JP3737407B2 - 膜厚モニタリング装置および方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は膜厚モニタリング装置および方法に関し、特に、スパッタ装置や蒸着装置等で光学デバイス等に用いられる多層膜を形成するために、膜厚制御を行う場合に用いられるための膜厚モニタリング装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
屈折率の異なる誘電体を交互に積み重ねた多層膜は、眼鏡などのガラス上への無反射コーティング、ビデオカメラの色分解プリズム、各種光学フィルター等に適用されている。さらに、波長多重通信に用いる光の合波・分波フィルターに応用されつつあり、層数が数十〜数百層と非常に多い多層膜が要求されている。また、各層の膜厚精度や均一性もこれまで以上に高い値が要求されている。
【0003】
上記の多層膜の基本構成は、高屈折率膜(H膜)と低屈折率膜(L膜)とを交互に重ねて一体化したものであり、設計波長と呼ばれる光の波長をλ0、H膜の屈折率をnH、L膜の屈折率をnLとした時に、H膜の膜厚およびL膜の膜厚が、それぞれ、λ0/(4nH) の整数倍およびλ0/(4nL) の整数倍に等しい、という条件を満足するものである。多くの場合に、上記の整数は1である。
【0004】
これまで、多層膜の構成要素である誘電体膜(H膜およびL膜)の膜厚を制御するための光学的な膜厚モニタリング方法としては、単色測光法、または2色測光法が用いられている。しかし、層数が非常に多い場合、これらの方法では精度良く膜厚をモニタリングすることは難しい。
【0005】
以下に単色測光法と2色測光法について簡単に説明する。
【0006】
単色測光法では、基板上に誘電体膜を堆積していくと、光学的膜厚dn(ここに、dは膜厚であり、nは屈折率である)がλ0/4の整数倍の時に、波長λ0の光に対する透過率または反射率の時間変化が極値(極大値または極小値)をとることを利用する。例えば、上記のH膜とL膜とを重ねた多層膜を作製するには、波長λ0の光を照射し、H膜の成膜中の透過率の時間変化を観測し、変化率が0になった時に成膜を停止し、次にL膜に切り換えて成膜し、透過率の時間変化率が0になった時に成膜を停止する。この操作を順次繰り返していくことで各膜の光学的膜厚がλ0/4に等しい多層膜を形成できる。
【0007】
図5に、H膜にTa2O5(屈折率:2.15)、L膜にSiO2(屈折率:1.47)を用いた場合の多層膜の透過率の層数依存性を計算した例を示す。層数が増加するにつれ、透過率は減少していき、10層以上では、変化する割り合いも非常に小さくなり、極値の判定が困難になる。そのため、数十層の多層膜を形成するためには、モニタリング用のモニタ基板を実基板の近くに置き、それを用いてモニタリングを行い、10層程度の層を積むごとにモニタ基板を交換する必要がある。この方式では、装置にモニタ基板交換用の機構が必要であり、装置が複雑になるとともに成膜にかかる時間も長くなる。また、実基板での測定ができないため誤差が発生しやすいという欠点がある。
【0008】
2色測光法は、光学的膜厚がλ0/4の整数倍の多層膜では、透過率または反射率を波数1/λの関数として描くと、中心の波数1/λ0の両側で対称な曲線になるという原理を利用する。波長λ0の両側の減衰域(フィルター領域)の両端付近で、波数間隔の等しい位置に2つの固定した観測波長λ1、λ2を設定すれば、光学的な膜厚がλ0/4の整数倍になるごとにλ1、λ2での光の透過率(または反射率)は等しくなる。したがって、観測波長λ1、λ2での透過率が等しくなるごとに膜種を切り替えれば、各膜の光学的膜厚をλ0/4に制御できる。
【0009】
図6に、H膜にTa2O5、L膜にSiO2を用いて、光学的膜厚がλ0/4のH膜とL膜とを交互に積層していった場合の透過率のスペクトルの層数依存性を計算した例を示す。層数が増加するにつれ減衰域(図中、λ2≦波長≦λ1の領域)の両端付近での透過率の変化はほとんど無くなり、10層以上の層数ではこの方式でも膜厚を制御することは難しいことが判る。そのため、単色測光法と同様に、数十層の多層膜を形成するためには、モニター用の基板を別に用いて、10層程度の層を積むごとにモニター基板を交換する必要がある。
【0010】
近年、波長多重通信用の非常に帯域の狭い光学フィルターが用いられるようになり、層数も数十層〜数百層と非常に多く、また、膜厚や膜質の均一性もこれまで以上に高いものが要求されており、実基板を直接モニタできる膜厚制御法が要求されている。
【0011】
図7に波長多重通信用の多層膜フィルターの構成例を示す。この多層膜フィルターは、光学的膜厚λ0/4のL膜を2枚重ねたもの(2Lと表す)を、光学的膜厚λ0/4のH膜とL膜とを1枚ずつ重ねた層(HLと表す)21層からなる多層膜で上下を挟んだ構成となっている(図において、層数は実際よりも少なく描いてある)。この構成を(HL)21+2L+(HL)21と表す。H膜としてTa2O5、L膜としてSiO2とした場合の透過スペクトルの計算結果を図8に示す。ここで設計波長(λ0)は1550nmとした。1350〜1800nm領域に非透過領域が存在し、1550nmのところに半値幅約0.1nmの非常に狭い透過領域が存在する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構成(HL)21+2L+(HL)21を有する多層膜のような層数の非常に多い多層膜の構成要素であるH膜とL膜との膜厚を、多層膜形成工程中に、実基板の直接観測によってモニタリングしながら制御する手法は無く、上記で説明した単色測光法または2色測光法を用いた場合には、モニタリング用のモニタ基板を何度も交換することにより間接的に膜厚を制御しなければならなかった。
【0013】
本発明は、これら従来技術の課題を解決するため、光学的膜厚をλ0/4の整数倍に制御した多層膜を高効率で製作することを可能とする膜厚モニタリング装置および方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては、請求項1に記載のように、
基板上に形成された波長λ0を設計波長とする多層膜の上に重ねて形成された誘電体膜の膜厚をモニタリングする膜厚モニタリング装置であって、光源と、前記光源からの光を前記基板と前記多層膜と前記誘電体膜との合体物に照射する光照射部と、前記照射によって生じる前記合体物からの透過光または反射光の分光スペクトルを測定する光測定部と、前記光測定部の出力である前記分光スペクトルのデータから、前記波長λ0を含まない波長域における前記分光スペクトルの極値および前記極値が実現する時の光の波長であるサブピーク波長の一方または両方を取得し、前記極値および前記サブピーク波長の一方または両方を用いて、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別する演算処理手段とを有することを特徴とする膜厚モニタリング装置を構成する。
【0015】
また、本発明においては、請求項2に記載のように、
基板上に形成された波長λ0を設計波長とする多層膜の上に重ねて形成された誘電体膜の膜厚をモニタリングする膜厚モニタリング方法であって、光源からの光を前記基板と前記多層膜と前記誘電体膜との合体物に照射し、前記照射によって生じる前記合体物からの透過光または反射光の分光スペクトルを測定し、前記分光スペクトルの測定データから、前記波長λ0を含まない波長域における前記分光スペクトルの極値および前記極値が実現する時の光の波長であるサブピーク波長の一方または両方を取得し、前記極値および前記サブピーク波長の一方または両方を用いて、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別することを特徴とする膜厚モニタリング方法を構成する。
【0016】
また、本発明においては、請求項3に記載のように、
前記サブピーク波長のうち、波長λ0よりも大きいものを小さい順にλ1+、λ2+、…、λn+、…とし、それぞれの波長における透過率の極値をT(λ1+)、T(λ2+)、…、T(λn+)、…とし、前記サブピーク波長のうち、波長λ0よりも小さいものを大きい順にλ1−、λ2−、…、λn−、…とし、それぞれの波長における透過率の極値をT(λ1−)、T(λ2−)、…、T(λn−)、…とし、n+とn−の対のうちの少なくとも1対について、T(λn+)とT(λn−)とが測定誤差に起因する誤差の範囲内において等しいか否かによって、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別することを特徴とする請求項2に記載の膜厚モニタリング方法を構成する。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明において膜厚のモニタリングに利用する数値は、層数が多い多層膜の透過光(または反射光)の分光スペクトルにおいて、設計波長λ0を含まない波長域に現われる、波長に対する極値(極大値または極小値)およびその極値が現われる時の光の波長(以下、サブピーク波長と呼ぶ)の一方または両方である。そのような極値は、例えば、図6において、HL層(H層とL層の対)の層数が5以上の多層膜の透過光の分光スペクトルに、曲線の山(上向きのサブピーク)の頂点(極大値)および谷(下向きのサブピーク)の底点(極小値)として現われている。反射率=1−透過率という関係があるので、反射光の分光スペクトルの極値は、透過光の分光スペクトルの極値と同じサブピーク波長位置に現れ、反射光の極大と極小が、それぞれ、透過光の極小と極大に対応する。このような極値は、図6にみられるように、層数が増加しても、従来の単色測光法または2色測光法におけるように測光波長位置での光強度の変化が小さくなることはなく、層数に関係なく、容易に求めることができる。
【0018】
本発明においては、上記の目的を達成するため、基板上に形成された波長λ0を設計波長とする多層膜の上に重ねて形成された誘電体膜の膜厚をモニタリングする膜厚モニタリング装置であって、光源と、前記光源からの光を前記基板と前記多層膜と前記誘電体膜との合体物に照射する光照射部と、前記照射によって生じる前記合体物からの透過光または反射光の分光スペクトルを測定する光測定部と、前記光測定部の出力である前記分光スペクトルのデータから、上記の極値およびその極値が実現する時の光の波長(サブピーク波長)の一方または両方を取得し、前記極値および前記サブピーク波長の一方または両方を用いて、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別する演算処理手段とを有する膜厚モニタリング装置を構成する。ここで、「誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否か」は、その誘電体膜の光学的膜厚(屈折率×膜厚)がλ0/4の整数倍に、測定誤差に起因する誤差の範囲内で、等しいか否か、を意味する。
【0019】
また、本発明においては、基板上に形成された波長λ0を設計波長とする多層膜の上に重ねて形成された誘電体膜の膜厚をモニタリングする膜厚モニタリング方法であって、光源からの光を前記基板と前記多層膜と前記誘電体膜との合体物に照射し、前記照射によって生じる前記合体物からの透過光または反射光の分光スペクトルを測定し、前記分光スペクトルの測定データから、上記の極値およびその極値が実現する時の光の波長(サブピーク波長)の一方または両方を取得し、前記極値および前記サブピーク波長の一方または両方を用いて、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別する膜厚モニタリング方法を構成する。ここで、「誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否か」は、その誘電体膜の光学的膜厚(屈折率×膜厚)がλ0/4の整数倍に、測定誤差に起因する誤差の範囲内で、等しいか否か、を意味する。この膜厚モニタリング方法は、上記の、本発明に係る膜厚モニタリング装置によって実行することができる。
【0020】
上記の光源としては、測定波長領域で比較的フラットな発光スペクトルを有する光源、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ等を用いる。
【0021】
上記の、光源からの光を上記合体物に照射する光照射部としては、光ファイバを用いることができる。光ファイバは上記合体物からの透過光または反射光を上記の光測定部に導く手段としても利用される。
【0022】
上記の光測定部の主体は分光器である。その分光器としては、多層膜のフィルターとしての設計波長を中心として比較的広い波長範囲を測定できる分光器を使用することが望ましい。
【0023】
上記の演算処理手段としては、汎用のパーソナルコンピュータ等の演算器を用いることができる。上記の透過光または反射光の分光スペクトルの極値およびサブピーク波長の一方または両方を取得し、極値およびサブピーク波長の一方または両方を用いて、誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別する演算は、上記の演算器を用い、微分演算、数値比較判定等を組み合わせた演算によって遂行することができる。なお、上記の極値およびサブピーク波長の一方または両方を取得する演算において、極値およびサブピーク波長の両方を取得する演算は、一方のみを取得する演算と、演算ステップ数に関して、ほとんど変わりがなく、一方を取得した時に、他方はすでに得られている。
【0024】
【実施例】
本発明に係る膜厚モニタリング装置は、多層膜の成膜装置内に組み込まれて使用された場合に、その効果を発揮する。
【0025】
この場合に、成膜装置内において、基板上に波長λ0を設計波長とする多層膜が形成される成膜工程中、上記の誘電体膜に該当する、最上層の高屈折率膜(H膜)または低屈折率膜(L膜)の膜厚が膜厚モニタリング装置によってモニタリングされ、その膜厚が適当であると判定された時点で、その膜の成膜は中止され、他の膜種の成膜が開始されるか、または、多層膜成膜工程が終了する。
【0026】
次に本発明の実施例について説明する。なお、実施例は一つの例示であって本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更あるいは改良を行い得ることはいうまでもない。
【0027】
(実施例1)
図1に、本発明の第1の実施例を示す。図中、1は基板3上に成膜を行う成膜装置であり、5は基板3に光を照射するための光源であり、6は、光源5からの光を基板4に照射する光照射部である光源用光ファイバであり、7は光を成膜室2内に導入するための真空封止用窓であり、8は基板3を透過した光を空気中に取り出すための真空封止用窓であり、9は透過光を分光器10に導くための光ファイバであり、分光器10は透過光の分光スペクトルを計測する光測定部であり、11は、分光スペクトルのデータから、分光スペクトルの極値および前記極値が実現する時の光の波長であるサブピーク波長の一方または両方を取得し、前記極値および前記サブピーク波長の一方または両方を用いて、誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別する演算処理手段である演算器である。光源5と光ファイバ6と光ファイバ9と分光器10と演算器11とが請求項1に記載の膜厚モニタリング装置に該当し、基板4は請求項1および2に記載の合体物に該当する。
【0028】
成膜工程中、成膜装置1の成膜室2内において、基板3上に、ECRスパッタ源4からのスパッタによって誘電体膜(H膜とL膜)が形成され、光源5からの光は光ファイバ6を通り、成膜装置1の窓7を通って、基板3に垂直に入射し、基板3を透過した光は窓8を通り、光ファイバ9を通って、分光器10に入り、る分光器10によって分光スペクトルが計測され、分光器10の出力である分光スペクトルのデータが演算器11に入力される。この場合に、成膜中のH膜またはL膜が請求項1および2に記載の誘電体膜に該当する。
【0029】
成膜装置1としては、ECRスパッタ源4を装備したECR(Electron Cyclotron Resonance:電子サイクロトロン共鳴)スパッタ装置を使用しているが、もちろん、他の成膜装置、例えば、RFスパッタ装置、マグネトロンスパッタ装置、蒸着装置、プラズマCVD装置、MBE装置等を使用しても良い。実基板での透過光のスペクトルを測定できるように、基板に対して斜めにECRスパッタ装置を配置してある。基板は均一性を向上するために成膜中に回転できる構造としてある。
【0030】
分光器10としては、多層膜のフィルターとしての設計波長を中心として比較的広い波長範囲を測定できる分光器を使用することが望ましい。本実施例では、設計波長1550nmの場合を説明するが、1000〜2500nmの領域で分光スペクトルが得られる分光器10を用いている。
【0031】
光源5としては、測定波長領域で比較的フラットな発光スペクトルを有する光源を用いるのが望ましい。本実施例では、ハロゲンランプを使用している。波長領域に合わせて、キセノンランプや水銀ランプ等も使用できる。
【0032】
本実施例では、光源5からの光を基板3に照射するために、また、透過光を分光器に導くために、光ファイバ6、9を使用しているが、反射ミラーやハーフミラー等を用いて光学系を組んでももちろん良い。
【0033】
分光器10からのスペクトルデータは、SCSI-II インターフェースを用いて演算器11にデータ転送をおこなう。演算器11としては汎用のパーソナルコンピュータを用いているが、専用の演算回路を作製して使用しても良い。インターフェースもUSB、IEEE1394等他の方法でももちろん良い。転送されたデータを演算器11上で成膜前に取得した参照光データで規格化をおこない透過率のスペクトルを取得する。さらに、その透過率スペクトルを微分法などの数値処理を行うことにより、透過率スペクトルが極値をとる時の透過率の値とその時の波長であるサブピーク波長(またはサブピーク波数)が得られる構成としてある。
【0034】
次に、ガラス基板上に形成される43層[(HL)21+2L+(HL)21 ]の波長多重通信用の多層膜を例にして、本発明の膜厚モニタリング動作を説明する。本例ではH膜にTa2O5、L膜にSiO2を用いた場合を述べるが、他の膜種の組合わせでも同様に膜厚のモニタリングができる。
【0035】
図6に、ガラス基板上に1〜21層のTa2O5/SiO2を成膜した後の透過率スペクトルの数値計算結果を示す(ただし、図中には層の数が1、5、9、13の場合のみを示す)。層の数が増加するにつれ、フィルター領域(図中、λ2≦波長≦λ1の領域)の両側に、サブピークが形成されていくことがわかる。さらに、層数を増加していくと、形成されるサブピークの数が増加していくことがわかる。サブピーク波長を、それぞれ、λ1+、λ1−、λ2+、λ2−、・・・、λn+、n−とする(λ0よりも大きいものを小さい順にλ1+、λ2+、…、λn+、…とし、λ0よりも小さいものを大きい順にλ1−、λ2−、…、λn−、…とする。
【0036】
一般に、光学薄膜では、すべての多層膜の光学的膜厚がλ0/4の整数倍の時には、設計波長のλ0に対して波数(1/λ)表示でスペクトルは対称になり、次式の関係が成立する。
【0037】
T(λn+)= T(λn−) (1)
ここで、T(λ)は、波長λでの透過率を表わす。成膜の途中で光学的膜厚がλ0/4の整数倍からずれている時には、
T(λn+)≠ T(λn−) (2)
となる。
【0038】
図9に、(HL)21層上に2L層が成膜されてなる多層膜において、2L層の膜厚を変化させて多層膜の透過率分光スペクトルを計算した結果を示す。図中のP1−と表示したサブピーク(下向きのピーク)とP1+と表示したサブピークとの比較、あるいは、P2−と表示したサブピークとP2+と表示したサブピークとの比較から明らかなように、2L層の光学的膜厚がλ0/2、すなわちλ0/4の2倍になった時(100%)に、T(λn+)= T(λn−)となることがわかる。
【0039】
したがって、成膜を行いながらλn+、λn−の位置を常に検出し、その位置での透過率を比較して、両者が測定誤差に起因する誤差の範囲内において等しい時に成膜を止めれば、最上層の光学的膜厚をλ0/4の整数倍(上記の場合に、この整数は2である)に制御することができる。極値、すなわちサブピークの高さは膜厚変化により大きく変化するため、S/N(信号対雑音比)良く膜厚を制御できる。また、サブピーク波長λn+、λn−の位置は、分光スペクトルの極値の位置を求める数値処理(微分法等)を適用すれば容易に求めることができる。なお、多層膜の光学的膜厚がλ0/4の整数倍の時には、等式:1/λn+ +1/λn− =2/λ0が成立するので、この等式も、式(1)と同様に、膜厚のモニタリングに利用できる。
【0040】
図10に、サブピークの透過率の差を△T1として、
△Tl =T(λ1+)−T(λ1−) (3)
を計算した結果を示す。膜厚が増加するにつれ、△Tlは0から増加していき途中で減少に転じ、光学的膜厚がλ0/4で0になる。このように、△Tl=0の時に成膜を止めれば、光学的膜厚をλ0/4の整数倍にできることがわかる。
【0041】
一般に、n番目のサブピークの組みの場合も
△Tn =T(λn+)−T(λn−) (4)
△Tn=0の時に成膜を止めれば、光学的膜厚をλ0/4の整数倍にできる。S/Nの良いn番目の組みを選べば精度を高めることができる。
【0042】
分光スペクトルの形状は層を積んでいくに従い不規則に変化していくため、通常の2色測光法のように測定波長が固定されている場合は、信号の変化が非常に小さくなる層が存在し、全層に渡って精度良く測定することはできない。本発明のように、層数に関係なく検出容易なサブピークの位置を常に検出し、その波長での透過率の差を用いれば、精度の高い膜厚制御が可能である。
【0043】
図2に、分光スペクトルを規格化して透過率の分光スペクトルに変換するための参照光を成膜途中で定期的に取得できるように、光源5からの光を2分岐光ファイバ12と切換器13により直接分光器10に取り込める構成を示す。この構成を用いれば、長時間成膜をおこなう場合でも、光源5の光出力を定期的に測定してその変動を校正できるため、正確な測定が可能となる。
【0044】
(実施例2)
図3に、本発明の第2の実施例を示す。装置全体は、基板3上に成膜を行う成膜装置1、基板を固定する試料台(図示せず)、基板3へ光を照射するための光源5、基板3の成膜面側で面に垂直な方向に固定した光源用光ファイバ6、光を成膜室2内に導入し、反射光を取り出すための真空封止用窓7、反射光を分光器10に導くためのハーフミラー14および反射光用光ファイバ9、反射光の分光スペクトルを計測するための分光器10、および、分光スペクトルを演算処理するための演算器11からなる。成膜装置1、分光器10、光源5等は、実施例1と同様である。
【0045】
本実施例では、反射測定系を用いているため、光の透過しないSi基板などの不透明基板上への成膜でも膜厚のモニタリングが可能である。
【0046】
次に、Si基板上に形成される43層[(HL)21+2L+(HL)21]の多層膜を例にして、本発明の膜厚モニタリング動作を説明する。本実施例では、H膜にTa2O5、L膜にSiO2を用いた場合を述べるが、他の膜種の組合わせでも同様に膜厚のモニタリングができる。
【0047】
測定した反射率Rから、透過率Tは次の式から求められる。
【0048】
T=1−R (5)
この式(5)によって、透過率T(λn+)とT(λn−)を求めることができるから、この透過率を用いて、実施例1と同様の手順で膜厚の制御ができる。
【0049】
サブピークの波長λn+、λn−の位置を検出し、その位置での透過率T(λn+)、T(λn−)を比較して、測定誤差に起因する誤差の範囲内において等しい時に成膜を止めれば、最上層の光学的膜厚をλ0/4の整数倍に制御できる。
【0050】
すなわち、サブピークの透過率の差を△Tとして、
△Tn =T(λn+)−T(λn−) (6)
を計算し、△Tn =0の時に成膜を止めれば、精度の高い膜厚制御が可能である。
【0051】
図4に、分光スペクトルを規格化して透過率の分光スペクトルに変換するための参照光を成膜途中で定期的に取得できるように、光源5からの光を2分岐光ファイバ12と切換器13により直接分光器10に取り込める構成としてある。この構成を用いれば、長時間成膜をおこなう場合でも、光源の光出力を定期的に測定してその変動を校正できるため、正確な測定が可能となる。
【0052】
本発明によれば、減衰域のさらに両側に形成される透過率(または反射率)の極値の組を検出し、その2つの極値の差が0になる時に成膜を止めることで光学的膜厚をλ0/4の整数倍に制御でき、非常に簡便に層数が多い多層膜でも膜厚を制御できる。また、直接成膜基板を測定できるため、モニター基板の交換の時間が不要で、迅速に精度良く多層膜を成膜できる。
【0053】
【発明の効果】
光学的膜厚をλ0/4の整数倍に制御した多層膜を高効率で製作することを可能とする膜厚モニタリング装置および方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】第1の実施例において参照光を取得できるように、2分岐光ファイバと切換器を用いた構成を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
【図4】第2の実施例において参照光を取得できるように、2分岐光ファイバと切換器を用いた構成を示す図である。
【図5】単色測光法での透過率の層数依存性を示す図である。
【図6】2色測光法での透過率スペクトルの層数依存性を示す図である。
【図7】波長多重通信用の多層膜フィルターの構成例を示す図である。
【図8】波長多重通信用の多層膜フィルターの透過率スペクトルを示す図である。
【図9】波長多重通信用の多層膜フィルターにおいて中間層の膜厚を変化させた時の透過率スペクトルを示す図である。
【図10】波長多重通信用の多層膜フィルターにおいて中間層の膜厚を変化させた時の極値の組みの透過率の差の変化を示す図である。
【符号の説明】
1…成膜装置、2…成膜室、3…基板、4…ECRスパッタ源、5…光源、6…光ファイバ、7、8…窓、9…光ファイバ、10…分光器、11…演算器、12…2分岐ファイバ、13…切換器、14…ハーフミラー。
Claims (3)
- 基板上に形成された波長λ0を設計波長とする多層膜の上に重ねて形成された誘電体膜の膜厚をモニタリングする膜厚モニタリング装置であって、光源と、前記光源からの光を前記基板と前記多層膜と前記誘電体膜との合体物に照射する光照射部と、前記照射によって生じる前記合体物からの透過光または反射光の分光スペクトルを測定する光測定部と、前記光測定部の出力である前記分光スペクトルのデータから、前記波長λ0を含まない波長域における前記分光スペクトルの極値および前記極値が実現する時の光の波長であるサブピーク波長の一方または両方を取得し、前記極値および前記サブピーク波長の一方または両方を用いて、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別する演算処理手段とを有することを特徴とする膜厚モニタリング装置。
- 基板上に形成された波長λ0を設計波長とする多層膜の上に重ねて形成された誘電体膜の膜厚をモニタリングする膜厚モニタリング方法であって、光源からの光を前記基板と前記多層膜と前記誘電体膜との合体物に照射し、前記照射によって生じる前記合体物からの透過光または反射光の分光スペクトルを測定し、前記分光スペクトルの測定データから、前記波長λ0を含まない波長域における前記分光スペクトルの極値および前記極値が実現する時の光の波長であるサブピーク波長の一方または両方を取得し、前記極値および前記サブピーク波長の一方または両方を用いて、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別することを特徴とする膜厚モニタリング方法。
- 前記サブピーク波長のうち、波長λ0よりも大きいものを小さい順にλ1+、λ2+、…、λn+、…とし、それぞれの波長における透過率の極値をT(λ1 +)、T(λ2+)、…、T(λn+)、…とし、前記サブピーク波長のうち、波長λ0よりも小さいものを大きい順にλ1−、λ2−、…、λn−、…とし、それぞれの波長における透過率の極値をT(λ1−)、T(λ2−)、…、T(λn−)、…とし、n+とn−の対のうちの少なくとも1対について、T(λn+)とT(λn−)とが測定誤差に起因する誤差の範囲内において等しいか否かによって、前記誘電体膜の膜厚が、波長λ0を設計波長とする多層膜の構成要素である誘電体膜の膜厚として適当であるか否かを判別することを特徴とする請求項2に記載の膜厚モニタリング方法。
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