JP3742822B2 - 塗工装置及びそれを使用した塗工システム - Google Patents

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    • B05C9/02Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying liquid or other fluent material to surfaces by single means not covered by groups B05C1/00 - B05C7/00, whether or not also using other means

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基材に塗工液を塗工する塗工装置及びそれを使用した塗工システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、液晶表示装置等が広く普及するようになり、この液晶表示装置のガラス板に保護膜等に使用される塗工液を塗工する必要が出てきた。
【0003】
このようなガラス基板等の基材に塗工液を塗工する方法として、毛細管現象を利用した塗工装置が提案されている(特開平8−224528号、特開平6−343908号)。
【0004】
この塗工装置は、塗工液によって満たされた液層の内部に毛管状隙間を備えたノズルを沈めておき、塗工する際にはこのノズルを上昇させて基材の下面近傍に位置させ、毛管状隙間から塗工液を接液して、基材の下面に塗工液を塗工するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような塗工装置を用いて基材に薄く塗工液を塗工した後、塗工液の乾燥は塗工直後に始まる。特に塗工液が溶剤系では乾燥速度が比較的速い。ところが、この乾燥は大型の基材においては均一に起こるものでなく、塗工面での部分的な乾燥時間の差によって、塗工厚さに斑が発生するという問題点があった。すなわち、基材に塗工液を塗った後、上からその塗工膜を見るとモワレ縞が発生することがあった。
【0006】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、塗工装置によって塗工液を塗工した後、塗工厚さに斑が発生しないように乾燥を行うことができる塗工装置及びそれを使用した塗工システムを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、毛管状隙間を備えた左右方向に延びたノズルから、前後方向に走行する一枚の板状の基材の下面に塗工液を塗工する塗工装置において、前後方向に走行すると共に、前記基材を吸い付ける吸着面を有したサクションテーブルと、前記サクションテーブルの下方であって、かつ、前記基材に平行になるように前記ノズルの後方に乾燥板を設け、前記塗工後の基材を前記乾燥板の上方に一定の隙間を開けて前記サクションテーブルによって移動させ、前記基材の塗工面に接する気流を安定させることを特徴とする塗工装置である。
【0008】
請求項2の発明は、前記乾燥板に空気の吹き出し孔を複数設け、前記複数の吹き出し孔から前記基材に向かって空気を吹き出すことを特徴とする請求項1記載の塗工装置である。
【0009】
請求項3の発明は、前記乾燥板に空気の吸い込み孔を複数設け、前記複数の吸い込み孔から空気を吸い込むことを特徴とする請求項1記載の塗工装置である。
【0010】
請求項4の発明は、前記基材と前記乾燥板との間に向かって空気を吹き出す吹き出し手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の塗工装置である。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1から4記載の塗工装置を、空気が層流でダウンフローしている作業室に配したことを特徴とする塗工システムである。
【0012】
本発明であると、基材の下面にノズルによって塗工液を塗工した後、サクションテーブルは乾燥板の上方に位置する。すると、この乾燥板によって基材に流れる空気が均等化され、乱気流の影響を防止することができるので、基材の下面に塗工された塗工液が均等に乾燥し、塗工厚さに斑が発生することがない。したがって、従来のようなモワレ縞が発生することなく鏡面のような塗工面を形成することができる。
【0013】
また、この塗工装置を空気が層流でダウンフローしている作業室に配すると、より空気の気流が安定化し、塗工部分を均一に乾燥させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
第1の実施例
以下、本発明の第1の実施例を示す塗工装置10について図1〜図10に基づいて説明する。
【0015】
この塗工装置10は、液晶表示装置等のガラス基板に薄くウェット状の塗工液を塗工する装置である。
【0016】
図1は塗工装置10の左側面図であり、図2は正面図である。
【0017】
1.塗工装置10の全体の構造
図1及び図2が示すように、塗工装置10は、水平な床面等に設置されるベースフレーム12の上に、リニアウェイ14、14を介して前後方向に移動可能な移動フレーム16、16が載置されている。
【0018】
左右一対の移動フレーム16,16の間にはサクションテーブル(以下、単にテーブルという)24が回動自在に回転軸26によって支持されている。なお、移動フレーム16,16は、左右を溶接構造により一体化されている。
【0019】
このテーブル24の吸着面27にガラス板よりなる基材28を吸着させ、基材28を基材位置AからDに移動させ、基材位置BからCに移動するときに基材28へ塗工を行うものである。このテーブル24の構成についてはあとから詳しく説明する。
【0020】
ベースフレーム12の内部には塗工液を塗工するための装置本体30が設けられている。
【0021】
また、ベースフレーム12の後部、すなわち装置本体30より後方の位置には、金属板より形成された乾燥板130が水平に取り付けられている。この乾燥板130の両側部は下方に折曲され、この乾燥板130を上下動及び前後方向に移動させる一対の移動部132に固定されている。すなわち、移動部132によって乾燥板130を水平な姿勢のまま上下動又は前後方向に移動させることができる。なお、この乾燥板130の大きさは、サクションテーブルの外形よりもやや大きく形成されている。なお、同じ大きさ、または、小さくしてもよい。
【0022】
さらに、ベースフレーム12の内部には、図11及び図12に示すように、空気を吸い込むための吸込み空間134が設けられている。この吸込み空間134は、ベースフレーム12の底面、両側面、前後面によって囲まれ、さらに上面には空気を吸い込むための吸込み孔136を複数開口させた吸込み面138によって形成されている。なお、この吸込み面138の位置は乾燥板130よりも下方に配されている。また、吸込み空間134からは排気ダクト144が設けられ、この先には不図示の排気ファンが設けられ、吸込み空間134の空気を常に作業室140外部に排気している。
【0023】
上記構成の塗工装置10は、図11及び図12に示すように作業室140に配されている。この作業室140は、天井面から底面に向かって層流の空気がダウンフローしており、天井面には塵やゴミを取るための高性能フィルター142が設けられている。また、作業室140の底面に設けられた吸込み孔146からは常に空気が吸い出されている。
【0024】
この作業室140に塗工装置10を配することにより、他の部分から塵や埃が入ることなく基材28に塗工液を塗工することができ、また、塗工装置10の全体に対して気流の流れを均等化させることができる。
【0025】
2.装置本体30の構造
以下、装置本体30について説明する。
【0026】
図3が、装置本体30の斜視図であり、図4が正面図であり、図5が図4におけるX−X線断面図である。
【0027】
装置本体30は、ベースフレーム12の左右方向に配されたベースプレート32を基礎に構成されている。
【0028】
ベースプレート32の上面には、左右一対の移動コッタ34,36が設けられている。
【0029】
このうち、右側に位置する移動コッタ36は、ベースプレート32の上面に左右方向に配されたリニアウェイ38に沿って移動可能である。また、移動コッタ36の上面は斜面40になっており、左側が右側よりも低くなっている。そして、この斜面40の上にもリニアウェイ42が設けられている。
【0030】
移動コッタ34も同様にベースプレート32に対してリニアウェイ44で左右方向に移動可能となっており、また、斜面46の上にはリニアウェイ48が設けられている。
【0031】
左右一対の移動コッタ34,36には連結シャフト50が設けられ、この連結シャフト50の右端部にはサーボモータ52が配されている。連結シャフト50の移動コッタ34,36の位置には雄ネジ部が設けられ、移動コッタ34,36内部には雌ネジ部が設けられている。このサーボモータ52を回転させることによって連結シャフト50が回転し、移動コッタ34,36がリニアウエイ38,44に沿って左右方向に移動するものである。
【0032】
一対の移動コッタ34,36の上方には支持プレート54が設けられている。この支持プレート54は、左右方向に沿って延びている支持板56と、この支持板56の下端より前後方向に延びた基板58とよりなる。
【0033】
この基板58の下面には左右一対の支持脚60,62が設けられている。支持脚60,62の下面は斜面となっており、前記した移動コッタ34,36の斜面の上に形成されたリニアウェイ42,48に沿って移動可能となっている。
【0034】
また、ベースプレート32から支持プレート54の基板58の中央部に上下移動用のガイドシャフト64が突出している。支持プレート54はこのガイドシャフト64に沿って上下動可能であり、かつ、左右方向の移動が規制されている。
【0035】
支持プレート54の上端部には塗工液を溜めるための液槽66が設けられている。この液槽66についてはあとから説明する。
【0036】
支持プレート54の支持板56には左右一対のリニアウェイ68を介して左右移動プレート70が設けられている。このリニアウェイ68は左右方向に移動可能となっている。左右移動プレート70はエアシリンダ71によって左右方向に移動可能となっている。
【0037】
左右移動プレート70の前面にはリニアウェイ72を介して上下移動プレート74が設けられている。このリニアウェイ72は斜め方向に移動可能となっている。さらに、上下移動プレート74は支持プレート54の基板58から突出した左右一対のガイドシャフト76に沿って上下方向移動可能となっており、かつ、左右方向の移動が規制されている。
【0038】
上下移動プレート74の左端部近傍及び右端部近傍からノズル支持シャフト78が突出し、この左右一対のノズル支持シャフト78,80にはノズル82が支持されている。このノズル82についてはあとから説明する。
【0039】
3.液槽66とノズル82の構造
次に、図6から図8に基づいて液槽66とノズル82の構造について説明する。
【0040】
支持プレート54の支持板56の上部に支持された液槽66は、左右方向に延びており、図6に示すように、側面形状は台形となっている。そして、液槽66の上端部中央部(斜面の頂上部)には、左右方向に伸びるスリット84が形成されている。このスリット84は、液槽66の外方に設けられた蓋86によって閉塞可能となっている。
【0041】
液槽66の内部にはノズル82が内蔵されている。このノズル82は、左右方向に伸びる毛管状隙間88を介して前後一対の前ノズル部材90と後ノズル部材92とより構成されている。これら前ノズル部材90と後ノズル部材92は前後対称であり、上方ほどくちばしのように尖った断面形状となっており、その間に毛管状隙間88が設けられている。この毛管状隙間88の上端部は左右方向に沿って開口し、下面も左右方向に沿って開口している。
【0042】
ノズル82の左端部及び右端部には前記した左右一対のノズル支持シャフト78,80が固定されている。そして、左右一対のノズル支持シャフト78,80は液槽66の底面に開口した左右一対の孔94,96を摺動するものである。この孔94,96から塗工液が漏れ出さないようにするために、ノズル82の底面から液槽66の底面にかけて蛇腹状の閉塞部材98,100が設けられている。これにより、支持シャフト78,80が上下動しても蛇腹状の閉塞部材98,100が上下方向に延び縮みして、孔94,96から塗工液が漏れ出さないようになっている(図6及び図7参照)。
【0043】
図8に示すように、塗工液を溜めたタンク102から塗工液がポンプ104によってくみ出され、フィルタ106を通じて液槽66の左側面に開口した塗工液の供給口108に供給される。また、液槽66の底面には循環口110が開口しており、この循環口110からタンク102に塗工液が循環する。なお、フィルタ106は、塗工液を循環させるため、異物があった場合に取り除くものである。
【0044】
さらに、液槽66の左側面の上部には、孔111が開口し、そこからL字状の高さ調整管112が突出している。この高さ調整管112の上端は開口し、かつ、その調整管112の外部側面には塗工液の高さを検知する検知センサ114が設けられている。すなわち、液槽66に塗工液が満たされた場合に、それと同じ高さまでこの高さ調整管112に塗工液が満たされる。そして、この満たされた量に応じて検知センサ114が塗工液を検知し、その高さを検知するものである。そして、検知した高さのデータは、マイコンよりなる制御部115に送られ、制御部115は、その高さのデータに応じて、ポンプ104のモータ105を駆動させて、設定され高さになるまで塗工液を供給する。
【0045】
4.テーブル24の移動構造
次に、テーブル24をノズル82の位置まで移動させる構造について説明する。
【0046】
図1及び図2が示すように、この移動フレーム16、16は、ベースフレーム12の左側面に設けられたネジ棒18をモータ20によって回動させることで、前後方向にリニアウエイ14、14に沿って移動可能となっている。
【0047】
すなわち、一対の移動フレーム16,16のうち左側にある移動フレーム16からネジ棒18と螺合する雌ネジ部を有する移動部22が突出し、このネジ棒18が回動することによって移動部22がネジ棒18に沿って移動して、左右一対の移動フレーム16,16が前後方向に移動するものである。
【0048】
5.テーブル24の吸着構造
次に、基材28をテーブル24に吸着させる構造について説明する。
【0049】
左右一対の移動フレーム16,16の間に設けられたテーブル24は、回転軸26に沿ってほぼ180゜回動可能となっている。そして、このテーブル24の吸着面27には複数の吸着孔116が開口している。この吸着孔116はテーブル24の前面にわたって開口しているものであるが、その内部構造は図9及び図10のようになっている。すなわち、テーブル24の内部には、複数の区画に分割された吸着空間118が設けられている。
【0050】
具体的には、第1区画は、図10におけるテーブル24の上部の中央部に設けられた4つの吸着空間118から構成され、各吸着空間118は細い空気経路120によって連結されている。そして、これら4つの吸着空間118の各部分に4つの吸着孔116が開口している。この第1区画の4つの吸着空間118には図9に示すように、空気を吸い込むための吸引パイプ122が連結され、この吸引パイプ122は手動バルブ124を経て回転軸26内部に挿通されている。そして、この挿通された吸引パイプ122は、移動フレーム16の左側から取り出され、真空ポンプ126に連結されている。
【0051】
また、テーブル24の第2区画は、前記した第1区画をコの字状に囲んだ状態であり、6個の吸着空間118から構成され、この吸着空間118も空気経路120によって連結されている。
【0052】
以下、同様にして第3区画、第4区画が構成されている。
【0053】
ここで、テーブル24が基材28を吸着する場合について説明する。
【0054】
テーブル24の中央部に基材28を載置する。この場合に、基材28の大きさに合わせて、第1区画から第n区画までを手動バルブ124を開けて真空ポンプ126によって吸着孔116から基材28を吸着する。すなわち、中央部にある第1区画は必ず吸引状態にし、後の区画は、基材28の大きさに合わせて吸引状態にする。また、吸引に必要でない区画は手動バルブ124を閉めて吸引が行われないようにする。
【0055】
そして、移動フレーム16内部には、テーブル24の回転軸26を回転するためのモータ128と減速機が内蔵されている。
【0056】
なお、第1区画を矩形状に開口せず4つの吸着空間118を設けて各吸着空間118を空気経路120によって連結したのは、テーブル24の強度を考慮したためである。
【0057】
6.塗工工程
上記構成の塗工装置10を用いて基材28に塗工液を塗工する場合について説明する。
【0058】
(第1工程)
図1において、基材位置Aのところにテーブル24を位置させる。この場合に、吸着面27は上方を向いている。そして、塗工したい面を上方にして基材28を吸着面27に載置する。そして、真空ポンプ126を作動させて、吸着孔116から基材28を吸引してテーブル24に基材28を固定する。
【0059】
(第2工程)
テーブル24をほぼ180゜回転させ、図1に示す基材位置Bのように吸着面27、すなわち基材28を下方に位置させる。
【0060】
移動フレーム16内部には回転軸26を回転するためのモータ128と減速機が内蔵されている。
【0061】
(第3工程)
反転したテーブル24を、モータ20によって移動させて、移動フレーム16,16によって塗工開始位置まで移動させる。
【0062】
(第4工程)
液槽66の中には所定の高さまで塗工液を満たしておく。この場合に塗工液の現在の高さは、高さ調整管112の外部側面に設けられた検知センサ114によって調整し、塗工液の高さを所定の高さまで上げる場合には制御部115はポンプ104を動作させて塗工液を供給する。
【0063】
また、ノズル82は、塗工液で満たされた液槽66の内部に沈んだ状態としておく。そして、このようにノズル82が塗工液に沈んだ状態で液槽66のスリット84の蓋86を開けて、液槽66を基材28の下方まで上昇させる。この上昇させる方法は、図4に示すように、サーボモータ52を回転させて左右一対の移動コッタ34,36を移動させる。すると、左右方向に移動が規制された支持プレート54が、移動コッタ34,36の斜面40,46に設けられたリニアウェイ42,48に沿って上方のみ移動する。支持プレート54が上方に移動すると液槽66とノズル82が同時に上方に移動する。
【0064】
液槽66が基材28の下方まで上昇させると、その上昇を一旦停止させる。
【0065】
(第5工程)
上記のように上昇した液槽66からノズル82のみを突出させる。
【0066】
このために、左右移動プレート70をエアシリンダ71によって移動させる。この場合に上下移動プレート74は左右方向に移動が規制されているため、左右移動プレート70が左右方向に移動すると、リニアウェイ72が斜めに設けられているため上下移動プレート74は上方のみ移動する。上下移動プレート74が上方に移動するとノズル支持シャフト78,80も同時に上方に移動してノズル82が上昇する。ノズル82が液槽66の塗工液から上昇する際に、毛管状隙間88の間には塗工液が満たされているため、この毛管状隙間88には塗工液が先端まで満たされた状態で上昇する。そして、その上昇を停止させる。
【0067】
(第6工程)
上記のようにノズル82が突出した状態で液槽66を再び上昇させ、基材28の下面に接液する。すなわち、ノズル82の毛管状隙間88に満たされた塗工液を基材28の下面に接触させるものである。
【0068】
この上昇の際には液槽66の上昇速度及び上昇距離はかなり微妙な調整を要求されるが、前記したようにサーボモータ52を回転させると移動コッタ34,36の斜面に沿って支持プレート54が上下動するため、この微妙な調整を容易に行うことが可能となる。また、左右方向に水平な状態で液槽66を持ち上げることが可能となるため、基材28の塗工厚が左右方向に変化することがない。
【0069】
(第7工程)
上記のように接液した状態でノズル82と共に液槽66を塗工高さの位置まで接液した状態で下降させる。すなわち、ノズル82の先端の位置と基材28との間の距離が塗工厚さとなるわけである。そして、この微妙な調整も上記したようにサーボモータ52を用いて容易に行うことができる。
【0070】
(第8工程)
上記のようにノズル82を塗工高さの位置まで下降させた後、基材28をテーブル24によって一定速度で塗工終了位置まで移動させる。すると。塗工液はノズル82によって左右方向に塗工された状態で、前後方向に基材28を移動させることによって平面状態に塗工を行うことができる。すなわち、基材28上に平面に塗工液を所定の塗工厚さで塗工することが可能となる。なお、この搬送する場合に、基材28の前後方向の姿勢、及び、左右方向の姿勢は、どちらも水平に維持する。
【0071】
(第9工程)
基材28を塗工終了位置で一旦停止させ、ノズル82及び液槽66をそれぞれ塗工高さの位置から下降させ、基材28から離す。
【0072】
(第10工程)
ノズル82が基材28の下面から離れた後、図1に示すようにテーブル24を後方に移動させ、基板位置Cまで移動させる。
【0073】
この状態において基材28の塗工液の乾燥は既に始まっている。
【0074】
この場合に、第1には、基材28の下方には一定の隙間を空けて乾燥板130が存在している。この乾燥板130は基材28に対して平行であり、この乾燥板130によって周囲からの乱気流の影響を防止することができ、基材28の塗工面へ接する気流は安定する。
【0075】
また、第2に、塗工装置10が作業室140に配され層流の空気がダウンフローし、この空気が吸い込み面138の吸込み孔136から吸込み空間134に吸い込まれることにより、より確実に空気の乱気流が防止される。
【0076】
そして、これらの2つの構成により、基材28の下面においては、層流が流れ、ウェット状での塗工面の液流れを防止でき、塗工面に対する乾燥速度を均一化させることができる。したがって、より均一な乾燥状態を作り塗工厚さの均一化を図ることができる。
【0077】
よって、基材28の塗工面は従来のようなモワレ縞が発生せず鏡面のような状態となる。
【0078】
(第11工程)
基板位置Cまで移動したテーブル24を再び180゜回転させ、基板位置Dの状態に反転させる。これによって、基板28がテーブル24の上面に位置する。
【0079】
(第12工程)
吸着面27の吸引力を解除し、基材28をテーブル24から取り外す。これによって、一連の塗工動作が終了する。
【0080】
以上のように本実施例の塗工装置10であると、上記のような塗工工程を行うことにより、ガラス基板よりなる基材28に所定の塗工厚さで、かつ、平面で一度に塗工を行うことができる。また、塗工装置10をダウンフローしている作業室140に配し、乾燥板130を設け、ベースフレーム12内部の吸込み空間134に空気を吸い込むことにより、乾燥板130と基材28との隙間の気流の流れを安定化させることができ、塗工面を均一な乾燥状態に置くことができる。
【0081】
第2の実施例
図13は第2の実施例の塗工装置10であって、第1の実施例と異なる点は、乾燥板130の中央部に空気の吹出し孔148を開口し、送風ファン150から空気を送り出して吹出し孔148から基材28の下面に向かって吹き出すものである。そして、この場合にテーブル24の周囲にカバー152を付けている。
【0082】
この塗工装置10であると、乾燥板130の中央部の吹出し孔148から空気を吹き出すことによって確実に基材28の塗工面を乾燥させることができる。
【0083】
第3の実施例
図14は塗工装置10の第3の実施例であって、本実施例では乾燥板130の全面に渡って吸い込み孔154を開口し、排気ファン156によって強制的に減圧しながら、基材28の塗工面を乾燥させるものである。
【0084】
この場合にテーブル24の周囲にシール調整板158を設け、基材28と乾燥板130との隙間の圧力を調整する。
【0085】
第4の実施例
図15は第4の実施例であり、第2の実施例と異なる点は乾燥板130の部分に高性能フィルター160を設けたものである。
【0086】
なお、この場合に送風ファン150の送風部にクーラー又はヒーターなどの温度調整装置161を設けて、送る空気の温度を調整させることもできる。
【0087】
第5の実施例
図16は第5の実施例であり、本実施例では基材28と乾燥板130との間の隙間に対して、一側面から送風ファン162によって空気を流し、他側面から空気を排気ファン164によって吸い込むものである。
【0088】
この塗工装置10であっても空気が強制的に一方向に流れるため乾燥を均一かつ確実に行うことができる。
【0089】
変更例
上記各実施例ではノズル82を液槽66の中に漬けて突出させる構造のものを用いたが、液槽66を用いない構造であってもよい。
【0090】
すなわち、ノズル82の環状隙間88に直接塗工液を供給し、毛細管現象で基材28の下面に塗工液を塗工するものであってもよい。
【0091】
【発明の効果】
以上により本発明であると、基材の下面に塗工された塗工液を均一に乾燥させることができ、塗工面が鏡面のような状態となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す塗工装置の左側面図である。
【図2】同じく正面図である。
【図3】装置本体の斜視図である。
【図4】装置本体の正面図である。
【図5】図4におけるX−X線断面図である。
【図6】液槽及びノズルの縦断面図であり、塗工前の状態である。
【図7】同じく塗工中の状態である。
【図8】液槽とノズルとタンクとポンプとフィルタの関係を示す縦断面図である。
【図9】テーブルの縦断面図である。
【図10】テーブルの一部欠載横断面図である。
【図11】塗工装置を作業室に配した状態の側面から見た縦断面図である。
【図12】同じく正面から見た縦断面図である。
【図13】第2の実施例塗工装置要部拡大図である。
【図14】第3の実施例塗工装置の要部拡大図である。
【図15】第4の実施例の塗工装置の要部拡大縦断面図である。
【図16】第5の実施例の塗工装置の要部拡大縦断面図である。
【符号の説明】
10 塗工装置
24 テーブル
28 基材
30 塗工システム
34 移動コッタ
36 移動コッタ
52 サーボモータ
54 支持プレート
60 支持脚
62 支持脚
66 液槽
70 左右移動プレート
71 エアシリンダ
74 上下移動プレート
78 ノズル支持シャフト
80 ノズル支持シャフト
82 ノズル
84 スリット
88 毛管状隙間
130 乾燥板

Claims (5)

  1. 毛管状隙間を備えた左右方向に延びたノズルから、前後方向に走行する一枚の板状の基材の下面に塗工液を塗工する塗工装置において、
    前後方向に走行すると共に、前記基材を吸い付ける吸着面を有したサクションテーブルと、
    前記サクションテーブルの下方であって、かつ、前記基材に平行になるように前記ノズルの後方に乾燥板を設け
    前記塗工後の基材を前記乾燥板の上方に一定の隙間を開けて前記サクションテーブルによって移動させ、前記基材の塗工面に接する気流を安定させる
    ことを特徴とする塗工装置。
  2. 前記乾燥板に空気の吹き出し孔を複数設け、
    前記複数の吹き出し孔から前記基材に向かって空気を吹き出す
    ことを特徴とする請求項1記載の塗工装置。
  3. 前記乾燥板に空気の吸い込み孔を複数設け、
    前記複数の吸い込み孔から空気を吸い込む
    ことを特徴とする請求項1記載の塗工装置。
  4. 前記基材と前記乾燥板との間に向かって空気を吹き出す吹き出し手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の塗工装置。
  5. 請求項1から4記載の塗工装置を、空気が層流でダウンフローしている作業室に配した
    ことを特徴とする塗工システム。
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