JP3742579B2 - 自動車向けパッド使用エレメント、およびその製造方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車向けパッド使用エレメント、およびそれらの製造方法に関する。
【０００２】
より具体的には、本発明は、自動車向けパッド使用エレメントであり、フォームよりも可撓性ではない、ユーザを支える支持表面となる、少なくとも１つの可撓性部材を支持する可撓性の合成フォームのパディング（パッド使用材）を備え、前記支持表面を、可撓性の外側装飾カバーが被覆し、また可撓性部材および外側装飾カバーの間に可撓性ライニングを挿入しているエレメントに関する。
【０００３】
非限定的な例として、本明細書において考慮している可撓性部材は、
特にセンサ（ユーザの存在を感知する、ユーザの重量を測定する、など）、加熱用電気的撚り線などを構成する、１つ撚りまたは複数撚りの電線、
このような電線の撚り線を収容し、もしくは支持する、または他の種類の電気部品などを収容する、１つまたは複数の、プラスチック材料などの半剛性シートによって特に構成することができる。
【０００４】
【従来の技術】
資料、ドイツ特許出願１９６０１９６９号は、このような座席エレメントの例を記載しており、その例では可撓性ライニング（裏打ち材）が、パディングの一部を形成するフォーム層で構成され、金型内でフォームを重合させる間に、可撓性部材をパディングのフォーム内に埋め込む。
【０００５】
しかし、その技術は、金型の底部と可撓性部材の間に広がる空間をフォームが充てんする前に、フォームの重合という主要な危険要因があるかぎり、可撓性部材と外側装飾カバーの間に、フォーム層が完全に形成されるとの十分な保証を提供していない。このような状況下において、上述の可撓性ライニングは不完全であり、したがって、座席占有者が装飾カバーの下に可撓性部材が存在することを感知する可能性があるので、その不完全さにより座席エレメントの快適さを低下させる。さらに、フォーム内に局在するすきまが、パディング内に弱い個所を作り出し、それが時間によるパディングの劣化促進を招き、したがって座席エレメントの寿命を、より短くする。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の特定の目的は、これらの欠点を軽減させることである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明により、この目的のために、問題になっている種類の座席エレメントは、ライニングが厚さ２０ミリメートル（ｍｍ）未満であり、かつライニングがパディングを構成するフォームとは異なった可撓性の材料の重ね合わせた層を備え、この可撓性ライニングが少なくとも、
− 合成フォームが重合するまで合成フォームに対する障壁を構成するように適合されたフィルムであり、前記フィルムが合成フォームに接着しているフィルム、
および
− パディングの反対側でフィルムを被覆し、前記フィルムに接着している、少なくとも第１の圧縮可能な可撓性層
を備え、第１の可撓性層が、
− 差圧１００パスカル（Ｐａ）のもとで、１平方メートル当り１秒当り２００リットル（２００ ｌ．ｍ^-2．ｓ^-1）未満の空気透過性、
− ３ｋＰａから１２ｋＰａの範囲にある荷重支持力、および
− １ｍｍから１０ｍｍの範囲にある厚さ
を示すことを特徴としている。
【０００８】
これらの性質によって、パディングの支持表面で支えられるユーザの、良好な快適さが確保される。
【０００９】
発明の好ましい実施形態において、任意選択的に１つまたは複数の下記の性質を、利用することもできる。
【００１０】
− パディングはポリウレタン・フォーム製であり、またフィルムは、第１に多糖、および動物性タンパク質から選択される主成分と、第２にカプロラクトン、ポリ乳酸、セロファン、紙、ポリエチレン、およびイソシアナートから選択される可塑剤とを含む。
【００１１】
− 第１の可撓性層は、合成フォーム、および不織布から選択される材料製とする。
【００１２】
− 可撓性ライニングが、さらに、第１の可撓性層と外側装飾カバーの間に挿入した、第２の圧縮可能な可撓性層を備え、前記第２の可撓性層が、前記装飾カバーに接着し、かつ
− １ｍｍから６ｍｍの範囲にある厚さ、および
− ５ｋＰａから２０ｋＰａの範囲にある荷重支持力
を示す。
【００１３】
− 第２の可撓性層は、合成フォーム、および不織布から選択される材料製とする。
【００１４】
− 第２の可撓性層を、第１の可撓性層に接着させる。
【００１５】
− 可撓性部材を、フィルムに接着させる。
【００１６】
− 外側装飾カバーが、パディング中に貫入する少なくとも１つの内曲する線を形成し、前記パディングが、可撓性ライニングのフィルムに接着している少なくとも２つの可撓性部材を支持し、前記可撓性部材を、内曲する線のいずれかの側に置き、かつ、外側装飾カバーが形成する内曲する線を離れてパディングの内部に向って延長するループを形成する少なくとも１つの可撓性ストラップを経由して相互接続する（この実施形態では、可撓性ライニング・フィルム上に可撓性部材を接着させることにより、パディングを成形する前に、Ｕ形ループの形態のストラップを適切に位置決めすることを保証している）。
【００１７】
− ストラップを、外側装飾カバーによる内曲する線を離れて、５５ｍｍ以上の厚さを有するパディングによって間隔をあけて配置する。
【００１８】
− 可撓性ライニングおよび外側装飾カバーが、全体厚さ８ｍｍ以下の積層品を形成する、および
パッド使用エレメントが座席エレメントを構成する。
【００１９】
発明はまた、上記で定義したパッド使用エレメントの製造方法を提供しており、その方法は下記の、
ａ）少なくとも１つの可撓性ライニングを、底部の空洞を画定している金型中に置き、前記空洞に向ってフィルムを置き、また可撓性部材をフィルムに接着させるステップ、
ｂ）金型内で吸引を行い、前記可撓性ライニングを金型に押し付けるステップ、
ｃ）まだ重合しない状態にある可撓性合成フォームを、可撓性ライニングのフィルムに接して、金型空洞中に打込むステップ、および
ｄ）合成フォームを、重合させるステップ
を含む。
【００２０】
ステップａ）の間に、積層品を金型内に置くものとし、その積層品が、可撓性ライニングおよび外側装飾カバーの両方を備えるのが有利である。
【００２１】
【発明の実施の形態】
発明の他の特性、および利点は、非限定的実施例として示した、下記によるその実施形態の記述を読んだ上で、また添付図面を参照して、明らかになるであろう。
【００２２】
異なる図面における、同一の参照番号は、同一の、または類似のエレメントを指示している。
【００２３】
図１は、座席本体２、背もたれ３、およびヘッドレスト４を備える自動車の座席１を示す。
【００２４】
座席本体２は、特にポリウレタン・フォーム製の成形した合成フォームのパディング５を含む。
【００２５】
パディング５は、座席に座るユーザを支えるようになる上部表面６、または「支持」表面を有する。このパディングの上部表面６は、電気的または他の機器７を実装しており、その機器７は、記載した例では複数の、パディング５の表面に位置するプラスチック材料の可撓性シート８を備えており、可撓性ストラップ９で相互連結されている。シート８およびストラップ９は、切り抜きおよびせん孔のあるプラスチック材料製の単一シートであるのが好ましい。シート８は、例えば、座席に座るユーザの存在、姿勢、または重量を検知する目的で電磁的（または容量性、または他の）センサを構成することができ、その場合、ストラップ９は、異なるシート８間で電気的な接続を形成することができる。
【００２６】
変形形態において、機器７は、１つ撚りの電線、特に加熱用撚り線、または何か他の可撓性の部材、または可撓性の部材の組により置換えることができ、一定量のフレキシビリティを示すが、パディング５のフォームよりも可撓性ではないことが好ましい。
【００２７】
座席１に座るユーザの快適さを、そのまま確保するため、電気機器７は、十分な荷重支持力を示す、厚さの小さい可撓性ライニング１０中に包まれ、ユーザが、種々の半剛性材料のシート８を感知しないことを確実にすることが好ましい。
【００２８】
この可撓性ライニング１０を、織布、皮革、または類似の材料製の外側装飾カバー１１で覆う。外側カバー１１は、この実施例ではライニング１０と一体化させている。
【００２９】
より正確には、図２に示すように、可撓性ライニング１０は、パディング５の上面６、およびシート８を覆う可撓性フィルム１２を備え、可撓性フィルム１２は、接着剤層１３によってシート８に接着できることが有利である。
【００３０】
可撓性フィルムは、例えば１マイクロメータ（μｍ）から５０μｍの範囲にある、また特に１５μｍから５０μｍの範囲にある、厚さとすることができ、また可撓性フィルムは、カプロラクトン、ポリ乳酸、セロファン、紙、ポリエチレン、イソシアナートなどの可塑剤と結合させ、多糖にまたは動物性タンパク質に基づいて作成することができ、多糖および／または動物性タンパク質が、フィルム１２の５０重量％から９０重量％を構成する。
【００３１】
この種類のフィルム１２は、少なくとも一時的に、重合前におけるパディング５のポリウレタン・フォームに対する障壁を提供する役割を果たすが、ポリウレタン・フォームと反応もする。最後に、フィルム１２は、有利な点として、１ ｌ．ｍ^-2．ｓ^-1未満の空気透過性（ＮＦ ＥＮ ＩＳＯ ４６３８規格を適用して測定する）、および、座席１のユーザが、良好な温湿度的快適さを体験するのに十分な水蒸気の透過性を示す。
【００３２】
その上、可撓性ライニング１０はまた、座席の外側の方でフィルム１２を被覆する、例えば、ポリウレタン・フォーム、非架橋の合成フォーム、不織布などで製作した、第１の圧縮可能な可撓性層１４を含む。第１の可撓性層１４は、例えば火炎処理（火炎を用いて層１４を部分的に溶融し、引き続いて直ちにフィルム１２に施工する）などによりフィルム１２に接着させる。第１の可撓性層１４は、下記の特性を示すことが好ましい。
【００３３】
− １ｍｍから５ｍｍの範囲にあり、また１．３ｍｍから４ｍｍの範囲にあるのが有利な厚さ。
【００３４】
− １００Ｐａでの吸引下において２００ ｌ．ｍ^-2．ｓ^-1未満であり、例えば１００ ｌ．ｍ^-2．ｓ^-1以下である空気透過性、ただし前記透過性は、ＮＦ ＥＮ ＩＳＯ ４６３８規格を適用して、面積２５平方センチメートル（ｃｍ²）を有するセルで測定する。および、
− ３ｋＰａから１２ｋＰａの範囲にあり、また約５ｋＰａが有利である荷重支持力。
【００３５】
本特許出願の意味における「荷重支持力」は、下記により測定する大きさとする。
【００３６】
− 実質的に層を圧縮しないで、可撓性層１４の初期の厚さＨ₀を測定し、
− 可撓性層１４に対し、厚さＨ₁＝０．７５×Ｈ₀に下がるまで連続４サイクルの圧縮を加え、かつ、
− 可撓性層１４を、厚さＨ₂＝０．５×Ｈ₀に下がるまで圧縮し、この厚さに達するまで可撓性層に加えた圧力を測定し、前記圧力が、上述の荷重支持力を構成する。
【００３７】
− 最後に、可撓性ライニング１０は、層１４と外側装飾カバー１１との間に挿入された、第２の圧縮可能な可撓性層１５を有する。この第２の可撓性層１５は、例えば、ポリウレタン・フォーム、非架橋の合成フォーム、不織布などから作成し、また、例えば火炎処理または他の処理によって、外側装飾カバー１１とも、また第１の可撓性層１４とも集成するのが有利である。
【００３８】
この第２の可撓性層１５は、下記の特性を示すことが有利である。
【００３９】
− １ｍｍから６ｍｍの範囲にあり、また１．５ｍｍから５．５ｍｍの範囲にあることが有利な厚さ、および
− ５ｋＰａから２０ｋＰａの範囲にあり、例えば、約１２ｋＰａである荷重支持力（上述のように測定する）。
【００４０】
フィルム１２、可撓性層１４および１５、および装飾カバー１１は一緒に、一体積層品１６を形成する。一体積層品１６は、８ｍｍ以下の全体厚さＨを示すのが有利である。
【００４１】
図２に示すように、パディング５を成形している間、積層品１６を、金型１７の底部に置く。
【００４２】
この段階か、またはその前に、可撓性シート８を、フィルム１２に接着し、またはできればヒート・シールし、したがって、ポリウレタン・フォーム５を打込む前に、実際に、ストラップ９がＵ形になることを確実にする。
【００４３】
その後、ポリウレタン・フォーム５を、まだ重合されない流動状態にあるうちに、フィルム１２に接して金型１７中に打込む。
【００４４】
この操作の間、金型を通過して設けた１つまたは複数のダクト１９を経由して、金型１７の底部を通って矢印１８の方向に空気を吸い込むことにより、金型１７の底部にわたって吸引を行う。結果として、また、可撓性層１４およびフィルム１２の空気透過性が低いとすれば、積層品１６全体が金型１７の底部に押し付けられ、それにより、正確に前記金型の形状を取る。
【００４５】
重合の間、ポリウレタン・フォーム５はフィルム１２に阻まれ、したがって可撓性層１４中に、または積層品１６の他の層中に著しく貫入することはなく、したがってそれらのフレキシビリティ特性を完全に保持している。しかし、フォーム５はフィルム１２と反応し、それによりフォームを層１４に接合する。
【００４６】
その上、機器７に属するシート８または他の可撓性部材が、フィルム１２に接着するので、未膨張のフォームがほとんど、または全く前記シート８とフィルム１２の間に蓄積されず、それによりユーザにとって快適ではない固い個所を作るのを回避している。
【００４７】
さらに、異なったシート８を相互接続するストラップ９が、積層品１６がフォーム５中に貫入している、内曲する線２０（図１および図３参照）の下側を通過する位置において、内曲する線２０と正しく位置合わせしてある積層品１６の最低点と、相当するストラップ９の低位点との間で、これらの２点がお互いに正しく位置が合って配置されている場合、高さｈを５５ｍｍ以上確保することが好ましい。これにより、内曲する線２０と正しく位置合わせした、ストラップ９と、積層品１６との間に、フォームが貫入して適切に膨張することを保証し、それにより座席が提供する快適さを向上させる。
【００４８】
可撓性層１５を、適正な個所では省略でき、その場合可撓性層１４を厚くし、例えば、厚さ１０ｍｍとし得ることもきっと観察されるであろう。
【００４９】
図４に示すように、座席本体のパディング５を、フィルム１２および第１の可撓性層１４だけと一緒に成形し、次いで、フィルム１２および第１の可撓性層１４が、可撓性ライニング１０ａを構成することが可能である。その場合は、装飾カバー１１および可撓性層１５は互いに固定され、第１の可撓性層１４を被覆する取付けカバー２１を構成する。この取付けカバーは、パディング５を成形した後、座席本体２上の所定の位置に取付ける。
【００５０】
このような状況下で、また図５に示すように、カバー２１の内曲する線、または折り返し線２０は、例えば、金属フックまたは他のファスナ２３で、パディング５を形成するフォーム中に一部分埋め込んだ金属ワイヤなどのインサート２４に固定した可撓性ストリップ２２を包み込むことができる。
【００５１】
上に記載したように、可撓性シート８が、ライニング１０ａのフィルム１２に接着されているので、シート８を相互接続するストラップ９は、Ｕループの形状を示すことを保証されており、このＵループの形状によって、可撓性ストラップ９の底部部分の上方にあるフォームの最小厚さｈを、５５ｍｍ以上とするのが好ましい、という点が確保されている。
【００５２】
最後に、本発明がまた、自動車の車室に関する、背もたれ３、ヘッドレスト４、または実際、どんな他のパッド使用エレメントを形成する部品を製作するのにも、適用されることを観察できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明により座席本体を製作した座席の、一部切欠した斜視図である。
【図２】成形中に、図１の座席本体を通して見た断片的な断面図である。
【図３】成形後の、図１の座席本体の詳細断面図である。
【図４】本発明の第２の実施形態を示す、図２と同様の図である。
【図５】本発明の第２の実施形態における、図３と同様の図である。
【符号の説明】
１ 座席
２ 座席本体、座席エレメント
３ 背もたれ
４ ヘッドレスト
５ 成形した合成フォーム・パディング、ポリウレタン・フォーム
６ パディング上部表面
７ 電気的または他の機器
８ 可撓性シート、可撓性部材
９ 可撓性ストラップ
１０、１０ａ 可撓性ライニング
１１ 外側装飾カバー
１２ 可撓性フィルム
１３ 接着剤層
１４ 第１の圧縮可能な可撓性層
１５ 第２の圧縮可能な可撓性層
１６ 積層品
１７ 金型
１８ 矢印
１９ ダクト
２０ 内曲する線、折り返し線
２１ 取付けカバー
２２ 可撓性ストリップ
２３ ファスナ
２４ インサート

Claims (11)

1. 自動車用のパッド使用エレメント（２）であって、該パッド使用エレメントは、
   ・可撓性の合成フォームのパディング（５）と、
   ・該合成フォームのパディング（５）よりも可撓性が少なく、かつ、該可撓性の合成フォームのパディング（５）を部分的に覆っている少なくとも１つの可撓性部材（８）と、
   ・可撓性の合成フォームのパディングが重合するまで該可撓性の合成フォームのパディング（５）を構成する該合成フォームに対して障壁を構成するように適合されたフィルム（１２）であって、該フィルム（１２）は該可撓性部材（８）及び該可撓性の合成フォームのパディング（５）を覆っており、該フィルム（１２）は該可撓性の合成フォームのパディング（５）に接着していて、
   ・少なくとも第１の圧縮し得る可撓性の層（１４）が該フィルム（１２）を覆い、かつ該フィルムに接着しており、該第１の圧縮し得る可撓性の層（１４）が
   ・差圧１００Ｐａのもとで、２００ ｌ．ｍ^-2．ｓ^-1未満の空気透過性、
   ・３ｋＰａから１２ｋＰａの範囲にある荷重支持力、および
   ・１ｍｍから１０ｍｍの範囲にある厚さ
   を示し、
   ・第２の圧縮し得る可撓性の層（１５）が該第１の圧縮し得る可撓性の層（１４）を覆い、該第２の圧縮し得る可撓性の層（１５）が
   ・１ｍｍから６ｍｍの範囲にある厚さ、および
   ・５ｋＰａから２０ｋＰａの範囲にある荷重支持力
   を示し、
   ・該第２の圧縮し得る可撓性の層（１５）を覆い、それに接着している可撓性の外側装飾カバー（１１）よりなり、
   その際該フィルム（１２）、該第１の圧縮し得る可撓性の層（１４）および該第２の圧縮し得る可撓性の層（１５）が一緒になって厚さ２０ｍｍ未満の可撓性のライニング（１０）を形成しており、
   かつ、該可撓性のライニング（１０）は該可撓性の合成フォームのパディング（５）を構成するフォームとは異なる材料でできていることを特徴とするパッド使用エレメント。
2. 可撓性の合成フォ−ムのパディング（５）がポリウレタン・フォ−ム製であり、またフィルム（１２）が、第１に多糖、および動物性タンパク質から選択される主成分と、第２にカプロラクトン、ポリ乳酸、セロファン、紙、ポリエチレン、およびイソシアナ−トから選択される可塑剤とを含む請求項１に記載のパッド使用エレメント。
3. 第１の圧縮し得る可撓性の層（１４）が、合成フォ−ム、および不織布から選択される材料製である請求項１または請求項２に記載のパッド使用エレメント。
4. 第２の圧縮し得る可撓性の層（１５）が、合成フォ−ム、および不織布から選択される材料製である請求項３に記載のパッド使用エレメント。
5. 第２の圧縮し得る可撓性の層（１５）を、第１の圧縮し得る可撓性の層（１４）に接着させる請求項３または請求項４に記載のパッド使用エレメント。
6. 可撓性部材（８）を、フィルム（１２）に接着させる請求項１乃至５のいずれか一項に記載のパッド使用エレメント。
7. 外側装飾カバ−（１１）は、パディング（５）中に貫入する少なくとも１つの内曲する線（凹入している線）（２０）を形成しており、該パディング（５）は、該可撓性のライニング（１０）の該フィルム（１２）に接着している少なくとも２つの可撓性部材（８）を支持しており、該可撓性部材（８）は、該内曲する線（２０）の両方の側に置かれていて、かつ、該外側装飾カバ−（１１）によって形成された該内曲する線（２０）を離れて該パディング（５）の内側に向って延びているル−プを形成している少なくとも１つの可撓性ストラップ（９）を経て相互接続している、請求項１乃至６のいずれか一項に記載のパッド使用エレメント。
8. ストラップ（９）を、外側装飾カバ−による内曲する線（２０）を離れて、５５ｍｍ以上の厚さ（ｈ）を有するパディングによって間隔をあけて配置する請求項７に記載のパッド使用エレメント。
9. フィルム（１２）、可撓性の層（１４、１５）を含む可撓性のライニング（１０、１０ａ）および外側装飾カバ−（１１）が、８ｍｍ以下の全体厚さ（Ｈ）を有する積層品（１６）を形成する請求項１乃至８のいずれか一項に記載のパッド使用エレメント。
10. 座席エレメント（２）を構成する請求項１乃至９のいずれか一項に記載のパッド使用エレメント。
11. パッド使用エレメントの製造方法であって、
    ａ）該可撓性ライニング（１０）および該可撓性外側装飾カバ−（１１）によって形成された積層品を、底部の空洞を画定している金型（１７）中に置き、該空洞に向って該可撓性ライニング（１０）のフィルム（１２）を置き、また可撓性部材（８）をフィルムに接着させるステップと
    ｂ）金型（１７）内で吸引を行い、該積層品（１０、１１）を金型に押し付けるステップと、
    ｃ）まだ重合しない状態にある可撓性合成フォ−ムを、可撓性ライニングのフィルム（１２）に向かって金型空洞中に鋳込むステップと、
    ｄ）合成フォ−ムを、重合させるステップと
    を含む請求項１乃至１０のいずれか一項に記載のパッド使用エレメントを製造する方法。

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