JP3714105B2 - 車間制御装置及び記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、自車両を先行車両に追従させて走行させるための車間制御装置及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、自車両の走行安全性を向上させると共に、運転者の操作負担を軽減するための技術として、自車両を先行車両に追従させる車間制御装置が知られている。その追従方法としては、自車両と先行車両との実車間距離と、予め設定された目標車間距離との差である車間偏差及び自車両に対する先行車両の相対速度に基づいて車間制御量を演算し、この車間制御量に基づき加減速制御を行うものである。
【0003】
この種の車間制御装置は、自車両の目前にある先行車両の挙動のみを考慮するものである。従って、例えば、先行車両に追従して走行している時に(自車両と先行車両との車速は、ほぼ等しい)、先行車両より高速で走行する車両が自車両と先行車両との間に割り込んできた場合(以下、割り込み車両と称す)には、自車両はまず、割り込み車両に追従しようとして一度加速し、その後割り込み車両が先行車両の速度に減速すると同時に減速しようとし、運転者に違和感を感じさせていた。
【0004】
なお、割り込み車両は自車両にとって新たな先行車両となるが、以降の説明においては区別を容易にするために割り込み車両と称し、従前の先行車両はそのまま先行車両と称することとする。
【0005】
そして、このような一時的な加減速を防止する手法として、本願出願人は先に特願平10−282549号を提案している。この手法は、自車両と先行車両との間に割り込み車両があった場合には、割り込み時点直前の先行車両との相対速度から割り込み車両との相対速度に徐々に近づくように相対速度を演算して、この相対速度に基づいて車間制御を行うことにより、一時的な加減速を防止してドライバの違和感を低減している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特願平10−282549号に記載された方法では、割り込み車両により割り込まれた後に、例えば先行車両が車線変更等で割り込み車両の走行車線上に存在しなくなったために割り込み車両が加速して離れていき、もはや加速の抑制をする必要がない場合でも追従加速制御しないため、ドライバビリティの悪化を招くという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は、自車両と先行車両との間に割り込み車両が割り込んできた場合に、より運転者の感覚にあった車両挙動となるようにして、ドライバビリティを向上させた追従走行を行うことが可能な車間制御装置及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために成された請求項1に記載の発明によれば、車間制御手段にて実車間物理量と目標車間物理量との差である車間偏差、及び相対速度に基づき加速手段及び減速手段を駆動制御することによって自車両が先行車両に追従する。そして、抑制手段にて自車両と先行車両との間に先行車両よりも高速で走行する割り込み車両が割り込んできた場合に一時的な加速を抑制し、判断手段にて一時的な加速の抑制を継続するか否かを判断する。また先行車両が前記自車両の走行路上に存在するか否かを判断する自車線上判定手段を有し、自車線上判定手段により先行車両が自車線上に存在しないと判定された場合には、判断手段は一時的な加速の抑制を継続しないと判断する。
【0009】
ここで、実車間物理量としては、例えばレーザ光或いは送信波等を先行車に対して照射し、その反射光或いは反射波の受けるまでの時間を検出する構成を採用した場合には、その検出した時間そのものを用いてもよいし、車間距離に換算した値を用いてもよいし、さらには、車速にて除算した値を用いてもよい。また、相対速度は、実車間物理量としての実車間距離を微分してもよいし、送信波のドップラ特性から求めてもよい。また、車間制御量としては、目標加速度や目標相対速度であってもよいし、目標トルクであってもよい。
【0010】
この結果、自車両と先行車両との間に先行車両より高速で走行する車両が割り込んできた後に、例えば、先行車両が車線変更等により割り込み車両の走行車線上の前方に存在しなくなる場合において、一時的な加速の抑制を中止することにより割り込み車両に対して追従加速制御を行うことが可能となる。従って、運転者に違和感を与えることがなくドライバビリティーの向上を図ることができる。さらに、先行車両を検知した状態であることを前提として、例えば、先行車両が車線変更等により割り込み車両の走行車線上の前方に存在するか否かの判断を行うため、先行車両の車線変更等を即座に判断することが可能となり、さらには、信頼性の高い判断を行うことができるようになる。
【0011】
また、請求項2に記載の発明によれば、自車両を加減速させる加速手段及び減速手段と、自車両と先行車両との実車間距離に相当する物理量である実車間物理量と、自車両と先行車両との目標車間距離に相当する物理量である目標車間物理量との差である車間偏差、及び自車両と先行車両との相対速度に基づき車間制御量を演算し、この車間制御量に基づき前記加速手段及び減速手段を駆動制御することによって、自車両を先行車両に追従させて走行させる車間制御手段と、を備えた車間制御装置において、さらに前記自車両と前記先行車両との間に前記先行車両よりも高速で走行する車両が割り込んできた場合に、前記自車両の一時的な加速を抑制する抑制手段と、該抑制手段による一時的な加速の抑制を継続するか否かを判断する判断手段とを備え、前記抑制手段は、割り込み時点以前の前記先行車両との相対速度に基づいて暫定相対速度を算出し、その算出された暫定相対速度に基づいて前記車間制御手段が車間制御を実行させ、前記判断手段にて一時的な加速の抑制を継続しないと判断された場合に、該一時的な加速の抑制を継続しないと判断されない場合と比較して、前記抑制手段は、前記割り込み時点直前の前記先行車両との相対速度から前記割り込み車両との相対速度へと早く収束するように前記暫定相対速度を設定することを特徴とする。
なお、請求項3に記載の発明のように暫定相対速度が割り込み車両の相対速度以上となる時点以降は、割り込み車両との相対速度に基づいて車間制御を実行してもよい。また、請求項4に記載の発明のように、割り込み時点直前の先行車両との相対速度から割り込み車両との相対速度へと徐々に近づけてもよい。
【0013】
通常、割り込み時点以前の先行車両との相対速度から徐々に増加させれば、割り込み車両との相対速度と一致する状況が必ず生じる。しかし、例えば、先行車両が車線変更等により割り込み車両の走行車線上の前方に存在しなくなり、割り込み車両が加速して離れていく場合においてもなお割り込み車両との相対速度に徐々に近づける処理を行っていては、暫定相対速度が割り込み車両との相対速度と一致するのに長い時間を要し、不必要に加速を抑制するため運転者のドライバビリティーを悪化させることになる。
【0014】
従って、このような場合には、暫定相対速度を割り込み車両との相対速度に早く収束させることにより、割り込み車両への追従制御が可能となり、より運転者のドライバビリティを向上させることができる。
【0017】
さらに、請求項に記載の発明によれば、判断手段は、割り込み車両による割り込み時点から所定時間経過後に先行車両が存在すると想定される位置付近に、割り込み車両が存在するとき、一時的な加速の抑制を継続しないと判断する。この時、請求項8に記載の発明のように、割り込み時点以前の先行車両との車間距離と、その先行車両と自車両との相対速度に割り込み時点からの経過時間を乗することにより求まる距離との和に相当する先行車両判断距離の付近に、割り込み車両が存在することになったか否かにより判断してもよい。
【0018】
この結果、先行車両を検知していない場合でも、例えば、先行車両が割り込み車両の走行車線上であって割り込み車両の前方に存在するか否かの判断が可能となる。
【0019】
さらに、請求項に記載の発明によれば、判断手段は割り込み車両の自車両に対する相対速度が負となった場合には、一時的な加速の抑制を継続しないと判断する。
【0020】
接近してきた割り込み車両に対しては、もはや加速の抑制が不要であるため、これにより適切に一時的な加速の抑制を継続しないと判断することが可能となる。
【0021】
また、請求項に記載の発明によれば、アクセル操作判断手段にて運転者がアクセル操作をしたか否かを判断し、運転者がアクセル操作をしたと判断した場合には、一時的な加速の抑制を継続しないと判断し、加速手段を駆動制御する。
【0022】
この結果、一時的な加速の抑制をしている状況でも、運転者のアクセルの踏み込みに応じて加速の抑制を解除して運転者の意志に即した加速が可能となるため、運転者のドライバビリティを向上させることができる。
【0023】
さらに、請求項に記載の発明のように、車間制御手段をコンピュータシステムにて起動するシステムは、例えば、コンピュータ側で起動するプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、ハードディスク等のコンピュータ読みとり可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータ読みとり可能な記録媒体としてプログラムを記録しておき、この、ROM或いはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の車間制御装置の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0025】
図1は、本実施形態のシステム構成を示す図である。
【0026】
本実施形態は、車間制御用電子制御装置2(以下、「車間制御ECU」と称する。)、エンジン制御用電子装置6(以下、「エンジンECU」と称する。)、ブレーキ電子制御装置4(以下、「ブレーキECU」と称する。)を中心に構成されている。
【0027】
車間制御ECU2は、「車間制御手段」に相当し、マイクロコンピュータを中心に構成されている電子回路であり、現車速(Vn)信号、操舵角(Str−eng)信号、ヨーレート信号、目標車間信号、ワイパスイッチ情報、アイドル制御やブレーキ制御の制御状態信号等をエンジンECU6から受信する。なお、目標車間として送信される信号は、時間信号でもよいし、車間距離に演算した信号でもよいし、車間距離を車速で除算した値を用いてもよい。そして、車間制御ECU2は、この受信した信号に基づいて車間制御の演算をしている。
【0028】
レーザレーダセンサ3は、レーザによるスキャニング測距器とマイクロコンピュータとを中心に構成されている電子回路であり、ダイアグノーシス信号を送信するとともに、スキャニング測距器にて検出した先行車両の角度や距離及び車間制御ECU2から受信する現車速(Vn)信号、自車両が進行する走行路の曲率半径を示す推定R等に基づいて、車間制御装置の一部の機能として先行車両が自車線上に存在する確率(自車線確率)を演算し、相対速度等の情報も含めた先行車両情報として車間制御ECU2に送信する。
【0029】
なお、前記スキャニング測距器は、車幅方向の所定角度範囲に送信波或いはレーザ光をスキャン照射し、物体からの反射波或いは反射光に基づいて、自車と前方物体との距離をスキャン角度に対応して検出可能な測距手段として機能している。
【0030】
さらに、車間制御ECU2は、このようにレーザレーダセンサ3から受信した先行車両情報に含まれる自車線確率等に基づいて、車間制御すべき先行車両を決定し、先行車両との車間距離を適切に調節するための制御指令値として、エンジンECU6に、目標加速度信号、フューエルカット要求信号、ODカット要求信号、3速シフトダウン要求信号、ブレーキ要求信号を送信している。また、車間制御ECU2は、警報発生の判定を行い、警報要求信号を送信すると共に、ダイアグノーシス信号、表示データ信号等を送信している。
【0031】
ブレーキECU4は、マイクロコンピュータを中心に構成されている電子回路であり、車両の操舵角(Str−eng)を検出するステアリングセンサ8、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ10から、操舵角(Str−eng)、ヨーレートを求めて、これらのデータをエンジンECU6を介して、車間制御ECU2に送信している。また、ブレーキECU4は、エンジンECU6を介する車間制御ECU2からの制御指令値(目標加速度、ブレーキ要求)に応じてブレーキ駆動器25を駆動して、車両速センサ12から求められる加速度に基づきブレーキ油圧を制御する。さらに、ブレーキECU4は、エンジンECU6を介する車間制御ECU2からの警報要求信号に応じて警報ブザー14を鳴動する。
【0032】
エンジンECU6は、マイクロコンピュータを中心として構成されている電子回路であり、スロットルの開度を検出するスロットル開度センサ15、車両速度を検出する車速センサ16、ブレーキの踏み込みの有無を検出するブレーキスイッチ18、クルーズコントロールスイッチ20、及びクルーズメインスイッチ22等からの検出信号を受信している。さらに、エンジンECU6は、ボデーLAN28を介してワイパスイッチ情報やテールスイッチ情報を受信すると共に、ブレーキECU4から操舵角(Str−eng)信号やヨーレート信号、或いは車間制御ECU2からの目標加速度信号、フューエルカット要求信号、ODカット要求信号、3速シフトダウン要求信号、ブレーキ要求信号、警報要求信号、ダイアグノーシス信号、表示データ信号等を受信している。
【0033】
そして、エンジンECU6は、この受信した信号から判断する運転状態に応じて、スロットル駆動器24やトランスミッション26等を駆動している。また、必要な表示情報をボデーLAN28を介して、LCD等の表示装置(図示しない)に送信して表示させたり、或いは現車速(Vn)信号、操舵角(Str−eng)信号、ヨーレート信号、目標車間信号、ワイパスイッチ情報、アイドル制御やブレーキ制御の制御状態信号等を車間制御ECU2に送信している。
【0034】
また、本実施形態におけるトランスミッション26は5速オートマチックトランスミッションであり、4速の減速比が「1」に設定され、5速の減速比が4速よりも小さな値(例えば、0.7)に設定された、いわゆる、4速+オーバードライブ(OD)構成になっている。
【0035】
なお、本実施形態においては、エンジンECU6及びスロットル駆動器24が本発明の加速手段に該当し、エンジンECU6及びブレーキECU4及びブレーキ駆動器25が本発明の減速手段に相当する。
【0036】
次に、図2から図15のフローチャートを参照して、車間制御ECU2にて実行される処理について説明する。
【0037】
図2は、メイン処理を示すフローチャートである。
【0038】
まず、最初のステップS1000において、車間制御ECU2がレーザレーダセンサ3から先行車両情報のデータを受信する。
【0039】
続くステップS2000では、車間制御ECU2がエンジンECU6から現車速(Vn)信号、操舵角(Str−eng)信号、ヨーレート信号、目標車間信号、ワイパスイッチ情報、アイドル制御やブレーキ制御の制御状態信号等を受信する。
【0040】
ステップS3000では、先行車両候補群を抽出し、先行車両を特定する処理を行う。
【0041】
そして、ステップS4000では、ステップS3000において特定された先行車両に対して加減速制御や、割り込み車両があった場合の加速の抑制、加速の抑制の中止等の制御を行うための目標加速度を演算する。
【0042】
続くステップS5000では、ステップS4000で求められた目標加速度に基づき、減速要求判定を行う。
【0043】
そして、ステップS6000では、警報を発生させるか否かの判定を行う。
【0044】
ステップS7000では、エンジンECU6からの操舵角(Str−eng)信号又はヨーレート信号に基づいて自車両が進行する走行路の曲率半径を示す推定Rを算出し、続くステップS8000にて、この算出された推定Rの信号をレーザレーダセンサ3に送信する。
【0045】
そして、ステップS9000では、車間制御ECU2で求められたフューエルカット要求、ODカット要求、3速シフトダウン要求、ブレーキ要求等の減速要求信号、警報要求信号、目標加速度信号をエンジンECU6に送信し、本メイン処理を終了する。
【0046】
以上は、本実施形態の処理全体についての説明であったが、続いて、ステップS3000乃至ステップS6000の処理内容について詳細に説明する。
【0047】
まず、ステップS3000での先行車選択のサブルーチンについて図3を用いて説明する。なお、以降の説明において、レーザレーダ3によって検出された物体を物標と称することとする。
【0048】
最初のステップS3100では、先行車両候補群を抽出する。具体的には、レーザレーダセンサ3から受信した先行車両情報に基づき、自車線確率の高い物標を抽出する。
【0049】
続くステップS3200では先行車両候補があるか否かを判断し、否定判断がされた場合にはステップS3500に移行して先行車両データとして、先行車両未認識時のデータを設定する。この先行車両未認識時のデータは、先行車両が存在しないということが認識できればいいので、検知エリア外を示すデータが設定される。
【0050】
一方、肯定判断がされた場合には、ステップS3300に移行し、先行車両候補が複数存在する場合には、先行車両候補として抽出された物標のなかから車間距離が最小の物標を先行車両として選択する。一方、先行車両候補が一つしか存在しない場合は、その物標を先行車両として選択する。
【0051】
そして、ステップS3400において選択された物標のデータを先行車両データとして設定し、本サブルーチンを終了する。
【0052】
次に、ステップS4000での目標加速度演算サブルーチンについて、図4のフローチャートを参照して説明する。
【0053】
最初のステップS4100においては、先行車両を認識中であるか否かを判断する。具体的には、前述のステップS3400において先行車両データとして選択された物標のデータが設定されている場合には、ステップS4300に移行する。一方、前述のステップS3500において先行車両データとして先行車両未認識時のデータが設定されている場合には、ステップS4900に移行して先行車両未認識時の値を目標加速度として設定し、本サブルーチンを終了する。
【0054】
そして、ステップS4300では車間偏差比を演算する。この車間偏差比は、現車間から目標車間を減算して、その値を目標車間で除して得る。さらに、続くステップS4500において相対速度を演算する。この相対速度の演算に関する処理の詳細については後述する。
【0055】
そして、このように車間偏差比と相対速度が得られたら、ステップS4700において、それら両パラメータに基づき、図5に示す制御マップを参照して目標加速度を得る。そして、本サブルーチンを終了する。
【0056】
次に、ステップS4500での相対速度演算サブルーチンについて図6のフローチャートを用いて説明する。
【0057】
最初に、ステップS4510では、割り込みが継続中か否かを判断する。即ち、自車両と追従中の先行車両との間に割り込み車両による割り込みが発生した状態が継続しているか否かを判断する。この判断では、最初は初期値としてフラグが0に設定されており、後述の割り込み判定が成立すれば、フラグが1に設定され、本ステップで肯定判断がなされてステップS4550に移行する。
【0058】
一方、フラグが0に設定されている時、即ち、否定判断がされた場合はステップS4520に移行して自車両と先行車両との間に割り込みが発生したか否かを判断する割り込み判定を行いステップS4600に移行する。なお、割り込み判定の詳細については後述する。
【0059】
そして、ステップS4600で割り込み判定が成立したとの判断がされれば、ステップS4610に移行し、一制御周期前に得られた相対速度出力値(Vr_out(n−1))を相対速度出力値(Vr_out(n))として設定して本サブルーチンを終了する。この一制御周期前に得られた相対速度出力値(Vr_out(n−1))は、先行車両(従前の先行車両)との相対速度を示すこととなる。また、割り込み判定が成立しなければ、ステップS4620に移行し、現在、車間制御の対象とすべき車両との相対速度出力値(Vr_tgt(n))を相対速度出力値(Vr_out(n))として設定し、本サブルーチンを終了する。この、現在、車間制御の対象とすべき車両とは、ステップS4520の判定又は後述するステップS4550の解除判定の判断により、先行車両(従前の先行車両)であったり、割り込み車両であったり、或いは、新規割り込み車両(詳細は後述する)であったりするものである。
【0060】
また、ステップS4510において割り込みが継続中との判断がされた場合には、ステップS4550において一時的な加速の抑制を行う必要がある状態か否かを判断する解除判定が行われ、ステップS4580に移行する。なお、解除判定の詳細については後述する。
【0061】
続くステップS4580では、解除判定が成立したか否かを判断し、肯定判断がされれば、上述したステップS4620に移行し、現在、車間制御の対象とすべき車両との相対速度(Vr_tgt(n))を相対速度出力値(Vr_out(n))として設定して本サブルーチンを終了する。
【0062】
一方、ステップS4580で否定判断がされた場合はステップS4590に移行し、一時的な加速の抑制を中止するか否かを判断する中止判定が行われ、ステップS4630に移行する。なお、中止判定の詳細については後述する。
【0063】
続く、ステップS4630では、中止判定が成立したか否かを判断し、否定判断がされた場合は、ステップS4650に移行し、一制御周期前の相対速度出力値(Vr_out(n−1))に割り込み判定中のスイープ値(αSweep))を加算したものを相対速度出力値(Vr_out(n))として設定して本サブルーチンを終了する。
【0064】
即ち、図16に示すように、自車両と先行車両(従前の先行車両)との相対速度を基に、自車両と割り込み車両との相対速度に徐々に近づくようにスイープ値(αSweep)を加算して、相対速度出力値(Vr_out(n))を設定する。これにより、先行車両より速い速度で割り込み車両が割り込んできた場合において、不要な加速を抑制することができる。
【0065】
なお、自車両と先行車両との間に先行車両よりも高速で走行する車両の割り込みがあった場合に、自車両が割り込み車両につられて不要な加速をしてしまうのは、図5に示す制御マップに起因する。即ち、自車両が先行車両に追従中(車間偏差比は略0付近)において、割り込み車両があった場合は現車間が目標車間より小さくなるため車間偏差比が負となるが、割り込み車両との相対速度が正であるため、制御マップ上の加速度は正に設定されて自車両は加速する。その後、割り込み車両は先行車両の速度に減速するため割り込み車両との相対速度が負となる結果、制御マップ上の加速度は負に設定されて自車両は減速する。従って、車間偏差比と相対速度の両パラメータに基づき、図5に示す制御マップを参照して目標加速度を得ることから、自車両と先行車両との間に先行車両よりも高速で走行する車両の割り込みがあった場合には、自車両が割り込み車両につられて一時的な加減速をしてしまうのである。
【0066】
また、ステップS4630で肯定判断された場合はステップS4640に移行し、一制御周期前の相対速度出力値(Vr_out(n−1))に、割り込み判定中止時のスイープ値(αquit)を加算したものを相対速度出力値(Vr_out(n))として設定して本サブルーチンを終了する。
【0067】
即ち、図17に示すように割り込み判定が成立すると、自車両と先行車両(従前の先行車両)との相対速度を基に、自車両と割り込み車両との相対速度に徐々に近づくようにスイープ値(αquit)を加算して相対速度出力値(Vr_out(n))が設定されるが、その途中で本ステップの中止判定が成立した場合には、自車両と割り込み車両との相対速度に早く近づくようにスイープ値の大きい値(αquit)が設定される。これにより、先行車両より速い速度で割り込み車両があった場合に行われる不要な加速の抑制を中止し、割り込み車両に対して追従制御が可能となる。
【0068】
ここで、前述したステップS4520の割り込み判定、ステップS4550の解除判定、ステップS4590の中止判定のサブルーチンについて順に説明する。
【0069】
まず、ステップS4520の割り込み判定のサブルーチンについて、図7を用いて説明する。なお、割り込み判定とは、自車両と追従中の先行車両との間に、先行車両よりも高速で走行する割り込み車両が割り込んできたか否かを判断することをいう。
【0070】
最初のステップS4521では、車両でない物体を検知していないか否かを判断する。この判断を行うのは、例えば、中央分離帯に多くのリフレクタが接地されている場合に、それを割り込み車両として誤認識してしまうこともあるので、かかる誤認識を防ぐためである。
【0071】
ステップS4522では、先行車両が変更されたか否かを判断する。この判断には、新規に先行車両を捉えた場合も含まれる。そして、先行車両が変更されている場合はステップS4523に移行し、その変更前は追従中であったか否かを判断する。つまり、先行車両が変更されたとしても、それ以前が追従中でなければ、「自車両と先行車両との間への割り込み」には該当しないため、否定判断をする。
【0072】
なお、ステップS4523における「追従中」か否かの判断は次のように行う。即ち、追従中は、現車間は目標車間付近であり、車間偏差比は略0となる。また、車速がほぼ等しいことから相対速度も略0付近である。さらに、同じ車線上を走行しているため、自車線確率は高い。従って、目標車間と現車間の偏差の絶対値が所定値より小さく、かつ相対速度の絶対値が所定値より小さく、さらに自車線確率が所定値より高い時に、追従中であると判断する。
【0073】
ステップS4523にて肯定判断がされれば、ステップS4524に移行し変更前の先行車両との車間距離より変更された先行車両との車間距離のほうが近いか否かが判断され、近い場合には変更された先行車両を割り込み車両と判断する。この判断を行うのは、変更前の先行車両が車線変更した際、その先行車両の前を走行していた車両を割り込み車両であると誤判断し、割り込み判定が成立しないようにするためである。
【0074】
そして、ステップS4524にて肯定判断された場合には、ステップS4525に移行し、割り込み車両との相対速度(Vr_tgt(n))が変更前の先行車両との相対速度(Vr_out(n−1))より大きいか否かを判断する。なお、このステップでいう変更前の先行車両との相対速度とは、一制御周期前の相対速度出力値に相当する。
【0075】
そして、ステップS4525において肯定判断がされた場合はステップS4526に移行し、割り込み判定が成立して本サブルーチンを終了する。また、ステップS4521乃至ステップS4525での各判断ステップの何れかにおいて否定判断された場合には、その時点でステップS4527に移行し、割り込み判定を非成立として本サブルーチンを終了する。
【0076】
次に、ステップS4550の解除判定のサブルーチンについて図8を用いて説明する。なお、解除判定とは、一時的な加速の抑制を行う必要がある状態なのか(解除判定非成立)、一時的な加速の抑制を行う必要がない状態なのか(解除判定成立)を判断することをいう。
【0077】
まず最初にステップS4551ではオーバライド中か否かが判断される。オーバライド中とは、運転者が車間制御中にアクセル操作を行っている状況をいう。ここで、否定判断されればステップS4552に移行し、一方、肯定判断されればステップS4558に移行し解除判定が成立し、本サブルーチンを終了する。
【0078】
ステップS4552では、車両でない物体が検知されていないか否かが判断される。この判断はステップS4521の処理と同様である。ここで、否定判断されればステップS4553に移行する。一方、肯定判断されればステップS4558に移行して解除判定が成立し、本サブルーチンを終了する。
【0079】
そして、ステップS4553では、割り込み車両との相対速度(Vr_tgt(n))が一制御周期前の相対速度出力値(Vr_out(n−1))以下か否かを判断する。そして、否定判断がされた時はステップS4554に移行する。一方、肯定判断がされた場合はステップS4558に移行して解除判定が成立し、本サブルーチンを終了する。
【0080】
ステップS4554では、先行車両が変更されたか否かを判断する。この判断は、自車両と割り込み車両との間に更に割り込み車両が発生した場合に対応するためである(以下、この割り込み車両のことを新規割り込み車両と称する)。
【0081】
そして、否定判断されればステップS4557に移行し、解除判定を非成立として本サブルーチンを終了する。一方、肯定判断されればステップS4555に移行する。
【0082】
ステップS4555では、変更された先行車両との車間距離が変更前の先行車両との車間距離より近距離であるかを判断し、近距離である場合には、変更された先行車両を新規割り込み車両と判断する。この判断を行うのは、割り込み車両が車線変更した際、その割り込み車両の前を走行していた車両を新規割り込み車両であると誤判断するのを防止するためである。そして、このステップS4555で肯定判断がされた場合は、ステップS4556に移行し、否定判断がされた場合はステップS4558に移行し解除判定を成立させ、本サブルーチンを終了する。
【0083】
続くステップS4556では、新規割り込み車両との相対速度(Vr_tgt(n))が、一制御周期前の相対速度出力値(Vr_out(n−1))より大きいか否かを判断する。否定判断されればステップS4558に移行し、解除判定を成立させて本サブルーチンを終了する。即ち、新規割り込み車両との相対速度が、一制御周期前の相対速度出力値以下の時は、新規割り込み車両に対する相対速度を用いた車間制御を行う必要があるからである。一方、肯定判断されればステップS4557に移行し、解除判定を非成立として本サブルーチンを終了する。
【0084】
次に、中止判定のサブルーチンについて、図9を用いて説明する。なお、中止判定とは、一時的な加速の抑制を中止するか否かを判断することをいう。この処理の目的は、割り込み車両が加速して離れていく場合において、不連続感がなく追従制御を可能とすることである。
【0085】
まず、ステップS4591では、変更前の先行車両を検知中か否かを判断する。そして、肯定判断されればステップS4592に移行し、否定判断されればステップS4594へ移行する。なお、このステップにおける変更前の先行車両とは、先行車両(従前の先行車両)をいう。但し、新規割り込み車両がある場合には、割り込み車両がこれに該当する。以下の説明においては、理解を容易にするために両者を含む概念として、変更前の先行車両と表現する。また、同様に以下の説明において、割り込み車両及び新規割り込み車両の両方を含む概念として割り込み車両と表現することとする。
【0086】
ステップS4594では、割り込み車両の位置が、変更前の先行車両の位置付近に存在するか否かを判断する。この判断によれば、変更前の先行車両が検知できない場合でも、変更前の先行車両が割り込み車両が走行する走行車線上の前方に存在するか否かを判断することが可能となる。具体的には、現在の車間距離(D)が、割り込み成立時点における変更前の先行車両との車間距離(D_fix)に、同じく割り込み成立時点における変更前の先行車両との相対速度(Vr_fix)に経過時間(t)を乗算したものを加算した先行車両判断距離から判定しきい値(β)を減算したものより大きいか否かにより判断する。即ち、所定時間経過後において変更前の先行車両が存在すると推定される位置に割り込み車両が存在している場合は、割り込み車両が走行する走行車線上の前方に変更前の先行車両が存在しなくなったと判断できるため、後述の中止判定を成立させる必要があるからである。
【0087】
そして、肯定判断がされればステップS4596に移行して中止判定を成立させ、本サブルーチンを終了する。また、否定判断がされればステップS4595に移行する。
【0088】
続くステップS4595では、自車両と割り込み車両との相対速度が負であるか否かを判断する。そして、肯定判断がされればステップS4596に移行して中止判定を成立させ、否定判断がされればステップS4597に移行して中止判定を非成立とし、本サブルーチンを終了する。
【0089】
即ち、図18に示すように、自車両と割り込み車両との相対速度が負である場合には、一制御周期前の相対速度出力値(Vr_out(n−1))に中止判定成立時のスイープ値(αquit)を加算したものを相対速度出力値(Vr_out(n))として設定することにより、早く割り込み車両との相対速度に収束させ、もはや不要となった加速の抑制を中止するものである。
【0090】
また、ステップS4591で変更前の先行車両が検知中との判断がされ、ステップS4592において、その検知中の変更前の先行車両が先行車候補群中に存在するか否かを判断する。そして、肯定判断されればステップS4593に移行する。一方、否定判断されればステップS4596に移行し、中止判定を成立させ本サブルーチンを終了する。即ち、検知中の変更前の先行車両が先行車候補群中に存在しない時は、変更前の先行車両が、割り込み車両が走行する走行車線上の前方に存在しないと判断できるので、加速を抑制する必要がなくなるため、中止判定を成立させる。
【0091】
一方、ステップS4592にて肯定判断される場合、即ち、変更前の先行車両が割り込み車両が走行する走行車線上の前方に存在する時はステップS4593に移行し割り込み車両との相対速度(Vr_tgt(n))が変更前の先行車両との相対速度(Vr_pre(n))以下であるか否かを判断する。肯定判断される場合は、加速を抑制させる必要がなくなるのでステップS4596に移行して中止判定を成立させ、本サブルーチンを終了する。一方、ステップS4593にて否定判断される場合は、まだ割り込み車両は減速されると思われるので、ステップS4597に移行して中止判定を非成立とし、割り込み判定を継続させる。
【0092】
なお、ステップS4551の処理は、本発明のアクセル操作判断手段に相当する。また、ステップS4640、ステップS4650の処理は本発明の抑制手段に相当する。さらに、この両ステップで出力される相対速度(Vrout(n))は、本発明の暫定相対速度に相当する。また、ステップS4592、ステップS4594、ステップS4595の処理は本発明の判断手段に相当する。さらに、ステップS3100、ステップS3300の処理は、本発明の自車線上判定手段に相当する。
【0093】
次に、図2のステップS5000における減速要求判定サブルーチンについて図10のサブルーチンを用いて説明する。
【0094】
この減速要求判定は、フューエルカット要求判定(ステップS5100)、ODカット要求判定(ステップS5200)、3速シフトダウン要求判定(ステップS5300)、ブレーキ要求判定(ステップS5400)を順番に行って終了する。次に、各判定処理について説明する。
【0095】
まず、ステップS5100のフューエルカット要求判定のサブルーチンについて、図11を参照して説明する。
【0096】
まず、ステップS5110では、フューエルカット要求中か否かを判断する。否定判断されればステップS5120に移行し、肯定判断されればステップS5140に移行する。
【0097】
そして、ステップS5120では、加速度偏差が参照値Aref11より小さいか否かが判断され、加速度偏差≧Aref11の時は、本サブルーチンは終了する。また、加速度偏差<Aref11の時はステップS5130に移行し、フューエルカット要求が成立し本サブルーチンを終了する。なお、加速度偏差とは、目標加速度から実加速度を減算したものをいう。
【0098】
そして、ステップS5140では、加速度偏差がAref12より大きいか否かが判断され、加速度偏差≦Aref12の時は本サブルーチンを終了する。また、加速度偏差>Aref12の時はステップS5150に移行し、フューエルカット要求を解除して本サブルーチンを終了する。
【0099】
次に、ステップS5200のODカットサブルーチンについて、図12のフローチャートを参照して説明する。
【0100】
最初のステップS5210においてODカット要求中か否かを判断する。否定判断がされればステップS5220に移行し、肯定判断がされればステップS5240に移行する。
【0101】
そして、ステップS5220では、加速度偏差がAref21より小さいか否かが判断され、加速度偏差≧Aref21の時は本サブルーチンを終了する。また、加速度偏差<Aref21の時はステップS5230に移行し、ODカット要求が成立し本サブルーチンを終了する。
【0102】
また、ステップS5240では、加速度偏差がAref22より大きいか否かが判断され、加速度偏差≦Aref22の時は本サブルーチンを終了する。また、加速度偏差>Aref22の時はステップS5250に移行し、ODカット要求を解除して本サブルーチンを終了する。
【0103】
次に、ステップS5300の3速シフトダウンサブルーチンについて図13を用いて説明する。
【0104】
まず、ステップS5310では、3速シフトダウン中か否かを判断する。否定判断がされればステップS5320に移行し、肯定判断がされればステップS5340に移行する。
【0105】
そして、ステップS5320では、加速度偏差がAref31より小さいか否かが判断され、加速度偏差≧Aref31の時は本サブルーチンは終了する。また、加速度偏差<Aref31の時はステップS5330に移行し、3速シフトダウン要求が成立し本サブルーチンを終了する。
【0106】
また、ステップS5340では、加速度偏差がAref32より大きいか否かが判断され、加速度偏差≦Aref32の時は本サブルーチンを終了する。また、加速度偏差>Aref32の時はステップS5350に移行し、3速シフトダウン要求を解除し本サブルーチンを終了する。
【0107】
次に、ステップS5400におけるブレーキ要求判定のサブルーチンについて図14を用いて説明する。
【0108】
まず最初にステップS5410では、フューエルカット要求中か否かを判断する。肯定判断がされればステップS5420に移行する。一方、否定判断がされればステップS5460に移行し、ブレーキ要求を解除して本サブルーチンを終了する。
【0109】
ステップS5420では、ブレーキ要求中か否かを判断する。肯定判断されればステップS5430に移行し、否定判断されればステップS5450に移行する。
【0110】
ステップS5430では、加速度偏差がAref41より小さいか否かが判断され、加速度偏差≧Aref41の時は本サブルーチンは終了する。また、加速度偏差<Aref41の時はステップS5440に移行し、ブレーキ要求が成立し本サブルーチンを終了する。
【0111】
ステップS5450では、加速度偏差がAref42より大きいか否かが判断され、加速度偏差≦Aref42の時は本サブルーチンを終了する。また、加速度偏差>Aref42の時はステップS5460に移行し、ブレーキ要求を解除し本サブルーチンを終了する。
【0112】
次に、図2におけるステップS6000での警報発生サブルーチンについて図15を参照して説明する。
【0113】
まず最初に、ステップS6100では、警報要求中か否かを判断する。否定判断がされればステップS6200に移行し、肯定判断がされればステップS6500に移行する。
【0114】
そして、ステップS6200では、警報距離を算出してステップS6300に移行し、続くステップS6300では、警報距離が車間距離より大きいか否かが判断される。そして、車間距離<警報距離との判断がされたなら、ステップS6400に移行して警報要求を成立させる。また、車間距離≧警報距離との判断がされたなら本サブルーチンを終了する。
【0115】
また、ステップS6100において警報要求中の判断がされた場合は、ステップS6500において警報要求成立後1秒の時間が経過したか否かが判断される。そして、否定判断されれば、本サブルーチンを終了する。一方、肯定判断がされれば、ステップS6600に移行し、車間距離が警報距離以上か否かが判断される。そして、否定判断がされれば、本サブルーチンを終了する。一方、車間距離≧警報距離との判断がされれば、ステップS6700に移行し警報要求が解除される。
【0116】
以上のように本実施形態によれば、以下の効果を有することとなる。
【0117】
即ち、自車両と先行車両との間に先行車両より高速で走行する割り込み車両による割り込みがあった場合は、一時的な加速を防止するために、図16に示すように、割り込み直前の先行車両との相対速度から割り込み車両との相対速度へと徐々に近づけるように暫定相対速度を設定し、車間制御を行う。
【0118】
しかし、先行車両が車線変更等により割り込み車両の走行車線上の前方に存在しなくなった場合や、加速して離れていく場合に、なお割り込み車両との相対速度に徐々に近づける処理を行っていては、運転者のドライバビリティーを悪化させることになる。
【0119】
従って、かかる場合は、図17に示すように中止判定を成立させ、割り込み車両との相対速度へ早く近づけるように暫定相対速度を設定して車間制御を行うことにより、割り込み車両への追従制御を可能とし、より運転者のドライバビリティを向上させることができる。
【0120】
また、先行車両が割り込み車両の走行車線上の前方に存在しない又は、加速して離れていくとの判断は、検知中の先行車両が先行車候補群中に存在するか否かにより判断する。
【0121】
この結果、先行車両を検知した状態での判断が可能となるため、例えば、先行車両の車線変更等に対して即座に判断を行うことが可能となり、さらには、判断の信頼性も高めることができる。
【0122】
さらに、先行車両が割り込み車両の走行車線上の前方に存在するか又は、加速して離れていくとの判断は、割り込み時点以前の先行車両との車間距離(D_fix)と、その先行車両と自車両との相対速度に割り込み時点からの経過時間(t)を乗算した距離との和に相当する先行車両判断距離から判定しきい値(β)を減算した距離に、割り込み車両が存在することになったか否かにより判断する。
【0123】
この結果、先行車両の検知ができない場合でも、先行車両が割り込み車両の走行車線上の前方に存在するか又は、加速して離れていくかの判断が可能となる。
【0124】
また、割り込み車両との相対速度が負となった場合に、なお加速の抑制を行っていては運転者に違和感を与えるため好ましくない。従って、かかる場合は、図18に示すように、中止判定を成立させて一時的な加速の抑制を中止することにより、運転者のドライバビリティを向上させることができる。
【0125】
さらに、運転者がアクセル操作をした場合に、なお加速の抑制を行っていては運転者にとって違和感を与えることとなるため、一時的な加速の抑制を解除し、アクセル操作に対応した加速を行うことにより、運転者の意志に即した車間制御を可能とし、運転者のドライバビリティを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の車間制御装置のシステムブロック図である。
【図2】車間制御のメイン処理を示すフローチャートである。
【図3】メイン処理中で実行される先行車選択サブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】メイン処理中で実行される目標加速度演算サブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】目標加速度演算に使用される制御マップの説明図である。
【図6】ステップS4500で実行される相対速度演算サブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】ステップS4520で実行される割り込み判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】ステップS4550で実行される解除判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図9】ステップS4590で実行される中止判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】メイン処理中で実行される減速要求判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図11】ステップS5100で実行されるフューエルカット要求判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】ステップS5200で実行されるODカット要求判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】ステップS5300で実行される3速シフトダウン要求判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】ステップS5400で実行されるブレーキ要求判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図15】メイン処理中で実行される警報発生判定サブルーチンを示すフローチャートである。
【図16】自車両の一時的な加速を抑制する場合の暫定相対速度(Vr_out)の求め方を示す説明図である。
【図17】自車両の一時的な加速の抑制を中止する場合の暫定相対速度(Vr_out)の求め方を示す説明図である。
【図18】割り込み判定成立中に割り込み車両との相対速度が負になった場合の暫定相対速度(Vr_out)の求め方を示す説明図である。
【符号の説明】
2…車間制御用電子制御装置(車間制御ECU)
3…レーザレーダセンサ
4…ブレーキ電子制御装置(ブレーキECU)
6…エンジン電子制御装置(エンジンECU)
16…車速センサ
24…スロットルACT
25…ブレーキACT
28…ボデーLAN

Claims (9)

  1. 自車両を加減速させる加速手段及び減速手段と、
    自車両と先行車両との実車間距離に相当する物理量である実車間物理量と、
    自車両と先行車両との目標車間距離に相当する物理量である目標車間物理量との差である車間偏差、及び自車両と先行車両との相対速度に基づき車間制御量を演算し、この車間制御量に基づき前記加速手段及び減速手段を駆動制御することによって、自車両を先行車両に追従させて走行させる車間制御手段と、
    を備えた車間制御装置において、
    さらに前記自車両と前記先行車両との間に前記先行車両よりも高速で走行する車両が割り込んできた場合に、前記自車両の一時的な加速を抑制する抑制手段と、
    該抑制手段による一時的な加速の抑制を継続するか否かを判断する判断手段と
    前記先行車両が前記自車両の走行路上に存在するか否かを判断する自車線上判定手段と、
    を有し、前記自車線上判定手段により前記先行車両が自車線上に存在しないと判定された場合には、前記判断手段は一時的な加速の抑制を継続しないと判断すること
    特徴とする車間制御装置。
  2. 自車両を加減速させる加速手段及び減速手段と、
    自車両と先行車両との実車間距離に相当する物理量である実車間物理量と、
    自車両と先行車両との目標車間距離に相当する物理量である目標車間物理量との差である車間偏差、及び自車両と先行車両との相対速度に基づき車間制御量を演算し、この車間制御量に基づき前記加速手段及び減速手段を駆動制御することによって、自車両を先行車両に追従させて走行させる車間制御手段と、
    を備えた車間制御装置において、
    さらに前記自車両と前記先行車両との間に前記先行車両よりも高速で走行する車両が割り込んできた場合に、前記自車両の一時的な加速を抑制する抑制手段と、
    該抑制手段による一時的な加速の抑制を継続するか否かを判断する判断手段とを備え、
    前記抑制手段は、割り込み時点以前の前記先行車両との相対速度に基づいて暫定相対速度を算出し、その算出された暫定相対速度に基づいて前記車間制御手段が車間制御を実行させ、
    前記判断手段にて一時的な加速の抑制を継続しないと判断された場合に、該一時的な加速の抑制を継続しないと判断されない場合と比較して、前記抑制手段は、前記割り込み時点直前の前記先行車両との相対速度から前記割り込み車両との相対速度へと早く収束するように前記暫定相対速度を設定することを特徴とする車間制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の車間制御装置において、前記暫定相対速度が前記割り込み車両との相対速度以上となる時点以降は、前記割り込み車両との相対速度に基づいて前記車間制御手段が車間制御を実行することを特徴とする車間制御装置。
  4. 請求項2に記載の車間制御装置において、前記暫定相対速度は、前記割り込み時点直前の前記先行車両との相対速度から前記割り込み車両との相対速度へと徐々に近づけるように設定されることを特徴とする車間制御装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか記載の車間制御装置において、前記判断手段は、前記割り込み車両による割り込み時点から所定時間経過後に前記先行車両が存在すると想定される位置付近に、前記割り込み車両が存在するとき、一時的な加速の抑制を継続しないと判断することを特徴とする車間制御装置。
  6. 請求項に記載の車間制御装置において、前記判断手段による前記割り込み車両が前記先行車両の存在する位置付近に存在することになったか否かの判断は、前記割り込み時点直前の先行車両との車間距離と、その先行車両と前記自車両との相対速度に割り込み時点からの経過時間を乗算することにより求まる距離との和に相当する先行車両判断距離の付近に前記割り込み車両が存在することになったか否かにより判断することを特徴とする車間制御装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか記載の車間制御装置において、前記割り込み車両の前記自車両に対する相対速度が負となった場合には、前記判断手段は一時的な加速の抑制を継続しないと判断することを特徴とする車間制御装置。
  8. 請求項1乃至のいずれか記載の車間制御装置において、運転者がアクセル操作をしたか否かを判断するアクセル操作判断手段とを有し、前記アクセル操作判断手段により運転者がアクセル操作をしたとの判断がされた場合には、前記判断手段は一時的な加速の抑制を継続しないと判断し、前記加速手段を駆動制御することを特徴とする車間制御装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか記載の車間制御装置の車間制御手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体。
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