JP3711303B2 - 液体の粘度測定装置および測定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体の粘度、例えば、冷凍機の潤滑油の粘度を毛細管粘度計で直接測定するのに最適な液体の粘度測定装置および測定方法に関する。
【0002】
【背景技術】
液体の物性には、その粘性を表す粘度がある。粘度は、潤滑油にとっては、物性のなかで最も大切なものの一つであり、機械要素の潤滑における重要な因子となっている。
ここで、液体の粘度を測定する装置としては、従来より、毛細管粘度計、高圧落球式粘度計および電磁振動式粘度計等の多様な形式のものが知られており、目的に応じて適宜な形式の粘度計が使用されている。
毛細管粘度計は、毛細管中を流れる被測定液体の流量等に基づいて粘度を求めるものであり、被測定液体を溜める所定容量の液溜め部と、この液溜め部からの液体を流通させる毛細管とを有していれば、精度よく粘度(動粘度)を測定することができるようになっている。
高圧落球式粘度計は、高圧密閉容器内に、被測定液体および球を入れ、等速で自由落下する球の速度等に基づいて粘度(絶対粘度)を求めるものである。
電磁振動式粘度計は、鉄片等の物体を被測定液体中に浸漬するとともに、電磁波で振動させ、被測定液体の粘性による物体の振動の減衰に基づいて粘度(絶対粘度)を求めるものである。
これらのうち、毛細管粘度計によれば、開放された空間においては、簡単な操作で動粘度を精度よく測定することができる。このため、毛細管粘度計は、石油製品の粘度測定に広く利用されている。
一方、高圧落球式粘度計および電磁振動式粘度計によれば、粘度計本体を密閉容器状に形成することが可能なため、高圧ガスの雰囲気下における液体の絶対粘度の測定にも使用することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の毛細管粘度計では、その粘度計本体を密閉容器に入れると、その操作が著しく困難となることから、高圧ガスの雰囲気下における液体の粘度測定には、適さないという問題がある。
また、高圧落球式粘度計では、絶対粘度の直接測定は行えるが、動粘度を直接測定することができないうえ、低粘度の液体については、測定精度が良くないという問題がある。
さらに、電磁振動式粘度計では、高圧落球式粘度計と同様に、絶対粘度の直接測定は行えるが、動粘度を直接測定することができないうえ、物体の振動による摩擦熱により、温度が変化するため、測定精度が良くないという問題がある。
ここで、フロン等の冷媒を用いる冷凍機で使用される潤滑油は、圧縮された高圧の冷媒ガスが雰囲気となる環境下で使用される。
このような高圧冷媒ガスの雰囲気下におかれた潤滑油には、冷媒ガスが溶け込むことから、その粘度が変化し、溶け込んだ冷媒ガスの量が多いと、潤滑油の性能に影響が及ぶことがある。
このため、潤滑油、特に、冷凍機用の潤滑油に係る技術分野では、潤滑油が実際に使用される圧力および雰囲気下において、その動粘度の直接測定が行える粘度測定装置が要望されている。
【0004】
本発明の目的は、高圧ガスの雰囲気下で液体の動粘度について直接測定が簡単な操作で行えるようになる液体の粘度測定装置および測定方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1発明は、粘度の測定対象となる液体を密閉状態で収納する容器と、この容器の内部に移動自在に配置された毛細管粘度計とを備えた液体の粘度測定装置であって、前記毛細管粘度計が磁性体を含んで構成され、かつ、この毛細管粘度計の磁性体を前記容器の外部から非接触で移動させる磁気発生手段が設けられていることを特徴とする。
以上において、前記容器が細長い密閉耐圧容器とされ、前記毛細管粘度計が前記容器の長手方向に沿って移動自在とされ、前記磁気発生手段が、内部に前記容器を挿通可能なリング状の永久磁石とされていることが好ましい。
また、前記毛細管粘度計の内部の液体の液面位置を検出する近接センサが前記容器の外部に設けられていることが望ましい。
さらに、前記容器が透明材料で形成されたものとされ、前記毛細管粘度計の少なくとも一部分が、その内部を視認可能とする透明材料で形成されていることが好ましい。
さらに、前記容器の内部の液体を測定対象とする、圧力センサ、温度センサ、屈折率センサ、密度センサおよび濃度センサの少なくとも一つが前記容器に設けられていることが望ましい。
【0006】
本発明の第2発明は、前記第1発明に係る液体の粘度測定装置を用いる液体の粘度測定方法であって、前記磁気発生手段を操作することにより、前記容器に収納した測定対象の液体中に浸漬した前記毛細管粘度計を当該液体の上方へ移動した後、前記毛細管粘度計の内部の前記液体の液面が所定の二位置を通過するのに要する通過時間を計測することを特徴とする。
【0007】
このような本発明では、容器の内部に入れた毛細管粘度計が測定対象となる液体に浸からない空間が残るように、容器の内部に所定量の液体を入れるとともに、当該容器内に毛細管粘度計および高圧の雰囲気ガスを入れ、この状態で容器を密閉すれば、高圧の雰囲気ガスの下に測定対象の液体がおかれることとなる。ここで、密閉された容器の内部に入れた毛細管粘度計の磁性体が磁気発生手段の磁力を受け、磁気発生手段を容器の外部で操作することにより、毛細管粘度計を非接触で移動することができるようになっている。このため、液体の液面下に完全に浸かる位置に毛細管粘度計を移動し、毛細管粘度計を測定対象の液体で満たした後、液体の液面から上方へ完全に脱した位置に毛細管粘度計を移動し、毛細管粘度計から前述の液体を滴下させれば、毛細管粘度計内の液体の液面が所定の二位置を通過することとなり、これらの二位置間を通過する時間を計測することにより、動粘度の直接測定が行えるようになる。従って、高圧ガスの雰囲気下で液体の動粘度について直接測定が簡単な操作で行えるようになり、これにより前記目的が達成される。
【0008】
そして、液体を入れる容器を細長い密閉耐圧容器とし、容器の長手方向に沿って毛細管粘度計を移動自在とし、かつ、磁気発生手段としてリング状の永久磁石を採用し、このリング状の永久磁石の内部に前述の容器を挿通させれば、磁気発生手段と毛細管粘度計との距離が短縮されるとともに、磁気発生手段の磁力線が毛細管粘度計の近傍に集中するようになり、毛細管粘度計の磁性体に有効に作用する磁気発生手段の磁力が増大され、容器外部の磁気発生手段で容器内部の毛細管粘度計を確実に移動できるようになる。
【0009】
また、毛細管粘度計の内部の液体の液面位置を検出する近接センサを容器の外部に設ければ、毛細管粘度計内の液体の液面が所定の二位置を通過するのに要する通過時間を自動計測することが可能となり、これにより、液体の動粘度測定の自動化が可能となる。
さらに、容器を透明材料で形成されたものとし、毛細管粘度計の少なくとも一部分を、その内部が視認可能となる透明材料で形成し、毛細管粘度計内の液体の液面が、所定位置から所定距離低下するのを目視で観察できるようにすれば、さらに簡単な構造で動粘度の直接測定が可能となる。
また、容器の内部の液体を測定対象とする、圧力センサ、温度センサ、屈折率センサ、密度センサおよび濃度センサの少なくとも一つを容器に設ければ、圧力、温度、屈折率、密度および濃度の測定値が動粘度の測定と同時に得られるようになり、得られた動粘度の測定値についての補正等が速やかに行える。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態に係る粘度測定装置1が示されている。この粘度測定装置1は、粘度の測定対象となる液体2を密閉状態で収納する容器10と、この容器10の内部に配置された毛細管粘度計20と、容器10を収納する恒温槽3とを備えたものである。
なお、測定対象となる液体2は、特定しないが、動粘度測定の機会が多い潤滑油等の石油製品を想定するのが好ましい。
恒温槽3は、水等の液体からなる熱媒体4に満たされたものである。この恒温槽3には、熱媒体4を常に所定の温度に保つために、温度調節手段5が設けられている。温度調節手段5は、図には示されていないが、加熱装置および冷却装置と、熱媒体4の温度を検出する温度センサと、この温度センサの検出した温度に基づいて加熱装置および冷却装置をコントロールするコントローラとを備えたものとなっている。
【0011】
容器10は、細長い管状に形成されたガラス製等の透明な密閉耐圧容器である。容器10の図中下端は、閉じられている一方、図中上端には、蓋11で密閉可能な開口が設けられている。この開口から測定対象となる液体2が容器10の内部に入れられるようになっている。また、蓋11には、雰囲気ガス6を容器10の内部に導入するための導入管12が挿通されている。この導入管12の図中上方の端部には、容器10の内部に入れた雰囲気ガス6が外部に漏れないようにする、チェック弁等の逆止装置13が設けられている。
なお、雰囲気ガス6は、多種多様なガスや、気化しやすい物質の蒸気等が想定される。例えば、水素、アンモニア、プロパン、フロンおよびエーテル等の採用が想定される。
容器10の周囲には、リング状の永久磁石14と、端面を互いに対向させて配置された二対の光ファイバ15とが配置されている。
永久磁石14は、毛細管粘度計20を容器10の外部から非接触で移動させるための磁気発生手段である。
リング状の永久磁石14の内部には、容器1が挿通されている。この状態で永久磁石14は、容器10の図中下端近傍の位置、および、容器10の中間部分の所定位置の二位置の間を、容器1の側面に沿って移動可能となっている。
永久磁石14の移動は、当該磁石14に取付けられたアーム14A を介して、電動機等の駆動手段により自動的に行われるようになっている。
【0012】
光ファイバ15は、光ファイバ15A, 15Bおよび光ファイバ15C, 15D のそれぞれが、毛細管粘度計20の内部に収納された液体2の液面位置を検出する近接センサの一部を形成するものとなっている。
すなわち、光ファイバ15A は、図示しない粘度計算機に設けられた所定の光源からの光を光ファイバ15B の端面に向かって投光するものである。
一方、光ファイバ15B は、光ファイバ15A からの光を受光して前述の粘度計算機内の受光素子まで導くものとなっている。
液体2の液面が光ファイバ15A, 15Bの間の位置まで降下すると、当該液面が光ファイバ15A からの光を遮り、光ファイバ15B が光を受光できなくなる。これにより、容器10の所定位置で、毛細管粘度計20内の液体2の液面位置が検出されるようになっている。
同様に、光ファイバ15C は、前述の光源からの光を光ファイバ15D の端面に向かって投光するものである一方、光ファイバ15D は、光ファイバ15C からの光を受光するためのものである。液体2の液面が光ファイバ15C, 15Dの間にあって、光ファイバ15C からの光を遮ると、光ファイバ15D が光を受光できなくなり、これにより、光ファイバ15A, 15Bとは別の位置で、毛細管粘度計20内の液体2の液面位置が検出されるようになっている。
なお、容器10には、図には示されていないが、当該容器10の内部の液体2を測定対象とする、圧力センサ、温度センサ、屈折率センサ、密度センサおよび濃度センサが設けられている。
【0013】
毛細管粘度計20は、両端が開口されるとともに、ガラス等で形成された透明な筒状のものであり、その長手方向が容器10の長手方向に沿って配置されるとともに、容器10の長手方向に沿って移動自在とされている。
毛細管粘度計20の図中上端近傍には、図2にも示されるように、側壁を膨らませた液溜め部21が設けられている。液溜め部21の図中上方および下方には、液体2の流量計測等に利用される標線21A, 21Bがそれぞれ設けられている。なお、標線21A, 21Bは、光ファイバ15A, 15Cからの光を遮らないものとなっている。
毛細管粘度計20の標線21B の図中下方の部分には、内径が著しく小さくなった細管部22が設けられている。この細管部22の内部を所定量の液体2が通過するのに要する時間(換言すれば、液体2の流量)を計測することにより、液体2の動粘度が測定されるようになっている。
細管部22の側壁の外周面には、磁性体からなる帯状外環部23が固定されている。永久磁石14を容器10の長手方向に沿って移動することにより、帯状外環部23が磁力により吸引される。これにより、容器10の外部における操作により非接触で、毛細管粘度計20が永久磁石14に追従して移動するようになっている。
【0014】
毛細管粘度計20の移動範囲は、液体2の液面下に完全に浸かってしまう位置Aと、その標線21A, 21Bの各々が光ファイバ15A, 15Bおよび光ファイバ15C, 15Dにそれぞれ挟まれる位置Bとの間となっている。
ここで、毛細管粘度計20を位置Aから位置Bまで移動すると、毛細管粘度計20の内部に液体2が満たされるようになっている。
また、液体2で満たされた毛細管粘度計20を位置Bに保持しておくと、液体2が毛細管粘度計20から滴下し、毛細管粘度計20が空になるまで、液体2の液面が降下していく。
そして、液体2の液面が標線21B を通過したことが光ファイバ15C, 15Dにより検知され、前述の粘度計算機に内蔵されたカウンタ(図示略)が起動されるとともに、液体2の液面が標線21A を通過したことが光ファイバ15A, 15Bにより検知され、前述のカウンタが停止するようになっている。これにより、前述の粘度計算機が、細管部22の内部を所定量の液体2が通過するのに要する時間を計測するとともに、動粘度を自動的に測定するようになっている。
【0015】
次に、本実施形態における測定手順について説明する。
まず、所定量の液体2および毛細管粘度計20を容器10の中に入れた後、蓋11を閉じ、高圧の雰囲気ガス6を容器10の内部に導入し、容器10内を所定の圧力にする。ここで、必要に応じて、蓋11を閉じる前に、高圧の雰囲気ガスを吹き込んで、容器10内部の空気を追い出しておく。
次いで、予め温度調節手段5で内部の熱媒体4を所定の温度にするとともに、永久磁石14を位置Aに降下させておいた恒温槽3内の所定位置に、密閉した容器10を設置する。
容器10全体が熱的に平衡状態になったら、永久磁石14を移動させる駆動手段を起動して、永久磁石14を移動させ、毛細管粘度計20を位置Bまで上昇させる。
これにより、図3に示されるように、液体2が毛細管粘度計20から滴下し、液体2の液面が降下していく。
そして、液体2の液面が標線21B および標線21A を通過したことを、光ファイバ15に検知させ、細管部22の内部を所定量の液体2が通過するのに要する時間を粘度計算機に自動計測させるとともに粘度を自動測定させ、測定を完了する。
【0016】
前述のような本実施形態によれば、次のような効果がある。
すなわち、密閉された容器10の内部に入れた毛細管粘度計20に磁性体からなる帯状外環部23を設け、この帯状外環部23を永久磁石14で吸引するようにしたので、永久磁石14を容器10の外部で操作することにより、毛細管粘度計20を非接触で移動することができる。
このため、容器10内の毛細管粘度計20が液体2に浸からない空間が残る量の液体2を容器10に入れ、かつ、当該容器10内に毛細管粘度計20および高圧の雰囲気ガス6を入れ、この状態で容器10を密閉しても、液体2の液面下に完全に浸かった毛細管粘度計20を液体2の液面から上方へ完全に脱した位置へ移動させることが可能となり、毛細管粘度計20の簡単な操作で高圧の雰囲気ガス下における動粘度を直接測定することができる。
【0017】
また、毛細管粘度計20内の液体2の液面が所定の標線21B, 21Aの間を通過するのに要する通過時間を計測するために、互いに端面が対向するように二対の光ファイバ15A 〜15D を設けたので、標線21B, 21Aの間の通過時間が自動計測可能となり、動粘度を自動測定することができ、液体2の動粘度の直接測定をさらに容易にすることができる。
【0018】
さらに、容器10を細長いものにするとともに、磁気発生手段をリング状の永久磁石14とし、永久磁石14の内部に容器10を挿通させたので、永久磁石14と毛細管粘度計20との距離が短縮されるとともに、永久磁石14の磁力線が毛細管粘度計20の近傍に集中し、毛細管粘度計20の帯状外環部23に有効に作用する永久磁石14の磁力が増大し、容器10の外部の永久磁石14で、容器10の内部の毛細管粘度計20を確実に移動できる。
【0019】
また、磁力の影響を全く受けることがない光ファイバ15で、液体2の液面位置を検出するようにしたので、永久磁石14の磁力が強力なものであっても、他の形式の近接センサのように磁気の影響で誤作動することがなく、液体2の液面の通過が確実に検出されるようになり、標線21A, 21B間を液面が通過するのに要する通過時間を正確に計測することができる。
【0020】
さらに、容器10および毛細管粘度計20を透明なものとし、毛細管粘度計20内の液体2の液面の降下を容器10の外部から目視で観察できるようにしたので、光ファイバ15等の補助手段を省略しても、動粘度を直接測定できることから、きわめて簡単な構造としても、必要最低限の精度を確保できる。
【0021】
また、容器10の内部の液体2を測定するために、圧力センサ、温度センサ、屈折率センサ、密度センサおよび濃度センサを容器10に設けたので、圧力、温度、屈折率、密度および濃度の測定値が動粘度の測定と同時に得られるようになり、得られた動粘度の測定値の補正等を、測定とほぼ同時に行うことができる。
しかも、上述のセンサから出力される信号は、細い電線で外部に取出すことが可能なので、容器10から電線を取出すための孔等は、容易に密封可能となり、容器10内の高圧が損なわれることがない。
【0022】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
すなわち、液体2の液面位置を検出する近接センサとしては、光ファイバを備えた光電式のものに限らず、静電容量式のものでもよいが、光ファイバを備えた光電式のものを採用すれば、前記実施形態のような効果を得ることができる。
【0023】
また、前記実施形態では、容器10の内部に毛細管粘度計20を単に入れただけの構造であったが、粘度測定装置の構造としては、図4に示されるように、毛細管粘度計20とほぼ同一の重量を有するカウンターバランス24を設け、これらの毛細管粘度計20とカウンターバランス24とをワイヤ25で連結し、ワイヤ25を容器10の両端に設けたプーリー26の間に架け渡してもよい。このようにすれば、毛細管粘度計20の重さがカウンターバランス24の重さで相殺され、より弱い磁力で細管粘度計20の移動が可能となる。
【0024】
さらに、磁気発生手段としては、永久磁石に限らず、電磁石でもよい。電磁石を採用する場合には、前記実施形態のように、磁気発生手段である電磁石自体を移動させる構造が採用できる他、電磁石を固定するとともに、電磁石への励磁電流を変えることで、毛細管粘度計を移動させるものも採用できる。
例えば、図5に示されるように、容器10の中心軸に磁力線が集中するように、鉄心16が容器10の側面に沿って延長された電磁石17を複数設け、これらの電磁石16を容器10の周囲に配置し、かつ、帯状外環部23を着磁力すれば、電磁石17自体を移動させなくとも、電磁石17への励磁電流を変えることで、毛細管粘度計20を移動することができる。
この際、毛細管粘度計20の位置検出用に、一対の光ファイバ15E, 15Fを容器10内に設け、毛細管粘度計20の位置に応じて電磁石17への励磁電流を調節すれば、毛細管粘度計20を所定の位置に保持するための自動制御を行うことができる。
【0025】
【発明の効果】
前述のように、本発明によれば、高圧ガスの雰囲気下で液体の動粘度について直接測定を簡単な操作で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の全体を示す断面図である。
【図2】前記実施形態の要部を示す拡大断面図である。
【図3】前記実施形態の測定における一手順を示す断面図である。
【図4】本発明の変形例を示す図2と同様の図である。
【図5】本発明の異なる変形例を示す図1と同様の図である。
【符号の説明】
1 粘度測定装置
2 測定対象となる液体
10 容器
14 磁気発生手段
15 近接センサの一部である光ファイバ
20 毛細管粘度計
23 磁性体からなる帯状外環部
Claims (6)
- 粘度の測定対象となる液体を密閉状態で収納する容器と、この容器の内部に移動自在に配置された毛細管粘度計とを備えた液体の粘度測定装置であって、
前記毛細管粘度計が磁性体を含んで構成され、かつ、この毛細管粘度計の磁性体を前記容器の外部から非接触で移動させる磁気発生手段が設けられていることを特徴とする液体の粘度測定装置。 - 請求項1に記載の液体の粘度測定装置において、前記容器が細長い密閉耐圧容器とされ、前記毛細管粘度計が前記容器の長手方向に沿って移動自在とされ、前記磁気発生手段が、内部に前記容器を挿通可能なリング状の永久磁石とされていることを特徴とする液体の粘度測定装置。
- 請求項1または請求項2に記載の液体の粘度測定装置において、前記毛細管粘度計の内部の液体の液面位置を検出する近接センサが前記容器の外部に設けられていることを特徴とする液体の粘度測定装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の液体の粘度測定装置において、前記容器が透明材料で形成されたものとされ、前記毛細管粘度計の少なくとも一部分が、その内部を視認可能とする透明材料で形成されていることを特徴とする液体の粘度測定装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の液体の粘度測定装置において、前記容器の内部の液体を測定対象とする、圧力センサ、温度センサ、屈折率センサ、密度センサおよび濃度センサの少なくとも一つが前記容器に設けられていることを特徴とする液体の粘度測定装置。
- 粘度の測定対象となる液体を密閉状態で収納する容器と、この容器の内部に、磁性体を含んで構成された毛細管粘度計が移動自在に配置され、かつ、この毛細管粘度計の磁性体を前記容器の外部から非接触で移動させる磁気発生手段が設けられている液体の粘度測定装置を用いて、前記液体の粘度を測定するための液体の粘度測定方法であって、
前記磁気発生手段を操作することにより、前記容器に収納した測定対象の液体中に浸漬した前記毛細管粘度計を当該液体の上方へ移動した後、
前記毛細管粘度計の内部の前記液体の液面が所定の二位置を通過するのに要する通過時間を計測することを特徴とする液体の粘度測定方法。
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