JP3732101B2 - 傾動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピエゾアクチュエータを備えた傾動装置に関し、特に、人工衛星用ディップティルトミラーの制御に用いられる傾動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、全体が300で示される、従来の傾動装置の部分断面図である。傾動装置300は、底部と側壁部とを有するベース1を含む。ベース1上には、ベース1の底部に対して略垂直になるように、圧電アクチュエータ2が固定されている。ベース1上には3つの圧電アクチュエータ2が設けられているが、ここでは1のアクチュエータ2のみを示す。圧電アクチュエータ2の上には屈曲部(フレクスチュア)5が接続され、更に屈曲部5の上には傾動部4が接続されている。屈曲部5は、略直交する2方向に、2組の対向する切り込みを有し、各切り込みは横方向に形成されている。
ベース部1の側壁部と傾動部4とは板ばね3で接続され、傾動部4が横方向に移動するのを防止している。
傾動部3には、先端にねじ7とナット8を備えたばね6が固定されている。ねじ7は、ベース1の底面に設けられた孔部(図示せず)を通ってナット8と噛合っている。ナット8を回すことによりばね6が引っ張られ、傾動部3が下方向に引っ張られて傾動部3に与圧がかかるようになっている。
かかる状態で圧電アクチュエータ2の端子間(図示せず)に電圧を印加することにより、圧電アクチュエータ2が長手方向に伸縮し、傾動部4を傾動させる。傾動部4が傾いた場合、屈曲部5が変形することにより圧電アクチュエータ2に過大な曲げモーメントがかかるのを防止し、曲げ方向の力に弱い圧電アクチュエータ2を保護している。
【0003】
また、図10は、全体が310で示される、他の傾動装置の部分断面図である。図10中、図9と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。傾動装置310では、圧電アクチュエータ2の上にボール型突起部12が設けられ、これにより傾動部3が支持される。ボール型突起部12の先端は、単に球面構造でも、実際に回転可能な球が嵌めこまれた構造でも構わない。
図9の構造と同様に、圧電アクチュエータ2の端子間(図示せず)に電圧を印加することにより、圧電アクチュエータ2が長手方向に伸縮し、傾動部4を傾動させる。傾動部4が傾いた場合、ボール型突起部12が傾動部4上を移動することにより、圧電アクチュエータ2には曲げ方向の応力がかからないようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、傾動装置300では、傾動装置300を組み立てた段階で、例えば圧電アクチュエータ2と傾動部4とが垂直でない場合など、傾動部4を傾動させていない初期状態において既に屈曲部5が変形(屈曲)している。従って、初期状態(傾動装置を組み立てた状態であって、圧電アクチュエータに電圧を印加していない状態)における屈曲部5の変形が大きいと、圧電アクチュエータ2を伸縮させて傾動部4を傾動できる範囲が制限されていた。
【0005】
また、傾動装置310では、圧電アクチュエータ2を伸縮させて傾動部4を傾動させた場合に、傾動部4の表面上をボール型突起部12がころがり又は滑ることにより、圧電アクチュエータ2にかかる歪みを逃がしている。
しかし、傾動装置310では、ボール型突起部12のころがり等の摩擦現象が生じるため、動作が線形的でなく傾動部4の傾動角を精密に制御することが困難であった。また、傾動部4とボール型突起部12の相対的な位置の横方向の固定が不十分でもあった。
【0006】
そこで、本発明は、傾動装置を組み立てた状態(初期状態)において、圧電アクチュエータの長手方向に対して傾動部の表面が垂直でない場合でも、十分な範囲で、精密な傾動部の傾動が可能な傾動装置の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のアクチュエータに載置された傾動部を含む傾動装置であって、底部を有するベース部と、該ベースの底部に対して略垂直に設けられた、長手方向の長さがそれぞれ可変である複数のアクチュエータと、該アクチュエータ上にそれぞれ搭載された屈曲部と、該屈曲部に固定され、該アクチュエータの長さを変えて傾動させる傾動部と、該傾動部を該ベース部の底部方向に引っ張って、該アクチュエータを長手方向に加圧する与圧部とを含み、更に、該アクチュエータに接続された略半球状の突起部と該突起部と嵌合する略半球状の凹部とからなる接合部を含み、該屈曲部が屈曲しないように該接合部の該突起部と該凹部とを嵌合させて、該与圧部を用いて該接合部を加圧し、該突起部を該凹部に固定したことを特徴とする傾動装置である。
かかる傾動装置では、傾動部を傾動させない初期状態において屈曲部が屈曲していない。このため、屈曲部に過大な曲げ応力がかかることを防止できるとともに、屈曲部の傾動角度をいずれの方向に対しても略均等とすることができる。
また、接合部を加圧することにより接合部の接合面が固定されるため、アクチュエータの伸縮に対して、傾動部の傾動角度を線形的に変化させることができる。このため、非常に高精度な傾動角度の調整が可能となる。
また、傾動装置の組み立て時におけるアクチュエータと屈曲部との軸線間の傾きを接合部により吸収できるため、傾動装置を構成する部品の作製精度を緩和し、製造コストを低減できる。
【0008】
上記アクチュエータと上記屈曲部との間に上記接合部が設けられたものであっても良い。
【0009】
更に、上記ベース部の底部上に第2屈曲部が固定され、該第2屈曲部と上記アクチュエータとの間に第2接合部が設けられたものであっても良い。
【0010】
上記アクチュエータと上記ベース部の底部との間に上記接合部が設けられたものであっても良い。
【0011】
また、上記ベース部が、上記底部と、該底部上に上記アクチュエータを囲むように設けられた側壁部とを含み、該側壁部と上記傾動部とが、該底部に略平行に設けられた板ばねで接続されたことが好ましい。
かかる板ばねを供えることにより、傾動部の横方向のずれを防止できる。特に、人工衛星に搭載する場合、打ち上げ時の外乱力(振動)に対して傾動装置を保護することができる。
【0012】
また、本発明は、上記ベース部が略円板状の底部を有し、更に、該底部の外周に沿って略等間隔で配置された複数の柱状部と、隣接する該柱状部の間に該底部に略平行に渡された板ばねとを含み、上記屈曲部が、該板ばねを介して該板ばね上に載置された上記傾動部に固定されたことを特徴とする傾動装置でもある。
傾動装置をかかる構造とすることにより、傾動装置の小型、軽量化が可能となる。
【0013】
上記傾動部は、上記板ばねの上から内方に向かって上記ベース部の半径方向に延びたアーム部を、その内方の端部において互いに接続してなることを特徴とする傾動装置でもある。
かかる構造とすることにより、特に、傾動部を軽量化できるため、傾動部の傾動速度を向上させることができる。また同時に、軽量化によって、外乱加速度が加わったときに板ばねに加わる力が軽減されるので、板ばねの強度余裕が増すなどいっそうの信頼性向上が図られる。
【0014】
上記アクチュエータは、複数の圧電体が該アクチュエータの長手方向に積層された積層圧電アクチュエータであることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる、全体が100で示される傾動装置の上面図である。また、図2は、図1のI−I方向の断面図である。図1、2中、図9と同一符号は同一又は相当箇所を示す。
本実施の形態にかかる傾動装置100では、従来の傾動装置300と同様に、ベース1の底部上に圧電アクチュエータ(ピエゾアクチュエータ)2が固定されている。圧電アクチュエータ2は、3箇所にそれぞれが略平行になるように固定されている。図1、2に示すように、圧電アクチュエータ2の中には圧電体が積層されており、かかる圧電体に電圧を印加することにより、圧電アクチュエータ2を長手方向(縦方向)に伸縮させることができる。
【0016】
ベース部1の底部上には、圧電アクチュエータ2を囲むように側壁部が設けられている。図1に示すように、配置方向を約90度ずつ変えた4つの板ばね3が側壁部の上部に設けられ、他方で傾動部4に接続されている。各板ばね3は、ベース部1の底部と略平行に配置される。
傾動部4の裏面には屈曲部(フレクスチュア部)が固定5されている。屈曲部5は、略直交する2方向に、2組の対向する切り込み51を有する。切り込み51は横方向(圧電アクチュエータ2の長手方向に対して垂直な方向)に形成されている。屈曲部5としては、この他に、縮径構造や周溝構造の屈曲部を用いることもできる。
屈曲部5の先端には略半球状の凹部92が設けられ、一方、圧電アクチュエータ2の上には、かかる凹部92と嵌合する略半球状の突起部91が設けられている。突起部91と凹部92からなる接合部は、略半球状の接合面が滑ることにより接合部が屈曲する。なお、凹部92は、略半球形状よりやや浅い球面であることは好ましい。
【0017】
傾動部4の中央にはばね6が固定され、その先端に設けられたねじ7は、ベース部1の底部の略中央に設けられた孔部(図示せず)を貫通して、ナット8と噛み合わっている。ナット8をねじ7にねじ込むことにより、ばね6が傾動部4を引っ張り、ナット8のねじ込みの程度を調整することにより傾動部4を引っ張る力が調整できる。傾動部4は板ばね3でベース1の側壁部に固定されているため、横方向には移動できないが縦方向にはある程度移動できる。
【0018】
本実施の形態1では、ねじ7で傾動部4を引っ張らない状態で、接合部9の接合角を調整し、屈曲部5や圧電アクチュエータ2に曲げ応力がかからないようにする。
即ち、ベース部1の底部とベース部1の側壁部に接続された傾動部4とが平行でない場合や、圧電アクチュエータ2の長さにばらつきがある場合には、圧電アクチュエータ2の軸方向(長手方向)と、屈曲部5の軸方向とが一直線にならず、傾く場合がある。
かかる傾きは圧電アクチュエータ2に曲げ応力を与え、圧電アクチュエータ2の破壊につながる。また、従来の傾動装置300のように、かかる傾きを屈曲部5が屈曲することにより緩和した場合には、傾動部4の組立て後に、アクチュエータ伸縮により傾動できる傾動角度が制限されていた。
そこで、傾動装置100では、かかる傾きを、接合部9の接合面を滑らすことにより緩和する。続いて、ナット7でねじ8を締めることによりばね6で傾動部4が引っ張られ、接合部9の突起部91が凹部92に押さえつけられて、接合面が固定される。
【0019】
次に、傾動装置100の組立工程を簡単に説明する。
上述のように、ベース部1の底部に、3つの圧電アクチュエータ2をそれぞれ略平行になるように固定する。圧電アクチュエータ2の高さが異なる場合には、圧電アクチュエータ2と底部との間に、スペーサ(図示せず)を挿入して、圧電アクチュエータ2の高さを等しくしても良い。圧電アクチュエータ2の上には、略半球状の突起部91が設けられている。
【0020】
続いて、所定の位置に屈曲部5が設けられた傾動部4が、圧電アクチュエータ2の上に載置される。屈曲部5の下には、略半球状の凹部92が設けられており、突起部91に凹部92が嵌るように圧電アクチュエータ2が載置される。
なお、圧電アクチュエータ2上に屈曲部5を載せた後に、屈曲部5の上に傾動部4を接続してもかまわない。
傾動部4の周りには、板ばね3を固定しておき、かかる板ばね3で傾動部4とベース部1の側壁部とを接続する。ここで、ベース部1の側壁部の高さは、アクチュエータ2に接合部9を介して屈曲部5を接続した高さと、略同一かやや大きく設計されている。
【0021】
図2に示すように、傾動部4の中央部には、先端にねじ7が設けられたばね6を固定しておき、ベース部1の側壁部に傾動部4を固定した状態で、ベース部1の底部に設けた孔部(図示せず)にねじ7が通るようにする。かかる構造により与圧機構が形成され、ねじ7をナット8で締めることにより、傾動部4を下方に引っ張ることができる。
【0022】
傾動部4に引っ張り圧力(与圧)を加えないか、小さな圧力のみを加えた状態では、接合部9の接合面を滑らすことができる。この状態で、圧電アクチュエータ2や屈曲部5に曲げ応力がかからないように、接合面の接合角度を調整する。
【0023】
次に、ナット8を締めることにより、縦方向の圧力を接合面に加え、接合面を滑らなくして接合部9の接合角度を固定し、傾動装置100の組み立てが完了する。なお、圧電アクチュエータ2は剛性が高いため、圧電アクチュエータ2に縦方向の圧力を加えて接合部9を固定しても、圧電アクチュエータ2が湾曲することはなく、縦方向にアクチュエータが収縮する量もわずかで無視できる程度である。かかる状態では圧電アクチュエータ2に曲げ応力がかかっていないため、圧電アクチュエータ2の破壊を防止できる。また、屈曲部5も屈曲していないため、傾動部4の傾動角度が屈曲部5の屈曲角度に制限されることもない。
【0024】
なお、本実施の形態では、図1に示すように、傾動部4の中心に対して等価な位置に3つの圧電アクチュエータ2を設けている。従って、かかる3つの圧電アクチュエータ2の長さをそれぞれ調整することにより、図1のθx及び/又はθyの方向に傾動部4を傾動することができる。なお、傾動部4の傾動角度を調整するための圧電アクチュエータ2の伸縮は微小量であり、接合部9には十分な面圧がかけられているので、かかる伸縮により接合部9の接合面が滑ることはない。
従って、傾動装置100を、反射光の光軸方向を制御するティップティルトミラーとして用いる場合には、傾動部4の上に反射ミラー(図示せず)を載置することにより、θx、θyの方向に傾動部4を傾けて反射ミラーの反射光の光軸を微調整することができる。
【0025】
このように、本実施の形態にかかる傾動装置100では、屈曲部(フレクスチュア部)5が初期状態で屈曲していないため、広い傾動角度の範囲で傾動部4を傾動させることができる。
また、屈曲部5の弾性変形を用いて傾動部4を傾動させるため、傾動角度の線形性に優れ、高精度な傾動角度の調整が可能となる。
また、傾動装置100の組み立て時に、圧電アクチュエータ2の軸線と、屈曲部9の軸線との傾きを、接合部9の接合角度を調整することにより吸収できるため、傾動装置100に用いられる部品の加工精度を緩和できる。
また、傾動装置100では、縦方向の剛性の高い圧電アクチュエータ2を用いるために、装置全体としても縦方向の剛性が高くなる。また、四方に設けられた板ばね3で傾動部4をベース部1の側壁部に固定するため、傾動装置100の横方向の変位(外乱力)に対する強度が高く、外乱振動等で横方向の力が加わった場合にも、傾動部3の横方向のずれを防止できる。従って、例えば、傾動装置100を人工衛星搭載用に使用した場合、ロケット打ち上げ時に傾動部を固定して打ち上げ時の振動から傾動装置を保護するために必要であった「ロンチロック機構」が不要となり、軽量で信頼性の高い人工衛星搭載用傾動装置とすることができる。
【0026】
図3、4は、傾動装置100に使用できる他の圧電アクチュエータ2、屈曲部5及び接合部9の組合せ構造であり、図1、2と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
【0027】
図3の構造では、ベース部1の底部上に接合部9が配置され、その上に、圧電アクチュエータ2、屈曲部5が配置されている。圧電アクチュエータ2は、屈曲部5を介して傾動部4に接続されている。
一方、図4の構造では、ベース部1の底部及び傾動部4にそれぞれ屈曲部5、第2屈曲部15が設けられ、その間に、接合部9、第2接合部19を介して圧電アクチュエータ2が挟み込まれている。
このような構造を傾動装置100に適用しても、上述のような効果を得ることができる。特に、図4の構造では、傾動部4に対して横方向に大きな力がかかり、板ばね3では支持できずに傾動部4が横方向にずれた場合であっても、上下ペアの屈曲部が屈曲することによって、アクチュエータが傾いて横ずれに追従することができるので、せん断応力に弱い圧電アクチュエータ2を保護することができる。
【0028】
図5は、本実施の形態にかかる他の傾動装置110の断面図であり、図1、2と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。傾動装置110では、ばね6に代えて、可撓性のロッド10と圧縮ばね11を用いてベース部1の底部方向に傾動部4を引っ張っている。
【0029】
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2にかかる、全体が200で示される傾動装置の斜視図である。また、図7は、図6のX方向から見た側面図であり、図8は、図6のY方向から見た場合の上面図である。図中、図1、2と同一符号は、同一又は相当箇所を示す。
【0030】
傾動装置200では、円板状のベース部21の上に、3つの柱状部22が設けられている。柱状部22は、ベース部21の外周に沿って約120°毎に配置されている。傾動装置200では、ベース部21、柱状部22が、傾動装置100のベース部1の底部、側壁部にそれぞれ対応する。
【0031】
各柱状部22の間を渡るように、3つの板ばね23が設けられている。板ばね23の上には傾動部24が載置されている。傾動部24は、ベース部21の半径方向に延びた3つのアーム部(図示せず)が中央で1つに接合された形状であり、3つのアーム部がそれぞれの板ばね23上に載っている。
【0032】
かかる構造を用いることにより、傾動部24が横方向にずれるのを防止できる。一方、板ばね23が撓むことにより、傾動部24は縦方向に変位することができる。
【0033】
板ばね23の下には屈曲部5が固定され、また、屈曲部5の下方のベース部21上には圧電アクチュエータ2が設けられている。屈曲部5と圧電アクチュエータ2との間は、略半球状の突起部と略半球状の凹部(図示せず)からなる接合部9により接合されている。上述の傾動装置100と同様に、圧電アクチュエータ2と屈曲部5との軸線の傾きは、接合部9により吸収される。
【0034】
なお、図示していないが、傾動装置100と同様に、傾動装置200はばね6等の与圧機構を有し、傾動部24をベース部21に向かって引っ張ることにより、接合部9の接合面を固定することができる。
また、それぞれの圧電アクチュエータ2を伸縮させることにより、圧電アクチュエータ2上の板ばね23が撓み、板ばね23上の傾動部24を傾動させることができる。
【0035】
図7、8には、傾動部24上に載置された反射ミラー25を示す。このように、傾動部24の上に反射ミラー25を設けることにより、反射ミラー25の光軸を微調整することができる。
特に、本実施の形態にかかる傾動装置200では、同一寸法の反射ミラー25に対して、これを保持する傾動部24の面積を小さくして傾動部24の軽量化を図ることができる。このため、傾動部24をより高速で傾動させることができる。
また、柱状部22と板バネ9が略円周上に交互に並ぶ形状とすることで、ベース部21の外形寸法を小さくすることができ、傾動装置200を小型化できる。また、ベース部21が側壁部を有しないため、傾動装置200の軽量化も可能となる。
【0036】
なお、本実施の形態では、3つの柱状部22を設けたが、4以上の柱状部22を、ベース部21の外周に沿って略等間隔に配置し、それぞれの間に板ばね23を設けても構わない。
また、図3、4に示すような構造を適用してもよく、更には、図5に示すような与圧機構を適用しても構わない。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にかかる傾動装置では、広い角度範囲において高精度に傾動部の傾動角度を制御することができる。
【0038】
また、本発明にかかる傾動装置では、外乱振動等に対する耐性を高くすることができる。
【0039】
また、本発明にかかる傾動装置では、小型化、軽量化された傾動装置を得ることができる。
【0040】
また、本発明にかかる傾動装置では、その部品の作製精度を緩和できるので、安価な傾動装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる傾動装置の上面図である。
【図2】 図1のI−I方向の断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1にかかる傾動装置の部分断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1にかかる傾動装置の部分断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1にかかる他の傾動装置の断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態2にかかる傾動装置の斜視図である。
【図7】 図6のX方向の側面図である。
【図8】 図6のY方向の上面図である。
【図9】 従来の傾動装置の部分断面図である。
【図10】 従来の傾動装置の部分断面図である。
【符号の説明】
1 ベース部、2 圧電アクチュエータ、3 板ばね、4 傾動部、5 屈曲部、6 ばね、7 ねじ、8 ナット、9 接合部、100 傾動装置。

Claims (8)

  1. 複数のアクチュエータに載置された傾動部を含む傾動装置であって、
    底部を有するベース部と、
    該ベースの底部に対して略垂直に設けられた、長手方向の長さがそれぞれ可変である複数のアクチュエータと、
    該アクチュエータ上にそれぞれ搭載された屈曲部と、
    該屈曲部に固定され、該アクチュエータの長さを変えて傾動させる傾動部と、該傾動部を該ベース部の底部方向に引っ張って、該アクチュエータを長手方向に加圧する与圧部とを含み、
    更に、該アクチュエータに接続された略半球状の突起部と該突起部と嵌合する略半球状の凹部とからなる接合部を含み、
    該屈曲部が屈曲しないように該接合部の該突起部と該凹部とを嵌合させて、該与圧部を用いて該接合部を加圧し、該突起部を該凹部に固定したことを特徴とする傾動装置。
  2. 上記アクチュエータと上記屈曲部との間に上記接合部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の傾動装置。
  3. 更に、上記ベース部の底部上に第2屈曲部が固定され、該第2屈曲部と上記アクチュエータとの間に第2接合部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の傾動装置。
  4. 上記アクチュエータと上記ベース部の底部との間に上記接合部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の傾動装置。
  5. 上記ベース部が、上記底部と、該底部上に上記アクチュエータを囲むように設けられた側壁部とを含み、該側壁部と上記傾動部とが、該底部に略平行に設けられた板ばねで接続されたことを特徴とする請求項1に記載の傾動装置。
  6. 上記ベース部が略円板状の底部を有し、
    更に、該底部の外周に沿って略等間隔で配置された複数の柱状部と、隣接する該柱状部の間に該底部に略平行に渡された板ばねとを含み、
    上記屈曲部が、該板ばねを介して該板ばね上に載置された上記傾動部に固定されたことを特徴とする請求項1に記載の傾動装置。
  7. 上記傾動部が、上記板ばねの上から内方に向かって上記ベース部の半径方向に延びたアーム部を、その内方の端部において互いに接続してなることを特徴とする請求項6に記載の傾動装置。
  8. 上記アクチュエータが、複数の圧電体が該アクチュエータの長手方向に積層された積層圧電アクチュエータであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の傾動装置。
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