JP3730213B2 - 起立補助装置および起立補助装置の使用方法 - Google Patents

起立補助装置および起立補助装置の使用方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば入浴等の際に、自力で起立することが困難な要介助者の衣服を着替えさせるために、着座状態の要介助者を起立状態にさせ、且つ起立状態を維持させる起立補助装置および起立補助装置の使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、足腰が不自由であり自力で起立することが困難な要介助者が衣服の着替え等を行う際、要介助者は車椅子やベッド等から立ち上がるための補助と、起立状態を維持するための補助と、衣服の着脱等を行うための補助とを必要としている。従来、これらの補助は介助者が全て行っており、介助者は、要介助者の上半身を持ち上げて要介助者を車椅子から立ち上げさせ、要介助者の身体を支えて要介助者の起立状態を維持しつつ、要介助者の衣服の着脱等を行っている。
【0003】
また、近年では介助者の負担の軽減を図るため、要介助者が車椅子或いはベッドから立ち上がるための補助機器が提供されている。この補助機器は、水平方向に回転するターンテーブルに傾動機構によって鉛直方向に円弧回転される支柱が立設され、この支柱の上端には要介助者の腹部を載せるパッド部が設けられているものである。この補助機器によれば、支柱を円弧回転させて要介助者の腹部にパッド部を配置し、要介助者の身体を前屈みして要介助者の腹部をパッド部に載せ、パッド部に要介助者の体重を載せた状態で支柱を起動させることで要介助者の腰を浮かすことができる(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−192346号公報 (第2頁、第7図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の介助者が要介助者の身体を支える方法によると、介助者の負担は大きいとともに、一人の要介助者に対して二人の介助者が付かなければならない。このため、在宅看護等では、介助者が高齢である場合や一人の介助者で介助している場合が多いので、要介助者を着替えさせる事や車椅子を乗り換えさせる事などができなく十分な介助ができないという問題がある。
【0006】
また、上記した従来の補助機器によると、介助者の負担は軽減されるが、要介助者が起立したときの姿勢は前のめりとなり、要介助者の腹部を圧迫するなど要介助者に不快感を与える。この前のめりの状態で起立する要介助者の上半身を起こそうとすると、要介助者の身体重心の投影点が足の位置より後方になる。この場合、要介助者の身体が後方に傾くため、要介助者が後方へ転倒しないように介助者による支えが必要となる。したがって、介助者は要介助者の背後を支えた状態で要介助者の衣服の着脱を行わなければならなく、これは介助者にとって困難であるとともに、身体重心の投影点が足の後方になる姿勢は要介助者にとって負担が大きい姿勢でもあるという問題が存在する。
【0007】
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、着座している要介助者を起立させ、且つ起立状態を維持させるときの介助者及び要介助者の負担を軽減するべく、要介助者を立ち上がらせる際にかかる要介助者の負担を軽減するとともに、要介助者の起立姿勢を安定した状態で保持させて、介助者および要介助者にかかる負担を軽減することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、要介助者の身体を支えるパッド部と、該パッド部を斜め上方に移動させる第1の駆動機構と、前記パッド部の下方に配置され前記要介助者の足を載せる足載せ台とを備える起立補助装置において、前記起立補助装置には、前記足載せ台を前記要介助者の前後方向に移動させる第2の駆動機構と、前記第1の駆動機構及び第2の駆動機構を同時に作動させる操作盤とが備えられ、前記足載せ台は、上下動調節手段により上下方向に移動可能に取り付けられていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、要介助者の身体を支えるパッド部と、該パッド部を斜め上方に移動させる第1の駆動機構と、前記パッド部の下方に配置されているとともに上下動調節手段により上下方向に移動可能に取り付けられ前記要介助者の足を載せる足載せ台と、前記足載せ台を前記要介助者の前後方向に移動させる第2の駆動機構とを備える起立補助装置の使用方法であって、前記第1の駆動機構及び第2の駆動機構を同時に作動させて、前記パッド部を斜め上方に移動させるのと同時に前記足載せ台を前後方向に移動させることを特徴としている。
【0009】
このような特徴により、要介助者の臀部が車椅子の座部から離れると同時に、要介助者の足部と両膝が後方にスライド移動し、要介助者の身体重心の投影点と要介助者の足部との間隔は小さくなる。また、要介助者が車椅子に着座している場合に、足載せ台の高さを車椅子のステップの高さより下方になるように調節されるとともに、足載せ台は要介助者の身体に合わせて高さを調節される。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の起立補助装置において、前記パッド部には、前記要介助者の側方から該要介助者の身体を支える側方ホルダーと前記要介助者の後方から該要介助者の身体を支える後方ホルダーとから構成されるホルダーが設けられていることを特徴としている。
【0011】
このような特徴により、要介助者の上半身は側方ホルダーによって側方を、後方ホルダーによって後方を支持されてパッド部に固定される。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の起立補助装置において、前記側方ホルダーの一端は一方向クラッチを介して前記パッド部の両端部に連結され、前記側方ホルダーの他端は一方向クラッチを介して前記後方ホルダーの一端に連結されていることを特徴としている。
【0013】
このような特徴により、側方ホルダー及び後方ホルダーは、曲げたい方向に力を加えるだけで容易に角度調節される。また、要介助者が側方ホルダーまたは後方ホルダーに身体をあずけた際には、側方ホルダー及び後方ホルダーは固定される。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の起立補助装置において、前記第1の駆動機構は、前記パッド部が一つのリンクを構成する平行リンク機構と、該平行リンク機構を回転操作するアクチュエーターとを備えることを特徴としている。
【0015】
このような特徴により、要介助者の身体を支えるパッド部は一定の角度を保ちつつ斜め上方に移動する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における起立補助装置および起立補助装置の使用方法の実施の形態について図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態は、立ち上がることが困難な要介助者の衣服の着替えを行うために、要介助者を車椅子から起立させ、且つ起立状態を保持させる場合について説明する。
【0017】
図1に示すように、基台フレーム1は、二本平行に配置された角形鋼管部材1aと、この角形鋼管部材1aに直交する方向に延在されて二本の角形鋼管部材1aの一端面にそれぞれ固定された角形鋼管部材1bと、二本の角形鋼管部材1aの中間部に架設された角形鋼管部材1cとで構成されている。基台フレーム1の四隅には、移動機能を有するブレーキ付きキャスター2が設けられている。
【0018】
図2に示すように、角形鋼管部材1bの中央部には角形鋼管からなる支柱3が立設されている。支柱3の頂部の両側面には、上方に張り出す矩形の取付板4がそれぞれ固定されている。図2、図3に示すように、二枚の取付板4の間には、角形棒鋼からなる支持ロッド部材5aの一端部と角形鋼管からなる支持ロッド部材5bの一端部とがそれぞれ介在されており、二本の支持ロッド部材5a、5bは上下平行に配置されている。二本の支持ロッド部材5a、5bのそれぞれの両端部には芯部材6a、6bがそれぞれ鉛直回転自在に取り付けられており、一端部の芯部材6a、6bは支柱3の頂部に設けられた二枚の取付板4の間にそれぞれ架設されている。
【0019】
図3、図4に示すように、二本の支持ロッド部材5a、5bのそれぞれの他端部には、要介助者の身体を支持するパッド部7が設けられている。パッド部7は、断面形状が円弧形に形成されている要介助者の胴体を支えるためのパッド本体7aと、パッド本体7aの下面に固定されパッド本体7aの両側にそれぞれ張り出されている要介助者の腕を載せるためのアームパッド7bとから構成されている。パッド本体7aの下部には、矩形の取付板8が二枚平行に垂設されている。二枚の取付板8の間には、二本の支持ロッド部材5a、5bのそれぞれの他端部が介在されており、支持ロッド部材5a、5bの他端部に鉛直回転自在に取り付けられた芯部材6a、6bがそれぞれ架設されている。平行に配置された支持ロッド部材5a、5bと、取付板4を介して支持ロッド部材5a、5bの一端部に鉛直回転自在に取り付けられた支柱3と、取付板8を介して支持ロッド部材5a、5bの他端部に鉛直回転自在に取り付けられたパッド部7とにより平行リンク機構9が形成されている。
【0020】
図5に示すように、パッド本体7aの両側にそれぞれ張り出されているアームパッド7bの間には、丸パイプを円弧状に形成してなる要介助者が掴むためのハンドル部材10が架設されている。また、パッド部7の両側には、パッド部7に要介助者の身体を固定するホルダー11を取り付けるホルダー取付部7cが設けられている。ホルダー11は、要介助者の身体を側方から支持する側方ホルダー11aと要介助者の身体を後方から支持する後方ホルダー11bとから構成されている。
【0021】
図6に示すように、ホルダー取付部7cには、一方向クラッチ12を介して側方ホルダー11aの一端が取り付けられ、側方ホルダー11aの他端には、一方向クラッチ12を介して後方ホルダー11bが取り付けられている。一方向クラッチ12は、外周に連続的にレ形の溝が設けられている円盤状の被掛止部材12aと、レ形の溝に掛止される爪を有している掛止部材12bと、掛止部材12bを付勢する付勢部材12cとから構成されている。また、側方ホルダー11a及び後方ホルダー11bの内側面には、要介助者を固定したときに衝撃、摩擦などを防ぐための緩衝材13が被覆されている。
【0022】
また、図7に示すように、支持ロッド部材5bの中間部下方には、平行リンク機構9を鉛直回転させる第1のアクチュエーター14が配置されており、この第1のアクチュエーター14には電動式シリンダーが使用されている。また、第1のアクチュエーター14は、図示せぬ制御盤を介して図示せぬ操作盤に接続されており、図示せぬ操作盤により操作される。第1のアクチュエーター14の上端部は、支持ロッド部材5bの下面に二枚平行に垂設された矩形の取付板15を介して支持ロッド部材5bに鉛直回転自在に取り付けられている。第1のアクチュエーター14の下端部には、第1のアクチュエーター14が起動すると上下方向に往復運動するピストンロッド14aが設けられており、ピストンロッド14aの下端部は角形鋼管部材1cの中央部上面に二枚平行に立設された矩形の取付板16を介して角形鋼管部材1cに鉛直回転自在に取り付けられている。
【0023】
第1のアクチュエーター14の両側には、付勢部材17が第1のアクチュエーター14と平行にそれぞれ配置され、中空円筒形のカバーの中に設けられている。付勢部材17の上端部は、支持ロッド部材5bの上面に固定されたC字形の取付板18を介して支持ロッド部材5bに鉛直回転自在にそれぞれ取り付けられている。付勢部材17の下端部は、角形鋼管部材1cの上面に二枚平行に立設された矩形の取付板19を介して角形鋼管部材1cに鉛直回転自在にそれぞれ取り付けられている。
【0024】
図3に示すように、要介助者の身体を支持するパッド部7は、上記したパッド部7を支持する平行リンク機構9とこの平行リンク機構9を回転操作する第1のアクチュエーター14とを備える第1の駆動機構20によって斜め上方に移動される。
【0025】
一方、図8に示すように、平行する二本の角形鋼管部材1aの対向する面には、平行する二本の角形鋼管部材1aの軸方向に延在している軌道部材21がそれぞれ設けられている。平行する二本の角形鋼管部材1aの間には、平行する二本の角形鋼管部材1aに対向する側面に立ち上がり部22aを有する矩形の台盤22が配置されている。軌道部材21と立ち上がり部22aとの間には軌道部材21に沿って滑動する滑動部材23が介在されており、滑動部材23は立ち上がり部22aにそれぞれ間隔をあけて二個づつ固定されている。
【0026】
台盤22の前部には、軌道部材21に直交する方向に延在する角形棒状部材24が二本平行に設けられている。角形棒状部材24の後方の台盤22上には、要介助者の足を載せるための足載せ台25が上下動調節手段26によって上下方向に移動可能に取り付けられている。台盤22の後部両端には、要介助者が着座している車椅子の車輪をガイドする車輪止め部27がそれぞれ設けられている。この車輪止め部27は、車輪間隔が違う複数の種類の車椅子にそれぞれ対応できるように、段段状に形成されている。
【0027】
台盤22の前方には、足載せ台25が付設されている台盤22を軌道部材21に沿ってスライド移動させる第2の駆動機構28が設けられている。第2の駆動機構28は、水平方向に往復運動するピストンロッド29aを備える電動シリンダーからなる第2のアクチュエーター29と、く字状に屈曲され短辺部30a及び長辺部30bからなるアーム部材30とから構成されている。
【0028】
第2のアクチュエーター29の一端は、角形鋼管部材1bの中間部の内側面に上下平行に張り出された二枚の取付板31を介して角形鋼管部材1bに水平回転自在に取り付けられている。第2のアクチュエーター29の他端にはピストンロッド29aが突出されており、ピストンロッド29aの先端にはアーム部材30の短辺部30aの先端部が水平回転自在に取り付けられている。また、第2のアクチュエーター29は、図示せぬ制御盤を介して図示せぬ操作盤に接続されており、図示せぬ操作盤により操作される。
【0029】
短辺部30aと長辺部30bとが接合されているアーム部材30の折れ曲がり点30cは、一方の角形鋼管部材1aの内側面に上下平行に張り出された二枚の取付板32を介して角形鋼管部材1aに水平回転自在に取り付けられている。アーム部材30の長辺部30bの先端部下面には、水平回転するローラー33が設けられている。ローラー33は、台盤22上に二本平行に設けられている角形棒状部材24の間に介在されている。
【0030】
また、図9に示すように、足載せ台25を上下方向に移動させる上下動調節手段26は、足載せ台25の下方に複数配置されている鉛直方向に回転可能なロッド部材34と、ロッド部材34に固定されロッド部材34と交差する方向に延在している棒状のレバー35とから構成されている。ロッド部材34の一端には、鉛直方向に回転するローラー36が取り付けられており、ローラー36は足載せ台25の裏面を回転移動する。ロッド部材34の他端は、台盤22上に鉛直回転可能に取り付けられている。足載せ台25の前部に位置するロッド部材34の中間部には、足載せ台25の前方に配置されているレバー35の一端部が固定されている。また、足載せ台25の四隅には中空円筒部材37が鉛直に固定されており、中空円筒部材37の中には台盤22に立設された円柱部材38が挿通されている。足載せ台25の裏面には、ロッド部材34が円弧回転して略鉛直状態になったときに、ローラー36に当接してローラー36の回転移動を停止させる係止部材39が設けられている。
【0031】
また、図1、図3に示すように、台盤4の前部中央にはニーパッド支柱39が立設されており、ニーパッド支柱39の上部には矩形の取付部材40を介して要介助者の両膝を当接させるニーパッド41が設けられている。ニーパッド41の両膝が当接する面は、湾曲面に形成され、要介助者の両膝が当接したときに衝撃を和らげるために緩衝材42によって被覆されている。
【0032】
次に、上記した構成からなる起立補助装置を使用して車椅子に着座している要介助者を起立させるとともに起立状態を保持させる方法について説明する。
【0033】
まず、図10に示すように、所定の位置に起立補助装置を移動して、キャスター2を固定機能によって動かないように固定する。次に、要介助者が着座している車椅子を台盤22上に移動し、車椅子の車輪を車輪止め部27に当接させて車椅子を所定の位置に配置する。このとき、車椅子のステップと足載せ台25とが干渉しないように足載せ台25を上下動調節手段26によって上下動させる。例えば、足載せ台25を上にする場合は、レバー35を下に引いて水平に配置されているロッド部材34を鉛直方向に円弧回転させ、ロッド部材34を略鉛直状態にする。ロッド部材34に支持される足載せ台25はロッド部材34の長さ分だけ上昇する。足載せ台25を下にする場合は、レバー35を上に押してロッド部材34を鉛直方向に円弧回転させ、ロッド部材34を水平にする
【0034】
次に、図示せぬ操作盤を操作して第1のアクチュエーター14を作動させ、平行リンク9を円弧回転させて要介助者の前方にパッド部7を配置する。要介助者は、アームパッド7bの上に両腕を載せてハンドル部材10を握り、且つパッド本体7aに胴体部を付けて上半身をパッド部7にあずける。次に、側方ホルダー11a及び後方ホルダー11bを内側方向に屈曲して、パッド本体7aに支持された要介助者の胴体をホルダー11によって固定する。また、要介助者の足を車椅子のステップから足載せ台25に載せ代える。
【0035】
次に、図示せぬ操作盤を操作して、第1のアクチュエーター14及び第2のアクチュエーター29を作動させる。第1のアクチュエーター14を作動させることによってピストンロッド14aに往復運動をさせ、平行リンク機構9を上方に押し上げる。平行リンク機構9は、支柱3側の基端部に取り付けえられている芯部材6a、6bを中心に円弧回転する。平行リンク機構9の先端に取り付けられたパッド部7は、平行リンク機構9の円弧回転によって一定の水平角度を維持しつつ斜め上方に移動する。パッド部7にあずけられた要介助者の身体は、パッド部7の移動に伴って上方に押し上げられる。
【0036】
また、第2のアクチュエーター29を作動させることによってピストンロッド29aに往復運動をさせ、折れ曲がり点30cを中心にアーム部材30を水平回転させる。アーム部材30の端部に取り付けられたローラー33は、折れ曲がり点30cを中心に円弧回転するとともに、二本平行に設けられている角形棒状部材24の間を回転しながら移動する。角形棒状部材24が付設された台盤22は、ローラー33の移動に伴い図8に示す軌道部材21に沿って後方に移動する。台盤22に付設された足載せ台25及びニーパッド41は、台盤22と一緒に後方に移動する。パッド部7の移動に伴って上方に押し上げられた要介助者の足は、足載せ台25とともに後方に移動する。また、要介助者の両膝はニーパッド41に当接する。
【0037】
要介助者は、足は足載せ台25の上に載せ、両膝はニーパッド41に当接し、腕はアームパッド7bの上に載せ、手はハンドル部材10を握り、胴体はパッド本体7aにあずけ且つホルダー11により固定した状態で起立する。介助者は、起立した要介助者の衣服の着脱を行い、要介助者の着替えを行う。着替え完了後、図示せぬ操作盤を操作して、第1のアクチュエーター14及び第2のアクチュエーター29を作動させる。第1のアクチュエーター14を作動させることでパッド部7は下方に移動するとともに、第2のアクチュエーター29を作動させることで足載せ台25は前方に移動し、要介助者を車椅子に着座させる。
【0038】
上記した起立補助装置および起立補助装置の使用方法によれば、要介助者の足を載せる足載せ台25は後方に移動するため、要介助者の臀部が車椅子の座部から離れると同時に要介助者の足部は身体重心の投影点の方向に移動し、要介助者が起立した際には要介助者の足部の位置と要介助者の身体重心の投影点とが一致する。これによって、立ち上がる際の要介助者にかかる負担を軽減することができるとともに、要介助者が起立した際の要介助者の起立姿勢を安定した状態に保持させることができる。
【0039】
また、足載せ台25は上下に調節可能なため、要介助者が車椅子に着座している場合に、車椅子のステップの高さより下方になるように足載せ台25の高さは調節される。これによって、車椅子の種類によってその高さが異なるステップと足載せ台25とが干渉することを防止できる。また、要介助者の身体に合わせて足載せ台25の高さは調節される。これによって、体の小さい要介助者から体の大きい要介助者までに利用できる。
【0040】
また、要介助者の上半身は側方ホルダー11aによって側方を、後方ホルダー11bによって後方を支持されてパッド部7に固定される。これによって、万一要介助者が側方或いは後方に倒れることがあったとしても、要介助者の身体をホルダー11によって支持することができる。
【0041】
また、パッド部7と側方ホルダー11a、及び側方ホルダー11aと後方ホルダー11bとは一方向クラッチ12を介して接合されているため、側方ホルダー11a及び後方ホルダー11bは、曲げたい方向に力を加えるだけで容易に角度調節される。これによって、側方ホルダー11aと後方ホルダー11bとは、要介助者の身体に合わせて容易に角度調節することができる。また、要介助者が側方ホルダー11aまたは後方ホルダー11bに身体をあずけた際には、側方ホルダー11a及び後方ホルダー11bは固定される。これによって、要介助者が倒れた際は確実に支持することができる。
【0042】
さらに、要介助者の身体を支えるパッド部7は、鉛直方向に回転する平行リンク機構9の一辺を形成しており、平行リンク機構9の鉛直方向への回転により斜め上方に移動するため、一定の水平角度を保ちつつ斜め上方に移動する。これによって、パッド部7にあずけられた要介助者の身体は安定した状態で移動することができる。
【0043】
以上、本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限り適宜変更可能である。例えば、本実施の形態では、パッド部7の中央部下方に平行リンク機構9を配置しているが、パッド部7の側方に平行リンク機構9を配置してパッド部7を片持ち支持してもよい。パッド部7が片持ち支持されることで、パッド部7を挟んで平行リンク機構9の反対側が開かれて、介助者が介助しやすくなる。
【0044】
また、実施の形態では、足載せ台25を台盤22の上に付設し、台盤22を後方に動かすことで足載せ台25を後方に移動させているが、足載せ台25のみを後方に移動させる構成にしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法によると、足載せ台が後方に移動することで、着座している要介助者を起立させる際に、要介助者の足の位置は要介助者の身体重心の投影点に移動するため、要介助者をスムーズに着座状態から起立状態にすることができる。また、要介助者が起立した際に安定した起立姿勢を保持させることができ、介助者が要介助者の後方を支持する必要がなくなり介助者及び要介助者の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法を説明する平面図である。
【図2】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法を説明する正面図である。
【図3】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法を説明する側面図である。
【図4】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法のパッド部を説明する底面図である。
【図5】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法のパッド部を説明する平面図である。
【図6】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法のパッド部を説明する部分詳細図である。
【図7】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法の第1の駆動機構を説明する正面図である。
【図8】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法を説明する平面図である。
【図9】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法を説明する断面図である。
【図10】 本発明にかかる起立補助装置および起立補助装置の使用方法を説明する側面図である。
【符号の説明】
7 パッド部
9 平行リンク機構
11 ホルダー
11a側方ホルダー
11b後方ホルダー
12 一方向クラッチ
14 第1のアクチュエーター(アクチュエーター)
20 第1の駆動機構
25 足載せ台
26 上下動調節手段

Claims (5)

  1. 要介助者の身体を支えるパッド部と、該パッド部を斜め上方に移動させる第1の駆動機構と、前記パッド部の下方に配置され前記要介助者の足を載せる足載せ台とを備える起立補助装置において、
    前記起立補助装置には、前記足載せ台を前記要介助者の前後方向に移動させる第2の駆動機構と、前記第1の駆動機構及び第2の駆動機構を同時に作動させる操作盤とが備えられ、
    前記足載せ台は、上下動調節手段により上下方向に移動可能に取り付けられていることを特徴とする起立補助装置。
  2. 請求項1に記載の起立補助装置において、
    前記パッド部には、前記要介助者の側方から該要介助者の身体を支える側方ホルダーと前記要介助者の後方から該要介助者の身体を支える後方ホルダーとから構成されるホルダーが設けられていることを特徴とする起立補助装置。
  3. 請求項2に記載の起立補助装置において、
    前記側方ホルダーの一端は一方向クラッチを介して前記パッド部の両端部に連結され、前記側方ホルダーの他端は一方向クラッチを介して前記後方ホルダーの一端に連結されていることを特徴とする起立補助装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の起立補助装置において、
    前記第1の駆動機構は、前記パッド部が一つのリンクを構成する平行リンク機構と、該平行リンク機構を回転操作するアクチュエーターとを備えることを特徴とする起立補助装置。
  5. 要介助者の身体を支えるパッド部と、該パッド部を斜め上方に移動させる第1の駆動機構と、前記パッド部の下方に配置されているとともに上下動調節手段により上下方向に移動可能に取り付けられ前記要介助者の足を載せる足載せ台と、前記足載せ台を前記要介助者の前後方向に移動させる第2の駆動機構とを備える起立補助装置の使用方法であって、
    前記第1の駆動機構及び第2の駆動機構を同時に作動させて、前記パッド部を斜め上方に移動させるのと同時に前記足載せ台を前後方向に移動させることを特徴とする起立補助装置の使用方法。
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