JP3730300B2 - ミシンの糸通し装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンの糸通し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミシン針の針孔に糸を通す作業は難しいことから、この糸通し作業を自動的に行う装置の提案が種々なされており、例えば特開平1−113092号公報、特開平3−128091号公報、特開平3−133485号公報等に記載の装置が知られている。これら公報に記載されたミシンの糸通し装置の基本的な構成は、作動杆をバネによって上方に付勢する一方で、アクチュエータの駆動によって該作動杆を下方に降下させ、この作動杆の降下に連動して糸通し棒を降下させた後に回動させ、糸通しフックをミシン針の針孔に貫入させて該糸通しフックに糸を引っ掛け、当該糸通しフックを針孔から引き出すことによって糸通しフックに引っ掛けられた糸を一緒に引き出し、これによって糸を針孔に自動的に通すといったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、上記糸通し装置を動作させるにあたっては、例えば特開平3−133485号公報に記載されているように、先ずその動作前に、糸供給源(糸巻き)からの糸を、針抱きの下部に設けられた針棒糸案内に手作業で糸掛けしておくことになるが、このような針棒糸案内に対しての手作業による糸掛け作業は面倒であり、しかも針横の狭い範囲で行わなければならないことから、作業性が悪いといった問題があった。
【0004】
因に、上記糸通し装置によって針孔に糸を通した後に、手作業で針棒糸案内に対して糸掛け作業を行うようにしても同様な問題は残る。
【0005】
そこで本発明は、糸通し及び針棒糸案内に対する糸掛けを行うことができるミシンの糸通し装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかるミシンの糸通し装置は、上下動可能に支承され下端にミシン針を支持した針棒に対して平行に配置されると共に、回動可能且つ上下動可能に支承された糸通し軸と、この糸通し軸に設けられ軸線方向における所定位置で該糸通し軸の回動に連動して動作することによって前記ミシン針の針孔に対して進入・後退可能な糸通しフックと、前記糸通し軸に係合すると共に上下動可能に支承された作動杆と、をして、前記作動杆を降下することによって前記糸通し軸を降下させた後にさらに回動させて前記糸通しフックを前記針孔に対して進入させる一方で、前記作動杆を上昇することによって前記糸通し軸を前記とは逆方向に回動させて前記糸通しフックを前記針孔に対して後退させ、この糸通しフックの前記針孔に対する進入・後退動作によって、針孔を挟んで糸通しフックとは反対側に配置された糸供給源からの糸を捕捉させて糸通しを可能としたミシンの糸通し装置において、前記軸線方向における所定位置で前記糸通し軸の回動に連動して移動すると共に、前記糸供給源からの糸の端部側が掛け渡され且つこの掛け渡された端部側の糸よりも上流側の糸が前記糸通し軸側に指向される糸掛け部材を設け、糸通し軸の回動に連動した糸掛け部材の移動によって、前記掛け渡された端部側の糸を、前記針孔を挟んだ糸通しフックとは反対側に配置可能とすると共に、前記糸通し軸側に指向された上流側の糸の移動軌跡の範囲に、針棒糸案内の糸導入端部が配置されたことを特徴としている。
【0007】
このような構成を備えたミシンの糸通し装置によれば、糸通し軸の回動に連動した糸掛け部材の移動によって、糸掛け部材に掛け渡された端部側の糸がミシン針の針孔を挟んだ糸通しフックとは反対側に配置されて所定の糸通し動作がなされると共に、糸掛け部材により糸通し軸側に指向されている上流側の糸が移動されてその移動軌跡の範囲に、針棒糸案内の糸導入端部が配置されることによって、当該上流側の糸が糸導入端部を乗り越えて該糸導入端部における糸の移動方向に対する裏側に進入されて針棒糸案内に対する糸掛けがなされるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態におけるミシンの糸通し装置を表した正面図であり、糸通し及び針棒糸案内に対する糸掛けを行う前の状態を表している。そして、本実施形態の糸通し装置は針揺動装置を備えたミシンに適用されている。
【0009】
図1において、符号1はミシン機枠に支持された針棒揺動台を示しており、この針棒揺動台1は、支点1bを中心として図示左右方向に上軸と同期して揺動する構成になされている。この針棒揺動台1には、下端にミシン針6が針止め4によって固定された針棒2が上下動可能に支持されていると共に、針棒2に対して平行に配置された糸通し軸7が上下動可能且つ回転可能に支持されている。
【0010】
糸通し軸7の上側には、軸線方向(上下方向)に直交する方向に貫通しその両端部8a,8bが外方に突出するピン8が挿入固定されており、下側には、糸掛け板支持台13が上下方向の移動が規制された状態で回転可能に支持されている。この糸掛け板支持台13には、外方に突出するピン13a(図3参照)が植設されている。
【0011】
上記糸通し軸7には、略中空円筒状の作動杆10が上下動可能に挿入されている。この作動杆10は、ミシン機枠との間に配設されたバネ14によって上方に付勢されており、図示を省略した回転止めによってその回転が規制された状態となっている。該作動杆10の上端部と上述したピン8との間にはバネ9が設けられており、当該バネ9の付勢力によってピン8、すなわち糸通し軸7は図示下方に付勢された状態となっている。
【0012】
作動杆10の外周面の上部と下部には、図3に示されるように、外周に沿って円弧状に上下方向に延びるカム溝10a,10bがそれぞれ形成されている。上部のカム溝10aは、図3における左側から右側に向かって下がる傾斜溝になされており、当該カム溝10aに上記ピン8の一方の端部8bが遊嵌配置されている。下部のカム溝10bは、カム溝10aとは逆に図3における左側から右側に向かって上がる傾斜溝になされており、当該カム溝10bに上記ピン13aが遊嵌配置されている。そして、上記バネ9によって糸通し軸7が下方に付勢されている状態で、上記ピン8の一方の端部8aがカム溝10aの下端に位置して当該下端を押圧し、上記ピン13aがカム溝10bの下端に位置して当該下端を押圧する構成になされている。
【0013】
上記糸通し軸7の下端には糸通しフック台11が固定されている。この糸通しフック台11には、後述の所定位置で糸通し軸7と共に糸通しフック台11が図4における時計方向に回動した時にミシン針6の針孔6aに対して進入可能な糸通しフック11b及びこの糸通しフック11bの両脇に平行に配置され糸の誘い込みが可能なフックガイド11a,11cがそれぞれ固定されている(図4及び図6参照)。
【0014】
そして、糸通し軸7に固定された上記ピン8の他方の端部8bは、糸通し軸7を降下させた時に、針棒2に固定された位置決め板3に突き当たるようになされており(この時の各部材の上下方向の位置を所定位置と称す)、この時上記糸通しフック11bと針孔6aとの高さが同じ高さとなるように、位置決め板3の上下方向の位置決めがなされている。
【0015】
また、上記糸掛け板支持台13の糸通し軸7を間に挟んだ上記糸通しフック11b側とは反対側の側部(ピン13aの植設面の裏面)には、糸掛け部材としての糸掛け板12が配置されている。この糸掛け板12は、図1における左右方向に延びる形状をなす側板12gを備えており、該側板12gに植設されると共にその先端部が糸掛け板支持台13に挿入されたピン12bによって、糸掛け板支持台13に対して回転可能に支持された状態となっている(図1及び図4参照)。
【0016】
糸掛け板12の側板12gの図1における右端部には、針棒揺動台1の該糸掛け板12に対する対向面1aに当接するカム面12aが形成されている。側板12gの上記カム面12aより図1における左側には、図1における右から左に順に糸を係止可能なフック形状の糸係止部12c,12dが上記ピン12bの向かう方向とは逆方向に向かう(図1における紙面からこちら側に向かう)ようにそれぞれ突設されている。これら糸係止部12c,12dは、針棒2の軸心と糸通し軸7の軸心とを結ぶ仮想線に平行となるように配置されている。
【0017】
側板12gの図1における左端部には、図4に示されるように、上記ピン12bの向かう方向とは逆方向に向かう下板12jが固定されている。この下板12jの先端部には円弧状をなす第1の円弧板12iが固定されており、この第1の円弧板12iの先端部には糸を保持可能な糸保持部12eが形成されている。この糸保持部12eは、上記糸係止部12c,12dより図1におけるさらに手前側に位置しており、上記糸係止部12c,12dより図1における若干下方に位置している。下板12jの先端部と基部との間には、円弧状をなす第2の円弧板12hが固定されており、この第2の円弧板12hの先端部には糸を保持可能な糸保持部12fが形成されている。この糸保持部12fは、上記糸保持部12eの図1における紙面向こう側に位置し、上記糸係止部12c,12dより図1における手前側且つ上記糸係止部12c,12dより図1における若干上方に位置している(図1及び図4参照)。
【0018】
上記糸掛け板12には図示を省略したバネが係合しており、該糸掛け板12は、このバネによって上述したピン12bを支点として図1における反時計方向に付勢された状態となっている。しかしながら、上記糸掛け板12のカム面12aが針棒揺動台1の対向面1aに当接していることから、該糸掛け板12の回転は規制された状態となっている。
【0019】
従って、糸掛け板12が糸通し軸7と共に降下すると、カム面12aの対向面1aに対する当接がなされなくなり、当該糸掛け板12はピン12bを支点として図1における反時計方向に回転し、図示を省略した回転止めによって、図2に示されるように、直立した状態でその回転が停止されるようになっている。
【0020】
そして、糸通し軸7をさらに降下させて上記ピン8の一方の突出端部8aが針棒2に固定された位置決め板3に突き当たった時に、糸保持部12e,12fと針孔6aとの高さが同じ高さとなるように、糸掛け板支持台13の糸通し軸7に対する上下方向の位置決めがなされている。
【0021】
また、糸掛け板12をこの位置、すなわち所定位置で糸掛け板支持台13と共に図4における反時計方向に回動した時に、図7に示されるように、第1の円弧板12iと第2の円弧板12hとの間に上述した糸通しフック11b及びフックガイド11a,11cが位置すると共に糸保持部12e,12fがミシン針6より図7における上方に位置するように、各位置関係の設定がなされている。
【0022】
この時、針棒糸案内5の糸導入端部5aより上方側に上記糸係止部12cが位置すると共に下方側に上記糸係止部12dが位置し、糸係止部12c,12dの回動軌跡の糸通し軸7側の範囲(正確には糸係止部12c,12d間に掛け渡された糸M2の回転軌跡Nの糸通し軸7側の範囲L)に、針棒糸案内5の糸導入端部5aが位置するように、各位置関係の設定がなされている(図9参照)。
【0023】
次に、このように構成された糸通し装置の動作について説明する。ミシンの電源投入後、縫製開始前に糸通しを行うにあたって、先ず図示を省略した糸通しスイッチをオペレーターがオンしたら、針棒2が最上位置に位置するように上軸が駆動され、針棒2が最上位置に位置したら上軸の駆動が停止される。
【0024】
次いで、オペレーターは図示を省略した糸供給源からの糸Mを、糸係止部12c,12d、糸把持部12e,12fの順に掛け渡しこれらの間に掛け渡された糸が概ね緊張するようにセットする。このセットする順は逆であっても勿論構わない。この時、糸掛け板12は、図1に示されるように、直立しておらず、糸係止部12c,12d、糸把持部12e,12fが針棒2、針棒揺動台1から離間していることから、糸Mのセット作業が極めて行いやすくなされるようになっている。
【0025】
このように糸Mのセット作業がなされたら、図示を省略したアクチュエータとしての例えばエアーシリンダのそのシリンダヘッドを例えば突出することによって、作動杆10をバネ14の付勢力に抗して降下させる。このアクチュエータとしてはエアーシリンダに限定されるものではなく、例えばモータ等、従来技術で開示されている公知のものが適宜採用される。
【0026】
そして、このようにして作動杆10を降下させると、この作動杆10と一体に糸通し軸7も降下し、この降下に伴ってカム面12aの対向面1aに対する当接がなされなくなって、糸掛け板12はピン12bを支点として図1における反時計方向(図1におけるP方向)に回転し直立した後停止する。
【0027】
次いで、さらに作動杆10を降下させると、図2に示されるように、ピン8の他方の端部8bが位置決め板3に突き当たり、糸通し軸7の下方への移動が停止する。この時、糸掛け板12と糸通しフック台11は、図4に示される位置関係にある。ここで、説明の都合上、糸供給源からの糸Mの端部側であって糸把持部12e,12f間に掛け渡されている糸をM1、この糸把持部12e,12f間に掛け渡されている糸M1の上流側(糸供給源側)であって糸係止部12c,12dによって糸通し軸7側に指向されると共に当該糸係止部12c,12d間に掛け渡されている糸をM2とする。
【0028】
次いで、さらに作動杆10を降下させると、図5に示されるように、作動杆10のみが降下しつつバネ9が圧縮される。この時、作動杆10は回転できないことから、糸通し軸7におけるピン8の一方の端部8aが、降下する作動杆10のカム溝10a内を移動し、糸通し軸7と共に糸通しフック台11及び糸通しフック11b、フックガイド11a,11cが、図4における時計方向(図3における矢印Q方向)に回転する。さらにこの時、糸掛け板支持台13のピン13aが、降下する作動杆10のカム溝10b内を移動し、糸掛け板支持台13と共に糸掛け板12が、上記糸通しフック台11とは逆方向、すなわち図4における反時計方向に回転する。
【0029】
そして、このようにして糸掛け板12が回転すると、糸係止部12c,12dは、針棒糸案内5の糸導入端部5aを上下方向から見て横切る回転軌跡を描き、これら糸係止部12c,12d間に掛け渡されている糸M2は、図9に示されるように、針棒糸案内5の先端側部分に沿って移動した後、当該針棒糸案内5の糸導入端部5aを乗り越えて該糸導入端部5aにおける糸の移動方向に対する裏側に進入する(図8及び図9参照)。この裏側に進入した後の糸をM’として示す。
【0030】
また、このようにして糸掛け板12が回転すると、糸把持部12e,12f間に掛け渡されている糸M1は、図7に示されるように、ミシン針6に当接して屈曲され糸M1の緊張がさらに増大する。
【0031】
この時、糸通しフック11bは、ミシン針6に当接し針孔6の向こう側(図6における左側;針孔6を挟んだ糸通しフック11bとは反対側)で緊張している糸M1に向かう途中にあり(図6参照)、その後針孔6aに進入し、その先端部にて当該糸M1が捕捉される(図7参照)。ここで、糸M1は、上述のように、ミシン針6に当接して屈曲している、すなわち確実に針孔6を挟んだ糸通しフック11bとは反対側で緊張した状態にあることから、確実に糸通しフック11bによって捕捉がなされることになる。
【0032】
そうしたら、上述したアクチュエータとしてのエアーシリンダのそのシリンダヘッドを引き込むことによって、作動杆10をバネ9の付勢力によって上昇させる。すると、糸掛け板12が上記とは反対方向に回転して図4に示した位置に戻る。この時、糸係止部12c,12dの形状は、当該糸係止部12c,12dが上記とは反対方向に移動すると糸M2に対して拘束力がなくなるフック形状をなしており、針棒糸案内5は、上述したように、糸M2の回転軌跡に交差し糸導入端部5aの裏側に進入していた糸M2が戻れない形状を有していることから、該糸導入端部5aの裏側に進入していた糸M2はその位置に残され、針棒糸案内5に対する糸掛けが達成される。
【0033】
また、上述のように作動杆10をバネ9の付勢力によって上昇させると、糸通しフック11b、フックガイド11a,11cが上記とは反対方向に回転して図4に示した位置に戻る。この時、糸通しフック11bによって捕捉されている糸M1は当該糸通しフック11bと共に針孔6aを通過する。ここで、上記糸保持部12e,12fの糸M1に対する拘束力は、糸通しフック11bが糸M1を捕捉して後退する力に対して弱いため、当該糸M1は糸保持部12e,12fから離脱し糸通しフック11bに捕捉されたまま針孔6aの反対側に引っ張られ、糸通しが達成される。
【0034】
そして、さらに作動杆10を、今度はバネ14の付勢力によって上昇させると、該作動杆10と共に糸通し軸7が上昇し、図1に示した初期位置に戻ることになる。
【0035】
このように、本実施形態においては、糸通し軸7の回動に連動した糸掛け板12の回動によって、糸掛け板12に掛け渡された端部側の糸M1をミシン針6の針孔6aを挟んだ糸通しフック11bの反対側に配置して所定の糸通し動作を行い得ると共に、糸掛け板12により糸通し軸7側に指向されている上流側の糸M2を移動してその回転軌跡Nの糸通し軸7側の範囲Lに、針棒糸案内5の糸導入端部5aを配置することによって、当該上流側の糸M2を糸導入端部5aに対して乗り越えさせて該糸導入端部5aにおける糸の移動方向に対する裏側に進入させて針棒糸案内5に対する糸掛けを行い得るように構成しているので、糸通し及び針棒糸案内に対する糸掛けを同時に行うことができるようになっている。従って、当該糸通し装置を、糸を頻繁に替える刺繍縫いミシンに対して適用すると、特に有効となる。
【0036】
また、本実施形態においては、以下の効果もある。すなわち、オペレーターによる糸掛け板12の糸係止部12c,12d、糸把持部12e,12fに対する糸Mのセット時に、当該糸係止部12c,12d、糸把持部12e,12fが針棒2、針棒揺動台1に対して離間するように構成しているので、当該糸Mのセット時に、該針棒2、針棒揺動台1が邪魔にならず、糸Mのセットを容易に行うことができるようになっている。
【0037】
また、糸M1がミシン針6に当接し屈曲することによって針孔6を挟んだ糸通しフック11bの反対側で確実に緊張した状態となるように構成しているので、確実に糸通しフック11bによる捕捉が行われ、糸通しを確実に行うことができるようになっている。因に、糸M1が針孔6を挟んだ糸通しフック11bの反対側で弛んでいると、糸通しフック11bによる捕捉が良好になされなくなる。
【0038】
また、糸掛け板12が、ピン13a及びカム溝10b等によって糸通し軸7を中心として回転し、この回転によって糸M1を針孔6を挟んだ糸通しフック11bとは反対側に張り渡すように構成しているので、例えば特開平3−133485号公報記載の糸通し装置のような複雑なリンク機構を用いて糸Mを針孔6を挟んだ糸通しフック11bとは反対側に張り渡すものに比して、構造を簡素化できるようになっている。
【0039】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例えば上記実施形態においては、糸通しフック11bを回転することによって該糸通しフック11bを針孔6aに対して進入・後退可能とし、糸掛け板12を回転することによって該糸掛け板12に掛け渡された端部側の糸M1を針孔6aを挟んだ糸通しフック11bの反対側に配置すると共に糸通し軸7側に指向されている上流側の糸M2の回転軌跡Nの糸通し軸7側の範囲Lに針棒糸案内5の糸導入端部5aが位置するようにしているが、上記回転動作を他の移動動作に代えても良い。
【0040】
また、上記実施形態においては、糸係止部を2箇所としているが、何れか一方のみとすることも可能であり、要は上流側の糸M2が糸通し軸7側に指向されると共に、この糸通し軸7側に指向された上流側の糸M2の移動軌跡の糸通し軸7側の範囲に、針棒糸案内5の糸導入端部5aが位置するようであれば良い。
【0041】
また、上記実施形態においては、アクチュエータによって作動杆を下降させるようにしているが、手動にて作動杆を下降させることも勿論可能である。
【0042】
さらにまた、上記実施形態においては、糸通し装置を、針揺動装置を備えたミシンに対して適用した例が述べられているが、針揺動装置を備えていないミシンに対しても同様に適用できるというのはいうまでもない。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明におけるミシンの糸通し装置によれば、糸通し軸の回動に連動した糸掛け部材の移動によって、糸掛け部材に掛け渡された端部側の糸をミシン針の針孔を挟んだ糸通しフックとは反対側に配置して所定の糸通し動作を行い得ると共に、糸掛け部材により糸通し軸側に指向されている上流側の糸を移動してその移動軌跡の範囲に、針棒糸案内の糸導入端部を配置することによって、当該上流側の糸を糸導入端部に対して乗り越えさせて該糸導入端部における糸の移動方向に対する裏側に進入させて針棒糸案内に対する糸掛けを行い得るように構成したものであるから、糸通し及び針棒糸案内に対する糸掛けを同時にでき、より操作性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるミシンの糸通し装置を表した正面図である。
【図2】図1に示した糸通し装置の作動杆を所定位置まで降下させた状態を表した正面図である。
【図3】図2中のA−A矢視に対応する側面図である。
【図4】図2中のB矢視に対応する平面図である。
【図5】図2に示した糸通し装置の作動杆をさらに降下させた状態を表した正面図である。
【図6】図5中のC−C矢視に対応する側面図である。
【図7】図5に示した糸通し装置の作動杆を最大に降下させた時の図5中のD矢視に対応する平面図である。
【図8】図5に示した糸通し装置の作動杆を最大に降下させた時の図5中のE矢視に対応する平面図である。
【図9】糸通し装置の糸掛け動作を表した模式平面説明図である。
【符号の説明】
2 針棒
5 針棒糸案内
5a 針棒糸案内の糸導入端部
6 ミシン針
6a 針孔
7 糸通し軸
10 作動杆
11b 糸通しフック
12 糸掛け部材
L 上流側の糸の移動軌跡の糸通し軸側の範囲
M 糸
M1 糸の端部側
M2 上流側の糸
N 上流側の糸の移動軌跡

Claims (1)

  1. 上下動可能に支承され下端にミシン針を支持した針棒に対して平行に配置されると共に、回動可能且つ上下動可能に支承された糸通し軸と、この糸通し軸に設けられ軸線方向における所定位置で該糸通し軸の回動に連動して動作することによって前記ミシン針の針孔に対して進入・後退可能な糸通しフックと、前記糸通し軸に係合すると共に上下動可能に支承された作動杆と、をして、前記作動杆を降下することによって前記糸通し軸を降下させた後にさらに回動させて前記糸通しフックを前記針孔に対して進入させる一方で、前記作動杆を上昇することによって前記糸通し軸を前記とは逆方向に回動させて前記糸通しフックを前記針孔に対して後退させ、この糸通しフックの前記針孔に対する進入・後退動作によって、針孔を挟んで糸通しフックとは反対側に配置された糸供給源からの糸を捕捉させて糸通しを可能としたミシンの糸通し装置において、
    前記軸線方向における所定位置で前記糸通し軸の回動に連動して移動すると共に、前記糸供給源からの糸の端部側が掛け渡され且つこの掛け渡された端部側の糸よりも上流側の糸が前記糸通し軸側に指向される糸掛け部材を設け、
    糸通し軸の回動に連動した糸掛け部材の移動によって、前記掛け渡された端部側の糸を、前記針孔を挟んだ糸通しフックとは反対側に配置可能とすると共に、前記糸通し軸側に指向された上流側の糸の移動軌跡の範囲に、針棒糸案内の糸導入端部が配置されたことを特徴とするミシンの糸通し装置。
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