JP3744118B2 - 映像音声信号記録再生装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、記録媒体に記録された映像音声信号を再生する際に、2倍速再生を行っても全ての音声信号を記録媒体から読み出すことができるような映像音声信号記録再生装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送を楽しんでいる最中に、突然、電話の呼出しが鳴ったり、来客があり、放送番組を見逃してしまうことが良くある。テレビジョン放送番組を見逃してしまうと、再放送される番組を除いて、その番組は二度と見ることはできない。短期間のうちに再放送される番組はまれであり、ニュース番組やスポーツ番組は、殆どの場合には、再放送されていない。したがって、多くの場合、テレビジョン放送番組を見逃してしまうと、その番組は二度と見ることはできないことになる。
【0003】
また、映画やドラマの名場面、重要人物のインタビュー、スポーツ番組のハイライトシーン等、放送番組を見ていて、保存しておきたい場面が突然に始まる場合がある。このような場合、直ちにVTRをセットしても、その場面に間に合わず、その場面を録画できないようなことが良くある。
【0004】
そこで、本願発明者は、放送番組を見ている最中に、その番組を絶えず記録媒体に記録するようなテレビジョン受像機を提案している。このようなテレビジョン受像機では、突然の電話の呼出しや来客があっても、その番組を遡って再生することができ、番組を見逃すことがなくなる。また、その番組を簡単に保存しておくことができ、記録しておきたい番組が突然始まっても対処できる。
【0005】
また、本願発明者は、このように番組を絶えず記録媒体に記録するようなテレビジョン受像機における記録媒体として、ハードディスクドライブを用いることを提案している。従来、ビデオ信号を記録する記録媒体としては、磁気テープが広く用いられている。ところが、磁気テープはアクセス速度が遅く、このようなテレビジョン受像機に用いられる記録媒体として用いるのは困難である。また、半導体メモリを用いることが考えられるが、大容量の半導体メモリは非常に高価であると共に、半導体メモリでは、電源が落とされると保存しておいた番組が消えてしまい、番組を長く保存しておくような場合に不向きである。これに対して、ハードディスクドライブは、大容量で、アクセス速度も十分に速い。
【0006】
図6は、この従来技術による、番組を絶えず記録媒体に記録するようなテレビジョン受像機に用いられる、映像音声記録再生装置の構成の一例を示す。例えば受信されたテレビジョン放送(リアルタイム放送)電波に基づき得られた映像信号が端子200に対して供給され、音声信号が端子201に対して供給される。端子200に供給された映像信号は、A/D変換回路202でディジタル化され、映像圧縮回路203で間引きや圧縮符号化などが行われる。この例では、間引き率が1/4とされる。映像圧縮回路203から出力されたビデオデータは、バッファメモリ204に一時的に蓄えられる。
【0007】
同様に、端子201に供給された音声信号は、A/D変換回路208でディジタル化され、音声圧縮回路209で圧縮符号化される。音声信号に対しては、フィールド単位での間引きは行われない。音声圧縮回路209から出力されたオーディオデータは、バッファメモリ210に一時的に蓄えられる。
【0008】
記録/再生コントローラ207の制御に基づき、バッファメモリ204および210に一時的に蓄えられたビデオデータおよびオーディオデータが読み出され、バス205を介してハードディスクドライブ206に対して書き込まれる。
【0009】
ハードディスクドライブ206に書き込まれたビデオデータおよびオーディオデータは、記録/再生コントローラ207の制御に基づき読み出される。ビデオデータは、バッファメモリ211に一時的に蓄えられ、オーディオデータは、バッファメモリ216に一時的に蓄えられる。
【0010】
バッファメモリ211から読み出されたビデオデータは、映像伸長回路212で圧縮符号化を解かれ、D/A変換回路213でアナログ化される。D/A変換回路213から出力された映像信号は、スイッチ回路214の端子214Aに供給される。同様に、バッファメモリ216から読み出されたオーディオデータは、音声伸長回路217で圧縮符号化を解かれ、D/A変換回路218でアナログ化される。D/A変換回路218から出力された音声信号は、スイッチ回路219の端子219Aに供給される。
【0011】
スイッチ回路214の端子214Bには、入力端200から映像信号が供給され、スイッチ回路219の端子219Bには、入力端201から音声信号が供給される。これらスイッチ回路214および219は、共に記録/再生コントローラ207によって切り替えを制御され、入力端200および201から供給されたリアルタイム放送による信号と、ハードディスクドライブ206から読み出された再生信号とが選択的に切り替えられる。スイッチ回路214および219の出力は、それぞれ出力端215および220へと導出され、CRTモニタ装置やスピーカによって再生される。
【0012】
ところで、ハードディスクドライブ206に対するデータの書き込みは、1フィールド分のビデオデータと、このビデオデータを先頭とする、連続した4フィールド分に対応するオーディオデータとが組み合わされてなる1組のデータを単位としてなされる。図7は、このオーディオデータおよびビデオデータからなる1組のデータの例を示す。連続した4フィールド分のオーディオデータが先頭に格納され、その後ろに、対応するビデオデータが1フィールド分格納される。ハードディスクドライブ206のアドレスに対して、この1組とされたデータがそれぞれ時系列的に連続して配置される。
【0013】
ハードディスクドライブ206におけるデータの書き込みおよび読み出しは、次のようになされる。図8は、1倍速再生の際のディスクアクセス方法の一例を示す。図8Aおよび図8Bに示されるように、端子200および201に対して映像および音声信号がそれぞれ供給される。各区切りは、1フィールドに対応している。この供給された映像および音声信号が上述した所定の処理を介してビデオデータおよびオーディオデータに変換され、ビデオデータがバッファメモリ204に書き込まれ、オーディオデータがバッファメモリ210に書き込まれる。
【0014】
信号a0 〜a3 までの4フィールド分の時間が経過すると、図8Cに一例が示されるように、入力音声信号の最初の4フィールド分の音声信号b0 〜b3 が圧縮符号化されたオーディオデータ(まとめてオーディオデータe0 と称する)がディスク206の所定領域に書き込まれ、後続するアドレスに、対応する4フィールドの入力映像信号の信号a0 〜a3 の期間における最初の1フィールドに基づくビデオデータa0 が書き込まれる。これで、オーディオデータとビデオデータとからなる1組のデータが書き込まれる。
【0015】
同様に、次の1組のデータの書き込みは、信号a4 〜a7 までの4フィールド分の時間の経過を待って行われる。この例では、次の1組のデータの書き込みは、ビデオデータa0 のアドレスに続けてなされる。
【0016】
スイッチ回路214および219で端子214Bおよび219Bがそれぞれ選択されている場合には、リアルタイム放送による映像および音声信号だけが出力端215および220に対して導出され、モニタ装置やスピーカで再生される。図8Gのモニタ出力で、映像信号a0 〜a6 および対応する音声信号b0 〜b6 とがこれに相当する。
【0017】
次に、ハードディスクドライブ206からのデータの読み出しについて説明する。先ず、1倍速再生、すなわち通常速度での再生の場合について説明する。1倍速再生が指定されると、ハードディスクドライブ206からのデータの読み出しが開始される。ここでは、所定の時間t0 だけ遡った時点からの再生が指定されたものとする。ハードディスクドライブ206のアドレス上で、対応するデータが書き込まれたアドレスがアクセスされる。
【0018】
なお、当初、スイッチ回路214および219では、端子214Bおよび端子219Bがそれぞれ選択されている。
【0019】
ハードディスクドライブ206からの読み出しは、ディスクアクセスに要する時間が考慮される。この例では、図8Dに示されるように、書き込みと読み出しとの間に、時間tが設けられる。なお、この時間tは、各々の書き込みと読み出しとの間で互いに等しい必要は無い。先ずオーディオデータが読み出されてバッファメモリ216に書き込まれ、続けてビデオデータが読み出されてバッファメモリ211に書き込まれる。
【0020】
例えば、図8Dに示される例で、先ず、オーディオデータf0 が読み出され、バッファメモリ216に対して書き込まれる。続けてビデオデータc0 が読み出され、バッファメモリ211に対して書き込まれる。この書き込みが終了した次のフィールドに同期させ、バッファメモリ211および216からデータが読み出される。
【0021】
バッファメモリ211から読み出されたビデオデータc0 は、映像伸長回路212に供給され、リアルタイムで圧縮符号化を解かれ伸長される。このバッファメモリ211からのビデオデータc0 の読み出しおよび伸長は、フィールド毎に、4フィールドの期間繰り返して行われる。これにより、例えば図8Eに示されるように、ビデオデータc0 が4フィールド分繰り返され、次にはビデオデータc4 が4フィールド分繰り返される。伸長されたビデオデータc0 は、D/A変換回路213を介してアナログ映像信号とされ、スイッチ回路214の入力端214Aに供給される。
【0022】
バッファメモリ216からのオーディオデータf0 の読み出しは、映像信号の読み出しと同期して行われる。バッファメモリ216から読み出されたオーディオデータf0 は、音声伸長回路217に供給され、リアルタイムで圧縮符号化を解かれ伸長される。これにより、図8Fに示されるように、フィールド毎に連続したオーディオデータが得られる。伸長されたオーディオデータf0 (オーディオデータd0 〜d3 )は、D/A変換回路218を介してアナログ音声信号とされ、スイッチ回路219の端子219Aに供給される。
【0023】
映像伸長回路212または音声伸長回路217の伸長動作の開始と同期して、記録/再生コントローラ207の制御に基づき、スイッチ回路214および219において、端子214Aおよび端子219Aがそれぞれ選択される。これにより、入力端200,201からスイッチ回路214,219の端子214B,219Bにそれぞれ供給されていた、リアルタイム放送による映像信号および音声信号の代わりに、既に過去にハードディスクドライブ206に書き込まれ記録された映像信号および音声信号が出力端215および220に対して導出される(図8G)。
【0024】
このような、ハードディスクドライブ206に対する書き込みおよび読み出しを交互に行う。すなわち、前回の書き込み(オーディオデータe0 およびビデオデータa0 )の開始から4フィールド分の時間が経過した時点で、上述のオーディオデータf0 およびビデオデータc0 の読み出しが既に終了している。そこで、入力端200および201から供給された次のデータ(オーディオデータe4 およびビデオデータa4 )の書き込みが上述と同様の処理によってなされ、書き込みが終了すると、時間tを待って次のデータ(オーディオデータf4 およびビデオデータc4 )の読み出しがなされる。
【0025】
図9は、このようにしてハードディスクドライブ206に書き込まれ記録されたデータを、概念的に示す。データは、4フィールド分のオーディオデータおよび1フィールド分のビデオデータが1組とされ、この組が時系列に従い書き込まれる(図9A)。また、データの読み出しは、例えば上述の1倍速再生の場合、図9BにA,B,C,・・・の順で示されるように、時系列に従い、オーディオおよびビデオデータの組毎に順次データが読み出される。
【0026】
このようなデータ配置で以て、上述のように、データの書き込みおよび読み出しを並行して行うと、読み出される過去に記録されたデータのアドレスと、新しいデータが書き込まれるアドレスとが離れてしまう場合がある。例えば、これらのアドレスがディスクの最内周と最外周とに離れてしまう可能性がある。このような場合、書き込みから読み出し、また、読み出しから書き込みへと遷移する度に、ディスクのシーク時間および回転待ち時間とが必要とされる。上述した、書き込みと読み出しとの間に設けられた時間tは、この、ディスクのシーク時間および回転待ち時間を確保するものである。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
次に、このような従来技術の構成による、2倍速再生について説明する。図10は、この2倍速再生の際のディスクアクセス方法の一例を示す。当然であるが、2倍速再生の場合でも、ハードディスクドライブ206に対するデータの書き込みは、図10Cに示されるように、上述の1倍速再生の場合と全く同様にして行われるので、ここでは説明を省略する。勿論、入力映像信号および入力音声信号の供給も、図10Aおよび図10Bに示されるように、1倍速再生の場合と全く同様である。
【0028】
2倍速再生の場合の、ハードディスクドライブ206からのデータの読み出しは、4フィールド分のオーディオデータと1フィールド分のビデオデータとでなるデータの組が1つ置きに読み出される。すなわち、図10Dの例に示されるように、オーディオデータf0 とビデオデータc0 とからなる1組のデータが読み出されると、時系列的に次に位置するオーディオデータf4 とビデオデータc4 とからなる1組が飛び越され、その次に位置するオーディオデータf8 とビデオデータc8 とからなる1組が読み出される。図9の例では、図9Cに示されるように、データの組が1つ置きに、A,B,Cの順に順次読み出される。
【0029】
こうして、1つ置きに読み出されたデータに基づく出力を図10Eおよび図10Fに示す。出力映像は、図10Eに示されるように、1フィールド分のデータc0 が4フィールド分繰り返され、次にデータc8 が4フィールド分繰り返され、2倍速再生が実現されている。
【0030】
ところが、出力音声は、図10Fに示されるように、4フィールド分のデータd0 〜d3 が連続的に出力されたのに続けて、データd8 〜d11が出力される。すなわち、データd3 の次には、4フィールド分先のデータd8 が出力されることになる。したがって、飛び越された1組データの部分において音声信号の連続性が保てない。そのため、従来の方法では、2倍速再生をしている間は、消音しておかなければならないという問題点があった。
【0031】
したがって、この発明の目的は、例えばリアルタイム放送による音声および映像信号を記録媒体に常に記録し、この記録に並行して、記録された信号を読み出し再生する際に、2倍速再生を行っても出力音声の連続性を保てるような映像音声信号記録再生装置および方法を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上述した課題を解決するために、音声信号および映像信号を記録する記録媒体と、記録媒体への記録と記録媒体からの再生とを並行して行うように制御する記録媒体制御手段とを有し、記録媒体制御手段は、所定期間の音声信号と映像信号とを1組として記録するように制御し、記録媒体からの再生をn(nは1を超える値)倍速再生で行う際に、所定期間の映像信号と音声信号の1組を(n−1)個置きに再生すると共に、1組の映像信号と音声信号とに続く次の(n−1)個の1組の映像信号と音声信号のうち音声信号をそれぞれ再生し、音声信号のそれぞれの再生を連続的に行うように制御することを特徴とする映像音声信号記録再生装置である。
【0033】
またこの発明は、上述した課題を解決するために、音声信号および映像信号を記録媒体に記録するステップと、記録媒体への記録と記録媒体からの再生とを並行して行うように制御する記録媒体制御のステップとを有し、記録媒体制御のステップは、所定期間の音声信号と映像信号とを1組として記録するように制御し、記録媒体からの再生をn(nは1を越える値)倍速再生で行う際に、所定期間の映像信号と音声信号の1組を(n−1)個置きに再生すると共に、1組の映像信号と音声信号とに続く次の(n−1)個の1組の映像信号と音声信号のうち音声信号をそれぞれ再生し、音声信号のそれぞれの再生を連続的に行うように制御することを特徴とする映像音声信号記録再生方法である。
【0034】
上述したように、この発明は、再生時に、所定期間の映像信号がn個置きに読み出され、(n−1)個置きの読み出しの際に、1組の映像信号と音声信号と、この1組の映像信号と音声信号とに続く(n−1)個の音声信号のそれぞれが記録媒体から読み出されるようにされているために、音声が途切れること無くn倍速再生を行うことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態を示すものである。図1において、1はこの発明が適用されたテレビジョン受像機であり、2はこのテレビジョン受像機1を操作するためのリモートコマンダである。画面3に対して映像が映出される。テレビジョン受像機1にはハードディスクドライブ部4が内蔵されている。テレビジョン受像機1で受信中の番組は、常にこのハードディクス部4に記録されている。このようなハードディスクドライブ部4が備えられたテレビジョン受像機では、見逃したシーンや再度見たいシーンを遡って再生したり、所望の番組を記録再生したりというようなことが可能になる。
【0036】
図2は、このようなテレビジョン受像機1を操作するためのリモートコマンダ2の構成の一例を示すものである。リモートコマンダ2には、テレビジョン受像機1の基本的な設定を行なうための各種のキー、すなわち、テレビジョン受像機1の電源のオン/オフするための電源スイッチ11、チャンネル設定を行なうためのチャンネルキー12、12、12、・・・、チャンネルアップ/ダウンキー13A及び13B、音量アップ/ダウンキー14A及び14B、入力ソース切り換えスイッチ15が配設される。
【0037】
更に、この発明が適用されたテレビジョン受像機1を操作するためのリモートコマンダ2には、テレビジョン受像機1のハードディスクドライブ部4を制御するための各種のキーとして、番組ポーズキー16、ブックマーク記録キー17、区間リピートキー18、キャンセルキー19、逆転スキップ再生キー20、逆転高速送りキー21、2倍速キー22、正転高速送りキー23、正転スキップキー24、オーバービュー検索キー25、矢印キー26A、26B、決定キー27が配設される。
【0038】
番組ポーズキー16が押されると、受信中の画面がその場で停止され、静止画として表示される。その間、テレビジョン受像機1のハードディスクドライブ部4に、その番組が記録される。番組ポーズキー16が再び押されると、静止画となっている所の場面から、ハードディスクドライブ部4に記録されている番組が再生される。
【0039】
ブックマーク記録キー17が押されると、このとき放送されている番組をテレビジョン受像機1のハードディスクドライブ部4に保存させることができる。
【0040】
区間リピートキー18により、リピート再生が設定される。区間リピートキー18が最初に押されると、リピートの開始位置が設定され、区間リピートキー18が次に押されると、リピートの終了位置が設定される。
【0041】
キャンセルキー19は、設定された動作や機能をキャンセルさせる際に押される。
【0042】
逆転スキップ再生キー20、逆転高速送りキー21、2倍速キー22、正転高速送りキー23、正転スキップキー24は、変速再生を行うためのキーである。ハードディスクドライブ部4に記録されている番組を再生中に、2倍速キー22が押されると、2倍速で番組が再生される。再び押すことで、通常速度での再生に戻される。正転高速送りキー23が押されている間、さらに高速の再生がなされる。正転スキップキー24が押されると、再生映像がスキップされる。また、逆転高速送りキー21が押されている間、高速に逆転再生が行われる。逆転スキップ再生キー20が押されると、再生映像が逆転方向にスキップされる。
【0043】
オーバービュー検索キー25、矢印キー26A、26B、決定キー27は、番組検索に用いられる。オーバービュー検索キー25が押されると、テレビジョン受像機1の画面3が、中央の画面と、周囲の複数の小画面とに分割される。周囲の小画面には、ハードディスクドライブに記録されている画面の中から、所定時間毎の画面が表示される。矢印キー26A及び26Bの操作により、複数の画面の中から、所望の画面が選択され、見たい場面が検索されると、決定キー27が押される。決定キー27が押されると、選択された画面から再生が開始される。
【0044】
図3は、この発明が適用されたテレビジョン受像機1の構成の一例を示すものである。図3において、アンテナ51で受信された受信信号は、チューナ回路52に供給される。チューナ回路52には、システムコントローラ50からチャンネル設定信号が供給される。チューナ回路52で、このチャンネル設定信号に基づいて、所望の受信チャンネルの信号が選択され、この信号が中間周波数信号に変換される。
【0045】
チューナ回路52の出力が映像中間周波数回路53に供給される。映像中間周波数回路53で、チューナ回路52からの中間周波数信号が増幅され、この信号がビデオ検波される。これにより、例えばNTSC方式のコンポジットビデオ信号が得られる。このビデオ信号がビデオソース切り替えスイッチ55の一方の入力端子55Aに供給される。また、中間周波数回路53の出力の例えば4.5MHzのビート成分から音声信号が検波される。この出力が音声復調回路62に供給される。
【0046】
ビデオソース切り替えスイッチ55の他方の入力端子55Bには、外部ビデオ入力端子56からのビデオ信号が供給される。ビデオソース切り替えスイッチ55には、システムコントローラ50からセレクト信号が供給される。ビデオソース切り替えスイッチ55により、受信されたテレビジョン放送に基づくビデオ信号と、外部ビデオ入力端子56からのビデオ信号とが切り替えられる。
【0047】
ビデオソース切り替えスイッチ55の出力がビデオ信号処理回路57に供給される。ビデオ信号処理回路57により、NTSC方式のコンポジットビデオ信号から輝度信号Yとクロマ信号Cとが分離され、更に、クロマ信号Cから色差信号U、Vが復調され、コンポーネントビデオ信号Y、U、Vが形成される。このコンポーネントビデオ信号Y、U、Vは、スイッチ回路58の端子58Aに供給されると共に、A/Dコンバータ71に供給される。スイッチ回路58の他方の入力端子58Bには、D/Aコンバータ85の出力が供給される。
【0048】
スイッチ回路58は、受信しているテレビジョン放送又は外部ビデオ入力端子56からのビデオ信号に基づく画面と、ハードディスクドライブ80(ハードディスクドライブ部4に対応する)からの再生画面とを切り替えるためのものである。スイッチ回路58は、記録/再生コントローラ77により制御される。すなわち、記録/再生コントローラ77からの制御信号がシステムコントローラ50を介してスイッチ回路58に対して供給される。受信しているテレビジョン放送又は外部ビデオ入力端子56からのビデオ信号に基づく画面を映出する場合には、スイッチ回路58が端子58A側に切り替えられる。ハードディスクドライブ80からの再生画面を映出する場合には、スイッチ回路58が端子58B側に切り替えられる。
【0049】
スイッチ回路58の出力が映像出力回路59に供給される。映像出力回路59は、スイッチ回路58からのコンポーネットビデオ信号Y,U,Vから、3原色信号R,G,Bを形成するマトリクス回路と、この3原色信号R,G,Bをドライブしてカラー受像管61に供給するための映像増幅回路とを有する。映像出力回路59で、スイッチ回路58からのコンポーネットビデオ信号Y,U,Vが3原色信号R,G,Bに変換され、カラー受像管61に供給される。
【0050】
また、中間周波数回路53の出力の例えば4.5MHzのビート成分から検波れた音声信号は、音声復調回路62に供給される。音声復調回路62で、オーディオ信号が復調される。このオーディオ信号がオーディオソース切り替えスイッチ63の入力端子63Aに供給される。
【0051】
オーディオソース切り替えスイッチ63の他方の端子63Bには、外部オーディオ入力端子64からのオーディオ信号が供給される。オーディオソース切り替えスイッチ63により、受信されたテレビジョン放送に基づくオーディオ信号と、外部オーディオ入力端子64からのオーディオ信号とが選択される。
【0052】
オーディオソース切り替えスイッチ63の出力は、スイッチ回路65の端子65Aに供給されると共に、A/Dコンバータ75に供給される。スイッチ回路65の他方の入力端子65Bには、D/Aコンバータ87の出力が供給される。
【0053】
スイッチ回路65は、受信しているテレビジョン放送又は外部オーディオ入力端子64からのオーディオ信号と、ハードディスクドライブ80から再生されたオーディオ信号との切り替えを行なうものである。スイッチ回路65は、記録/再生コントローラ77により制御される。すなわち、記録/再生コントローラ77からの制御信号がシステムコントローラ50を介してスイッチ回路58に対して供給される。受信しているテレビジョン放送又は外部オーディオ入力端子64からのオーディオ信号を出力する場合には、スイッチ回路65が端子65A側に切り替えられる。ハードディスクドライブ80からのオーディオ信号を出力する場合には、スイッチ回路65が端子65B側に切り替えられる。
【0054】
スイッチ回路65の出力がオーディオアンプ66に供給される。オーディオアンプ66で、スイッチ回路65からのオーディオ信号が増幅される。このオーディオ信号がスピーカ67に供給される。
【0055】
ビデオ信号処理回路57からのコンポーネントビデオ信号Y,U,Vは、A/Dコンバータ71に供給される。A/Dコンバータ71で、ビデオ信号処理回路57からのコンポーネントビデオ信号がディジタル化される。A/Dコンバータ71の出力がフィールドメモリ72に供給される。この実施の一形態においては、ビデオデータは、間引き率が1/4で間引きされる。したがって、フィールドメモリ72には、4フィールド毎にビデオデータが書き込まれる。
【0056】
フィールドメモリ72の出力が画像圧縮回路73に供給される。画像圧縮回路73で、このコンポーネントビデオ信号が圧縮される。画像の圧縮方式としては、例えば、モーションJPEGが用いられる。画像圧縮回路73で圧縮されたビデオデータは、例えばFIFO(First In,First Out)からなるバッファメモリ74に一時的に書き込まれる。
【0057】
オーディオソース切り替え回路63からのオーディオ信号は、A/Dコンバータ75に供給される。A/Dコンバータ75で、オーディオソース切り替え回路63からのオーディオ信号がディジタル化される。A/Dコンバータ75の出力が音声圧縮回路76に供給される。音声圧縮回路76で、オーディオ信号が圧縮される。音声の圧縮方式としては、例えば、ノンリニアPCMが用いられる。音声圧縮回路76で圧縮されたオーディオ信号は、例えばFIFO(First In,First Out)からなるバッファメモリ95に一時的に書き込まれる。
【0058】
記録/再生コントローラ77の制御に基づき、バッファメモリ74および95からビデオデータおよびオーディオデータが読み出される。読み出されたこれらのデータは、バス78を介してハードディスクドライブ80に対して書き込まれる。
【0059】
このハードディスクドライブ80に対するデータの書き込みは、上述の従来技術で図7を用いて説明したように、間引きされた1フィールド分のビデオデータと、このビデオデータを先頭とする、連続した4フィールド分に対応するオーディオデータとが組み合わされてなる1組のデータを単位としてなされる。連続した4フィールド分のオーディオデータが先頭に格納され、その後ろに、対応するビデオデータが1フィールド分格納される。ハードディスクドライブ80のアドレスに対して、この1組とされたデータがそれぞれ時系列的に連続して配置される。
【0060】
ハードディスクドライブ80に記録されているビデオデータおよびオーディオデータは、記録/再生コントローラ77の制御の基に、再生される。ハードディスクドライブ80から読み出され再生されたオーディオデータは、バス78を介して、例えばFIFOからなるバッファメモリ96に一時的に書き込まれる。同様に、ハードディスクドライブ80から読み出され再生されたビデオデータは、バス78を介して、例えばFIFOからなるバッファメモリ81に一時的に書き込まれる。
【0061】
記録/再生コントローラ77の制御に基づき、バッファメモリ81からビデオデータが読み出される。ビデオデータは、間引き率1/4で間引きされているため、4フィールドの間、バッファメモリ81から同じデータが繰り返し読み出される。読み出されたビデオデータは、画像伸長回路82に供給される。画像伸長回路82で、例えばモーションJPEGで圧縮されていたビデオデータから、コンポーネントビデオデータY,U,Vが形成される。画像伸長回路82の出力が、マルチ画面を形成するための画像処理回路83、フィールドメモリ84を介して、D/Aコンバータ85に供給される。D/Aコンバータ85で、ディジタルビデオ信号がアナログビデオ信号に変換される。このD/Aコンバータ85の出力がスイッチ回路58の端子58Bに供給される。
【0062】
また、記録/再生コントローラ77の制御に基づき、バッファメモリ96からオーディオデータが読み出される。読み出されたオーディオデータは、音声伸長/話速変換回路86に供給される。音声伸長/話速変換回路86の出力がD/Aコンバータ87に供給される。D/Aコンバータ87によりディジタルオーディオ信号がアナログオーディオ信号に変換される。このD/Aコンバータ87の出力がスイッチ回路65の端子65Bに供給される。
【0063】
システムコントローラ50は、テレビジョン受像機1の全体の制御を行なっている。システムコントローラ50と、記録/再生処理コントローラ77とは、双方向に接続される。
【0064】
システムコントローラ50には、受光部92を介して、リモートコマンダ2から入力が与えられる。このリモートコマンダ2からの入力に基づいて、各種の動作が設定される。システムコントローラ50の出力が表示発生回路94に供給される。表示発生回路94からは、各種の動作設定状態を示す表示信号が発生される。この表示発生回路94の出力が映像出力回路59に供給され、各種の動作状態が画面上に表示される。
【0065】
次に、この発明による、2倍速再生を行う際のハードディスクドライブ80に対するアクセス方法について説明する。なお、書き込みならびに1倍速での読み出しは、上述の従来技術において図10を用いて説明した方法と全く同一なので、省略する。
【0066】
この発明においては、2倍速再生を行う際には、4フィールド分のオーディオデータと、このオーディオデータに続くビデオデータと、さらにこのビデオデータに続く4フィールド分のオーディオデータとが1組として読み出しがなされる。
【0067】
図4は、この2倍速再生の際のデータの読み出しを概念的に示す。図4Aに一例が示されるように、ハードディスクドライブ80において、連続した4フィールド分のオーディオデータf0 に後続してこのオーディオデータf0 に対応した1フィールド分のビデオデータc0 が配置され、このビデオデータc0 に後続して次の4フィールド分のオーディオデータf4 が配置され、さらにこのオーディオデータに後続してこのオーディオデータf4 に対応したビデオデータc4 が配置される。以下同様にして、4フィールド分のオーディオデータと対応する1フィールド分のビデオデータからなる1組のデータがそれぞれ時系列的に連続して配置される。1倍速での再生の際には、図4Bに示されるように、この1組を単位として、A,B,C,・・・というように、順次連続的にデータが読み出される。
【0068】
2倍速再生の際には、図4Cに示されるように、例えばオーディオデータf0 およびビデオデータc0 とからなる1組のデータに続けて、さらに次の組のオーディオデータf4 が読み出される。そして、次の読み出しの際には、オーディオデータf4 と組であるビデオデータc4 が飛び越され、次の組のデータ、すなわち、オーディオデータf8 とビデオデータc8 が読み出され、さらに続けて次の組のオーディオデータf12が読み出される。このように、この発明では、2倍速再生の際には、A’,B’,C’,・・・というように、ビデオデータは1つ置きに、オーディオデータは連続的に読み出される。
【0069】
図5は、この2倍速再生の際のディスクアクセス方法の一例を示す。当然であるが、入力映像信号および入力音声信号の供給は、図5Aおよび図5Bに示されるように、1倍速再生の場合と全く同様になされる。
【0070】
2倍速再生の際のハードディスクドライブ80に対するデータの書き込みおよび読み出しは、次のようになされる。図5Aおよび図5Bに示されるように、A/D変換回路71および75に対して映像および音声信号がそれぞれ供給される。各区切りは、1フィールドに対応している。この供給された映像および音声信号が上述した所定の処理を介してビデオデータおよびオーディオデータに変換され、ビデオデータがバッファメモリ74に書き込まれ、オーディオデータがバッファメモリ95に書き込まれる。
【0071】
信号a0 〜a3 までの4フィールド分の時間が経過すると、図5Cに一例が示されるように、入力音声信号の最初の4フィールド分の音声信号b0 〜b3 が圧縮符号化されたオーディオデータ(まとめてオーディオデータe0 と称する)がディスク80の所定領域に書き込まれ、後続するアドレスに、対応する4フィールドの入力映像信号の信号a0 〜a3 の期間における最初の1フィールドに基づくビデオデータa0 が書き込まれる。これで、オーディオデータとビデオデータとからなる1組のデータが書き込まれる。
【0072】
同様に、次の1組のデータの書き込みは、信号a4 〜a7 までの4フィールド分の時間の経過を待ってなされる。この例では、次の1組のデータの書き込みは、ビデオデータa0 のアドレスに続けてなされる。
【0073】
スイッチ回路58および65で端子58Bおよび65Bがそれぞれ選択されている場合には、リアルタイム放送による映像および音声信号がカラー受像管61およびスピーカ67に対して出力される。図5Gのモニタ出力で、映像信号a0 〜a6 および対応する音声信号b0 〜b6 とがこれに相当する。
【0074】
次に、ハードディスクドライブ80からのデータの読み出しについて説明する。例えばリモートコマンダ2の2倍速キー22を押すことによって、2倍速再生が指定される。この例では、図5に時点Aで示される位置で、時間t0 だけ遡った位置からのデータを2倍速再生するように指定されたものとする。
【0075】
2倍速再生の指示がシステムコントローラ50を介して記録/再生コントローラ77に供給され、ハードディスクドライブ80からのデータの読み出しが開始される。ハードディスクドライブ80のアドレス上で、対応するデータが書き込まれたアドレス、すなわち、時間t0 だけ遡った時刻に書き込みが行われたアドレスがアクセスされる。
【0076】
ハードディスクドライブ80からの読み出しは、ディスクアクセスに要する時間が考慮される。この例では、図5Dに示されるように、書き込みと読み出しとの間に、時間tが設けられる。なお、この時間tは、各々の書き込みと読み出しとの間で互いに等しい必要は無い。読み出されたオーディオデータおよびビデオデータは、それぞれバッファメモリ96および81に対して書き込まれる。
【0077】
例えば、図5Dに示される例で、先ず、オーディオデータf0 が読み出され、バッファメモリ96に対して書き込まれる。続けてビデオデータc0 が読み出され、バッファメモリ81に対して書き込まれる。このビデオデータc0 の読み出しに続けて、さらに、次の組のオーディオデータf4 が読み出される。読み出されたオーディオデータf4 は、バッファメモリ96に書き込まれる。一方、バッファメモリ81に対するビデオデータの書き込みが終了した次のフィールドに同期させ、バッファメモリ81からビデオデータc0 が読み出される。
【0078】
なお、この2倍速の読み出しにおいて、上述の1倍速の場合と比べ、ビデオデータc0 に続けて読み出されるオーディオデータf4 の分だけディスクに対するアクセス時間が長くなっている。しかしながら、オーディオデータは、ビデオデータに比べ十分サイズが小さいため、ディスクアクセスに要する時間tの確保にについて問題は生じない。
【0079】
バッファメモリ81から読み出されたビデオデータc0 は、映像伸長回路82に供給され、リアルタイムで圧縮符号化を解かれ伸長される。このバッファメモリ81からのビデオデータc0 の読み出しおよび伸長は、フィールド毎に、4フィールドの期間繰り返して行われる。これにより、例えば図5Eに示されるように、ビデオデータc0 が4フィールド分繰り返される。伸長されたビデオデータc0 は、画面処理回路83を介してD/A変換回路85に供給される。そして、このビデオデータc0 は、D/A変換回路85でアナログ映像信号とされ、スイッチ回路58の端子58Bに供給される。
【0080】
バッファメモリ96からのオーディオデータf0 およびf4 の読み出しは、映像信号と同期して行われる。バッファメモリ96から読み出されたオーディオデータf0 およびf4 は、音声伸長/話速変換回路86に供給され、リアルタイムで圧縮符号化を解かれ伸長され、さらに話速変換される。
【0081】
2倍速再生の場合、ビデオデータc0 が4フィールド分繰り返して読み出されるのに対して、オーディオデータは、オーディオデータf0 およびf4 の8フィールド分ある。そこで、この8フィールド分のオーディオデータf0 およびf4 を4フィールド内で再生するために、話速変換が施される。音声伸長/話速変換回路86は、例えばDSP(Digital Signal Processor)からなり、供給されたオーディオデータに対して、サンプリング単位での1/2の間引きおよびフィルタリング処理が施されることによって、話速変換がなされる。
【0082】
伸長および話速変換されたオーディオデータf0 およびf4 は、D/A変換回路87を介してアナログ音声信号とされ、スイッチ回路65の端子65Bに供給される。これにより、1フィールドに対して2フィールド分のデータが連続的に詰め込まれた音声信号が得られる。すなわち、図5Fに一例が示されるように、映像信号c0 に対応した音声信号d0 〜d3 と、次の映像信号c4 に対応した音声信号d4 〜d8 とが連続的に2倍速で得られる。
【0083】
映像伸長回路82または音声伸長/話速変換回路86の伸長動作の開始と同期して、記録/再生コントローラ77の制御に基づき、スイッチ回路58および65において、端子58Bおよび端子65Bがそれぞれ選択される。これにより、当初、端子58Aおよび端子65Aがそれぞれ選択され、スイッチ回路58,65にそれぞれ供給されていた、リアルタイム放送による映像信号および音声信号の代わりに、D/A変換回路85および87から出力された映像信号および音声信号がスイッチ回路58および65からそれぞれ出力される。(図5G)。
【0084】
このような、ハードディスクドライブ80に対する書き込みおよび読み出しを交互に行う。ビデオデータは、1つ置きに読み出され、オーディオデータは、ビデオデータの直前と直後に連続して配置されるデータが読み出される。
【0085】
すなわち、前回の書き込み(オーディオデータe0 およびビデオデータa0 )の開始から4フィールド分の時間が経過した時点で、上述のオーディオデータf0 ,f4 ,およびビデオデータc0 の読み出しが既に終了している。そこで、次のデータ(オーディオデータe4 およびビデオデータa4 )の書き込みが上述と同様の処理によってなされ、書き込みが終了すると、時間tを待って次のデータ(オーディオデータf8 ,f12,およびビデオデータc8 )の読み出しがなされる。
【0086】
このように2倍速の際の読み出しを制御することで、図5Gに示されるように、音声信号が2倍速で連続的に再生される。すなわち、1フィールド期間に2フィールド分のオーディオデータが連続的に読み出され、再生される。オーディオデータは、連続しており、2倍速再生の際も消音する必要がない。
【0087】
なお、上述では、この発明が2倍速再生に対して適用されるように説明したが、これはこの例に限定されること無く、3倍速,4倍速,・・・というように、n倍速再生に適用することができる。すなわち、再生時に、オーディオデータとビデオデータとの組を(n−1)個置きに読み出し、読み出されたこの1組のデータに続く(n−1)組のデータのそれぞれからオーディオデータを読み出すことによって、n倍速再生が可能とされる。読み出されたオーディオデータは、例えば音声伸長/話速変換回路86で1/nの速度に話速変換される。nの値は、話速変換後の音声信号の連続性やハードディスクドライブ80に対するアクセスのタイミングを考慮した上で決めると好ましい。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、2倍速再生の際にも、全てのオーディオデータをハードディスクドライブから読み出すことができ、音声の連続性が保たれる効果がある。また、それにより、2倍速再生の際にも、消音することなく音声を出力することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す略線図である。
【図2】テレビジョン受像機を操作するためのリモートコマンダの構成の一例を示す略線図である。
【図3】この発明が適用されたテレビジョン受像機の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】2倍速再生の際のデータの読み出しを示す概念図である。
【図5】2倍速再生の際のディスクアクセス方法の一例を示す略線図である。
【図6】従来技術による、番組を絶えず記録媒体に記録するようなテレビジョン受像機に用いられる、映像音声記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】オーディオデータおよびビデオデータからなる1組のデータの例を示す略線図である。
【図8】1倍速再生の際のディスクアクセス方法の一例を示す略線図である。
【図9】ハードディスクドライブに書き込まれ記録されたデータを示す概念図である。
【図10】従来技術による、2倍速再生の際のディスクアクセス方法の一例を示す略線図である。
【符号の説明】
1・・・テレビジョン受像機、2・・・リモートコマンダ、3・・・画面、4・・・ハードディスクドライブ部、16・・・番組ポーズキー、19・・・キャンセルキー、21・・・高速逆転再生キー、23・・・高速正転再生キー、50・・・システムコントローラ、58,65・・・スイッチ回路、74,81,95,96・・・バッファメモリ、77・・・記録/再生コントローラ、80・・・ハードディスクドライブ
Claims (5)
- 音声信号および映像信号を記録する記録媒体と、
上記記録媒体への上記記録と上記記録媒体からの再生とを並行して行うように制御する記録媒体制御手段と
を有し、
上記記録媒体制御手段は、
所定期間の上記音声信号と上記映像信号とを1組として記録するように制御し、上記記録媒体からの再生をn(nは1を超える値)倍速再生で行う際に、上記所定期間の上記映像信号と上記音声信号の1組を(n−1)個置きに再生すると共に、上記1組の上記映像信号と上記音声信号とに続く次の(n−1)個の上記1組の上記映像信号と上記音声信号のうち該音声信号をそれぞれ再生し、上記音声信号のそれぞれの再生を連続的に行うように制御する
ことを特徴とする映像音声信号記録再生装置。 - 請求項1に記載の映像音声信号記録再生装置において、
上記記録媒体制御手段は、
上記1組の映像信号と音声信号とを、上記音声信号を先頭側に、上記映像信号を後ろ側に配置して記録するように制御する
ことを特徴とする映像音声信号記録再生装置。 - 請求項1に記載の映像音声信号記録再生装置において、
上記記録媒体制御手段は、
所定期間の映像信号と、該所定期間の映像信号から次に記録する所定期間の映像信号までのそれぞれの映像信号に対応する音声信号とを上記1組として記録するように制御する
ことを特徴とする映像音声信号記録再生装置。 - 請求項1に記載の映像音声信号記録再生装置において、
上記音声信号をn倍速変換させる変換手段をさらに有する
ことを特徴とする映像音声信号記録再生装置。 - 音声信号および映像信号を記録媒体に記録するステップと、
上記記録媒体への上記記録と上記記録媒体からの再生とを並行して行うように制御する記録媒体制御のステップと
を有し、
上記記録媒体制御のステップは、
所定期間の上記音声信号と上記映像信号とを1組として記録するように制御し、上記記録媒体からの再生をn(nは1を超える値)倍速再生で行う際に、上記所定期間の上記映像信号と上記音声信号の1組を(n−1)個置きに再生すると共に、上記1組の上記映像信号と上記音声信号とに続く次の(n−1)個の上記1組の上記映像信号と上記音声信号のうち該音声信号をそれぞれ再生し、上記音声信号のそれぞれの再生を連続的に行うように制御する
ことを特徴とする映像音声信号記録再生方法。
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