JP3717656B2 - 光走査装置および走査結像レンズ - Google Patents

光走査装置および走査結像レンズ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は光走査装置および走査結像レンズおよび画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光源側からの光束を光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を被走査面上に光スポットとして集光させて光走査を行う光走査装置は、デジタル複写機や各種プリンタ等の画像形成装置に関連して広く知られている。
従来このような光走査装置は一般的に、光源側からの光束と、偏向光束が偏向掃引する面とが、同一平面上にあるように光学配置が設定されており、以下の如き問題がある。
即ち、第1に「光走査装置の床面積」が大きくなる。
第2に、光偏向器としては回転多面鏡が最も一般的であるが、回転多面鏡の回転軸は偏向反射面から離れているため、光源側からの光束の偏向反射面への入射位置が、偏向反射面の回転に伴い偏向反射面に対して変位し、偏向光束の偏向の起点が変動する所謂「サグ」が発生するが、光走査の基準になる「光スポットの像高:0を実現する偏向光束の方向」と「光源側から偏向反射面への入射光束の方向」とが例えば60度程度の角をなすので、上記サグが、光走査領域の像高:0の両側に非対称に発生し、サグの影響を考慮して像面湾曲や「fθ特性等の等速特性」を非対称に補正する必要が生じ、走査結像光学系の設計が難しくなる。
【0003】
これらの問題を一挙に解決できる光学配置として、光源側からの光束を光偏向器の偏向反射面に、この偏向反射面の回転軸に斜めに交わる方向から入射させて等角速度的に偏向させ、偏向光束を被走査面上に光スポットとして集光させ、光源側から偏向反射面への入射方向と上記回転軸とを含む平面に対して、光走査が対称的になるようにする光学配置が考えられる。
このようにすると、光源から光偏向器に至る光学系部分と、光偏向器以後の光学系部分とを上下に重ねるようにレイアウトできるので、光走査装置の床面積を小さくして光走査装置のコンパクト化を図ることができる。また、サグは発生するにしても像高:0に対称的に発生するので、等速特性や像面湾曲の補正が容易である。
【0004】
しかしながら反面、このような光学配置には以下の如き問題がある。
即ち、光源側からの光束を光偏向器の偏向反射面に、偏向反射面の回転軸に斜めに交わるように入射させるため、偏向光束は円錐面を掃引するように偏向し、このため、偏向光束が「以後の光学系に入射する位置」が、偏向に伴い副走査対応方向(光源から被走査面に至る光路上で副走査方向と対応する方向)において少なからず変動する。このため、被走査面上における光スポットの軌跡が直線にならず所謂「走査線曲がり」が発生してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記光源側からの光束を光偏向器の偏向反射面に、この偏向反射面の回転軸に斜めに交わる方向から入射させる方式の光学配置の光走査装置で、像面湾曲や光スポット径の変動を良好にするとともに、走査線曲がりを有効に小さくして、良好な光走査を実現することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の走査結像レンズは「光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から偏向反射面に入射させるとともに、偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、偏向反射面による反射光束を、偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面に対して対称的に偏向させ、偏向光束を走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、被走査面の光走査を行う光走査装置に用いられる走査結像レンズ」であり、単一レンズで構成される。
【0007】
請求項1記載の走査結像レンズは、以下の如き特徴を有する。
入射側レンズ面に就き、その中心軸をx1軸、主走査に対応する方向をy1軸とするとき、x11面内の形状が非円弧形状である。
射出側レンズ面に就き、その中心軸をx2軸、主走査に対応する方向をy2軸とするとき、x22面内の形状が非円弧形状である。
入射側レンズ面(偏向反射面側レンズ面)および/または射出側レンズ面(被走査面側レンズ面)は「WT面」である。
「WT面」は、以下の如き面である。例えば、入射側レンズ面がWT面である場合につき説明すると、このレンズ面に関する上記座標:x11に直交する座標軸をz1軸とするとき、x11面に平行な平断面内における曲率半径:r1が、この平断面のy1座標軸の関数:r1(y1)として変化するような面である。
1軸とx2軸とは、これらを含む平面内で互いに有限の角をなす。即ち、これらx1,x2軸は同一面内にあるが、互いに向きが異なる。x1軸とx2軸とがなす角を小さくしていった極限を考えると、この極限でx1軸とx2軸とは合致して同一直線となるが、この直線が通常のレンズにおける「光軸」に対応する。
【0008】
以下の説明のため、光走査装置の装置空間に、以下の如く座標軸を設定する。
即ち、偏向反射面の回転軸をZ軸とし、偏向反射面に入射する光束の主光線とZ軸とを含む平面内でZ軸に直交する軸をX軸とし、X軸とZ軸とに直交する軸をY軸とする。このようにすると、光源側からの光束の主光線は、XZ面内で偏向反射面に入射することになるが、この入射光束の入射角がθであるとは、上記入射光束の主光線が、XY面に平行な面に対して、角:θだけ傾くことを意味する。また「主走査対応方向」は、光源から被走査面に至る光路上で主走査方向に対応する方向を言うが、Y軸方向が主走査対応方向にあたり、光源側からの光束は、Y軸方向に長い線像として結像することになる。また偏向光束は、XZ面に対称に偏向することになる。
【0009】
請求項1記載の走査結像レンズは、光走査装置に以下の如く配備される。
上述したように、y1軸およびy2軸は「主走査に対応する」から、走査結像レンズは、そのy1軸およびy2軸が上記Y軸に平行になるようにされる。そして、上記x1軸とx2軸とを含む平面が、XZ面に合致させられる。
偏向反射面への入射光束の主光線と偏向反射面の回転軸との形成する平面、即ちXZ面内における偏向光束(XY面に対して角:θをなす)の主光線に対して、入射側レンズ面はx1軸を角:α1だけ傾けられ、さらにx1軸は偏向反射面の回転軸に平行な方向(Z軸方向)へ変位量:Δ1だけ変位される。射出側レンズ面はx2軸を上記偏向光束の主光線に対して角:α2だけ傾ける、さらにx2軸はZ方向へ変位量:Δ2だけ変位されて配備される。
このとき、上記角:α1,α2、変位量:Δ1,Δ2が、走査線曲がり、像面湾曲、光スポット径変動に対する補正パラメータとして用いられる。
即ち、走査結像レンズのレンズ形状(レンズ面形状、肉厚)やレンズ材質(屈折率)が走査結像レンズに要請される条件を満足するように設計されるが、これらとともに、上記α1,α2、Δ1,Δ2も補正パラメータとして設計に用いられるのである。
【0010】
上記のように、請求項1記載の走査結像レンズにおいては、入射側レンズ面、射出側レンズ面の少なくとも一方がWT面であるが、勿論「入射側および射出側レンズ面が、共にWT面である」ようにすることができる(請求項2)。
請求項1記載の走査結像レンズは、x 軸とx 軸とを含む平面内(光走査装置内ではXZ面内)における焦点距離をf とするとき、角:α ,α が、入射角:θに対して、条件:
(1) 0.8<|α /θ|<2.5
(2) 0.8<|α /θ|<2.5
を満足し、変位量:Δ ,Δ と焦点距離:f が、条件:
(3) 1×10 -2 <|Δ /f |<1×10 -1
(4) 1×10 -2 <|Δ /f |<1×10 -1
を満足する。
【0011】
条件(1),(2)は、走査線曲がりを有効に補正し、光スポット径の変動を有効に抑えるための条件である。
「光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から偏向反射面に入射させる」方式の光走査装置の場合、入射角:θが小さいほど、走査線の曲がりは軽微になるが、入射光束と反射光束を分離するためいには、入射角:θは所定量必要である。
角:α1,α2はθに比例的であるのがよく、その比例係数は、角:α1,α2につきそれぞれ条件(1),(2)の範囲が良い。
条件(1),(2)の下限を超えると、十分な走査線曲がり補正効果を実現することができない。
また、条件(1),(2)の上限を超えると、光スポットの中間〜周辺像高で副走査方向のコマ収差が過大になり、波面収差が劣化し、中心部の像高に比して、中間〜周辺像高で光スポット径が大きくなる。
【0012】
条件(1),(2)の範囲で、走査結像レンズを「傾ける」と、前述のように、走査線曲がりは有効に補正されるが、レンズの傾きに起因してコマ収差が発生する。条件(3),(4)は、このコマ収差を有効に補正する条件である。
条件(3),(4)の下限を超えると、上記傾きによるコマ収差をキャンセルできず、波面収差が劣化して、光スポット径の変動が大きくなる。
条件(3),(4)の上限を超えると、副走査対応方向(光源から被走査面に至る光路上で副走査方向に対応する方向)において高次の像面湾曲が大きくなり、光スポットの周辺像高において像面が急速に走査結像レンズ側に倒れるため、副走査方向の光スポット径が周辺像高で急速に大きくなる。
【0013】
請求項3記載の走査結像レンズは以下の如き特徴を有する。
光軸をx軸、主走査に対応する方向をy軸とするとき、入射側レンズ面および射出側レンズ面はともに、xy面内の形状が非円弧形状である。
入射側レンズ面および/または射出側レンズ面がWT面である。
前記XZ面内における偏向光束の主光線に対して、x軸を角:αだけ傾けられるとともに、入射側レンズ面は、x軸をZ軸方向へ変位量:Δ、射出側レンズ面は、x軸をZ軸方向へ変位量:Δ、それぞれ変位されて配備され、角:α、変位量:Δ,Δが、走査線曲がり、像面湾曲、光スポット径変動に対する補正パラメータとして用いられる。
即ち、請求項4記載の走査結像レンズは、請求項1記載の走査結像レンズにおいて、軸x,xが合致して光軸(x軸)となったものである。
【0014】
請求項3記載の走査結像レンズは、偏向反射面への入射光束の主光線と偏向反射面回転軸との形成する平面:XZ面内における焦点距離をfZとするとき、角:αが、入射角:θに対して、条件:
(5) 0.8<|α/θ|<2.5
を満足し、変位量:Δ ,Δ と焦点距離:f が条件:
(6) 1×10 -2 <|Δ /f |<1×10 -1
(7) 1×10 -2 <|Δ /f |<1×10 -1
を満足する。
【0015】
条件(5)は前記条件(1),(2)と同じく、走査線曲がりを有効に補正し、光スポット径の変動を有効に抑えるための条件であり、下限を超えると、十分な走査線曲がり補正効果を実現することができず、上限を超えると、光スポットの中間〜周辺像高で副走査方向のコマ収差が過大になり、波面収差が劣化し、中心部の像高に比して、中間〜周辺像高で光スポット径が大きくなる。
条件(6),(7)は、前記条件(3),(4)と同じく、レンズの傾きに起因するコマ収差を有効に補正する条件であり、条件(6),(7)の下限を超えると、上記傾きによるコマ収差をキャンセルできず、波面収差が劣化して、光スポット径の変動が大きくなり、条件(6),(7)の上限を超えると、副走査対応方向において高次の像面湾曲が大きくなり、光スポットの周辺像高において像面が急速に走査結像レンズ側に倒れるため、副走査方向の光スポット径が周辺像高で急速に大きくなる。
【0016】
上記請求項1〜3の任意の1に記載の走査結像レンズは、何れも「等角速度的に偏向される偏向光束による被走査面の光走査を等速化する機能」を有することができる(請求項4)。
また、請求項1〜4の任意の1に記載の走査結像レンズは何れも、偏向反射面近傍に「主走査対応方向に長い線像」に結像した偏向光束を被走査面上に光スポットとして集光するから「副走査対応方向に関して、偏向反射面位置近傍と被走査面位置とを共役な関係とする機能を有するが、この共役な関係における近軸倍率:mは、条件:
(8) 2<|m|<6
を満足することが好ましい(請求項5)。
即ち、下限を超えると、走査結像レンズの配置が被走査面に近づくため、走査結像レンズがY方向に長大化して、加工が難しくなり、コストアップを招く。
逆に上限を超えると、偏向反射面におけるX軸方向誤差が「m倍」で被走査面に伝搬されるので、偏向反射面の位置精度や面精度に高精度が要求され、コストアップの原因となる。
【0017】
この発明の光走査装置は「光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸(Z軸)に対して入射角:θで斜めに交わる方向から偏向反射面に入射させるとともに、偏向反射面近傍に主走査対応方向(Y軸方向)に長い線像に結像させ、偏向反射面による反射光束を、偏向反射面への入射光束の主光線と回転軸との形成する平面(XZ面)に対して対称的に偏向させ、偏向光束を、走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、被走査面の光走査を行う光走査装置」である。
請求項6記載の光走査装置は以下の如き特徴を有する。
即ち、走査結像レンズとして、上記請求項1または2記載の走査結像レンズを用い、走査結像レンズの材質および形状ならびに角:α1,α2、変位量:Δ1,Δ2の調整により、像面湾曲、走査線曲がり、光スポット径の変動を、それぞれ許容範囲内に抑えている。
請求項7記載の光走査装置は以下の如き特徴を有する。
即ち、走査結像レンズとして、上記請求項3記載の走査結像レンズを用い、走査結像レンズの材質および形状ならびに角:α、変位量:Δ1,Δ2の調整により、像面湾曲、走査線曲がり、光スポット径の変動を、それぞれ許容範囲内に抑えている。
これら請求項6または7記載の光走査装置において、走査結像レンズは「等角速度的に偏向される偏向光束による被走査面の光走査を等速化する機能」を有することができ(請求項8)、副走査対応方向における前記共役な関係における近軸倍率:mが、条件:
(8) 2<|m|<6
を満足するように構成できる(請求項9)。
この発明の画像形成装置は、請求項6〜9の任意の1に記載の光走査装置を使用するものである(請求項10)。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の光走査装置の実施の1形態を説明するための図である。 図1(a)において、符号10は「光源」である半導体レーザ、符号15はカップリングレンズ、符号20はアパーチュア、符号25はシリンドリカルレンズ、符号30は「光偏向器」としての回転多面鏡、符号31は偏向反射面、符号30AXは偏向反射面31の回転軸(回転多面鏡30自体の回転軸)、符号40は走査結像レンズ、符号50は被走査面(実態的には光導電性の感光体の感光面)をそれぞれ示している。
【0019】
半導体レーザ10から放射された光束は、カップリングレンズ15により以後の光学系にカップリングされる。カップリングされた光束は、以後の光学系の光学特性如何により、平行光束となることもできるし、集束性の光束となることも発散性の光束となることもできる。
カップリングされた光束は、アパーチュア20を通過する際に周辺光束部を除去されて所謂「ビーム整形」される。ビーム整形された光束は、シリンドリカルレンズ25により副走査対応方向に集束され、偏向反射面31の位置に主走査対応方向に長い線像として結像する。偏向反射面31による反射光束は回転多面鏡30の等速回転に伴い等角速度的に偏向する偏向光束となり、走査結像レンズ40により被走査面50上に光スポットを形成し、被走査面50を光走査する。
図1(a)において、回転多面鏡30の回転軸30AXに合致させて「Z軸」を設定し、図の如くX,Y方向を定める。すると、半導体レーザ10側から偏向反射面31へ入射する光束(の主光線)と回転軸30AXとは同一面内、即ち「XZ面」内にあることになる。Y方向は「主走査対応方向」になる。
【0020】
図1(b)は(a)の状態をY方向から見た状態を示し、(b)におけるの図の面は「XZ面」になっている。(b)に示すように、半導体レーザ10側からの光束の主光線は、XZ面内において、偏向反射面31の回転軸30AZに対して入射角:θを持って偏向反射面31に入射する。即ち、入射角:θは、回転軸30AXに対して直交する平面(XY面)に対して入射光束の主光線がなす角である。図1(b)において、入射角:θをθ(−)と表示したのは、回転軸30AXに直交する平面に対し、入射光束がZ方向の「負の側」から入射することを表している。
図1(a)から明らかなように、回転多面鏡30の回転に従い、被走査面50の光走査はXZ面に略対称、即ち「XZ面に対して対称的」に行われる。
即ち、図1に実施の形態を示す光走査装置は「光源10側からの光束を、偏向反射面31の回転軸(Z軸)に対して入射角:θで斜めに交わる方向から、偏向反射面31に入射させるとともに、偏向反射面近傍に主走査対応方向(Y方向)に長い線像に結像させ、偏向反射面31による反射光束を、偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面(XZ面)に対して対称的に偏向させ、偏向光束を、走査結像レンズ40により被走査面50上に光スポットとして集光させ、被走査面50の光走査を行う光走査装置」であり(請求項6,7)、走査結像レンズ40が、請求項1または2記載の走査結像レンズであるときには請求項6記載の光走査装置となり、走査結像レンズ40が、請求項3記載の走査結像レンズであるときには請求項7記載の光走査装置となる。
【0021】
図2は、請求項1記載の走査結像レンズの形状と、光走査装置内への配備を説明するための図である。
図1の実施の形態において走査結像レンズ40として用いられるレンズ40Aは、単一レンズで構成され、入射側レンズ面41Aに就き中心軸をx1軸、主走査に対応する方向(図面に直交する方向)をy1軸とするとき、x11面内の形状が非円弧形状である。また射出側レンズ面41Bに就き中心軸をx2軸、主走査に対応する方向をy2軸とするとき、x22面内の形状が非円弧形状である。
入射側レンズ面41Aおよび/または射出側レンズ面41BがWT面であり、x1軸とx2軸とが、これらを含む平面内(図中のXZ面)で互いに有限の角をなす。偏向反射面への入射光束の主光線と偏向反射面回転軸(Z軸)との形成する平面(XZ面)内における偏向光束の主光線FLに対して、入射側レンズ面41Aはx1軸を角:α1(−)だけ傾けると共に、x1軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δ1だけ変位され、射出側レンズ面41Bはx2軸を角:α2(−)だけ傾けると共に、x2軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δ2だけ変位されて配備される。これら角:α1,α2、変位量:Δ1,Δ2が、走査線曲がり、像面湾曲、光スポット径変動に対する補正パラメータとして用いられるのである。
【0022】
図3は、請求項3記載の走査結像レンズの形状と、光走査装置内への配備を説明するための図である。
図1の実施の形態において走査結像レンズ40として用いられるレンズ40Bは、単一レンズで構成され、光軸をx軸、主走査に対応する方向(図面に直交する方向)をy軸とするとき、入射側レンズ面42Aおよび射出側レンズ面42Bはともに、xy面内の形状が非円弧形状である。
入射側レンズ面42Aおよび/または射出側レンズ面42BがWT面であり、偏向反射面への入射光束の主光線と偏向反射面回転軸(Z軸)との形成する平面(XZ面)内における偏向光束の主光線FLに対して、x軸を角:α(−)だけ傾けられるとともに、入射側レンズ面42Aは、x軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δだけ、射出側レンズ面42Bは、x軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δだけ、それぞれ変位されて配備される。これら角:α、変位量:Δ,Δが、走査線曲がり、像面湾曲、光スポット径変動に対する補正パラメータとして用いられる。
上記図2,図3に即した説明において、角:α,αに付した(−)は主光線FLに対して時計回りの角を負とすることを意味し、角:θに付した(+)は、X軸に対して反時計回りの角を正とする個とを意味する。上に説明した実施の形態における入射角:θ、傾き角:α,α、変位量:Δ,Δの符号を全体として反転させた光学配置も勿論可能であることを付記しておく。
【0023】
【実施例】
以下、具体的な実施例を3例挙げる。
【0024】
各実施例とも、図1に示した実施の形態の実施例である。
光源10としての半導体レーザは発光波長780nmのものである。カップリングレンズ15は焦点距離:9mm、NA=0.3のものでカップリング作用は「コリメート作用」であり、カップリングされた光束は「実質的な平行光束」となる。アパーチュア20は開口径:3mmの円形開口を有するものであり、シリンドリカルレンズ25は副走査対応方向の焦点距離:60mmの「平凸レンズ」であり、光源側からの光束は被走査面近傍においては、主走査対応方向では略平行で、副走査対応方向には集光され、全体として主走査対応方向(Y方向)に長い線像になっている。
このような光学系レイアウトにおいて、像面湾曲の許容範囲を主・副走査方向とも、±1mm以内、走査線曲がりの許容範囲を0.1mm以内、光スポット径の変動を主・副走査方向とも3.5μm以下とし、これら許容範囲内の性能が実現されるように、走査結像レンズ40のレンズ面形状、傾き角:α,α1,α2、変位量:Δ1,Δ2を、入射角:θに応じて決定した。
【0025】
以下、走査結像レンズの形状および配備態位の特定に就き説明する。
実施例1においては、走査結像レンズとして請求項3記載のものが用いられており、実施例2および3においては、請求項5記載のものが用いられている。
実施例1〜3の何れにおいても、走査結像レンズのレンズ面は「WT面」である。各面の「非円弧形状」は、周知の式:
x(y)=(y2/R)/[1+√{1−(1+K)(y/R)2}]A0・y2+A・y4+B・y6+C・y8+D・y10+...
における、近軸曲率半径:R及び定数:K,A0,A,B,C,D,..を与えて特定する。走査結像レンズが請求項5記載のものであるとき、この式の「x」は光軸に合致させた座標で、「y」は主走査方向に対応する座標である。また、走査結像レンズが請求項3記載のものであるときは「x,y」は入射側レンズ面に関しては「x1,y1」、射出側レンズ面に関しては「x2,y2」を用いる。
また、「特殊トーリック面」であるWT面を特定する、XZ面に平行な面内における曲率半径のYの関数形状:ri(y)は、偶数次の多項式:
i(y)=a+b・y2+c・y4+d・y6+e・y8+f・y10+g・y12+..における各係数:a,b,...,,g..を与えて特定する。iは入射側レンズ面に関してi=1、射出側レンズ面に関してはi=2である。
【0026】
各実施例において、走査結像レンズの材質の屈折率(波長780nmのに対するもの)を「n780」、光走査装置内のXZ面内(xz面内、x面もしくはx面)におけるレンズ肉厚(走査結像レンズが請求項1または2記載のものであるときには、y軸の原点とy軸の原点との距離)をd(0)とする。
【0027】
また、XZ面内における偏向光束の主光線(図12における直線:FL)に対して、x軸もしくはx1軸を合致させて配備させた状態を「基準状態」し、この基準状態において、入射側レンズ面が位置するX軸方向の距離を「S(0)」とし、射出側レンズ面と被走査面とのX軸方向の距離を「l(0)」とする。なお、距離の次元を持つ量の単位は「mm」である。
【0028】
実施例1
S(0)=45.5,d(0)=13.2,l(0)=172.2,n780=1.52441,θ(+)=0.0806 rad
入射側レンズ面:WT面
11面内の非円弧形状
R=208.373,K=-6.077E+1,A0=-1.879E-4,A=-5.031E-7,
B= 1.261E-10,C=-4.089E-14,D= 2.987E-18
r1(y1)
a=-165.05, b= 5.579E-2,c=-2.019E-4 ,d= 5.043E-7,
e=-8.302E-10 , f= 6.326E-13 ,g=-1.831E-16
射出側レンズ面:WT面
22面内の非円弧形状
R=-152.69,K= 0.9840,A0=-4.044E-4 , A=-7.295E-7,
B= 1.495E-10 , C=-7.287E-140 , D= 5.104E-18
r2(y2)
a=-19.833 , b=-6.700E-4 ,c= 1.093E-6 , d= 6.400E-10,
e=-3.381E-12 , f= 3.126E-15 , g=-9.374E-19
α1=0.122rad α2=0.1145rad ,
Δ1=−2.429 mm ,Δ2=−1.927mm 。
【0029】
実施例1の球面収差(波面収差)の像高による変化を以下に示す。
像高 波面収差(RMS)
(mm) (λ=780nm)
0 0.0086
35 0.0149
58 0.0129
82 0.0173
93 0.0133
105 0.0122
条件(1)〜(4),(8)のパラメータの値:
|α/θ|=1.51
|α/θ|=1.42
|Δ/f|=5.83E−2
|Δ/f|=4.62E−2
|m|=3.10
(f=41.7)
図4に、実施例1に関する像面湾曲(実線は副走査方向、破線は主走査方向)、走査線曲がり、リニアリティおよびfθ特性の図を示す。走査線曲がりのみならず、像面湾曲やリニアリティおよびfθ特性も良好に補正されている。
なお、上のデータ表記において、例えば「E−9」は「10-9」を意味する。以下同様である。
【0030】
実施例2
S(0)=45.5 ,d(0)=13.0 ,l(0)=176.8 , n780=1.52441 ,θ(+)=0.0806 rad
入射側レンズ面:WT面
xy面内の非円弧形状
R=207.192 , K=-6.044E+1 , A0=-1.396E-4 ,A=-5.034E-7,
B= 1.258E-10 , C=-4.098E-14 , D= 2.917E-18
r1(y1)
a=-161.55 , b= 5.924E-2 , c=-2.016E-4 ,d= 3.759E-7 ,
e=-6.073E-10 , f= 4.929E-13 , g=-1.540E-16
射出側レンズ面:WT面
xy面内の非円弧形状
R=-152.94 , K= 0.9844 , A0=-3.655E-4 , A=-7.305E-7 ,
B= 1.493E-10 , C=-7.292E-14 , D= 5.102E-18
r2(y2)
a=-19.862 , b=-7.272E-4 , c= 1.087E-6 , d= 1.215E-9 ,
e=-4.674E-12 , f= 5.502E-15 , g=-1.690E-18
α=0.1306 rad
Δ1=−2.247 mm , Δ2=−1.694 mm 。
【0031】
実施例2の球面収差(波面収差)の像高による変化を以下に示す。
像高 波面収差(RMS)
(mm) (λ=780nm)
0 0.0144
35 0.0153
58 0.0141
82 0.0154
93 0.0121
105 0.0129
条件(5),(6)〜(8)のパラメータの値:
|α/θ|=1.62
|Δ/f|=5.36E−2
|Δ/f|=4.04E−2
|m|=3.19
(f=41.9)
図5に、実施例2に関する像面湾曲(実線は副走査方向、破線は主走査方向)、走査線曲がり、リニアリティおよびfθ特性の図を示す。走査線曲がりのみならず、像面湾曲やリニアリティおよびfθ特性も良好に補正されている。
【0032】
実施例3
S(0)=46.3 , d(0)=11.5 , l(0)=174.8 , n780=1.52441 , θ(+)=0.0605 rad
入射側レンズ面:WT面
xy面内の非円弧形状
R=205.770 , K=-5.691E+1 , A0=-3.317E-5 , A=-5.027E-7 ,
B= 1.255E-10 , C=-4.056E-14 , D= 3.090E-18
r1(y1)
a=-168.84 , b= 6.330E-2 , c=-2.024E-4 , d= 3.754E-7 ,
e=-4.920E-10 , f= 3.226E-13 , g=-8.142E-17
射出側レンズ面:WT面
xy面内の非円弧形状
R=-154.17 , K= 1.092 , A0=-1.841E-4 , A=-7.253E-7
B= 1.527E-10 , C=-7.271E-14 , D= 5.090E-18
r2(y2)
a=-19.761 , b=-8.503E-4 , c= 1.064E-6 , d= 3.593E-9 ,
e=-2.381E-12 , f= 2.117E-15 , g=-5.788E-19
α=0.0985rad
Δ1=−2.146 mm ,Δ2=−1.132 mm 。
【0033】
実施例3の球面収差(波面収差)の像高による変化を以下に示す。
像高 波面収差(RMS)
(mm) (λ=780nm)
0 0.0197
35 0.0195
58 0.0210
82 0.0198
93 0.0205
105 0.0175
条件(5),(6)〜(8)のパラメータの値:
|α/θ|=1.63
|Δ/f|=5.16E−2
|Δ/f|=2.72E−2
|m|=3.18
(f=41.6)
図6に、実施例3に関する像面湾曲(実線は副走査方向、破線は主走査方向)、走査線曲がり、リニアリティおよびfθ特性の図を示す。走査線曲がりのみならず、像面湾曲やリニアリティおよびfθ特性も良好に補正されている。
【0034】
即ち、上記実施例1は、光走査装置としては、光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から偏向反射面に入射させるとともに、偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、偏向反射面による反射光束を、偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面に対して対称的に偏向させ、偏向光束を、走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、被走査面の光走査を行う光走査装置において、走査結像レンズとして、請求項2記載の走査結像レンズを用い、走査結像レンズの材質および形状ならびに角:α,α、変位量:Δ,Δの調整により、像面湾曲、走査線曲がり、光スポット径の変動をそれぞれ、許容範囲内に抑えたものであり(請求項6)、実施例2,3は、光走査装置としては、光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から偏向反射面に入射させるとともに、偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、偏向反射面による反射光束を、偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面に対して対称的に偏向させ、偏向光束を、走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、被走査面の光走査を行う光走査装置において、走査結像レンズとして、請求項3記載の走査結像レンズを用い、走査結像レンズの材質および形状ならびに角:α、変位量:Δ,Δの調整により、像面湾曲、走査線曲がり、光スポット径の変動をそれぞれ、許容範囲内に抑えたものである(請求項7)。
また、各実施例とも、走査結像レンズは「等角速度的に偏向される偏向光束による被走査面の光走査を等速化する機能」を有し(請求項8)、副走査対応方向における共役な関係における近軸倍率:mが、条件(8)を満足する(請求項9)。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明したように、この発明によれば新規な走査結像レンズおよび光走査装置および画像形成装置を実現できる。
この発明の走査結像レンズは、上記の如く、角:αもしくはα,α及びΔ,Δを走査線曲がりや像面湾曲等の補正パラメータとして利用することにより、斜め入射型の光走査装置の走査線曲がりを有効に補正するとともに、像面湾曲や光スポット径の変動を有効に抑えて、良好な光走査を実現することができる。
なお、請求項1または2記載の走査結像レンズは、プラスチック成形により容易且つ安価に製造が可能である。
また、この発明の光走査装置は、上記の如く、光源側からの光束を光偏向器の偏向反射面に、偏向反射面の回転軸に斜めに交わる方向から入射させる方式の光学配置であるから光走査装置の床面積を小さく小型化でき、発生するサグが光スポットの像高0の両側に対称的であるから、走査結像レンズが特殊トーリック面(WT面)を含むとは言え、主走査対応方向において光軸対称な比較的製造の容易なレンズとして実現でき、この走査結像レンズを用いることにより、走査線曲がりや像面湾強を良好に補正し、光スポット径の変動を小さくして、良好な光走査を実現することが可能となる。
また、請求項4,8記載の発明では、走査線曲がりを有効に補正し、光スポット形状を適正に保ち、像面湾曲や光スポット径を良好に補正できるとともに、光走査の等速性を実現でき、請求項5,9の発明では、走査結像レンズを長大化させることなく偏向反射面の位置精度や面精度を緩やかにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の1形態を説明するための図である。
【図2】請求項1記載の走査結像レンズの形状および光走査装置への配備状態を説明するための図である。
【図3】請求項3載の走査結像レンズの形状および光走査装置への配備状態を説明するための図である。
【図4】実施例1に関する像面湾曲・走査線曲がり・リニアリティ・fθ特性を示す図である。
【図5】実施例2に関する像面湾曲・走査線曲がり・リニアリティ・fθ特性を示す図である。
【図6】実施例3に関する像面湾曲・走査線曲がり・リニアリティ・fθ特性を示す図である。
【符号の説明】
10 半導体レーザ
15 カップリングレンズ
25 シリンドリカルレンズ
30 回転多面鏡
31 偏向反射面
30AX 偏向反射面の回転軸
40 走査結像レンズ
50 被走査面

Claims (10)

  1. 光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から上記偏向反射面に入射させるとともに上記偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、上記偏向反射面による反射光束を、上記偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面に対して対称的に偏向させ、偏向光束を走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、上記被走査面の光走査を行う光走査装置に用いられる走査結像レンズであって、
    単一レンズで構成され、
    入射側レンズ面に就き、その中心軸をx1軸、主走査に対応する方向をy1軸とするとき、x11面内の形状が非円弧形状であり、
    射出側レンズ面に就き、その中心軸をx2軸、主走査に対応する方向をy2軸とするとき、x22面内の形状が非円弧形状であり、
    入射側レンズ面および/または射出側レンズ面がWT面であり、
    上記x1軸とx2軸とが、これらを含む平面内で互いに有限の角をなし、
    上記偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面内における偏向光束の主光線に対して、上記入射側レンズ面はx1軸を角:α1だけ傾けると共に、x1軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δ1だけ変位され、
    上記射出側レンズ面はx2軸を角:α2だけ傾けると共に、x2軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δ2だけ変位されて配備され、
    上記x 1 軸とx 2 軸とを含む平面内における焦点距離をf Z とするとき、
    上記角:α 1 ,α 2 が、上記入射角:θに対して、条件:
    (1) 0.8<|α 1 /θ|<2.5
    (2) 0.8<|α 2 /θ|<2.5
    を満足し、上記変位量:Δ 1 ,Δ 2 と上記焦点距離:f Z が条件:
    (3) 1×10 -2 <|Δ 1 /f Z |<1×10 -1
    (4) 1×10 -2 <|Δ 2 /f Z |<1×10 -1
    を満足し、
    上記角:α1,α2、変位量:Δ1,Δ2が、走査線曲がり、像面湾曲、光スポット径変動に対する補正パラメータとして用いられることを特徴とする走査結像レンズ。
  2. 請求項1記載の走査結像レンズにおいて、
    入射側および射出側レンズ面が、共にWT面であることを特徴とする走査結像レンズ。
  3. 光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から上記偏向反射面に入射させるとともに上記偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、上記偏向反射面による反射光束を、上記偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面に対して対称的に偏向させ、偏向光束を走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、上記被走査面の光走査を行う光走査装置に用いられる走査結像レンズであって、
    単一レンズで構成され、
    光軸をx軸、主走査に対応する方向をy軸とするとき、入射側レンズ面および射出側レンズ面はともに、xy面内の形状が非円弧形状で、
    入射側レンズ面および/または射出側レンズ面がWT面であり、
    上記偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面内における偏向光束の主光線に対して、x軸を角:αだけ傾けられるとともに、上記入射側レンズ面はx軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δ1だけ、上記射出側レンズ面はx軸を偏向反射面の回転軸に平行な方向へ変位量:Δ2だけ、それぞれ変位されて配備され、
    上記偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面内における焦点距離をf Z とするとき、
    上記角:αが、上記入射角:θに対して、条件:
    (5) 0.8<|α/θ|<2.5
    を満足し、上記変位量:Δ 1 ,Δ 2 と上記焦点距離:f Z が条件:
    (6) 1×10 -2 <|Δ 1 /f Z |<1×10 -1
    (7) 1×10 -2 <|Δ 2 /f Z |<1×10 -1
    を満足し、
    上記角:α、変位量:Δ1,Δ2が、走査線曲がり、像面湾曲、光スポット径変動に対する補正パラメータとして用いられることを特徴とする走査結像レンズ。
  4. 請求項1〜3の任意の1に記載の走査結像レンズにおいて、
    等角速度的に偏向される偏向光束による被走査面の光走査を等速化する機能を有することを特徴とする走査結像レンズ。
  5. 請求項1〜4の任意の1に記載の走査結像レンズにおいて、
    副走査対応方向に関して、偏向反射面位置近傍と被走査面位置とを共役な関係とする機能を有し、上記共役な関係における近軸倍率:mが、条件:
    (8) 2<|m|<6
    を満足することを特徴とする走査結像レンズ。
  6. 光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から上記偏向反射面に入射させるとともに上記偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、上記偏向反射面による反射光束を、上記偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面に対して対称的に偏向させ、偏向光束を、走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、
    上記被走査面の光走査を行う光走査装置において、
    走査結像レンズとして、請求項1または2記載の走査結像レンズを用い、走査結像レンズの材質および形状ならびに角:α1,α2、変位量:Δ1,Δ2の調整により、像面湾曲、走査線曲がり、光スポット径の変動をそれぞれ、許容範囲内に抑えたことを特徴とする光走査装置。
  7. 光源側からの光束を、偏向反射面の回転軸に対して入射角:θで斜めに交わる方向から上記偏向反射面に入射させるとともに上記偏向反射面近傍に主走査対応方向に長い線像に結像させ、上記偏向反射面による反射光束を、上記偏向反射面への入射光束の主光線と上記回転軸との形成する平面に対して対称的に偏向させ、偏向光束を、走査結像レンズにより被走査面上に光スポットとして集光させ、上記被走査面の光走査を行う光走査装置において、
    走査結像レンズとして、請求項3記載の走査結像レンズを用い、走査結像レンズの材質および形状ならびに角:α、変位量:Δ1,Δ2の調整により、像面湾曲、走査線曲がり、光スポット径の変動をそれぞれ、許容範囲内に抑えたことを特徴とする光走査装置。
  8. 請求項6または7記載の光走査装置において、
    走査結像レンズが、等角速度的に偏向される偏向光束による被走査面の光走査を等速化する機能を有することを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項6または7または8記載の光走査装置において、
    走査結像レンズが、副走査対応方向に関して、偏向反射面位置近傍と被走査面位置とを共役な関係とする機能を有し、上記共役な関係における近軸倍率:mが、条件:
    (8) 2<|m|<6
    を満足することを特徴とする光走査装置。
  10. 請求項6〜9の任意の1に記載の光走査装置を用いて画像形成する画像形成装置。
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