JP3727575B2 - 積層コンデンサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ESR(等価直列抵抗)を増加させて電源の電圧振動を抑制することで種々の用途に適用可能とした積層コンデンサに係る。
【0002】
【従来の技術】
積層コンデンサの内の積層セラミックコンデンサは、電解系コンデンサに比ベESR(等価直列抵抗)が小さく、高周波特性に優れている特長を有しているが、材料技術や厚膜形成技術の進歩による誘電体の薄層化及び多層化が近年著しく進んでいる。この結果、アルミ電解コンデンサやタンタル電解コンデンサに匹敵するような大きな静電容量を有した大容量の積層セラミックコンデンサが、登場するようになった。
【0003】
そして、近年における積層セラミックコンデンサの一層の多層化は、静電容量を増加させるだけでなく、ESRがさらに低下する傾向を生じさせた。つまり、電流の高周波変動時のESRは、内部導体の電気抵抗によるものが支配的である為、より一層の多層化によって積層セラミックコンデンサの内部導体の密度が増えた場合、ESRはさらに減少することになる。
【0004】
ここで、この従来の積層セラミックコンデンサである積層コンデンサ100の外観を図13に示し、内部構造を図14に示し、等価回路を図15に示す。そして、これらの図を基にして以下に従来の積層コンデンサ100を説明する。
つまり、この積層コンデンサ100は、大きな静電容量が得られるように図14に示す2種類の内部導体114、116がセラミック層112Aを介して重なり合う構造とされている。
【0005】
そして、これらセラミック層112Aを多数積層して形成した積層体112が有する4つの側面の内の何れかの側面に、この内部導体114は突き出されており、また、内部導体114が突き出される側面と対向する側面に内部導体116が突き出されている。さらに、内部導体114に接続される端子電極118及び、内部導体116に接続される端子電極120が、図13に示す積層コンデンサ100の相互に対向する側面にそれぞれ設置されている。尚、図示しないものの、内部導体114及び内部導体116は積層体112の積層方向に沿って順番にそれぞれ多数枚配置されている。
【0006】
このような構造から、従来の多層の積層コンデンサ100における等価回路は図15に示すようになる。
つまり、内部導体114自体の等価抵抗がRC1〜RCnで表され、また、内部導体116自体の等価抵抗がRD1〜RDnで表されており、このnはそれぞれの内部導体の枚数を表している。そして、RC1〜RCn及びRD1〜RDnがそれぞれ並列に配置されることから理解できるように、積層数に反比例してESRは減少していくことになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
一方、大容量のコンデンサは、主にスイッチング電源の出力平滑に用いられている。但し、ESRが小さいコンデンサを使用すると、出力リップル電圧の低減化に効果があるものの、ESRが過小な場合には、スイッチング電源の制御系にとって、出力電圧が不安定になったり、或いは異常発振を起こしたりするという欠点があった。これは、ESRが過小なコンデンサを用いた場合、制御回路の帰還回路において位相が遅れ易くなり、制御回路が正常に機能しなくなるからである。
【0008】
その為、従来よりスイッチング電源の出力を平滑化する等の用途では、積層コンデンサよりもESRが大きい電解系コンデンサが使用されることが多かった。これに対して、低コスト化及び小型化等の観点より、このような用途でも積層コンデンサを採用することが望まれているが、一層の大容量化を今後めざすことによる積層コンデンサのさらなる多層化は、上記のようにESRのより一層の減少を招いてESRが過小化する虞を有していた。
本発明は上記事実を考慮し、ESRを増加することで種々の用途に適用可能な積層コンデンサを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1による積層コンデンサは、誘電体層を積層して形成された誘電体素体と、
誘電体素体の外側とされる側面に配置されて外部回路にそれぞれ接続され得る少なくとも一対の端子電極と、
誘電体素体内に配置され且つ、誘電体層の端部に突き出されて一方の端子電極に接続される第1端子用突出部及びこの第1端子用突出部と異なる誘電体層の端部に突き出される第1接続用突出部を有する第1の内部導体と、
第1の内部導体と誘電体層で隔てられつつ誘電体素体内に配置され且つ、誘電体層の端部に突き出されて他方の端子電極に接続される第2端子用突出部を有する第2の内部導体と、
第1の内部導体及び第2の内部導体と誘電体層で隔てられつつ誘電体素体内に配置され且つ、誘電体層の端部に突き出された第2接続用突出部のみを端部に突き出す部分として有する第3の内部導体と、
誘電体素体の外側とされる側面に配置され且つ、第1接続用突出部及び第2接続用突出部にのみに接続されてこれら第1接続用突出部と第2接続用突出部との間を誘電体素体の外側にて接続させる連結電極と、
を備え
第1接続用突出部と第2接続用突出部とが誘電体層の積層方向に沿って相互に同一位置に突き出されていることを特徴とする。
【0010】
請求項1に係る積層コンデンサは、誘電体層を積層して形成された誘電体素体内に、第1の内部導体、第2の内部導体及び第3の内部導体が、相互に誘電体層で隔てられつつ配置された構造となっている。
さらに、外部回路にそれぞれ接続され得る少なくとも一対の端子電極が誘電体素体の外側とされる側面に配置されている。誘電体層の端部に突き出されてこれら一対の端子電極の内の一方の端子電極に接続される第1端子用突出部を第1の内部導体が有しており、また、誘電体層の端部に突き出されて他方の端子電極に接続される第2端子用突出部を第2の内部導体が有している。
【0011】
一方、第1端子用突出部と異なる誘電体層の端部に突き出された第1接続用突出部を第1の内部導体が有すると共に、誘電体層の端部に突き出された第2接続用突出部のみを端部に突き出す部分として第3の内部導体が有している。そして、第1接続用突出部と第2接続用突出部とが誘電体層の積層方向に沿って相互に同一位置に突き出されることで、誘電体素体の外側とされる側面に配置される連結電極が、これら第1接続用突出部及び第2接続用突出部にのみに接続されて第1接続用突出部と第2接続用突出部との間を誘電体素体の外側にて接続させている。
【0012】
従って、一方の端子電極に接続される第1の内部導体が、第1接続用突出部、連結電極及び第2接続用突出部を介して第3の内部導体まで接続されて、第3の内部導体が第1の内部導体と同極性として機能するので、積層コンデンサ内で電流の流れる流路が長くなるのに伴って、積層コンデンサの等価直列抵抗が増加する。
【0013】
この為、等価直列抵抗が増加するのに伴って、スイッチング電源の出力を平滑化する等の用途であっても、電解系コンデンサの替わりに、多層化して一層の大容量化が図られた積層コンデンサを用いることが可能となった。
つまり、本請求項に係る積層コンデンサは、ESRが増加するので、スイッチング電源を含む種々の用途に適用可能になる。
【0014】
請求項2に係る積層コンデンサによれば、請求項1の積層コンデンサと同様の構成の他に、誘電体素体内に第1の内部導体を複数積層したという構成を有している。
従って、本請求項によれば、単にESRが大きくなるだけでなく、第1の内部導体の積層数を適切に設定するのに伴ってESRが任意の大きさに調整されるので、ESRを所望の値に制御可能となる。
【0015】
請求項3に係る積層コンデンサによれば、請求項1及び請求項2の積層コンデンサと同様の構成の他に、第1接続用突出部及び第2接続用突出部がそれぞれ相互に異なる向きに突き出される形で複数ずつ設けられると共に、これらの間を接続する連結電極を誘電体素体の外側とされる側面に複数配置したという構成を有している。
従って、第1接続用突出部及び第2接続用突出部がそれぞれ相互に異なる向きに突き出される形で複数ずつ設けられて、第1の内部導体と第3の内部導体との間が複数の連結電極で接続される結果として、接触箇所が増えてこれら内部導体間が確実に接続されるのに伴って、接触不良等が生じ難くなる。
【0016】
請求項4に係る積層コンデンサによれば、請求項1から請求項3の積層コンデンサと同様の構成の他に、第1の内部導体に切込部が設けられるという構成を有している。
従って、第1の内部導体に切込部が設けられることで、電流の流路が屈曲する形で細長くなり、請求項1の等価直列抵抗を増加する効果が、一層増大するようになる。
【0017】
請求項5に係る積層コンデンサによれば、請求項1から請求項4の積層コンデンサと同様の構成の他に、第1端子用突出部を除く第1の内部導体の部分の幅が、第1端子用突出部の幅より狭く形成されたという構成を有している。
つまり、第1端子用突出部の幅を一定の寸法に維持すると共に、第1の内部導体の幅を狭く形成することにより、第1端子用突出部が確実に一方の端子電極に接続されつつ、電流が狭い第1の内部導体内を流れるのに伴い、第1の内部導体の電気抵抗が高まって等価直列抵抗を増加する効果が一層増大するようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る積層コンデンサの実施の形態を図面に基づき説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサである積層コンデンサ10を図1から図4に示す。これらの図に示すように、セラミックグリーンシートを複数枚積層した積層体を焼成することで得られた直方体状の焼結体である誘電体素体12を主要部として、積層コンデンサ10が構成されている。
【0019】
つまり、誘電体素体12は、焼成されたセラミックグリーンシートである誘電体層が積層されて形成されている。この誘電体素体12内の所定の高さ位置には、面状の第1の内部導体である内部導体14が配置されており、誘電体素体12内において誘電体層とされるセラミック層12Aを隔てた内部導体14の下方には、同じく面状の第2の内部導体である内部導体16が配置されている。
同じく誘電体素体12内においてセラミック層12Aを隔てた内部導体16の下方には、同じく面状の第3の内部導体である内部導体18が配置されており、以下同様にセラミック層12Aをそれぞれ隔てて、同様にそれぞれ形成された内部導体14、内部導体16及び内部導体18が繰り返して順次複数配置されている。
【0020】
この為、これら内部導体14から内部導体18までの3種類の内部導体が、誘電体素体12内においてセラミック層12Aで隔てられつつ相互に対向して配置されることになる。そして、これら内部導体14から内部導体18までの中心は、各セラミック層12Aの中心とほぼ同位置に配置されており、また、内部導体14から内部導体18までの縦横寸法は、対応するセラミック層12Aの辺の長さよりそれぞれ小さくされている。
【0021】
さらに、図1に示すように、内部導体14の左側部分からセラミック層12Aの左側の端部に向かって導体が内部導体14の幅寸法と同じ幅寸法で突き出されることで、内部導体14に第1端子用突出部14Aが形成されている。これとは別に、この内部導体14の手前側の部分と奥側の部分から、それぞれセラミック層12Aの手前側の端部及び奥側の端部に向かって、導体が1箇所づつ突き出されることで、内部導体14に2つの第1接続用突出部15も形成されている。
【0022】
また、内部導体16の右側部分からセラミック層12Aの右側の端部に向かって、導体が内部導体16の幅寸法と同じ幅寸法で突き出されることで、内部導体16に第2端子用突出部16Aが形成されている。
一方、内部導体18の手前側部分と奥側部分から、それぞれセラミック層12Aの手前側の端部及び奥側の端部に向かって、導体が1箇所づつ突き出されることで、内部導体18に2つの第2接続用突出部19が形成されている。
【0023】
さらに、図2及び図3に示すように、内部導体14の第1端子用突出部14Aに接続される端子電極21が、誘電体素体12の外側となる左側の側面12Bに配置されており、また、内部導体16の第2端子用突出部16Aに接続される端子電極22が、誘電体素体12の外側となる右側の側面12Bに配置されている。
【0024】
また、内部導体14の2つの第1接続用突出部15及び内部導体18の2つの第2接続用突出部19にそれぞれ接続される図2に示す連結電極23、24が、誘電体素体12の外側となる手前側の側面12Cと奥側の側面12Cとにそれぞれ配置されている。つまり、2つの連結電極23、24が、第1接続用突出部15と第2接続用突出部19との間を誘電体素体12の外側にて接続させている。但し、これら連結電極23、24は内部導体間を誘電体素体12の外部で接続させることのみを目的としている為、外部回路へ接続されていない。
【0025】
以上より、本実施の形態では、積層コンデンサ10の直方体であって六面体形状とされる誘電体素体12の4つの側面12B、12Cに端子電極21、22及び連結電極23、24がそれぞれ配置されることになる。
そして、各内部導体14〜18がコンデンサの電極となるように、左右の側面12Bに配置された端子電極21、22の内の端子電極21が例えばCPUの電極に接続されると共に、端子電極22が例えば接地側に接続されている。
【0026】
従って、図1及び図3に示すように、例えば内部導体14が+極になると同時にこの内部導体14と隣合った内部導体16が−極になった場合、これに伴って第1接続用突出部15、連結電極23、24及び第2接続用突出部19を介して、内部導体14と接続される内部導体18が+極になる。
【0027】
次に、本実施の形態に係る積層コンデンサ10の作用を説明する。
本実施の形態に係る積層コンデンサ10は、セラミック層12Aを積層して形成された誘電体素体12内に、内部導体14、内部導体16及び内部導体18からなる3種類の内部導体が、相互にセラミック層12Aで隔てられつつそれぞれ複数配置された構造となっている。
さらに、外部回路にそれぞれ接続され得る一対の端子電極21、22が誘電体素体12の外側に配置されている。これら一対の端子電極21、22の内の端子電極21に接続される第1端子用突出部14Aを内部導体14が有しており、また、端子電極22に接続される第2端子用突出部16Aを内部導体16が有している。
【0028】
一方、第1端子用突出部14Aと異なるセラミック層12Aの手前側と奥側の端部にそれぞれ突き出された2つの第1接続用突出部15を内部導体14が有すると共に、同じくセラミック層12Aの手前側と奥側の端部にそれぞれ突き出された2つの第2接続用突出部19を内部導体18が有している。そして、誘電体素体12の外側にそれぞれ配置される2つの連結電極23、24が、これら第1接続用突出部15と第2接続用突出部19との間を誘電体素体12の外側にて接続させている。
【0029】
従って、端子電極21に接続される内部導体14が、第1接続用突出部15、連結電極23、24及び第2接続用突出部19を介して内部導体18まで接続されて、内部導体18が内部導体14と同極性として機能するので、積層コンデンサ10内で電流の流れる流路が長くなるのに伴って、積層コンデンサ10の等価直列抵抗が増加する。
【0030】
この為、等価直列抵抗が増加するのに伴って、スイッチング電源の出力を平滑化する等の用途であっても、電解系コンデンサの替わりに、多層化して一層の大容量化が図られた積層コンデンサを用いることが可能となった。
つまり、本実施の形態に係る積層コンデンサ10は、ESRが増加するので、スイッチング電源を含む種々の用途に適用可能になる。
【0031】
他方、本実施の形態によれば、第1接続用突出部15及び第2接続用突出部19がそれぞれ複数設けられると共に、これらの間を接続する連結電極23、24が誘電体素体12の外部に複数である例えば2つ配置されているので、内部導体14と内部導体18との間が、これら2つの連結電極23、24で接続されることになる。
この結果として、接触箇所が増えてこれら内部導体間が確実に接続されるのに伴って、接触不良等が生じ難くなる。
【0032】
さらに、本実施の形態によれば、誘電体素体12内に内部導体14を複数積層しているので、単にESRが大きくなるだけでなく、内部導体14の積層数を適切に設定することでESRを任意の大きさに調整できるので、ESRを所望の値に制御可能となる。
【0033】
具体的には、本実施の形態に係る積層コンデンサ10の等価回路は図4に示すようになる。
この回路図において、Cはコンデンサであり、またR11〜R1nは複数の内部導体14がそれぞれ有する等価抵抗であり、R21〜R2nは複数の内部導体16がそれぞれ有する等価抵抗であり、R31〜R3nは複数の内部導体18がそれぞれ有する等価抵抗であり、nは内部導体14、16、18それぞれの積層数である。
尚、図3において、各内部導体はそれぞれ2枚づつとされているが、実際にはそれぞれ多数積層されている。
【0034】
以上より、内部導体14を任意の数だけ加え、他の内部導体16、18をその分減らすことで、全体の積層数を変えずにESRを調整できることが、この回路図から理解される。
そして、この際の内部導体14の積層数量によるESRの変化量を図5に示す。つまり、この図より内部導体14の積層数量の変化により、ESRが変化することが理解できる。
【0035】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る積層コンデンサを図6に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図6に示すように本実施の形態では、内部導体14の奥側から内側にそれぞれ延びる一対の1切込部31と、これら一対の1切込部間に形成されて、内部導体14の手前側から内側に延びる2切込部32とが、内部導体14に切り込むように設けられた構造となっている。
従って、このように内部導体14に切込部31、32が複数設けられることで、電流の流路がジグザグに屈曲する形で細長くなり、等価直列抵抗を増加する効果が一層増大するようになる。
【0036】
次に、本発明の第3の実施の形態に係る積層コンデンサを図7に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図7に示すように本実施の形態では、第1端子用突出部14Aの幅寸法より第1端子用突出部14Aを除く内部導体14の部分の幅寸法が狭く形成された構造となっている。
【0037】
つまり、第1端子用突出部14Aの幅寸法を一定の大きさに維持すると共に、内部導体14の幅寸法を狭く形成することにより、第1端子用突出部14Aが確実に端子電極21に接続されつつ、電流が狭い内部導体14内を流れるのに伴い、内部導体14の電気抵抗が高まって等価直列抵抗を増加する効果が一層増大するようになる。
【0038】
次に、本発明の第4の実施の形態に係る積層コンデンサを図8及び図9に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図8及び図9に示すように本実施の形態に係る積層コンデンサ40の第1の内部導体である内部導体44は、セラミック層12Aの手前側及び奥側の端部にそれぞれ突き出される第1端子用突出部44Aを2つづつの計4つ有している。また、この内部導体44は、この第1端子用突出部44Aと異なるセラミック層12Aの端部である左右の端部にそれぞれ突き出される一対の第1接続用突出部45をも有している。
【0039】
第2の内部導体である内部導体46は、セラミック層12Aの手前側及び奥側の端部にそれぞれ突き出される第2端子用突出部46Aを2つづつの計4つ有している。但し、これら第2端子用突出部46Aは第1端子用突出部44Aと重ならない位置となるように、第1端子用突出部44Aに対してずらされて配置されている。
さらに、第3の内部導体である内部導体48は、セラミック層12Aの左右の端部にそれぞれ突き出された第2接続用突出部49を有している。そして、図9に示すように誘電体素体12の外側となる左右端に配置された一対の連結電極53、54が、第1接続用突出部45と第2接続用突出部49との間を誘電体素体12の外側にて接続させている。
【0040】
一方、図9に示すように、誘電体素体12の外側には、4つづつの計8個の端子電極51、52が配置されて外部回路にそれぞれ接続され得るようになっている。つまり、本実施の形態の積層コンデンサ40は多端子型積層コンデンサとされ、隣り合う端子電極51、52同士が相互に逆の極性で使用される形となっている。具体的には、第1端子用突出部44Aに接続される端子電極51の組みと、第2端子用突出部46Aに接続される端子電極52の組みとに分けられて、外部回路にそれぞれ接続され得ることになる。
【0041】
以上より本実施の形態も、端子電極51に接続される内部導体44が、第1接続用突出部45、連結電極53、54及び第2接続用突出部49を介して内部導体48まで接続されて、内部導体48が内部導体44と同極性として機能するので、積層コンデンサ40内で電流の流れる流路が長くなるのに伴って、積層コンデンサ40の等価直列抵抗が増加することになる。
この結果、第1の実施の形態と同様に、本実施の形態に係る積層コンデンサ40は、スイッチング電源を含む種々の用途に適用可能になる。
【0042】
次に、本発明の第5の実施の形態に係る積層コンデンサを図10に基づき説明する。尚、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付して、重複した説明を省略する。
図10に示すように本実施の形態では、第1の実施の形態と同様に内部導体14、内部導体16及び内部導体18を有している。但し、本実施の形態では、内部導体14に形成される第1接続用突出部15が、セラミック層12Aの奥側の端部に向かって突き出される一つのみとされ、また、内部導体18に形成される第2接続用突出部19が、これに合わせてセラミック層12Aの奥側の端部に向かって突き出される一つのみとされている。
【0043】
これに対して内部導体16には、セラミック層12Aの手前側の端部に向かって突き出される一つの第1接続用突出部17が形成されている。そして、誘電体素体12内においてセラミック層12Aを隔てた内部導体18の下方には、同じく面状の第3の内部導体である内部導体60が配置されており、この内部導体60には、セラミック層12Aの手前側の端部に向かって突き出される一つの第2接続用突出部61が形成されている。
【0044】
さらに、図2に示す第1の実施の形態と同様に、図示しないものの本実施の形態でも、端子電極21、22が誘電体素体12の左右の側面12Bに配置されていると共に、連結電極23、24が、誘電体素体12の手前側の側面12Cと奥側の側面12Cとにそれぞれ配置されており、この連結電極23が第1接続用突出部17と第2接続用突出部61との間を誘電体素体12の外側にて接続させている。
【0045】
つまり、本実施の形態では、内部導体16が第1の内部導体を兼ねることになると共に、内部導体60が第3の内部導体とされることになるので、本実施の形態でも第1の実施の形態と同様の効果を奏するようになる。
【0046】
一方、インピーダンスアナライザを用いて、実施の形態に係る積層コンデンサと従来例のコンデンサとの間でのインピーダンスを比較する試験を行った結果を下記に示す。
尚、ここで比較される従来例のコンデンサとして、図13に示す積層コンデンサ100を用いた。これに対して、実施の形態に係る積層コンデンサとして、第1の実施の形態のものを例えば用いた。
【0047】
測定結果を表す図11に示すように、従来例のコンデンサの特性を表す特性曲線Aでは、周波数が1000KHzを越えた付近において、インピーダンスが極端に低下して共振が生じる箇所を有しているが、実施の形態に係る積層コンデンサ10の特性を表す特性曲線Bでは、このような箇所が無く共振が生じないようになる。
【0048】
また、これら試料の等価直列抵抗値を測定した結果、従来例のコンデンサの等価直列抵抗値は3.0mΩであった。これに対して、実施の形態に係る積層コンデンサ10の等価直列抵抗値は56.5mΩであった。つまり、実施の形態に係る積層コンデンサ10のESRが、従来例のコンデンサと比較して明らかに増加していることが確認された。
【0049】
尚、このESRの値は図12に示す自己共振周波数f0 における値である。ここでこの図において、ESLは等価直列インダクタンスであり、Cは静電容量である。また、試験に用いた各コンデンサは3216タイプで、静電容量値が共に10μFとされるものである。ここで3216タイプとは、縦が3.2mmで横が1.6mmの大きさのものを言う。
【0050】
他方、内部導体の枚数は、上記実施の形態に係る積層コンデンサ10の枚数に限定されず、さらに多くの枚数としても良く、また積層方向における内部導体の順序を任意に変更しても良い。
さらに、内部導体の構造も上記実施の形態で説明したものに限定されず、例えば、端子電極の数をさらに増やしたり、切込部の数を4つ以上の数としても良い。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、ESRを増加することで種々の用途に適用可能な積層コンデンサを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る積層コンデンサを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る積層コンデンサを示す斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る積層コンデンサを示す断面図であって、図2の3−3矢視線断面に対応する図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る積層コンデンサの等価回路を示す回路図である。
【図5】第1の内部導体の積層数量によるESRの変化量を表すグラフを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る積層コンデンサを示す分解斜視図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係る積層コンデンサを示す分解斜視図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係る積層コンデンサを示す分解斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る積層コンデンサを示す斜視図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係る積層コンデンサを示す分解斜視図である。
【図11】従来例と実施の形態のインピーダンス特性を比較するグラフを示す図である。
【図12】コンデンサのインピーダンス特性を表すグラフを示す図である。
【図13】従来の積層コンデンサを示す斜視図である。
【図14】従来の積層コンデンサを示す分解斜視図である。
【図15】従来の積層コンデンサの等価回路を示す回路図である。
【符号の説明】
10 積層コンデンサ
12 誘電体素体
12A セラミック層
14 内部導体(第1の内部導体)
16 内部導体(第2の内部導体)
18 内部導体(第3の内部導体)
21、22 端子電極
23、24 連結電極
40 積層コンデンサ
44 内部導体(第1の内部導体)
46 内部導体(第2の内部導体)
48 内部導体(第3の内部導体)
51、52 端子電極
53、54 連結電極

Claims (5)

  1. 誘電体層を積層して形成された誘電体素体と、
    誘電体素体の外側とされる側面に配置されて外部回路にそれぞれ接続され得る少なくとも一対の端子電極と、
    誘電体素体内に配置され且つ、誘電体層の端部に突き出されて一方の端子電極に接続される第1端子用突出部及びこの第1端子用突出部と異なる誘電体層の端部に突き出される第1接続用突出部を有する第1の内部導体と、
    第1の内部導体と誘電体層で隔てられつつ誘電体素体内に配置され且つ、誘電体層の端部に突き出されて他方の端子電極に接続される第2端子用突出部を有する第2の内部導体と、
    第1の内部導体及び第2の内部導体と誘電体層で隔てられつつ誘電体素体内に配置され且つ、誘電体層の端部に突き出された第2接続用突出部のみを端部に突き出す部分として有する第3の内部導体と、
    誘電体素体の外側とされる側面に配置され且つ、第1接続用突出部及び第2接続用突出部にのみに接続されてこれら第1接続用突出部と第2接続用突出部との間を誘電体素体の外側にて接続させる連結電極と、
    を備え
    第1接続用突出部と第2接続用突出部とが誘電体層の積層方向に沿って相互に同一位置に突き出されていることを特徴とする積層コンデンサ。
  2. 誘電体素体内に第1の内部導体を複数積層したことを特徴とする請求項1記載の積層コンデンサ。
  3. 第1接続用突出部及び第2接続用突出部がそれぞれ相互に異なる向きに突き出される形で複数ずつ設けられると共に、これらの間を接続する連結電極を誘電体素体の外側とされる側面に複数配置したことを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の積層コンデンサ。
  4. 第1の内部導体に切込部が設けられたことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の積層コンデンサ。
  5. 第1端子用突出部を除く第1の内部導体の部分の幅が、第1端子用突出部の幅より狭く形成されたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の積層コンデンサ。
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