JP3715977B2 - 大型木質積層板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,複数の単板積層材をその端部において接合してなる大型木質積層板,及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,複数の単板積層材をその端部において接合することにより,大型木質積層板を製造する方法がある。
該大型木質積層板の製造方法においては,図14に示すごとく,隣り合う単板積層材の端部同士を,いわゆるスカーフジョイントによって接合する。即ち,上記単板積層材92の端部を,その表側面924及び裏側面925に対して斜めとなる一つの平面において切断し,この切断面であるスカーフ斜面923同士を接着剤93にて接着して,接合する。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−187105号公報
【0004】
【解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の大型木質積層板9においては以下の問題がある。
即ち,スカーフジョイントを用いて,複数の単板積層材92を接合する場合,その強度を充分に確保することができないおそれがある。例えば,上記大型木質積層板92を,トラックの荷台のフロアー板(図12の符号51参照)等,荷重のかかるものに使用する場合,その荷重に充分に耐えられる強度を確保することが困難となる場合がある。
【0005】
また,スカーフジョイント部における接合強度を確保するためには,その接合面積を大きくする必要がある。即ち,スカーフ斜面923を大きくする必要があり,該スカーフ斜面923の形成領域Bを大きく確保する必要がある。それ故,同じ大きさの大型木質積層板9を得ようとしたとき,必要となる原板が多く必要となり,原料コストが高くなるという問題もある。
【0006】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,強度に優れた安価な大型木質積層板及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】
第1の発明は,複数の単板積層材をその端部において接合することにより大型木質積層板を製造する方法であって,
上記大型木質積層板は,トラックの荷台のフロアー板,煽り板,又は縦根太であり,
上記各単板積層材の端部に,断面V字状に突出したV雄実,又は断面V字状に後退したV雌実を形成する実加工工程と,
上記V雄実と上記V雌実の一方又は双方に熱硬化型の接着剤であるレゾルシノールを塗布する接着剤塗布工程と,
上記単板積層材の上記V雄実と他の単板積層材の上記V雌実とを嵌合させる嵌合工程と,
上記V雄実とV雌実との嵌合部分を,該V雌実の外方から加熱しながら圧締する熱圧締工程とを行うことにより,上記複数の単板積層材を接合して大型木質積層板を製造し,
また,上記V雄実及びV雌実の傾斜面は,上記単板積層材の表側面又は裏側面に対して5〜15°の角度をもって傾斜しており,
上記熱圧締工程を行う前においては,上記雄実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をα,上記雌実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をβとしたとき,α>βとなっていることを特徴とする大型木質積層板の製造方法にある(請求項1)。
【0008】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記製造方法によれば,複数の単板積層材をその端部に形成した上記V雄実とV雌実との嵌合によって接続し,上記大型木質積層板を製造する。そのため,上記単板積層材における実加工領域が小さくとも,上記単板積層材の接着面積を大きくすることができる。即ち,本発明によれば,スカーフジョイントの場合と同じ接着面積を得るに要する実加工領域を約半分にすることができる。
これにより,多くの原板を必要としないために安価であり,かつ強度の高い大型木質積層板を製造することができる。
【0009】
また,上記熱圧締工程を行うことにより,上記接着剤塗布工程においてV雄実に塗布した熱硬化型の接着剤を,効率よく,充分に硬化させて,上記V雄実とV雌実とを固着することができる。そのため,単板積層材同士の接合強度を高くすることができ,強度に優れた大型木質積層板を製造することができる。
【0010】
以上のごとく,本発明によれば,強度に優れた安価な大型木質積層板の製造方法を提供することができる。
【0011】
第2の発明は,複数の単板積層材をその端部において接合してなる大型木質積層板であって,
該大型木質積層板は,トラックの荷台のフロアー板,煽り板,又は縦根太であり,
上記各単板積層材の端部には,断面V字状に突出したV雄実,又は断面V字状に後退したV雌実が形成されており,
隣り合う一方の上記単板積層材の上記V雄実と他の単板積層材の上記V雌実とは,熱硬化型の接着剤であるレゾルシノールを介して嵌合してあり,
また,上記V雄実及びV雌実の傾斜面は,上記単板積層材の表側面又は裏側面に対して5〜15°の角度をもって傾斜しており,
上記V雄実とV雌実との嵌合部分は,接合前において,上記雄実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をα,上記雌実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をβとしたとき,α>βとなっている状態において,上記V雌実の外方から加熱しながら圧締することにより接合してあることを特徴とする大型木質積層板にある(請求項)。
【0012】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記大型木質積層板は,複数の単板積層材を,その端部に形成された上記V雄実とV雌実との嵌合によって,接合してなる。そのため,上記単板積層材における実加工領域が小さくとも,上記単板積層材の接着面積を大きくすることができる。即ち,本発明によれば,スカーフジョイントの場合と同じ接着面積を得るに要する実加工領域を約半分にすることができる。
これにより,多くの原板を必要しないために安価であり,かつ強度の高い大型木質積層板を得ることができる。
【0013】
また,上記嵌合部分は,上記V雌実の外方から加熱しながら圧締してあるため,上記V雄実とV雌実とが,その間に介在した熱硬化型の接着剤が充分硬化した状態で固着される。そのため,単板積層材同士の接合強度が高く,強度に優れた大型木質積層板を得ることができる。
【0014】
以上のごとく,本発明によれば,強度に優れた安価な大型木質積層板を提供することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
上記第1の発明(請求項1)において,上記単板積層材としては,例えば,合板,LVL等を用いることができる。また,上記熱硬化型の接着剤としては,例えば,レゾルシノール,フェノール,メラミン,ユリア等の熱硬化性樹脂があるが,特に,耐久性等の観点から,レゾルシノール若しくはフェノールが好ましい。
また,上記熱圧締工程においては,2枚の上記外壁板を互いに向き合う方向に押圧しながら,上記V雄実とV雌実との圧締を行うことが好ましい。この場合には,嵌合部分における表裏方向の圧締を行う際に,互いに嵌合させたV雄実とV雌実とが外れる方向へずれてしまうことを防止することができる。
【0016】
また,上記熱圧締工程における圧締圧力は,0.4〜1MPa(4〜10kgf/cm2)であることが好ましい(請求項2)。
この場合には,嵌合部分に損傷を与えることなく,上記V雄実と上記V雌実とを,充分な強度で接合することができる。
上記圧締圧力が0.4MPa未満の場合には,上記V雄実と上記V雌実とを充分な強度で接合することが困難となるおそれがある。一方,上記圧締圧力が1MPaを超える場合には,上記嵌合部分にプレスマークが形成され,大型木質積層板の外観意匠性を損ねるおそれがある。
【0017】
また,上記熱圧締工程における加熱温度は,120〜130℃であることが好ましい(請求項3)。
この場合には,上記V雄実と上記V雌実とを,効率よく,充分な強度で接合することができる。
上記加熱温度が120℃未満の場合には,上記接着剤が効率よく充分に硬化しないおそれがあり,上記V雄実と上記V雌実とを,効率よく充分な強度で接合することが困難となるおそれがある。一方,上記加圧温度が130℃を超える場合には,開放冷却時,表層と内部の冷却速度に差を生じ,大型木質積層板に,反り,捻れを生ずるおそれがある。
【0018】
また,上記V雄実及びV雌実の傾斜面は,上記単板積層材の表側面又は裏側面に対して5〜15°の角度をもって傾斜している。
これにより,一層強度に優れた安価な大型木質積層板を得ることができる。
上記角度が15°を超える場合には,接着面積を充分確保できず,上記嵌合部分の接合強度が不充分となり,大型木質積層板の強度を充分確保することが困難となるおそれがある。一方,上記角度が5°未満の場合には,上記嵌合部分の領域が大きくなり,原料コストが高くなるおそれがある。また,機械的な実加工精度の確保が困難となるおそれがある。
【0019】
また,上記大型木質積層板を,例えばトラックの荷台のフロアー板や煽り板に用いる場合には,上記角度は,6〜8°であることが更に好ましい。また,上記大型木質積層板を,例えばトラックの荷台の縦根太に用いる場合には,上記角度は,11〜12°であることが更に好ましい。
【0020】
また,熱圧締工程を行う前においては,上記V雄実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対する角度は,上記V雌実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対する角度よりも,若干大きいことが好ましい。これにより,上記V雄実と上記V雌実とを,両者の間に隙間を生ずることなく接合することができ,接合強度を充分に確保することができる。
【0021】
また,上記複数の単板積層材は,表側面の木目の向きが略同一方向となるように接合することが好ましい(請求項,請求項)。
この場合には,上記大型木質積層板の表側面の木目が全体として揃うため,外観意匠性を向上させることができる。また,上記大型木質積層板をトラックの荷台のフロアー板等として用いる場合に,荷物を大型木質積層板上を円滑にスライドさせることができるという利点もある。
【0022】
また,上記大型木質積層板は,トラックの荷台のフロアー板,煽り板,又は縦根太である
これにより,強度に優れたフロアー板,煽り板,又は縦根太を安価に得ることができる。
【0023】
次に,上記第2の発明(請求項)において,上記嵌合部分は,0.4〜1MPa(4〜10kgf/cm2)の圧締圧力で圧締して接合してあることが好ましい(請求項)。
この場合には,上記V雄実と上記V雌実との接合強度を,充分確保することができる。
【0024】
また,上記嵌合部分は,120〜130℃の圧締温度をかけながら圧締して接合してあることが好ましい(請求項)。
この場合には,上記V雄実と上記V雌実との接合強度を,充分確保することができる。
【0025】
【実施例】
(実施例1)
本発明の実施例にかかる大型木質積層板及びその製造方法につき,図1〜図12を用いて説明する。
特に,本例においては,図12に示すようなトラックの荷台5のフロアー板51として用いる大型木質積層板1の例につき説明する。
【0026】
上記大型木質積層板の製造方法は,図10,図11に示すごとく,複数の単板積層材2をその端部において接合することにより大型木質積層板1を製造する方法である。
該製造方法においては,以下の実加工工程(図2)と,接着剤塗布工程(図3)と,嵌合工程(図4)と,熱圧締工程(図5)とを行うことにより,上記複数の単板積層材2を接合して大型木質積層板1を製造する。
【0027】
上記実加工工程においては,図1に示すような各単板積層材2の端部に,図2に示すごとく,断面V字状に突出したV雄実21,又は断面V字状に後退したV雌実22を形成する。
上記接着剤塗布工程においては,図3に示すごとく,上記V雄実21に熱硬化型の接着剤3を塗布する。
【0028】
上記嵌合工程においては,図4に示すごとく,上記単板積層材2の上記V雄実21と他の単板積層材2の上記V雌実22とを嵌合させる。
上記熱圧締工程においては,図5に示すごとく,上記V雄実21とV雌実22との嵌合部分23を,該V雌実22の外方から加熱しながら圧締する。
【0029】
上記V雄実21及びV雌実22の傾斜面211は,上記単板積層材2の表側面24又は裏側面25に対して,6°の角度をもって傾斜している。即ち,図8に示すごとく,上記V雄実21の傾斜面211と,上記単板積層材2の表側面24及び裏側面25に平行な平面とのなす角度αは,6°である。また,図9に示すごとく,V雌実22の傾斜面211と,上記単板積層材2の表側面24及び裏側面25と平行な平面とのなす角度βは,6°である。
また,熱圧締工程を行う前においては,上記V雄実21における角度αは,上記V雌実22における角度βよりも若干(例えば約0.1°)大きい。
【0030】
上記単板積層材2は,図1に示すごとく,厚み約1.8mmの単板20を,9層積層してなり,全体として約16.2mmの厚みを有する。各層の単板20は,基本的には,隣り合う層の単板20の木目の方向が互いに直交するように,交互に積層されている。ただし,上記単板積層材2の表側面24における最表層の単板201とその直下層の単板202とは,木目の方向が揃っている。同様に,裏側面25における最表層の単板209とその直下層の単板208とは,木目の方向が揃っている。
また,上記単板20同士は,フェノールからなる接着剤によって,接着してある。
【0031】
また,上記単板積層材2は,図10に示すごとく,縦2420mm×横1210mmの長方形状を有する。そして,複数の単板積層材2を,図10,図11に示すごとく,短手方向に接合することにより大型木質積層板1を得る。
また,図11に示すごとく,上記複数の単板積層材2は,表側面24の木目の向きが略同一方向となるように接合する。
従って,上記単板積層材2の表側面24に形成された木目の方向は,上記単板積層材2の短手方向に沿って形成されている。
【0032】
上記接着剤塗布工程における,上記V雄実21に塗布する上記熱硬化型の接着剤3としては,レゾルシノールを用いる。
該接着剤3は,図3に示すごとく,上記V雄実21における2つの傾斜面211の全面に塗布する。
なお,上記接着剤3は,上記V雌実22の傾斜面221に塗布しても,V雄実21及びV雌実22の傾斜面211,221の双方に塗布してもよい。
【0033】
上記熱圧締工程における圧締圧力は,0.5MPa(5kgf/cm2),加熱温度は120〜130℃である。
該熱圧締工程を行うに当っては,図6,図7に示すプレス装置4を用いる。
該プレス装置4は,熱盤下型411と熱盤上型412とを有するプレス機41と,該プレス機41の左右両側に配された基台42と,各基台42の上においてそれぞれ左右にスライド移動可能なスライド載置板43とを有する。
【0034】
該2つのスライド載置板43は,引寄せ油圧シリンダー44によって連結され,互いに引き寄せられることができるよう構成されている。即ち,上記引寄せ油圧シリンダー44は,一方のスライド載置板43に固定されたシリンダー部441と,該シリンダー部441に対して進退すると共に他方のスライド載置板43にその先端が固定されたロッド部442とからなる。
【0035】
また,上記スライド載置板43の上方には,上押え油圧シリンダー45が複数配置されており,上記スライド載置板43に載置した単板積層材2を上方から押えて該単板積層材2をスライド載置台43に固定することができるよう構成されている。
【0036】
上記プレス装置4を用いて,上記V雄実21とV雌実22との嵌合部分23を熱圧締するに当っては,図6,図7に示すごとく,上記熱盤下型411と熱盤上型412との間に配置するようにして,単板積層材2を上記スライド載置板43に載置する。次いで,上記上押えシリンダー45によって,上記単板積層材2を上記スライド載置板43に押し付けて固定する。
【0037】
次いで,上記引き寄せ油圧シリンダー44によって,上記2つのスライド載置板43を互いに引寄せる方向に付勢した状態で,上記熱盤上型412を下降させ,上記熱盤下型411とともに,上記嵌合部分23を圧締する(図5)。これにより,上記V雄実21とV雌実22とが外れる方向にずれることを確実に防ぎつつ,熱圧締を行うことができる。
【0038】
上記熱圧締工程の後には,必要に応じて,以下の工程を行う。
即ち,まず,熱圧締した上記嵌合部分23に散水して,約1時間加水養生する。これにより単板積層材2に吸水させて,上記熱圧締により生じたプレスマークを消滅させる。
【0039】
次いで,大型木質積層板1の表側面を,サンダーによって仕上げる。
次いで,全体の長さと幅を所望の寸法に合わせるべく,大型木質積層板1の端部をカッティングする。次いで,大型木質積層板1の表面に塗装を施す。
【0040】
次に,本例の作用効果につき説明する。
上記大型木質積層板1は,図4に示すごとく,複数の単板積層材2をその端部に形成された上記V雄実21とV雌実22との嵌合によって,接合してなる。そのため,上記単板積層材2における実加工領域A(図8,図9)が小さくとも,上記単板積層材2の接着面積を大きくすることができる。即ち,本発明によれば,スカーフジョイント(図14)の場合と同じ接着面積を得るに要する実加工領域Aを約半分にすることができる。
これにより,多くの原板を必要としないために安価であり,かつ強度の高い大型木質積層板1を得ることができる。
【0041】
また,上記嵌合部分23は,上記V雌実22の外方から加熱しながら圧締してあるため,上記V雄実21とV雌実22とが,その間に介在した熱硬化型の接着剤3が充分硬化した状態で固着される。そのため,単板積層材2同士の接合強度が高く,強度に優れた大型木質積層板1を得ることができる。
【0042】
また,上記熱圧締工程における圧締圧力が0.5MPaであるため,嵌合部分23に損傷を与えることなく,上記V雄実21と上記V雌実22とを,充分な強度で接合することができる。
また,上記熱圧締工程における加熱温度が120〜130℃であるため,上記V雄実と上記V雌実とを,効率よく,充分な強度で接合することができる。
【0043】
また,図8,図9に示すごとく,上記V雄実21及びV雌実22の傾斜面211,221は,単板積層材2の表側面24又は裏側面25に対して,6°の角度をもって傾斜している。そのため,一層強度に優れた安価な大型木質積層板1を得ることができる。
【0044】
また,熱圧締工程を行う前においては,上記V雄実21の傾斜面211が上記単板積層材2の表側面24又は裏側面25に対する角度αは,上記V雌実22の傾斜面221が上記単板積層材2の表側面24又は裏側面25に対する角度βよりも,若干大きい。これにより,上記V雄実21と上記V雌実22とを,両者の間に隙間を生ずることなく接合することができ,接合強度を充分に確保することができる。
【0045】
また,上記複数の単板積層材2は,表側面24の木目の向きが略同一方向となるように接合する。これにより,図11に示すごとく,上記大型木質積層板1の表側面24の木目が全体として揃うため,外観意匠性を向上させることができる。また,上記大型木質積層板1を,図12に示すごとく,トラックの荷台5のフロアー板51として用いたとき,荷物をフロアー板51上において円滑にスライドさせることができるという利点もある。
【0046】
以上のごとく,本例によれば,強度に優れた安価な大型木質積層板及びその製造方法を提供することができる。
【0047】
(実施例2)
本例は,図13に示すごとく,トラックの荷台5の縦根太52として用いる大型木質積層板10の例である。
上記縦根太52は,上記トラックの荷台5の下面において,上記フロアー板51に,横根太54と共に裏打ちされた前後方向の補強材である。
上記縦根太52は,幅140mm,厚み50mmであり,幅方向が上下方向になるように,荷台5の下面に配されている。
【0048】
本例の大型木質積層板10を構成する単板積層材2においては,V雄実21及びV雌実22の傾斜面211,221と,単板積層材2の表側面24又は裏側面25となす角度γが,11°である。
その他は,実施例1と同様である。
【0049】
この場合には,強度に優れた安価な大型木質積層板からなる縦根太を提供することができる。
また,上記角度γが,11°であるため,強度に優れた安価な大型木質積層板10を確実に得ることができる。
その他は,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0050】
(実施例3)
本例は,トラックの荷台5の煽り板53(図12参照)として用いる大型木質積層板100の例である。
本例の大型木質積層板100を構成する単板積層材2は,その幅が330mmであること以外は,実施例1と同様である。
【0051】
この場合には,強度に優れた安価な大型木質積層板からなる煽り板を提供することができる。
その他は,実施例1と同様の作用効果を有する。
【0052】
なお,上記実施例1〜3に示したトラックの荷台のフロアー板,縦根太,煽り板以外にも,本発明の大型木質積層板は,例えば,住宅の屋根下地,壁下地,構造用長尺梁,コンテナーフロアー等,種々の用途に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,実加工前の単板積層材の端部の斜視図。
【図2】実施例1における,V雄実及びV雌実の斜視図。
【図3】実施例1における,接着剤塗布後のV雄実及びV雌実の斜視図。
【図4】実施例1における,大型木質積層板の嵌合部分の斜視図。
【図5】実施例1における,熱圧締工程の断面説明図。
【図6】実施例1における,プレス装置の側面説明図。
【図7】実施例1における,プレス装置の平面説明図。
【図8】実施例1における,V雄実の断面説明図。
【図9】実施例1における,V雌実の断面説明図。
【図10】実施例1における,嵌合前の単板積層材の平面図。
【図11】実施例1における,大型木質積層板の平面図。
【図12】実施例1における,大型木質積層板を用いたトラックの荷台の斜視図。
【図13】実施例2における,トラックの荷台の底面図。
【図14】従来例における,スカーフジョイントの斜視図。
【符号の説明】
1...大型木質積層板,
2...単板積層材,
21...V雄実,
22...V雌実,
23...嵌合部分,
3...接着剤,
4...プレス装置,

Claims (8)

  1. 複数の単板積層材をその端部において接合することにより大型木質積層板を製造する方法であって,
    上記大型木質積層板は,トラックの荷台のフロアー板,煽り板,又は縦根太であり,
    上記各単板積層材の端部に,断面V字状に突出したV雄実,又は断面V字状に後退したV雌実を形成する実加工工程と,
    上記V雄実と上記V雌実の一方又は双方に熱硬化型の接着剤であるレゾルシノールを塗布する接着剤塗布工程と,
    上記単板積層材の上記V雄実と他の単板積層材の上記V雌実とを嵌合させる嵌合工程と,
    上記V雄実とV雌実との嵌合部分を,該V雌実の外方から加熱しながら圧締する熱圧締工程とを行うことにより,上記複数の単板積層材を接合して大型木質積層板を製造し,
    また,上記V雄実及びV雌実の傾斜面は,上記単板積層材の表側面又は裏側面に対して5〜15°の角度をもって傾斜しており,
    上記熱圧締工程を行う前においては,上記雄実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をα,上記雌実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をβとしたとき,α>βとなっていることを特徴とする大型木質積層板の製造方法。
  2. 請求項1において,上記熱圧締工程における圧締圧力は,0.4〜1MPaであることを特徴とする大型木質積層板の製造方法。
  3. 請求項1または2において,上記熱圧締工程における加熱温度は,120〜130℃であることを特徴とする大型木質積層板の製造方法。
  4. 請求項1〜のいずれか1項において,上記複数の単板積層材は,表側面の木目の向きが略同一方向となるように接合することを特徴とする大型木質積層板の製造方法。
  5. 複数の単板積層材をその端部において接合してなる大型木質積層板であって,
    該大型木質積層板は,トラックの荷台のフロアー板,煽り板,又は縦根太であり,
    上記各単板積層材の端部には,断面V字状に突出したV雄実,又は断面V字状に後退したV雌実が形成されており,
    隣り合う一方の上記単板積層材の上記V雄実と他の単板積層材の上記V雌実とは,熱硬化型の接着剤であるレゾルシノールを介して嵌合してあり,
    また,上記V雄実及びV雌実の傾斜面は,上記単板積層材の表側面又は裏側面に対して5〜15°の角度をもって傾斜しており,
    上記V雄実とV雌実との嵌合部分は,接合前において,上記雄実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をα,上記雌実の傾斜面が上記単板積層材の表側面又は裏側面に対してなす角度をβとしたとき,α>βとなっている状態において,上記V雌実の外方から加熱しながら圧締することにより接合してあることを特徴とする大型木質積層板。
  6. 請求項において,上記嵌合部分は,0.4〜1MPaの圧締圧力で圧締して接合してあることを特徴とする大型木質積層板。
  7. 請求項5または6において,上記嵌合部分は,120〜130℃の圧締温度をかけながら圧締して接合してあることを特徴とする大型木質積層板。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項において,上記複数の単板積層材は,表側面の木目の向きが略同一方向となるように接合してあることを特徴とする大型木質積層板。
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