JP3718569B2 - 電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機 - Google Patents

電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ガバナー機構付ディーゼルエンジンを搭載した乗用田植機の、主クラッチを「入」とするときのエンジンの制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ディーゼルエンジンにおいて、電子ガバナー機構を具備した技術は公知とされているのである。例えば、特開昭60−256529号公報に記載の技術の如くである。
また、従来の田植機において、植付作業を行う時にはアクセルレバーを操作して作業回転まで上げ、植付クラッチを「入」に回動して、主クラッチペダルを「入」とすることで走行しながら作業を行うようにし、更に、アクセルレバーを操作して所望の回転数に調節するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、乗用田植機が走行発進する場合に、エンジンの回転数が高過ぎると、急発進をして、急激なショックを与えたり、苗載台上の苗マットが崩れたりしていたのである。
本発明は、乗用田植機において、主クラッチを「入」操作した時にスムーズに発振して作業を行えるように構成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、電子ガバナー機構G付きのエンジンEを搭載した乗用田植機において、エンジン回転数を回転数センサ12により、植付クラッチのON・OFFを植付昇降兼作業走行変速レバー30の位置センサ30aにより、及び主クラッチペダル32のO N・OFFをクラッチペダルスイッチ21により検知し、それぞれの値をコントローラCに入力し、該植付クラッチ機構を植付昇降兼作業走行変速レバー30によりONとし、主クラッチペダル32をON側に回動した場合に、エンジン回転数が高回転であると、エンジン回転数をエンストしない所定回転まで下げ、該所定回転から、アクセルレバー1による設定したアクセル設定回転まで徐々に上げるようにしたものである。
【0005】
請求項2においては、電子ガバナー機構G付きエンジンEを搭載した乗用田植機において、エンジン回転数を回転数センサ12により、走行変速レバー29の位置を位置センサ29aにより、及び主クラッチペダル32のON・OFFをクラッチペダルスイッチ21により検知し、それぞれの値をコントローラCに入力し、該走行変速レバー29を走行側に変速し、主クラッチペダル32をON側に回動した場合に、エンジン回転数が高回転であると、エンジン回転数をエンストしない所定回転まで下げ、主クラッチペダル32のON後に、所定回転から、アクセルレバー1により設定したアクセル回転まで徐々に上げるようにしたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を説明する。
図1は乗用田植機の全体側面図、図2は同じく乗用田植機の全体平面図、図3はボンネット9内に搭載したエンジンEの図面、図4は左右の機体フレーム3・3の間に配置したベルト式無段変速ケース59と、クラッチケース58と、ミッションケース4の構成を示す平面図、図5は同じく、ベルト式無段変速ケース59とミッションケース4とリアアクスルケース7の部分の側面図である。
【0007】
図6はリンク機構27と植付部15の部分を示す側面図、図7は6条用の側条施肥機36の部分の平面図、図8は6条用の側条施肥機36の部分の後面図、図9は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御機構のブロック線図、図10は電子ガバナー機構を示す正面断面図と側面図である。
【0008】
図11は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御応答図、図12は乗用田植機のアイソクロノス制御と逆ドループ制御を示す図、図13はエンジンEの許容出力制御を示す図面、図14はエコモード制御を示す図、図15は圃場端旋回の際のエンジン回転数の減速率を示す図、図16はエンジン始動時の燃料噴射量制御を示す図である。
【0009】
図17はエンジン始動時のエアヒータ38の通電時間制御を示す図、図18は始動時の、アイドリング回転制御を示す図、図19は本発明の乗用田植機の植付昇降兼作業走行変速レバー30の操作ガイド板を示す平面図、図20は本発明の乗用田植機の走行変速レバー29の操作ガイド板を示す図である。
【0010】
本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機は前輪6・6と後輪8・8の4輪を共に駆動する四輪駆動車輛に構成している。ボンネット9の内部にエンジンEを配置している。また該ボンネット9の左右に予備苗載台10・10が配置されている。また該ボンネット9の後部のダッシュボードの部分から操向ハンドル14が突出されており、該操向ハンドル14の下方でダッシュボードの左側に主クラッチぺダル32が、操向ハンドル14の右側の下部に左右のブレーキペダル33・33が配置され、前記主クラッチペダル32の回動基部には主クラッチが「入」か「切」かを検知するクラッチペダルスイッチ21が設けられ、ブレーキペダル33・33の回動基部にはブレーキスイッチ23が設けられている。但し、該クラッチペダルスイッチ21は、主クラッチペダル32と後述する多板摩擦式型乾式クラッチ73との間の操作リンク機構に設けることもできる。
また、操向ハンドル14の右側のダッシュボードの部分にアクセルレバー1が設けられており、該アクセルレバー1の回動基部にもアクセルレバー位置センサ22が設けられ回転数設定位置を検出できるようにし、該アクセルレバー位置センサ22及び前記クラッチペダルスイッチ21、ブレーキスイッチ23はコントローラCと接続されている。
【0011】
座席13の右側に、植付昇降兼作業走行変速レバー30が配置されており、該植付昇降兼作業走行変速レバー30の回動基部には位置センサー30aが配置されてレバー位置を検出し、また植付感度調節レバー31がその後部に配置されている。座席13の左側の部分には走行変速レバー29が配置され、該走行変速レバー29の回動基部には位置センサー29aが配置され、回動位置が検知され、該位置センサー29a・30aはコントローラCと接続されている。
また、後輪8・8の上方の位置に、6条用の側条施肥機36が配置されており、前輪6・6と後輪8・8により構成された四輪駆動式走行車輛の後部に、リンク機構27を介して、植付部15が吊装されている。該リンク機構27は、トップリンク25とロワーリンク26により構成されており、昇降シリンダ28の伸縮により、リンク機構27を昇降すべく構成している。
【0012】
植付部15は苗載台16と、2条分均平用センターフロート34と、2条分均平用サイドフロート35と、植付ケース20と植付爪17等により構成されている。図3はボンネット9内に搭載したエンジンEの図面、図4は左右の機体フレーム3・3の間に配置したベルト式無段変速ケース59と、クラッチケース58と、ミッションケース4の構成を示す平面図、図5は同じく、ベルト式無段変速ケース59とミッションケース4とリアアクスルケース7の部分の側面図である。該エンジンEは、前後に長く延びた機体フレーム3の上に載置されており、前方に突出したクランク軸53に、プーリー54を設け、該プーリー54からベルト55を介して、プーリー51に動力伝達している。該プーリー51は、軸50に固定されており、該軸50に軸61がジョイント結合されている。
該軸61がベルト式無段変速ケース59の軸72に動力伝達している。
【0013】
該ベルト式無段変速ケース59の内部には、入出力プーリ69・70と、変速ベルト71が配置されている。また入出力プーリ69・70の部分に、入出力カム77・78が配置されており、該入出力カム77・78を操作することにより、入出力プーリ69・70のそれぞれの幅が変化して、無段変速が可能となっている。該ベルト式無段変速ケース59の後部に、クラッチケース58が装着されており、該クラッチケース58にクラッチペダル32の踏み込みにより駆動されるアクチュエーター80が付設され、クラッチケース58内部に多板摩擦式型乾式クラッチ73が配置されている。60は油圧ポンプである。
【0014】
また該クラッチケース58の後面にミッションケース4が固設されている。これらのベルト式無段変速ケース59とミッションケース4は共に、左右の機体フレーム3・3の間に配置されている。ミッションケース4において変速後の回転が、リアアクスルケース7に伝達されている。図6において、植付ケース20の上面に左右傾斜センサ56が配置されている。また図7において図示する如く、6条用の側条施肥機36から繰り出される肥料を下方に案内するフレキシブル搬送ホース40が設けられている。また6条用の側条施肥機36の一端には、肥料を繰り出す為のターボブロワ41が配置されている。
【0015】
図9は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御機構のブロック線図、図10は電子ガバナー機構を示す正面断面図と側面図、図11は本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御応答図である。
図9において図示する如く、電子ガバナー機構付エンジンEが、コントローラCと接続されており、該コントローラCからの信号が、電子ガバナー機構Gに操作信号を送るように構成している。該電子ガバナー機構Gの構造は、図10に示す如く構成されており、燃料噴射ポンプPの側面に取付けられている。該燃料噴射ポンプPの燃料噴射量調節ラック2を、リニアソレノイドにより構成された、ラックアクチュエータ5が左右に摺動操作するのである。
そして、該ラックアクチュエータ5の動きを検出するラック位置センサー11がラックアクチュエータ5の下方に配置されている。またエンジンEの回転数センサ12と、エンジンEの潤滑油温度センサ18も、該電子ガバナー機構Gの部分に配置されている。
【0016】
このように、電子ガバナー機構Gから、ラック位置センサー11の信号と、回転数センサ12の信号と、潤滑油温度センサ18の信号が、コントローラCに送信される。また、その他に、エンジンEの冷却水温度センサ19と、クラッチペダル32のクラッチペダルスイッチ21と、ブレーキペダル33のブレーキスイッチ23と、アクセルレバー1のアクセルレバー位置センサ22と、キースイッチ24と、エコモードスイッチ37とエアヒータ38と各値の設定器76等からの信号も入力されている。
また、コントローラCからの信号が出力される方向としては、電子ガバナー機構Gのラックアクチュエータ5を操作し、燃料噴射量調節ラック2を左右に調節する信号と、回転計39と故障表示・警報装置42等へも信号が送信されている。
【0017】
その他に、本発明においては、乗用田植機であるので、走行変速レバー29の操作位置を、位置センサ29aにより検出して、信号をコントローラCに送信し、植付昇降兼作業走行変速レバー30の操作位置を、位置センサ30aにより検出し、信号をコントローラCに送信しているのである。
このように、センサーからの信号をコントローラCに送信し、コントローラCにおいて、所定のマップに照合して、指令信号を、各部に送信し、電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機を制御しているのである。
【0018】
電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御を説明する。
図12は乗用田植機のアイソクロノス制御と逆ドループ制御を示す図面である。本発明の制御機構は、エンジンEの出力を乗用田植機のあらゆる作業において、最大に引き出せるように、コントローラCによって電子ガバナー機構Gの燃料噴射量調節ラック2と燃料噴射ポンプPを操作して、燃料噴射量を最適に制御するものである。その方法としては、エンジンEの回転を負荷の大小に関わらず、一定に保つアイソクロナス制御と、エンジンEの低速域で粘りを発揮する逆ドループ制御と、高速植付作業に適した性能を発揮するエコモード制御等を行っている。
【0019】
図12の上段に図示したアイソクロナス制御においては、ボンネット9の上で、操向ハンドル14の右側に設けた、アクセルレバー1を回動操作してエンジン回転数を設定すると、乗用田植機により植付作業を開始し、負荷が変動しても、エンジンの回転数を一定に保つのである。従って、常時一定の速度で苗の植付が行なえるのである。しかし、ブレーキペダル33によりブレーキ制動を操作を行った場合には、自動的にこの機能が解除され、通常のドループ制御に移行する、該ドループ制御は、電子ガバナー機構Gではなく、機械式のガバナーを具備した場合と同じであり、負荷が大きくなるとエンジン回転数が下がり、負荷が小さくなるとエンジン回転数が上昇する制御である。
【0020】
逆ドループ制御は、エンジンEの回転数が設定回転(本実施例では1500回転)以下で植付作業を行うような場合に、植付作業負荷がエンジン出力の限界に近くなると、自動的に回転数をアップさせて、エンジンEの出力限界を高め、低速作業時の安定性を大幅に向上するものである。図14に図示されたエコモード制御は、エコモードスイッチ37をONにすると、制御が開始される。このエコモード制御は、高速植付に適した制御機能であり、電子ガバナー機構Gの作用で、高速植付に適したエコモードの出力性能になる。即ち、図14に示す如く、エンジン回転数が高い位置で、出力が増加し、トルクも増加する制御である。エコモードスイッチ37をOFFにすると、エンジンの高速回転域では、出力が低くなり、トルクも低くなるのである。
【0021】
そして、乗用田植機において、作業開始時や圃場端で回行時にアクセルレバー1を低回転側に回動して、回行後に再スタートする時、植付昇降兼作業走行変速レバー30が植付走行位置で、走行変速レバー29が植付位置で、アクセルレバー1を高回転側に回動することを忘れて、エンジンEの回転数がエンストしない回転(以下設定回転)以下であると、主クラッチペダル32を「入」側に回動したときには、コントローラCによってラックアクチュエーター5を作動させてエンジンEの回転数を設定回転まで上げるようにしている。そして、設定回転まで上がってから主クラッチが「入」となるようにしている。
【0022】
つまり、エンジンEの回転数が設定回転となるまでは主クラッチが「入」とならないように牽制機構を設けている。具体的には、主クラッチペダル32と多板摩擦式型乾式クラッチ73の操作アームとの間にアクチュエーター80を配置して、主クラッチぺ32を踏んだときに、回転センサー12により回転数を検知して、その回転数と設定回転数と比較し、エンジンの回転数が低い場合にはラックアクチュエーター5を作動させて、回転数が上昇してからアクチュエーター80を作動させて、クラッチ「入」とするのである。
また、植付作業時において、植付クラッチ「入」で、主クラッチペダルを操作したとき、設定回転数以下である場合に、警報を発するように構成して、例えばブザーを鳴動させたり、故障表示・警報装置42にランプの点滅で認識させるようにして、主クラッチが入らないように構成することもできる。
【0023】
また、走行変速レバー29を路上走行位置に変速し、アクセルレバー1を設定回転数以上に回動されていた場合に、主クラッチを「入」とすると、急発進となってしまうので、走行変速レバー29の位置を位置センサ29aで検知して、路上走行位置であるガイド溝63(図20)に位置し、クラッチ「入」としたときに、アクセルレバー1が高回転位置に設定されていた場合には、ラックアクチュエーター5を作動させて設定回転数まで下げてから、アクチュエーター80を作動させて、クラッチ「入」とし、徐々に、或いは、段階的に回転数を上げるようにラックアクチュエーター5を作動させるようにしている。
【0024】
また、圃場端における回行時に、植付部15を上昇する為に、植付昇降兼作業走行変速レバー30を上げの位置にすると、エンジンEの回転数が下がり、旋回に適した速度に低下する。また植付昇降兼作業走行変速レバー30を、植付位置である下げの位置にすると、また元のエンジン回転数に戻る。また走行変速レバー29を後進位置に操作すると、後進速度に適したエンジン回転数となる。また、植付昇降兼作業走行変速レバー30を、植付部15の下げの位置に操作すると、エンジン回転数は元にもどる。この制御は、圃場端において、旋回して次の条に移る場合、また圃場端において切返し旋回の為に後進位置に操作する場合等において、効果を発揮するのである。
【0025】
そして、該圃場端における旋回時のエンジン回転数の減速率は、植付速度の高速・中速・低速で相違させている。この減速率の相違が、図15において図示されている。この圃場端旋回時における、エンジン回転数の低下は、エンジン回転数が設定回転数、本実施例では1500回転以上の場合に制御が開始され、この制御を解除するには、アクセルレバー1でエンジン回転数を設定回転数(1500回転)以下にするか、または植付昇降兼作業走行変速レバー30により、植付部15を下げるかにより解除される。
【0026】
また、圃場端旋回状態であるかどうかは、ブレーキペダル33の踏込み操作又は、操向ハンドル14の一定角度以上の走行旋回操作により検出することもできる。本実施例では、植付昇降兼作業走行変速レバー30が、植付部15の上げ位置へ回動操作された場合に、制御が開始されるように構成している。
次に図13の許容出力制御について説明する。
この制御は、エンジン始動後の全てのモードにおいて制御が作動している。そして、この制御は、コントローラCに、エンジン回転数毎にマップにより規定された許容出力トルクとなるように、燃料噴射量を制限するものである。
【0027】
次に図16においてエンジン始動時の噴射量制御について説明する。
これは、寒冷地において、エンジンの始動性を確保する制御であり、さらに始動時の黒煙の発生防止を行う。始動時の噴射量を算出制御し、また冷却水温度センサ19からの信号により冷却水の温度を知り、これに対応して、始動時の燃料噴射量を調整している。
また、図17において図示する如く、始動時制御の一つとして、エンジン始動時にキースイッチ24のONと共に、エンジンの吸気回路に配置したエアヒーターを、冷却水温度センサ19からの信号に応じてエンジンの予熱に必要な時間だけ自動的に作動させるように構成している。
また、図18において図示する如く、始動時制御の一つとして、冷却水温度センサ19が検出した信号に応じて、始動直後のアイドル回転数を自動的にアップさせ、エンジンの暖機時間の短縮とエンジン回転数の安定化を図っている。尚冷却水の温度が上昇してくると、アイドル回転数は低下する。
【0028】
図19においては、座席13の右側に配置した、植付昇降兼作業走行変速レバー30のガイド溝の構成が開示されている。該植付昇降兼作業走行変速レバー30は、ガイド溝43の位置で、植付部15を上げる位置とし、ガイド溝44の位置で、植付部15を昇降位置で停止する中立位置を構成している。またガイド溝45の位置で、植付部15の下げ位置としている。次に植付昇降兼作業走行変速レバー30をガイド溝46の位置に移動すると、植付クラッチ入の状態となり、ガイド溝47の位置も植付クラッチ入りであり、左右の47Lまたは47Rの位置に操作されると、操作された側のマーカーが下降するように構成している。
【0029】
また、植付昇降兼作業走行変速レバー30がガイド溝48に回動操作されると、ベルト式無段変速ケース59の無段変速装置が低速入りとなり、低速で植付を開始する。更に回動したガイド溝49の位置では、ベルト式無段変速装置が高速位置となり高速植付を行う。
【0030】
図20は座席13の左側の走行変速レバー29の操作ガイド溝を図示しており、走行変速レバー29がガイド溝57の位置では、後進速度である。また走行変速レバー29がガイド溝62の位置で植付状態である。この場合にはベルト式無段変速装置で変速を行うので、走行変速レバー29は操作しない。またガイド溝63に回動すると、路上走行速度となる。また走行変速レバー29がガイド溝52の位置に回動操作されると、多板摩擦式型乾式クラッチ73が切れて、苗継ぎや肥料補充の為の機体の停止位置となる。
【0031】
本発明は、電子ガバナー機構Gの付設されたエンジンEを搭載した乗用田植機において、走行変速レバー29をガイド溝62の植付位置に操作し、植付昇降兼作業走行変速レバー30をガイド溝46より前方に位置させてONとした場合に、主クラッチペダル32を放してONすると、エンジン回転数が設定回転、即ち、エンストしない回転数に上がっていないときは、コントローラCから電子ガバナー機構Gに信号を送信して、ラックアクチュエータ5を操作して燃料噴射量調節ラック2を燃料噴射ポンプP内で摺動させ、エンジン回転数を設定回転まで上げ、主クラッチ機構である多板摩擦式型乾式クラッチ73を作動させて動力を伝達し、それに連動してエンジン回転数を徐々に、または段階的にアップさせるべく制御して、スムースにスタートするように構成している。
なお、エンジンが冷えている等で回転数が設定回転まで上がり難い場合には、アクチュエーター80は作動せず、設定回転に達するまでONしないのである。
【0032】
また、走行変速レバー29をガイド溝62の植付位置に操作し、植付昇降兼作業走行変速レバー30をガイド溝46より前方に位置させてONとした場合に、エンジン回転数が設定回転以上の高い場合には、コントローラCから電子ガバナー機構Gに信号を送信して、ラックアクチュエータ5を操作して燃料噴射量調節ラック2を燃料噴射ポンプP内で摺動させ、エンジン回転数を設定回転まで下げて、多板摩擦式型乾式クラッチ73を作動させて、徐々にまたは段階的に回転数を上げてアクセルレバー1で設定した回転数まで高めるのである。
【0033】
また、走行変速レバー29をガイド溝63の位置にして、植付昇降兼作業走行変速レバー30を操作して、植付クラッチ機構をOFFとして植付部上げの状態とした場合に、クラッチペダル32を踏み込んだ後に放したとき、その時の回転数を検知して、設定回転数以下の場合は前記同様に回転数を設定回転まで上げ、多板摩擦式型乾式クラッチ73をONとする。また、このクラッチペダル32を踏み込んだ後に放すとき、設定回転数よりも高い場合には、前記同様に下げてから多板摩擦式型乾式クラッチ73をONし、徐々に元のアクセルレバー1で設定した回転数とするのである。
【0034】
本構成は、電子ガバナー機構付きエンジンを搭載した乗用田植機において、エンジン回転数、植付クラッチ及び主クラッチのON・OFFをそれぞれセンサーで検知し、それぞれの値をコントローラに入力し、植付クラッチ機構をONとし、主クラッチ操作手段をON側に回動した場合に、エンジン回転数が設定回転数以下であると、設定回転数に上げてから主クラッチ機構をONすべく制御するようにしたので、低回転で作業を開始するとエンストを起こしていたが、自動的に回転数が設定回転まで上昇されるので、エンストが生じることがなくスムーズ4発進することができ、エンジンを傷めることもない。
【0035】
また、他の構成では、エンジン回転数、植付クラッチ及び主クラッチのON・OFFをそれぞれセンサーで検知し、それぞれの値をコントローラに入力し、植付クラッチ機構をONとし、主クラッチ操作手段をON側に回動した場合に、エンジン回転数が設定回転数以下であると、警報を発するようにしたので、低回転数であることが判り、エンストを未然に防止できる。
【0036】
また他の構成では、エンジン回転数、植付クラッチ及び主クラッチのON・OFFをそれぞれセンサーで検知し、それぞれの値をコントローラに入力し、植付クラッチ機構をONとし、主クラッチ操作手段をON側に回動した場合に、エンジン回転数が設定回転数以下であると、主クラッチ機構がONとならないように牽制機構を設けたので、エンストが生じたり、低回転で無理な発進をして、エンジンを傷めたり、植付装置に力がかからず、植付不良となったりすることを未然に防げるのである。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1の如く、電子ガバナー機構G付きのエンジンEを搭載した乗用田植機において、エンジン回転数を回転数センサ12により、植付クラッチのON・OFFを植付昇降兼作業走行変速レバー30の位置センサ30aにより、及び主クラッチペダル32のON・OFFをクラッチペダルスイッチ21により検知し、それぞれの値をコントローラCに入力し、該植付クラッチ機構を植付昇降兼作業走行変速レバー30によりONとし、主クラッチペダル32をON側に回動した場合に、エンジン回転数が高回転であると、エンジン回転数をエンストしない所定回転まで下げ、該所定回転から、アクセルレバー1による設定したアクセル設定回転まで徐々に上げるようにしたので、乗用田植機のアクセルレバーを高回転に設定したままでも、スロースタートできるようになり、急発進して植付姿勢が崩れたり、苗載台上の苗マットの姿勢が崩れることもなく、スムーズに発進することができる。
【0038】
請求項2の如く、電子ガバナー機構G付きエンジンEを搭載した乗用田植機において、エンジン回転数を回転数センサ12により、走行変速レバー29の位置を位置センサ29aにより、及び主クラッチペダル32のON・OFFをクラッチペダルスイッチ21により検知し、それぞれの値をコントローラCに入力し、該走行変速レバー29を走行側に変速し、主クラッチペダル32をON側に回動した場合に、エンジン回転数が高回転であると、エンジン回転数をエンストしない所定回転まで下げ、主クラッチペダル32のON後に、所定回転から、アクセルレバー1により設定したアクセル回転まで徐々に上げるようにしたので、乗用田植機が路上走行するときに、急発進することがなく、運転姿勢が崩れたり、機械に大きなショックを与えたりすることがなく、スムーズに発進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 乗用田植機の全体側面図。
【図2】 同じく乗用田植機の全体平面図。
【図3】 ボンネット9内に搭載したエンジンEの図面。
【図4】 左右の機体フレーム3・3の間に配置したベルト式無段変速ケース59と、クラッチケース58と、ミッションケース4の構成を示す平面図。
【図5】 同じく、ベルト式無段変速ケース59とミッションケース4とリアアクスルケース7の部分の側面図。
【図6】 リンク機構27と植付部15の部分を示す側面図。
【図7】 6条用の側条施肥機36の部分の平面図。
【図8】 6条用の側条施肥機36の部分の後面図。
【図9】 本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御機構のブロック線図。
【図10】 電子ガバナー機構を示す正面断面図と側面図。
【図11】 本発明の電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機の制御応答図。
【図12】 乗用田植機のアイソクロノス制御と逆ドループ制御を示す図面。
【図13】 エンジンEの許容出力制御を示す図面。
【図14】 エコモード制御を示す図面。
【図15】 圃場端旋回の際のエンジン回転数の減速率を示す図面。
【図16】 エンジン始動時の燃料噴射量制御を示す図面。
【図17】 エンジン始動時のエアヒータ38の通電時間制御を示す図面。
【図18】 始動時の、アイドリング回転制御を示す図面。
【図19】 本発明の乗用田植機の植付昇降兼作業走行変速レバー30の操作ガイド板を示す平面図。
【図20】 本発明の乗用田植機の走行変速レバー29の操作ガイド板を示す図面。
【符号の説明】
C コントローラ
E エンジン
G 電子ガバナー機構
P 燃料噴射ポンプ
1 アクセルレバー
2 燃料噴射量調節ラック
3 機体フレーム
4 ミッションケース
5 ラックアクチュエータ
6 前輪
7 リアアクスルケース
8 後輪
9 ボンネット
11 ラック位置センサー
12 回転数センサ
13 座席
29 走行変速レバー
30 植付昇降兼作業走行変速レバー
73 多板摩擦式型乾式クラッチ

Claims (2)

  1. 電子ガバナー機構G付きのエンジンEを搭載した乗用田植機において、
    エンジン回転数を回転数センサ12により、植付クラッチのON・OFFを植付昇降兼作業走行変速レバー30の位置センサ30aにより、及び主クラッチペダル32のON・OFFをクラッチペダルスイッチ21により検知し、それぞれの値をコントローラCに入力し、
    該植付クラッチ機構を植付昇降兼作業走行変速レバー30によりONとし、主クラッチペダル32をON側に回動した場合に、エンジン回転数が高回転であると、エンジン回転数をエンストしない所定回転まで下げ、該所定回転から、アクセルレバー1による設定したアクセル設定回転まで徐々に上げるようにしたことを特徴とする電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機。
  2. 電子ガバナー機構G付きエンジンEを搭載した乗用田植機において、
    エンジン回転数を回転数センサ12により、走行変速レバー29の位置を位置センサ29aにより、及び主クラッチペダル32のON・OFFをクラッチペダルスイッチ21により検知し、それぞれの値をコントローラCに入力し、
    該走行変速レバー29を走行側に変速し、主クラッチペダル32をON側に回動した場合に、エンジン回転数が高回転であると、エンジン回転数をエンストしない所定回転まで下げ、主クラッチペダル32のON後に、所定回転から、アクセルレバー1により設定したアクセル回転まで徐々に上げるようにしたことを特徴とする電子ガバナー機構付エンジン搭載乗用田植機。
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