JP3742273B2 - 自動車用モールの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の外装材として用いられるモールの製造方法に関し、特に車体のルーフサイド部に沿って配設されるルーフサイドモール部と、フロントピラーおよびリアピラーのうち少なくともいずれから一方のピラー部に沿って配設されるウインドシールドサイドモール部とが、互いに連続するように長尺一体のものとして成形されたタイプの自動車用モールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の自動車用モールの製造技術としては、例えば特開平10−86766号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
この従来の技術では、フロント側のウインドシールドガラスとフロントピラーとの間の隙間を隠蔽するべくそのフロントピラーに沿って配設されるフロント側のウインドシールドサイドモール部と、ルーフサイド部に沿って配設されるルーフサイドモール部とを、それぞれの要求断面形状が互いに異なることを容認しつつも長尺一体のものとして公知の可変断面押出工法により一体成形したものである。
【0004】
また、このようなモール構造の変形例として、例えば特開平9−24778号公報に示されているように、上記フロント側のウインドシールドサイドモール部およびルーフサイドモール部に加えて、リア側のウインドシールドガラスとリアピラーとの間の隙間を隠蔽するべくそのリアピラーに沿って配設されるリア側のウインドシールドサイドモール部までも一体化したものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のモール製造技術にあっては、それぞれの部位での断面形状を変化させながら長手方向では一体のものとして押出成形するものであるから、フロント側のウインドシールドサイドモール部とルーフサイドモール部との間、もしくはルーフサイドモール部とリア側のウインドシールドサイドモール部との間には、車体そのものの造型の上では必ずしも必要でないにもかかわらず、一方の断面形状から他方の断面形状へとその断面形状が連続的に変化する徐変部たる断面変化形状部の発生が不可避であり、一般的には、この断面変化形状部はフロントピラーとルーフ部とのなすコーナー部もしくはルーフ部とリアピラーとのなすコーナー部にそれぞれ設定される。
【0006】
そして、上記断面変化形状部の長さとしては極力短いこと(すなわち、その断面変化形状部にて一方の断面形状から他方の断面形状に急激に形状変化させること)が望ましいにもかかわらず、工法の特殊性としてその長さをある程度長くならざるを得ないことから、結果として車体パネル側の形状にモールの形状が忠実に追従しない部位ができ、例えば車両装着時にモールの部分的な浮き上がりやねじれが生じやすくなり、いわゆるモールとしての車両適合性が悪くなる。
【0007】
また、上記断面変化形状部の長さを極端に短くすると、押出成形されるモールの断面形状が押出機側の口金の形状変化に追従できずにその形状安定性が極端に悪くなり、例えばモール外表面に変形や波打ち現象が生じてモールそのものの外観品質が大幅に低下することとなって好ましくない。
【0008】
本発明は、以上のような課題に着目してなされたもので、互いに断面形状が異なるルーフサイドモール部やフロント側のウインドシールドサイドモール部もしくはリア側のウインドシールドサイドモール部が長手方向で連続したモールであることを前提としつつも、上記断面変化形状部の長さを極力短くしながら車両適合性を改善した自動車用モールの製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、車体のルーフサイド部に沿って配設されるルーフサイドモール部と、フロントピラーおよびリアピラーのうち少なくともいずれか一方のピラー部に沿って配設されて前記ルーフサイドモール部よりも断面形状が大きなウインドシールドサイドモール部とが、両者の間に介在するコーナーモール部を介して互いに長手方向で連続するように一体のものとして成形された自動車用モールを製造する方法であって、少なくとも下記(A)〜(C)の3工程を含むことを特徴とする。
【0010】
(A)ルーフサイドモール部とコーナーモール部およびウインドシールドサイドモール部とを含む長尺な中間成形体を均一断面形状のものとして押出成形しながら、前記ルーフサイドモール部とそれに付帯する非製品部領域との境界部に剥離容易剤を塗布する工程。
【0011】
(B)前記コーナーモール部を局部的に切除して切欠部を形成するとともに、前記ルーフサイドモール部に付帯している非製品部領域を前記剥離容易剤塗布面から剥離させて除去する工程。
【0012】
(C)前記コーナーモール部の切欠部に二次成形を施して車体パネル形状に合わせたコーナーピース部を成形するとともに、該コーナーピース部に車体パネルへの取り付けのための固定手段を設ける工程。
【0013】
この請求項1に記載の発明が対象とする自動車用モールには、ルーフサイドモール部とフロント側のウインドシールドサイドモール部およびリア側のウインドシールドサイドモール部の三者が一体化されたタイプのもののほか、ルーフサイドモール部とフロント側のウインドシールドサイドモール部もしくはリア側のウインドシールドサイドモール部とが一体に成形されたタイプのものが含まれるものとする。
【0014】
また、上記請求項1に記載の発明にいうところの固定手段には、請求項2に記載の発明のクリップのほか両面接着テープ等が含まれる。
【0015】
さらに、上記の断面変化形状部たるコーナーモール部の長さとしては、外観品質が低下しない範囲内で極力短い長さに設定する。ただし、上記切欠部に相当する部分に成形上の不具合が多少発生することは容認される。何故ならば、上記切欠部の相当する部分ではその材料が事後的に切除されてしまうためにモールの品質上問題となることはないからである。
【0016】
請求項2に記載の発明は、前記コーナーピース部の成形の際に、該コーナーピース部に固定手段として相手側の車体パネルに係合するクリップを一体に成形することを特徴としており、例えば予め別成形された樹脂あるいは金属製のクリップをインサート成形法により一体化する技術がこれに該当する。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明を前提とした上で、前記コーナーピース部の成形の際に、ルーフ部の前縁もしくは後縁に沿って配設されることになるウインドシールドアッパーモールの端末部を受容するための溝部をそのコーナーピース部に成形することを特徴としている。
【0018】
したがって、これら請求項1〜3に記載の発明では、ルーフサイドモール部とコーナーモール部およびウインドシールドサイドモール部の三者のそれぞれの最終的な要求断面形状が異なることを前提としつつも、一旦はそれら三者が均一断面形状をなす中間成形体として押出成形する。そして、ルーフサイドモール部として最終的に必要な断面形状とウインドシールドモール部として最終的に必要な断面形状とを比較した場合、ウインドシールドモール部の方がその断面形状が大きいことから、中間成形体のうち上記ルーフサイドモール部に相当する部分には最終製品形状部以外に非製品部領域が付帯していることになり、この非製品部領域は後工程において何らかのかたちで除去する必要がある。
【0019】
そこで、上記事後的な除去を想定して、(A)の工程にて中間成形体のうち上記ルーフサイドモール部に相当する部分を成形する際に、その成形と同時に、ルーフサイドモール部の最終製品形状部とそれに付帯している非製品部領域との境界面に、両者の融着を積極的に阻害するような液状の剥離容易剤(例えば離型剤等)を予め塗布しつつ成形する。剥離容易剤を塗布する手段としては、例えば刷毛塗り方式のほか所定の面積をもって塗布が可能なジェットノズル方式等を採用する。こうすることにより、押出成形された中間成形体のうち上記ルーフサイドモール部に相当する部分で最終製品形状部以外に付帯している非製品部領域を、後工程にて上記剥離容易剤塗布面から容易に剥離除去することが可能となる。
【0020】
一方、上記コーナーモール部についても均一断面形状のものとして押出成形しただけでは相手側である車体パネル形状に忠実に追従できないため、少なくともその一部は後工程にて切除する必要がある。
【0021】
上記(B)の工程は、コーナーモール部の一部を切除して切欠部を形成することを目的した工程ではあるが、その際に同時に上記ルーフサイドモール部に相当する部分で最終製品形状部以外に付帯している非製品部領域を剥離容易剤塗布面をもって剥離除去する。これをもって、少なくともルーフサイドモール部とウインドシールドサイドモール部とはその断面形状が互いに異なったものとなり、且つそれぞれに要求断面形状に合致したものとなる。
【0022】
また、上記(C)の工程は、先にコーナーモール部に相当する部分を部分的に切除することにより形成した切欠部に、代わってその部分にルーフ部等の車体パネル側の造型に合わせてコーナーピース部を射出成形法等により二次成形する。こうすることにより、それぞれに断面形状が異なるルーフサイドモール部、ウインドシールドサイドモール部およびコーナーモール部を含むモールが一本の連続したものとして成形され、コーナーモール部についても要求断面形状に合致したものとなり、車体パネルへの適合性が良くなる。
【0023】
同時に、上記コーナーピース部の二次成形の際に、請求項2に記載の発明のようにそのコーナーピース部にクリップ等の固定手段を設けることにより、上記コーナーモール部ひいてはモールそのものが一段と確実に車体パネルに位置決め固定され、モールの浮き上がり等を防止する上でより効果的なものとなる。
【0024】
さらに、請求項3に記載の発明のように、上記コーナーピース部に、ルーフ部の前縁もしくは後縁に沿って配設されることになるウインドシールドアッパーモールの端末部を受容するための溝部が形成されていると、そのウインドシールドアッパーモールとの接続も良好なものとなる。
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明を前提とした上で、前記コーナーピース部を成形する際に、同時にルーフサイドモール部とウインドシールドサイドモール部とが略くの字状をなすように前記コーナーモール部を曲折成形することを特徴としている。
【0026】
したがって、この請求項4に記載の発明では、切欠部に二次成形を施してコーナーピース部を成形する際に、同時に実質的にモール全体を略くの字状にくせ付けするものであるから、一段と車両適合性に優れた自動車用モールを製造できるようになる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ルーフサイドモール部とコーナーモール部およびウインドシールドサイドモール部とを含む長尺な中間成形体を均一断面形状のものとして押出成形しながら、前記ルーフサイドモール部とそれに付帯する非製品部領域との境界部に予め剥離容易剤を塗布しておき、コーナーモール部を局部的に切除して切欠部を形成する際に、前記ルーフサイドモール部に付帯している非製品部領域を前記剥離容易剤塗布面から剥離させ、さらに前記コーナーモール部の切欠部に二次成形を施して車体パネル形状に合わせたコーナーピース部を成形するとともに、そのコーナーピース部に車体パネル側への取り付けのためのクリップ等の固定手段を設けるようにしたものである。
【0028】
したがって、押出成形のほか切欠部の切除工程やコーナーピース部の二次成形工程が必要となるものの、車両適合性に優れた自動車用モールを容易に且つ安定して製造することができ、特に従来では著しく車両適合性を欠いていたコーナーモール部を車体側コーナー部形状に忠実に追従させながら、しかも強固に固定することができるようになり、モールの部分的な浮き上がりやねじれ等の発生を防止して車両外観品質の向上に大きく貢献できる効果がある。
【0029】
特に、上記固定手段としてのクリップをコーナーピース部に一体に成形する請求項2に記載の発明によれば、モールの固定保持力が大幅に向上して車両適合性が一段と向上する効果がある。
【0030】
また、請求項3に記載の発明によれば、上記コーナーピース部にウインドシールドアッパーモールの端末部を受容するための溝部を形成したものであるから、ルーフサイド部からフロントピラー部もしくはリアピラー部にまたがって配設されることになるモールとウインドシールドアッパーモールとの接続部での外観的な見栄えも良好なものとなる効果がある。
【0031】
請求項4に記載の発明によれば、コーナーピース部を成形する際にモールの曲折成形までも同時に行うことから、工数の増加を招くことなく一段と車両適合性に優れたモールを製造できる効果がある。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1〜7は本発明に係る自動車用モールの製造方法の好ましい実施の形態を示す図である。
【0033】
図1に示すように、本実施の形態が対象としている樹脂製の自動車用モール(以下、単にモールという)1は、車体のフロントピラー2からルーフ3のルーフサイド部にまたがる部分のほぼ全長にわたり一本の連続したものとして配設されるタイプのものであって、図2〜4に示すように長手方向でその断面形状が互いに異なるフロント側のウインドシールドサイドモール部1Aとルーフサイドモール部1Bとを含んでいる。
【0034】
より詳しくは、モール1は、図2,3のほか図4に示すように、接着タイプのフロントガラス(フロントウインドシールドガラス)4の側縁部とフロントピラー(フロントピラーアウターパネル)2の縦壁部2aとの間の隙間を埋めるべくそのフロントピラー2に沿って配設される均一断面形状のフロント側のウインドシールドサイドモール部1Aと、ルーフ3のうちそのルーフサイド部におけるルーフサイド溝5に係合するように配設される同じく均一断面形状のルーフサイドモール部1Bとを有していて、上記フロントピラー2の上端部からルーフ3へと屈曲変化する部分すなわちウインドシールドサイドモール部1Aとルーフサイドモール部1Bとの中間部分には、図4に示すようにウインドシールドサイドモール部1Aおよびルーフサイドモール部1Bのうち一方の断面形状から他方の断面形状へとその断面形状が変化するいわゆる徐変部(断面変化形状部)としてのコーナーモール部1Cが設けられている。
【0035】
そして、後述するようにフロントガラス4の上縁部とルーフ3の前縁との間には別のウインドシールドアッパーモール7が配設されるようになっており(図7参照)、このウインドシールドアッパーモール7の端末部はコーナーモール部1Cにおいてそのモール1と突き合わされて接続されることになる。
【0036】
上記ウインドシールドサイドモール部1Aは、図2に示すように、比較的フラットな頭部8が一体に成形された略茸状のモール本体9のほか、左右一対のリップ10,11および略二股状の脚部12等を備えていて、車体側へはファスナー13を介して装着されることにより正規組付状態となる一方、この正規組付状態では一方のリップ10がフロントガラス4に、他方のリップ11が車体パネルであるフロントピラー2にそれぞれ圧接するようになっている。同時に、フロントガラス4に圧接する一方のリップ10と頭部8との間には、そのフロントガラス4側から車体側方側への雨水等の回り込みを防止するため雨水捕集用のドリップ溝14が形成される。なお、モール本体9にはモール全体の長手方向での伸びを抑制するために金属製のワイヤ15が埋設されている。
【0037】
一方、ルーフサイドモール部1Bでは、図3に示すように、頭部8を有するモール本体9のほか左右一対のリップ10,11等の形状がウインドシールドサイドモール部1A側と共通であるものの、モール本体9の下半部である脚部12が実質的に切除されている点でウインドシールドサイドモール部1A側と異なっている。そして、ルーフサイドモール部1Bは、同図に示すように、底部側の方が幅広に形成されたルーフサイド溝5に圧入されて双方のリップ10,11がルーフサイド溝5の内壁に圧接することで位置決めされ、実質的に頭部8がルーフサイド溝5の上縁に圧接することでそのルーフサイド溝5を閉塞するようになっている。
【0038】
このように互いに断面形状が異なるウインドシールドサイドモール部1Aとルーフサイドモール部1Bとが上記コーナーモール部1Cを介して相互に接続されており、したがって、コーナーモール部1Cではそのモール本体9の下半部の形状がウインドシールドサイドモール部1Aおよびルーフサイドモール部1Bのうちいずれか一方側から他方側に向かって漸次変化していることになる。
【0039】
上記コーナーモール部1Cのほかウインドシールドサイドモール部1Aおよびルーフサイドモール部1Bを含んでなるモール1は、各部の断面形状が相互に異なるにもかかわらず公知の押出成形工法により図5の(A)に示すように一旦は均一断面形状のものとして、すなわちウインドシールドサイドモール部1Aのみならずコーナーモール部1Cやルーフサイドモール部1Bをも含めて上記ウインドシールドサイドモール部1Aの断面形状と同じ断面形状をもって一本の連続した紐状の中間成形体Wとして押出成形される。その際、中間成形体Wのうちルーフサイドモール部1Bに相当する部分であって且つモール本体9と脚部12との境界面には剥離容易剤塗布面16が設定される。
【0040】
より詳しくは、図6は上記中間成形体Wの押出成形用の口金の詳細を示す図で、上記中間成形体W(ウインドシールドサイドモール部1A)のうち脚部12の押出成形を司る脚部成形用口金17と、上記脚部12以外のモール本体9や左右一対のリップ10,11の成形を司る本体成形用口金18とが、所定距離Hだけ隔てて配置されていて、それら両口金17,18の間には後述する剥離容易剤をその脚部12に塗布する手段としてジェットノズルユニット19が配置されている。そして、上記脚部成形用口金17の押出口17aと本体成形用口金18の押出口18aとを重ね合わせた時の投影形状は上記ウインドシールドサイドモール部1Aの断面形状と一致するように設定されている。
【0041】
上記脚部成形用口金17と本体成形用口金18とから同時に押出成形を行った場合、脚部成形用口金17から押出成形された脚部成形体P1は本体成形用口金18の下側を通過し、その通過した瞬間に、本体成形用口金18から押出成形された本体成形体P2と上記剥離容易剤塗布面として機能する接合面16にて融着して一体化される。これにより、初めてウインドシールドサイドモール部1Aの断面形状を均一断面形状とするモール1の中間成形体Wとして連続的に成形される。そして、中間成形体Wのうちそのモール本体9には金属等のワイヤ15が埋設されることから、このワイヤ15に所定の牽引力を付与することにより押出成形された長尺な中間成形体Wは順次後工程(冷却工程や裁断工程)へと供給される。
【0042】
上記ジェットノズルユニット19は、脚部成形用口金17にて押出成形された直後の脚部成形体P1の接合面16のうち特定の区間に、その接合面16での脚部成形体P1と本体成形体P2との融着を積極的に阻止するための液状の薬剤たる剥離容易剤、例えば離型剤や親和性阻止剤等を塗布するために設けられているもので、その塗布,非塗布の切り換えは図示外のコントローラにてON−OFF制御されるようになっている。
【0043】
すなわち、上記ジェットノズルユニット19は、押出成形されるモール1の中間成形体Wのうちルーフサイドモール部1Bに相当する部分のみに上記剥離容易剤を塗布するものであり、押出成形の後段側にて上記ワイヤ15を基準に中間成形体Wの押出成形長さをロータリーエンコーダ等にて計測し、その計測情報をもとにジェットノズルユニット19をON−OFF制御することで、上記ルーフサイドモール部1Bの接合面16に剥離容易剤が塗布されることになる。その結果、図5の(A)に示すように中間成形体Wのうちルーフサイドモール部1Bに相当する部分であって且つそのモール本体9と脚部12との境界面たる接合面には上記剥離容易剤が塗布された剥離容易剤塗布面16が形成される。なお、この剥離容易剤塗布面16は同図に示すようにルーフサイドモール部1Bに相当する部分のみならずコーナーモール部1Cに相当する部分の一部にまで及んでいることが望ましい。
【0044】
このように成形された中間成形体Wは、同図(A),(B)に示すように次工程にてコーナーモール部1Cに相当する部分が局部的に切除されて(切除される部分にハッチングQを施してある)側面視にて略矩形状をなす切欠部20が形成され、同時にルーフサイドモール部1Bに相当する部分のうち非製品部領域として付帯している部分である下半部の脚部成形体P1が剥離容易剤塗布面16から分離除去される。これをもって初めてルーフサイドモール部1Bに相当する部分が製品として必要な所定の断面形状のものとなる。
【0045】
上記剥離容易剤は、ルーフサイドモール部1Bとなるべき部分に非製品部領域として付帯している脚部12の分離除去のために予め塗布されるものであり、カッター等の機械的除去手段を用いることなく、切欠部20の加工の際にわずかな外力を加えるだけでその非製品部領域である脚部12をきわめて容易に且つ奇麗に分離除去することが可能となる。
【0046】
こうして切欠部20が形成された中間成形体Wは、代わって同図(C)に示すようにその切欠部20を埋めるかの如くコーナーピース部21が射出成形法等の二次加工により一体に成形され、同時にコーナーピース部21には例えば樹脂あるいは金属製等の固定手段としてのクリップ22がインサート成形により一体的に固定される。さらに、上記コーナーピース部21の成形の際には、図7に示すように先に述べたウインドシールドアッパーモール7の端末部を受容するための溝部23が同時成形される。
【0047】
ここで、上記コーナーピース部21を別成形するようにしているのは、このコーナーピース部21は図7に示すようにフロントピラー2の上端部からルーフ3にまたがる屈曲部分に対応することになるものの、先に述べたように押出成形しただけのコーナーモール部1Cはそれだけでは相手側のルーフパネル形状に追従することができないことから、そのコーナーモール部1Cに対しルーフパネル形状に忠実に追従できる形状を付加するためにコーナーピース部21を別成形するようにしているものである。
【0048】
このコーナーピース部21の成形は、上記切欠部20が形成されたモール1の中間成形体Wを、非製品部領域として付帯している上記脚部成形体P1を分離除去した上でクリップ22とともに例えば射出成形用の金型にセットした上で、コーナーピース部21となるべき所定の樹脂材料を充填することで成形されるものであるから、図5の(C)に示すように、上記コーナーモール部1Cが所定曲率の湾曲形状なるように拘束した状態で成形作業を行うことにより、モール1全体が角度θをもって略くの字状に屈曲した状態を自己保持できるようにくせ付けする曲折作業までも同時に行われる。こうすることにより、成形後のモール1の車両への適合性が一段と良好なものとなるとともに、モール1装着時にそのモール1を積極的に折り曲げる必要がなくなって、モール装着時の作業性をも改善できることになる。
【0049】
同時に、コーナーピース部21にクリップ22をインサート成形により一体に埋設固定するようにしているのは、ルーフパネル側形状に追従して屈曲することになるコーナーモール部1Cを確実にルーフパネルに固定するとともに、ルーフパネルとモール1との間の相対位置決めを司る組付基準位置を積極的に設定するためである。
【0050】
したがって、このように構成されたモール構造によれば、図2,3のほか図7に示すように、フロント側のウインドシールドサイドモール部1Aは、一方のリップ10がウインドガラス4に、他方のリップ11がフロントピラー2にそれぞれ圧接して、そのフロントガラス4の側縁部とフロントピラー2との間の隙間を隠蔽する。他方、ルーフサイドモール部1Bはそのルーフサイド溝5に係合してその係合状態を自己保持しつつ頭部8にてルーフサイド溝5を閉塞する。また、上記ウインドシールドサイドモール部1Aとルーフサイドモール部1Bとの中間部に位置することになるコーナーモール部1Cは、ルーフ3からフロントピラー2の上端にまたがる屈曲部に対応することになることから、そのコーナーピース部21が上記屈曲形状に忠実に追従するとともに、クリップ22が図7に示すルーフ側の係止穴24に係止されることで堅固に固定されることになる。
【0051】
その一方、上記モール1のうちコーナーモール部1Cには、図7に示すようにフロントガラス4の上縁部に配設されることになる別のウインドシールドアッパーモール7が突き合わされる。そして、コーナーモール部21Cのコーナーピース部21には上記ウインドシールドアッパーモール7を受容するための溝部23が予め形成されていることから、この溝部23にウインドシールドアッパーモール7の端末部を差し込んでこれをコーナーピース部21が受容することにより、コーナーモール部21Cとウインドシールドアッパーモール7との接続部の見栄えも良好なものとなる。
【0052】
図8は本発明方法の第2の実施の形態を示す図で、図5と比較すると明らかなように、切欠部20に二次成形を施すことにより成形されるコーナーピース部21の形状、およびそのコーナーピース部21に取り付けられる固定手段が両面接着テープ25である点で第1の実施の形態のものと異なっている。
【0053】
本実施の形態により製造されたモール構造によれば、車体への正規取付状態では基本的に先に延べた第1の実施の形態のものと同様に機能する。
【0054】
特に、ウインドシールドサイドモール部1Aとルーフサイドモール部1Bとの中間部に位置することになるコーナーモール部1Cは、図7と同様にルーフ3からフロントピラー2の上端にまたがる屈曲部に対応することになることから、そのコーナーピース部21が上記屈曲形状に忠実に追従するとともに、コーナーピース部21側の両面接着テープ25が図7に示したルーフ3側の段状部26(ただし、係止穴24は不要)に貼着されることで堅固に固定されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法方法によって製造される自動車用モールが適用される自動車の斜視図。
【図2】図1のA−A線に沿うモールの断面図。
【図3】図1のB−B線に沿うモールの断面図。
【図4】図2,3に示す自動車用モールの展開状態を示す説明図。
【図5】図4に示す自動車用モールの製造手順を示す工程説明図。
【図6】図4に示す自動車用モールの押出成形を司る口金部分の構成説明図。
【図7】図4に示す自動車用モールと車体との関係を示す要部分解斜視図。
【図8】本発明の第2の実施の形態を示す工程説明図。
【符号の説明】
1…自動車用モール
1A…ウインドシールドサイドモール部
1B…ルーフサイドモール部
1C…コーナーモール部
2…フロントピラー
3…ルーフ
4…フロントガラス
7…ウインドシールドアッパーモール
16…剥離容易剤塗布面
20…切欠部
21…コーナーピース部
22…クリップ(固定手段)
23…溝部
25…両面接着テープ(固定手段)

Claims (4)

  1. 車体のルーフサイド部に沿って配設されるルーフサイドモール部と、フロントピラーおよびリアピラーのうち少なくともいずれか一方のピラー部に沿って配設されて前記ルーフサイドモール部よりも断面形状が大きなウインドシールドサイドモール部とが、両者の間に介在するコーナーモール部を介して互いに長手方向で連続するように一体のものとして成形された自動車用モールを製造する方法であって、下記(A)〜(C)の工程を含むことを特徴とする自動車用モールの製造方法。
    (A)ルーフサイドモール部とコーナーモール部およびウインドシールドサイドモール部とを含む長尺な中間成形体を均一断面形状のものとして押出成形しながら、前記ルーフサイドモール部とそれに付帯する非製品部領域との境界部に剥離容易剤を塗布する工程。
    (B)前記コーナーモール部を局部的に切除して切欠部を形成するとともに、前記ルーフサイドモール部に付帯している非製品部領域を前記剥離容易剤塗布面から剥離させて除去する工程。
    (C)前記コーナーモール部の切欠部に二次成形を施して車体パネル形状に合わせたコーナーピース部を成形するとともに、該コーナーピース部に車体パネルへの取り付けのための固定手段を設ける工程。
  2. 前記コーナーピース部の成形の際に、該コーナーピース部に固定手段として相手側の車体パネルに係合するクリップを一体に成形することを特徴とする請求項1に記載の自動車用モールの製造方法。
  3. 前記コーナーピース部の成形の際に、ルーフ部の前縁もしくは後縁に沿って配設されることになるウインドシールドアッパーモールの端末部を受容するための溝部をそのコーナーピース部に成形することを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用モールの製造方法。
  4. 前記コーナーピース部を成形する際に、同時にルーフサイドモール部とウインドシールドサイドモール部とが略くの字状をなすように前記コーナーモール部を曲折成形することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用モールの製造方法。
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