである。このセンサ11で検出された温度は、作動油温度信号Etoとして制御装置12に送られるようにしてある。
【0024】
制御装置12は、上述の温度信号Etw,Eta,Etoを演算処理して、電磁弁16〜19のそれぞれを制御するバルブ制御信号Evw,Eva,Evo,Evuのそれぞれを求めて出力するものである。
【0025】
この制御装置12は、例えば図2に示すように、関数設定部21〜23と、加算部25,26と、関数設定部24と、定数設定部27と、乗算部28〜31とによって構成してある。
【0026】
関数設定部21は、入力された冷却水温度信号Etwに基づいて、エンジン1に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Fwを算出するものである。
【0027】
この関数設定部21に設定してある関数関係は、冷却水温度信号がEtw≦Etw1の範囲では、必要比率Fw=0となる設定にしてあり、Etw1<Etw<Etw2の範囲では、必要比率Fwが冷却水温度信号Etwに比例する設定にしてある。また、冷却水温度信号がEtw≧Etw2では、必要比率Fw=1になる設定にしてある。なお、信号Etw1は、エンジン1の暖機が完了したときの冷却水温度として設定した温度に相当する。また、信号Etw2は、エンジン1を冷却可能な冷却水温度の上限として設定した温度に相当する。
【0028】
関数設定部22は、入力された給気温度信号Etaに基づいて、アフタークーラ5に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Faを算出するものである。
【0029】
この関数設定部22に設定してある関数関係は、給気温度信号がEta≦Eta1の範囲では、必要比率Fa=0になる設定にしてあり、Eta1<Eta<Eta2の範囲では、必要比率Faが給気油温度信号Etaに比例する設定にしてある。また、冷却水温度信号がEta≧Eta2の範囲では、必要比率Fw=1になる設定にしてある。なお、信号Eta1は、エンジン1の暖機が完了したときの給気温度として設定した温度に相当する。また、信号Eta2は、給気を冷却可能な給気温度の上限として設定した温度に相当する。
【0030】
関数設定部23は、入力された作動油温度信号Etoに基づいて、作動油クーラ6に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Foを算出するものである。
【0031】
この関数設定部23に設定してある関数関係は、作動油温度信号がEto≦Eto1の範囲では、必要比率Fo=0となる設定にしてあり、Eto1<Eto<Eto2の範囲では、必要比率Foが作動油温度信号Etoに比例する設定にしてある。また、冷却水温度信号がEto≧Eto2の範囲では、必要比率Fo=1になる設定にしてある。なお、信号Eto1は、エンジン1が始動して、油圧ユニット7が円滑に動作する程度に暖まったときの作動油温度として設定した温度に相当する。また、信号Eto2は、作動油を冷却可能な作動油温度の上限として設定した温度に相当する。
【0032】
加算部25は、上述の関数設定部21で算出された必要比率Fwと、上述の関数設定部22で算出された必要比率Faとを加算するものである。
【0033】
加算部26は、加算部25で算出された必要比率の和(Fw+Fa)に、上述の関数設定部23で算出された必要比率Foを加算して、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に対する冷却水の総必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち総必要比率F(F=Fw+Fa+Fo)を算出するものである。
【0034】
関数設定部24は、上述の総必要比率Fに基づいて、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に供給する冷却水の総供給量の、冷却水全量に対する比率、すなわち総供給比率Fuを算出するものである。
【0035】
この関数設定部24に設定してある関数関係は、総必要比率F≦1の範囲では総供給比率Fuが総必要比率Fに正比例するように設定してあり、F>1の範囲では、常に総供給比率Fu=1になる設定にしてある。すなわち、エンジン1、給気および作動油を冷却するために冷却水全量を使用する設定にしてある。
【0036】
定数設定部27には、電磁弁16〜19をフルストロークさせるための電流値、すなわち設定値Efを設定してある。
【0037】
乗算部28は、設定値Efと必要比率Fwとを掛けてバルブ制御信号Evwを求める演算を行ない、求めたバルブ制御信号Evwを電磁弁16に出力するものである。乗算部29は、設定値Efと必要比率Faとを掛けてバルブ制御信号Evaを求める演算を行ない、求めたバルブ制御信号Evaを電磁弁17に出力するものである。乗算部30は、設定値Efと必要比率Foとを掛けてバルブ制御信号Evoを求める演算を行ない、求めたバルブ制御信号Evoを電磁弁18に出力するものである。また、乗算部29は、設定値Efと必要比率Fuとを掛けてバルブ制御信号Evuを求める演算を行ない、求めたバルブ制御信号Evuを電磁弁19に出力するものである。
【0038】
電磁弁16は、バルブ制御信号Evwに応じて動作し、エンジン1に供給する冷却水の流量を調整するものである。電磁弁17は、バルブ制御信号Evaに応じて動作し、アフタークーラ5に供給する冷却水の流量を調整するものである。電磁弁18は、バルブ制御信号Evoに応じて動作し、作動油クーラ6に供給する冷却水の流量を調整するものである。また、電磁弁19は、バルブ制御信号Evuに応じて動作し、どこにも供給しない冷却水の余剰流量を調整するものである。
【0039】
なお、電磁弁16〜18は、バルブ制御信号Evw,Eva,Evoの信号量が大きいほど、管路の開度が大きくなる構成にし、電磁弁19は、バルブ制御信号Evuの信号量が大きいほど、管路の開度が小さくなる構成にしてある。
【0040】
このように構成した第1実施形態は、エンジン1、給気、作動油を冷却する際に、次のように動作する。
【0041】
冷却水温度センサ9によって、エンジン1の駆動に伴って加熱された冷却水の温度が検出され、冷却水温度信号Etwが制御装置12に入力される。また、給気温度センサ10によって、アフタークーラ5で冷却された給気の温度が検出され、給気温度信号Etaが制御装置12に入力される。また、作動油温度センサ11によって、油圧ユニット7の駆動に伴って加熱された作動油の温度が検出され、作動油温度信号Etoが制御装置12に入力される。
【0042】
これに伴い、制御装置12では、次の演算処理が行われる。
【0043】
最初に、関数設定部21では、冷却温度信号Etwに基づいて、エンジン1に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Fwが算出される。また、関数設定部23では、給気温度信号Etaに基づいて、アフタークーラ5に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Faが算出される。また、関数設定部23では、作動油温度信号Etoに基づいて、作動油クーラ6に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Foが算出される。
【0044】
これら必要比率Fw,Fa,Foのそれぞれは、乗算部28,29,30のそれぞれに入力される。また、必要比率Fw,Faは、加算部25に入力される。また、必要比率Foは、加算部26に入力される。加算部25では、必要比率の和(Fw+Fa)が算出され、この必要比率の和(Fw+Fa)が加算部26に入力される。加算部26では、必要比率の和(Fw+Fa)に必要比率Foが加算され、これにより、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に対する冷却水の総必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち総必要比率F(F=Fw+Fa+Fo)が算出される。この総必要比率Fは関数設定部24に入力される。
【0045】
関数設定部24では、総必要比率Fに基づいて、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に供給する冷却水の総供給量の、冷却水全量に対する比率、すなわち総供給比率Fuが算出される。この総供給比率Fuは、乗算部31に入力される。
【0046】
このようにして算出された必要比率Fw,Fa,Fo,Fuのそれぞれが、乗算部28,29,30,31のそれぞれに入力されると、定数設定部27からこれら乗算部28〜31のそれぞれに設定値Efが与えられる。
【0047】
これにより、乗算部28では、設定値Efと必要比率Fwとが掛けられて、バルブ制御信号Evwが求められ、電磁弁16に出力される。乗算部29では、設定値Efと必要比率Faとが掛けられて、バルブ制御信号Evaが求められ、電磁弁17に出力される。乗算部30では、設定値Efと必要比率Foとが掛けられて、バルブ制御信号Evoが求められ、電磁弁18に出力される。また、乗算部31では、設定値Efと必要比率Fuとが掛けられて、バルブ制御信号Evuが求められ、電磁弁19に出力される。
【0048】
そして、電磁弁16は、バルブ制御信号Evwに応じて開き、これにより、エンジン1に供給する冷却水の流量が調節される。電磁弁17は、バルブ制御信号Evaに応じて開き、これにより、アフタークーラ5に供給する冷却水の流量が調節される。電磁弁18は、バルブ制御信号Evoに応じて開き、これにより、作動油クーラ6に供給する冷却水の流量が調節される。電磁弁19は、バルブ制御信号Evuに応じて閉じ、これにより、どこにも供給しない冷却水の余剰流量が調整される。
【0049】
このように第1実施形態では、エンジン1、給気、作動油のそれぞれの温度に応じて冷却水が分配されるので、エンジン1、給気、作動油を適切に冷却することができ、これにより、オーバーヒートを防止できる。
【0050】
2.第2実施形態について説明する。
【0051】
図3は、第2実施形態に備えられる制御装置を示すブロック図である。なお、図3では、図2に示したものと同等のものに同じ符号を付してある。
【0052】
第2実施形態では、第1実施形態の制御装置12の代わりに制御装置42を備えている。
【0053】
この制御装置42は、図3に示すように、除算部32〜34を備える点で第1実施形態の制御装置12と異なる。
【0054】
除算部32は、必要比率Fwの総必要比率Fに対する割合Fw/Fを算出して、乗算部28に出力するものである。除算部33は、必要比率Faの総必要比率Fに対する割合Fa/Fを算出して、乗算部29に出力するものである。除算部34は、必要比率Foの総必要比率Fに対する割合Fo/Fを算出して、乗算部30に出力するものである。
【0055】
このように構成した第2実施形態では、エンジン1、給気、作動油を冷却する際に、次のように動作する。
【0056】
冷却水温度センサ9によって、エンジン1の駆動に伴って加熱された冷却水の温度が検出され、冷却水温度信号Etwが制御装置42に入力される。また、給気温度センサ10によって、アフタークーラ5で冷却された給気の温度が検出され、給気温度信号Etaが制御装置42に入力される。作動油温度センサ11によって、油圧ユニット7の駆動に伴って加熱された作動油の温度が検出され、作動油温度信号Etoが制御装置42に入力される。
【0057】
これに伴い、制御装置42では、次の演算処理が行われる。
【0058】
最初に、関数設定部21では、冷却温度信号Etwに基づいて、エンジン1に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Fwが算出される。また、関数設定部22では、給気温度信号Etaに基づいて、アフタークーラ5に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち必要比率Faが算出される。また、関数設定部23では、作動油温度信号Etoに基づいて、作動油クーラ6に対する冷却水の必要量の、冷却水全量に対する必要比率Foが算出される。
【0059】
これら必要比率Fw,Fa,Foのそれぞれは、乗算部28,29,30のそれぞれに入力される。また、必要比率Fw,Faは、加算部25に入力される。また、必要比率Foは、加算部26に入力される。加算部25では、必要比率の和(Fw+Fa)が算出され、この必要比率の和(Fw+Fa)が加算部26に入力される。加算部26では、必要比率の総和(Fw+Fa)に必要比率Foが加算され、これにより、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に対する冷却水の総必要量の、冷却水全量に対する比率、すなわち総必要比率F(F=Fw+Fa+Fo)が算出される。この総必要比率Fが関数設定部24に入力される。
【0060】
関数設定部24では、総必要比率Fに基づいて、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に供給する冷却水の総供給量の、冷却水全量に対する比率、すなわち総供給比率Fuが算出される。この総供給比率Fuは、乗算部31に入力される。
【0061】
ここまでの演算処理については第2実施形態は第1実施形態と同様であるが、上述の総必要比率Fが除算部32,33,34に入力されて処理される点で、第1実施形態と異なる。
【0062】
すなわち、除算部32では、必要比率Fwの総必要比率Fに対する割合Fw/Fが算出される。除算部33では、必要比率Faの総必要比率Fに対する割合Fa/Fが算出される。除算部34では必要比率Foの総必要比率Fに対する割合Fo/Fが算出される。
【0063】
そして、必要比率Fw,Fa,Foのそれぞれの総必要比率Fに対する割合Fw/F,Fa/F,Fo/F、および総供給比率Fuのそれぞれが、乗算部28,29,30,31のそれぞれに入力されると、定数設定部27からこれら乗算部28〜31のそれぞれに設定値Efが与えられる。
【0064】
乗算部28では、必要比率Fwの総必要比率Fに対する割合Fw/Fと設定値Efとが掛けられて、バルブ制御信号Evwが求められ、電磁弁16に出力される。乗算部29では、必要比率Faの総必要比率Fに対する割合Fa/Fと設定値Efとが掛けられて、バルブ制御信号Evaが求められ、電磁弁17に出力される。乗算部30では、必要比率Foの総必要比率Fに対する割合Fo/Fと設定値Efとが掛けられて、バルブ制御信号Evaが求められ、電磁弁18に出力される。また、乗算部31では、総供給比率Fuと設定値Efとが掛けられて、バルブ制御信号Evuが求められ、電磁弁19に出力される。
【0065】
そして、電磁弁16は、バルブ制御信号Evwに応じて開き、これにより、エンジン1に供給する冷却水の流量が調節される。電磁弁17は、バルブ制御信号Evaに応じて開き、これにより、アフタークーラ5に供給する冷却水の流量が調節される。電磁弁18は、バルブ制御信号Evoに応じて開き、これにより、作動油クーラ6に供給する冷却水の流量が調節される。電磁弁19は、バルブ制御信号Evuに応じて閉じ、これにより、どこにも供給しない冷却水の余剰流量が調整される。
【0066】
このように第2実施形態では、エンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に対し、冷却水が常にFw:Fa:Foの割合で分配される。これにより、総必要比率F≦1の範囲では、第1実施形態と同様に、エンジン1、給気、作動油のそれぞれの温度に応じて、エンジン1、給気、作動油を適切に冷却することができる。
【0067】
また、第2実施形態では、総必要比率がF>1の範囲であっても、すなわち、ラジエータ4のフィンが詰まったり、冷却水を導く管路が詰まったりするなどに起因してラジエータ4の熱交換効率が低下し、冷却水の総必要量が冷却水全量を越える状況にあっても、冷却水がFw:Fa:Foの割合でエンジン1、アフタークーラ5および作動油クーラ6に分配される。これにより、エンジン1、給気および作動油の過熱の進行を応急的に抑えることができる。
【0068】
3.第3実施形態について説明する。
【0069】
図4は第3実施形態の基本構成を示す図である。なお、図4では、上述の図1に示したものと同等のものに同じ符号を付してある。
【0070】
第3実施形態では、図4に示すように、第1実施形態の作動油クーラ6に空冷部60を設けてある。この空冷部60は、冷却ファン20によって生起される空気流中で、ラジエータ4の下流に設けられる空冷式冷却器である。
【0071】
このように構成した第3実施形態では、油圧ユニット7から排出された作動油が、作動油クーラ6に冷却された後、さらに空冷部60で冷却される。したがって、冷却水と作動油との温度差が小さいために作動油が冷却されにくいという状況にあっても、空冷部60によって作動油の冷却を補助することができる。
【0072】
なお、第3実施形態では、第1実施形態の作動油クーラ6に空冷部60を設けた例を挙げたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、第2実施形態の作動油クーラ6に空冷部60を設けてもよい。
【0073】
また、第1〜第3実施形態では、冷却ファン12で生起される空気流の方向は特定していない。すなわち、空気がエンジン1側からラジエータ4側に向かって流れても、ラジエータ4側からエンジン1側に向かって流れても、どちらでもよい。
【0074】
また、第1〜第3実施形態では、エンジン1で加熱された冷却水の温度を検出することによって間接的にエンジン1の温度を検出したが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、エンジン1の温度が把握できればよく、エンジン1の温度を直接検出するようにしてもよい。
【0075】
また、第1〜第3実施形態では、作動油センサ11を作動油タンク8に取付けたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、作動油の温度が把握できればよく、作動油を導く管路に取付けてもよい。
【0076】
また、第1〜第3実施形態では、ラジエータ4で冷却される冷却水を分配する複数の冷却対象機器の組合せの例として、エンジン1、アフタークーラ5、および作動油クーラ6を挙げたが、本発明はこれに限るものではない。すなわち、冷却対象機器には、エンジン1、アフタークーラ5、および作動油クーラ6の他に、エンジン1の燃料を冷却する燃料冷却器、減速機の潤滑油を冷却する減速機潤滑油冷却器などがあり、これら冷却対象機器のうちの2以上をどのように組合せてもよい。
【0077】
【発明の効果】
以上、各請求項に係る発明では、建設機械の駆動に伴って加熱される各所定要素の温度に応じて、分配手段が各冷却対象機器に冷却液を分配するので、各冷却対象機器を適切に冷却することができる。これにより、オーバーヒートを防止するこができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の基本構成を示す図である。
【図2】図1に示す第1実施形態に備えられる制御装置を示すブロック図である。
【図3】第2実施形態に備えられる制御装置を示すブロック図である。
【図4】第3実施形態の基本構成を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン(冷却対象機器)
4 ラジエータ
5 アフタークーラ(冷却対象機器)
6 作動油クーラ(冷却対象機器)
9 冷却水温度センサ(温度検出手段)[分配手段]
10 給気温度センサ(温度検出手段)[分配手段]
11 作動油温度センサ(温度検出手段)[分配手段]
12 制御装置(設定手段)[分配手段]
16〜19 電磁弁(供給手段)[分配手段]
20 冷却ファン

Claims (4)

  1. 冷却ファンで生起される空気流によって冷却液を冷却するラジエータを備える建設機械の冷却装置において、
    前記冷却液によって冷却される冷却対象機器を複数設け、前記建設機械の駆動に伴って加熱される複数の所定要素の温度に応じて、前記各冷却対象機器に前記冷却液を分配する分配手段を備えることを特徴とする建設機械の冷却装置。
  2. 前記分配手段は、複数の前記所定要素の温度を検出する複数の温度検出手段と、
    前記各温度検出手段で検出された前記各所定要素の温度に応じて、前記各冷却対象機器に対する前記冷却液の分配比率を設定する設定手段と、
    この設定手段で設定された分配比率に応じて、前記各冷却対象機器に前記冷却液を供給する供給手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の建設機械の冷却装置。
  3. 複数の前記冷却対象機器の組合せは、エンジン、作動油クーラ、アフタークーラ、燃料冷却器、および減速機潤滑油冷却器のうちの2つ以上の組合せであることを特徴とする請求項1または2記載の建設機械の冷却装置。
  4. 前記冷却対象機器に、前記空気流によって冷却される空冷部を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建設機械の冷却装置。
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