JP2010246706A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】動メスからの下糸の離脱を抑え、部品点数の増加や作業効率の低下を防止する。
【解決手段】縫い針と、縫い針を上下動させて被縫製物に上糸を縫いつける針駆動機構と、釜軸11と、釜軸を回転自在に軸支する釜軸台10と、釜軸に連結され、上糸ループを掬う剣先を有する外釜13と、ボビンが装着される中釜14と、初期位置と当該初期位置から針落ち位置側に前進した糸切断位置とに移動する切断メス2と、初期位置と該初期位置より前進した糸捕捉位置と該糸捕捉位置より後退した糸切断位置とに順番に移動し、糸切断位置で切断メスとの協働により糸を切断する動メス3と、動メスとの間で下糸T2を挟んで保持するクランプ部材4と、を備えたミシンにおいて、動メスは、糸捕捉位置で下糸を係止する捕捉部3dを有し、クランプ部材は、動メスが糸切断位置にある場合に、少なくとも一部が捕捉部よりも動メスの先端側に当接する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミシンに関する。
刃部を有すると共に釜軸台に回動自在に支持され、初期位置と初期位置から針落ち位置側に前進した糸切断位置とに移動する切断メスと、釜軸台上を回動して初期位置と初期位置より前進した糸捕捉位置と糸捕捉位置より後退した糸切断位置とに順番に移動し、糸切断位置で切断メスとの協働により糸を切断する動メスと、釜軸台に固定され、弾性変形による弾性力で動メスとの間で下糸を挟んで保持するクランプ部材と、を備えたミシンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図21に示すように、動メス101には、上下方向に対して少し傾斜するように溝部102が形成され、溝部102の下端には、下糸112を係止するフック状の捕捉部(図示略)が形成されている。動メス101が糸捕捉位置から後退する際には、上糸111は溝部102に通され、下糸112は捕捉部に係止されている。
クランプ部材103の先端には、スリット状の糸掬い部104が形成されており、この糸掬い部104で糸を掬うことができるようになっている。また、クランプ部材103には、動メス101側に向けて突出するような挟持部105が形成されており、この挟持部105と動メス101とで下糸112を挟持することができる。
このような構成とすることで、下糸112を捕捉する際の確実性を向上させることができる。
特開2008−68005号公報
しかし、下糸は引っ張られた状態で捕捉部に係止されているため、下糸が切断されると、引っ張られて伸びた下糸は元の状態に戻ろうとして縮むことになる。そして、この戻るときの勢いで、下糸はクランプ部材の糸掬い部から抜けて動メスから完全に離脱してしまうという問題があった。
この問題を解決するため、糸掬い部の長さ、すなわち、二股のスリットの長さを調節することにより、下糸の抜けを防止することも考えられるが、縫製に用いる下糸が変わるたびにクランプ部材も交換する必要があるため、部品点数の増加、作業効率の低下を招くという問題があった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、動メスからの下糸の離脱を抑え、部品点数の増加や作業効率の低下を防止することができるミシンを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
上糸が通された縫い針と、
ミシンアームに設けられ、前記縫い針を上下動させて被縫製物に上糸を縫いつける針駆動機構と、
ミシンベッドに設けられた釜軸と、
前記釜軸を回転自在に軸支する釜軸台と、
前記釜軸に連結され、上糸ループを掬う剣先を有する外釜と、
前記外釜に対して回動自在に支持され、下糸が巻きつけられたボビンが装着される中釜と、
刃部を有すると共に前記釜軸台に回動自在に支持され、初期位置と当該初期位置から針落ち位置側に前進した糸切断位置とに移動する切断メスと、
前記釜軸台上を回動して初期位置と該初期位置より前進した糸捕捉位置と該糸捕捉位置より後退した糸切断位置とに順番に移動し、前記糸切断位置で前記切断メスとの協働により糸を切断する動メスと、
前記釜軸台に固定され、弾性変形による弾性力で前記動メスとの間で下糸を挟んで保持するクランプ部材と、を備え、
前記クランプ部材は、前記動メスが前記糸切断位置から前記初期位置に戻る際に、前記動メスとの間で下糸を挟持可能な第1挟持部(41a)を有するミシンにおいて、
前記動メスは、前記糸捕捉位置で下糸を捕捉する捕捉部(3d)を有し、
前記クランプ部材は、前記動メスが前記糸切断位置にある場合に、前記捕捉部よりも前記動メスの先端側に当接して、下糸を挟持可能な第2挟持部(41b)を備え、
前記糸切断位置で前記第2挟持部に挟持された下糸は、前記動メスの初期位置への移動に伴い、前記第1挟持部に受け渡され保持されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、
前記動メスは、一端が前記捕捉部に連通し、他端が前記クランプ部材との対向面において、前記糸切断位置における前記クランプ部材の先端部との当接部よりも前記捕捉部側となるガイド溝を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のミシンにおいて、
前記ガイド溝は、その深さが縫製に用いられる下糸の太さよりも浅くなるように形成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、クランプ部材は、動メスが糸切断位置にある場合に、捕捉部に係止された下糸は常にクランプ部材の第2挟持部により押さえつけられ、動メスとで挟持される。このため、下糸太さが変わる度に対応するクランプ部材に交換する必要がない。
また、糸切断位置で第2挟持部に挟持された下糸は、動メスの初期位置への移動に伴い、第1挟持部に受け渡され保持されるので、縫製開始時により確実に縫目が形成される。
さらに、部品点数の増加や作業効率の低下を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ガイド溝を有することにより、動メスが移動しても下糸はガイド溝に嵌り、動メスから離脱しにくくなる。よって、クランプ部材による下糸の保持をより確実なものとすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ガイド溝の深さが下糸の太さよりも浅いので、下糸がガイド溝から突出する。そのため、下糸はクランプ部材に押さえつけられるので、クランプ部材で下糸を挟持することができる。
ミシンに備えられる糸切断装置の概略構成を示す斜視図。 ミシンに備えられる釜機構を示す側面図。 糸切断装置の要部構成を示す斜視図。 切断メス周辺の概略構成を示す斜視図。 動メス周辺の概略構成を示す斜視図。 糸切断装置の動作(初期位置)を示す平面図。 糸切断装置の動作(メス待機位置)を示す平面図。 糸切断装置の動作(糸捕捉位置)を示す平面図。 糸切断装置の動作(糸切断位置)を示す平面図。 糸ガイドを示す側面図。 糸ガイドを示す斜視図。 糸ガイドを示す平面図。 動メス(上糸逃げ部)による糸捕捉動作を示す斜視図。 動メスとクランプばねによる糸挟持動作(切断時)を示す動作説明図。 動メスとクランプばねによる糸挟持動作(切断後)を示す動作説明図。 動メスの先端部を示す斜視図。 動メスによる糸捕捉動作を示す動作説明図。 動メスに形成されたガイド溝を示す側面図。 動メスが糸切断位置にある場合のクランプばねとの位置関係を示す平面図。 動メスが初期位置にある場合のクランプばねとの位置関係を示す平面図。 従来のミシンに備えられる糸切断装置における動メスとクランプばねによる糸挟持動作(切断時)を示す動作説明図。
以下、本発明に係るミシンの実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<ミシンの構成>
本実施形態では、ミシンとして総合送りミシンを例に説明する。総合送りミシン(以下、単にミシンとする)は、例えば、送り動作に伴う被縫製物のずれを防止するために、針上下動機構による縫い針の上下動及び針振り機構による針振りを同調させた針送り動作と、上送り機構及び下送り機構による送り動作とを同調させることで、厚手の被縫製物(例えば、皮物)に縫い針を突き刺した状態で送りを行うミシンである。
ミシンは、筐体となるミシンフレームと、ミシンフレームのアーム部先端において縫い針に往復上下動及び針振り動作を付与する針駆動機構と、針駆動機構との協働により縫い目を形成する釜機構1(図2参照)と、縫製終了後に上糸及び下糸を切断する糸切断装置100(図1参照)とを備えている。なお、ミシンは、その他縫製に必要な種々の機構を備えているが、これらは従来周知の構成と同様であるため本実施形態では詳述しない。
<ミシンフレーム>
ミシンフレームは、被縫製物たる布を載置する水平なベッド面を有するベッド部(ミシンベッド)と、該ベッド部の一端から上方に立設された縦胴部と、この縦胴部の上部からベッド部とほぼ平行に延出されたアーム部(ミシンアーム)とを備え、正面視にて略コ字状を呈する公知の形状を備えている。アーム部の先端には針駆動機構が内蔵されており、ベッド部には釜機構、糸切断装置100が内蔵されている。
<針駆動機構>
針駆動機構は、アーム部内において回転自在に延在されミシンモータと連結された図示しないミシン主軸としての上軸と、上軸の先端に固定された回転錘と、上端が回転錘の偏心部に回転自在に連結されたクランクロッドと、クランクロッドの下端に連結された針棒と、その下端に支持された縫い針とを備えている。ミシンモータの駆動により上軸が回転すると、その回転が回転錘及びクランクロッドを介して上下動に変換されると共に、図示しない針振り機構により上軸の回転が揺動運動に変換されて針棒に伝達される。これにより、針棒が往復上下動と針振りとを組み合わせた針送り動作を行い、縫い針の下降時において送り歯(図示略)と同調して送り方向に布を送る。本実施形態では、かかる針棒の往復上下動により、縫い針が送り歯の針穴内に向かって針落ちを行い、この針穴の内側に針落ち位置及びその中心である針落ち芯が位置するようになっている。
<釜機構>
図1、2に示すように、釜機構1は、水平方向に位置調節可能とされ、ベッド部内に固定された釜軸台10と、釜軸台10の内部においてZ軸方向(ミシンの上下方向)に沿って支持された釜軸11と、釜軸11の先端に取り付けられ、釜軸11の回転と共に回転する水平釜12と、を備えている。
釜軸11は、その軸心回りに回転自在に釜軸台10に設けられている。
水平釜12は、釜軸11に軸支されることで水平面内において回転可能に支持された外釜13と、この外釜13内に回転可能に支持された中釜14とを備えている。
外釜13には剣先が形成され、縫い針が下死点から上昇する際に針板15の下方に形成される上糸ループを外釜13の回転により剣先が掬うことができる。
中釜14の内部には、下糸が巻きつけられたボビンが装着される。中釜14の上部外周縁の一部には、針板15下面の中釜案内15aに係合されることで中釜14の回転を規制する中釜突起部14aが設けられている。
上軸に連動して下軸が回転すると、釜軸11及び外釜13が回転し、回転する外釜13と上下動を行う縫い針との協働により縫い目が形成される。
<糸切断装置>
図1、3、4に示すように、糸切断装置100は、糸を切断するための切断メス2と、糸を捕捉すると共に、切断メス2との協働により糸を切断する動メス3と、釜軸台10に固定され、切断後の下糸T2を保持可能なクランプばね4とを備えている。
(切断メス)
図4に示すように、切断メス2は、先端(一端)に刃部2aを有すると共に基端部(他端)がねじにより着脱可能となって切断メス台21の一端に取り付けられている。切断メス台21は、その先端の支持部21aが切断メス2の根元付近まで延設されている。
切断メス台21の他端は、中空の切断メス軸22の上端に抱き締め固定されている。切断メス軸22は、釜軸台10に回動自在に支持されている。
図3に示すように、切断メス軸22には、動メス3の回動中心となる動メス軸31がZ軸方向に沿って回動自在に挿通されている。すなわち、切断メス2及び動メス3は、何れもその回動中心が外釜13の回転中心を挟んで針落ち位置と逆側に配置されている。
切断メス軸22の下端には切断メス駆動腕23の一端が抱き締め固定されている。
切断メス駆動腕23の他端には、釜軸台10に固定されたエアシリンダ6のロッド6aに取り付けられたシリンダ連結体7が段ねじ8を介して連結されている。ロッド6aが図3に示す矢印A1方向又はB1方向に移動すると、切断メス軸22を中心に切断メス台21が揺動し、その先端に設けられた切断メス2が矢印A2方向又はB2方向に移動する。
このとき、切断メス2は、初期位置(図6参照)と初期位置から針落ち位置P側に前進した糸切断位置(図9参照)とに移動することができる。
切断メス2は、エアシリンダ6の駆動により糸切断位置まで移動した際に、その先端である刃部2aが針板15下方の針落ち位置P近傍まで延出されるようになっている(図9参照)。
なお、エアシリンダ6は、ミシンに内蔵された制御装置により駆動が制御される。
図10〜図12に示すように、切断メス2の刃部2a近傍には、糸切断位置以外での上糸T1及び下糸T2の切断を防止する糸ガイド25がねじにより着脱可能に装着されている。糸ガイド25は、切断メス2を挟んで動メス3と反対側から切断メス2に取り付けられており、その一端側(図10及び図11における右側)が切断メス2の刃部2a全体を覆うようにして動メス3側に曲成され、刃部2aよりも前方側(図10及び図11における右側)に延出されている。糸ガイド25の一端は、上側の端部がさらに伸びて動メス3の外側面に沿うように延出されており(図10及び図11参照)、糸捕捉部3dから送り歯26の針穴26bを通って布に縫着される上糸T1及び下糸T2が上下糸逃げ部3bの溝部上側のエッジ3eに接することを防止する糸引掛け部25aとなっている。つまり、糸ガイド25は、切断メス2の刃部2a先端付近で上糸T1及び下糸T2を引っ掛けることが可能であり、動メス3が糸捕捉位置で捕捉した上糸T1及び下糸T2がエッジ3eに接しないようにガイドすることで、エッジ3eと切断メス2の刃部2aとの間に上糸T1及び下糸T2が案内されないように保護する。
(動メス)
図5に示すように、動メス3は、その基端部(一端)がねじにより着脱自在となって動メス台30に取り付けられている。動メス3は、その中間部が湾曲部を有して水平方向に延在され、その先端部(他端)は先鋭形状とされている。
動メス3は、動メス軸31を中心に矢印A2及び矢印B2方向に揺動可能に設けられ、その揺動動作の全体を通じて中釜14の上方を回避すると共にその先端が中釜14の外周よりも針落ち位置P側を通過する(図6〜図9参照)。動メス3は、針板15下方に設けられた空間を通過して進退移動することができる。
動メス3の先端部近傍には、図13〜図15に示すように、後退時に下糸T2を捕捉する捕捉部としての糸捕捉部3dと、動メス3の先端側に設けられ切断メス2の刃部2aと協働して糸を切断する刃部3cと、その外側の側面に糸捕捉位置から切断部までの間上糸T1及び下糸T2を逃がすための溝状の上下糸逃げ部3bと、糸切断位置で切断された上糸T1が動メス3とクランプばね4とにより把持されることを防止する上糸逃げ部3aとが設けられている。
糸捕捉部3dは、図13に示すように、動メス3の先端部近傍であって、水平面内において湾曲した当該動メス3の内周面側、すなわち、中釜14の外周に近接する側面の下端部に設けられている。糸捕捉部3dは、進退移動を行う動メス3の後退移動方向に向けてやや突出するようになっており、この糸捕捉部3dから動メス3の上面にかけて上糸逃げ部3aが形成されている。
上糸逃げ部3aは、図13に示すように、糸捕捉部3dが糸捕捉位置で捕捉した上糸T1及び下糸T2のうち、上糸T1のみが退避可能な退避スペースとなっており、動メス3が糸切断位置まで後退して上糸T1及び下糸T2が切断された後、縫い針側に残る上糸T1を布の上方に容易に引き抜くことを可能とするものである。
上下糸逃げ部3bは、図10〜図12、図16、図17に示すように、糸捕捉部3dから動メス3の下方を通って動メス3外周の先端側に向けて形成されている。かかる上下糸逃げ部3bは、糸捕捉部3dにより捕捉された上糸T1及び下糸T2が動メス3の外側面よりも内側に退避可能な退避スペースとなっている。そして、この上下糸逃げ部3bの溝部内と動メス3の外側面との境界部がエッジ3eとなっている。
刃部3cは、図10〜図12、図16に示すように、上下糸逃げ部3bと連続するように、動メス3の先端部近傍の外周面側に設けられている。刃部3cは、動メス3の外側面から内側面にわたって貫通するように形成されている。
刃部3cは、動メス3の進退移動において動メス3が糸捕捉位置から後退する際に、糸切断位置において切断メス2の刃部2aとの協働により上糸T1及び下糸T2を切断するものである。刃部3cは、図8に示すように、その移動軌跡が、縫い針の針落ち位置Pを通過するようになっている。
また、図18に示すように、動メス3におけるクランプ部材4に対向する内側面には、一端が糸捕捉部3dに連通し、他端がクランプばね4との対向面において、糸切断位置におけるクランプばね4の先端部41bと動メス3の当接部よりも糸捕捉部3d側となるガイド溝3gが形成されている。
より具体的には、ガイド溝3gは、一端が上糸逃げ部3a及び糸捕捉部3dに連通し、他端が刃部3cを形成する際の孔に連通している。
すなわち、ガイド溝3gは、上糸逃げ部3a及び糸捕捉部3dに連通する部分と、動メス3が初期位置にある場合にクランプ部材4の先端が動メス3に接している部分との間で動メス3の延在方向に沿って形成されていればよい。
このようなガイド溝3gとすることで、下糸T2の動メス3からの離脱を防止すると共に、動メス3の移動の際に下糸T2をガイド溝3gに沿って案内することができる。
ガイド溝3gは、その深さが縫製に用いられる下糸T2の太さよりも浅くなるように形成されている。これは、下糸T2の一部を常にガイド溝3gから突出させておくことで、クランプ部材4と動メス3とで下糸T2を確実に挟持し、下糸T2の抜けを防止するためである。
動メス3は、釜軸台1上を回動して初期位置(図6参照)と初期位置より前進した糸捕捉位置(図8参照)と糸捕捉位置より後退した糸切断位置(図9参照)とに移動し、糸切断位置で切断メス2との協働により上糸T1及び下糸T2を切断する。
図5に示すように、動メス軸31は、切断メス軸22よりも小径、且つ、切断メス軸22よりも長尺な軸であり、中空の切断メス軸22を上下に貫通して回動自在に挿通されている。つまり、切断メス2と動メス3とは、二重軸構造となった切断メス軸22と動メス軸31とにより、同心軸を中心にそれぞれ別々に回動可能な状態で釜軸台10に支持されている。
動メス軸31の上端には、動メス軸31と直交するように動メス台30の一端が固定されている。動メス台30の上部には、動メス3の基端部がねじにより着脱自在に固定されており、動メス台30の他端の下面には、下方に向けて動メス駆動ピン32が突設されている。
そして、エアシリンダ6の駆動により切断メス2及び切断メス台21が矢印A2方向に回動し、切断メス台21の一端が動メス台30に設けられた動メス駆動ピン32に当接されると、切断メス2と動メス3とが連結されることとなり、両者が一体となって矢印A2方向に回動される(図3参照)。つまり、動メス3は、切断メス2の揺動に伴い動メス軸31を中心に矢印A2方向に揺動する。
また、図3、5に示すように、動メス軸31の下端には動メス駆動腕33の一端が抱き締め固定されている。この動メス駆動腕33は、動メス軸31と直交する水平方向に延出されており、その他端部の下方側にはZ軸方向に沿うカムコロ軸35を介してカムコロ34が回動自在に連結されている。このカムコロ34は、エアシリンダ6の駆動によりロッド6aが矢印A1方向に移動した後、糸切りカム36のカム部に沿って移動することで、動メス駆動腕33の他端部を矢印A3方向又はB3方向に揺動して動メス軸31及び動メス3に回動力を付与するものである。そして、動メス3は、エアシリンダ6の駆動力により切断メス2と共に切断メス2の糸切断位置まで移動した後、この糸切りカム36による回動力により、初期位置より前進した糸捕捉位置と糸捕捉位置から後退した糸切断位置までの往復移動を行う。
(クランプ部材)
図6〜図9、図13〜図15、図19、図20に示すように、クランプ部材としてのクランプばね4は、弾性変形可能な金属のばね材により形成され、その基端部がクランプばね台40の上面にねじで固定されている。クランプばね台40は、上下方向(Z軸方向)において動メス3と切断メス2との間に配置されるように釜軸台10に取り付けられている。
クランプばね4の先端側には、動メス3先端の内側面に沿って動メス3の前進移動方向に向けて延出し、動メス3の内側面に摺接するように曲成された摺接部41が形成されている。
図19、図20に示すように、摺接部41は、自身の弾性力により動メス3先端の内側面を押圧しており、少なくとも、動メス3が糸切断位置から初期位置まで移動する間において、糸捕捉部3dに捕捉された下糸T2を押圧保持する。
より具体的には、図20に示すように、摺接部41の基端側の第1挟持部41aは、動メス3が初期位置にある場合に糸捕捉部3dに係止された下糸T2を動メス3の糸捕捉部3dよりも先端側で挟持する。また、図19に示すように、摺接部41の先端側の第2挟持部41bは、動メス3が糸切断位置にある場合に糸捕捉部3dに係止された下糸T2を動メス3の糸捕捉部3dよりも先端側で挟持する。
すなわち、摺接部41の動メス3の移動方向に沿った長さは、動メス3の糸切断位置から初期位置までの移動距離よりも長くなるように形成されている。さらに、摺接部41は、動メス3が糸切断位置から初期位置まで移動する際の糸捕捉部3dの移動範囲全域を覆うことができる位置に設けられている。もちろん、摺接部41は、少なくとも上記の糸捕捉部3dの移動範囲全域を覆うものであればよいが、それ以上の大きさとしても構わない。尚、糸切断位置で第2挟持部41bに把持された下糸は、動メス3の初期位置への移動に伴い、第1挟持部41aに受け渡され保持されるので、縫製開始時により確実に縫い目が形成される。
<糸切り動作>
縫製中は、エアシリンダ6のロッド6aが矢印B1方向に突出され、シリンダ連結体7が初期位置に配置される。このため、切断メス2及び動メス3は、共に矢印B2方向の最後退位置である初期位置に配置された状態となる(図6参照)
ミシンペダルの後踏みにより制御部に糸切り信号が入力されると、エアシリンダ6にエアーが注入され、ロッド6aが矢印A1方向に移動する。これにより、シリンダ連結体7が矢印A1方向に移動され、切断メス駆動腕23及び切断メス軸22を介して切断メス台21が矢印A2方向に回動する(図4参照)。また、ミシンペダルを後踏みした時点でミシンモータが回転を開始する。
切断メス台21が矢印A2方向に回動すると、切断メス台21が動メス台30の下面に固定されている動メス駆動ピン32と係合することにより、動メス台30もまた矢印A2方向に回動する。切断メス2の矢印A2方向に向かう糸切断位置までの回動により、動メス台30及び動メス軸31を介して動メス駆動腕33が図5に示す矢印A3方向に回動し、切断メス台21の回動が一旦停止された状態となる。この間は、動メス3及び切断メス2が針落ち位置近傍に待機した状態(図7参照)である。
その後、カムコロ34が糸切りカム36に沿って案内されることにより、動メス駆動腕33が矢印A3方向に揺動され、動メス3は矢印A2方向に向かってさらに前進することとなる。また、カムコロ34が糸切りカム36の所定位置まで案内されると、切断メス台21が再回動し始める。そして、切断メス台21に取り付けられたストッパボルト27がストッパ板28に係止されると、切断メス台21の回動が規制され、切断メス2が糸切断位置に配置される(図7参照)。この状態において、切断メス2の先端である刃部2aは針板15下方の針落ち位置P近傍まで延出された状態となる。
このとき、動メス3の先端は、図7、8に示すように、中釜突起部14a及び中釜案内15aよりも針落ち位置P側である針板15及び送り歯26の下方の空間を通過するように移動されて上糸T1の三角形内に突入する。
さらに糸切りカム36が回転して、カムコロ34が糸切りカム36の所定位置まで移動すると、動メス3が、図8に示す最前進位置より若干後退した糸捕捉位置まで戻る。
その後、動メス駆動腕33の移動方向が矢印B3方向に反転し、矢印B2方向に後退する動メス3の糸捕捉部3dにより上下の糸T1,T2が捕捉される図13及び図17参照)。
このとき、動メス3の外周側においては、糸ガイド25の糸引掛け部25aに上糸T1及び下糸T2が引掛けられた状態となる。また、動メス3の内周側においては、図13及び図17に示すように、上糸T1が動メス3の上糸逃げ部3aに退避した状態となる。
さらに糸切りカム36が回転すると、動メス3が糸切断位置まで後退する(図9参照)。そして、下糸T2が、クランプばね4の糸掬い部4bに掬われた後、切断メス2の刃部2aと動メス3の刃部3cとの協働により上糸T1及び下糸T2が切断される。
上糸T1及び下糸T2切断後は、図15に示すように、上糸T1が上糸逃げ部3aから抜けてフリーの状態となり、下糸T2は下糸クランプ部4aにより把持される。
また、図9に示すように、動メス3が糸切断位置を通過すると、制御部によりミシンモータが停止され縫い針が上位置(上停止位置)に停止される。これと同時に制御部から糸切り戻し信号が出力され、出力信号に応じてエアシリンダ6のロッド6aが矢印B1方向に移動することとなる。これにより、切断メス2及び動メス3が、図6に示す初期位置に復帰する。
<作用効果>
上記のミシン100によれば、クランプばね4は、動メス3が糸切断位置にある場合に、少なくとも一部が糸捕捉部3dよりも動メス3の先端側に当接するように構成されているので、糸切断後の糸捕捉部3dに係止された下糸T2は常にクランプばね4により押さえつけられ、動メス3とで挟持される。また、この区間においては、下糸T2は常にクランプばね4により押さえつけられているので、下糸T2が変わる度に対応するクランプばね4に交換する必要もない。
よって、動メス3からの下糸T2の離脱を抑え、部品点数の増加や作業効率の低下を防止することができる。
また、動メス3は、ガイド溝3gを有することにより、動メス3が移動しても下糸T2はガイド溝3gに嵌り、動メス3から離脱しにくくなる。よって、クランプばね4による下糸T2の保持をより確実なものとすることができる。
また、ガイド溝3gの深さが下糸T2の太さよりも浅いので、下糸T2がガイド溝3gから突出する。そのため、下糸T2はクランプばね4に押さえつけられるので、クランプばね4で下糸T2を挟持することができる。
その他、発明の本質的部分を変更しない範囲内で適宜変更が可能である。
2 切断メス
3 動メス
3d 糸捕捉部(捕捉部)
3g ガイド溝
4 クランプばね(クランプ部材)
41a 第1挟持部
41b 第2挟持部
10 釜軸台
11 釜軸
13 外釜
14 中釜
P 針落ち位置
T1 上糸
T2 下糸

Claims (3)

  1. 上糸が通された縫い針と、
    ミシンアームに設けられ、前記縫い針を上下動させて被縫製物に上糸を縫いつける針駆動機構と、
    ミシンベッドに設けられた釜軸と、
    前記釜軸を回転自在に軸支する釜軸台と、
    前記釜軸に連結され、上糸ループを掬う剣先を有する外釜と、
    前記外釜に対して回動自在に支持され、下糸が巻きつけられたボビンが装着される中釜と、
    刃部を有すると共に前記釜軸台に回動自在に支持され、初期位置と当該初期位置から針落ち位置側に前進した糸切断位置とに移動する切断メスと、
    前記釜軸台上を回動して初期位置と該初期位置より前進した糸捕捉位置と該糸捕捉位置より後退した糸切断位置とに順番に移動し、前記糸切断位置で前記切断メスとの協働により糸を切断する動メスと、
    前記釜軸台に固定され、弾性変形による弾性力で前記動メスとの間で下糸を挟んで保持するクランプ部材と、を備え、
    前記クランプ部材は、前記動メスが前記糸切断位置から前記初期位置に戻る際に、前記動メスとの間で下糸を挟持可能な第1挟持部を有するミシンにおいて、
    前記動メスは、前記糸捕捉位置で下糸を捕捉する捕捉部を有し、
    前記クランプ部材は、前記動メスが前記糸切断位置にある場合に、前記捕捉部よりも前記動メスの先端側に当接して、下糸を挟持可能な第2挟持部を備え、
    前記糸切断位置で前記第2挟持部に挟持された下糸は、前記動メスの初期位置への移動に伴い、前記第1挟持部に受け渡され保持されることを特徴とするミシン。
  2. 前記動メスは、一端が前記捕捉部に連通し、他端が前記クランプ部材との対向面において、前記糸切断位置における前記クランプ部材の先端部との当接部よりも前記捕捉部側となるガイド溝を有することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 前記ガイド溝は、その深さが縫製に用いられる下糸の太さよりも浅くなるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載のミシン。
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