JP3714382B2 - 車両の通風構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
車両に設けられたドア等により、車内に閉空間が形成された場合、車室内を換気することが望ましく、エアコン等を装着した車両が増えている。自動車等の換気構造では、エアコン等の装着に関係なく、通風口(排出口)が設けられている。本発明は、閉空間の車室を備えた車両の通風構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車に設けられる通風口は車体側面を利用して形成されているものがある。この場合、車内の汚れた空気はスムーズに排出されるよう通風口の高さ位置が設定される。なお、エアコン等が装備されている場合は、エアコン等で調整された空気が車内に広がった後、通風口(排出口)を通り、車外に排出されるように通風口の位置が設定される。
【0003】
特開平7-304393号に記載されている車両は、車室内壁面のクォータトリムによって壁面内に凹部を形成し、トリムポケットとして活用すると共にその底面と下部側面に小孔を多数開けて通風口としている。
特開平9-86287号に記載されている車両は、車両側面の2つのラゲッジアウタパネルとラゲッジインナパネルとの間に侵入するようにラゲッジインナパネル側から矩形状の箱が内部に突出し、車内側から見るとラゲッジインナパネルに凹部が形成された状態になっている。この箱の底部(下部)に別の箱が取り付けられ、蓋によって仕切られる。そして、最初の箱には通気口(複数のスリット)の付いた蓋が着脱自在に設けられ、この箱の上部側面にも通気口が設けられ、この2つの通気口が車内の換気に利用されている。
【0004】
ここで、従来の車両の通気構造の一例を図5R>5に示す。車体後部側面はボディインナパネル1とボディアウタパネル2とによって空間部を作り、厚みのある側面が形成され、ボディインナパネル1にあけられた孔1aに小物入れ3を装着するようになっている。
小物入れ3の上面は通風口(複数の孔)3aが開けられ、小物入れ3を装着する箇所には吸音材4が設けられている。吸音材4としてフェルトやガラス綿が使用される。そして、小物入れ3を孔1a内に収容した後、クォータトリム5によって固定し、車室内部の吸音性を上げ、後部座席のフィーリングを良くしている。また、小物入れ3はクォータトリム5に形成した孔5aに設置する凹状箱6と、凹状箱6の下部を塞ぐトリムカバー7によって構成され、上部が取出口(収容口)となる。
【0005】
車内の空気は小物入れ3の上面の通風口3aから抜け出ることにより換気され、また、吸音材4によって防音効果が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、空気の流路は小物入れ3の上面の通風口3aから抜け出しすぐに外部に排出されるようになっているので、騒音も伝わり易く、また、車内温度の維持が難しくなっている。また、前述したように、活用するトリムポケットの底面と下部側面に小孔を多数開けて通風口とした構成では、空気流路は長くなるが、小物を収容したときは換気が十分でなく、また、ドア開閉時の車内圧の急激な変動圧による不快感を招くことになる。
また、構造上、トリムカバー7がクォータトリム5に付いている場合、この箇所の組み付け作業に手間がかかり、ライン等では部組する必要がある。
【0007】
本発明は、車体側面に組み込まれた小物入れから排出されるエアの通路を回り込ませて遮音性を向上させると共に、当該箇所の組み付け性を良くした車両の通風構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ボディインナパネルとボディアウタパネルとによって空間部を設け、前記ボディインナパネルに、箱型の小物入れを固定したクォータトリムを被せ、前記ボディインナパネルに開けられた孔から前記小物入れを前記空間部に挿入し、前記小物入れの前面の下部にトリムカバーを設けると共に上部に小物の収容口を設け、前記小物入れの天井部に通風口を設けた車両の通風口構造において、前記ボディインナパネルに形成した孔の両側で、このボディインナパネルの前記ボディアウタパネル側の側面に、前面および底面を開口したカバー部材を取り付け、前記カバー部材の内面に吸音材を取り付けるとともに前記カバー部材の内側に前記小物入れを収容し、前記小物入れの外面と、前記カバー部材の内面との間に第1の通風路を設けると共に、前記カバー部材の外面と、前記ボディアウタパネルの内面との間に第2の通風路を設け、前記小物入れの前記収容口から前記小物入れの内部に取り入れられた空気は上方へ流れ、前記小物入れの前記通風口から抜け出た後、前記カバー部材の天井部の下面に沿って反転し、前記第1の通風路を通って下方に流れ、前記カバー部材の後壁の下端に沿って再度反転し、前記第2の通風路を通って上方に流れた後に外部に放出されることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記小物入れと前記ボディアウタパネルとの間に配設される前記カバー部材の後壁を前面側に傾斜させ、前記カバー部材の天井部の面積より底面の開口面積を広く設けたことを特徴とする。
【0010】
そこで、小物入れを箱型とした場合、車内側に向いた側面の上部を収容口(取出口)として下部に受け部を設けるが、1つにそのまま側面上部を開口とする箱状のもの、2つに側面を全開口とした凹状箱の側面下部に蓋をして上部に開口を形成するものがある。ここではいずれでも使用できる。また、小物入れとカバー部材を別々に組み付けるようにして吸音材を貼着し易くさせる。さらに、カバー部材をボディインナパネルの孔の開口面より大きくして機能低下を防ぐようにする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図4に示すように、車体後部側面はボディインナパネル1とボディアウタパネル2とが間隔を開けて張り合せられ、ボディインナパネル1にあけられた孔1aからカバー部材8と凹状箱6を挿入すると共に、クォータトリム5およびトリムカバー7を被せることにより、車体側面に小物入れ3を形成させるようになっている。
そして、車内の換気は小物入れ3の上面に開けた通風口(複数の孔)3aを利用するようになっている。
【0012】
カバー部材8は左右の側壁8aと後壁8bおよび天井部8cと前面上部の折曲部8dとからなり、左右の側壁8aにフランジ9が設けられ、後壁8bは前面側に傾倒した状態になっている。また、内部には吸音材としてフェルト4が貼着されている。
図2および図4に示すように、カバー部材8をボディインナパネル1に取り付ける場合、ボディインナパネル1の孔1aにカバー部材8を傾けて天井部8cから挿通し、定位置(図1)において固定する。これにより、前面と下部は開口する。また、カバー部材8とボディアウタパネル2との間にも空気の通路が形成される。なお、このような設置方法では、カバー部材8の上下寸法がボディインナパネル1の孔1aより大きくても取り付け可能である。
【0013】
次に、クォータトリム5に形成した孔5aに整合させて凹状箱6を取り付け、凹状箱6の下部にトリムカバー7を被せることにより小物入れ3が形成される。また、凹状箱6の上面には通風口3aが開けられ換気に利用される。
図1に示すように、ボディインナパネル1にクォータトリム5を装着することにより、小物入れ3がボディインナパネル1の内側に設置され、通風路も開通されることになる。すなわち、車内の空気は小物入れ3の収容口から入って天井部の通風口3aに抜け、カバー部材8に誘導されて小物入れ3の下方に流れ、その後、空気は外部に排出されるようになる。
【0014】
したがって、空気の流通は経路が蛇行していてもスムーズであり、フェルト4によって反射音等が吸収されるので遮音性が良くなり、車内の居住性が向上する。図3に示すグラフは、一定速度で走行中の車内の騒音を測定して、音圧と周波数の関係をまとめたものであり、点線が従来品、実線が本発明による遮音の効果を示す。
また、ドア開閉時の不快感も解消され、カバー部材8の上部は温度差のある空気が滞溜してトラップとなり、空調の効率を良くすることも可能である。
また、組み付け手順において、クォータトリム5に小物入れ3およびカバー部材8までを取り付けることは、その後、クォータトリム5をボディインナパネル1に取り付ける時、カバー部材8がボディインナパネル1の孔1a形状に合わず、かつ、傾けることもできないので、組み付け作業は手間がかかる。また、このことからボディ側の形状を変更する場合にはコストがかかる。本発明では、カバー部材8をボディ側に先に取り付け、その後、小物入れ3を備えたクォータトリム5を取り付けることにより、作業性が向上するものである。そこで、カバー部材8は小物入れ3のカバーの役割をし、かつ、通風経路の蛇行および吸音材により騒音を遮ることができる。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したものであり、カバー部材をボディインナパネルに取り付けることにより、カバー部材とボディアウタパネルとの間に通風経路ができ、小物入れを備えたクォータトリムをボディインナパネルに取り付けることにより、小物入れ上部とカバー部材との間に通風経路ができ、作業性の良い通風構造を得るものである。また、形成された蛇行する長い通路によって騒音を減衰させることができる。また、カバー部材の内側に吸音材を貼り付けることにより遮音性を向上させるものである。これにより、車内の居住性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による車両の通風構造の断面図である。
【図2】 図1に示す通風構造のカバー部材の取付過程を説明する断面図である。
【図3】 図1に示す車両の通風構造の効果を示すグラフである。
【図4】 本発明による車両の通風構造の展開図である。
【図5】 従来の車両の通風構造の展開図である。
【符号の説明】
1 ボディインナパネル
1a 孔
2 ボディアウタパネル
3 小物入れ
3a 通風口
4 吸音材
5 クォータトリム
8 カバー部材
Claims (2)
- ボディインナパネルとボディアウタパネルとによって空間部を設け、前記ボディインナパネルに、箱型の小物入れを固定したクォータトリムを被せ、前記ボディインナパネルに開けられた孔から前記小物入れを前記空間部に挿入し、前記小物入れの前面の下部にトリムカバーを設けると共に上部に小物の収容口を設け、前記小物入れの天井部に通風口を設けた車両の通風口構造において、
前記ボディインナパネルに形成した孔の両側で、このボディインナパネルの前記ボディアウタパネル側の側面に、前面および底面を開口したカバー部材を取り付け、前記カバー部材の内面に吸音材を取り付けるとともに前記カバー部材の内側に前記小物入れを収容し、前記小物入れの外面と、前記カバー部材の内面との間に第1の通風路を設けると共に、前記カバー部材の外面と、前記ボディアウタパネルの内面との間に第2の通風路を設け、前記小物入れの前記収容口から前記小物入れの内部に取り入れられた空気は上方へ流れ、前記小物入れの前記通風口から抜け出た後、前記カバー部材の天井部の下面に沿って反転し、前記第1の通風路を通って下方に流れ、前記カバー部材の後壁の下端に沿って再度反転し、前記第2の通風路を通って上方に流れた後に外部に放出されることを特徴とする車両の通風構造。 - 前記小物入れと前記ボディアウタパネルとの間に配設される前記カバー部材の後壁を前面側に傾斜させ、前記カバー部材の天井部の面積より底面の開口面積を広く設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両の通風構造。
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