JP3745003B2 - 貼付薬用包装袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貼付薬用包装袋に関し、更に詳しくは、沈痛消炎剤等の薬効成分、生薬成分等を含有する湿布剤等の貼付薬の充填包装に適する貼付薬用包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、貼付薬用包装袋としては、種々のものが開発され、提案されているが、通常、内容物と接する内面側から外面側に向かって、少なくともヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、金属箔層、および紙材層を順に積層した構成からなる包装用材料を、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層面を対向させて重ね合わせその外周の重合端部をヒ−トシ−ルしてなる袋体が使用されている。ところで、上記のような袋体においては、通常、外気からの酸素、水蒸気、光線等の進入を防止するために、ガスおよび水蒸気バリア−性に富む金属箔層が使用されているものである。
而して、上記のようなガスおよび水蒸気バアリ−性に富む金属箔層としては、その代表的なものとして、通常、アルミニュウム箔ないしその蒸着膜が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようなアルミニュウム箔ないしその蒸着膜を有する包装用材料は、使用後廃棄する際に、アルミニュウム箔等を分離することが困難であり、しばしば可燃物と同様に焼却処理されてしまうものである。
而して、アルミニュウム箔ないしその蒸着膜を含んだ状態で焼却処理されると、焼却時の燃焼カロリ−が高くなり、焼却炉等を破損し兼ねないものであり、更に、焼却残渣中にアルミニュウムが残存して環境破壊等を引き起すという問題点もあるものである。
また、上記のようにアルミニュウム箔等を他の素材から分離除去することが困難であることから、リサイクルにも適さないものであり、従って、アルミニュウム箔等を使用することは、資源保護の観点からも好ましくないものである。
上記のアルミニュウム箔ないしその蒸着膜に代えて、ポリ塩化ビニリデン系樹脂のフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物のフィルム等のガスバリア−性を有する樹脂のフィルムを使用することも考えられるが、しかしこれらのフィルムは、その機能は金属箔等より劣り、未だ充分に満足し得るものではない。
そこで本発明は、廃棄焼却が容易で、かつ内容物の保護性にも優れている貼付薬用包装袋を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような課題を解決すべく種々研究の結果、ガスないし水蒸気バリア−性に富む材料として、無機酸化物の蒸着膜に着目し、該無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層に、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、あるいは貼付薬用包装袋を構成する基材層等を組み合わせ、これらを、内容物と接する内面側から外面側に向かって、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層、基材層の順に重ね合わせて包装用材料を構成し、更に該包装用材料の二枚を、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層面を対向させて重ね合わせてその外周の重合端縁をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して貼付薬用包装袋を製造し、該貼付薬用包装袋内に湿布剤等の貼付薬を充填包装したところ、その内容物の保護機能を十分に具備して貼付薬用包装袋としての使用に十分に耐え得ることができ、しかも使用後その廃棄処理に際しては、通常の可燃物と同様に焼却処理することができることを見出して本発明を完成したものである。
【0005】
すなわち、本発明は、内容物と接する内面側から外面側に向かって、少なくともヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、金属箔層、および基材層を順に積層した構成からなる包装用材料を、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層面を対向させて重ね合わせその外周の重合端部をヒ−トシ−ルしてなる貼付薬用包装袋において、上記の金属箔層の代わりに、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層を使用することを特徴とする貼付薬用包装袋に関するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について以下に更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかる貼付薬用包装袋を構成する材料について説明する。
まず、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層について説明すると、該樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物等のポリビニルアルコ−ル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。
而して、これらのフィルムは、単層ないし積層して使用することがでル。
また、本発明においては、上記のようなフィルムの代わりに、更に、例えば、セロハン、合成紙等も使用することができる。
上記の樹脂のフィルムの厚さとしては、数μmないし100μm位、好ましくは9μmないし50μm位が望ましい。
なお、本発明においては、上記の樹脂のフィルムに対し、例えば、無機酸化物の蒸着膜の接着性、膜厚の均一性等のために、例えば、ブラズマ処理、コロナ処理等の表面改質処理、あるいはプライマ−コ−ト層の形成等の前処理を任意に施すことができる。
【0007】
次に、本発明において、蒸着膜を構成する無機酸化物としては、例えば、酸化珪素、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニュウム、酸化マグネシュウム等を挙げることができる。
而して、本発明において、上記の樹脂のフィルムの表面に無機酸化物の蒸着膜を形成する方法について説明すると、かかる方法としては、例えば、物理蒸着法および化学蒸着法等を挙げることができる。
上記の物理蒸着法としては、高真空下で蒸発源を抵抗加熱、高周波誘導加熱や電子ビ−ム加熱等により加熱して蒸発、昇華させて樹脂のフィルム上に無機酸化物の蒸着膜を形成することができる。
上記において、蒸発源としては、例えば、酸化珪素(SiO、SiO2 、そのブレンド物等)、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニュウム、酸化マグネシュウム等を使用することができる。
而して、上記のような蒸発源を用いて蒸着する際に、酸素が遊離し不足するのを補うために、外部より酸素を導入しプラズマ等で酸素を活性化して蒸発粒子を酸化させる方法もとることができる。
また、本発明において、化学蒸着法としては、膜作成原料をキャリア−ガスであるヘリウムや酸化させるための酸素と混合して、真空チャンバ−内に吹き込み、高周波または電磁波により、例えば、Siをプラズマ化して、酸素により酸化しながら樹脂のフィルム上に無機酸化物の蒸着膜を形成するものである。
上記において、膜作成原料としては、ヘキサメチルジシロキサンのような有機シリカ化合物または、シランのような有機ガス等を使用することができる。
本発明において、無機酸化物の蒸着膜としては、酸化珪素、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化インジュウム、酸化チタン、酸化アルミニュウム、酸化マグネシュウム等の混合膜であってもよい。
本発明において、無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、100Åないし2000Å位、好ましくは、200Åないし1000Å位が望ましい。
また、本発明において、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルムとしては、全光線透過率75%以上、酸素透過率10cc/m2 ・day・atm以下、水蒸気透過率10g/m2 ・day・atm以下のものが望ましい。
なお、本発明において、無機酸化物の蒸着膜について、酸化珪素の蒸着膜を例にして、その膜性状を説明すると、該酸化珪素の蒸着膜は、SiO、Si3 4 、Si2 3 、SiO2 等の混合物で膜を構成し、その組成は、SiOX (X=1〜2である。)の形で表されるものであり、その性状は、ガラス状態になっているものである。
【0008】
次に、本発明において、貼付薬用包装袋を製造するに際し、上記の無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層と組み合わせて使用する他の材料について説明すると、かかる材料としては、例えば、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、強度を有し、かつ耐熱性等に富み袋の主材となる基材層、ガスバリヤ−性を有する樹脂のフィルム層、水蒸気バリヤ−性を有する樹脂のフィルム層、その他の樹脂のフィルム層を任意に使用することができる。
具体的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度(線状低密度)ポリエチレン、ポリプロピレン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタクリレ−ト共重合体、メチルペンテン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリビニルアセタ−ル系樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等の公知の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
更に、例えば、セロハン等のフィルム、合成紙、各種の紙等も使用することができる。
本発明において、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸方向ないし二軸方向に延伸されたもの等、いずれのものでも使用することができる。
また、その厚さは、任意であるが、数μmから300μm位の範囲から選択して使用することができる。
更に、本発明においては、フィルムとしては、押し出し成膜、インフレ−ション成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
【0009】
而して、本発明において、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層としては、上記に挙げたフィルムないしシ−トの中から、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、メチルペンテン系樹脂、ポリブテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他等のフィルムないしシ−ト等を使用することができる。
【0010】
また、本発明において、強度を有し、かつ耐熱性等に富み袋体の主材となる基材層としては、通常、貼付薬用包装袋では、包装袋に剛性、隠蔽性、腰等を保持させ、更に任意の印刷模様等を形成するために、紙基材が主材となるものであり、例えば、薄葉紙、グラシン紙、純白ロ−ル紙、上質紙、板紙、クラフト紙、加工紙、和紙等の各種の紙を使用することができる。
更に、本発明において、基材層としては、上記に挙げたフィルムないしシ−トの中から強度に優れ、耐熱性、耐候性、耐溶剤性、耐薬品性等の諸堅牢性に富むフィルム、例えば、ポリプロピレン、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂等の樹脂のフィルムないしシ−トを選択して使用することができる。
本発明では、上記のフィルムは、包装袋の主材としての機能を奏するものである。
なお、本発明においては、上記のフィルムには、例えば、ガスバリヤ−性等を賦与するためにポリ塩化ビニリデン系樹脂を含む組成物をコ−ティングしてなるフィルム等も使用することができる。
【0011】
また、本発明において、ガスバリヤ−性を有する樹脂のフィルム層としては、上記に挙げた樹脂から、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、フッ素系樹脂等の樹脂を選択して、そのフィルムないしシ−トを使用することができる。
【0012】
また、本発明において、水蒸気バリア- 性を有する樹脂のフィルム層としては、上記に挙げた樹脂から、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂を選択して、そのフィルムないしシ−トを使用することができる。
【0013】
なお、本発明においては、上記の紙基材の表面に易開封用折り目を刻設してあることが好ましく、その刻設方法としては、例えば、紙基材の表面に、金属金型、金属ロ−ル等を使用して折罫線を刻設する方法、砥石ロ−ル、ワイヤ−ブラシ、サンドブラシ、研磨材等を使用して粗面を形成する方法、レ−ザ−加工、コロナ放電、プラズマ放電等を利用して切れ目等を刻設する方法、その他の方法等によって形成することができる。
而して、本発明において、易開封用折り目の形状としては、任意の形状のものでよく、例えば、直線状、波形等の曲線状、斜線状、ハの字状、ミシン目状、点線状、その他等でよく、また、その構造としては、上記のように折罫線、粗面、切れ目等、あるいはそれらが混在したもの等のいずれのものでもよく、更に上記の切れ目においては、ハ−フカット、貫通孔等のものでもよい。
本発明においては、紙基材の表面に易開封用折り目を刻設し、該刻設部分とその他の部分とを形成し、刻設部分と非刻設部分とにおいて、紙基材としての強度に変化を生ずればよく、そのいずれかの部分において弱体化すればよいものである。
而して、本発明においては、紙基材に易開封用折り目を刻設すると、その部分において紙を構成するパルプ繊維等に変化を生じ、その部分が弱体化するものと推定される。
本発明においては、本来、紙基材は、開封に際し、方向性をもって開封することは困難であるが、本発明にかかる易開封用折り目を刻設した紙基材を使用して貼付薬用包装袋を製造し、その袋を開封するに際し、上記の易開封用折り目部分から引き裂くと、該易開封用折り目を刻設した部分の折れ目線に沿って方向性を持って開封することができるという利点を有するものである。
【0014】
なお、本発明において、その他の樹脂のフィルム層としては、例えば、カ−ボンブラック等の着色剤を練り込んで着色した遮光性を有する着色樹脂のフィルム、あるいは耐薬品性を有する樹脂のフィルム、耐溶剤性を有する樹脂のフィルム等を使用することができる。
【0015】
次に、本発明において、上記のような材料を積層して包装用材料を製造する積層法について説明すると、本発明にかかる包装用材料は、該包装用材料を使用して包装袋を製造し、その中に充填する内容物の種類、包装目的、包装形態、包装方法、流通形態、販売形態、その他等の条件を考慮して包装用材料を企画、設計し、而して、それらに合う材料を選択し、積層して包装用材料を製造するものである。
すなわち、本発明においては、上記に挙げた無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、基材層、ガスバリヤ−性を有する樹脂のフィルム層、水蒸気バリヤ−性を有する樹脂のフィルム層、その他の樹脂のフィルム層等からその包装目的等に合った材料を選択し、それらを組み合わせて積層するものである。
而して、本発明において、その積層法としては、通常の方法、例えば、ウエットラミネ−ト法、ドライラミネ−ト法、押し出しラミネ−ト法、共押し出しコ−ティングラミネ−ト法、Tダイ共押し出し成形法、インフレ−ション成形法、その他等の方法を採用して積層することができる。
本発明においては、上記の積層法において、積層する前に、例えば、必要ならば、各種の材料の表面に、コロナ処理、オゾン処理等の公知の前処理を任意に施すことができる。
また、本発明においては、例えば、イソシアネ−ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、有機チタン系等の公知のアンカ−コ−ト剤をコ−テイングして使用することができる。
更に、本発明においては、積層する際に、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、セルロ−ス系樹脂、その他等の樹脂をビヒクルの主成分とする公知のラミネ−ト系接着剤を使用することができる。
【0016】
次に、本発明において、上記で製造した包装用材料を使用して貼付薬用包装袋を製造する方法について説明すると、上記で製造した包装用材料を使用し、それをそのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層が対向するように折り曲げて重ね合わせるか、またはその二枚の包装用材料を用意しそのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層面を対向させて重ね合わせ、しかる後その外周の重合端部を、例えば、側面シ−ル形、二方シ−ル形、三方シ−ル形、四方シ−ル形、封筒貼りシ−ル形、合掌貼りシ−ル形(ピロ−シ−ル形)、ひだ付シ−ル形、平底シ−ル形、角底シ−ル形、その他等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成することによって、種々の貼付薬用包装袋を製造することができる。上記において、ヒ−トシ−ルする手段としては、例えば、加熱バ−シ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等のヒ−トシ−ル方式を使用してヒ−トシ−ルすることができる。
【0017】
上記の本発明にかかる貼付薬用包装袋についてその二三の例を挙げて図面を用いて更に具体的に説明する。
図1は、本発明にかかる貼付薬用包装袋を構成する包装用材料の一例を示す概略的断面図である。
図1に示すように、本発明にかかる包装用材料Aは、内容物と接する内面側から外面側に向かって、少なくともヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層1、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層2および基材層として紙基材3を順に重ね合わせて積層した構成からなるものである。
而して、上記の包装用材料Aには、内容物を充填包装して包装体を構成したときその開封位置に相当する箇所にハの字状の易開封用折り目4が刻設されているものである。
次に、本発明において、上記の包装用材料を使用した貼付薬用包装袋の構成について説明すると、図2は、上記の包装用材料を使用した本発明にかかる貼付薬用包装袋の一例を示す斜視図であり、図3は、図2に示す貼付薬用包装袋をX−X′で切断した該貼付薬用包装袋の層構成を示す切断断面図である。
而して、本発明においては、図2および図3に示すように、上記の包装用材料Aを二枚用意し、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム1、1の面を対向させて重ね合わせ、しかる後その三方の外周の重合端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部5、5、5を形成して三方シ−ル形の貼付薬用包装袋を製造し、次いで該貼付薬用包装袋の開口部から貼付薬6を充填包装し、次いでその開口部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部7を形成して、内容物が充填包装された包装体を製造するものである。
【0018】
上記で挙げた貼付薬用包装袋は、その一例にしかすぎないものであり、本発明では、充填包装目的、内容物、充填包装法、流通形態、販売形態等によって、任意に包装設計することができ、それによって、任意に材料を選定して種々の形態の貼付薬用包装袋を製造することができるものてあり、上記に挙げた例によって本発明を限定するものではない。
なお、本発明において、充填包装する内容物としては、種々の貼付薬を適用することができる。
【0019】
【実施例】
次に本発明について実施例を挙げて更に具体的に説明する。
実施例1
厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの裏面に所望の印刷模様を施し、次いで該印刷面に、厚さ500Åの酸化珪素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、そのポリエチレンテレフタレ−トフィルム面を対向させてポリエステル系接着剤を使用して接着剤層の厚さ1.5μmを介して貼り合わせた。
次に上記の積層体の蒸着膜面に、低密度ポリエチレンを使用して押し出し法にて、厚さ30μmの低密度ポリエチレンを押し出しして、下記の構成からなる包装用材料を製造した。
二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム/印刷層/接着剤層/二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム・酸化珪素の蒸着膜/低密度ポリエチレン層
上記で製造した包装用材料について、その酸素透過度は、0.5cc/m2 ・day・atmであり、水蒸気透過度は、0.6g/m2 ・day・atmであった。
次に、上記で製造した包装用材料を二枚用意し、その低密度ポリエチレン層面が対向するように重ね合わせて、その外周の端部を三周にわたってヒ−トシ−ルして、本発明にかかる貼付薬用包装袋を製造した。
上記で得た貼付薬用包装袋の開口部から、沈痛消炎剤(サリチル酸グリコ−ル、1メント−ル等を主成分とする)を含む貼付薬を充填包装し、しかる後開口部をヒ−トシ−ルして内容物を充填包装した包装体を製造した。
上記の包装体について、保存テストを行った結果、薬効成分の量、質とも変化なく良好な保存性を示した。
また、市場に出荷後、ユ−ザ−が使用し、その使用後、貼付薬用包装袋を廃棄して焼却処理することができ、焼却に際し何の支障もなかった。
【0020】
実施例2
上記の実施例1において、酸化珪素の蒸着膜と低密度ポリエチレン層との間に、カ−ボンブラックを練り込むで着色した遮光性の着色線状低密度ポリエチレン層を介在させ、それ以外は、上記の実施例1に記載したものと同様にして、内容物を充填包装した包装体を製造した。
上記の包装体について、保存テストを行った結果、薬効成分の量、質とも変化なく良好な保存性を示した。
また、市場に出荷後、ユ−ザ−が使用し、その使用後、貼付薬用包装袋を廃棄して焼却処理することができ、焼却に際し何の支障もなかった。
【0021】
実施例3
坪量250g/m2 の上質紙の表面に予め所望の印刷を施し、更にその表面に、袋となったときに最適の開封位置に相当する箇所に金属製の金型を使用してハの字状の折罫線を刻設した。
次に、上記の上質紙の裏面に、低密度ポリエチレンを使用し、これを押し出しながら、厚さ500Åの酸化珪素の蒸着膜を有する厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを、そのポリエチレンテレフタレ−トフィルム面を対向させて厚さ15μmの低密度ポリエチレン層を介して貼り合わせた。
次に上記の積層体の蒸着膜面に、低密度ポリエチレンを使用して押し出し法にて、厚さ30μmの低密度ポリエチレンを押し出しして、下記の構成からなる包装用材料を製造した。
印刷層・折罫線/上質紙/低密度ポリエチレン層/二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム−酸化珪素の蒸着膜/低密度ポリエチレン層
次に、上記で製造した包装用材料を二枚用意し、その低密度ポリエチレン層面が対向するように重ね合わせて、その外周の端部を三周にわたってヒ−トシ−ルして、本発明にかかる貼付薬用包装袋を製造した。
上記で得た貼付薬用包装袋の開口部から、沈痛消炎剤(サリチル酸グリコ−ル、1メント−ル等を主成分とする)を含む貼付薬5枚を充填包装し、しかる後開口部をヒ−トシ−ルして内容物を充填包装した包装体を製造した。
上記の包装体について、保存テストを行った結果、薬効成分の量、質とも変化なく良好な保存性を示した。
また、市場に出荷後、ユ−ザ−が使用するに際し、折罫線に沿って引き裂いた所、その折罫線に沿って直線状に簡単に開封することができ、内容物を容易に取り出して使用することができた。
更に、ユ−ザ−が使用後、貼付薬用包装袋を廃棄して焼却処理することができ、焼却に際し何の支障もなかった。
【0022】
実施例4
上記の実施例1において、内容物と接する低密度ポリエチレン層の面に、再封鎖用のジッパ−を常法に従って設け、それ以外は上記の実施例1に記載した内容と同様にして、内容物を充填包装した包装体を製造した。
上記の包装体について、保存テストを行った結果、薬効成分の量、質とも変化なく良好な保存性を示した。
また、市場に出荷後、ユ−ザ−が使用し、その使用後、ジッパ−を利用して再封鎖することができた。
また、使用後、貼付薬用包装袋を廃棄して焼却処理することができ、焼却に際し何の支障もなかった。
【0023】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、ガスないし水蒸気バリア−性に富む材料として、無機酸化物の蒸着膜に着目し、該無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層に、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、あるいは貼付薬用包装袋を構成する基材層等を組み合わせ、これらを、内容物と接する内面側から外面側に向かって、ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層、基材層の順に重ね合わせて包装用材料を構成し、更に該包装用材料の二枚を、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層面を対向させて重ね合わせてその外周の重合端縁をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形成して貼付薬用包装袋を製造し、該貼付薬用包装袋内に湿布剤等の貼付薬を充填包装したところ、その内容物の保護機能を十分に具備して貼付薬用包装袋としての使用に十分に耐え得ることができ、しかも使用後その廃棄処理に際しては、通常の可燃物と同様に焼却処理することができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる貼付薬用包装袋を構成する包装用材料の一例を示す概略的断面図である。
【図2】上記の包装用材料を使用した本発明にかかる貼付薬用包装袋の一例を示す斜視図である。
【図3】上記の図2に示す貼付薬用包装袋をX−X′で切断した該貼付薬用包装袋の層構成を示す切断断面図である。
【符号の説明】
1 ヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層
2 無機酸化物の蒸着膜を有する樹脂のフィルム層
3 紙基材
4 易開封用折り目
5 シ−ル部
6 貼付薬
7 シ−ル部
A 包装用材料

Claims (4)

  1. 内容物と接する内面側から外面側に向かって、少なくともヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、金属箔層、および基材層を順に積層した構成からなる包装用材料を、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層面を対向させて重ね合わせその外周の重合端部をヒ−トシ−ルしてなる貼付薬用包装袋において、上記の金属箔層の代わりに、無機酸化物の蒸着膜を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム層を使用し、また、上記の基材層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用することを特徴とする貼付薬用包装袋。
  2. 内容物と接する内面側から外面側に向かって、少なくともヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層、金属箔層、および、基材層を順に積層した構成からなる包装用材料を、そのヒ−トシ−ル性を有する樹脂のフィルム層面を対向させて重ね合わせその外周の重合端部をヒ−トシ−ルしてなる貼付薬用包装袋において、上記の金属箔層の代わりに、無機酸化物の蒸着膜を有する二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム層を使用し、また、上記の基材層として、紙基材を使用することを特徴とする貼付薬用包装袋。
  3. 紙基材が、その表面に易開封用折り目を刻設してなることを特徴とする上記の請求項に記載する貼付薬用包装袋。
  4. 包装用材料が、遮光性の着色樹脂のフィルムを含むことを特徴とする上記の請求項1または2に記載する貼付薬用包装袋。
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