JP3720102B2 - へッドレスト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用ヘッドレスト、特に自動車のリアシートバック用に適合するへッドレストに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のリアシートバックに取付けられるへッドレストは、後方乗員の安全性に配慮する必要がないことから、低コスト化を図るべく、背面に樹脂製ボードを設けたものがあった。更に、斯る樹脂製ボードの接着固定時における作業性の悪さを改善した実公平7−29892号公報,実公平7−29894号公報記載のヘッドレストがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記公報の開示技術は、表皮端末処理が意外に難しく、また、表皮セットに時間がかかった。また、前記ボードとへッドレスト本体とは別体品で、これらは機械的に組み付けられているため、衝突事故等で、自動車の振動,衝撃を受け、両者が外れてしまう虞れがあった。
一方、リアシートバックに取付けられるへッドレストを穴開きタイプのものとすると、運転手が車両後方を見ようとする場合、視野が広がるなどの利点があるが、こうしたへッドレストに対して前記公報技術では対応が困難であった。
【0004】
本発明は前記問題点を解決するもので、製造がし易く、また、振動,衝撃を受けても一体を保ち、ファブリック表皮を採用しながらも低コスト化を可能にして、更には、穴開きタイプにも簡単に対応できるへッドレストを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の本発明の要旨は、一方の半割り表皮が半割り形状に縫製で仕上げられ且つ表皮底の発泡原料注入用の開口部 ( 4 ) にあたる部分を除く表皮周縁にクリップ部 ( 112 ) を設けたファブリック表皮(11)で、他方の半割り表皮が前記クリップ部 ( 112 ) に嵌合するクリップ部 ( 122 ) を一体成形した樹脂製表皮( 12 )で形成され、これらクリップ部( 112 , 122 )を互いに嵌合することにより合体形成される袋状表皮(1)と、該袋状表皮内に芯部( 21 )を配設し且つ一対のステー(22,22)を表皮外へ突き出したインサート(2)と、前記袋状表皮 ( 1 ) 内に液状発泡原料 ( 5 ) を注入し前記芯部を埋設して該袋状表皮と一体成形された発泡体(3)と、を具備し、且つ前記ファブリック表皮 ( 11 ) と樹脂製表皮 ( 12 ) とは前記開口部 ( 4 ) を通るようにして袋状表皮 ( 1 ) が二分割されたものであって、さらに前記両クリップ部 ( 112 , 122 ) は断面U字状にして、両者のU字溝 ( f ) にクリップ部の戻り部分 ( 112a , 122a ) を挿入し嵌合させる構造とすることを特徴とするヘッドレストにある。
【0006】
請求項2に記載の本発明のへッドレストは、第1請求項の開口部 ( 4 ) の部分の前記ファブリック表皮 ( 11 ) に前記合体形成される時に表皮内へ折り曲げられる舌片 ( 111 ) が延設されその角部に係合部 ( 11b又は11b ') を形成する一方、前記樹脂製表皮 ( 12 ) も該開口部となる部分に舌片 ( 121 ) を設け、該舌片 ( 121 ) が前記係合部 ( 11b又は11b ') に差し込まれ、両舌片 ( 111 , 121 ) が組み合わさって筒状につくるようにしたことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明のへッドレストは、第1請求項又は第2請求項の袋状表皮に係る前記ファブリック表皮 ( 11 ) が環状体の半割り形状に縫製で仕上げられ且つ開口部 ( 4 ) にあたる部分を除きその外周縁及び内周縁に樹脂製のクリップ ( 112 ) が設けられる一方、前記樹脂製表皮 ( 12 ) が環状体の半割り形状で且つ開口部 ( 4 ) 以外の外周縁及び内周縁に前記クリップ部 ( 112 ) に嵌合するクリップ部 ( 122 ) が一体成形で設けられたことを特徴とする。
【0007】
請求項1に係る発明によれば、袋状表皮が半割りにしたファブリック表皮と樹脂製表皮とからなり、ファブリック表皮 ( 11 ) と樹脂製表皮 ( 12 ) とは前記開口部 ( 4 ) を通るようにして袋状表皮 ( 1 ) が二分割されたものであるので、どんな形状のインサートにあっても表皮内に芯部をセットできる。
そして、クリップ部の嵌合で、ファブリック表皮と樹脂製表皮が袋状表皮となり、この袋状表皮と一体成形で発泡体が造られるので、発泡体は成形過程で表皮と接着結合する結果、外的衝撃等によって部分的にどこかが外れるといった事態は起こらない。両クリップ部 ( 112 , 122 ) が断面U字状にして、両者のU字溝 ( f ) にクリップ部の戻り部分 ( 112a , 122a ) を挿入し嵌合させる構造にすると、へッドレストは、クリップ部112,122によりファブリック表皮11と樹脂製表皮12が嵌合しているにすぎないために、一見外れ易い構造にみえるが、これらは袋状表皮1を形成した後、発泡体3と一体成形され、発泡体の自己接着力により発泡体3,袋状表皮1は接着結合するので、外的衝撃が加わってもどこかの部分が外れるといったことはない。クリップ部112,122は一旦嵌合すれば、引っ張り方向に外れ難く、一方、寄せ合う方向に対しては一体化された発泡体3の成形によってその動きは不可能になる。
更に、へッドレストの前面をファブリック表皮に、後面を樹脂製表皮にすることによって、ファブリック表皮による一定の高級感を出しながらも、樹脂製表皮を使って低コスト化が図られる。発泡原料注入用の開口部4を設けて表皮一体成形を可能にすることでも低コスト化を企図する構造となっている。クリップ部112,122を形成することによって、袋状表皮1の合体形成も簡単で、製造面からもコスト低減に寄与するようになる。
また、請求項2の発明のごとく、開口部 ( 4 ) の部分の前記ファブリック表皮 ( 11 ) に前記合体形成される時に表皮内へ折り曲げられる舌片 ( 111 ) が延設されその角部に係合部 ( 11b又は11b ') を形成する一方、前記樹脂製表皮 ( 12 ) も該開口部となる部分に舌片 ( 121 ) を設け、該舌片 ( 121 ) が前記係合部 ( 11b又は11b ') に差し込まれ、両舌片 ( 111 , 121 ) が組み合わさって筒状につくるようにすると、発泡原料の注入用治具を舌片部分で係止セットできるので、発泡原料の表皮内への注入を円滑にする。発泡原料5の注入にあっては、一般に治具6を使用して発泡原料5を表皮内Cに注ぐことになるが、舌片111,121で作られた開口部4はその両サイドの係合部11bに舌片121が差込まれることで治具6を確実に係止する。また、発泡成形時、発泡圧が舌片の口を閉じる方向に働くことになり、発泡成形後の表皮の開口部周りのおさまり具合も良好にする。舌片111,121があることで、発泡成形過程に係る発泡圧が両舌片を閉じる方向に力を加えることになり、製品たるへッドレストにおける開口部4は意匠面Sに線状となって現われ、見栄えが良くなる(図1)。更に、発泡原料5の注入口となる開放口41が意匠面Sの位置より一段沈んだ位置に配されるために、万一、発泡原料5が開放口41から外に出て汚しても、それが内部に隠れるようになり外から見えない良好な結果をもたらす。
第3請求項に係る発明のごとく、穴開きタイプのへッドレストにあっても、芯部の表皮内へのセットは簡単であり、その製造は容易となる。ファブリック表皮 ( 11 ) が環状体の半割り形状に縫製で仕上げられ且つ開口部 ( 4 ) にあたる部分を除きその外周縁及び内周縁に樹脂製のクリップ ( 112 ) が設けられる一方、前記樹脂製表皮 ( 12 ) が環状体の半割り形状で且つ開口部 ( 4 ) 以外の外周縁及び内周縁に前記クリップ部 ( 112 ) に嵌合するクリップ部 ( 122 ) が一体成形で設けられると、従来、表皮一体成形が難しいとされてきた穴開きへッドレストタイプにあっても、表皮内Cに芯部21を簡単に配して表皮1,インサート2と一体化する発泡体3を成形する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るへッドレストの実施形態について詳述する。
(1)実施形態1
図1〜図7は本発明のへッドレストの一形態で、図1はへッドレストの全体斜視図、図2はクリップ部の拡大断面図、図3は図1のファブリック表皮,樹脂製表皮及びインサートの斜視図、図4は図1の縦断面図、図5は開口部周りの斜視図、図6は図5と別態様の開口部周りの斜視図、図7は開口部周りの部分拡大断面図である。穴開きヘッドレストに適用したものである。
へッドレストは、袋状表皮1とインサート2と発泡体3とからなる。
【0009】
袋状表皮1は、ファブリック表皮11と樹脂製表皮12とを夫々に設けられたクリップ部112,122で袋状に合体形成したものである(図3)。
ファブリック表皮11が発泡体3の前面部分を被い高級感をもたせる一方、発泡体3の背面部分を樹脂製表皮12で被って低コスト化を図っている。更に、両者は、図1,図4に示すごとく、発泡原料注入用の開口部4を設けて表皮一体成形を可能にすることでも低コスト化を企図する構造となっている(本発明は表皮の後被せ方式を採らない。)。
表皮1は、ファブリック表皮11と樹脂製表皮12とで表皮底1aに発泡原料注入用の開口部4を設けるようにして、その他の部分はクリップ部112,122で一体化結合される。具体的には、開口部4を通るようにして二分割されたファブリック表皮11,樹脂製表皮12が、開口部4を残して他部分に図2に示すようなクリップ部112,122を設けて両者を嵌合させる構造をとっている。開口部4は、発泡体3をつくる発泡原料5の注入口に利用される。
【0010】
ファブリック表皮11は、裁断されたファブリック表皮片を用いて、環状体の半割り形状に縫製で仕上げ、更に、開口部4にあたる部分を除き、その外周縁及び内周縁に樹脂製のクリップ部112を設けている。ファブリック表皮11は、乗員頭部が当たる発泡体3の前面側を被う。
上記クリップ部112は、ここでは、図2のように断面U字状で、表皮周縁に縫合している。一方、上記開口部4の部分は、ファブリック表皮11が延設されて舌片111を形成する。この舌片111には両角部に断面U字状の樹脂クリップからなる係合部11bが固着される。そして、該係合部に後述する樹脂製表皮12の舌片121を差し込む構成とする。図5は、斯るファブリック表皮11の舌片周りの様子を表す。舌片111は、袋状表皮1に合体形成される時には、表皮内へ折り曲げられる。
符号113は表皮底面に設けた一対の透孔を示す。
ファブリック表皮11の素地には、ファブリック表皮にウレタン発泡シート,ポリウレタンフィルムを重ね合せた三層のラミネート表皮や、ファブリック表皮,ポリウレタンフィルムの二層からなるラミネート表皮等が用いられる。
【0011】
樹脂製表皮12は、環状体の半割り形状とした射出成形品で、開口部4となる部分に舌片121を設け、且つ、開口部以外の外周縁及び内周縁は前記クリップ部112に嵌合するクリップ部122を一体成形で設けている(図3)。樹脂製表皮12は発泡体3の背面側を被う。
ファブリック表皮11の上記クリップ部112は、既述のごとく、縫合した断面U字状の樹脂クリップで構成したが、樹脂製表皮12のクリップ部122もまた断面U字状としている(図2)。そして、両者のU字溝fに戻り部分112a,122aを挿入し嵌合させると、引っ張り方向に対しお互いが外れない構造をとっている。
上記舌片121は長方形で、その長さはファブリック表皮11に係る舌片111と略同じである(図5)。舌片121は袋状表皮1に合体形成される段階で(或いは当初から)、表皮内側へ折り曲げられ、係合部11bに差込まれる。その結果、舌片111,121が組み合わさって筒状になり、その下端に開放口41をつくるようになる(図7)。
樹脂製表皮12は、本実施形態の射出成形品の他、スラッシュ成形,真空成形等で得られ、その材料として、例えば塩化ビニル樹脂,ポリプロピレン,BS樹脂等から適宜選択される。
【0012】
インサート2は、固定式へッドレスト用のもので、リング状の芯部21と一対のステー22とからなる。ステー22を透孔113からファブリック表皮外へ突き出すようにして、芯部21が袋状表皮内に配され、該芯部は発泡成形で発泡体3内に埋設される(図4)。
ところで、図3のような形状のインサート2は、本来、穴開きへッドレストの表皮内にセットするのが不可能であり、その回避策として、これまでは、ステー間の接続部分2aを後から結合する方法等がとられていた。そして、斯る場合、インサート構造や表皮の縫製後処理が複雑化していた。もちろん、上記接続部分2aを除くとステー強度がなくなり、これをなくすわけにはいかなかった。加えて、リング状の芯部21が張出しているため、表皮内に芯部を配設するのに困難を極めていた。これに対し、本実施形態では、半割り状態にあるファブリック表皮11の透孔113にステー22を挿通させ、該ステーをファブリック表皮外へ突き出し状態にして、芯部21をファブリック表皮内に置き、ファブリック表皮11,樹脂製表皮12を合体すれば、袋状表皮内に難なく芯部21を配設できる構成になっている(図3)。
【0013】
発泡体3は、発泡成形により、環状体の表皮形状に従い穴開きドーナツ形状にしたものである。
発泡成形では、表皮内Cにインサート2をセット後、該表皮内にポリウレタンフォーム原料等の液状発泡原料5を注入する(図7)。そうして、これらを発泡成形型内にセットし、発泡成形により表皮1と一体成形された発泡体3を得る。
ところで、上記発泡原料5の注入にあっては、一般に図7のごとくの治具6を使用して発泡原料5を表皮内Cに注ぐことになるが、舌片111,121で作られた開口部4はその両サイドの係合部11bに舌片121が差込まれることで治具6を確実に係止する。すなわち、舌片111,121の両角部に治具6の両角部が当ってセットされる。また、舌片111,121があることで、発泡成形過程に係る発泡圧が両舌片を閉じる方向に力を加えることになり、製品たるへッドレストにおける開口部4は意匠面Sに線状となって現われ、見栄えが良くなる(図1)。更に、発泡原料5の注入口となる開放口41が意匠面Sの位置より一段沈んだ位置に配されるために、万一、発泡原料5が開放口41から外に出て汚しても、それが内部に隠れるようになり外から見えない良好な結果をもたらす。
図7中、符号61は発泡原料用ノズルを受ける漏斗を示す。
【0014】
尚、本実施形態では、舌片111に前述のごとくの係合部11bを設けて舌片121を差込むようにしたが、図6のような係合部11b′にすることもできる。図6は、舌片111の両サイドに突出部が設けられ、該突出部は樹脂製表皮側に折り重ねられる。そして、折り重ね部分11cの外方側縁のみ縫合(縫目α)して、この折り重ね部分11cに樹脂製表皮の舌片121を差し込む構成とするものである。
【0015】
このように構成したへッドレストは、その前面部分をファブリック表皮11で被って高級感を与える一方、目立ち難い背面部分をプラスチック表皮12とすることで、低コスト化を図ることができる。そして、袋状表皮1が半割り構成であるので、従来、表皮一体成形が難しいとされてきた穴開きへッドレストタイプにあっても、表皮内Cに芯部21を簡単に配して表皮1,インサート2と一体化する発泡体3を成形する。もちろん、表皮1を後被せする手間もいらない。また、クリップ部112,122を形成することによって、袋状表皮1の合体形成も簡単で、製造面からもコスト低減に寄与するようになる。
該へッドレストは、クリップ部112,122によりファブリック表皮11と樹脂製表皮12が嵌合しているにすぎないために、一見外れ易い構造にみえるが、これらは袋状表皮1を形成した後、発泡体3と一体成形され、発泡体の自己接着力により発泡体3,袋状表皮1は接着結合するので、外的衝撃が加わってもどこかの部分が外れるといったことはない。もちろん、クリップ部112,122は一旦嵌合すれば、既述のように引っ張り方向に外れ難く、一方、寄せ合う方向に対しては一体化された発泡体3の成形によってその動きは不可能になる。
尚、図4では、クリップ部112,122によって袋状表皮1に大きな段差が生じているが、本図はこの部分を強調して描いているために斯る図になっているにすぎない。実際の段差は小さく、また、クリップ部の形状を変えることでつなぎ目をスムーズにできる。
加えて、舌片111,121が発泡原料注入時に治具6のセットを確実なものとする。更に、舌片構成で、発泡原料5の注入口となる開放口41を意匠面Sの位置より一段沈んだ位置に配するために、発泡原料5の注入時等に該発泡原料で開放口41周りを汚しても、その汚れが意匠面Sに現われない優れた構成になっている(図7)。
【0016】
(2)実施形態2
本実施形態は、図8〜図10に示すごとく、可倒式タイプのへッドレストに適用するものである。図8は、樹脂製表皮と可倒式インサートの斜視図、図9はステーを樹脂製表皮外へ突き出し状態にして芯部を樹脂製表皮内に配設した断面斜視図、図10は図9のA部拡大図である。尚、図1〜図7と同一符号は、同一又は相当部分を示す。
【0017】
インサート2は、可倒式タイプのもので、ステー22,支軸23に対し芯部21が回動自在に取付けられている。
樹脂製表皮12には、実施形態1と異なり、ステー22を挿通させる透孔123が形成される。従って、ファブリック表皮11側には図3に示すような透孔113がない。
透孔123は発泡体側に円錐状に凹んだ凹み124の底に設ける(図10)。符号7はステー22の回動を円滑作動させ、また、樹脂製表皮12の擦れを防止するためのパッキンを示す。パッキン7には、例えばポリプロピエン等が用いられる。ステー22は、袋状表皮1,芯部21,発泡体3を含むへッドレスト本体に対し、ここでは、20度〜30度の範囲で回動できるようにしている。
他の構成は、実施形態1と基本的に同じである。
【0018】
このように構成したへッドレストは、実施形態1の作用,効果を具備し、可倒式タイプのへッドレストにあっても容易に製造でき、有益になっている。
穴開きへッドレストで、可倒式タイプのものは、発泡体3を覆う表皮1の処理が難しく、ましてや、表皮一体成形でへッドレストを造ろうとするのは不可能に近かった。本発明のへッドレストによれば、インサートの形状に左右されず、樹脂製表皮12が半割り状態にある段階でインサート2を難なくセットでき、その後、袋状表皮1にして簡単に表皮一体成形の発泡体3を得ることができる。
【0019】
尚、本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。ファブリック表皮11と樹脂製表皮12からなる表皮1,インサート2,発泡体3等の形状,材質等は用途に応じて適宜選択される。前記実施形態1,2では、穴開きヘッドレストについて説明したが、一般の枕状のへッドレストに適用できることはもちろんである。また、クリップ部112,122の嵌合は、例えば図11のようにすることも可能である。
【0020】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明のへッドレストは、低コスト化を実現しながらも主要部分にファブリック表皮を採用し、また、衝撃に対しても一体化を維持し、更には、表皮一体成形が難しいとされる穴開きタイプにも簡単に対応できるなど極めて有益である
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1に係るへッドレストの全体斜視図である。
【図2】 クリップ部の拡大断面図である。
【図3】 図1のファブリック表皮,樹脂製表皮及びインサートの斜視図である。
【図4】 図1の縦断面図である。
【図5】 開口部周りの斜視図である。
【図6】 図5と別態様の開口部周りの斜視図である。
【図7】 開口部周りの部分拡大断面図である。
【図8】 実施形態2に係るへッドレストの樹脂製表皮と可倒式インサートの斜視図である。
【図9】 ステーを樹脂製表皮外へ突き出し状態にして芯部を樹脂製表皮内に配設した断面斜視図である。
【図10】 図9のA部拡大図である。
【図11】 実施形態1,2と別形態のクリップ部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 袋状表皮
11 ファブリック表皮
111 舌片
11b,11b′ 係合部
112 クリップ部
12 樹脂製表皮
121 舌片
122 クリップ部
122a 戻り部分
2 インサート
21 芯部
22 ステー
3 発泡体
4 開口部
41 開放口
5 液状発泡原料
C 表皮内
f U字溝
Claims (3)
- 一方の半割り表皮が半割り形状に縫製で仕上げられ且つ表皮底の発泡原料注入用の開口部 ( 4 ) にあたる部分を除く表皮周縁にクリップ部 ( 112 ) を設けたファブリック表皮(11)で、他方の半割り表皮が前記クリップ部 ( 112 ) に嵌合するクリップ部 ( 122 ) を一体成形した樹脂製表皮( 12 )で形成され、これらクリップ部( 112 , 122 )を互いに嵌合することにより合体形成される袋状表皮(1)と、該袋状表皮内に芯部( 21 )を配設し且つ一対のステー( 22 , 22 )を表皮外へ突き出したインサート(2)と、前記袋状表皮 ( 1 ) 内に液状発泡原料 ( 5 ) を注入し前記芯部を埋設して該袋状表皮と一体成形された発泡体(3)と、を具備し、且つ前記ファブリック表皮 ( 11 ) と樹脂製表皮 ( 12 ) とは前記開口部 ( 4 ) を通るようにして袋状表皮 ( 1 ) が二分割されたものであって、さらに前記両クリップ部 ( 112 , 122 ) は断面U字状にして、両者のU字溝 ( f ) にクリップ部の戻り部分 ( 112a , 122a ) を挿入し嵌合させる構造とすることを特徴とするヘッドレスト。
- 前記開口部 ( 4 ) の部分の前記ファブリック表皮 ( 11 ) に前記合体形成される時に表皮内へ折り曲げられる舌片 ( 111 ) が延設されその角部に係合部 ( 11b又は11b ') を形成する一方、前記樹脂製表皮 ( 12 ) も該開口部となる部分に舌片 ( 121 ) を設け、該舌片 ( 121 ) が前記係合部 ( 11b又は11b ') に差し込まれ、両舌片 ( 111 , 121 ) が組み合わさって筒状につくるようにした請求項1記載のへッドレスト。
- 前記ファブリック表皮 ( 11 ) が環状体の半割り形状に縫製で仕上げられ且つ開口部 ( 4 ) にあたる部分を除きその外周縁及び内周縁に樹脂製のクリップ ( 112 ) が設けられる一方、前記樹脂製表皮 ( 12 ) が環状体の半割り形状で且つ開口部 ( 4 ) 以外の外周縁及び内周縁に前記クリップ部 ( 112 ) に嵌合するクリップ部 ( 122 ) が一体成形で設けられた請求項1又は2に記載のヘッドレスト。
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