JP3715198B2 - 車両用の操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗員の操作力により操作される複数の操作部材を備え、いずれかの操作部材に乗員が接触した状態で、この乗員が他の操作部材を操作することができるように構成されている車両用の操作装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両には、駆動力源、変速機、制動装置、操舵装置などのような各種の挙動制御装置が搭載されているとともに、これらの挙動制御装置の状態を制御するために複数の操作部材が設けられている。そして、乗員がこれらの操作部材を操作することにより、各挙動制御装置の状態が制御される。
【0003】
ところで、複数の操作部材を車室内に設ける場合に、各操作部材同士が離れた位置に設けられていると、乗員による操作部材の操作性が低下する可能性がある。そこで、複数の操作部材同士を接近した場所に配置することにより、乗員による操作部材の操作性を向上させる操作装置が提案されており、その一例が特開平5−270410号公報に記載されている。
【0004】
すなわち、この公報に記載された操作装置は、車両の操舵輪の向きを制御するためのステアリングホイールと、ステアリングホイールを手で把持したまま、この手で操作可能な位置に設けられたアクセルレバーと、ステアリングホイールを手で把持したまま、この手で操作可能な位置に設けられたブレーキレバーとを備えている。これらのアクセルレバーおよびブレーキレバーは、具体的には、ステアリングホイールのスポーク部に設けられている。そして、アクセルレバーおよびブレーキレバーの操作信号は、電子制御装置に入力されるように構成されている。さらに、エンジンの電動スロットルを駆動する駆動回路と、前後輪を制動させるブレーキ装置を駆動するための油圧アクチュエータとが設けられている。
【0005】
上記構成によれば、乗員がステアリングホイールを手指により把持したままの状態で、その手指によりアクセルレバーおよびブレーキレバーを操作することができる。各レバーの操作信号は電子制御装置に入力されるとともに、電子制御装置から駆動回路および油圧アクチュエータに制御信号が入力され、電動スロットルおよびブレーキ装置が駆動される。このように、ステアリングホイールを把持している片方の手で、アクセル操作およびブレーキ操作の両方をおこなうことができ、各レバーの操作が容易になるものとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、乗員がステアリングホイールを手で操作すると、アクセルレバーまたはブレーキレバーと手との相対位置や相対角度などが変化する。このため、ステアリングホイールに対する操作状態の変化により、アクセルレバーやブレーキレバーに対する操作性が変化したり、乗員の操作感覚が変化するなど、ブレーキレバーやアクセルレバーに対する操作性が低下する可能性があった。
【0007】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、乗員がステアリングホイールを手で掴んだ状態で、その手で操作部材を操作する場合に、操作部材の操作性を向上することのできる車両用の操作装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために請求項1の発明は、車両の乗員の手により操作され、かつ、中心軸線を中心として回転するステアリングホイールと、このステアリングホイールの近傍に設けられ、かつ、支持軸を中心として前記中心軸線を含む平面内で回転するように前記乗員の手で操作される操作部材とを備え、前記車両の挙動を制御する挙動制御装置が、前記操作部材の操作に基づいて制御されるように構成されているとともに、前記ステアリングホイールを乗員の手で掴んだ状態で、その手で前記操作部材を操作できるように構成されている車両用の操作装置において、前記中心軸線方向における前記操作部材の自由端の動作範囲を、前記ステアリングホイールの操作状態に基づいて制御する特性制御装置が設けられており、この特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作量が増加することにともない、前記中心軸線方向で、前記操作部材の自由端が前記ステアリングホイールに近づくようにする構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0009】
請求項1の発明によれば、ステアリングホイールを乗員の手で掴んだ状態で、この乗員の手で操作部材を操作する場合は、ステアリングホイールの操作状態に基づいて、ステアリングホイールの中心軸線方向における操作部材の自由端の動作範囲が制御される。したがって、ステアリングホイールの操作状態が変化しても、操作部材の操作性が確保される。また、ステアリングホイールの操作量が大きくなることにともない、中心軸線方向で操作部材がステアリングホイールに近づけられる。したがって、乗員の手の動作範囲が変化しても、操作部材の操作性が確保される。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記挙動制御装置には、車輪にトルクを伝達する駆動力源と、この駆動力源のトルクが伝達される変速機と、車輪用のブレーキ装置とが含まれていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じる他に、操作部材の操作に基づいて、駆動力源と変速機とブレーキ装置とが制御される。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2のいずれか1項の構成に加えて、前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作方向または操作量の少なくとも一方に基づいて、前記操作部材の動作範囲を制御する構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0015】
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールの操作方向または操作量の少なくとも一方に基づいて、操作部材の動作範囲が制御される。
【0018】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項の構成に加えて、前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作状態に基づいて、このステアリングホイールと前記操作部材との相対位置を制御する構成を、更に有しており、この相対位置は、前記中心軸線と直交する平面で、前記ステアリングホイールの半径方向の基準線と前記操作部材の長手方向の中心線とのなす角度であることを特徴とするものである。
【0019】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールの操作状態に基づいて、ステアリングホイールと操作部材との相対位置、つまり、中心軸線と直交する平面で、このステアリングホイールの半径方向の基準線と前記操作部材の長手方向の中心線とのなす角度が制御される。
【0022】
請求項5の発明は、請求項2の構成に加えて、前記特性制御装置は、前記操作部材の動作に基づいて前記挙動制御装置を制御するための制御ゲインを、前記ステアリングホイールの操作量に基づいて設定する構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0023】
請求項5の発明によれば、請求項2の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールの操作量に応じて、挙動制御装置を制御する制御ゲインが変更される。したがって、操作部材の操作状態に基づく挙動の変化態様が調整される。
【0024】
請求項6の発明は、請求項5の構成に加えて、前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作量が増加することにともない、前記操作部材の操作量の大きな領域における前記駆動力源の出力の変化程度または前記ブレーキ装置の制動力の変化程度が増すように、前記制御ゲインを設定する構成を、更に有していることを特徴とするものである。ここで、「変化程度」とは、変化量、変化割合、変化率などを意味している。
【0025】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールの操作量が大きくなることにともない、操作部材の操作量の大きな領域において、駆動力源の出力の変化程度、またはブレーキ装置の制動力の変化程度が増す。したがって、操作部材の操作状態に応じて車両の挙動の変化態様を調整できる。
【0026】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項の構成に加えて、前記特性制御装置は、前記操作部材の操作に必要な力を制御する構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0027】
請求項7の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、操作部材の操作に必要な力が変更される。したがって、力を入れにくい場合でも、操作部材の操作性が向上する。
【0028】
請求項8の発明は、請求項7の構成に加えて、前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作量が増加することにともない、前記操作部材の操作に必要な力を軽減する構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0029】
請求項8の発明によれば、請求項7の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールの操作量が増加することにともない、操作部材の操作に必要な力が軽減される。したがって、力を入れにくい場合でも、操作部材の操作性が向上する。
【0030】
請求項9の発明は、請求項7または請求項8のいずれか1項の構成に加えて、前記特性制御装置は、車両の乗員の操作特性に応じて、前記操作部材の操作に必要な力を変更する構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0031】
請求項9の発明によれば、請求項7または請求項8のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、乗員の操作特性に応じて、操作部材の操作に必要な力が変更される。したがって、乗員の操作特性に応じて操作部材の操作性が調整される。
【0032】
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項の構成に加えて、前記特性制御装置は、車両の乗員の身体特性に応じて、前記操作部材の動作範囲を制御する構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0033】
請求項10の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、車両の乗員の身体特性に応じて、操作部材の動作範囲が制御される。したがって、乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作性が向上する。
【0034】
請求項11の発明は、請求項4の構成に加えて、前記特性制御装置は、車両の乗員の身体特性に応じて、前記ステアリングホイールと前記操作部材との相対位置を制御する構成を、更に有していることを特徴とするものである。この請求項11の発明によれば、請求項4の発明と同様の作用が生じる他に、車両の乗員の身体特性に応じて、ステアリングホイールと操作部材との相対位置が制御される。したがって、乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作性が向上する。
【0035】
請求項12の発明は、請求項7または請求項8のいずれか1項の構成に加えて、前記特性制御装置は、車両の乗員の身体特性に応じて、前記操作部材の操作に必要な力を制御する構成を、更に有していることを特徴とするものである。この請求項12の発明によれば、請求項7または請求項8のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、車両の乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作に必要な力が制御される。したがって、乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作性が向上する。
【0036】
請求項13の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項、または、請求項7ないし請求項9のいずれか1項の構成に加えて、前記特性制御装置は、前記操作部材と、この操作部材の周辺に設けられている周辺部材との相対位置を制御する構成を、更に有していることを特徴とするものである。
【0037】
請求項13の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれか1項、または請求項7ないし請求項9のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールの操作状態に基づいて、操作部材と周辺部材との相対位置関係が調整される。したがって、ステアリングホイールの操作状態が変化した場合でも、操作部材を操作する場合に、周辺部材が邪魔になることが回避され、操作部材の操作性が確保される。
【0038】
請求項14の発明は、請求項1ないし請求項13のいずれか1項の構成に加えて、前記操作部材が複数設けられており、前記ステアリングホイールおよび前記複数の操作部材は、このステアリングホイールおよび複数の操作部材が操作されていない場合に、前記ステアリングホイールに対して左右対称となる位置に前記複数の操作部材が配置されていることを特徴とするものである。
【0039】
請求項14の発明によれば、請求項1ないし請求項13のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールおよび複数の操作部材が操作されていない場合は、ステアリングホイールに対して左右対称となる位置に操作部材が配置される。したがって、ステアリングホイールに触れている左右の手で操作部材を操作することができる。
【0040】
請求項15の発明は、請求項14の構成に加えて、前記ステアリングホイールを乗員が手で掴み、かつ、その手でステアリングホイールを操作した場合における手の動作範囲のほぼ中央となる領域に、前記操作部材が配置されていることを特徴とするものである。
【0041】
請求項15の発明によれば、請求項14の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールを手で掴んだまま、その手で操作部材を操作することができる。
【0042】
請求項16の発明は、請求項1ないし請求項15のいずれか1項の構成に加えて、前記ステアリングホイールを掴んだ手を握り直すことなく、前記操作部材を手で操作できる位置に、この操作部材が配置されていることを特徴とするものである。
【0043】
請求項16の発明によれば、請求項1ないし請求項15のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールを掴んだ手を握り直すことなく、操作部材を手で操作することができる。
【0044】
請求項17の発明は、請求項1ないし請求項16のいずれか1項の構成に加えて、前記ステアリングホイールが所定平面内で回転するように構成され、かつ、前記操作部材が複数設けられており、前記所定平面と直交する方向に、前記複数の操作部材が配置されていることを特徴とするものである。
【0045】
請求項17の発明によれば、請求項1ないし請求項16のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、ステアリングホイールを掴んでいる手を、所定平面と直交する方向以外の方向に移動させることなく、複数の操作部材を操作することができる。
【0046】
請求項18の発明は、請求項1ないし請求項17のいずれか1項の構成に加えて、前記操作部材は、前記ステアリングホイールに近づく方向に操作可能であることを特徴とするものである。
【0047】
請求項18の発明によれば、請求項1ないし請求項17のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、操作部材は、ステアリングホイールに近づく方向に操作可能である。したがって、ステアリングホイールを掴んでいる手を、ステアリングホイールから離れさせることなく、操作部材を操作できる。
【0048】
請求項19の発明は、請求項1ないし請求項18のいずれか1項の構成に加えて、前記操作部材が複数設けられており、いずれかの操作部材を操作すると、他の操作部材を連動して動作させる連動装置が設けられていることを特徴とするものである。
【0049】
請求項19の発明によれば、請求項1ないし請求項18のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、いずれか一つの操作部材を操作すれば、他の操作部材が連動して動作される。したがって、いずれかの操作部材を操作している状態から、他の操作部材を操作するという切り換えがおこなわれた場合に、切換え操作の連続性が確保される。
【0050】
請求項20の発明は、請求項1ないし請求項19のいずれか1項の構成に加えて、前記操作部材が複数設けられており、各操作部材を動作させる動作機構が設けられているとともに、各操作部材の動作状態に相違がある場合は、前記動作機構に異常があると判断する異常判断装置が設けられていることを特徴とするものである。
【0051】
請求項20の発明によれば、請求項1ないし請求項19のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、複数の操作部材の動作状態に相違がある場合は、動作機構が異常と判断される。
【0052】
請求項21の発明は、請求項1ないし請求項20のいずれか1項の構成に加えて、前記挙動制御装置が、加速力を生じさせる駆動力源と、制動力を生じさせるブレーキ装置とを備えており、前記操作部材が、前記駆動力源を制御する加速操作部材と、前記ブレーキ装置を制御する制動操作部材とを備えており、前記加速操作部材と前記制動操作部材とが並行して操作された場合は、前記制動操作部材の操作による前記ブレーキ装置の制御を優先する制動優先手段を備えていることを特徴とするものである。
【0053】
請求項21の発明によれば、請求項1ないし請求項20のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、制動操作部材と加速操作部材とが並行して操作された場合は、制動操作部材の操作に基づくブレーキ装置の制御が優先される。
【0054】
請求項22の発明は、請求項1ないし請求項21のいずれか1項の構成に加えて、前記挙動制御装置が、加速力を生じさせる駆動力源と、制動力を生じさせるブレーキ装置とを備えており、前記操作部材が、前記駆動力源を制御する加速操作部材と、前記ブレーキ装置を制御する制動操作部材とを備えているとともに、前記制動操作部材の操作が所定時間以上継続されたこと、または前記制動操作部材の操作量が所定量以上であること、の少なくとも一方を検知する制動操作状態検知手段と、この制動操作状態検知手段により、前記制動操作部材の操作が所定時間以上継続されたこと、または前記制動操作部材の操作量が所定量以上であること、の少なくとも一方が検知された場合に、前記加速操作部材が操作されるまでは、前記ブレーキ装置の制動力を保持する制動力保持手段とを備えていることを特徴とするものである。
【0055】
請求項22の発明によれば、請求項1ないし請求項21のいずれか1項の発明と同様の作用が生じる他に、制動操作部材の操作が所定時間以上継続されたこと、または制動操作部材の操作量が所定量以上であること、の少なくとも一方が検知された場合は、その検知後に加速操作部材が操作されるまでは、ブレーキ装置の制動力が保持される。したがって、乗員の操作負担が軽減される。また、請求項23の発明は、請求項1ないし22のいずれかの構成に加えて、前記操作部材がレバーであることを特徴とするものである。請求項23の発明によれば、請求項1ないし22のいずれかの発明において、レバーの操作性が向上する。
【0056】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明を図に示す実施例に基づいて説明する。図2は、この発明の一実施例である車両の概略構成を示す説明図である。車両Veの駆動力源であるエンジン1の動力(言い換えればトルク)は、変速機2、プロペラシャフト3、差動装置4、ドライブシャフト5を介して、駆動輪としての車輪、具体的には後輪6に伝達されるように構成されている。上記エンジン1は、燃料を燃焼させて動力を出力する装置であって、このエンジン1としては、内燃機関、例えば、ガソリンエンジンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエンジンなどを採用することができる。以下、この実施例においては、エンジン1として、便宜上、ガソリンエンジンを用いた場合について説明する。
【0057】
エンジン1は、点火装置1A、燃料噴射装置1B、吸気管7などの機構を備えた公知のものであり、吸気管7の内部には電子スロットルバルブ8が設けられている。また、電子スロットルバルブ8の開度を制御するアクチュエータ(例えば電動モータなど)9が設けられている。
【0058】
前記変速機2としては、その変速比を手動操作により変更する機能、または、その変速比を車両Veの走行状態に基づいて、自動的に変更する機能のうち、少なくとも一方の機能を備えた変速機を用いることができる。また、変速機2としては、その変速比を段階的(不連続的)に変更する機能、またはその変速比を無段階(連続的)に調整する機能のいずれか一方を備えた変速機を用いることができる。
【0059】
以下、この実施例においては、変速機2として、その変速比を車両Veの走行状態に基づいて、自動的に変更する機能と、その変速比を段階的(不連続的)に変更する機能とを備えた変速機を用いた場合について説明する。変速機2は、複数の遊星歯車機構(図示せず)と、これら遊星歯車機構の回転要素の回転・停止を制御する各種の摩擦係合装置(図示せず)とを有する公知のものである。この摩擦係合装置の係合・解放状態を切り換えることにより、その変速比が制御される。
【0060】
これらの摩擦係合装置の係合・解放を、自動的もしくは手動操作により切り換えるための油圧制御装置10が設けられている。また、変速機2により設定される変速比の制御範囲を変更するシフトポジション選択装置11が設けられている。このシフトポジション選択装置11の操作により、例えば、P(パーキング)ポジション、R(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドライブ)ポジション、3ポジション、2ポジション、L(ロー)ポジションを選択的に切り換えることができる。これらのシフトポジションの切り換え操作により、変速機2の変速比もしくは変速比の制御範囲が制御される。
【0061】
車両Veの室内にはステアリングホイール12が設けられており、ステアリングホイール12には、チルトステアリングシステム13Aを介してステアリングシャフト13が連結されている。ステアリングホイール12は、座席(図示せず)に着座している乗員PAの手HAにより操作される。チルトステアリングシステム13Aは、ステアリングホイール12の中心軸線A1と、車両Veの前後方向の水平線G1とのなす角度を調整するためのシステムである。また、ステアリングシャフト13は、ボデー側のダッシュパネルに対して、ブラケットおよび軸受などの部品を介して、回転可能に支持されている。ステアリングホイール12は、ステアリングシャフト13の軸線にほぼ直交する所定平面内において、正逆方向に回転可能である。
【0062】
さらに、ステアリングシャフト13がギヤボックス14に連結されている。ギヤボックス14は、ステアリングウォーム、セクタシャフトなどを有する公知のものである。ギヤボックス14にはリンク機構15が連結され、このリンク機構15には前輪16が接続されている。このリンク機構15はリレーロッド、タイロッドなどを有する公知のものである。これらステアリングシャフト13、ギヤボックス14、リンク機構15は操作力伝達機構であり、ステアリングホイール12と前輪16とが、操作力伝達機構により機械的に連結されている。
【0063】
また、左右の前輪16および左右の後輪6にはそれぞれブレーキ17が別個に設けられている。ブレーキ17として、ホイールシリンダ18などを備えた公知の油圧式ブレーキが用いられている。各ホイールシリンダ18には、アクチュエータ19が接続されている。アクチュエータ19は、各種のソレノイドバルブ、ポンプ、リザーバなどを備えた公知のものである。
【0064】
一方、前記ステアリングホイール12の近傍には、アクセルレバー21と、ブレーキレバー22とが設けられている。このアクセルレバー21およびブレーキレバー22は、ステアリングホイール12を手HAで掴んだ状態で、その手HAの指により操作することのできる位置に設けられている。このアクセルレバー21またはブレーキレバー22のうち、少なくとも一方をステアリングホイール12に取り付けるための構成を、順次説明する。なお、以下の実施例においては、便宜上、主としてブレーキレバー22を対象として説明する。
【0065】
図1および図3において、ステアリングホイール12は、ステアリングシャフト12に連結されたボス部23と、ボス部23よりも車両Veの後方側(つまり乗員PA側)に配置されている環状のリム部24と、ボス部23とリム部24とを連結する複数のスポーク25とを有する。ボス部23にはプレート26が取り付けられており、プレート26にはモータ27が取り付けられている。また、プレート26には2つの軸受28が設けられており、ブレーキレバー22の支持軸29が、軸受28により回転自在に保持されている。
【0066】
支持軸29は、ステアリングホイール12の中心軸線A1線に直交する平面内で回転するように構成されている。支持軸29は、リム部24よりも前方に配置されており、ブレーキレバー22の自由端30は、支持軸29よりも外周側に配置されている。ブレーキレバー22は、支持軸29を中心として所定角度の範囲で回転自在に構成されている。また、ブレーキレバー22に操作力が入力されていない状態では、その自由端30がリム部24から最も離れた初期位置で停止し、かつ、操作力が入力されると図1において時計方向に回転するとともに、操作力が解除されると自動的に図1で反時計方向に回転して初期位置に復帰するように復帰装置(図示せず)が設けられている。この復帰装置はバネなどの弾性部材を有している。
【0067】
そして、モータ27と支持軸29とが歯車伝動装置(図示せず)により連結されており、モータ27を駆動させて、支持軸29を中心としてブレーキレバー22を回転させることにより、ブレーキレバー22の初期位置を調整することができるように構成されている。つまり、モータ27を駆動すると、中心軸線A1を含む平面内において、この中心軸線A1と直交する平面(リム部24の中心面)B1と、ブレーキレバー22の長手方向の中心線C1とのなす角度α1を調整することができる。言い換えれば、中心軸線A1方向において、リム部24の最も乗員PA側に近い面31と、ブレーキレバー22の自由端30であって、乗員PAから最も遠い位置のエッジ部32との距離D1を調整することができる。なお、軸受28の近傍には、ブレーキレバー22に入力される操作力、ブレーキレバー22の操作位置または操作量などを検知するレバー操作状態検知センサ33が設けられている。
【0068】
一方、車両Ve全体を制御する総合制御装置(ECU)34が設けられている。総合制御装置34は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェースを主体とするマイクロコンピュータにより構成されている。この総合制御装置34に対しては、シフトポジション選択装置11の操作を検知するシフトポジションセンサ35の信号、車速センサ36の信号、エンジン回転数センサ37の信号、ステアリングホイール12の操作状態を検知するステアリングホイールセンサ38の信号、乗員PAの体格を検知する体格検知センサ39の信号、ステアリングホイール12の近傍に設けられているコンビネーションスイッチ40の信号、スロットル開度センサ41の信号、パーキングブレーキ操作装置42の操作状態を検出するパーキングセンサ43の信号、イグニッションスイッチ44の信号、レバー操作状態検知センサ33の信号、フェールセンサ45、ブレーキレバー21に設けられている補助操作スイッチ61の信号、乗員PAにより操作されるモード設定スイッチ102の信号などが入力される。
【0069】
ステアリングホイールセンサ38の信号に基づいて、ステアリングホイール12の操舵方向(言い換えれば回転方向)、ステアリングホイール12の操舵角度(言い換えれば、回転角度、回転位相)などが演算される。ここで、車両Veが直進する方向に前輪(車輪)16が向けられた状態がステアリングホイール12の初期位置に相当し、この初期位置に対する回転角度が操舵角となる。一方、体格検知センサ39により、乗員PAの体格、例えば、乗員PAの座高、ステアリングホイール12と腕との高さ方向、または車両Veの前後方向の相対位置関係などが検知される。体格検知センサ39は、具体的には、チルトステアリングシステム13Aの調整状態、乗員PAが着座するシートの前後方向・上下方向の調整状態、ディスプレイ(図示せず)への入力情報などに基づいて、乗員PAの体格を検知する。
【0070】
コンビネーションスイッチ40としては、ワイパー操作レバー(図示せず)、ターンシグナル制御レバー(図示せず)などが挙げられる。パーキングブレーキ操作装置42としては、制動力付与操作および制動力解除操作を手動によりおこない、かつ、操作部材をインストルメントパネル(図示せず)の下方に配置するステッキタイプと、制動力付与操作および制動力解除操作を手動によりおこない、かつ、操作部材をコンソールボックス付近に配置するフロアタイプと、制動力付与操作を足踏み(ペダル)によりおこない、かつ、制動力解除操作を手動(レバー)によりおこなう足踏み式などが挙げられる。パーキングブレーキ操作装置42の操作に基づいて後輪6に制動力を付与するパーキングブレーキ機構60としては、機械的、電気式、油圧式などを用いることができる。
【0071】
機械式とは、パーキングブレーキ操作装置42に機械的に連結されたワイヤーの牽引により摩擦材を動作させて制動力を生じさせる構成のものである。電気式とは、パーキングブレーキセンサ43の信号に基づいて、総合制御装置34からモータなどのアクチュエータ60Aに制御信号を出力して摩擦材を動作させる構成のものである。さらに、油圧式とは、総合制御装置34からソレノイドバルブなどのアクチュエータ60Aに制御信号を出力することにより、油圧回路の油圧を調整し、摩擦材を動作させる構成のものである。
【0072】
また、レバー操作状態検知センサ33の信号により、ブレーキレバー22に入力される操作力、ブレーキレバー22の操作量、ブレーキレバー22の操作方向などが演算される。これに対して、総合制御装置34からは、アクチュエータ19を制御する信号、点火装置1Aを制御する信号、アクチュエータ9を制御する信号、モータ27を制御する信号、油圧制御装置10を制御する信号などが入力される。
【0073】
ここで、ブレーキレバー22の操作によりブレーキ17のホイールシリンダ18の油圧が制御され制動力が生じる。ブレーキレバー22の操作量が多くなり、ステアリングホイール12に近づけられるほど、ホイールシリンダ18の油圧が高められる。また、アクセルレバー21の操作量が多くなり、ステアリングホイール12に近づくほど、エンジン出力が高くなるように、燃料噴射量、点火時期、吸気量などが制御される。
【0074】
つぎに、ステアリングホイール12の操作に対応するブレーキレバー22の特性制御内容を具体的に説明する。乗員PAがステアリングホイール12を手HAで掴んで回転させると、その操作力がステアリングシャフト13、ギヤボックス14、リンク機構15を経由して前輪16に伝達され、前輪16が操舵される。このように、ステアリングホイール12を回転させると、ブレーキレバー22も一体的に回転する。このため、ステアリングホイール12を手HAで掴んだ状態のまま、ブレーキレバー22を操作することができる。しかしながら、ステアリングホイール12の操舵角度が増加するほど、手HAの可動範囲が小さくなるため、ブレーキレバー22の操作性が低下する可能性がある。そこで、ステアリングホイール12の操舵にともなうブレーキレバー22の操作性の低下を抑制するための手段を順次説明する。
【0075】
まず、第1の手段は、ステアリングホイール12の操舵角φに基づいて、ステアリングホイール12とブレーキレバー22との相対位置関係を調整する手段である。図5は、ステアリングホイール12の操舵角と、図1に示す距離D1との対応関係を示す線図である。車両Veが直進する方向に前輪16が向けられた状態に対応するステアリングホイール12の操舵角を“零”とすると、ステアリングホイール12の操舵角が“零度”の場合は、距離D1が最大に制御される。
【0076】
これに対して、ステアリングホイール12の操舵角が“零度”の状態(以下、この状態を初期位置と呼ぶ)から、右側または左側にステアリングホイール12が操舵されると、その操舵角が増加することにともない、距離D1が小さくなるように制御される。つまり、ステアリングホイール12の操舵角が大きくなるほど、ブレーキレバー22の自由端30がステアリングホイール12のリム部24に近づくため、ステアリングホイール12の操作角度が変化、具体的には増加した場合でも、ステアリングホイール12を掴んだままで、ブレーキレバー22の操作性が低下することを抑制できる。
【0077】
つぎに、第2の手段について説明する。この第2の手段は、ブレーキレバー22の操作量と、ブレーキレバー22の操作量に対応するブレーキ17の制動力、具体的にはホイールシリンダ18の油圧との対応関係を、ステアリングホイール12の操舵角に応じて調整する手段である。この第2の手段を図6の線図に基づいて説明する。
【0078】
図6の線図は、ブレーキレバー22の操作量(言い換えれば操作ストローク)と、ブレーキレバー22の操作量からホイールシリンダ18の油圧を算出するための操作ゲインとの対応関係を示すものである。図6の線図においては、ステアリングホイール12の操舵角が比較的小さい場合(例えば、ステアリングホイール12が初期位置(φrad )にある場合が実線で示され、ステアリングホイール12の操舵角が“零度”よりも大きい状態(2rad )にある場合が、破線で示されている。なお、ブレーキレバー22の操作ストロークとは、中心軸線A1を含む平面内において、中心線方向におけるブレーキレバー22の自由端30の変位量を意味している。
【0079】
図6に示すように、ステアリングホイール12が基準位置にある場合の特性線は、ブレーキレバー22の操作ストロークが増加するほど、操作ゲインが大きくなる特性を備えている。これは、ブレーキレバー22の操作ストロークが増加するほど、ホイールシリンダ18の油圧が増加することを意味している。ここで、ステアリングホイール12が初期位置にある場合の特性線は、直線ではなく、いわゆる非線形特性を備えている。
【0080】
これに対して、ステアリングホイール12の操舵角が“零度”よりも大きい状態にある場合の特性線は、操作ストロークに対する操作ゲインが、ステアリングホイール12が基準位置にある場合の操作ゲインよりも小さくなる特性を備えている。実線の特性と破線の特性とを比較すると、破線の特性の方が実線の特性よりも非線形特性の度合いが強められている。つまり、ステアリングホイール12の位相が初期位置に近い状態にある場合、言い換えれば、操作ストロークが比較的少ない常用域では、ホイールシリンダ18の油圧を微妙に制御する必要があるために、操作ゲインを小さくしている一方、ブレーキレバー22の操作性が低下しやすくなる領域、つまり操作ストロークの大きな領域では、操作ゲインが大きくなるようにして、ブレーキレバー22の操作性に対する油圧制御精度を向上させている。
【0081】
このためブレーキレバー22の操作ストロークが同じである場合を想定すると、実線の操作ゲインで制御されるホイールシリンダ18の油圧よりも、破線の操作ゲインで制御されるホイールシリンダ18の油圧の方が低くなる。したがって、結果的には、ステアリングホイール12の操舵角度が大きな領域、つまり、ブレーキレバー22を操作しにくい領域において、その操作ストロークに対応する操作ゲインが向上するということは、結果的にブレーキレバー22の操作性が向上していることと同等の効果を得られる。
【0082】
第3の手段は、ステアリングホイール12の操舵角に基づいて、ブレーキレバー22の操作に必要な力を調整するものである。図7に示すように、支持軸29にはモータ46が連結されている。このモータ46は、ブレーキレバー22に入力される操作力を検知する機能と、ブレーキレバー22を介して支持軸29に伝達される操作力に対して反力を生じさせる機能とを兼備している。その他の構成は、図1および図3ならびに図4と同様である。なお、図4において、総合制御装置34とモータ46とが信号通信可能に接続されている。
【0083】
図1、図4、図7の実施例においても、ステアリングホイール12の操舵角に応じて距離D1を調整することができる。また、図7の実施例における特有の制御を、図8のフローチャートに基づいて説明する。まず、図4に示すモード設定スイッチ102の操作に基づいて、モード設定をおこなう(ステップS1)。この「モード設定」については後述する。ついで、ステアリングホイール12の操舵角を検知し、かつ、ブレーキレバー22の操作力を検知する(ステップS2)。ここで、ブレーキレバー22の操作力を検知する方法としては、モータ46により検知する方法、体格検知センサ39の信号に基づいて演算する方法とが挙げられる。そして、ブレーキレバー22に付与する反力を演算し(ステップS3)、このステップS3で判断された反力が生じるように、モータ46を駆動させる電圧を印加して(ステップS4)、リターンする。
【0084】
ここで、ステップS3でおこなわれる反力の演算例を、図9に基づいて説明する。図9の線図は、ブレーキレバー22の操作量(言い換えれば操作ストローク)と、ブレーキレバー22に与えられる反力との対応関係を示すものである、図9の線図においては、ステアリングホイール12の操舵角が比較的小さい場合(例えば、ステアリングホイール12が初期位置にある場合が実線で示され、ステアリングホイール12の操舵角が“零度”よりも大きい状態にある場合が破線で示されている。なお、一点鎖線で示す特性は、操作力が所定値以下である場合に用いるものである。
【0085】
図9に示すように、ステアリングホイール12が初期位置にある場合の特性線は、ブレーキレバー22の操作ストロークが増加するほど、反力が大きくなる特性を備えている。ここで、ステアリングホイール12が初期位置にある場合の特性線は、直線ではなく、いわゆる非線形特性を備えている。これに対して、ステアリングホイール12の操舵角が“零度”よりも大きい状態にある場合は、ステアリングホイール12が初期位置にある場合よりも大きな反力が設定される。すなわち、ステアリングホイール12の操舵角が大きくなるほど、ブレーキレバー22の操作に必要な力が増加することを意味している。さらに、一点鎖線で示す特性を採用すれば、操舵に応じて操作力が小さくなる乗員PAであっても、その操作性が向上する。なお、ブレーキレバー22に対する操作力の大きい乗員PAに対して、図9の破線の特性を用いることもできる。
【0086】
前記ステップS1における「モード設定」について説明する。前記モード設定スイッチ102は、乗員PAの操作に基づいて、ブレーキレバー22の操作ストロークに対する反力特性の制御機能を調整するためのものである。具体的には、乗員PAがモード設定スイッチ102を操作することにより、上記のようにブレーキレバー22の操作ストロークの変化に対応して反力特性を変化させる「反力特性変更モード」と、ブレーキレバー22の操作ストロークが変化しても、その反力特性が変化しない「反力特性固定モード」とを、選択的に切り換えることができる。つまり、図8のステップS1において、モード設定スイッチ102の操作により「反力特性変更モード」が選択されて、ステップS2ないしステップS4の制御がおこなわれる。
【0087】
また、モード設定スイッチ102は、前記「反力特性変更モード」が選択されている場合に、図9に示す各種の反力特性を、反力特性毎に個々に調整する機能をも備えている。したがって、図8のステップS1において、「反力特性変更モード」が選択され、かつ、各種の反力特性を個々に調整する操作がおこなわれた場合に、このモード設定スイッチ102の操作による反力特性の調整内容に基づいて、ステップS3で反力が演算される。
【0088】
つぎに、第4の手段について説明する。図10は、中心軸線A1に直交する平面内において、図1および図3のブレーキレバー22の配置位置を示す図である。この図10においては、中心軸線A1に直交する水平線E1と、ブレーキレバー22の長手方向の中心線F1とのなす鋭角側の角度α2が、ほぼ30度になるような位置に、ステアリングホイール12とブレーキレバー22との相対位置が設定されている。このような相対位置を選択した場合、ブレーキレバー22を主として操作することになる。
【0089】
ここで、ステアリングホイール12を左または右に操舵した場合を想定すると、ステアリングホイール12を右に操舵した場合は手首が捻られるために、ステアリングホイール12を左に操舵した場合よりもブレーキレバー22の操作性が低下しやすい。そこで、第4の手段においては、ステアリングホイール12の操舵角に基づいて距離D1を調整することに加えて、ステアリングホイール12を右に操舵するか、左に操舵するかにより、距離D1の調整量を異ならせるものである。つまり、ブレーキレバー22の動作範囲が、ステアリングホイール12の操舵方向に応じて異なっている。ステアリングホイール12とブレーキレバー22との相対位置関係を図10のように設定した場合は、図11に実線で示すように、ステアリングホイール12の操舵角が同じであれば、ステアリングホイール12を左側に操舵した場合よりも、ステアリングホイール12を右側に操舵した場合の方が、距離D1が小さくなるように、モータ27が制御される。
【0090】
なお、ブレーキレバー22を主として左手により操作するように、ステアリングホイール12とブレーキレバー22との相対位置を設定した場合は、図11に一点鎖線で示すように、ステアリングホイール12の操舵角が同じであれば、ステアリングホイール12を右側に操舵した場合よりも、ステアリングホイール12を左側に操舵した場合の方が、距離D1が小さくなるように、モータ27を制御することは勿論である。このように、第4の手段においては、ステアリングホイール12の操舵角およびステアリングホイール12の操舵方向に基づいて、ブレーキレバー22とステアリングホイール12との距離D1を調整することにより、ブレーキレバー22の操作性が一層向上する。
【0091】
つぎに、第5の手段について説明する。図10および図11を援用して説明すれば、この第5の手段は、ステアリングホイール12に対して、一点鎖線で示すブレーキレバー22と、実線で示すアクセルレバー21とを左右対称に配置した場合を対象とする。すなわち、中心軸線A1および水平線E1と直交する基準線F2を基準として、ブレーキレバー22とアクセルレバー21とを左右対称に配置する。この場合、図1、図3の支軸29、軸受28、レバー操作状態検知センサ33、モータ27などの構成が、アクセルレバー21にも対応して設けられる(便宜上、図示せず)ことは勿論である。
【0092】
そして、ブレーキレバー22の操作性については、第4の手段に関する説明がそのまま当てはまる。また、アクセルレバー21は、主として右手により操作される。つまり、ステアリングホイール12を右に操舵した場合は手首が捻られるために、ステアリングホイール12を右に操舵した場合よりもアクセルレバー21の操作性が低下しやすい。そこで、第5の手段においては、前記第4の手段に加えて、図11に実線で示すように、ステアリングホイール12の操舵角が同じであれば、ステアリングホイール12を左側に操舵した場合よりも、ステアリングホイール12を右側に操舵した場合の方が、距離D1が小さくなるように、モータ27が制御される。なお、ステアリングホイール12とアクセルレバー21との距離D1の概念は、ステアリングホイール12とブレーキレバー22との距離D1の概念と同じである。
【0093】
このように、第5の手段においては、ステアリングホイール12の操舵角およびステアリングホイール12の操舵方向に基づいて、ステアリングホイール12とブレーキレバー22およびアクセルレバー21との距離D1を調整することにより、ブレーキレバー22の操作性が一層向上する。
【0094】
第6の手段について、図12および図13に基づいて説明する。図12および図13において、図1ないし図3の構成と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。ステアリングホイール12のボス部23には、ブラケット57が固定されており、ブラケット57にはモータ27が取り付けられている。モータ27の回転軸58には、プレート26が連結されている。ブラケット57とプレート26とは、ステアリングホイール12の回転方向と同一の平面方向において、相対回転可能に構成されている。
【0095】
図12および図13の実施例においては、ステアリングホイール12の操作角度に基づいてモータ27が駆動され、プレート26が回転軸58を中心として所定角度の範囲で回転される。つまり、ステアリングホイール12の操作角度の変化に応じて、ブレーキレバー22の支持軸29とステアリングホイール12との相対位置関係が変化する。言い換えれば、ステアリングホイール12を操作する手HAの位置の変化に基づいて、ステアリングホイール12の半径方向の基準線F2と、一点鎖線で示すブレーキレバー22の長手方向の中心線F1とのなす角度α3が調整される。したがって、ステアリングホイール12の操作による手HAの位置の変化に対して、中心線F1が操作しやすい位置に設定される。
【0096】
第7の手段について、図14および図15に基づいて説明する。図14および図15において、図1ないし図3の構成と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。図14において、ステアリングホイール12はシャフト47を介してチルトステアリングシステム13Aに連結されており、シャフト47が中心軸線A1を中心として回転可能である。また、シャフト47の周囲にはステアリングコラムカバー48が設けられており、ステアリングコラムカバー48とステアリングホイール12との間に、前記コンビネーションスイッチ40が設けられている。このコンビネーションスイッチ40は棒形状を備えており、図15に示すように、ステアリングホイール12の半径方向に配置されている。ここで、ステアリングホイール12の位相が、前述の初期位置にある状態では、ステアリングホイール12の円周方向において、ブレーキレバー22の位相と、コンビネーションスイッチ40の位相とが異なる。
【0097】
また、コンビネーションスイッチ40は、中心軸線A1方向に移動可能に構成されている。さらに、リターンスプリング49Aが設けられており、リターンスプリング49Aの弾性力により、コンビネーションスイッチ40がステアリングホイール12側に向けて中心軸線A1方向に付勢されている。さらにまた、ストッパ(図示せず)が設けられており、このストッパとコンビネーションスイッチ40とが接触することにより、リターンスプリング49Aにより付勢されているコンビネーションスイッチ40が所定の位置で停止して、中心軸線A1方向において、ステアリングホイール12とコンビネーションスイッチ40とが位置決めされている。
【0098】
一方、ステアリングホイール12のボス部23におけるステアリングコラムカバー48側の背面49には、中心軸線A1を中心とする円周上の所定位相に、カム部50が形成されている。ここで、所定位相とは図15に示すように、中心軸線A1を中心とするブレーキレバー22の配置領域を含む位相を意味している。このカム部50は、中心軸線A1方向に沿ってステアリングコラムカバー48側に突出しており、カム部50の先端面と背面49とが滑らかな円弧面により連続している。なお、図14および図15の実施例においても、図1ないし図3の構成と同様の構成を備えている。
【0099】
この図14および図15の実施例においても、図1ないし図3の実施例と同様の作用効果を得られる。ところで、初期位置にあるステアリングホイール12を、図15において時計方向に回転させると、ステアリングホイール12の円周方向において、ブレーキレバー22の位相と、コンビネーションスイッチ40の位相とが接近するため、ブレーキレバー22またはコンビネーションスイッチ40の操作性が低下する可能性がある。
【0100】
しかしながら、この実施例においては、ステアリングホイール12の操舵角度が所定量に到達すると、カム部50とコンビネーションスイッチ40とが接触することにより、コンビネーションスイッチ40が、リターンスプリング49Aの弾性力に抗して、図14に一点鎖線で示すようにステアリングコラムカバー48側に押圧される。つまり、中心軸線A1方向において、平面B1とコンビネーションスイッチ40の自由端の中心との距離H1が長くなる。したがって、ブレーキレバー22およびコンビネーションスイッチ40の操作性が向上する。
【0101】
なお、ステアリングホイール12の円周方向において、カム部50の位相と、コンビネーションスイッチ40の位相とが異なる状態になると、カム部50がコンビネーションスイッチ40から離れる。このため、リターンスプリング49Aの弾性力によりコンビネーションスイッチ40がステアリングホイール12に近づく方向に付勢され、ストッパ(図示せず)に接触して停止する。
【0102】
つぎに、第8の手段について説明する。この第8の手段は、ステアリングホイール12の円周方向におけるアクセルレバー21およびブレーキレバー22の各種の配置態様(レイアウト)を特定するものであり、この第8の手段を、前述した図10、および図16に基づいて説明する。図10および図16は、ステアリングホイール12が初期位置にある場合のブレーキレバー22の位相を示している。
【0103】
まず、第1の配置態様では、ブレーキレバー22が1本の場合について説明する。図16に示すように、ステアリングホイール12の中心を通過する水平線E1と直交する基準線F2上に、ブレーキレバー22を配置することである。この第1の配置態様においては、ステアリングホイール12とブレーキレバー22とが、乗員PA側から見て左右対称となるように配置されている。したがって、ステアリングホイール12を片手で掴み、かつ、左右いずれの方向にステアリングホイール12を操舵した場合でも、ステアリングホイール12の円周方向において、手HAからブレーキレバー22までの距離の平均値が最も短くなり、ブレーキレバー22の操作性が向上する。
【0104】
第2の配置態様ではブレーキレバー22が1本の場合について説明する。図10に実線で示すように、ブレーキレバー22を、水平線E1と基準線F2との間の位相、具体的には、線分F1と水平線E1とのなす角度α2がほぼ30度となるように、線分F1よりも右側にブレーキレバー22を配置することである。つまり、ステアリングホイール12を手HAで掴みながら、右手でブレーキレバー22を操作する動作をおこない易い状態は、人間工学的に見ると、水平線E1よりも30度程度上方に、ブレーキレバー22が位置していることである。
【0105】
すなわち、手HAでステアリングホイール12を所定角度範囲で操作した場合に、手HAの動作範囲のほぼ中央に、ブレーキレバー22が位置していることになる。この位置にブレーキレバー22を配置することにより、ブレーキレバー22を右手で操作する場合の操作性が向上する。なお、ブレーキレバー22を左手で操作する場合は、図10に一点鎖線で示すように、基準線F2の左側にブレーキレバー22を配置する。このようにすれば、ブレーキレバー22を左手で操作する場合の操作性が向上する。
【0106】
3の配置態様では、アクセルレバー21およびブレーキレバー22の位置が特定されており、図10に示すように、ブレーキレバー22およびアクセルレバー21を、基準線F2の左右に対称となる位置に配置することである。各レバーのいずれを基準線F2の右側または左側に配置してもよい。このような配置態様を選択すると、左右の手によりブレーキレバー21,アクセルレバー22をそれぞれ操作する場合の操作性が向上する。
【0107】
なお、特に図示しないが、基準線F2の両側に左右対象となる位置にブレーキレバー22をそれぞれ配置し、かつ、基準線F2の両側に左右対象となる位置にアクセルレバー21をそれぞれ配置する構成を採用することもできる。この構成を採用した場合は、左右いずれかのブレーキレバー22またはアクセルレバー21のうち、操作量の多い位置に配置されているブレーキレバー22またはアクセルレバー21の操作状態に基づいて、車両Veのシステムを制御する。そして、この構成を採用した場合は、左右いずれの手HAでもブレーキレバー22およびアクセルレバー21を操作することができるため、操作性の自由度が一層向上する。
【0108】
第4の配置態様は、図16に示すように、ブレーキレバー22の中心線F1と、水平線E1とが一致する位相に、ブレーキレバー22を配置することである。すなわち、ステアリングホイール21の回転角度が180度程度の範囲に規制される構成を採用した場合は、右手が水平線E1付近に置かれやすい。つまり、手HAの動作領域のほぼ中央にブレーキレバー22が位置していることになる。したがって、ブレーキレバー22の操作性が向上する。
【0109】
第5の配置態様は、図16に示すように、基準線F2の右側であり、かつ、水平線E1よりも下方の位相(図示せず)に、ブレーキレバー22を配置することである。ステアリングホイール12の下方には、乗員PAの膝があり、この膝の上に乗員PAが右手を置いた状態から、とっさにステアリングホイール12を右手で握るとすれば、水平線E1よりも下方の位相を握ることになる。そこで、第5の配置態様を採用してあれば、このような場合でも、迅速に右手でブレーキレバー22を操作することができ、操作性が向上する。なお、基準線F2の左側であり、かつ、水平線E1よりも下方の位相にブレーキレバー22を配置することもできる。なお、前記第1の配置態様ないし第5の配置態様は、図1ないし図3の構成と同様の構成を対象とすることができるが、便宜上、図1ないし図3の構成の図示および説明は省略している。
【0110】
図17は第9の手段を示す正面図である。図17においては、ステアリングホイール51が、ボス部52と、ボス部52の外側に取り付けられた環状のフレーム部53とを有している。フレーム部53は、ほぼ水平な一対の平行部54と、各平行部54の端部同士を接続する湾曲部55とを有している。各湾曲部55のほぼ中央部にはグリップ56が設けられている。そして、アクセルレバー21およびブレーキレバー22が、その長手方向の中心線F1がほぼ水平となるように配置されている。
【0111】
すなわち、ステアリングホイール51の円周方向の位相において、グリップ56とアクセルレバー21およびブレーキレバー22とが同じ位相に配置されている。なお、アクセルレバー21およびブレーキレバー22は、ステアリングホイール51とともに一体回転するように構成されている。図17の実施例においては、左右の手でグリップ56を握れば、グリップ56の至近距離にアクセルレバー21およびブレーキレバー22が設けられているため、これらレバー21,22の操作性が向上する。したがって、手HAを握り直す必要がない。
【0112】
図18(A)は、第10の手段を示す平面図である。図18(A)において、図1ないし図3と同様の構成については、図1ないし図3と同じ符号を付してその説明を省略する。図18(A)においては、ブレーキレバー22およびアクセルレバー21の両方が示されている。ステアリングホイール12のボス部23には、乗員PA側、即ち車両Veの後方側に向けて突出したマウント部59が設けられており、このマウント部59に前記プレート26が取り付けられている。そして、このプレート26にアクセルレバー21が取り付けられている。
【0113】
すなわち、アクセルレバー21は、ステアリングホイール12のリム部24の内側に配置されている。また、アクセルレバー21は、ブレーキレバー22よりも後方に配置されている。さらに、アクセルレバー21およびブレーキレバー22は、ステアリングホイール12の円周方向における同じ位相に配置されている。なお、アクセルレバー21およびブレーキレバー22が同時に操作された場合でも、相互に接触しないように、その動作範囲(車両Veの前後方向の動作範囲)が規制されている。
【0114】
ここで、アクセルレバー21を前方に向けて押されるほど、エンジン出力要求を増加する演算処理がおこなわれ、ブレーキレバー22を後方に向けて引くほど、制動力要求が増加する演算処理がおこなわれる。この図18(A)の実施例においても、図1ないし図3の実施例と同様の作用効果を得られる。また、図18(A)の実施例においては、アクセルレバー21およびブレーキレバー22が、ステアリングホイール12の円周方向における同一位相に、かつ、前後方向に配置されているため、ステアリングホイール12を掴んでいる手の位置を変更することなく、アクセルレバー21およびブレーキレバー22を両方とも操作することができ、その操作性が向上している。
【0115】
図18(B)は、第10の手段の他の実施例を示す平面図である。図18(B)において、図1ないし図3と同様の構成については、図1ないし図3と同じ符号を付してその説明を省略する。この図18(B)においては、ブレーキレバー22における車両Veの後方側の表面に、プレート26が設けられており、そのプレート26に対して、車両Veの前後方向に動作するアクセルレバー21が取り付けられている。この図18(B)の実施例においても、図1ないし図3の実施例、および図18の実施例と同様の作用効果を得られる。なお、図3ないし図18の実施例においては、主としてブレーキレバー22について説明しているが、各実施例をアクセルレバー21に対して適用することもできる。
【0116】
図19は、図1ないし図18の各実施例に適用することのできる制御例を示すフローチャートである。まず、アクセルレバー21およびブレーキレバー22の操作信号が処理される(ステップS1)。ついで、ブレーキレバー22が操作されているか否かが判断される(ステップS2)。このステップS2で肯定的に判断された場合は、ブレーキレバー22の操作に並行してアクセルレバー21が操作されていたとしても、アクセルレバー21の操作信号をキャンセルし、かつ、ブレーキレバー22の操作信号のみに対応する制御要求を設定し(ステップS3)、リターンする。これに対して、ステップS2で否定的に判断された場合は、アクセルレバー21の操作に対応する要求を設定し(ステップS4)、リターンする。
【0117】
このように、図19の制御例においては、アクセルレバー21およびブレーキレバー22が同時に操作された場合に、ブレーキレバー22の操作に対応する制御を優先して、制動力を生じさせる。したがって、加速要求と制動要求の2つが同時に発生したとしても、相反する2つの制御が同時におこなわれる不都合を回避できる。ここで、図19における機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS1ないしステップS4がこの発明の制動優先手段に相当する。
【0118】
図20は、図1ないし図18の各実施例に適用される他の制御例を示すフローチャートである。図20においては、メインスイッチ、言い換えればイグニッションスイッチ44がオンされているか否かが判断され(ステップS11)、このステップS11で否定的に判断された場合はそのままリターンされる。ステップS11で肯定的に判断された場合は、ブレーキレバー21の操作信号がオンされ、かつ、車両Veが停止中であるか否かが判断される(ステップS12)。このステップS12で否定的に判断された場合は、そのままリターンされる。ステップS12で肯定的に判断された場合は、ブレーキレバー21の操作信号がオンされ、かつ、車両Veが停止してから規定時間が経過したか否かが判断される(ステップS13)。
【0119】
このステップS13で否定的に判断された場合は、そのままリターンされる。これに対して、ステップS13で肯定的に判断された場合は、ブレーキレバー21の操作量が記憶され、かつ、このブレーキレバー21の操作量に対するホイールシリンダ18の油圧が記憶される(ステップS14)。このステップS14についで、ステップS15では、以下の3つの制御がおこなわれる。第1の制御は、車両Veを停止状態に保持するために必要なホイールシリンダ18の設定油圧、または、車両Veを停止状態に保持するために必要なパーキングブレーキ機構60の制御値を出力する制御である。第2の制御は、第1の制御に相当する作動信号を、総合制御装置34から出力する制御である。第3の制御は、第2の制御状態が作動状態にあることを意味するフラグをオンする制御である。
【0120】
ステップS15についで、アクセルレバー22の操作信号がオンされたか否かが判断され(ステップS16)、このステップS16で否定的に判断された場合はブレーキレバー21の操作信号がオンされているか否かが判断される(ステップS17)。このステップS17で否定的に判断された場合は、ブレーキレバー21の操作が一旦解除されたことを意味する「ブレーキOFF履歴」をオンし(ステップS18)、ステップS15に戻る。すなわち、ブレーキレバー21の操作が解除された場合でも、車両Veの停止が継続される。
【0121】
ステップS17で肯定的に判断された場合は、「ブレーキOFF履歴」があるか否かが判断される(ステップS19)。このステップS19で否定的に判断されるということは、ブレーキレバー21が操作され、かつ、規定時間が経過してから、未だブレーキレバー21の操作が解除されていないことになる。すなわち、乗員PAが車両Veの停止を意図していることになるため、ステップS15に戻る。
【0122】
これに対して、ステップS19で肯定的に判断された場合は、ブレーキレバー21が操作され、かつ、規定時間が経過した後、ブレーキレバー21の操作が一旦解除され、再度、ブレーキレバー21が操作されたことになる。そこで、この再度のブレーキレバー21の操作に対応した制動力制御をおこなうため、ステップS20を経由してリターンする。このステップS20では、ステップS15でおこなっていた第1の制御をキャンセルし、かつ、「ブレーキ履歴OFF」をオフし、かつ、ステップS15の第3の制御をオフする。つまり、ホイールシリンダ18の制御油圧は、ステップS15で設定された油圧ではなく、再度操作されたブレーキレバー21の操作量に対応する油圧に設定される。なお、ステップS16で肯定的に判断された場合もステップS20に進む。
【0123】
このように、図20の制御例によれば、ブレーキレバー21が操作され、かつ、車両Veが停止指定から規定時間以上経過した場合は、一旦ブレーキレバー21の操作が解除された場合でも、再度ブレーキレバー21が操作されるまでの間は、ブレーキ装置17またはパーキングブレーキ機構60による制動力が保持される。したがって、坂道などで車両Veが停止中に、乗員PAがブレーキレバー21を操作し続ける必要はないとともに、停止中の車両Veが発進するまでの間、車両Veを停止させておくことができ、乗員PAの操作負担を軽減でき、利便性が向上する。
【0124】
なお、図20のフローチャートにおいて、ブレーキレバー21の操作量に応じて、ステップS15の内容を変更することができる。具体的には、ブレーキレバー21の操作量が所定量以下である場合は、ブレーキ装置17のみにより制動力を生じさせる制御をおこない、ブレーキ21の操作量が所定量を超えた場合は、ブレーキ装置17およびパーキングブレーキ機構60により制動力を生じさせる制御をおこなうことである。
【0125】
また、図20のフローチャートのステップS13の内容を、「ブレーキレバー21が所定の操作量以上操作されたか否か」という内容に変更することもできる。つまり、このステップS13で肯定的に判断された場合にステップS14に進み、このステップS13で否定的に判断された場合にリターンする。このような制御ルーチンを採用した場合も、前述と同様の効果を得られる。
【0126】
図21は、図1ないし図18の各実施例に適用されるもので、さらに他の制御例を示すフローチャートである。この図21の制御例は、図20の制御例の各ステップの流れを変更したものであり、図21の各ステップにおいて、図20の各ステップと同様の内容のものについては、図20と同様のステップ番号を付している。
【0127】
この図21においては、ステップS15についで、ブレーキがオンされているか否かが判断され(ステップS17)、このステップS17で否定的に判断された場合は、「ブレーキオフ履歴」をオンする(ステップS18)。このステップS18についで、アクセルレバー21が操作されたか否かが判断され(ステップS16)、ステップS16で否定的に判断された場合はステップS15に戻る。ステップS16で肯定的に判断された場合はステップS20に進む。
【0128】
一方、ステップS17で肯定的に判断された場合は「ブレーキオフ履歴」があるか否かが判断され(ステップS19)、このステップS19で肯定的に判断された場合はステップS20に進む。これに対して、ステップS19で否定的に判断された場合はステップS15に戻る。この図21の制御例においても、図20の制御例と同様の効果を得られる。図20および図21に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS13がこの発明の制動操作状態検知手段に相当し、ステップS13ないしステップS19がこの発明の制動力保持手段に相当し、規定時間がこの発明の所定時間に相当する。
【0129】
図22は、図1ないし図3のシステムに適用される他の制御例である。図22においては、「ブレーキレバー21が操作され、かつ、車速が零であるか否か」が判断される(ステップS21)。このステップS21で肯定的に判断された場合は、補助操作スイッチ61がオンされているか否かが判断される(ステップS22)。ステップS22で肯定的に判断された場合は、ブレーキ装置17もしくはパーキングブレーキ機構60により制動力を保持する(ステップS23)。
【0130】
このステップS23についで、アクセルレバー22の操作信号がオンされたか否かが判断され(ステップS24)、ステップS24で否定的に判断された場合はステップS22に戻る。ステップS24で肯定的に判断された場合は、ブレーキ装置17もしくはパーキングブレーキ機構60による制動力を解除し(ステップS25)、リターンされる。なお、ステップS21またはステップS22で否定的に判断された場合もステップS25に進む。
【0131】
このように、図22の制御例によれば、ブレーキレバー21が操作され、かつ、車速が零となり、かつ、補助操作スイッチ61がオンされている状態では、ブレーキ装置17またはパーキングブレーキ機構60による制動力が保持される。したがって、坂道で車両Veが停止中に、乗員PAがブレーキレバー21を操作し続ける必要はなく、乗員PAの操作負担を軽減でき、利便性が向上する。
【0132】
なお、図22の制御例において、ブレーキレバー21の操作量に応じて、ステップS23の内容を変更することもできる。具体的には、ブレーキレバー21の操作量が所定量以下である場合は、ブレーキ装置17のみにより制動力を生じさせる制御をおこない、ブレーキ21の操作量が所定量を超えた場合は、ブレーキ装置17およびパーキングブレーキ機構60により制動力を生じさせる制御をおこなうことである。図22に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS21ないしステップS25がこの発明の制動力保持手段に相当する。
【0133】
図23および図24は、図1ないし図3のシステムの一部を変更した他の構成例である。図23および図24において、図1ないし図3のシステムの構成と同様の構成については、図1ないし図3と同様の符号を付してその説明を省略する。図23および図24においては、2つのブレーキレバー21が、ステアリングホイール12に対して左右対称に配置されている。2つのブレーキレバー21は、共に支持軸29を中心として車両の前後方向に動作自在である。各支持軸29の一端には、すぐばかさ歯車62がそれぞれ設けられている。
【0134】
また、相互に噛合された一対の平歯車63が設けられており、一方の平歯車63が一方のすぐばかさ歯車62に噛合され、他方の平歯車63が他方のすぐばかさ歯車62に噛合されている。なお、ボス部23側には軸受(図示せず)が設けられており、この軸受により一対の平歯車63が保持されている。このように、2つのブレーキレバー21同士が、動力伝達可能に連結されている。ブレーキレバー22は支持軸29を中心として、車両Veの前号方向に動作する。なお、図23および図24の実施例においては、アクセルレバー21は省略されている。
【0135】
この図23および図24の実施例においても、図1ないし図3の実施例と同様の作用効果を得られる。また、図23および図24においては、一方のブレーキレバー22を操作すると、その操作力が一方のすぐばかさ歯車62を経由して一方の平歯車63に伝達される。さらに一方の平歯車63の回転により他方のすぐばかさ歯車62が回転する。このようにして、一方のブレーキレバー21を操作すると、他方のブレーキレバー21も同じ方向に同じ量だけ動作する。したがって、一方の手で一方のブレーキレバー21を操作中に、他方の手で他方のブレーキレバー21を操作するような切り換えをおこなう場合に、各ブレーキレバー21の操作量が一致しているため、乗員PAが違和感を持つことなく、操作する手HAの変更を円滑におこなうことができる。
【0136】
また、図23および図24においては、一方のブレーキレバー21の操作量を検知する信号と、他方のブレーキレバー21の操作量を検知する信号とを比較し、各信号に対応する操作量の差が所定値以上である場合に、「ブレーキレバー21の操作量を示す検知信号が異常」として処理することもできる。なお、図23および図24の構成の一部を変更することができる。例えば、ブレーキレバー22同士を接近させて配置するとともに、一対の平歯車63設けることなく、2つのすぐばかさ歯車62同士を噛合させる構成を採用することもできる。
【0137】
このように構成した場合は、一方のブレーキレバー22の動作により一方のすぐばかさ歯車63が回転するため、そのすぐばかさ歯車63の動力が他方のすぐばかさ歯車63に伝達される。したがって、一方のブレーキレバー21を操作すると、他方のブレーキレバー21も同じ方向に同じ量だけ動作し、前述と同様の効果を得られる。なお、図23および図24の実施例を、アクセルレバー21に対して適用することもできる。
【0138】
図25は、図2のシステムに適用される制御例を示すフローチャートである。図25においては、Pポジションが選択されているか否かが判断され(ステップS31)、ステップS31で否定的に判断された場合はリターンされる。ステップS31で肯定的に判断された場合は、Pポジションから他のシフトポジションへの変更がおこなわれたか否かが判断される(ステップS32)。ステップS32で肯定的に判断された場合は、ブレーキ装置17またはパーキングブレーキ機構60により制動力が保持される(ステップS33)。
【0139】
このステップS33についで、アクセルレバー22の操作信号がオンされたか否かが判断され(ステップS34)、ステップS34で否定的に判断された場合は、ステップS33に戻る。これに対して、ステップS34で否定的に判断された場合は、ブレーキ装置17またはパーキングブレーキ機構60による制動力を解除し(ステップS35)、リターンされる。なお、ステップS32で否定的に判断された場合もリターンされる。
【0140】
このように図25の制御例によれば、Pポジションが選択された場合は、自動的にブレーキ装置17またはパーキングブレーキ機構60により制動力が発生するため、加速要求が生じるまでの間、乗員PAの操作負担を軽減することができる。
【0141】
図26は、上記の各種の制御例において、アクセルレバー21またはブレーキレバー22の操作信号の処理方法を示すフローチャートである。図26においては、アクセルレバー21またはブレーキレバー22の操作信号に異常があるか否かが判断される(ステップS41)。ステップS41で否定的に判断された場合は、アクセルレバー21またはブレーキレバー22の信号を正常なものとして処理し(ステップS42)、この処理結果に対応する出力処理をおこない(ステップS43)、リターンする。これに対して、ステップS41で肯定的に判断された場合は、アクセルレバー21またはブレーキレバー22の信号に、異常もしくはフェールがあるものとして処理し(ステップS44)、ステップS43に進む。
【0142】
図27には、アクセルレバー21またはブレーキレバー22の信号が、正常である時と異常である時とに対応して、入力(アクセルレバー21またはブレーキレバー22の操作量)と出力(電子スロットルバルブ8の開度またはホイールシリンダ18の油圧)との関係を変更するためのマップが示されている。具体的に説明すると、正常時には、入力信号が発生している状態から徐々に出力が増加する特性を備えている。これに対して、異常時には、入力信号がある程度増加して初めて出力が発生し、かつ、入力信号が増加しても、出力がほぼ一定になるような特性を備えている。
【0143】
つぎに、前記図23および図24の実施例の一部を変更した他の実施例を説明する。図23および図24において、メカロック用アクチュエータ(例えばソレノイドなど)100が設けられており、このメカロック用アクチュエータ100は総合制御装置34の信号により動作が制御される。メカロック用アクチュエータ100は軸線方向に動作可能な係止爪101を有しており、この係止爪101は、リターンスプリング(図示せず)により一方のすぐばかさ歯車62から離れる方向に付勢されている。
【0144】
この図23および図24の実施例は、図20ないし図22の制御例に適用可能である。まず、図20および図21の制御例において、前述のステップS15に加えて、ロック用アクチュエータ100を制御して係止爪101を動作させ、この係止爪101と一方のすぐばかさ歯車62とを係合させる。すると、一方のブレーキレバー22がその操作位置に保持されるとともに、他方のブレーキレバー22もその操作位置に保持される。そして、ステップS20に進むと、ロック用アクチュエータ100が制御されて、係止爪101がリターンスプリングの弾性力により動作して、係止爪101がすぐばかさ歯車62から離脱する。
【0145】
一方、図22の制御例において、前述のステップS23に加えて、ロック用アクチュエータ100を制御して係止爪101を動作させ、この係止爪101と一方のすぐばかさ歯車62とを係合させる。すると、一方のブレーキレバー22がその操作位置に保持されるとともに、他方のブレーキレバー22もその操作位置に保持される。そして、ステップS25に進むと、ロック用アクチュエータ100が制御されて、係止爪101がリターンスプリングの弾性力により動作して、係止爪101がすぐばかさ歯車62から離脱する。このように、ブレーキレバー22を、その操作位置に保持することにより、制動力の発生状態とブレーキレバー22の位置とが一致し、乗員PAの違和感を解消することができる。
【0146】
また、上記の各実施例のうち、複数の実施例を組み合わせることもできる。さらに、シフトポジション選択装置(シフトレバー)11をステアリングホイール12の近傍に配置し、ステアリングホイール12を手HAで掴んだまま、シフトポジション選択装置11を操作できるように構成し、かつ、このシフトポジション選択装置11に対して、上記各実施例を適用することもできる。
【0147】
ここで、各実施例の構成とこの発明の構成との対応関係を説明すれば、アクセルレバー21およびブレーキレバー22,51ならびにシフトポジション選択装置11がこの発明の操作部材に相当し、総合制御装置34がこの発明の特性制御装置および異常判断装置に相当し、エンジン1、ブレーキ装置17、変速機2がこの発明の挙動制御装置に相当し、コンビネーションスイッチ40がこの発明の周辺部材に相当する。
【0148】
また、2つのすぐばかさ歯車62および一対の平歯車63がこの発明の連動装置に相当し、エンジン1がこの発明の駆動力源に相当し、アクセルレバー21がこの発明の加速操作部材に相当し、ブレーキレバー22がこの発明の制動操作部材に相当し、モータ27および支持軸29がこの発明の動作機構に相当し、平面B1がこの発明の所定平面に相当し、中心軸線A1方向がこの発明の所定平面に直交する方向に相当し、中心軸線A1方向におけるブレーキレバー22の自由端30の動作範囲が、この発明における「操作部材の自由端の動作範囲」に相当する。そして、図1および図5に基づいて説明した第1の手段、図1および図3および図10に基づいて説明した第2の手段が、この発明における「操作部材の自由端の動作範囲を、ステアリングホイールの操作状態に基づいて制御する」に相当する。また、ステアリングホイール長部材のステアリングホイール12の半径方向の基準線F2と、ブレーキレバー22の長手方向の中心線F1とのなす角度α3が、この発明における「ステアリングホイールと操作部材との相対位置」に相当し、ステアリングホイール12の回転方向がこの発明のステアリングホイールの操作方向に相当し、ステアリングホイール12の回転角度もしくは回転量が、この発明のステアリングホイールの操作量に相当する。
【0149】
さらに、ロック用アクチュエータ100および係止爪101がこの発明の制動力保持手段に相当し、体格検知センサ39により検知される乗員PAの特性が、この発明の身体特性に相当し、レバー操作状態検知センサ33の信号により求められる操作力、およびモータ46で検知される操作力が、この発明の乗員PAの操作特性に相当し、操作ゲインがこの発明の制御ゲインに相当する。
【0150】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、ステアリングホイールを乗員の手で掴んだ状態で、この乗員の手で操作部材を操作する場合は、ステアリングホイールの操作状態に基づいて、中心軸線方向における操作部材の自由端の動作範囲が制御される。したがって、ステアリングホイールの操作状態が変化しても、操作部材の操作性を確保することができる。また、ステアリングホイールの操作量が大きくなることにともない、中心軸線方向で操作部材の自由端がステアリングホイールに近づけられる。したがって、乗員の手の動作範囲が変化しても、操作部材の操作性が確保される。
【0151】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、操作部材の操作に基づいて、駆動力源と変速機とブレーキ装置とが制御される。
【0153】
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールの操作方向または操作量の少なくとも一方に基づいて、操作部材の動作範囲が制御される。
【0155】
請求項4の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールの操作状態に基づいて、ステアリングホイールと操作部材との相対位置、つまり、中心軸線と直交する平面で、このステアリングホイールの半径方向の基準線と操作部材の長手方向の中心線とのなす角度が制御される。したがって、ステアリングホイールおよび操作部材の両方に接触した乗員の手が不自然になりにくく、操作部材の操作性が一層向上する。
【0157】
請求項5の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールの操作量に応じて、挙動制御装置を制御する制御ゲインが変更される。したがって、操作部材の操作状態に基づく挙動の変化態様が調整される。
【0158】
請求項6の発明によれば、請求項5の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールの操作量が大きくなることにともない、操作部材の操作量の大きな領域において、駆動力源の出力の変化程度、またはブレーキ装置の制動力の変化程度が増す。したがって、操作部材を操作しにくくなった場合でも、車両の挙動を確実に調整することができる。
【0159】
請求項7の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、操作部材の操作に必要な力が変更される。したがって、ステアリングホイールの操作状態の変化により、操作部材の操作に力を入れにくくなった場合でも、操作部材の操作性を維持できる。
【0160】
請求項8の発明によれば、請求項7の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールの操作部材の操作量が増加することにともない、操作部材の操作に必要な力が軽減される。したがって、ステアリングホイールの操作状態の変化により、操作部材の操作に力を入れにくくなった場合でも、操作部材の操作性を維持できる。
【0161】
請求項9の発明によれば、請求項7または請求項8のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、乗員の操作特性に応じて、操作部材の操作に必要な力が変更される。したがって、乗員の操作特性に応じて操作部材の操作特性が調整され、操作部材の操作性が向上する。
【0162】
請求項10の発明によれば、請求項1ないし請求項3のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、車両の乗員の身体特性に応じて、操作部材の動作範囲が制御される。したがって、乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作性が向上する。
【0163】
請求項11の発明によれば、請求項4の発明と同様の効果を得られる他に、車両の乗員の身体特性に応じて、ステアリングホイールと操作部材との相対位置が制御される。したがって、乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作性が向上する。また、請求項12の発明によれば、請求項7または8の発明と同様の効果を得られる他に、車両の乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作に必要な力が制御される。したがって、乗員の身体特性に応じて、操作部材の操作性が向上する。
【0164】
請求項13の発明によれば、請求項1ないし請求項4のいずれか1項、または請求項7ないし請求項9のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールの操作状態に基づいて、操作部材と周辺部材との相対位置関係が調整される。したがって、ステアリングホイールの操作状態が変化した場合でも、操作部材を操作する場合に、周辺部材が邪魔になることが回避され、操作部材の操作性が確保される。
【0165】
請求項14の発明によれば、請求項1ないし請求項13のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールおよび複数の操作部材が操作されていない場合は、ステアリングホイールに対して左右対称となる位置に操作部材が配置される。したがって、ステアリングホイールに触れている左右の手で操作部材を操作することができる。
【0166】
請求項15の発明によれば、請求項14の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールを手で掴んだまま、その手で操作部材を操作することができる。
【0167】
請求項16の発明によれば、請求項1ないし請求項15のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールを掴んだ手を握り直すことなく、操作部材を手で操作することができる。
【0168】
請求項17の発明によれば、請求項1ないし請求項16のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、ステアリングホイールを掴んでいる手を、所定平面と直交する方向以外の方向に移動させることなく、複数の操作部材を操作することができる。したがって、複数の操作部材の操作方向が限定され、操作性が向上する。
【0169】
請求項18の発明によれば、請求項1ないし請求項17のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、操作部材は、ステアリングホイールに近づく方向に操作可能である。したがって、ステアリングホイールを掴んでいる手を、ステアリングホイールから離れさせることなく、操作部材を操作できる。
【0170】
請求項19の発明によれば、請求項1ないし請求項18のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、いずれか一つの操作部材を操作すれば、他の操作部材が連動して動作される。したがって、いずれかの操作部材を操作している状態から、他の操作部材を操作するという切り換えがおこなわれた場合に、切換え操作の連続性が確保される。
【0171】
請求項20の発明によれば、請求項1ないし請求項19のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、複数の操作部材の動作状態に相違がある場合は、動作機構が異常と判断される。
【0172】
請求項21の発明によれば、請求項1ないし請求項20のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、制動操作部材と加速操作部材とが並行して操作された場合は、制動操作部材の操作に基づくブレーキ装置の制御が優先される。
【0173】
請求項22の発明によれば、請求項1ないし請求項21のいずれか1項の発明と同様の効果を得られる他に、制動操作部材の操作が所定時間以上継続されたこと、または制動操作部材の操作量が所定量以上であること、の少なくとも一方が検知された場合は、その検知後に加速操作部材が操作されるまでは、ブレーキ装置の制動力が保持される。したがって、乗員の操作負担が軽減される。さらに、請求項23の発明によれば、請求項1ないし22のいずれかの発明において、レバーの操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の操作装置をステアリングホイールに適用した場合を示す平面図である。
【図2】 この発明を適用した車両の概略構成を示す概念図である。
【図3】 図1に示す操作装置を乗員側から見た図である。
【図4】 図2に示す車両の制御系統を示すブロック図である。
【図5】 この発明の操作装置の一実施例を示す特性線図である。
【図6】 この発明の操作装置の一実施例を示す特性線図である。
【図7】 この発明の操作装置の他の構成例を示す図である。
【図8】 この発明の操作装置の一制御例を示すフローチャートである。
【図9】 この発明の操作装置の一実施例を示す特性線図である。
【図10】 この発明の操作装置の他の構成例を乗員側から見た図である。
【図11】 この発明の操作装置の一実施例を示す特性線図である。
【図12】 この発明の操作装置をステアリングホイールに適用した他の構成例を示す平面図である。
【図13】 図12の実施例に対応するステアリングホイールの正面図である。
【図14】 この発明の操作装置の他の構成例を示す側面図である。
【図15】 図14の実施例に対応するステアリングホイールの正面図である。
【図16】 この発明の操作装置の他の構成例を示す正面図である。
【図17】 この発明の操作装置の他の構成例を示す正面図である。
【図18】 (A)、(B)は、この発明の操作装置の他の構成例を示す平面図である。
【図19】 この発明の操作装置の制御例を示すフローチャートである。
【図20】 この発明の操作装置の制御例を示すフローチャートである。
【図21】 この発明の操作装置の制御例を示すフローチャートである。
【図22】 この発明の操作装置の制御例を示すフローチャートである。
【図23】 この発明の操作装置の他の構成例を示す平面図である。
【図24】 この発明の操作装置の他の構成例を示す正面図である。
【図25】 図1ないし図3のシステムに適用される他の制御例を示すフローチャートである。
【図26】 図1ないし図3のシステムに適用される他の制御例を示すフローチャートである。
【図27】 図26のフローチャートで用いるマップの一例を示す線図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 2…変速機、 11…シフトポジション選択装置、 12,51…ステアリングホイール、 13…ステアリングシャフト、 14…ギヤボックス、 15…リンク機構、 17…ブレーキ装置、 21…アクセルレバー、 22…ブレーキレバー、 34…総合制御装置、 40…コンビネーションスイッチ、 62…すぐばかさ歯車、 63…平歯車、 B1…平面、 D1…距離、 HA…手、 PA…乗員、 Ve…車両、 α1,α3…角度。

Claims (23)

  1. 車両の乗員の手により操作され、かつ、中心軸線を中心として回転するステアリングホイールと、このステアリングホイールの近傍に設けられ、かつ、支持軸を中心として前記中心軸線を含む平面内で回転するように前記乗員の手で操作される操作部材とを備え、前記車両の挙動を制御する挙動制御装置が、前記操作部材の操作に基づいて制御されるように構成されているとともに、前記ステアリングホイールを乗員の手で掴んだ状態で、その手で前記操作部材を操作できるように構成されている車両用の操作装置において、
    記中心軸線方向における前記操作部材の自由端の動作範囲を、前記ステアリングホイールの操作状態に基づいて制御する特性制御装置が設けられており、この特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作量が増加することにともない、前記中心軸線方向で、前記操作部材の自由端が前記ステアリングホイールに近づくようにする構成を、更に有していることを特徴とする車両用の操作装置。
  2. 前記挙動制御装置には、車輪にトルクを伝達する駆動力源と、この駆動力源のトルクが伝達される変速機と、車輪用のブレーキ装置とが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の車両用の操作装置。
  3. 前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作方向または操作量の少なくとも一方に基づいて、前記操作部材の動作範囲を制御する構成を、更に有していることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  4. 前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作状態に基づいて、このステアリングホイールと前記操作部材との相対位置を制御する構成を、更に有しており、この相対位置は、前記中心軸線と直交する平面で、前記ステアリングホイールの半径方向の基準線と前記操作部材の長手方向の中心線とのなす角度であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  5. 前記特性制御装置は、前記操作部材の動作に基づいて前記挙動制御装置を制御するための制御ゲインを、前記ステアリングホイールの操作量に応じて設定する構成を、更に有していることを特徴とする請求項2に記載の車両用の操作装置。
  6. 前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作量が増加することにともない、前記操作部材の操作量の大きな領域における前記駆動力源の出力の変化程度または前記ブレーキ装置の制動力の変化程度が増すように、前記制御ゲインを設定する構成を、更に有していることを特徴とする請求項5に記載の車両用の操作装置。
  7. 前記特性制御装置は、前記操作部材の操作に必要な力を制御する構成を、更に有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  8. 前記特性制御装置は、前記ステアリングホイールの操作量が増加することにともない、前記操作部材の操作に必要な力を軽減する構成を、更に有していることを特徴とする請求項7に記載の車両用の操作装置。
  9. 前記特性制御装置は、前記車両の乗員の操作特性に応じて、前記操作部材の操作に必要な力を変更する構成を、更に有していることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の車両用の操作装置。
  10. 前記特性制御装置は、前記車両の乗員の身体特性に応じて、前記操作部材の動作範囲を制御する構成を、更に有していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  11. 前記特性制御装置は、前記車両の乗員の身体特性に応じて、前記ステアリングホイールと前記操作部材との相対位置を制御する構成を、更に有していることを特徴とする請求項4に記載の車両用の操作装置。
  12. 前記特性制御装置は、前記車両の乗員の身体特性に応じて、前記操作部材の操作に必要な力を制御する構成を、更に有していることを特徴とする請求項7または請求項8のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  13. 前記特性制御装置は、前記操作部材と、この操作部材の周辺に設けられている周辺部材との相対位置を制御する構成を、更に有していることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項、または、請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  14. 記操作部材が複数設けられており、前記ステアリングホイールおよび前記複数の操作部材は、このステアリングホイールおよび複数の操作部材が操作されていない場合に、前記ステアリングホイールに対して左右対称となる位置に前記複数の操作部材が配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  15. 記ステアリングホイールを乗員が手で掴み、かつ、その手でステアリングホイールを操作した場合における手の動作範囲のほぼ中央となる領域に、前記操作部材が配置されていることを特徴とする請求項14に記載の車両用の操作装置。
  16. 前記ステアリングホイールを掴んだ手を握り直すことなく、前記操作部材を手で操作できる位置に、この操作部材が配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  17. 前記ステアリングホイールが所定平面内で回転するように構成され、かつ、前記操作部材が複数設けられており、前記所定平面と直交する方向に、前記複数の操作部材が配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  18. 記操作部材は、前記ステアリングホイールに近づく方向に操作可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項17のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  19. 前記操作部材が複数設けられており、いずれかの操作部材を操作すると、他の操作部材を連動して動作させる連動装置が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  20. 前記操作部材が複数設けられており、各操作部材を動作させる動作機構が設けられているとともに、各操作部材の動作状態に相違がある場合は、前記動作機構に異常があると判断する異常判断装置が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項19のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  21. 記挙動制御装置が、加速力を生じさせる駆動力源と、制動力を生じさせるブレーキ装置とを備えており、前記操作部材が、前記駆動力源を制御する加速操作部材と、前記ブレーキ装置を制御する制動操作部材とを備えており、前記加速操作部材と前記制動操作部材とが並行して操作された場合は、前記制動操作部材の操作による前記ブレーキ装置の制御を優先する制動優先手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項20のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  22. 前記挙動制御装置が、加速力を生じさせる駆動力源と、制動力を生じさせるブレーキ装置とを備えており、前記操作部材が、前記駆動力源を制御する加速操作部材と、前記ブレーキ装置を制御する制動操作部材とを備えているとともに、
    前記制動操作部材の操作が所定時間以上継続されたこと、または前記制動操作部材の操作量が所定量以上であること、の少なくとも一方を検知する制動操作状態検知手段と、
    この制動操作状態検知手段により、前記制動操作部材の操作が所定時間以上継続されたこと、または前記制動操作部材の操作量が所定量以上であること、の少なくとも一方が検知された場合に、前記加速操作部材が操作されるまでは、前記ブレーキ装置の制動力を保持する制動力保持手段と
    備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項21のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
  23. 記操作部材がレバーであることを特徴とする請求項1ないし請求項22のいずれか1項に記載の車両用の操作装置。
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