JP3731095B2 - 冷凍装置の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍装置の制御装置に関し、特に、チリングユニットを備えた冷凍装置の運転制御対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、チリングユニットを備えた空気調和装置には、特開平7−55206号公報に開示されているように、圧縮機と四路切換弁と熱源用熱交換器と電動膨張弁と利用側熱交換器とが順に接続されて構成されているものがある。そして、利用側熱交換器に水系統が接続されて冷水や温水などの調和水を生成し、該調和水をファンコイルユニット等に循環させている。
【0003】
上記空気調和装置におけるチリングユニットの制御は、チリングユニットに専用コントローラを接続すると共に、該専用コントローラにリモコンを接続し、該リモコンとチリングユニットとの間で制御信号を授受して行ってするようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した空気調和装置において、従来、専用コントローラとチリングユニットとの間では、運転信号や停止信号などの制御信号をそれぞれ個別に専用回線で行っているため、運転制御の向上及び省エネルギ化を十分に図ることができないという問題があった。
【0005】
つまり、例えば、図25に示すように、水系統(a)に複数のチリングユニット(b,…)が接続される一方、該各チリングユニット(b,…)にはコントローラ(c)が接続されている。該コントローラ(c)は、CPU(d)に出力部(e)と入力部(f)の他、操作部(g)と表示部(h)が接続されて構成されている。このコントローラ(c)の出力部(e)は各チリングユニット(b,…)の運転用接点(i)及び停止用接点(j)に接続され、また、入力部(f)には、異常用接点(k)が接続されると共に、出口温度センサから温度信号(m)が入力されている。
【0006】
上記各チリングユニット(b,…)の運転信号や停止信号をそれぞれ情報内容ごとに個別の専用回線で送信しているので、コントローラ(c)の出力部(e)と各チリングユニット(b,…)の運転用接点(i)及び停止用接点(j)とが2本の信号線(n,…)で接続され、入力部(f)と異常用接点(k)とが2本の信号線(n,…)で接続されている。この結果、各種の制御を行うために多数の信号線(n,…)が必要であった。
【0007】
したがって、負荷の増大に伴って複数台のチリングユニット(b,…)を設置する場合、台数の増加にしたがって信号線(n,…)が極めて多くなり、配線工事などが極めて煩雑になる。そこで、配線工事などの施工性の向上を図るために、信号線(n,…)を極力少なくする必要があるが、これでは、多数の制御情報を授受することができないことから、チリングユニット(b,…)の運転制御の向上を図ることができないという問題があった。
【0008】
また、上記チリングユニット(b,…)の能力制御を各チリングユニット(b,…)に委ねているため、複数台のチリングユニット(b,…)を設けた場合、本来、1台のチリングユニット(b)の運転で負荷に対応し得るにも拘らず、2台のチリングユニット(b,b)が運転する場合も起こり得ることから、省エネルギ化が不十分であった。
【0009】
特に、この場合、上述したチリングユニット(b,…)とコントローラ(c)との間の伝送方式に拘らず省エネルギ化を図ることができないという問題があった。
【0010】
また、複数台のチリングユニット(b,…)を設けた場合、運転台数や、各チリングユニット(b,…)における圧縮機の実稼働時間を平準化するための平準化制御等の台数制御を行う必要がある。この場合、コントローラ(c)が出力する運転信号に基づき、各チリングユニット(b,…)の運転時間の情報を得て、この運転時間の少ないチリングユニット(b,…)から順次起動することが考えられる。
【0011】
しかしながら、これでは、圧縮機が停止しているサーモオフ状態も運転時間に含まれることから、正確な平準化制御を行うことができないという問題があり、特に、従来の伝送方式では、多数のデータ伝送を円滑に行うことができないので、平準化制御等の運転制御を正確に行うことができないという問題がある。
【0012】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、チリングユニットと制御ユニットとのデータ伝送を容易に行えるようにする一方、チリングユニットの運転台数を効率よく制御し得るようにすることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
−発明の概要−
本発明は、複数台のチリングユニット(2a〜2d)と制御ユニット(50)とを通信ライン(40)によって接続して双方向にデータ伝送可能なデータ回路網(41)を構成する。更に、各チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を制御すると共に、各チリングユニット(2a〜2d)の運転を各チリングユニット(2a〜2d)のサーモオン回数に基づきローテーション制御する。ローテーション制御は、前回までの冷凍運転時におけるサーモオン回数が少ないチリングユニット(2a〜2d)から優先的にサーモオン状態にし、各チリングユニット(2a〜2d)の実稼働を平準化する。
【0014】
−発明の特定事項−
具体的に、図1及び図24に示すように、請求項1記載の発明が講じた手段は、先ず、液系統(30)を流れる調和液を所定温度に調節する複数台のチリングユニット(2a〜2d)が該液系統(30)に接続された構成としている。上記各チリングユニット(2a〜2d)には、チリングユニット(2a〜2d)より流出する調和液の出口温度に基づく負荷に対応して冷凍運転の能力制御を行う能力制御手段(27)が設けられている。加えて、冷凍運転時に、チリングユニット(2a,…)の調和液の出口温度に基づいて所定台数のチリングユニット(2a,…)の運転を許可する運転許可状態と、運転を禁止する運転禁止状態とに各チリングユニット(2a〜2d)を制御すると共に、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)のうちの1台のみを能力制御手段(27)による能力可変状態にし、他の運転許可状態のチリングユニット(2b,…)が存在する場合には、該チリングユニット(2b,…)を能力固定状態にして運転台数を制御する運転制御手段(51)が設けられている。
【0015】
更に、冷凍運転時のチリングユニット( 2a 2d )における圧縮機が駆動しているサーモオン状態と、圧縮機が停止しているサーモオフ状態とに基づき、各冷凍運転時に、前回までの冷凍運転時における各チリングユニット( 2a 2d )のサーモオン回数に基づく判定値が最も小さいチリングユニット( 2a )を親機に設定すると共に、他のチリングユニット( 2b 2d )を子機に設定し、運転開始毎に親機を優先的にサーモオン状態に制御する一方、サーモオン回数に基づく判定値の小さい子機から順に起動するように運転制御手段( 51 )にサーモオン制御の順序信号を出力する平準化手段( 52 )が設けられている。
【0016】
上記の発明特定事項により、請求項1記載の発明では、伝送方式に拘らず、運転制御手段(51)は、各チリングユニット(2a〜2d)の出口温度の温度データを受け、チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を制御する。そして、複数のチリングユニット(2a,…)が運転中の場合、1台のチリングユニット(2a)が能力制御手段(27)による能力制御を実行し、他のチリングユニット(2b,…)が最大能力で運転を行い、装置全体の運転能力を負荷に対応させる。
【0017】
更に、上記チリングユニット( 2a 2d )のサーモオン状態とサーモオフ状態とに基づき、平準化手段( 52 )が、各冷凍運転時に、各チリングユニット( 2a 2d )の運転をローテーション制御し、前回までの冷凍運転時における各チリングユニット( 2a 2d )のサーモオン回数に基づく判定値が最も小さいチリングユニット( 2a 2d )を親機に設定すると共に、他のチリングユニット( 2a 2d )を子機に設定する。そして、平準化手段( 52 )は、運転開始毎に親機を優先的にサーモオン状態に制御する一方、負荷に応じたサーモオン回数に基づく判定値の小さい子機から順に起動するように運転制御手段( 51 )にサーモオン制御の順序信号を出力する。この結果、各チリングユニット( 2a 2d )の実稼働時間の平準化が図られることになる。
【0018】
請求項2記載の発明が講じた手段は、上記請求項1記載の発明において、チリングユニット( 2a )を制御する制御ユニット( 50 )とチリングユニット( 2a )との間では、双方向にデータ伝送可能なデータ回路網( 41 )が構成されている。
【0019】
上記の発明特定事項により、請求項2記載の発明では、チリングユニット( 2a )と制御ユニット( 50 )は、データ伝送を双方向に行う。
【0020】
請求項3記載の発明が講じた手段は、請求項1記載の発明において、チリングユニット(2a〜2d)より流出する調和液の出口温度をそれぞれ個別に検出する出口温度検出手段(12)が各チリングユニット(2a〜2d)に設けられた構成している。各チリングユニット(2a〜2d)の能力制御手段(27)は、出口温度検出手段(12)の温度データを受けて、チリングユニット(2a〜2d)より流出する調和液の出口温度が所定温度になるようにチリングユニット(2a〜2d)の能力制御を行う。一方、運転制御手段(51)は、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)から受けた出口温度検出手段(12)の温度データに基づいて液系統(30)における総調和液の往路側温度を導出し、該往路側温度が所定温度になるように各チリングユニット(2a〜2d)を運転許可状態の能力可変状態又は能力固定状態と運転禁止状態とに制御する。
【0021】
上記の発明特定事項により、請求項3記載の発明では、運転許可状態の個々のチリングユニット(2a,…)の温度データに基づいて総調和液の往路側温度を導出する。この総調和液とは、各チリングユニット(2a,…)より流出した調和液が合流した後の調和液をいい、この合流部以降の総調和液の温度を導出する。その後、この往路側温度が所定温度になるように各チリングユニット(2a〜2d)の運転状態を制御する。つまり、負荷に対応した合流部以降における総調和液の温度を個々のチリングユニット(2a,…)の出口温度検出手段(12)によって導出する。
【0022】
請求項4記載の発明が講じた手段は、上記請求項3記載の発明において、運転制御手段(51)は、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)における温度データを各チリングユニット(2a,…)の運転能力に応じて補正して総調和液の往路側温度を導出する構成としている。
【0023】
上記の発明特定事項により、請求項4記載の発明では、各チリングユニット(2a,…)の運転能力が異なっていても、合流部における総調和液の温度が正確に導出される。
【0024】
請求項5記載の発明が講じた手段は、上記請求項1記載の発明において、平準化手段(52)は、子機がサーモオンしている状態から負荷が低下すると、先にサーモオンした子機から順に運転禁止状態に制御する一方、親機がサーモオンしている状態で負荷が再び増加すると、先に運転禁止状態になった子機よりサーモオンするように運転制御手段(51)にサーモオンオフ制御の順序信号を出力する構成としている。
【0025】
上記の発明特定事項により、請求項5記載の発明では、冷凍運転時に負荷が低下すると、先にサーモオンした子機から順に運転禁止状態に制御する一方、逆に、負荷が再び増加すると、先に運転禁止状態になった子機よりサーモオンするように平準化手段(52)が運転制御手段(51)にサーモオンオフ制御の順序信号を出力する。この結果、稼働するチリングユニット(2a〜2d)の偏りが阻止されることになる。
【0026】
請求項6に係る発明が講じた手段は、上記請求項1の発明において、平準化手段(52)は、冷凍運転時の負荷が低下すると、先にサーモオンしたチリングユニット(2b〜2d)から順に運転禁止状態に制御する一方、負荷が再び増加すると、先に運転禁止状態になったチリングユニット(2b〜2d)よりサーモオンさせる構成としている。
【0027】
上記の発明特定事項により、請求項6記載の発明では、各冷凍運転時において、各チリングユニット(2a〜2d)の圧縮機の稼働時間が平準化されることになる。
【0028】
請求項7記載の発明が講じた手段は、上記請求項1記載の発明において、サーモオン回数をサーモオン状態の継続時間に応じて増大補正する補正信号を平準化手段(52)に出力する補正手段(53)を備えた構成としている。
【0029】
上記の発明特定事項により、請求項7記載の発明では、チリングユニット(2a〜2d)が連続してサーモオン状態にあると、補正手段(53)が、サーモオン回数を増大するようにする。この結果、チリングユニット(2a〜2d)における圧縮機の稼働時間がサーモオン回数に反映されることになる。
【0030】
請求項8記載の発明が講じた手段は、上記請求項1記載の発明において、平準化手段(52)は、以前の冷凍運転時におけるサーモオン回数の差分に基づいて判定値を導出する構成としている。
【0031】
上記の発明特定事項により、請求項8記載の発明では、平準化手段(52)がサーモオン回数の差分を利用しているので、サーモオン回数を記憶するメモリ容量の増大が防止される。
【0032】
請求項9記載の発明が講じた手段は、上記請求項3記載の発明において、上記チリングユニット( 2a )を制御する制御ユニット(50)は、調和液の出口温度を表示する表示部(6c)が設けられた構成としている。
【0033】
上記の発明特定事項により、請求項9記載の発明では、制御ユニット(50)が各チリングユニット(2a〜2d)の出口温度を表示するので、運転状況を容易に把握することができる。
【0034】
請求項10記載の発明が講じた手段は、上記請求項1記載の発明において、制御ユニット(50)は、複数のチリングユニット(2a,…)よりデフロスト運転の要求があると、予め設定された台数のチリングユニット(2a)のみが同時にデフロスト運転を実行するように所定台数のチリングユニット(2a)毎にデフロスト許可信号を出力するデフロスト制御手段(54)が設けられた構成としている。
【0035】
上記の発明特定事項により、請求項10記載の発明では、デフロスト制御手段(54)が所定台数毎に、例えば、1台又は2台毎にチリングユニット(2a,…)のデフロスト運転を許可する。この結果、多数のチリングユニット(2a,…)が同時にデフロスト運転を行うことがなく、調和液の必要以上の温度低下が抑制される。
【0036】
【発明の効果】
したがって、請求項1記載の発明によれば、データ伝送方式に拘りなく調和液の温度に対応したチリングユニット(2a〜2d)の運転台数を正確に制御することができるので、制御精度の向上を図ることができると共に、省エネルギ化を図ることができる。
【0037】
つまり、各チリングユニット(2a〜2d)を各自の能力制御手段(27)の制御に委ねると、例えば、2台のチリングユニット(2a,2b)が70%能力と40%能力で運転している状態から負荷が増大した場合、3代目のチリングユニット(2c)が運転を開始して負荷とバランスする場合がある。
【0038】
しかしながら、この場合、2台のチリングユニット(2a,2b)が共に100%能力で運転を行うと、負荷に対応し得る場合があることから、本来、2台のチリングユニット(2a,2b)を運転するのみでよいにも拘らず、3台のチリングユニット(2a,2b,2c)が運転を行うことになり、省エネルギ化を図ることができない。
【0039】
これに対し、請求項1記載の発明によれば、負荷に対して必要最小限のチリングユニット(2a,…)を運転させることができるので、省エネルギ化を確実に図ることができる。
【0040】
また、全チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を統括して制御することができるので、運転停止動作のハンチングを防止することができる。
【0041】
つまり、各チリングユニット(2a〜2d)の各自の能力制御のみでは、負荷の増大に対して1台のチリングユニット(2b)が運転を開始した直後に、他のチリングユニット(2c)が更に運転を開始する事態が生じ、例えば、調和液が冷え過ぎることになってその後に2台のチリングユニット(2b,2c)が共に運転を停止する場合があり、運転停止動作のハンチングが生じることになる。
【0042】
これに対し、請求項1記載の発明によれば、運転制御手段(51)が運転台数を統括して制御しているので、負荷の変動に対して確実に1台のチリングユニット(2b)の運転が増大又は減少することになり、正確に省エネルギ化を図ることができる。
【0043】
また、各冷凍運転毎に親機等となるチリングユニット( 2a 2d )を定めるので、各チリングユニット( 2a 2d )の稼働時間の平準化を確実に図ることができる。特に、サーモオン回数によって親機等を定めるので、圧縮機の実際の稼働時間を反映させることができることから、平準化を正確に図ることができる。
【0044】
また、サーモオン回数を計数するので、サーモオン時間を計数する場合に比してメモリ容量を少なくすることができるので、制御素子の小型化を図ることができ、逆に、他の制御データをメモリすることができるので、制御精度の向上を図ることができる。
【0045】
請求項2記載の発明によれば、制御ユニット( 50 )と各チリングユニット( 2a )との間で双方向にデータ伝送可能にデータ回路網( 41 )を構成するようにしたために、制御信号毎に信号線を設ける必要がなく、1つの通信ライン( 40 )で各種のデータを伝送することができるので、配線工事の簡略化を図ると同時に、各種の運転制御を実行することができることから、省エネルギ化を図ることができる。
【0046】
請求項3記載の発明によれば、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)の温度データに基づいて液系統(30)における総調和液の往路側温度を導出するようにしたために、総調和液の往路側温度を検出するセンサ等を別個に設ける必要がなく、構成の簡素化を図ることができると共に、部品点数の増大を防止することができる。
【0047】
請求項4記載の発明によれば、チリングユニット(2a,…)の温度データを能力に合わせて補正して液系統(30)における総調和液の往路側温度を導出するようにしたために、総調和液の往路側温度を正確に導出することができるので、チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を正確に制御することができるので、より制御精度の向上を図ることができると共に、より確実に省エネルギ化を図ることができる。
【0048】
請求項5記載の発明によれば、各冷凍運転中においては、サーモオン順に運転禁止状態にサーモオフする子機のチリングユニット(2a〜2d)を決定する一方、運転禁止状態になる順にサーモオンする子機のチリングユニット(2a〜2d)を決定するようにしたために、実際の圧縮機の稼働時間に基づき各チリングユニット(2a〜2d)の運転をローテーションさせることができ、各チリングユニット(2a〜2d)の実稼働時間の平準化を確実に図ることができる。
【0049】
請求項6記載の発明によれば、各冷凍運転時において、各チリングユニット(2a〜2d)の圧縮機の稼働時間を平準化することができるので、簡易な方法でもって平準化制御を行うことができる。
【0050】
請求項7記載の発明によれば、チリングユニット(2a〜2d)のサーモオン時間に基づいてサーモオン回数を補正するようにしたために、最も稼働時間が長くなるチリングユニット(2a〜2d)について、稼働時間をサーモオン回数に正確に反映させることができるので、より正確な平準化を行うことができる。
【0051】
請求項8記載の発明によれば、サーモオン回数の差分に基づいて親機等を定めるので、サーモオン回数自体を記憶するのに比してメモリ容量を少なくすることができる。
【0052】
請求項9記載の発明によれば、制御ユニット(50)に入口水温や出口水温等を表示する表示部(6c)を設けているので、該入口水温や出口水温等が表示され、運転状況を正確に把握することができる。
【0053】
請求項10記載の発明によれば、所定台数毎にチリングユニット(2a〜2d)のデフロスト運転を実行させるので、多数のチリングユニット(2a,…)が同時にデフロスト運転を行うことを確実に防止することができる。この結果、調和液の必要以上の温度低下を確実に抑制することができる。
【0054】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0055】
図2に示すように、冷凍装置(10)は、4台のチリングユニット(2a〜2d)を備えた空気調和装置を構成し、冷凍運転である冷房又は暖房の空調運転を行って室内を空気調和するように構成されている。
【0056】
該チリングユニット(2a〜2d)は、図示しないが、圧縮機と四路切換弁と熱源用熱交換器と感温式膨張弁及びキャピラリチューブよりなる膨張機構と利用側熱交換器とが順に接続されて成る冷媒回路を備えている。そして、上記利用側熱交換器が、液系統である水系統(30)に接続されて調和液である冷水又は温水の調和水を生成している。
【0057】
上記水系統(30)は、往路管(31)と復路管(32)を備え、該往路管(31)と復路管(32)は、各チリングユニット(2a〜2d)に分岐管(33,34,…)を介して接続されている。上記往路管(31)と復路管(32)は、図示しないが、室内に延長され、ファンコイルユニットなどの室内ユニットに接続されている。該室内ユニットは、利用側熱交換器で生成された調和水が循環して室内を冷房又は暖房する。
【0058】
更に、上記水系統(30)における復路側の各分岐管(34,34,…)には、各チリングユニット(2a〜2d)に対応して循環ポンプ(35)が設けられている。一方、図4に示すように、復路側の各分岐管(34,34,…)には入口温度センサ(11)が、往路側の各分岐管(33,33,…)には出口温度センサ(12)がそれぞれ設けられている。該入口温度センサ(11)及び出口温度センサ(12)は、各チリングユニット(2a〜2d)のケーシング内に一体に組み込まれている。該入口温度センサ(11)は、チリングユニット(2a〜2d)に流入する調和水の入口温度である入口水温を検出する入口温度検出手段を構成し、出口温度センサ(12)は、各チリングユニット(2a〜2d)より流出する調和水の出口温度である出口水温をを検出する出口温度検出手段を構成している。
【0059】
一方、上記各チリングユニット(2a〜2d)は、図3及び図4に示すように、本発明の特徴として、通信ライン(40)を介して1つのリモコン(50)が接続され、上記各チリングユニット(2a〜2d)と制御ユニットとの間は、双方向のシリアル伝送でデータ伝送を行うデータ回路網(41)が構成されている。上記通信ライン(40)の結合トポロジは、ポイントツーポイント方式のツリー形式が採用され、ノードである各チリングユニット(2a〜2d)等が順次階層関係に結合されている。
【0060】
上記通信ライン(40)は、正側信号線と負側信号線との2本の信号線より構成されている。各チリングユニット(2a〜2d)とリモコン(50)との間の伝送方式は、AMI通信方式で平衡通信方式が採用され、各チリングユニット(2a〜2d)とリモコン(50)とは、予め設定された極性で半2重の信号伝送を行うように構成されている。尚、正側信号線と負側信号線との極性は、リモコン(50)等が自動的に検出し、配線接続時に極性設定は不要な構成としている。
【0061】
上記1つのチリングユニット(2a)には、集中制御ライン(42)が接続されている。つまり、図3においては、4つのチリングユニット(2a〜2d)を示しているが、この4つのチリングユニット(2a〜2d)が1つの制御グループを構成し、この制御グループを複数設ける場合には、図示しないが、各制御グループを集中制御ライン(42)で接続すると共に、該集中制御ライン(42)に集中コントローラなどが接続される。
【0062】
尚、上記1つの制御グループは、本実施形態では、図2及び図3に示すように4つのチリングユニット(2a〜2d)で構成したが、5つ以上であってもよく、例えば、最大16台のチリングユニット(2a,2b,…)で構成してよく、この最大16台のチリングユニット(2a,2b,…)を1つの通信ライン(40)で接続してもよい。
【0063】
上記リモコン(50)は、各制御グループ毎に設けられ、各チリングユニット(2a〜2d)を制御する制御ユニットを構成している。該リモコン(50)は、図5に示すように、表示パネル(60)と操作パネル(70)とを有し、該表示パネル(60)には、運転ボタン(61)と運転表示ランプ(62)とが設けられている。上記表示パネル(60)には、第1表示部(6a)〜第4表示部(6d)が設けられている。該第1表示部(6a)は、上段に配置されて「集中管理中」などを点灯表示し、第2表示部(6b)は、左側に配置されて「ユニットナンバ」や「グループナンバ」等を8セグメント表示し、第3表示部(6c)は、中央に配置されて「出口温度」や「高圧圧力」等を8セグメント表示し、第4表示部(6d)は、左側に配置されて「ローテーション運転中」や「デマンド制御中」等を点灯表示する。
【0064】
上記操作パネル(70)には、運転モードを切り換えるための運転モードスイッチ(7a)、デマンド制御を行うためのデマンド制御スイッチ(7b)、除霜間隔を変更するための除霜間隔短縮スイッチ(7c)、設定モードを切り換えるための設定モードスイッチ(7d)、蓄熱運転と通常運転とを切り換えるための蓄熱通常スイッチ(7e)、温度調節を行うための温度調節スイッチ(7f)、ユニットナンバを切り換えるためのユニットナンバスイッチ(7g)、各表示部(6a〜6d)の表示を切り換えるための表示切換えスイッチ(7h)、現地設定等を行うための設定解除スイッチ(7i)、点検等を行うための点検調整スイッチ(7j)及び、ファンを強制的にオンする強制ファンスイッチ(7k)が設けられている。
【0065】
そして、上記第3表示部(6c)は、各チリングユニット(2a〜2d)の入口温度センサ(11)や出口温度センサ(12)から受信した調和水の入口水温や出口水温を表示する。
【0066】
上記各チリングユニット(2a〜2d)は、図4に示すように、コントローラ(21)が設けられ、該コントローラ(21)が伝送部(22)を介してリモコン(50)に接続されている。上記コントローラ(21)は、各種の電磁弁(23)や圧縮機(24)及びファン(25)に制御信号を出力する一方、入口温度センサ(11)及び出口温度センサ(12)から温度データが入力されると共に、圧力等のセンサ(26)から検知信号が入力されている。
【0067】
上記各チリングユニット(2a〜2d)のコントローラ(21)には、能力制御手段(27)が設けられ、該能力制御手段(27)は、水系統(30)の負荷に対応して冷凍運転の能力制御を行う。つまり、各チリングユニット(2a〜2d)は、ぞれぞれ独自に入口温度センサ(11)と出口温度センサ(12)との温度データに基づき、流出する調和水の出口水温が所定温度になるように運転能力を制御する。
【0068】
具体的に、上記チリングユニット(2a〜2d)は、運転能力を0%と40%と70%と100%との4段階に調節する。上記各チリングユニット(2a〜2d)は、冷水生成や温水生成を行う空調運転時において、圧縮機が駆動しているサーモオン状態と、圧縮機が停止しているサーモオフ状態とに変更可能に構成されている。
そして、上記チリングユニット(2a〜2d)は、運転能力の0%の状態がサーモオフ状態になり、サーモオン状態では運転能力が40%と70%と100%とに変化する。
【0069】
尚、上記サーモオン及びサーモオフは、冷房運転時においては、調和水の出口水温が所定温度である設定温度Tsに対して所定値(例えば、1℃)以上に高くなると(Ts+1℃)、圧縮機を駆動し、逆に、設定温度に対して所定値(例えば、1℃)以上に低くなると(Ts−1℃)、圧縮機を停止することをいう。また、暖房運転時においては、調和水の出口水温が所定温度である設定温度に対して所定値(例えば、1℃)以上に低くなると(Ts−1℃)、圧縮機を駆動し、逆に、設定温度に対して所定値(例えば、1℃)以上に高くなると(Ts+1℃)、圧縮機を停止することをいう。
【0070】
更に、上記各チリングユニット(2a〜2d)は、各空調運転時毎のサーモオン回数を記憶してサーモオン回数のデータ信号を通信ライン(40)に出力するように構成されている。
【0071】
上記リモコン(50)には、本発明の特徴として、各チリングユニット(2a〜2d)の運転制御手段(51)と各チリングユニット(2a〜2d)の圧縮機の実稼働時間の平準化手段(52)とが設けられている。
【0072】
この運転制御手段(51)は、通信ライン(40)を介して各チリングユニット(2a〜2d)との間で制御データを送受信し、各チリングユニット(2a〜2d)の状態制御を行うように構成されている。つまり、上記運転制御手段(51)は、各チリングユニット(2a〜2d)の入口温度センサ(11)と出口温度センサ(12)との温度データを受けて、各チリングユニット(2a〜2d)より流出する調和水の出口水温が所定温度になるように各チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を制御する。
【0073】
具体的に、運転制御手段(51)は、冷凍運転時に、調和水の出口水温に基づいて所定台数のチリングユニット(2a,…)の運転を許可し、運転許可状態に制御すると共に、他のチリングユニット(2d,…)の運転を禁止する強制サーモオフ信号を出力し、運転禁止状態(強制サーモオフ)に制御する。更に、運転制御手段(51)は、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)のうちの1台のみが能力可変に能力制御手段(27)による能力制御を実行する能力可変状態に制御し、他の許可状態のチリングユニット(2b,…)が存在する場合には、該チリングユニット(2b,…)を最大能力に固定するように強制サーモオン信号を出力し、能力固定状態(強制サーモオン)に制御する。
【0074】
尚、ここでいう運転禁止状態(強制サーモオフ)及び運転許可状態は、例えば、各チリングユニット(2a,…)自体は運転している状態であるものの、各チリングユニット(2a,…)における圧縮機の運転を禁止する状態及び、各チリングユニット(2a,…)における圧縮機の運転を許可する状態をいう。また、能力可変状態及び能力固定状態(強制サーモオン)は、各チリングユニット(2a,…)における圧縮機の能力が可変な状態及び、各チリングユニット(2a,…)における圧縮機の能力が固定された状態をいう。
【0075】
上記平準化手段(52)は、各チリングユニット(2a〜2d)からのサーモオン回数のデータ信号に基づき、各空調運転時に、前回までの空調運転時における各チリングユニット(2a〜2d)のサーモオン回数に基づく判定値が最も小さいチリングユニット(2a〜2d)を親機に設定すると共に、他のチリングユニット(2a〜2d)を子機に設定し、運転開始毎に親機を優先的にサーモオン状態に制御する一方、サーモオン回数に基づく判定値の小さい子機から順に起動するように運転制御手段(51)にサーモオン制御の順序信号を出力する。
【0076】
更に、上記平準化手段(52)は、子機のチリングユニット(2b〜2d)がサーモオンしている状態から負荷が低下すると、先にサーモオンした子機のチリングユニット(2b〜2d)から順に状態運転禁止状態(強制サーモオフ)に制御する一方、上記親機のチリングユニット(2a)がサーモオンした状態で負荷が再び増加すると、先に運転禁止状態になった子機のチリングユニット(2b〜2d)よりサーモオンさせ、親機のチリングユニット(2a)を強制サーモオン(能力固定状態)に制御するように運転制御手段(51)にサーモオンオフ制御の順序信号を出力する。
【0077】
つまり、上記平準化手段(52)は、4つのチリングユニット(2a〜2d)における圧縮機の実稼働時間を平準化するように各チリングユニット(2a〜2d)のサーモオン状態がローテーションするようにしている。
【0078】
そして、上記平準化手段(52)は、以前の空調運転時におけるサーモオン回数の差分に基づいて判定値を導出している。
【0079】
−冷凍装置(10)の運転動作−
次に、上記冷凍装置(10)における各チリングユニット(2a〜2d)の運転動作について、図6〜図8のタイミング図及び図9〜図12の伝送シーケンス図に基づいて説明する。
【0080】
先ず、リモコン(50)と各チリングユニット(2a〜2d)は、通信ライン(40)を介して双方向にデータ伝送を行い、各チリングユニット(2a〜2d)の運転状態を制御する。そこで、上記チリングユニット(2a〜2d)の制御動作を図9〜図12の伝送シーケンス図を用いて説明する。
【0081】
この図9〜図12におけるステップST1において、各チリングユニット(2a〜2d)の電源を投入すると、リモコン(50)は、1つの制御グループにおける1つのチリングユニット(2a)から給電され、通信ライン(40)を介してデータ伝送を行う。次に、ステップST2において、オートチューニング処理を行い、各チリングユニット(2a〜2d)に通信用アドレスであるユニットナンバを自動的に設定する。つまり、通信用のリモコングループ制御を行うための親機及び子機を各チリングユニット(2a〜2d)に設定する。尚、このリモコングループ制御の親機及び子機は、後述するローテーション制御のための親機及び子機とは異なるものである。
【0082】
その後、ステップST3に移り、リモコン(50)は各機器の情報を収集し、具体的に、リモコン(50)は、循環ポンプ(35)が各チリングユニット(2a〜2d)に単独に設定されているか等の仕様データの要求信号を出力し、各チリングユニット(2a〜2d)は、仕様データを返信する。
【0083】
リモコン(50)は、初回の空調運転時においては、上述したリモコングループ制御の親機と子機の設定信号を各チリングユニット(2a〜2d)に送信し、各チリングユニット(2a〜2d)は親子データをリモコン(50)に返信する。例えば、初回の空調運転時において、リモコン(50)は、ユニットナンバの最も若いチリングユニット(2a)を親機に設定し、他のチリングユニット(2b〜2d)を子機に設定し、ユニットナンバ順に第1子機から第3子機に設定する。
【0084】
次に、上記全チリングユニット(2a〜2d)に強制サーモオフ信号を出力し、全チリングユニット(2a〜2d)を運転禁止状態にする一方、該全チリングユニット(2a〜2d)は強制サーモオフ信号の受信後、返信データをリモコン(50)に返信する。
【0085】
上述した情報収集を行った後、ステップST4においてイニシャル伝送処理を行い、ステップST5に移り、ローテーション制御を開始する。つまり、リモコン(50)は、全チリングユニット(2a〜2d)に、何れのチリングユニット(2a〜2d)がローテーション制御の親機であるかを示す親機の設定信号を送信し、各チリングユニット(2a〜2d)は設定データをリモコン(50)に返信する。
【0086】
続いて、ステップST6に移り、ローテーションの定期処理を実行し、リモコン(50)は、各チリングユニット(2a〜2d)に出口水温の要求信号をそれぞれ送信し、各チリングユニット(2a〜2d)はリモコン(50)に対して出口水温の温度データを返信する。以後、上記出口水温の温度データの要求は、60秒毎に行い、各チリングユニット(2a〜2d)が出口水温の温度データをリモコン(50)に送信する。
【0087】
上記各処理を実行した後、ステップST7に移り、空調運転を行う場合の処理を実行する。リモコン(50)は、運転ボタン(61)が押されると、全チリングユニット(2a〜2d)に運転指令信号を送信し、各チリングユニット(2a〜2d)は、運転指令の受付信号をリモコン(50)に返信する。リモコン(50)は、親機のチリングユニット(2a)に対して強制サーモオフの解除指令信号を送信し、親機のチリングユニット(2a)は、強制サーモオフの解除指令の受付信号をリモコン(50)に返信する。尚、この強制サーモオフは、各チリングユニット(2a〜2d)が独自に運転を開始しないように運転の停止状態を保持するものであるので、先ず、この強制サーモオフを解除する。
【0088】
次に、ステップST8に移り、サーモオン制御する場合には、次の処理を実行する。リモコン(50)は、各チリングユニット(2a〜2d)に調和水の出口水温の要求信号を送信し、チリングユニット(2a〜2d)はリモコン(50)に出口水温の温度データを返信する(60sec毎の定期処理)。
【0089】
少なくとも1台のチリングユニット(2a)がサーモオンしている状態で負荷が増大し、他のチリングユニット(2b〜2d)をサーモオンさせる場合、リモコン(50)は、現在サーモオンしているチリングユニット(2a)に強制サーモオンの指令信号を送信し、サーモオンしているチリングユニット(2a)は、強制サーモオンの受付信号をリモコン(50)に返信する。尚、この強制サーモオンは、チリングユニット(2a〜2d)をフルロード(運転能力100%)に保持するものであるので、ロードダウン等の能力制御が禁止される。
【0090】
リモコン(50)は、これからサーモオンさせるチリングユニット(2b)に対して強制サーモオフの解除指令信号を送信し、このチリングユニット(2b)は、強制サーモオフの解除指令の受付信号をリモコン(50)に返信し、能力可変状態になって能力制御を実行する。
【0091】
一方、ステップST9に移り、サーモオフ制御する場合には、次の処理を実行する。リモコン(50)は、各チリングユニット(2a〜2d)に出口水温の要求信号を送信し、各チリングユニット(2a〜2d)はリモコン(50)に出口水温の温度データを返信する。
【0092】
上記負荷が減少し、チリングユニット(2a〜2d)をサーモオフさせる場合、つまり、チリングユニット(2a〜2d)を運転禁止状態にする場合、リモコン(50)は、運転を禁止させるチリングユニット(2d)に強制サーモオフの指令信号を送信し、この運転禁止状態になるチリングユニット(2d)は、強制サーモオフの受付信号をリモコン(50)に返信する。
【0093】
また、親機のチリングユニット(2a)のみがサーモオンしている状態においては、この親機のチリングユニット(2a)は、独自に能力制御を行うので、出口水温の温度データに基づいて、サーモオフ(能力0%)とサーモオン(能力40%以上)とに変化する。
【0094】
その後、ステップST10に移り、空調運転の停止、つまり、運転の終了を行う場合には、次の処理を実行する。リモコン(50)は、運転ボタン(61)が押されると、各チリングユニット(2a〜2d)に運転停止信号を送信し、各チリングユニット(2a〜2d)はリモコン(50)に運転停止の受付信号をリモコン(50)に返信する。
【0095】
リモコン(50)は、全チリングユニット(2a〜2d)に対して強制サーモオフの指令信号を送信し、この全チリングユニット(2a〜2d)は、強制サーモオフの受付信号をリモコン(50)に返信し、ステップST11において、空調運転の停止処理を行う。
【0096】
この空調運転の停止によって1回の空調運転が終了し、再び運転ボタン(61)が押されて空調運転を行う場合には、ステップST1からの動作が行われることになる。
【0097】
そこで、上述したサーモオン及びサーモオフ等の動作に関し、冷房時の冷水を生成している空調運転について図6〜図8のタイミング図に基づき詳述する。尚、この図6〜図8は、運転許可状態のうち、能力100%に固定された強制サーモオン(能力固定状態)をXで示し、能力可変状態をYで示す一方、運転が禁止された強制サーモオフ(運転禁止状態)をZで示している。
【0098】
先ず、初回の空調運転時においては、アドレスであるユニットナンバに基づいてローテーション制御の親機と子機が設定され、1号機であるユニットナンバ1のチリングユニット(2a)が親機に、2号機であるユニットナンバ2のチリングユニット(2b)が第1子機に、3号機であるユニットナンバ3のチリングユニット(2c)が第2子機に、4号機であるユニットナンバ4のチリングユニット(2d)が第3子機にそれぞれ設定され、親機から第1子機、第2子機、第3子機の順に駆動順序が設定される。尚、図6〜図8のタイミング図において、丸付き符号は、サーモオン回数を示している。
【0099】
A1において、冷房時の空調運転が開始されると、先ず、負荷が大きい場合、親機のチリングユニット(2a)がサーモオンすると共に、出口水温に基づき、負荷の増大に伴って運転能力を40%から100%に増大させる。そして、この親機のチリングユニット(2a)がフルロード状態に成り、所定時間が経過するまでこのフルロード状態が連続し、なお且つ、負荷が大きく、出口水温が所定温度に低下しない場合、能力が不足しているので、A2において、第1子機は強制サーモオフが解除されてサーモオンする。その際、親機のチリングユニット(2a)は、強制サーモオンが設定され、フルロード状態に固定される。
【0100】
その後、第1子機のチリングユニット(2b)は、負荷が増大すると、出口水温に基づき運転能力を40%から100%に増大させてフルロード状態に成り、所定時間が経過するまでこのフルロード状態が連続し、なお且つ、負荷が大きく、出口水温が所定温度に低下しない場合、能力が不足しているので、A3において、第2子機のチリングユニット(2c)は強制サーモオフが解除されてサーモオンする。その際、第1子機のチリングユニット(2b)は、強制サーモオンが設定され、フルロード状態に固定される。
【0101】
更に、第2子機のチリングユニット(2c)は、負荷が増大すると、出口水温に基づき運転能力を40%から100%に増大させてフルロード状態に成り、所定時間が経過するまでこのフルロード状態が連続し、なお且つ、負荷が大きく、出口水温が所定温度に低下しない場合、能力が不足しているので、A4において、第3子機のチリングユニット(2d)は強制サーモオフが解除されてサーモオンする。その際、第2子機のチリングユニット(2c)は、強制サーモオンが設定され、フルロード状態に固定される。
【0102】
この状態においては、第3子機のチリングユニット(2d)のみが運転能力を制御し得る状態(能力可変状態)となる。この第3子機のチリングユニット(2d)が運転能力を100%にしてフルロードになると、装置全体としてフルロード状態になる。その後、負荷が低下し、第3子機のチリングユニット(2d)は、出口水温が低下するとロードダウンし、更に、運転能力を40%に低下しても出口水温が低い場合、A5において、該第3子機のチリングユニット(2d)がサーモオフする。
【0103】
一方、この第3子機のチリングユニット(2d)のサーモオフ状態が所定時間の間連続し、なお且つ、出口水温が低い場合、A6において、第1子機のチリングユニット(2b)を運転停止させる。つまり、装置全体の運転能力を低減する場合、先にサーモオンした子機のチリングユニット(2b)から運転を停止し、この子機のチリングユニット(2b)は、強制サーモオフが設定されて運転禁止状態に固定される。
【0104】
その後、負荷が再び上昇すると、現在、第3子機のチリングユニット(2d)のみが運転能力を制御し得る状態であるので、この第3子機のチリングユニット(2d)がサーモオンし、出口水温を制御する。
【0105】
そして、第1子機のチリングユニット(2b)が運転禁止状態で負荷が低下し、A7において、第3子機のチリングユニット(2d)のサーモオフし、このサーモオフ状態が所定時間の間連続し、なお且つ、出口水温が低い場合、A8において、第2子機のチリングユニット(2c)を運転停止させる。つまり、この場合、2番目にサーモオンした子機のチリングユニット(2c)が運転を停止し、この子機のチリングユニット(2c)は、強制サーモオフが設定されて運転禁止状態に固定される。
【0106】
その後、負荷が再び上昇すると、現在、第3子機のチリングユニット(2d)のみが運転能力を制御し得る状態であるので、この第3子機のチリングユニット(2d)がサーモオンし、出口水温を制御する。
【0107】
そして、第1子機及び第2子機のチリングユニット(2b,2c)が運転禁止状態で負荷が低下し、A9において、第3子機のチリングユニット(2d)のサーモオフし、このサーモオフ状態が所定時間連続し、なお且つ、出口水温が低い場合、A10において、第3子機のチリングユニット(2d)に強制サーモオフが設定される。同時に、親機のチリングユニット(2a)の強制サーモオンが解除され、この親機のチリングユニット(2a)が運転能力を制御し得る状態になる。そして、この状態で、出口水温が低い場合、親機のチリングユニット(2a)がサーモオフする。
【0108】
更にその後、負荷が再び上昇すると、親機のチリングユニット(2a)がサーモオンしてこの親機のチリングユニット(2a)が運転能力を増大し、フルロード状態が所定時間の間連続し、なお且つ、負荷が増大すると、A11において、第1子機のチリングユニット(2b)がサーモオンする。つまり、運転能力を再び増大する場合、先に運転禁止状態になった子機のチリングユニット(2b)からサーモオンして出口水温を制御する。
【0109】
この第1子機のチリングユニット(2b)が能力制御している状態において、負荷が低下し、出口水温が低い場合、A12において、第1子機のチリングユニット(2b)がサーモオフする。そして、この第1子機のチリングユニット(2b)のサーモオフ状態が所定時間連続すると、A13において、第1子機のチリングユニット(2b)に強制サーモオフを設定し、親機のチリングユニット(2a)の強制サーモオンを解除し、親機のチリングユニット(2a)が運転能力を制御し得る状態にする。尚、この親機のチリングユニット(2a)の強制サーモオンを解除する場合、負荷の変動を考慮し、A10の場合に比して2倍の判定時間が設定され、第1子機のチリングユニット(2b)のサーモオフ状態が所定時間の間継続(加算)すると、強制サーモオンを解除する。
【0110】
その後、負荷が再び上昇すると、親機のチリングユニット(2a)がサーモオンしてこの親機のチリングユニット(2a)が所定時間の間フルロード状態で連続運転し、なお且つ、負荷が増大すると、A14において、第2子機のチリングユニット(2c)がサーモオンする。つまり、親機のチリングユニット(2a)が強制サーモオン状態となり、第2子機のチリングユニット(2c)が能力制御を行う。この時点において、運転禁止状態のチリングユニット(2b〜2d)のうち、最も長く運転を停止しているチリングユニット(2c)で、2番目に運転禁止状態になった子機のチリングユニット(2c)をサーモオンして出口水温を制御する。
【0111】
その後に運転停止信号が入力されると、A15において、親機及び第2子機のチリングユニット(2a,2c)が運転を停止すると共に、各チリングユニット(2a〜2d)に強制サーモオフを設定し、再び、運転指令が入力されると、上述の動作を繰り返すことになる。
【0112】
そこで、上述した各チリングユニット(2b〜2d)の台数制御における判定基準について図13及び図14に基づき説明する。
【0113】
図13に示すように、例えば、3台のチリングユニット(2a〜2c)にぞれぞれに対応して循環ポンプ(35)が設けられている場合、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)の出口水温Tho1,…の平均温度Thoaを判定基準としている。具体的に、2台のチリングユニット(2a,2b)が運転許可状態にある場合、式(1)のように、
Thoa=(Tho1+Tho2)/2 ……(1)
で求め、この2台のチリングユニット(2a,2b)の出口水温Tho1,Tho2より平均温度Thoaを求める。
【0114】
この平均温度Thoaを求める理由は次の通りである。上記強制サーモオフが設定された運転禁止状態のチリングユニット(2c)においては、循環ポンプ(35)が停止して調和水が循環しないが、強制サーモオンが設定されるか、又はサーモオン或いはサーモオフしている運転許可状態のチリングユニット(2a,…)においては、循環ポンプ(35)が駆動して調和水が循環している。このため、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)の出口水温を求め、平均温度Thoaを算出し、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)からの調和水が合流する往路管(31)における総調和水の温度を推算する。つまり、負荷に対応した合流部の往路管(31)における総調和水の往路側温度を推算する。
【0115】
そこで、図14に示すように、上記平均温度Thoaとセット値とを比較して台数制御を行い、この場合のディファレンシャルDEFは1℃に設定されている。具体的に、1台目のチリングユニット(2a)が能力100%で10分運転し、この時点で、平均温度Thoa(=Tho1)がセット値より1℃高い場合に2台目のチリングユニット(2b)を運転許可状態にしてサーモオンさせる。
【0116】
この2台目のチリングユニット(2b)が能力100%で10分運転し、この時点で、平均温度Thoa(=(Tho1+Tho2)/2)がセット値より1℃高い場合に3台目のチリングユニット(2c)を運転許可状態にしてサーモオンさせる。
【0117】
逆に、最後にサーモオンした3台目のチリングユニット(2c)がサーモオフして平均温度Thoa(=(Tho1+Tho2+Tho3)/3)がセット値より1℃低い場合に上述したように2台目にサーモオンした子機のチリングユニット(2b)の運転を禁止する。
【0118】
尚、図15に示すように、例えば、3台のチリングユニット(2a〜2c)に対して1台の循環ポンプ(35)が設けられている場合、平均温度Thoaを式(2)に示すように、
Thoa=(Tho1+Tho2+Tho3)/3 ……(2)
で求め、常に3台のチリングユニット(2a〜2c)の出口水温Tho1〜Tho3より平均温度Thoaを求める。この平均温度Thoaに基づき、上述したように運転台数を制御する。
【0119】
−台数制御の原理−
ここで、上述したチリングユニット(2a〜2d)の台数制御を行うようにした基本的根拠について説明する。
【0120】
各チリングユニット(2a〜2d)が独自に能力制御手段(27)によって出口水温に基づき運転能力を0%〜100%に制御し、この制御のみに委ね、リモコン(50)が台数を制御しない方式が考えられる。この場合、例えば、2台のチリングユニット(2a,2b)が能力70%と能力40%で運転している状態で負荷とバランスしている状態から負荷が増大した場合、3代目のチリングユニット(2c)が自己の能力制御手段(27)によって運転を開始して負荷とバランスする場合がある。
【0121】
しかしながら、この場合、2台のチリングユニット(2a,2b)が共に能力100%で運転を行うと、負荷に対応し得る場合がある。この場合、本来、2台のチリングユニット(2a,2b)を運転するのみでよいにも拘らず、3台のチリングユニット(2a,2b,2c)が運転を行うことになり、省エネルギ化を図ることができない。
【0122】
また、各チリングユニット(2a〜2d)の各自の能力制御のみでは、1台のチリングユニット(2a)が運転している状態から、負荷が増大し、他の1台のチリングユニット(2b)が運転を開始した直後に、更に他のチリングユニット(2c)が運転を開始する事態が生じ得る。この場合、冷房運転時では、調和水が冷え過ぎることになってその後に2台のチリングユニット(2b,2c)が共に運転を停止する場合があり、運転停止動作のハンチングが生じることになる。
【0123】
そこで、上記各チリングユニット(2a〜2d)の強制サーモオンと強制サーモオフの他、通常のサーモオンとサーモオフの能力可変状態を設定する。上述したように、この強制サーモオンとサーモオンとサーモオフとが運転許可状態であり、強制サーモオフが運転禁止状態である。
【0124】
そして、1台のチリングユニット(2a)のみを能力可変状態に制御し、負荷が増大した場合、現在、運転しているチリングユニット(2a)を100%能力の能力固定状態(強制サーモオン)にし、現在、停止しているチリングユニット(2b,…)の1台の強制サーモオフを解除し、この1台のチリングユニット(2b)がサーモオン及びサーモオフする運転許可状態の能力可変状態にする。
【0125】
逆に、負荷が減少した場合、現在、能力固定状態で強制サーモオンが設定されているチリングユニット(2b)に強制サーモオフを設定して該チリングユニット(2b)を運転禁止状態にし、常に1台のチリングユニット(2a)がサーモオン及びサーモオフする能力可変状態になるようにする。
【0126】
これにより、必要最小限の運転台数に制御し、且つ運転停止動作のハンチングを防止している。
【0127】
−ローテーション制御−
次に、上記親機の他、第1子機、第2子機及び第3子機を設定するローテーション制御について説明する。
【0128】
このローテーション制御は、各空調運転時を開始する際に実行され、つまり、運転ボタン(61)が押されると実行され、今までの空調運転時におけるサーモオン回数の差分に基づいて判定値を導出する。
【0129】
具体的には表1に示す通りとなる。尚、表1は、図6〜図9のタイミング図におけるサーモオン回数を用いている。
【0130】
【表1】
Figure 0003731095
【0131】
つまり、上記表1(a)に示すように、初回の空調運転時は、全てのチリングユニット(2a〜2d)のサーモオン回数が零であるので、サーモオン回数ではローテーション制御の親機と子機が定められないので、各チリングユニット(2a〜2d)のアドレスであるユニットナンバの順に親機と第1子機と第2子機と第3子機とが設定される。この場合、リモコングループ制御の親機と子機に基づいて上述した空調運転が実行される。
【0132】
その後、2回目の空調運転時は、表1(b)に示すように、今回サーモオン回数A、つまり、初回運転時のサーモオン回数が各チリングユニット(2a〜2d)から送信されるので、リモコン(50)の平準化手段(52)は、サーモオン回数の差分に基づいて親機等を決定する。この前回差分回数Bは、現時点では存在していないので、全てのチリングユニット(2a〜2d)の値が零となり、表1(b)に示すように、累積差分回数Cが求められ、最大差分回数Cmaxを求めて初回運転時の差分回数である今回差分回数Dを求める。
【0133】
この今回差分回数Dに基づき、今回の空調運転時では、3号機であるユニットナンバ3のチリングユニット(2c)が親機に、1号機であるユニットナンバ1のチリングユニット(2a)が第1子機に、4号機であるユニットナンバ4のチリングユニット(2d)が第2子機に、2号機であるユニットナンバ2のチリングユニット(2c)が第3子機にそれぞれ設定される。そして、この親機等に基づいて上述した空調運転が実行される。
【0134】
続いて、3回目の空調運転時は、表1(c)に示すように、今回サーモオン回数A、つまり、2回目の空調運転時のサーモオン回数Aと、前回差分回数Bである前回の今回差分回数D(表1(b)参照)とより、累積差分回数Cを求め、最大差分回数Cmaxを求めて3回目の空調運転時の差分回数である今回差分回数Dを求める。
【0135】
この今回差分回数Dに基づき、今回の空調運転時では、4号機であるユニットナンバ4のチリングユニット(2d)が親機に、3号機であるユニットナンバ3のチリングユニット(2c)が第1子機に、1号機であるユニットナンバ1のチリングユニット(2a)が第2子機に、2号機であるユニットナンバ2のチリングユニット(2b)が第3子機にそれぞれ設定される。そして、この親機等に基づいて上述した空調運転が実行される。
【0136】
上述したローテーション制御に基づいて各親機等が設定されて空調運転が実行されることになる。
【0137】
−イレギュラー処理−
また、図16及び図17は、1台のチリングユニット(2a〜2d)が離脱する場合のローテーション制御を示している。例えば、図16に示すように、親機のチリングユニット(2a)をメンテナンス等で取り外した場合、第1子機のチリングユニット(2b)が親機なり、他の各子機のチリングユニット(2c,2d)が順に繰り上がることになる。そして、各チリングユニット(2b〜2d)の間で上述したローテーション制御が行われることになる。
【0138】
また、図16に示すように、例えば、第2子機のチリングユニット(2c)が取り外された場合、第3子機以降のチリングユニット(2d)が順に繰り上がることになる。そして、各チリングユニット(2a,2b,2d)の間で上述したローテーション制御が行われる。
【0139】
また、一旦離脱したチリングユニット(2a〜2d)が復帰する場合、ローテーション制御は、次の空調運転時から加わることになり、その際、このチリングユニット(2a〜2d)は、前回の空調運転時のサーモオン回数に基づき、上述したローテーション制御を実行する。
【0140】
−デフロスト運転の制御−
上記リモコン(50)には、本発明の特徴として、各チリングユニット(2a〜2d)のデフロスト制御手段(54)が設けられている。該デフロスト制御手段(54)は、各チリングユニット(2a,…)よりデフロスト運転の要求があると、予め設定された台数のチリングユニット(2a)のみが同時にデフロスト運転を実行するように所定台数のチリングユニット(2a)毎にデフロスト許可信号を出力する。この所定台数は、チリングユニット(2a,…)の接続台数によって設定されている。
【0141】
例えば、図2に示すように、4台のチリングユニット(2a〜2d)が接続されている場合、4台まではデフロスト運転の所定台数が1台に設定され、また、5台から8台のチリングユニット(2a,…)が接続されている場合は、2台に設定され、9台から12台のチリングユニット(2a,…)が接続されている場合は、3台に設定され、13台から16台のチリングユニット(2a,…)が接続されている場合は、4台に設定されている。つまり、多数のチリングユニット(2a,…)が同時にデフロスト運転を実行すると、水系統(30)の水温が低下するので、所定台数毎にデフロスト運転を実行するようにしている。
【0142】
そこで、この暖房運転時におけるデフロスト運転の制御を図18の伝送シーケンス図に基づいて説明する。
【0143】
先ず、各チリングユニット(2a〜2d)は、例えば、外気温度や熱源側熱交換器の熱交換温度などに基づき、リモコン(50)にデフロスト要求信号を出力する。このデフロスト要求信号を受けたリモコン(50)は、デフロスト運転の可能台数に達しているか否かを判定する。この実施形態では、4台のチリングユニット(2a〜2d)を備えているので、1台のチリングユニットのみがデフロスト運転を行うことができる。
【0144】
そこで、リモコン(50)は、何れのチリングユニット(2a〜2d)に対してもデフロスト許可信号を出力していない場合、デフロスト要求信号を出力したチリングユニット(2a)に対してデフロスト許可信号を出力すると共に、他のチリングユニット(2b〜2d)に対してデフロスト禁止信号を出力する。
【0145】
上記デフロスト要求信号を出力したチリングユニット(2a)は、デフロスト運転を実行すると共に、リモコン(50)にデフロスト運転の実行を示すデフロスト実行信号を出力する。
【0146】
その後、デフロストを行ったチリングユニット(2a)は、デフロスト運転が終了すると、デフロスト終了信号をリモコン(50)に出力する。該リモコン(50)は、全チリングユニット(2a〜2d)に対してデフロスト許可信号を出力する。そして、全チリングユニット(2a〜2d)は、デフロスト運転を行う必要がある場合、上述したようにデフロスト要求信号をリモコン(50)に出力し、上述の動作を繰り返す。
【0147】
尚、デフロスト同時運転の可能台数が2台以上の場合、デフロスト要求信号に対して、可能台数になるまで、デフロスト許可信号を出力する。
【0148】
−実施形態1の効果−
したがって、本実施形態1では、リモコン(50)と各チリングユニット(2a〜2d)との間で双方向にデータ伝送可能にデータ回路網(41)を構成するようにしたために、制御信号毎に信号線を設ける必要がなく、1つの通信ライン(40)で各種のデータを伝送することができるので、配線工事の簡略化を図ると同時に、各種の運転制御を実行することができることから、省エネルギ化を図ることができる。
【0149】
また、能力制御についてはチリングユニット(2a〜2d)が独自に行うので、チリングユニット(2a〜2d)とリモコン(50)との間のデータ伝送量を極力抑制することができるので、リモコン(50)における制御系統の簡素化等を図ることができる。
【0150】
また、上記リモコン(50)でチリングユニット(2a〜2d)の運転台数を制御することができるので、冷房や暖房等の冷凍運転を高精度に制御することができる。
【0151】
特に、水系統(30)の負荷、つまり、調和水の温度をチリングユニット(2a〜2d)の運転台数によって制御する場合、リモコン(50)が全チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を統括して制御することができるので、簡素な制御構成でもって高効率の運転を行うことができる。
【0152】
しかも、1台のチリングユニット(2a)が能力制御するので、制御構成の簡素化を図りつつ負荷に対して高精度に制御することができる。
【0153】
また、上記チリングユニット(2a〜2d)を強制サーモオンと強制サーモオフの他、通常のサーモオンとサーモオフとに制御するようにしたために、調和水の温度に対して必要最小限のチリングユニット(2a,…)を運転させることができる。この結果、チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を正確に制御することができ、制御精度の向上を図ることができると共に、省エネルギ化を図ることができる。
【0154】
また、全チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を統括して制御することができるので、負荷の変動に対して確実に1台のチリングユニット(2b)の運転が増大又は減少することになり、運転停止動作のハンチングを防止することができ、正確に省エネルギ化を図ることができる。
【0155】
また、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)の温度データに基づいて水系統(30)における総調和水の往路側温度を導出するようにしたために、総調和水の往路側温度を検出するセンサ等を別個に設ける必要がなく、構成の簡素化を図ることができると共に、部品点数の増大を防止することができる。
【0156】
また、チリングユニット(2a)の温度データなどをリモコン(50)が取り込むことができるので、該リモコン(50)が要求する各種の温度データのための検出手段を別個に設ける必要がなく、センサの増大を防止することができる。
【0157】
また、各空調運転毎に親機等となるチリングユニット(2a〜2d)を定めるので、各チリングユニット(2a〜2d)の実稼働時間の平準化を確実に図ることができる。特に、サーモオン回数によって親機等を定めるので、圧縮機の実際の稼働時間を反映させることができることから、平準化を正確に図ることができる。
【0158】
また、サーモオン回数を計数するので、サーモオン時間を計数する場合に比してメモリ容量を少なくすることができるので、制御素子の小型化を図ることができ、逆に、他の制御データをメモリすることができるので、制御精度の向上を図ることができる。
【0159】
また、各空調運転中においては、サーモオン順に強制サーモオフ(運転禁止状態)を設定する子機のチリングユニット(2a〜2d)を決定する一方、強制サーモオフを設定した順にサーモオンする子機のチリングユニット(2a〜2d)を決定するようにしたために、実際の圧縮機の稼働時間に基づき各チリングユニット(2a〜2d)の運転をローテーションさせることができ、各チリングユニット(2a〜2d)の実稼働時間の平準化を確実に図ることができる。
【0160】
また、サーモオン回数の差分に基づいて親機等を定めるので、サーモオン回数自体を記憶するのに比してメモリ容量を少なくすることができる。
【0161】
また、上記リモコン(50)に入口水温や出口水温等を表示する第3表示部(6c)を設けているので、該入口水温や出口水温等が表示され、運転状況を正確に把握することができる。
【0162】
また、所定台数毎にチリングユニット(2a〜2d)のデフロスト運転を実行させるので、多数のチリングユニット(2a,…)が同時にデフロスト運転を行うことを確実に防止することができる。この結果、調和水の必要以上の温度低下を確実に抑制することができる。
【0163】
【発明の実施の形態2】
図19〜図21は、本発明の実施形態2のタイミング図を示し、リモコン(50)にサーモオン回数の補正手段(53)を設けたものである。該補正手段(53)は、親機のチリングユニット(2a〜2d)がフルロード状態の運転を継続すると、サーモオン回数を増加させるように補正信号を平準化手段(52)に出力するものである。
【0164】
具体的に、図19に示すように、A21において、親機のチリングユニット(2a)がフルロード状態になり、その後、このフルロード状態が所定時間Tfullの間継続し、A22において、この所定時間Tfullを更新し、A23において、所定時間Tfullが経過すると、サーモオン回数を2とする。つまり、A21からA23間では、通常の1回のサーモオン状態と見做すことができるので、A23からサーモオン回数を2とし、A24からサーモオン回数を3とする。
【0165】
親機のチリングユニット(2a)が一旦サーモオフした後、再びサーモオンした場合も同様であり、サーモオン回数を4とした後、A25において、親機のチリングユニット(2a)がフルロード状態になり、その後、このフルロード状態が所定時間Tfullの間継続し、A26において、この所定時間Tfullを更新し、A27において、所定時間Tfullが経過すると、サーモオン回数を5とする。
【0166】
その後、親機のチリングユニット(2a)が一旦サーモオフした後、再びサーモオンした場合、A28においてサーモオン回数を6とする。
【0167】
尚、上記所定時間Tfullは、例えば、0分から10分の可変な時間であり、適宜設定可能に構成され、この0分の場合は、サーモオン回数の補正が行われないことになる。
【0168】
そこで、上述したサーモオン回数の補正を行う場合の親機の設定は、表2に示す通りとなる。
【0169】
【表2】
Figure 0003731095
【0170】
この表2(a)における初回の空調運転時では、前実施形態の表1(a)と同様であるが、2回目の空調運転時では、表2(b)に示すように、初回運転時における親機のサーモオン回数が6となる。この結果、3号機であるユニットナンバ3のチリングユニット(2c)が親機に、4号機であるユニットナンバ4のチリングユニット(2d)が第1子機に、2号機であるユニットナンバ2のチリングユニット(2b)が第2子機に、1号機であるユニットナンバ1のチリングユニット(2a)が第3子機にそれぞれ設定される。
【0171】
また、3回目の空調運転時では、表2(c)に示すように、4号機であるユニットナンバ4のチリングユニット(2d)が親機に、3号機であるユニットナンバ3のチリングユニット(2c)が第1子機に、2号機であるユニットナンバ2のチリングユニット(2b)が第2子機に、1号機であるユニットナンバ1のチリングユニット(2a)が第3子機にそれぞれ設定される。
【0172】
したがって、本実施形態2によれば、親機のチリングユニット(2a〜2d)のサーモオン時間に基づいてサーモオン回数を補正するようにしたために、最も稼働時間が長くなる親機について、圧縮機の稼働時間をサーモオン回数に正確に反映させることができるので、より正確な平準化を行うことができる。
【0173】
【発明の他の実施の形態】
図22及び図23は、その他の実施形態を示し、2つのリモコン(50,50)を設けたものである。つまり、図22は、1台のチリングユニット(2a)に対して2台のリモコン(50,50)が接続され、このチリングユニット(2a)と各リモコン(50)との間で通信ライン(40)を介してデータ回路網(41)が形成されている。
【0174】
また、図23は、複数台のチリングユニット(2a〜2d)に対して2台のリモコン(50,50)が接続され、この複数台のチリングユニット(2a〜2d)と各リモコン(50,50)との間で通信ライン(40)を介してデータ回路網(41)が形成されている。
【0175】
また、本発明の冷凍装置(10)は、冷房及び暖房の他、冷房専用機や暖房専用機であってもよく、また、給湯運転を行うものであってもよく、また、蓄熱槽を備えて冷蓄熱や温蓄熱を行うものであってもよい。
【0176】
また、リモコン(50)は、図5に示すものに限られるものではなく、その上、制御ユニット(50)はリモコンに限られるものではない。
【0177】
また、液系統は、水系統(30)に限られず、ブラインを循環させるものであってもよい。
【0178】
また、上記実施形態1においては、運転制御手段(51)は、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)の出口水温から平均温度Thoaを算出し、負荷に対応した総調和水の往路側温度を推算するようにしたが、請求項4に係る発明では、出口水温をチリングユニット(2a,…)の運転能力に合わせて補正するようにしてもよい。
【0179】
つまり、チリングユニット(2a,…)の定格能力によって循環ポンプ(35)の定格流量も異なり、各チリングユニット(2a,…)における往路管(31)の分岐管(33)を流れる流量も異なる。そこで、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)の出口水温に係数を乗算して総調和水の往路側温度を推算するようにしてもよい。例えば、次式に示すように、
Thoa=(Tho1×f1+Tho2×f2+……+Thon×fn)/(f1+f2+……+fn)
運転許可状態のチリングユニット(2a,…)の出口水温Tho1,Tho2,……,Thonに各循環ポンプ(35)の流量比f1,f2,……,fnを乗算した値の和を流量比f1,f2,……,fnの合計で除して平均温度Thoaを算出し、この値を往路側温度としてもよい。
【0180】
この場合、チリングユニット(2a,…)の温度データを能力に合わせて補正して液系統(30)における総調和液の往路側温度を導出するので、総調和液の往路側温度を正確に導出することができ、チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を正確に制御することができるので、より制御精度の向上を図ることができると共に、より確実に省エネルギ化を図ることができる。
【0181】
また、本各実施形態では、各冷凍運転時において、子機を優先的にサーモオン及びサーモオフするようにしているが、請求項6に係る発明では、親機も含めてサーモオン及びサーモオフするようにしてもよい。つまり、平準化手段(52)は、冷凍運転時の負荷が低下すると、先にサーモオンしたチリングユニット(2b〜2d)から順に強制サーモオフ(運転禁止状態)に制御する一方、負荷が再び増加すると、先に強制サーモオフ(運転禁止状態)になったチリングユニット(2b〜2d)よりサーモオンさせるようにしてもよい。これによれば、各冷凍運転時において、各チリングユニット(2a〜2d)の圧縮機の稼働時間が平準化され、簡易な方法でもって平準化制御を行うことができる。
【0182】
この親機と子機とを区別することなくチリングユニット(2b〜2d)をサーモオン及びサーモオフすると、一日毎に空調運転の開始と停止とを行う場合、一日の運転時間中においては、各チリングユニット(2b〜2d)のサーモオン回数をほぼ均一にすることができる。この場合、前日が親機であったチリングユニット(2a)が次回(次の日)も親機になる可能性がある。そして、一日の運転中において、ある時点では負荷が大きく変動し、ある時点では負荷が安定する場合があり、サーモオン回数は均一になるが、圧縮機の実稼働時間は各チリングユニット(2b〜2d)の間でばらつきが生ずる可能性がある。つまり、前日までの圧縮機の実稼働時間が少ないチリングユニット(2a)から次回(次の日)の時にサーモオンするようにしても、このチリングユニット(2a)の圧縮機の実稼働時間が再び少なくなる可能性がある。この結果、1年等の長期間の間では、各チリングユニット(2b〜2d)の間で圧縮機の実稼働時間のばらつきが生じ、確実な平準化が行われない可能性がある。
【0183】
これに対し、上述した実施形態1などのように、子機を優先的にサーモオン及びサーモオフする場合、つまり、親機の運転を常に優先させるようにすると、一日毎に空調運転の開始と停止とを行う場合、各一日の運転における親機のサーモオン回数は、子機のサーモオン回数より必ず大きくなる。次回(次の日)の運転時においては、前回(前日)の子機の内から親機が設定され、一日毎に親機が入れ替わり、これが繰り返されて全チリングユニット(2b〜2d)の間で親機が巡回する。この結果、親機の圧縮機の実稼働時間は、子機の圧縮機の実稼働時間より長くなる可能性が高いので、一日の運転毎に負荷が大きく変動し、親機のサーモオン回数が減少して圧縮機の実稼働時間が長くなっても1年等の長期間の間では各チリングユニット(2b〜2d)の間で確実な平準化が行われる可能性が高くなる。したがって、上述した実施形態1等の子機を優先的にサーモオン及びサーモオフする制御が好ましい。
【0184】
また、データの伝送方法は、各実施形態に限定されるものではないことは勿論である。
【0185】
また、上記各実施形態は、双方向のシリアル伝送を行う冷凍装置(10)について説明したが、請求項1、請求項3及び請求項4に係る発明では、これらに限定されるものではない。つまり、チリングユニット(2a〜2d)の台数制御を実行する運転制御手段(51)等は、従来の運転信号等の専用信号線による伝送を適用してもよく、要するに、チリングユニット(2a〜2d)の運転台数を制御する場合に適用することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示すブロック図である。
【図2】 チリングユニットの配管系統図である。
【図3】 冷凍装置のデータ伝送を示す伝送系統図である。
【図4】 冷凍装置の制御系統を示す制御ブロック図である。
【図5】 リモコンを示す正面図である。
【図6】 ローテーション処理を示すタイミング図である。
【図7】 ローテーション処理を示すタイミング図である。
【図8】 ローテーション処理を示すタイミング図である。
【図9】 空調運転の制御処理を示すシーケンス図である。
【図10】 空調運転の制御処理を示すシーケンス図である。
【図11】 空調運転の制御処理を示すシーケンス図である。
【図12】 空調運転の制御処理を示すシーケンス図である。
【図13】 台数制御の判定基準を説明するための冷凍装置の概略図である。
【図14】 判定基準を示す温度特性図である。
【図15】 他の台数制御の判定基準を説明するための冷凍装置の概略図である。
【図16】 親機の離脱処理を示す説明図である。
【図17】 第3子機の離脱処理を示す説明図である。
【図18】 デフロスト運転の制御処理を示すシーケンス図である。
【図19】 他のローテーション処理を示すタイミング図である。
【図20】 ローテーション処理を示すタイミング図である。
【図21】 ローテーション処理を示すタイミング図である。
【図22】 他のチリングユニットとリモコンの接続状態を示す伝送系統図である。
【図23】 他のチリングユニットとリモコンの接続状態を示す伝送系統図である。
【図24】 本発明の他の構成を示すブロック図である。
【図25】 従来の空気調和装置のデータ伝送を示す伝送系統図である。。
【符号の説明】
10 冷凍装置
11 入口温度センサ(入口温度検出手段)
12 出口温度センサ(出口温度検出手段)
2a〜2d チリングユニット
21 能力制御手段
30 水系統(液系統)
40 通信ライン
41 データ回路網
50 リモコン(制御ユニット)
51 運転制御手段
52 平準化手段
53 補正手段
60 表示パネル
6c 第3表示部
70 操作パネル

Claims (10)

  1. 液系統( 30 )を流れる調和液を所定温度に調節する複数台のチリングユニット( 2a 2d )が該液系統( 30 )に接続され、
    上記各チリングユニット( 2a 2d )には、チリングユニット( 2a 2d )より流出する調和液の出口温度に基づく負荷に対応して冷凍運転の能力制御を行う能力制御手段( 27 )が設けられる一方、
    冷凍運転時に、チリングユニット( 2a ,…)の調和液の出口温度に基づいて所定台数のチリングユニット( 2a ,…)の運転を許可する運転許可状態と、運転を禁止する運転禁止状態とに各チリングユニット( 2a 2d )を制御すると共に、運転許可状態のチリングユニット( 2a ,…)のうちの1台のみを能力制御手段( 27 )による能力可変状態にし、他の運転許可状態のチリングユニット( 2b ,…)が存在する場合には、該チリングユニット( 2b ,…)を能力固定状態にして運転台数を制御する運転制御手段( 51 )が設けられ、
    冷凍運転時におけるチリングユニット(2a〜2d)の圧縮機が駆動しているサーモオン状態と、圧縮機が停止しているサーモオフ状態とに基づき、各冷凍運転時に、前回までの冷凍運転時における各チリングユニット(2a〜2d)のサーモオン回数に基づく判定値が最も小さいチリングユニット(2a)を親機に設定すると共に、他のチリングユニット(2b〜2d)を子機に設定し、運転開始毎に親機を優先的にサーモオン状態に制御する一方、サーモオン回数に基づく判定値の小さい子機から順に起動するように運転制御手段(51)にサーモオン制御の順序信号を出力する平準化手段(52)が設けられている
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  2. 請求項1記載の冷凍装置の制御装置において、
    上記チリングユニット( 2a )を制御する制御ユニット( 50 )とチリングユニット( 2a )との間では、双方向にデータ伝送可能なデータ回路網( 41 )が構成されている
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  3. 請求項1記載の冷凍装置の制御装置において、
    各チリングユニット(2a〜2d)には、該チリングユニット(2a〜2d)より流出する調和液の出口温度をそれぞれ個別に検出する出口温度検出手段(12)が設けられ、
    各チリングユニット(2a〜2d)の能力制御手段(27)は、出口温度検出手段(12)の温度データを受けて、チリングユニット(2a〜2d)より流出する調和液の出口温度が所定温度になるようにチリングユニット(2a〜2d)の能力制御を行う一方、
    運転制御手段(51)は、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)から受けた出口温度検出手段(12)の温度データに基づいて液系統(30)における総調和液の往路側温度を導出し、該往路側温度が所定温度になるように各チリングユニット(2a〜2d)を運転許可状態の能力可変状態又は能力固定状態と運転禁止状態とに制御する
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  4. 請求項3記載の冷凍装置の制御装置において、
    運転制御手段(51)は、運転許可状態のチリングユニット(2a,…)における温度データを各チリングユニット(2a,…)の運転能力に応じて補正して総調和液の往路側温度を導出する
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  5. 請求項1記載の冷凍装置の制御装置において、
    平準化手段(52)は、子機がサーモオンしている状態から負荷が低下すると、先にサーモオンした子機から順に運転禁止状態に制御する一方、親機がサーモオンしている状態で負荷が再び増加すると、先に運転禁止状態となった子機よりサーモオンするように運転制御手段(51)にサーモオンオフ制御の順序信号を出力する
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  6. 請求項1記載の冷凍装置の制御装置において、
    平準化手段(52)は、冷凍運転時の負荷が低下すると、先にサーモオンしたチリングユニット(2b〜2d)から順に運転禁止状態に制御する一方、負荷が再び増加すると、先に運転禁止状態となったチリングユニット(2b〜2d)よりサーモオンさせる
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  7. 請求項1記載の冷凍装置の制御装置において、
    サーモオン回数をサーモオン状態の継続時間に応じて増大補正する補正信号を平準化手段(52)に出力する補正手段(53)を備えている
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  8. 請求項1記載の冷凍装置の制御装置において、
    平準化手段(52)は、以前の冷凍運転時におけるサーモオン回数の差分に基づいて判定値を導出している
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  9. 請求項3記載の冷凍装置の制御装置において、
    上記チリングユニット( 2a )を制御する制御ユニット(50)は、調和液の出口温度を表示する表示部(6c)が設けられている
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
  10. 請求項1記載の冷凍装置の制御装置において、
    複数のチリングユニット(2a,…)よりデフロスト運転の要求があると、予め設定された台数のチリングユニット(2a)のみが同時にデフロスト運転を実行するように所定台数のチリングユニット(2a)毎にデフロスト許可信号を出力するデフロスト制御手段(54)が設けられている。
    ことを特徴とする冷凍装置の制御装置。
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