JP3741032B2 - 車両用カーテンエアバッグ構造 - Google Patents

車両用カーテンエアバッグ構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3741032B2
JP3741032B2 JP2001362802A JP2001362802A JP3741032B2 JP 3741032 B2 JP3741032 B2 JP 3741032B2 JP 2001362802 A JP2001362802 A JP 2001362802A JP 2001362802 A JP2001362802 A JP 2001362802A JP 3741032 B2 JP3741032 B2 JP 3741032B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pillar
vehicle
rigidity
roof
curtain airbag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001362802A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003165412A (ja
Inventor
智英 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2001362802A priority Critical patent/JP3741032B2/ja
Publication of JP2003165412A publication Critical patent/JP2003165412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3741032B2 publication Critical patent/JP3741032B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のSRS(補助拘束装置)のうち、主に乗員の側頭部の保護を目的とした車両用カーテンエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車などの車両1では、図13又は図14に示すように、車室天井部を構成するルーフ部2側縁には、車両前後方向に沿ってルーフサイドインナパネル3が延設されている。
【0003】
このルーフサイドインナパネル3からは、下方に向けてピラー部4が延設されている。
【0004】
また、このピラー部4には、図14に示すようにピラーインナパネル5が設けられている。
【0005】
このピラーインナパネル5の車室内側面には、ピラートリム6が装着されていて、上端6a近傍が、クリップ部材7によって、前記ピラーインナパネル5に固定されている。
【0006】
そして、前記ルーフサイドインナパネル3の車室内側には、延設方向に沿って、カーテンエアバッグ装置8のエアバッグ本体9が、折り畳まれて収納されている。
【0007】
このうち、前記ピラー部4上方では、この折り畳み状態のエアバッグ本体9を収納する収納ブラケット10が、設けられている。
【0008】
この収納ブラケット10には、前記エアバッグ本体9を折り畳んだ状態で保持する保持バンド10bを設けた保持部10aが設けられていて、この保持部10aから取付片10cが上方に向けて突設されている。
【0009】
そして、この取付片10cは、前記ピラーインナパネル5のルーフ側端縁5a近傍に、ボルト11及びナット12によって固定されて、この収納ブラケット10の上辺部を前記ルーフ部2内で固着させるように構成されている。
【0010】
更に、前記カーテンエアバッグ装置8には、前記エアバッグ本体9に接続されると共に、リヤピラー部15に沿って配設されるインフレータ13が設けられている。
【0011】
このインフレータ13は、圧縮ガスチャンバ13a内に蓄えられた圧縮ガスが、側面衝突時に、電気着火装置(スクイブ)によって燃焼させられた着火剤の作用で膨張されて、前記エアバッグ本体9内に送出されるように構成されている。
【0012】
また、前記ルーフ部2に設けられたルーフパネルの車室内側には、ヘッドライニング14が貼設されていて、このヘッドライニング14の側縁14aと、前記ピラートリム6の上端6aとの間から、前記圧縮ガスの供給により、展開したエアバッグ本体9が車室内下方に向けて膨出されるように構成されている。
【0013】
次に、この従来の車両用カーテンエアバッグ構造の作用について説明する。
【0014】
このように構成された従来の車両用カーテンエアバッグ構造では、車両1に側面衝突の衝撃が加わると、前記カーテンエアバッグ装置8の電気着火装置(スクイブ)によって燃焼させられた着火剤の作用で、前記圧縮ガスチャンバ13a内に蓄えられた圧縮ガスが膨張されて、前記エアバッグ本体9内にこの圧縮ガスが送出される。
【0015】
前記エアバッグ本体9は、前記圧縮ガスの供給により展開されて、前記ヘッドライニング14の側縁14aと、前記ピラートリム6の上端6aとの間から、車室内下方に向けて膨出される。
【0016】
なお、他のこの種の車両用カーテンエアバッグ構造としては、特開平10−138858号公報等に記載されているものが知られている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の車両用カーテンエアバッグ構造では、図14中二点鎖線に示すように、側突状態で、ピラー部4が車室内方向に撓むと、このピラー部4のピラーインナパネル5に装着されている前記ピラートリム6の上端6aが、車室内内側に向けて移動して間隙量wの隙間が発生し、この隙間から展開途中のエアバッグ本体9の一部が入り込んでしまう虞があった。
【0018】
このため、エアバッグ本体9が、前記ヘッドライニング14の側縁14aと、前記ピラートリム6の上端6aとの間から車室内下方に向けて膨出展開される際の展開形状が変化する虞があった。
【0019】
そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解消し、車室内下方に向けて展開するカーテンエアバッグ本体の展開形状の変化を抑制することが出来る車両用カーテンエアバッグ構造を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、車両のルーフ部側縁に沿って車両前後方向に延設されたルーフサイドインナパネルに設けられて、該ルーフサイドインナパネルから下方に向けて延設されるピラー部の車室内側面に装着されたピラートリムの上端と、前記ルーフ部の車室内側面に装着されたヘッドライニング側縁との間からエアバッグ本体を車室内下方に向けて膨出展開するカーテンエアバック装置を有する車両用カーテンエアバッグ構造において、前記ルーフサイドインナパネルに前記折り畳み状態のエアバック本体を収納する収納ブラケットを設けると共に、該収納ブラケットは、側面視で略中央に位置するピラー部上端を迂回する迂回谷部を形成した略W字状を呈し、前記展開されたエアバッグ本体を、前記ピラートリムの上端と、前記ヘッドライニング側縁との間から展開するように導くスロープ部が形成されていると共に、該スロープ部の車室内側端縁近傍からは、一部を前記ピラー部に固着させるピラー取付部を延設した車両用カーテンエアバッグ構造を特徴としている。
【0021】
このように構成された請求項1記載のものでは、側突時に前記ピラー部が、車室内方向に移動しても、該スロープ部の車室内側端縁から延設された前記ピラー取付部が、該ピラー部に固着されているので、前記収納ブラケットに設けられたスロープ部が、該ピラー部の移動と共に、該収納ブラケットも車室内方向に移動して、前記スロープ部及び前記収納ブラケットと前記ピラートリム上端との間の位置関係が、変化しにくい
また、前記収納ブラケットに形成された略W字状を呈する迂回谷部によって、側面視で略中央に位置するピラー部上端が迂回されて、前記エアバッグ本体が、車室内下方に向けて膨出展開される際にも、ピラー部上端に干渉しにくい。
【0022】
展開されたエアバッグ本体は、該スロープ部によって前記ピラートリムの上端と、前記ヘッドライニング側縁との間から車室内下方に向けて膨出展開するように導かれる。
【0023】
このため、前記エアバッグ本体は、前記ピラー部の上端に干渉することなく、前記ヘッドライニングの側縁と、前記ピラートリムの上端との間から車室内下方に向けて、前記ピラー部が移動しない場合と同様に膨出展開されて、展開形状の変化を抑制することができる。
【0024】
また、請求項2に記載されたものでは、前記ピラー取付部は、前記ピラートリム上端と共に、前記ピラー部に共締めされている請求項1記載の車両用カーテンエアバッグ構造を特徴としている。
【0025】
このように構成された請求項2記載のものでは、前記ピラー取付部が、前記ピラートリム上端と共に、前記ピラー部に共締めされているので、前記ピラートリム上端と、前記収納ブラケットとの間の位置関係は、更に変化しにくい。
【0026】
前記収納ブラケットの迂回谷部から下方に向けて延設される取付片部の下端に、前記ピラー取付部を設けた請求項1又は2のうち何れか一項記載の車両用カーテンエアバッグ構造を特徴としている。
【0028】
このように構成された請求項3記載のものでは、該迂回谷部から下方に向けて延設される取付片部の下端に、前記ピラー取付部が設けられていて、前記ピラー部に該ピラー取付部が固着されているので、前記迂回谷部によってピラートリム上端と干渉する虞を減少させつつ、該取付片部によって、前記ピラー部の移動に追従させて前記収納ブラケットを車室内方向に移動させることが出来る。
【0029】
このため、更に、展開形状の変化を抑制することが出来る。
【0030】
そして、請求項4に記載されたものでは、前記収納ブラケットが前記ルーフサイドインナパネルに取り付けられているルーフサイド取付部近傍の取付剛性を、前記ピラー取付部近傍の取付剛性よりも低くなるように設定可能な剛性差別化手段を有する請求項1乃至3のうち何れか一項記載の車両用カーテンエアバッグ構造を特徴としている。
【0031】
このように構成された請求項4記載のものでは、前記剛性差別化手段によって、前記収納ブラケットの前記ルーフサイドインナパネルに取り付けられているルーフサイド取付部近傍の取付剛性が、前記ピラー取付部近傍の取付剛性よりも低くなるように設定されると、前記側突による前記ピラー部の車室内方向への移動に追従させて、前記収納ブラケットの移動が円滑に行われる。
【0032】
また、請求項5に記載されたものでは、前記剛性差別化手段は、前記収納ブラケット下縁に沿って形成されるフランジ部である請求項5記載の車両用カーテンエアバッグ構造を特徴としている。
【0033】
このように構成された請求項5記載のものでは、前記収納ブラケット下縁に沿って形成されたフランジ部が、該収納ブラケット下縁に高剛性部を構成し、前記ピラー取付部近傍の剛性を向上させるので、前記ピラー部の車室内方向への移動に追従させて、前記収納ブラケットの移動が円滑に行われる。
【0034】
更に、請求項6に記載されたものでは、前記剛性差別化手段は、前記取付片部に形成されたビードである請求項4又は5記載の車両用カーテンエアバッグ構造を特徴としている。
【0035】
このように構成された請求項6記載のものでは、前記取付片部に形成されたビードが、取付片部の剛性を向上させるので、前記ピラー取付部と前記収納ブラケットとの間の連結剛性が向上する。
【0036】
このため、前記ピラー部の車室内方向への移動に追従させて、前記収納ブラケットの移動が円滑に行われる。
【0037】
また、請求項7に記載されたものでは、前記剛性差別化手段は、前記収納ブラケットから延設されて前記ルーフサイド取付部を先端に有するアーム部が、面内外方向に折曲可能とした脆弱部を有することにより構成されている請求項4乃至6のうち何れか一項記載の車両用カーテンエアバッグ構造を特徴としている。
【0038】
このように構成された請求項7記載のものでは、前記アーム部に設けられた脆弱部によって、前記収納ブラケットと前記ルーフサイド取付部との間の取付剛性が低く設定される。
【0039】
このため、前記ピラー取付部と前記収納ブラケットとの間の連結剛性に比して、前記ルーフサイド取付部と該収納ブラケットとの間の連結剛性が低くなり、該収納ブラケットが前記ルーフサイドインナパネルに対して移動しやすい。
【0040】
従って、前記ピラー部の車室内方向への移動に追従させて、前記収納ブラケットの移動を円滑に行わせることが出来る。
【0041】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の具体的な実施の形態1について、図示例と共に説明する。なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0042】
図1乃至図11は、この発明の実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造を示すものである。
【0043】
まず、構成を説明すると、この実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造では、セダン系の車両17の車室天井部を構成するルーフ部2側縁に、車両前後方向に沿ってルーフサイドインナパネル3及びこのルーフサイドインナパネル3と共に閉断面を形成するルーフサイドアウタパネル3aが、左,右一対延設されている。
【0044】
このルーフサイドインナパネル3の車両前後方向略中央からは、下方に向けてピラー部としてのセンタピラー部18が延設されている。
【0045】
また、このセンタピラー部18には、ピラーインナパネル5が設けられていると共に、このピラーインナパネル5の車室内側面には、ピラートリム6が装着されている。
【0046】
このピラートリム6の上端6a近傍には、後述する共締め用の固定ボルト32が挿通されるボルト孔6cを設けたボス部6bが一体に形成されている。このボス部6bの車室内側開口は、蓋体6dで閉塞される様に構成されている。
【0047】
更に、前記ルーフ部2には、ルーフパネル2aの内側面に沿ってヘッドライニング14が貼設されている。
【0048】
そして、前記ルーフサイドインナパネル3の車室内側には、ルーフサイドインナパネル3の延設方向に沿って、車両前後方向に前側から所定の間隔を置いて前側収納ブラケット19、中央収納ブラケット20、後側収納ブラケット21が、マウンティングブラケット22,22等を介して装着されている。
【0049】
これらの前側収納ブラケット19、中央収納ブラケット20、後側収納ブラケット21には、カーテンエアバッグ装置8のエアバッグ本体9が折り畳まれた状態で、周囲に複数の保持バンド10b…を巻廻すことにより保持されている。
【0050】
このうち、前記センタピラー部18の上方に位置する前記中央収納ブラケット20は、車両前後方向略中央にこのセンタピラー部18の上端を迂回する迂回谷部20が形成されて、側面視で、略W字状を呈している。
【0051】
この中央収納ブラケット20には、図3に示される様に、底面部24a、下面部24b及び上面部24cを有して、車室内側を開放した断面略凹字状を呈する収納凹部24が形成されている。
【0052】
また、この収納凹部24を構成する前記底面部24aのうち、前,後端近傍の上辺部からは、上方に向けてアーム部25,25が各々一体に突設されている。このアーム部25,25は、この中央収納ブラケット20の前記側面視で、略W字状の各々左,右上端部に位置するように構成されている。
【0053】
このアーム部25,25には、各々先端に、前記ルーフサイドインナパネル3に固着された前記マウンティングブラケット22,22に各々固定されるルーフサイド取付部25a,25aが一体に形成されている。
【0054】
そして、図7に示すように、このルーフサイド取付部25a,25aに各々形成されたボルト孔25b,25bに、ボルト部材26,26を挿通させると共に、前記マウンティングブラケット22,22の裏面側に設けられたナット部材27,27に、このボルト部材26,26を螺合させて、この中央収納ブラケット20を、前記ルーフサイドインナパネル3に固定している。
【0055】
更に、この実施の形態1では、前記アーム部25のアーム部本体25cが、剛性差別化手段の一つとしての脆弱部として構成されていて、ルーフサイド取付部25a近傍の取付剛性をピラー取付部31近傍の取付剛性よりも低くなるように設定可能としている。
【0056】
このアーム部本体25cからなる脆弱部は、図9に示すように、前記ルーフサイド取付部25aと前記底面部24aとを連結して、複数回の折り曲げにより、側面視形状を略乙字形状とすることにより、前記ルーフサイド取付部25aが、前記収納凹部24に対して撓み可能となるように板状を呈して構成されている。
【0057】
また、この収納ブラケット20の下面部24cは、図5に示すように、内側面に所定の傾斜角度αを持たせて、展開されたエアバッグ本体9を前記ピラートリム6の上端6aと前記ヘッドライニング14の側縁14aとの間から、前記センタピラー部18の上部を避けて展開するように導くスロープ部24dが形成されている。
【0058】
更に、この下面部24cのスロープ部24dの下縁には、この下縁に沿って車両前後方向に渡り、前記剛性差別化手段の一つとしてのフランジ部28が、車幅方向側方に向けて所定幅で屈曲されて一体形成されている。
【0059】
そして、このフランジ部28のうち、図9に示されるように、前記スロープ部24dの車室内側端縁近傍で、前記迂回谷部20aに位置するフランジ部28からは、所定幅の板状の取付片部29が下方に向けて延設されている。
【0060】
この取付片部29には、略中央に延設方向に長手方向を沿わせると共に、車室内方向に向けて膨出形成された前記剛性差別化手段の一つとしてのビード30が設けられている。
【0061】
また、この取付片部29の下端には、前記センタピラー部18のピラーインナパネル5に固着されるピラー取付部31が設けられている。
【0062】
このピラー取付部31には、固定孔31aが形成されていて、図5に示されるように前記ボス部6bのボルト孔6cに挿通された固定ボルト32が、この固定孔31a及び前記ピラーインナパネル5に形成された挿通孔5bに挿通されると共に、このピラーインナパネル5の裏面側に設けられた固定ナット33に螺合されることにより、前記ピラー取付部31が前記ピラートリム6の上端6aと共に、前記センタピラー部18に共締めされている。
【0063】
更に、前記カーテンエアバッグ装置8には、図1又は図2に示されるように、前記エアバッグ本体9に接続されると共に、リヤピラー部15に沿って配設されるインフレータ13が設けられている。
【0064】
このインフレータ13は、圧縮ガスチャンバ13a内に蓄えられた圧縮ガスが、側面衝突時に、電気着火装置(スクイブ)によって燃焼させられた着火剤の作用で膨張されて、前記エアバッグ本体9内に送出されるように構成されている。
【0065】
そして、前記ルーフ部2の車室内側に貼設されたヘッドライニング14の側縁14aと、前記ピラートリム6の上端6aとの間から、前記圧縮ガスの供給により、展開したエアバッグ本体9が車室内下方に向けて膨出されるように構成されている。
【0066】
次に、この実施の形態1の作用について説明する。
【0067】
このように構成された実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造では、車両17に側面衝突の衝撃が加わると、前記カーテンエアバッグ装置8の電気着火装置(スクイブ)によって燃焼させられた着火剤の作用で、前記圧縮ガスチャンバ13a内に蓄えられた圧縮ガスが膨張されて、前記エアバッグ本体9内にこの圧縮ガスが送出される。
【0068】
前記エアバッグ本体9は、前記圧縮ガスの供給により展開されて、前記ヘッドライニング14の側縁14aと、前記ピラートリム6の上端6aとの間から、車室内下方に向けて膨出される。
【0069】
この際、側面衝突時の衝撃で、前記センタピラー部18が、図11中白抜き矢印で示されるように、車室内方向に移動しても、前記中央収納ブラケット20に一体に設けられた取付片部29のピラー取付部31が、前記ピラー部18のピラーインナパネル5に固着されているので、センタピラー部18の移動と共に、この中央収納ブラケット20も車室内方向に移動して、センタピラー部18と、中央収納ブラケット20との間の位置関係が変化しにくい。
【0070】
このため、前記エアバッグ本体9は、前記センタピラー部18の上端であるピラートリム6の上端6a等に干渉することなく、前記ヘッドライニング14の側縁14aと、前記ピラートリム6の上端6aとの間から、図11中二点鎖線に示すように、車室内下方に向けて、前記センタピラー部18が、車幅方向車室内側に移動しない場合と同様に膨出展開される。
【0071】
従って、前記エアバッグ本体9の展開形状の変化が抑制される。
【0072】
また、この実施の形態1では、前記ピラー取付部31が、前記ピラートリム上端6aと共に、前記ピラーインナパネル5に、固定ボルト32及び固定ナット33が用いられて共締めされている。
【0073】
このため、前記ピラートリム上端6aと、前記中央収納ブラケット20との間の位置関係は、更に変化しにくい。
【0074】
そして、前記中央収納ブラケット20には、前記展開されたエアバッグ本体9を、前記ピラートリム6の上端6aと、前記ヘッドライニング14の側縁14aとの間から展開するように導くスロープ部24dが形成されているので、前記展開されたエアバッグ本体9が、前記ピラートリム6の上端6aと、前記ヘッドライニング14の側縁14aとの間から円滑に展開するように導かれる。
【0075】
このスロープ部24dは、車室内側端縁から延設された前記ピラー取付部31と共に、側突による前記ピラー部18の移動で、車室内方向に移動し、前記ピラートリム上端6aとの間の位置関係が、変化しにくい。
【0076】
このため、前記上端6a等が、展開するエアバッグ本体8に干渉する虞を更に減少させて、このスロープ部24dによって導かれる車室内下方向への前記エアバッグ本体9の膨出展開を円滑に行わせることが出来るので、所望の展開形状に展開できる。
【0077】
また、前記中央収納ブラケット20が、側面視で略中央に位置するセンタピラー部18上端を迂回する迂回谷部20aが形成された略W字状を呈すると共に、この迂回谷部20aから下方に向けて延設される取付片部29の下端に、前記ピラー取付部31が設けられているので、前記迂回谷部20aによって、側面視で略中央に位置するセンタピラー部18の上端が迂回されて、直線状にこのエアバッグ本体9が保持されている場合に比して、このエアバッグ本体9が、車室内下方に向けて膨出展開される際にも、センタピラー部18上端に干渉しにくい。
【0078】
しかも、この迂回谷部20aから下方に向けて延設される取付片部29の下端に、前記ピラー取付部31が設けられていて、前記センタピラー部18のピラーインナパネル5にこのピラー取付部31が固着されている。
【0079】
このため、前記迂回谷部20aによってピラートリム上端6aと干渉する虞を減少させつつ、この取付片部29によって、前記センタピラー部18の移動に追従させて、前記中央収納ブラケット20を車室内方向に移動させることが出来る。
【0080】
このように、エアバッグ本体9が収納される収納凹部24を、例えば、センタピラー部18に近接させて、車幅方向車室内側に重複させて位置させる等、センタピラー部18と共に移動させる為に必要とされる通常の位置的条件では、前記センタピラー部18上端に干渉する虞を増大させてしまう虞があった。
【0081】
また、センタピラー部18上端に干渉する虞を減少させる為には、収納凹部24をセンタピラー部18から離間させて、ルーフ部2側に位置させなければならないという相反する課題を、前記収納凹部24下側の迂回谷部20aから延設される前記取付片部29によって解消させることが出来る。
【0082】
そして、この実施の形態1では、前記中央収納ブラケット20が前記ルーフサイドインナパネル3に取り付けられているルーフサイド取付部25a近傍の上側の取付剛性を、前記ピラー取付部31近傍の下側の取付剛性よりも低くなるように、複数の剛性差別化手段によって設定出来るように構成されている。
【0083】
これらの剛性差別化手段によって、前記中央収納ブラケット20の前記ルーフサイドインナパネル3に取り付けられているルーフサイド取付部25a近傍の取付剛性が、前記ピラー取付部31近傍の取付剛性よりも低くなるように設定されると、前記側面側突によって、比較的容易に、前記ルーフサイド取付部25a近傍のアーム部本体25c,25cが変形するので、前記センタピラー部18の車室内方向への移動に追従させて、前記中央収納ブラケット20の移動が円滑に行われる。
【0084】
この実施の形態1では、前記剛性差別化手段として、前記収納ブラケット20下縁に沿って形成されるフランジ部28と、前記取付片部29に形成されたビード30とを設けると共に、前記中央収納ブラケット20から延設されて前記ルーフサイド取付部25aを先端に有するアーム部25が、面内外方向に折曲可能とした脆弱部としてのアーム部本体25cを有している。
【0085】
このため、この中央収納ブラケット20下縁に高剛性部が構成されて、前記ピラー取付部31近傍の剛性が向上すると共に、前記アーム部本体25c,25cによって構成される脆弱部によって、前記中央収納ブラケット20と前記ルーフサイド取付部25aとの間の取付剛性が低く設定される。
【0086】
従って、前記中央収納ブラケット20の下側の剛性に比して、上側の剛性が低く設定されて、前記センタピラー部18の車室内方向への移動に追従させて、前記中央収納ブラケット20が下側の移動と共に円滑に移動する際、下側の変形は殆ど起こらないのに比して、上側のアーム部本体25c,25cが大きく変形して、追従する。
【0087】
更に、前記中央収納ブラケット20の下側では、前記取付片部29に形成されたビード30が、取付片部29の剛性を向上させるので、前記ピラー取付部31と前記中央収納ブラケット20の高剛性部であるフランジ部28との間の連結剛性も向上されている。
【0088】
このため、前記センタピラー部18の車室内方向への移動に追従させて、前記中央収納ブラケット20の車室内方向への移動を円滑に行わせることが出来る。
【0089】
従って、図9に示されるように、前記中央収納ブラケット25の上側をルーフサイド取付部25a,25aの二点で固定すると共に、下側をピラー取付部31の一点で固定するといった取付スペースの制約を受けて、3点で安定させて固定させなければならない場合であっても、前記ピラー取付部31と前記中央収納ブラケット20との間の連結剛性に比して、前記ルーフサイド取付部25a,25aと、中央収納ブラケット20との間の2本のアーム部25,25で連結させる連結剛性を低く設定することが出来るので、中央収納ブラケット20を前記ルーフサイドインナパネル3に対して移動させやすい。
【0090】
【実施の形態2】
図12は、この発明の実施の形態2の車両用カーテンエアバッグ構造を示すものである。なお、前記実施の形態1と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。
【0091】
まず、構成を説明すると、実施の形態2の車両用カーテンエアバッグ構造では、ワゴン系の車両117のルーフ部102側縁には、車両前後方向に沿ってルーフサイドインナパネル3が、左,右一対延設されている。
【0092】
このルーフサイドインナパネル3の車両前後方向中央前,後側からは、下方に向けてピラー部としてのBピラー部118及びこのBピラー部118所定距離離間されて、Cピラー部218が延設されて設けられている。
【0093】
そして、これらのBピラー部118及びCピラー部218の上方には、前記実施の形態1の中央収納部ブラケット20と略同様に構成された収納ブラケット120,120が各々設けられている。
【0094】
他の構成及び作用効果については、前記実施の形態1と略同様であるので説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、トリム等の内装部品を外して、車室内側からルーフサイド部を見た様子を説明する側面図である。
【図2】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、車両にカーテンエアバッグ装置を装着した様子を説明する全体斜視図である。
【図3】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、要部の構成を説明する斜視図である。
【図4】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、図1中A−A線に沿った位置での断面図である。
【図5】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、図1中A−A線に沿った位置での要部の拡大断面図である。
【図6】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、図1中B−B線に沿った位置での断面図である。
【図7】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、図1中B−B線に沿った位置での要部の拡大断面図である。
【図8】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、要部の構成を説明する側面図である。
【図9】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、収納ブラケットの斜視図である。
【図10】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、要部の構成を説明する側面図である。
【図11】実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、側面衝突の前,後の位置関係を説明する図1中A−A線に沿った位置に対応する位置での断面図である。
【図12】本発明の実施の形態1の車両用カーテンエアバッグ構造で、トリム等の内装部品を外して、車室内側からルーフサイド部を見た様子を説明する側面図である。
【図13】従来例の車両用カーテンエアバッグ構造を示し、車両にカーテンエアバッグ装置を装着した様子を説明する全体斜視図である。
【図14】従来例の車両用カーテンエアバッグ構造で、側面衝突の前,後の位置関係を説明する図13中C−C線に沿った位置に対応する位置での断面図である。
【符号の説明】
2,102 ルーフ部
3 ルーフサイドインナパネル
5 ピラーインナパネル
6 ピラートリム
6a 上端
8 カーテンエアバッグ装置
9 エアバッグ本体
14 ヘッドライニング
14a 側縁
17,117 車両
18 センタピラー部(ピラー部)
20,120 中央収納ブラケット(収納ブラケット)
24d スロープ部
25 アーム部
25a ルーフサイド取付部
剛性差別化手段
25c アーム部本体(脆弱部)
28 フランジ部
30 ビード
31 ピラー取付部

Claims (7)

  1. 車両のルーフ部側縁に沿って車両前後方向に延設されたルーフサイドインナパネルに設けられて、該ルーフサイドインナパネルから下方に向けて延設されるピラー部の車室内側面に装着されたピラートリムの上端と、前記ルーフ部の車室内側面に装着されたヘッドライニング側縁との間からエアバッグ本体を車室内下方に向けて膨出展開するカーテンエアバック装置を有する車両用カーテンエアバッグ構造において、
    前記ルーフサイドインナパネルに前記折り畳み状態のエアバック本体を収納する収納ブラケットを設けると共に、該収納ブラケットは、側面視で略中央に位置するピラー部上端を迂回する迂回谷部を形成した略W字状を呈し、前記展開されたエアバッグ本体を、前記ピラートリムの上端と、前記ヘッドライニング側縁との間から展開するように導くスロープ部が形成されていると共に、該スロープ部の車室内側端縁近傍からは、一部を前記ピラー部に固着させるピラー取付部を延設したことを特徴とする車両用カーテンエアバッグ構造。
  2. 前記ピラー取付部は、前記ピラートリム上端と共に、前記ピラー部に共締めされていることを特徴とする請求項1記載の車両用カーテンエアバッグ構造。
  3. 前記収納ブラケットの迂回谷部から下方に向けて延設される取付片部の下端に、前記ピラー取付部を設けたことを特徴とする請求項1又は2のうち何れか一項記載の車両用カーテンエアバッグ構造。
  4. 前記収納ブラケットが前記ルーフサイドインナパネルに取り付けられているルーフサイド取付部近傍の取付剛性を、前記ピラー取付部近傍の取付剛性よりも低くなるように設定可能な剛性差別化手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のうち何れか一項記載の車両用カーテンエアバッグ構造。
  5. 前記剛性差別化手段は、前記収納ブラケット下縁に沿って形成されるフランジ部であることを特徴とする請求項4記載の車両用カーテンエアバッグ構造。
  6. 前記剛性差別化手段は、前記取付片部に形成されたビードであることを特徴とする請求項4又は5記載の車両用カーテンエアバッグ構造。
  7. 前記剛性差別化手段は、前記収納ブラケットから延設されて前記ルーフサイド取付部を先端に有するアーム部が、面内外方向に折曲可能とした脆弱部を有することにより構成されていることを特徴とする請求項4乃至6のうち何れか一項記載の車両用カーテンエアバッグ構造。
JP2001362802A 2001-11-28 2001-11-28 車両用カーテンエアバッグ構造 Expired - Fee Related JP3741032B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001362802A JP3741032B2 (ja) 2001-11-28 2001-11-28 車両用カーテンエアバッグ構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001362802A JP3741032B2 (ja) 2001-11-28 2001-11-28 車両用カーテンエアバッグ構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003165412A JP2003165412A (ja) 2003-06-10
JP3741032B2 true JP3741032B2 (ja) 2006-02-01

Family

ID=19173246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001362802A Expired - Fee Related JP3741032B2 (ja) 2001-11-28 2001-11-28 車両用カーテンエアバッグ構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3741032B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007313909A (ja) * 2004-12-09 2007-12-06 Autoliv Development Ab カーテンエアバッグ装置
KR100857369B1 (ko) 2007-08-14 2008-09-05 현대자동차주식회사 커튼에어백 설치구조
JP5180554B2 (ja) * 2007-10-04 2013-04-10 本田技研工業株式会社 車両用エアバッグ装置
JP2009262673A (ja) 2008-04-23 2009-11-12 Takata Corp カーテンエアバッグ用ブラケット及びカーテンエアバッグ装置
JP6056048B2 (ja) * 2012-12-11 2017-01-11 トヨタ車体株式会社 エアバッグガイドケース

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003165412A (ja) 2003-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5806879A (en) Air bag apparatus for passenger seat and bag folding method used therefor
JP3777552B2 (ja) カーテンエアバック装着車両のピラートリム設置構造
JP5660206B2 (ja) 自動車用天井材仮置き構造及び自動車用天井材の組付方法
US20060138750A1 (en) Mounting structure of curtain airbag
JP4550730B2 (ja) 乗員保護装置
US9283917B2 (en) Curtain airbag device
KR20090032577A (ko) 사이드 커튼 에어백 유닛
JP2002211345A (ja) 頭部保護エアバッグ袋体を内臓したピラーガーニッシュ
EP1533196A1 (en) Airbag system
JP3800119B2 (ja) 車両用乗員保護装置
JP4949916B2 (ja) エアバッグの折り畳み方法、エアバッグの収容方法及びエアバッグ装置
JP3741032B2 (ja) 車両用カーテンエアバッグ構造
JP3405246B2 (ja) 自動車用乗員保護装置の配設構造
JP2004074867A (ja) 頭部保護用エアバック装置
US7665760B2 (en) Mounting structure of a curtain air bag for a vehicle
JP2004314655A (ja) ルーフサイドインナガーニッシュ
JP2008168781A (ja) カーテンエアバッグの配設構造
JP6542727B2 (ja) カーテンエアバッグ装置
JP2006327340A (ja) 乗員保護装置
JP6872373B2 (ja) エアバッグ
JP2009078717A (ja) エアバッグ装置
JP3200589B2 (ja) 頭部保護エアバッグ袋体を格納したフロントピラーガーニッシュの配設構造
JP4254338B2 (ja) 乗員保護装置
JP3695345B2 (ja) 頭部保護エアバッグ装置
JP4661811B2 (ja) カーテンエアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131118

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees