JP3744647B2 - 舵取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、舵取り操作に応じて移動するラック軸の中途部を操舵用の車輪に連結してなるセンタテイクオフ形のラックピニオン式舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用の舵取装置の一形式として、舵輪(ステアリングホイール)に連動連結されたピニオンを車体の左右方向に延設されたラック軸の中途部に噛合させてなり、舵取りのための舵輪の回転操作をラック軸の軸長方向の移動に変換し、この移動を左右の操向車輪(一般的には前輪)に伝えて舵取りを行わせる構成としたラックピニオン式の舵取装置がある。
【0003】
このようなラックピニオン式の舵取装置は、更に、左右の操向車輪との連結のための一対のタイロッドをラック軸の両端部に各別に連結してなるエンドテイクオフ形と、前記タイロッドをラック軸の中途部に一括して連結してなるセンタテイクオフ形とに大別される。これらの内、センタテイクオフ形の舵取装置は、略同位置から左右の車輪に至るタイロッドが長寸となる反面、ラック軸及びこれを支承するラックハウジングの長さを短くでき、また、これらと操向車輪との相対的な位置関係の設定に自由度が大きいという利点を有しており、ラックハウジングの配設に制約がある一部の車種において採用されている。
【0004】
一方、近年の自動車には、舵取りのための舵輪の操作に要する労力負担を軽減すべく、舵取機構の一部に配された油圧シリンダ(パワーシリンダ)の発生力により舵取りを補助する構成とした油圧式の動力舵取装置(パワーステアリング装置)が広く装備されている。
【0005】
油圧式の動力舵取装置として構成されたセンタテイクオフ形のラックピニオン式舵取装置は、特公昭51−9978号公報、特開昭56−128271号公報、実開昭57−174275号公報、実公昭63-12047号公報等に開示されており、これらにおいては、ラック軸の一側端部にピストンロッドを、該ラック軸を支承するラックハウジングの同側端部にシリンダチューブを夫々同軸的に連設し、該シリンダチューブに嵌挿されたピストンを前記ピストンロッドの先端に取付ける一方、該ピストンロッドの中途部を、ラックハウジングとシリンダチューブとの境界部において液密に封止することにより操舵補助用のパワーシリンダが構成されている。
【0006】
以上の如き動力舵取装置において、前記ピストンロッドの中途部の封止は、オイルシール、Oリング等のシール部材を内嵌保持し、短寸円筒形をなすシールホルダを、ラックハウジング及びシリンダチューブの境界部分の内側に取り付け、前記シール部材をピストンロッドの外周に摺接せしめて実現されている。
【0007】
図4(a)は、前記特公昭51−9978号公報及び実開昭57−174275号公報に開示された封止構造の説明図である。本図においては、ラックハウジングとシリンダチューブとが、長尺のパイプ材よりなる筒形のハウジングHとして一体的に構成してあり、該ハウジングHにシールホルダSを内嵌し、ハウジングHの外側から打設された位置決めピンPを係合せしめて位置決めし、シールホルダSに内嵌保持されたシール部材S1 をハウジングHの軸心部に配されたピストンロッドRの外周に摺接させて、該ピストンロッドRの中途を封止する構成となっている。
【0008】
図4(b)は、前記特開昭56−128271号公報に開示された封止構造の説明図である。本図においては、その外周に固定用のフランジFを周設してなるシールホルダSを用い、またラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 とを別体に構成し、これらを、両者の端部間に前記フランジFを挾持する態様に突き合わせ、この突き合わせ部を外側から全周溶接して、ラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 とを、前記フランジFを備えるシールホルダSを含めて一体化させた構成となっている。
【0009】
図4(c)は、前記実公昭63-12047号公報に開示された封止構造の説明図である。本図においては、図4(b)と同様に、その外周にフランジFを周設してなるシールホルダSを用い、またラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 とを別体に構成し、これらを、両者の端部間に前記フランジFを挾持する態様に突き合わせ、シリンダチューブH2 の同側端部の外側に回転自在に取り付けた固定ナットNを、ラックハウジングH1 の同側端部外周に形成されたねじ部に螺合させ、該固定ナットNを締め付けることにより、ラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 とを、前記フランジFを備えるシールホルダSを含めて一体化させた構成となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図4(a)に示す第1の封止構造においては、長尺のハウジングHの一側開口端からシールホルダSを嵌め込み、所定の位置、具体的には、位置決めピンPの打設位置に達するまで送り込むという煩雑な位置決め作業が必要であり、この位置決め作業の実施に多大の手間を伴うという問題があった。
【0011】
図4(b),(c)に示す第2,第3の封止構造においては、別体に構成されたラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 との突き合わせ端部間にシールホルダSが挾持固定されることから、該シールホルダSの位置決めの手間が解消される反面、夫々以下の如き問題があった。
【0012】
図4(b)に示す第2の封止構造においては、ラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 とをこれらの間に挾持されたシールホルダSと共に一体化すべく行われる溶接に際し、この溶接のための入熱が、シールホルダSに内嵌保持されたシール部材S1 に伝わることが避けられず、ゴム材、樹脂材等、一般的に耐熱性に劣る材料からなる前記シール部材S1 に、変形、変質等の状態変化を引き起こし、所望の封止性能が得られなくなる虞れがある。
【0013】
そこで実際には、ラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 との溶接を完了した後、これらの間に溶接固定されたシールホルダSにシール部材S1 を後付けする組み立て手順が採用されている。ところがこの手順においては、シール部材S1 の後付けに際し、該シール部材S1 をシリンダチューブH2 の一側開口端から送り込み、他端部に一体化されたシールホルダSに装着するという、第1の封止構造におけるシールホルダSの位置決めと同等の手間を要するいう問題があった。
【0014】
図4(c)に示す第3の封止構造においては、ラックハウジングH1 とシリンダチューブH2 とが固定ナットNの締め付けにより一体化され、シールホルダSが加熱されないことから、該シールホルダSにシール部材S1 を組み込んだ状態での一体化が可能である。しかしながら、ラックハウジングH1 の側には、固定ナットNの締め付けのための外周面のねじ加工が、またシリンダチューブH2 の側には、固定ナットNを回転自在に枢支する枢支機構が必要であり、これらの加工に手間を要するという問題があった。
【0015】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、センタテイクオフ形のラックピニオン式舵取装置を動力舵取装置として構成する場合、ラック軸を支承するラックハウジングと、パワーシリンダを構成するシリンダチューブとの間に、ピストンロッドの中途部の封止のためのシールホルダを、組み立て及び加工に手間を要することなく容易に一体化することができ、簡素な構成にて良好な封止性能が得られる封止構造を提供することを目的とする。
【0016】
本発明に係る舵取装置は、舵取り操作に応じて軸長方向に移動するラック軸を支承する筒形のラックハウジングの一側にシリンダチューブを同軸的に連結し、該シリンダチューブに嵌挿されたピストンを前記ラック軸の同側に連設されたピストンロッドの先端に取付け、前記ラックハウジングとシリンダチューブとの連結部に配したシールホルダに保持されたシール部材により前記ピストンロッドの中途部を液密に封止して、前記ラック軸に操舵補助力を加えるパワーシリンダを構成してなるラックピニオン式の舵取装置において、前記ラックハウジング又はシリンダチューブの端部の内径を大径として、該ラックハウジング又はシリンダチューブよりも薄肉に設けたかしめ筒と、前記シリンダチューブ又はラックハウジングの端部の外径を小径として、該シリンダチューブ又はラックハウジングよりも薄肉に設けてあり、前記シールホルダを内嵌保持する嵌合部とを備え、前記ラックハウジングとシリンダチューブとは、前記かしめ筒に前記嵌合部を内嵌し、該嵌合部の前記シールホルダの保持領域を先端側に残す位置にて前記かしめ筒の周壁を外側からかしめ、前記嵌合部外周の該当位置に周設された凹溝に係合させて連結してあり、前記シールホルダは、前記かしめ筒の内側にて対向する前記ラックハウジングとシリンダチューブとの端面間にその一部を挾持せしめて固定してあることを特徴とする。
【0017】
本発明においては、ラックハウジング及びシリンダチューブの一方の端面に同軸的に連設されたかしめ筒に、他方の端部に設けられた嵌合部を内嵌し、前記かしめ筒の内側において、ラックハウジングの端面とシリンダチューブの端面との間にシールホルダの一部を挾み、この状態で前記かしめ筒の周壁を、嵌合部に内嵌されたシールホルダの保持領域を先端側に残した位置にて外側からかしめ、前記嵌合部の外周の該当位置に周設された凹溝に係合させることにより、ラックハウジングとシリンダチューブとを一体的に連結して、これと共にシールホルダを位置決めする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る舵取装置の要部の構成を示す一部破断正面図である。
【0019】
図中1はラック軸であり、該ラック軸1は、一側端部を閉止された円筒形をなすラックハウジング2の内部に軸長方向への摺動自在に支承されている。ラックハウジング2の閉止端側の中途部には、これと交叉する態様にピニオンハウジング20が連設してあり、該ピニオンハウジング20の内部には、軸心回りでの回転自在にピニオン軸21が支承されている。ピニオンハウジング20の上部へ突出するピニオン軸21の上端部は、図示しない舵輪(ステアリングホイール)に連結されており、該ピニオン軸21は、舵取りのための前記舵輪の操作に応じて軸回りに回転するようになしてある。
【0020】
ラック軸1は、その外周に適長に亘って形成されたラック歯を備えており、該ラック歯は、ピニオンハウジング20との交叉部において、前記ピニオン軸21の下半部に一体的に形成されたピニオン(図示せず)に噛合させてあり、この噛合により、舵輪の操作に応じたピニオン軸21の回転がラック軸1の軸長方向の摺動に変換されるようになしてある。
【0021】
一方、ラックハウジング2の他側には、その周壁を所定の長さ範囲に亘って切欠いて窓孔22が形成され、この窓孔22を経てラックハウジング2の外部に露出するラック軸1の同側端部近傍の外周には、一対の固定ボルト40,40によりねじ止め固定された取付ブラケット41を介して、左右の操向車輪への連結のための一対のタイロッド4,4の基端部が連結されており、前述の如く生じるラック軸1の摺動を、これらのタイロッド4,4を介して左右の操向車輪に伝えて舵取りが行われる構成となっている。
【0022】
ラックハウジング2の外側は、前記窓孔22の形成域を覆う態様に、中央の筒状部の両側に蛇腹状の伸縮部を備える樹脂製のブーツ5により覆われている。前記取付ブラケット41は、その一部に突設された一対のボルトガイド42,42を前記ブーツ5の筒状部に形成された貫通孔に密に係合させ、これらのボルトガイド42,42に挿通された前記固定ボルト40,40により、前記ブーツ5と共にラック軸1の中途部に固定されており、ラックハウジング2の内部での窓孔22の形成範囲内にて生じるラック軸1の両方向の摺動は、前記ブーツ5の両側の伸縮部の伸縮により許容されるようになっている。
【0023】
タイロッド4,4の連結側のラック軸1の端面には、これと同軸をなしてピストンロッド30が連結され、またラックハウジング2の同側端部には、これと同軸をなしてシリンダチューブ31が連結されており、これらにより操舵補助用のパワーシリンダ3が構成されている。
【0024】
シリンダチューブ31は、ラックハウジング2との連結端の逆側を閉止してなる有底円筒形の部材であり、ラックハウジング2との連結部には、その内側にシール部材としてのオイルシール60(図2参照)を内嵌保持するシールホルダ6が、後述の如くに取り付けてある。前記ピストンロッド30は、前記オイルシール60によりその中途部を液密に封止してシリンダチューブ31の内部に配されたインナチューブ35の内側に延設されており、この延設端には円板形のピストン32が取付けてある。該ピストン32は、その外側に巻装されたシールリング33を介して前記インナチューブ35に摺動自在に内嵌されている。なお、前記インナチューブ35の一端は、シールホルダ6の同側を他部よりも小径として形成された段部に遊嵌されている。
【0025】
以上の如くパワーシリンダ3は、ピストン32の両側にて液密に封止された一対の油室をシリンダチューブ31の内側に形成してなり、これらの油室への外部からの油圧送給に応じてピストン32の両側に発生する圧力差の作用により前記ピストンロッド30を軸長方向に押し引きし、該ピストンロッド30の基端に連結された前記ラック軸1に軸長方向の移動力を加える構成となっている。
【0026】
ピストン32両側の油室は、シリンダチューブ31の外側の該当位置に夫々接続された各別の送油管23,23により、前記ピニオンハウジング20の外側に設けられた一対の送油ポート24,25に接続されている。該ピニオンハウジング20には、舵取りのための舵輪操作に伴って前記ピニオン軸21に加わる操舵トルクに応じて油圧の給排動作を行い、前記送油ポート24,25のいずれかに送出する公知の油圧制御弁が内蔵されており、送油ポート24,25への送出油圧が送油管23,23を経てパワーシリンダ3に送給され、この送給に応じて発生する油圧力がラック軸1に加えられ、前述の如く生じる舵取りが補助される構成となっている。
【0027】
図2は、以上の如くパワーシリンダ3を構成するシリンダチューブ31とラックハウジング2との連結部近傍の拡大断面図であり、本発明に係る舵取装置の特徴は、両者間にシールホルダ6を挾持して行われる連結態様にある。
【0028】
ラックハウジング2の連結側端部には、シリンダチューブ31の外径と略等しい内径を有するかしめ筒7が同軸的に連設されている。このかしめ筒7は、ラックハウジング2の内面の加工により、図示の如く一体的に構成してもよく、また、所定の内径を有する筒体を、溶接等の適宜の接合手段により、ラックハウジング2の連結側端部に接合して構成することもできる。
【0029】
一方、シリンダチューブ31の外周には、連結側端面から所定長離れた位置に、凹形に窪ませてなる凹溝34が周設されている。この凹溝34は、シリンダチューブ31の外面からのプレス加工、外面の切削加工等、適宜の加工法により形成することができる。
【0030】
このように構成されたラックハウジング2とシリンダチューブ31とは、前者に連設された前記かしめ筒7に後者の端部を内嵌し、該かしめ筒7を、これの内側に位置する前記凹溝34の該当位置において、外面側からかしめることにより、両者間にシールホルダ6を挾持した態様に一体的に連結されている。
【0031】
シールホルダ6は、その一側端部の内側にシール部材としてのオイルシール60を保持する短寸円筒形の部材であり、他側端部の外周には、半径方向外向きに張り出す態様に固定フランジ61が周設されている。シールホルダ6の外径は、シリンダチューブ31の内径と略等径に、また固定フランジ61の外径は、シリンダチューブ31の外径、及び前記かしめ筒7の内径よりもよりもやや小径としてある。
【0032】
図3は、シリンダチューブ31とラックハウジング2との連結部の組み付け手順の説明図であり、前述の如く構成されたシールホルダ6は、図3(a)に示す如く、オイルシール60の装着側端部を内向きとして、前記シリンダチューブ31の内側に、その連結側端面に前記固定フランジ61が当接する位置まで嵌め込まれる。その後、図3(b)に示す如く、シリンダチューブ31の同側端部をラックハウジング2に連設された前記かしめ筒7の内側に圧入嵌合し、シールチューブ31の端面とラックハウジング2の端面との間に前記固定フランジ61を挾持して、前記シールホルダ6を位置決めし、この状態で前記かしめ筒7を、図3(c)に示す如く、シリンダチューブ31外周の前記凹溝34の該当位置において外側からかしめ、ラックハウジング2とシリンダチューブ31とが連結される。
【0033】
その後、この組立体にピストンロッド30を挿入し、シリンダチューブ31の内側への前記ピストンロッド30の延設端に、シールリング33を巻装してなるピストン32をナット固定し、次いで、シリンダチューブ31の内側にインナチューブ35を、前記ピストン32に外嵌しつつ挿入し、該インナチューブ35の先端をシールホルダ6の前記段部に遊嵌せしめて、図2に示す如くパワーシリンダ3を構成する。
【0034】
前述の如く装着されたシールホルダ6は、オイルシール60の装着側をシリンダチューブ31に内嵌することにより半径方向に拘束され、また、シリンダチューブ31とラックハウジング2との間での固定フランジ61の挾持により軸長方向に拘束されて、内側に保持したオイルシール60をピストンロッド30に摺接させた装着状態を確実に保つことができる。また、このようなシールホルダ6の装着は、かしめ筒7を外側からかしめてラックハウジング2とシリンダチューブ31とを連結することにより、シール部材としてのオイルシール60の変形、変質等の状態変化を伴うことなく容易に実現できる。
【0035】
なお以上の実施の形態においては、ラックハウジング2の端部にかしめ筒7を連設し、これの内部にシリンダチューブ31を内嵌する構成としてあるが、これとは逆に、シリンダチューブ31の端部にかしめ筒7を連設し、該かしめ筒7の内部にラックハウジング2を嵌め込む構成とすることもできる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明に係る舵取装置においては、ラックハウジング及びシリンダチューブの一方の端面に連設されたかしめ筒に、他方の端部に設けられ、ピストンロッドの中途部の封止のためのシールホルダを内嵌保持する嵌合部を内嵌し、この状態で前記かしめ筒を、嵌合部内側のシールホルダの保持領域を先端側に残した位置にて外側からかしめ、前記嵌合部の外周に周設された凹溝に係合させ、両者の端面間にシールホルダを挾持固定して連結する構成としてあるから、前記シールホルダを、組み立て及び加工に手間を要することなく確実に一体化することができ、簡素な構成にて良好な封止性能が得られるようになる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舵取装置の要部の構成を示す一部破断正面図である。
【図2】シリンダチューブとラックハウジングとの連結部近傍の拡大断面図である。
【図3】シリンダチューブとラックハウジングとの連結部の組み付け手順の説明図である。
【図4】従来の封止構造の説明図である。
【符号の説明】
1 ラック軸
2 ラックハウジング
3 パワーシリンダ
4 タイロッド
5 ブーツ
6 シールホルダ
7 かしめ筒
30 ピストンロッド
31 シリンダチューブ
60 オイルシール
61 固定フランジ
Claims (1)
- 舵取り操作に応じて軸長方向に移動するラック軸を支承する筒形のラックハウジングの一側にシリンダチューブを同軸的に連結し、該シリンダチューブに嵌挿されたピストンを前記ラック軸の同側に連設されたピストンロッドの先端に取付け、前記ラックハウジングとシリンダチューブとの連結部に配したシールホルダに保持されたシール部材により前記ピストンロッドの中途部を液密に封止して、前記ラック軸に操舵補助力を加えるパワーシリンダを構成してなるラックピニオン式の舵取装置において、
前記ラックハウジング又はシリンダチューブの端部の内径を大径として、該ラックハウジング又はシリンダチューブよりも薄肉に設けたかしめ筒と、前記シリンダチューブ又はラックハウジングの端部の外径を小径として、該シリンダチューブ又はラックハウジングよりも薄肉に設けてあり、前記シールホルダを内嵌保持する嵌合部とを備え、前記ラックハウジングとシリンダチューブとは、前記かしめ筒に前記嵌合部を内嵌し、該嵌合部の前記シールホルダの保持領域を先端側に残す位置にて前記かしめ筒の周壁を外側からかしめ、前記嵌合部外周の該当位置に周設された凹溝に係合させて連結してあり、前記シールホルダは、前記かしめ筒の内側にて対向する前記ラックハウジングとシリンダチューブとの端面間にその一部を挾持せしめて固定してあることを特徴とする舵取装置。
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