JP3710301B2 - 紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法 - Google Patents

紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3710301B2
JP3710301B2 JP32726198A JP32726198A JP3710301B2 JP 3710301 B2 JP3710301 B2 JP 3710301B2 JP 32726198 A JP32726198 A JP 32726198A JP 32726198 A JP32726198 A JP 32726198A JP 3710301 B2 JP3710301 B2 JP 3710301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transport
banknote
payout
stacker
deflector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32726198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000149089A (ja
Inventor
勇樹 斎藤
勝利 大河
敬之 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Cash Machine Co Ltd
Original Assignee
Japan Cash Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Cash Machine Co Ltd filed Critical Japan Cash Machine Co Ltd
Priority to JP32726198A priority Critical patent/JP3710301B2/ja
Publication of JP2000149089A publication Critical patent/JP2000149089A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3710301B2 publication Critical patent/JP3710301B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙幣取扱技術、特に入口から挿入された紙幣を払出スタッカ装置内に収納した後、収納した紙幣を払出スタッカ装置から払出すことができる紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法に属する。
【0002】
【従来の技術】
自動販売機、券売機又は両替機等の種々の紙幣取扱装置に使用される紙幣鑑別装置は挿入された紙幣の真偽判定を行うが、例えば、ゲーム機に直接紙幣を挿入してゲーム機を使用する場合、使用者に対し釣り銭を紙幣で返却できると便利である。欧州各国で通貨「ユーロ」を共通に使用できる通貨統合が西暦1999年から実現され、ユーロ硬貨が使用されると共に、2002年からユーロ紙幣が流通し、これに伴って硬貨の流通量が減少し紙幣が使用される頻度が高まることが予想される。従って、紙幣鑑別装置の需要は益々増加し、紙幣の払い出しも必要となる。
【0003】
例えば、特開平10−40437号公報に示される貨幣入出金機は、金種を無差別に収納する単一の循環式紙幣収納庫と、出金に必要な紙幣を循環経路の中で識別し不要な紙幣を循環式紙幣収納庫に紙幣帰還搬送路を通して戻す機構を有する循環式紙幣入出金処理部を備える。この貨幣入出金機では、紙幣入金口より入金された紙幣は全て同一の収納庫に無差別に格納され、出金される紙幣は出金対象の紙幣であるか否かが判定され、出金対象の紙幣は出金搬送部を通って紙幣出金口へ搬送され、出金対象でない紙幣は帰還搬送路を通って収納庫に戻される。
【0004】
また、ドイツ特許出願公開第DE4240797号公報は、紙幣を排出する装置が設けられた金銭又は娯楽遊戯器具用の払出装置を開示する。この払出装置は、紙幣を受け取る紙幣アクセプタと、少なくとも一つの紙幣貯蔵装置と、紙幣を紙幣アクセプタから紙幣貯蔵装置へ、かつ紙幣貯蔵装置から排出開口部へと移送する移送装置とを備える。更にこの装置では、価値の異なる紙幣を受け入れる場合、価値個別の紙幣貯蔵装置に加え、これらに対応する分の移送分岐が設けられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−40437号公報に示される貨幣入出金機では、紙幣入金口と紙幣出金口とが個別に設けられ、紙幣出金口は更に出金される紙幣毎に設けられるため、入金口及び各出金口毎に対応する搬送路を設けなければならず、構造が複雑化し製造コストが高騰する欠点がある。また、出金対象の紙幣がくるまで単一の収納庫から一枚ずつ紙幣を引き出しながら、対象外の紙幣を循環させて収納庫へ戻す過程を連続的に行う必要がある。また、前記公報の貨幣入出金機は、挿入された紙幣を搬入する紙幣入庫搬送部と、収納庫から繰り出された紙幣を搬出する出庫紙幣搬送部と、出金対象と識別された紙幣を出金出口に導く紙幣出金搬送部と、対象外と識別された紙幣を収納庫へと戻す紙幣帰還搬送部とを備えている。このように、紙幣を循環させるため、長い搬送通路が必要となり、複雑で高価なだけでなく、紙幣のジャミングも発生しやすい難点がある。
【0006】
また、ドイツ特許出願公開第DE4240797号公報に示される払出装置では、払い出すべき紙幣が搬送されるまで紙幣を循環させる構造ではないが、複数の金種に対応して複数の紙幣貯蔵装置及び複数の移送分岐が設けられため、多数の貯蔵装置を有し、また搬送路及び分岐機構が複雑になる。
そこで、この発明は、簡易に構成されジャミングが少ない構造を備えた紙幣取扱装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による紙幣取扱装置は、紙幣を搬送する搬送通路(6)を形成すると共に、搬送通路(6)の一端に設けられた入口(7)から挿入された紙幣を搬送通路(6)に沿って搬送する搬送装置(2)と、搬送通路(6)に隣接して配置されかつ搬送通路(6)に沿って移動する紙幣からの検出信号を発生する鑑別センサ(3)と、鑑別センサ(3)の検出信号を受信して紙幣の真偽を判定すると共に、搬送装置(2)の駆動を制御する判別搬送制御回路(10)と、搬送通路(6)から供給される真札と判断された紙幣を収納する集積スタッカ装置(5)とを有する。この紙幣取扱装置は、真札かつ特定金種と判断された紙幣を搬送通路(6)から受け取って保管する払出スタッカ装置(20)と、搬送通路(6)から分岐して形成されかつ搬送通路(6)と払出スタッカ装置(20)とを連絡する分岐通路装置(21)と、判別搬送制御回路(10)から受信した支払信号に対応して払出スタッカ装置(20)に保管された紙幣を払出スタッカ装置(20)から排出する払出装置(48)と、判別搬送制御回路(10)に設けられかつ搬送される紙幣が鑑別センサ(3)からの検出信号に基づいて特定金種であるか否かを判別する金種判別手段とを備えている。搬送装置(2)は、搬送通路(6)を形成する搬送ベルト(34)を駆動すると共に、判別搬送制御回路(10)に接続された搬送モータ(19)を備え、分岐通路装置(21)は、搬送通路(6)と分岐通路(22)との分岐点に設けられかつ入口(7)と集積スタッカ装置(5)との間の搬送通路(6)に沿って紙幣を移動する閉鎖位置と、搬送通路(6)から払出スタッカ装置(20)に偏向する開放位置との間で移動可能なディフレクタ(12)を備えている。紙幣が入口(7)から集積スタッカ装置(5)に向かって移動されるとき、搬送モータ(19)は、正転され、金種判別手段が特定金種であると判定したとき、搬送装置(2)の逆転によりディフレクタ(12)は、閉鎖位置から開放位置に切り換えられ、紙幣は、搬送通路(6)から開放位置にあるディフレクタ(12)の開放通路(12a)及び分岐通路(22)を通り払出スタッカ装置(20)内に収納される。払出装置(48)は、判別搬送制御回路(10)から払出信号を受信したとき、払出スタッカ装置(20)から特定金種の紙幣を払い出す。
【0008】
分岐通路装置(21)を通り搬送装置(2)内の紙幣を払出スタッカ装置(20)内に収納するので、搬送通路(6)が短縮化され、装置を小型化することができるので、搬送通路(6)を通る紙幣のジャミングを防止することができる。また、払出スタッカ装置(20)に特定金種の紙幣を収納して、必要があるとき、払出スタッカ装置(20)から特定金種の紙幣を迅速に払い出すことができる。
【0009】
この発明の実施の形態では、金種判別手段が特定金種であると判定したとき、ディフレクタ(12)は、ソレノイド(72)により閉鎖位置から開放位置に切り換えられる。搬送通路(6)内の特定金種の紙幣は搬送通路(6)から開放位置にあるディフレクタ(12)の開放通路(12a)及び分岐通路(22)を通り払出スタッカ装置(20)内に収納される。閉鎖位置と開放位置との間でディフレクタ(12)を切り換えることにより、搬送通路(6)を短縮すると共に、紙幣を集積スタッカ装置(5)又は払出スタッカ装置(20)のいずれかに確実に収納することができる。このため、金種判別手段が搬送通路(6)を通る紙幣が特定金種と判定したとき、ディフレクタ(12)を開放位置に切り換えた後、判別搬送制御回路(10)は、搬送装置(2)を逆転して、搬送通路(6)から分岐通路(22)に紙幣を移動する。
【0010】
払出スタッカ装置(20)は、特定金種の紙幣を収納するケース(29)と、分岐通路(22)からケース(29)内に紙幣を押圧する押圧装置(24)と、判別搬送制御回路(10)から駆動信号を受信して押圧装置(24)を駆動する収納モータ(25)とを備えている。押圧装置(24)は、収納モータ(25)に駆動連結された歯車装置(26)と、歯車装置(26)にカム連結された押圧プレート(28)とを備え、収納モータ(25)を回転することにより分岐通路(22)の収納準備位置(35)に配置された紙幣をケース(29)内に押圧する。
【0011】
歯車装置(26)は、側面に取り付けられたピン(30)を備え、押圧プレート(28)は歯車装置(26)のピン(30)が遊嵌される長孔(31)を有する。歯車装置(26)は、互いに噛み合いかつ収納モータ(25)により駆動される一対の押圧歯車(26a,26b)を備え、各押圧歯車(26a,26b)は押圧プレート(28)の長孔(31)に遊嵌されるピン(30)を側面部に有する。歯車装置(26)を使用することにより部品数を削減して構造の簡素化及び組立の容易化を図ることができる。払出装置(48)は、収納準備位置(35)とは反対側で払出スタッカ装置(20)のケース(29)に取り付けられ、判別搬送制御回路(10)の払出信号を受信したときに、払出スタッカ装置(20)のケース(29)に収納された紙幣を順次送り出す排出ローラ(42)と、排出ローラ(42)に駆動連結された排出モータ(40)とを備え、ケース(29)内に収納した順番で紙幣を排出ローラ(42)により取り出す。払出装置(48)は、中間歯車(43)を介して排出ローラ(42)に作動連結された払出ローラ(49)と、払出ローラ(49)に対向して配置された一方向ローラ(44)とを備えている。一方向ローラ(44)は、紙幣が複数枚払出スタッカ装置(20)から排出されることを防止する。搬送装置(2)は、搬送通路(6)を形成する搬送ベルト(34)を駆動すると共に、判別搬送制御回路(10)に接続された搬送モータ(19)を備えている。また、搬送モータ(19)の正転により、紙幣は入口(7)から集積スタッカ装置(5)に向かって移動されると共に、ディフレクタ(12)は搬送ベルト(34)の駆動により閉鎖位置に回転される。搬送モータ(19)の正転によりディフレクタ(12)は搬送ベルト(34)の駆動により閉鎖位置に回転され、搬送モータ(19)の逆転によりディフレクタ(12)は、搬送ベルト(34)の駆動により開放位置に回転されると共に、紙幣が分岐通路(22)に向かって移動される。従って、単一の搬送モータ(19)を使用して搬送ベルト(34)及びディフレクタ(12)を駆動することができ、構造を簡素化できる。
【0012】
ディフレクタ(12)に接触する係止位置と、ディフレクタ(12)との接触が解除された分離位置との間で回転可能に配置された係止アーム(57)と、係止アーム(57)を係止位置と分離位置との間で駆動するソレノイド(72)とが設けられる。ソレノイド(72)が駆動されたとき、搬送モータ(19)が逆転されても係止アーム(57)がディフレクタ(12)に係止してディフレクタ(12)を閉鎖位置に保持し、ソレノイド(72)が駆動されないとき、搬送モータ(19)が逆転されたとき、係止アーム(57)が分離位置に移動する。
【0013】
係止アーム(57)は、先端に形成されたフック部(57a)を有し、ディフレクタ(12)はL形ラグ(12c)を有し、ソレノイド(72)が作動されたとき係止アーム(57)のフック部(57a)がディフレクタ(12)のL形ラグ(12c)に係合して、ディフレクタ(12)は閉鎖位置に保持される。ソレノイド(72)が作動されないと、係止アーム(57)のフック部(57a)とディフレクタ(12)のL形ラグ(12c)との係合が解除され、搬送モータ(19)が逆転されると、ディフレクタ(12)は開放位置に移動される。紙幣が入口(7)から集積スタッカ装置(5)に向かって移動されるとき、搬送モータ(19)は正転される。特定金種であると判定された紙幣が搬送通路(6)から分岐通路(22)を通り払出スタッカ装置(20)に搬送されるとき、搬送モータ(19)は逆転され、ディフレクタ(12)は開放位置に切り換えられる。払出スタッカ装置(20)から紙幣を払い出すとき、係止アーム(57)は、ソレノイド(72)によりディフレクタ(12)を閉鎖位置に保持する係止位置に保持される
【0014】
払出スタッカ装置(20)のケース(29)は、作動位置と非作動位置との間でシャフト(9)により搬送装置(2)のフレーム(8)に回転可能に取り付けられる。払出スタッカ装置(20)のケース(29)を開放位置に回転することにより、ジャミングした紙幣を容易に除去すると共に、紙幣をケース(29)内に直接補充することができる。判別搬送制御回路(10)は、特定金種以外の金種と判断した紙幣を集積スタッカ装置(5)に送り、集積スタッカ装置(5)に収納する。特定金種を設定することができかつ設定した金種を記憶する記憶手段と、記憶手段の出力と鑑別センサ(3)の検出信号とを比較して、これらが一致したときに、紙幣を払出スタッカ装置(20)に送る信号を搬送装置(2)に送出する比較手段とを金種判別手段に設けてもよい。ホトカプラ(36)と、プリズム(38)とを備え、ホトカプラ(36)は、搬送通路(6)の一方の側面に配置されかつ搬送通路(6)の幅方向に光ビームを発生する発光部(37)と、プリズム(38)により発光部(37)から180度の角度で方向転換された光線を受光する受光部(39)とを備える。ホトカプラ(36)により搬送通路(6)の幅方向に照射した光を受光することにより、紙幣の通過、紙幣の長さ又は紙幣に接続された異物を検出して、紙幣の不正引き抜きを防止することができる。
【0015】
搬送装置(2)は、センタリング装置(11)に設けられたセンタリング搬送装置(2a)と、紙幣鑑別装置(4)に設けられた鑑別搬送装置(2b)と、紙幣鑑別装置(4)と集積スタッカ装置(5)との間に設けられた中央搬送装置(2c)と、集積スタッカ装置(5)に設けられた後部搬送装置(2d)とを備えている。搬送通路(6)は、センタリング装置(11)内に形成されたセンタリング搬送通路(6a)と、紙幣鑑別装置(4)内に形成された鑑別搬送通路(6b)と、紙幣鑑別装置(4)と集積スタッカ装置(5)との間を連絡する中央搬送通路(6c)と、集積スタッカ装置(5)に形成された後部搬送通路(6d)とを備えた
【0016】
払出装置(48)は、受取ローラ(91)と、アイドルローラ(92)と、受取ローラ(91)とアイドルローラ(92)に捲回された払出ベルト(93)とを有する払出搬送装置(90)を備えている。払出搬送装置(90)は、払出スタッカ装置(20)から排出された紙幣を搬送通路(6)に送り、搬送通路(6)を通じて入口(7)から払い出すか又は払出スタッカ装置(20)から排出された紙幣を直接外部に排出する。
【0017】
分岐通路装置(21)の分岐通路(22)、払出搬送装置(90)の払出搬送通路(96)及び中央搬送通路(6c)はループ状に形成される。払出装置(48)は、押圧スプリング(82)により収納準備位置(35)側に押圧されかつケース(29)内に滑動可能に配置されたスライダ(29a)上に取り付けられる。スライダ(29a)は、ケース(29)の長孔(83)内に摺動可能に配置されたピン(84)を有し、ケース(29)内に収納される紙幣の枚数が増加すると、スライダ(29a)は収納準備位置(35)から離間して外側に移動する。
【0018】
この発明による紙幣取扱方法は、紙幣取扱装置の入口(7)から搬送装置(2)内に挿入された紙幣を搬送通路(6)に沿って移動させながら、鑑別センサ(3)の出力に基づいて判別搬送制御回路(10)により紙幣の真偽及び金種を判別する過程と、真札でかつ特定金種以外の金種と紙幣を判断したとき、搬送装置(2)を正転してディフレクタ(12)を閉鎖位置に保持して、搬送通路(6)を通じて集積スタッカ装置(5)に紙幣を搬送しそこに収納する過程と、真札で特定金種と紙幣を判断したとき、搬送装置(2)を逆転すると共に、ディフレクタ(12)を閉鎖位置から開放位置に切り換えて、搬送通路(6)から分岐通路(22)を通じて払出スタッカ装置(20)に送りそこに収納する過程と、特定金種の紙幣を払い出すとき、払出装置(48)を駆動して払出スタッカ装置(20)内の紙幣を払い出す過程とを含む。
【0019】
この発明の実施の形態では、払出装置(48)を駆動して払出スタッカ装置(20)内の紙幣を入口(7)又は他の排出口から払い出す過程、払出搬送装置(90)を駆動して払出スタッカ装置(20)から排出された紙幣を中央搬送通路(6c)に送る過程、入口(7)から払い出す過程、払出搬送装置(90)を駆動して払出スタッカ装置(20)から排出された紙幣を中央搬送通路(6c)に送る過程、不適正を判断した紙幣を集積スタッカ装置(5)内に収納する過程、判別搬送制御回路(10)により特定金種を複数種選択する過程、真紙幣と判別した複数の特定金種の紙幣を全て払出スタッカ装置(20)に収納する過程、払出装置(48)からディフレクタ(12)までの払出搬送通路(96)及び中央搬送通路(6c)上に設けた識別センサの信号により、払出スタッカ装置(20)から払い出された紙幣の金種を判別搬送制御回路(10)で識別する過程、判別搬送制御回路(10)からの払出信号に該当する特定金種の紙幣が中央搬送通路(6c)に排出された場合、ディフレクタ(12)を閉鎖位置にして入口(7)から払い出す過程、特定金種に該当しない場合には、ディフレクタ(12)を開放位置に回転して、分岐通路(22)を通じて紙幣を収納準備位置(35)に搬送し、再び払出スタッカ装置(20)に収納する過程を含んでもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明による紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法の実施の形態を図1〜図19について説明する。
【0021】
図1に示すように、この発明による紙幣取扱装置1は、下部に配置された集積スタッカ装置5、集積スタッカ装置5の上方に配置された払出スタッカ装置20、払出スタッカ装置20の上方に配置された紙幣鑑別装置4及び紙幣鑑別装置4の一方側に配置されたセンタリング装置11を収容するフレーム13を備えている。紙幣鑑別装置4と集積スタッカ装置5との間には紙幣を搬送する搬送通路6を形成する搬送装置2と、搬送通路6から分岐して形成されかつ搬送通路6と払出スタッカ装置20とを連絡する分岐通路装置21とが設けられる。搬送装置2は搬送通路6を形成する搬送ベルト34を駆動すると共に、判別搬送制御回路10に接続された搬送モータ19を備えている。
【0022】
図4〜図6に示すように、センタリング装置11は、搬送通路6に対しほぼ並行に配置されかつ搬送通路6の中心線6eから水平方向に互いに等距離に配置された一対の回転軸50と、搬送通路にある紙葉類を挟持するグリップ位置と紙葉類を解放するリリース位置との間で回転可能に各回転軸50に取り付けられた一対の押圧レバー51と、グリップ位置とリリース位置との間で押圧レバーを回転するレバー回転装置52と、搬送通路6に存在する紙葉類を検出して検出信号を発生する入口センサ53a及びトリガセンサ53bと、センタリング搬送装置2aと、下方搬送部54と上方搬送部55の間に取り付けられる案内プレート70とを有する。センタリング搬送装置2aは下方搬送部54と、上方搬送部55とを備えている。入口センサ53aは案内プレート70の前部に取り付けられて、紙幣が入口7に挿入されたことを検出し、トリガセンサ53bは案内プレート70の後部に取り付けられて、下方搬送部54と上方搬送部55とにより紙幣が所定の位置に搬送されたことを検出する。上方搬送部55は複数のプーリ58bと、各プーリ58bに捲回された搬送ベルト55aとを備えている。搬送ベルト55aは図示しない前部モータに駆動連結され、前部モータの回転により搬送ベルト55aが駆動され、入口7から挿入された紙幣を入口センサ53aからトリガセンサ53bに向かって搬送することができる。
【0023】
下方搬送部54は支軸56aに回転可能に支持された係止アーム57と、係止アーム57に回転可能に支持された複数のアイドルローラ58aと、係止アーム57に取り付けられかつ下方に突出するブラケット59とを備えている。押圧レバー51は、回転軸50に軸着された貫通孔61を有するボス60と、ボス60からほぼ垂直に延び出しかつコ字状断面の接触端部63が形成された垂直アーム部62と、ボス60からほぼ水平に延び出しかつ自重で下降する下方搬送部54のブラケット59が当接する当接端部65を有する傾斜アーム64とを有する。各ボス60に形成されたフック部66に引張スプリング67の両端が接続され、対向する接触端部63が互いに離間する方向でリリース位置に付勢される。上方搬送部55は支軸56bの周りに手動で上方に回転してジャミングした紙幣を除去することができる。
【0024】
レバー回転装置52はソレノイド72及びソレノイド72により作動されかつ係止アーム57にピン68により軸着されたプランジャ71を有するアクチュエータを備えている。通常では、ソレノイド72が非作動状態となり、図9に示すように、下方搬送部54は自重により下方に傾斜する状態に保持される。このとき、ブラケット59は下方に移動して傾斜アーム64の当接端部65に当接しかつ下方に押圧するので、引張スプリング67の弾力に抗して押圧レバー51は垂直アーム部62が内側に傾斜するグリップ位置に回転される。上方搬送部55は案内プレート70に並行な状態に保持される。この状態でフレーム13に形成された開口部13aを通じて紙幣が入口7に挿入されると、入口センサ53aが紙幣の挿入を検出する。入口センサ53aの検出信号は図示しない搬送制御回路に付与され、前部モータが回転される。これと同時に、搬送制御回路からソレノイド72に駆動信号が付与され、プランジャ71は係止アーム57を引張するため、下方搬送部54は図9に示す傾斜状態から図4及び図7に示す水平状態に回転される。これにより、紙幣はトリガセンサ53bに向かって搬送され、トリガセンサ53bが紙幣の先端を検出したとき、前部モータの駆動が停止され、紙幣の移動も停止される。
【0025】
その後、ソレノイド72の通電が停止され、プランジャ71は係止アーム57の引張を停止する。このため、下方搬送部54は自重により支軸56aを中心に回転し、前部は下方に傾斜するので、ブラケット59は傾斜アーム64の当接端部65に当接しかつ下方に押圧する。従って、引張スプリング67の弾力に抗して押圧レバー51の垂直アーム62が内側に傾斜するので、一対の接触端部63はリリース位置からグリップ位置まで互いに内側に移動する。従って、接触端部63が紙幣の両側縁を内側に押して、案内プレート70上に配置された紙幣の中心は搬送通路6の中心線6eに整合し紙幣のセンタリングが行われる。この場合に、押圧レバー51の接触端部63が紙幣の側縁に当接したときに、押圧レバー51の回転角度を検出して回転制御回路に検出信号を送出する位置センサを設けることができる。続いて、ソレノイド72が再び作動されて、下方搬送部54が水平状態に配置され、一対の接触端部63がリリース位置に移動し、紙幣はセンタリング装置11から紙幣鑑別装置4に送られる。
【0026】
紙幣鑑別装置4は、紙幣の光学的特徴を検出する光学センサ及び紙幣の磁気成分の分布を検出する磁気センサを含む鑑別センサ3及び鑑別センサ3の検出出力を受信して紙幣の真贋を判断すると共に、搬送装置2及び各部に対して制御信号を付与する判別搬送制御回路10と、紙幣鑑別装置4内で紙幣をセンタリング装置11のセンタリング搬送装置2aから中央搬送装置2cに送る鑑別搬送装置2bを備えている。紙幣が鑑別搬送装置2bを通過する間に鑑別センサ3によって紙幣の光学パターン及び磁気パターンが検出され、判別搬送制御回路10内に設けられた所定の光学パターン及び磁気パターンと比較される。検出した光学パターン及び磁気パターンが所定の光学パターン及び磁気パターンと一致すると、判別搬送制御回路10は紙幣を真札と判断して、中央搬送装置2cに紙幣を送る。同時に、判別搬送制御回路10は検出した光学パターン及び磁気パターンから紙幣の金種を判断する。判別搬送制御回路10内にプログラム制御で形成される金種判別手段は払出対象である特定金種の紙幣であることを判別する。メモリカード等の払出紙幣記憶装置によって予め設定された所定の金種と、挿入された紙幣が所定の金種であるか否か判断する金種比較手段が判別搬送制御回路10に設けられる。
【0027】
判別搬送制御回路10が所定の金種以外の紙幣と判断した場合、中央搬送装置2cに送られた紙幣は更に後部搬送装置2dに送られ、後部搬送通路6dに配置され、判別搬送制御回路10の出力により集積スタッカ装置5内に収納される。図示しないが、集積スタッカ装置5には、収納箱及び収納箱内に紙幣を押し込む押圧装置が設けられる。
判別搬送制御回路10が所定の金種の紙幣と判断した場合、中央搬送装置2cに送られた紙幣は分岐通路装置21を通じて分岐通路22に送られ、払出スタッカ装置20に収納される。
【0028】
分岐通路装置21は、搬送通路6の中央搬送通路6cと分岐通路22との分岐点に設けられかつ入口7と集積スタッカ装置5との間の搬送通路6に沿って紙幣を移動する閉鎖位置と、搬送通路6から払出スタッカ装置20に偏向する開放位置との間で移動可能なディフレクタ12を備えている。また、中央搬送通路6cには紙幣の先端の通過を検出して、判別搬送制御回路10に検出信号を発生するホトカプラにより構成される先端検出センサ18が設けられる。中央搬送通路6cを通る紙幣の先端が先端検出センサ18を通過したとき、先端検出センサ18の検出信号により判別搬送制御回路10は搬送装置2に停止信号を送出して、搬送装置2を停止し、紙幣を一時的に中央搬送通路6cのエスクロウ位置に保持する。
【0029】
ディフレクタ12は、鑑別搬送通路6bと中央搬送通路6cとの間で円滑に紙幣を移動すると共に、中央搬送通路6cから分岐通路22への移動を阻止する図2に示す閉鎖位置と、鑑別搬送通路6bと中央搬送通路6cとの間での紙幣の移動を阻止すると共に、中央搬送通路6cから分岐通路22に紙幣を円滑に搬送する図9に示す開放位置との間で回転可能に軸23に軸着される。図9に示すように、ディフレクタ12が開放位置にあると、分岐通路22への開放通路12aが形成される。また、紙幣鑑別装置4から中央搬送通路6cに円滑に紙幣を受け取るローラ23aが軸23に回転可能に取り付けられる。分岐通路装置21は、一対のローラ45、46と、ローラ45、46に捲回された搬送ベルト27と、ローラ45、46と対向して配置された押圧ローラ45a、46aと、収納準備位置35を形成する一対の案内板35a、35bと、収納準備位置35に紙幣が配置されたことを検出する検出センサ17とを有する。検出センサ17は収納準備位置35に供給される紙幣の後端部を検出するホトカプラである。
【0030】
図8に示すように、軸23には搬送ベルト34が捲回されたローラ23aと一対のディフレクタ12が回転可能に取り付けられ、一対のディフレクタ12は連結部材12bにより互いに連結され、同時に回転する。ローラ23aと各ディフレクタ12との間に押圧スプリング23bがスプリングクラッチとして配置されるので、ローラ23の回転力がディフレクタ12に伝達される。搬送ベルト34及びローラ23aが正転すると、押圧スプリング23bによってディフレクタ12に正方向の回転力が伝達され、ディフレクタ12は閉鎖位置に回転される。ディフレクタ12が閉鎖位置に回転すると、ディフレクタ12は図示しないストッパに当接してそれ以上の回転が阻止され、押圧スプリング23bがディフレクタ12に対し滑りながら、ディフレクタ12は所定の閉鎖位置に保持される。逆に、搬送ベルト34及びローラ23aが逆転すると、押圧スプリング23bによってディフレクタ12に逆方向の回転力が伝達され、ディフレクタ12は開放位置に回転される。ディフレクタ12が開放位置に回転すると、ディフレクタ12は図示しないストッパに当接してそれ以上の回転が阻止され、押圧スプリング23bがディフレクタ12に対し滑りながら、ディフレクタ12は所定の開放位置に保持される。
【0031】
図10及び図11に示すように、係止アーム57の先端にフック部57aが形成され、ディフレクタ12にL形ラグ12cが形成される。ソレノイド72が作動されないと、フック部57aがディフレクタ12のL形ラグ12cに係止されないので、搬送モータ19が逆転されると、図10に示すように、ディフレクタ12は開放位置に移動される。これに対して、図11に示すように、ディフレクタ12が閉鎖位置にあるとき、ソレノイド72が作動されると、係止アーム57の先端に形成されたフック部57aがディフレクタ12のL形ラグ12cに係止する。このため、ソレノイド72が作動される間、搬送モータ19が逆転しても、ディフレクタ12は閉鎖位置に保持される。
【0032】
次に、搬送装置2に逆転信号を送ると同時に、ソレノイド72をオフ状態に切り換える。搬送モータ19が正転されるとき、紙幣は入口7から集積スタッカ装置5に向かって移動されるが、搬送モータ19が逆転されるとき、ディフレクタ12は閉鎖位置から開放位置に切り換えられる。従って、単一の搬送モータ19を使用して搬送装置2の駆動及びディフレクタ12の駆動を行うことができ、構造を簡素化することができる。閉鎖位置と開放位置との間でディフレクタ12を切り換えることにより、搬送通路6を短縮すると共に、紙幣を集積スタッカ装置5又は払出スタッカ装置20のいずれかに確実に収納することができる。また、ソレノイド72をオフ状態に切り換えると、ディフレクタ12が開放位置に回転され、開放通路12aが形成される。このため、搬送装置2に逆転信号を送出すると、中央搬送通路6cのエスクロウ位置に一時的に保持された紙幣は、開放通路12a、分岐通路22を通り収納準備位置35に移動され、位置センサ17により紙幣の後端部の通過が検出される。収納準備位置35に移動された紙幣は払出スタッカ装置20内に収納される。
【0033】
払出スタッカ装置20は、特定金種の紙幣を収納するケース29と、分岐通路22からケース29内に紙幣を押圧する押圧装置24と、判別搬送制御回路10から駆動信号を受信して押圧装置24を駆動する収納モータ25とを備えている。押圧装置24は、収納モータ25に駆動連結された歯車装置26と、歯車装置26にカム連結された押圧プレート28とを備えている。歯車装置26は互いに噛み合いかつ収納モータ25により駆動される一対の押圧歯車26a、26bを備えている。各押圧歯車26a、26bは、側面に取り付けられたピン30を備え、押圧プレート28は歯車装置26のピン30が遊嵌される長孔31を有する。図示しないが、紙幣の幅方向に配置された一対の押圧プレート28はいずれも長孔31を介してピン30に作動連結される。また、押圧プレート28にケース29に対する押圧運動を行うため、フレーム13に固定されたピン13bを嵌合する長孔28aが形成される。収納モータ25が一方向に回転されると、一対の押圧歯車26a、26bが回転され、ピン30が円運動を行う。このため、図13に示す初期の待機位置にある押圧プレート28は、図14及び図15に示すように、ケース29に向かって移動し、収納準備位置35に移動された紙幣は押圧プレート28の移動により払出スタッカ装置20内に収納される。その後、収納モータ25が逆転すると、押圧歯車26a、26bが逆方向に回転し、収納準備位置35に搬送される次の紙幣に備えて、押圧プレート28は初期の待機位置に戻される。歯車装置26を使用することにより部品数を削減して構造の簡素化及び組立の容易化を図ることができる。
【0034】
払出装置48は、歯車装置26とは反対側で払出スタッカ装置20のケース29に取り付けられかつ判別搬送制御回路10の払出信号を受信したときに、ケース29に収納された紙幣を繰り出す排出モータ40と、排出モータ40と駆動連結されかつ払出スタッカ装置20に収納された紙幣を順次送り出す排出ローラ42と、中間歯車43を介して排出ローラ42に作動連結された払出ローラ49と、払出ローラ49に対向して配置された一方向ローラ44とを備えている。払出装置48は、押圧スプリング82により収納準備位置35側に押圧されかつケース29内に滑動可能に配置されたスライダ29a上に取り付けられる。スライダ29aは、ケース29の長孔83内に摺動可能に配置されたピン84を有し、長孔83はスライダ29aの滑動範囲を決定する。このため、ケース29内に収納される紙幣の枚数が増加すると、スライダ29aは収納準備位置35から離間して外側に移動する。
【0035】
一方向ローラ44の回転軸44aは押圧スプリング44bにより払出ローラ49側に押圧されるので、一方向ローラ44は常時払出ローラ49に押圧される。一方向ローラ44は、ワンウエイクラッチが設けられるため、払出ローラ49が回転しても払出ローラ49の回転に追従する方向には回転せず、逆方向には回転する。このため、払出ローラ49と一方向ローラ44との間に排出ローラ42から紙幣が供給されたとき、払出ローラ49は払出搬送装置90に紙幣を送り出すと共に、一方向ローラ44によって複数枚の紙幣が同時に払出スタッカ装置20から排出されることを防ぐ機能がある。
【0036】
また、払出装置48に設けられた払出搬送装置90は受取ローラ91と、アイドルローラ92と、受取ローラ91とアイドルローラ92に捲回された払出ベルト93とを有する。受取ローラ91には、一方向ローラ94が押圧スプリング94aにより受取ローラ91に対し押圧され、払出ベルト93は搬送モータ19が逆転することにより駆動される。また、図1に示すように、払出ベルト93に隣接して払出検知センサ95は払出ベルト93に沿って搬送される紙幣の先端を検出する。
【0037】
払出装置48は、判別搬送制御回路10から払出信号を受信したとき、払出スタッカ装置20から特定金種の紙幣を払い出す。即ち、判別搬送制御回路10から払出信号を受けたとき、排出モータ40が駆動され、排出ローラ42が回転され、ケース29内で最外側に配置された紙幣が排出ローラ42により一方向ローラ44と払出ローラ49との間に供給される。払出ローラ49は払出搬送装置90に紙幣を送り出すと共に、一方向ローラ44によって複数枚の紙幣が同時に払出スタッカ装置20から排出されることを防止する。払出搬送装置90に送られた紙幣は、受取ローラ91と一方向ローラ94との間に挟持され、払出ベルト93によりアイドルローラ92を通り中央搬送通路6cに送られる。更に、紙幣は中央搬送装置2c、鑑別搬送装置2b及びセンタリング搬送装置2aにより、中央搬送通路6cから鑑別搬送通路6b及びセンタリング搬送通路6aを通り、入口7から排出され、紙幣取扱装置1から払い出される。このとき、ソレノイド72が作動され、係止アーム57の先端に形成されたフック部57aがディフレクタ12のL形ラグ12cに係止するため、ソレノイド72が作動される間、搬送モータ19が逆転しても、ディフレクタ12は閉鎖位置に保持されるので、紙幣は閉鎖位置にあるディフレクタ12を通過して入口7に移動される。
【0038】
本実施の形態では、分岐通路装置21を通り搬送装置6内の紙幣を払出スタッカ装置20内に収納するので、搬送通路6が短縮化され、紙幣取扱装置1の構造を小型化すると共に、搬送通路6を通る紙幣のジャミングを防止することができる。また、払出スタッカ装置20に特定金種の紙幣を収納して、必要があるとき、払出スタッカ装置20から特定金種の紙幣を迅速に払い出すことができる。
【0039】
ケース29は、図1に示す作動位置と図9に示す非作動位置との間でシャフト9により搬送装置2のフレーム8に回転可能に取り付けられる。払出スタッカ装置20のケース29を開放位置に回転することにより、ジャミングした紙幣を容易に除去すると共に、紙幣をケース29内に直接補充することができる。図5及び図9に示すように、払出スタッカ装置20のケース29の両側面29a、29bには長孔29cが形成され、長孔29cにシャフト80が配置される。シャフト80は一対の引張スプリング81によりケース29の上端に向かって付勢される。ケース29が図1に示す作動位置に移動されると、シャフト80がフレーム13に形成された傾斜面13bに当接した後、引張スプリング81の弾力に抗して凹部13cにワンタッチで嵌合される。ケース29をフレーム13から外すとき、シャフト80を手動で下方に移動することにより、シャフト80と凹部13cとの係合が解除されるので、図1の作動位置から図9の非作動位置にケース29をシャフト9の周りで回転することができる。
【0040】
図16は紙幣鑑別装置1に使用する判別搬送制御回路10及び判別搬送制御回路10の入力側及び出力側に接続された各装置の接続状態を表すブロック図を示す。
判別制御回路10の各入力端子には、入口7に設けられ紙幣の挿入を検出する入口センサ53a及びトリガセンサ53bと、搬送通路6に隣接して配置され紙幣の特徴を検出する鑑別センサ3と、中央搬送通路6cに搬送されたことを検出する先端検知センサ18と、分岐通路22に搬送された紙幣が払出スタッカ装置20の収納位置に達したか否かを検出する収納位置検出センサ17と、払出装置48により紙幣が払出スタッカ装置20から排出されたか否かを検出する払出検知センサ95とが接続される。また、判別搬送制御回路10には紙幣の識別データ及び紙幣の金種を記憶するデータ記憶装置(ROM)47が接続され、判別搬送制御回路10はアドレス信号を付与してデータ記憶装置47から所望のデータを取り出すことができる。判別搬送制御回路10の各出力端子には、ディフレクタ12を切り換えると共に、下方搬送部54を駆動するソレノイド72と、紙幣を搬送する搬送モータ19と、払出対象紙幣を払出スタッカ装置20に収納する収納モータ25と、払出スタッカ装置20に設けられかつ払出スタッカ装置20に収納された払出対象紙幣を繰り出す排出モータ40とが接続される。
【0041】
図18は払出スタッカ装置20に紙幣を収納する動作シーケンスのフローチャートを示す。
ステップ100のスタートからステップ101に進み、紙幣が挿入されると。ステップ102で入口センサ53aがオンしたらステップ103へ進み、搬送モータ19が正転され、ソレノイド72がオンとなり、紙幣はセンタリング搬送通路6a内に引張される。紙幣の先端がトリガセンサ53bに達したとき、前部モータの駆動が停止され、紙幣の移動も停止される。その後、ソレノイド72の通電が停止され、プランジャ71は係止アーム57の引張を停止する。このため、下方搬送部54は自重により支軸56aを中心に回転し、前部は下方に傾斜するので、ブラケット59は傾斜アーム64の当接端部65に当接しかつ下方に押圧する。従って、引張スプリング67の弾力に抗して押圧レバー51の垂直アーム62が内側に傾斜して、一対の接触端部63はリリース位置からグリップ位置まで互いに内側に移動する。従って、接触端部63が紙幣の両側縁を内側に押して、案内プレート70上に配置された紙幣の中心は搬送通路6の中心線6eに整合し紙幣のセンタリングが行われた後、ソレノイド72が再び作動されて、下方搬送部54が水平状態に配置され、一対の接触端部63がリリース位置に移動し、紙幣はセンタリング装置11から紙幣鑑別装置4に送られる。
その後、紙幣は鑑別搬送装置2bに送られ、紙幣が鑑別搬送通路6bを通過する間に鑑別センサ3によって紙幣の光学パターン及び磁気パターンが検出され、サンプリング処理(ステップ104)が行われ、データ記憶装置47内に設けられた所定の光学パターン及び磁気パターンと比較され挿入された紙幣の真偽判定を行う(ステップ105)。このように、紙幣取扱装置の入口7から搬送装置2内に挿入された紙幣を搬送通路6に沿って移動させながら、紙幣の真偽及び金種を判別することができる。ステップ105において、判別搬送制御回路10が真札と判断しないとき、搬送モータ19が逆転され(ステップ106)、紙幣は入口7に返却される(ステップ107)と共に、搬送モータ19の作動が停止される。
【0042】
ステップ109において、所定の金種以外の紙幣であるとき、鑑別搬送装置2b、中央搬送装置2c及び後部搬送装置2dを駆動して、鑑別搬送通路6b及び中央搬送通路6cを通り後部搬送通路6dに紙幣を搬送した後、集積スタッカ装置5に特定金種以外の金種の紙幣を収納し(ステップ110)、搬送モータ2の作動を停止する。
ステップ109において、判別搬送制御回路10は紙幣が所定の金種であると判断したとき、鑑別搬送通路6bから排出された紙幣の先端が先端検知センサ18に達したか否か判断する(ステップ112)。紙幣の先端が先端検知センサ18に達すると、ソレノイド72が作動され、ディフレクタ12が閉鎖位置から開放位置に移動され、開放通路12aが形成される。その後、搬送モータ19が逆転され、中央搬送通路6c内の紙幣は分岐通路22を通り収納準備位置35に移動される。紙幣の後端部が収納位置検出センサ17を通過すると、紙幣が収納準備位置35に達したと判断して(ステップ116)、判別搬送制御回路10は収納モータ25を駆動して、特定金種の紙幣を払出スタッカ装置20内に収容する(ステップ118)。その後、ソレノイド72の作動を停止して、ディフレクタ12を閉鎖位置に切り換えて作動を停止する(ステップ120)。
【0043】
図18は払出スタッカ装置20に収納された所定の金種の紙幣を払出す動作シーケンスのフローチャートを示す。
ステップ121のスタートからステップ122に進み、判別搬送制御回路10から払出スタッカ装置20に払出要求がある場合、搬送モータ19を逆転し(ステップ123)、払出スタッカ装置20内の排出モータ40を駆動する(ステップ124)。払出検知センサ95は紙幣が払出スタッカ装置20から払い出されたかどうか監視し(ステップ125)、払出検知センサ95がオンすると、排出モータ40を停止する(ステップ126)。
【0044】
次に、判別搬送制御回路10は、ステップ127において、払出スタッカ装置20から払い出された紙幣が払出紙幣として適正かどうか判別する。これは、払出検知センサ95によってそこを通る紙幣が所定の長さを有するか否か判断し、例えば真札であっても破損して所定の長さを有しない紙幣は不適正紙幣と判断する。ステップ127で適正紙幣と判断されると、紙幣は中央搬送通路6c、鑑別搬送通路6b及びセンタリング搬送通路6aを通り入口に払い出される。
【0045】
ステップ127において不適正紙幣と判断されると、紙幣は中央搬送通路6cに送られる。紙幣の後端部が先端検知センサ18を通過した後、搬送モータ19を正転し(ステップ128)、中央搬送通路6cから後部搬送通路6dに送った後、紙幣を集積スタッカ装置5内に収納し(ステップ129)、搬送モータ19の作動を停止する。
【0046】
この発明の実施の形態は変更が可能である。例えば、中央搬送装置2c、鑑別搬送装置2b及びセンタリング搬送装置2aにより、中央搬送通路6cから鑑別搬送通路6b及びセンタリング搬送通路6aを通り、入口7から紙幣を排出する代わりに、払出装置48により紙幣取扱装置1から直接排出口に払い出してもよい。
【0047】
図17に示すように、ホトカプラ36と、プリズム38とを設けてもよく、ホトカプラ36は、搬送通路6の一方の側面に配置されかつ搬送通路6の幅方向に光ビームを発生する発光部37と、プリズム38により発光部37から180度の角度で方向転換された光線を受光する受光部39とを備えた引き抜き検出装置を有する。ホトカプラ36により搬送通路6の幅方向に照射した光を受光することにより、紙幣の通過、紙幣の長さ又は紙幣に接続された異物を検出して、紙幣の不正引き抜きを防止することができる。
【0048】
この発明の実施の形態は前記の例に限定されず、変更が可能である。例えば、特定金種を複数種選択し、真紙幣と判別した複数の特定金種の紙幣を全て払出スタッカ装置20に収納することもできる。分岐通路装置21の分岐通路22、払出搬送装置90の払出搬送通路96及び中央搬送通路6cはループ状に形成される。払出装置48からディフレクタ12までの払出搬送通路96及び中央搬送通路6c上に識別センサを設け、払出スタッカ装置20から払い出された紙幣の金種を識別センサの信号により判別搬送制御回路10で識別する。判別搬送制御回路10からの払出信号に該当する特定金種の紙幣が中央搬送通路6cに排出された場合、ディフレクタ12を閉鎖位置にして入口7から払い出す。特定金種に該当しない場合には、ディフレクタ12を開放位置に回転して、分岐通路22を通じて紙幣を収納準備位置35に搬送し、再び払出スタッカ装置20に収納することもできる。この場合、機構上の設計変更を必要とせず、判別搬送制御回路10に搭載するソフトウエアプログラムの変更だけで対応できる利点がある。
【0049】
【発明の効果】
この発明では、部品数が少なく、簡易に構成されジャミングの少ない紙幣払出機構を備えた紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による実施の形態を示す紙幣取扱装置の断面図
【図2】 図1に示す紙幣取扱装置の上部の断面図
【図3】 図1に示す払出スタッカ装置の断面図
【図4】 センタリング装置の断面図
【図5】 センタリング装置の正面図
【図6】 センタリング装置の押圧レバーを示す断面図
【図7】 センタリング装置の拡大断面図
【図8】 ディフレクタの取付状態を示す側面図
【図9】 紙幣取扱装置から払出スタッカ装置を開く場合の断面図
【図10】 係止アームとディフレクタとの係合が解除された状態を示す断面図
【図11】 係止アームがディフレクタに係合した状態を示す断面図
【図12】 押圧装置の正面図
【図13】 押圧プレートが初期の位置にある押圧装置の断面図
【図14】 押圧プレートが押し出される中間の位置にある押圧装置の断面図
【図15】 押圧プレートを完全に押し出した状態を示す断面図
【図16】 この発明による紙幣取扱装置の電気回路を示すブロック図
【図17】 引き抜き検出装置の平面図
【図18】 払出スタッカ装置に収納する動作シーケンスを示すフローチャート
【図19】 払出スタッカ装置から紙幣を払出す動作シーケンスを示すフローチャート
【符号の説明】
1・・紙幣取扱装置、 2・・搬送装置、 2a・・センタリング搬送装置、 2b・・鑑別搬送装置、 2c・・中央搬送装置、 2d・・後部搬送装置、 3・・鑑別センサ、 4・・紙幣鑑別装置、 5・・集積スタッカ装置、 6・・搬送通路、 6a・・センタリング搬送通路、 6b・・鑑別搬送通路、 6c・・中央搬送通路、 6d・・後部搬送通路、 6e・・中心線、 7・・入口、 10・・判別搬送制御回路、 11・・センタリング装置、 12・・ディフレクタ、 12a・・開放通路、 13・・フレーム、 13a・・開口部、 16・・収納装置、 17・・収納位置検出センサ、 18・・先端検知センサ、 19・・搬送モータ、 20・・払出スタッカ装置、 21・・分岐通路装置、 22・・分岐通路、 23・・軸、 23a・・ローラ、 24・・押圧装置、 25・・収納モータ、 26・・歯車装置、 26a、26b・・押圧歯車、 27・・搬送ベルト、 28・・押圧プレート、 29・・ケース、 30・・ピン、 31・・長孔、 34・・搬送ベルト、 35・・収納準備位置、 35a、35b・・案内板、 36・・押し板、 38・・プリズム、 39・・受光部、 40・・排出モータ、 42・・排出ローラ、 44・・一方向ローラ、 45、46・・ローラ、 47・・データ記憶装置(ROM)、 48・・払出装置、 50・・回転軸、 51・・押圧レバー、 52・・レバー回転装置、 53a・・入口センサ、 53b・・トリガセンサ、 54・・下方搬送部、 55・・上方搬送部、 56a・・支軸、 56b・・支軸、 57・・係止アーム、 58a・・アイドルローラ、 58b・・プーリ、 59・・ブラケット、 60・・ボス、 61・・貫通孔、 62・・垂直アーム、 63・・接触端部、 64・・傾斜アーム、 65・・当接端部、 66・・フック部、 67・・引張スプリング、 70・・案内プレート、 71・・プランジャ、 72・・ソレノイド、 80・・シャフト、 81・・引張スプリング、 90・・払出搬送装置、 91・・受取ローラ、 92・・アイドルローラ、 93・・払出ベルト、 94・・一方向ローラ、 94a・・押圧スプリング、 95・・払出検知センサ、 96・・払出搬送通路、

Claims (29)

  1. 紙幣を搬送する搬送通路を形成すると共に、搬送通路の一端に設けられた入口から挿入された紙幣を搬送通路に沿って搬送する搬送装置と、搬送通路に隣接して配置されかつ搬送通路に沿って移動する紙幣からの検出信号を発生する鑑別センサと、鑑別センサの検出信号を受信して紙幣の真偽を判定すると共に、搬送装置の駆動を制御する判別搬送制御回路と、搬送通路から供給される真札と判断された紙幣を収納する集積スタッカ装置とを有する紙幣取扱装置において、
    真札かつ特定金種と判断された紙幣を搬送通路から受け取って保管する払出スタッカ装置と、
    搬送通路から分岐して形成されかつ搬送通路と払出スタッカ装置とを連絡する分岐通路装置と、
    判別搬送制御回路から受信した支払信号に対応して払出スタッカ装置に保管された紙幣を払出スタッカ装置から排出する払出装置と、
    判別搬送制御回路に設けられかつ搬送される紙幣が鑑別センサの検出信号に基づいて特定金種であるか否かを判別する金種判別手段とを備え、
    搬送装置は、搬送通路を形成する搬送ベルトを駆動すると共に、判別搬送制御回路に接続された搬送モータを備え、
    分岐通路装置は、搬送通路と分岐通路との分岐点に設けられかつ入口と集積スタッカ装置との間の搬送通路に沿って紙幣を移動する閉鎖位置と、搬送通路から払出スタッカ装置に偏向する開放位置との間で移動可能なディフレクタを備え、
    紙幣が入口から集積スタッカ装置に向かって移動されるとき、搬送モータは、正転され、
    金種判別手段が特定金種であると判定したとき、搬送装置の逆転によりディフレクタは、閉鎖位置から開放位置に切り換えられ、紙幣は、搬送通路から開放位置にあるディフレクタの開放通路及び分岐通路を通り払出スタッカ装置内に収納され、
    払出装置は、判別搬送制御回路から払出信号を受信したとき、払出スタッカ装置から特定金種の紙幣を払い出すことを特徴とする紙幣取扱装置。
  2. 払出スタッカ装置は、特定金種の紙幣を収納するケースと、
    分岐通路からケース内に紙幣を押圧する押圧装置と、
    判別搬送制御回路から駆動信号を受信して押圧装置を駆動する収納モータとを備えた請求項1に記載の紙幣取扱装置。
  3. 押圧装置は、収納モータに駆動連結された歯車装置と、
    歯車装置にカム連結された押圧プレートとを備え、
    収納モータを回転することにより分岐通路の収納準備位置に配置された紙幣をケース内に押圧する請求項2に記載の紙幣取扱装置。
  4. 歯車装置は、側面に取り付けられたピンを備え、押圧プレートは歯車装置のピンが遊嵌される長孔を有する請求項3に記載の紙幣取扱装置。
  5. 歯車装置は、互いに噛み合いかつ収納モータにより駆動される一対の押圧歯車を備え、各押圧歯車は押圧プレートの長孔に遊嵌されるピンを側面部に有する請求項4に記載の紙幣取扱装置。
  6. 払出装置は、収納準備位置とは反対側で払出スタッカ装置のケースに取り付けられ、判別搬送制御回路の払出信号を受信したときに、払出スタッカ装置のケースに収納された紙幣を順次送り出す排出ローラと、排出ローラに駆動連結された排出モータとを備え、ケース内に収納した順番で紙幣を排出ローラにより取り出す請求項3に記載の紙幣取扱装置。
  7. 払出装置は、中間歯車を介して排出ローラに作動連結された払出ローラと、払出ローラに対向して配置された一方向ローラとを備えた請求項6に記載の紙幣取扱装置。
  8. 搬送モータの正転によりディフレクタは搬送ベルトの駆動により閉鎖位置に回転され、
    搬送モータの逆転によりディフレクタは搬送ベルトの駆動により開放位置に回転される請求項1に記載の紙幣取扱装置。
  9. ディフレクタに接触する係止位置と、ディフレクタとの接触が解除された分離位置との間で回転可能に配置された係止アームと、係止アームを係止位置と分離位置との間で駆動するソレノイドとを備え、
    ソレノイドが駆動されたとき、搬送モータが逆転されても係止アームがディフレクタに係止してディフレクタを閉鎖位置に保持し、
    ソレノイドが駆動されないとき、搬送モータが逆転されたとき、係止アームが分離位置に移動する請求項8に記載の紙幣取扱装置。
  10. 係止アームは、先端に形成されたフック部を有し、ディフレクタはL形ラグを有し、
    ソレノイドが作動されたとき係止アームのフック部がディフレクタのL形ラグに係合して、ディフレクタは閉鎖位置に保持され、
    ソレノイドが作動されないと、係止アームのフック部とディフレクタのL形ラグとの係合が解除され、搬送モータが逆転されると、ディフレクタは開放位置に移動される請求項9に記載の紙幣取扱装置。
  11. 払出スタッカ装置から紙幣を払い出すとき、係止アームは、ソレノイドによりディフレクタを閉鎖位置に保持する係止位置に保持される請求項9に記載の紙幣取扱装置。
  12. 払出スタッカ装置のケースは、作動位置と非作動位置との間でシャフトにより搬送装置のフレームに回転可能に取り付けられた請求項2に記載の紙幣取扱装置。
  13. 判別搬送制御回路は、特定金種以外の金種と判断した紙幣を集積スタッカ装置に送り、集積スタッカ装置に収納する請求項1に記載の紙幣取扱装置。
  14. 金種判別手段は、特定金種を設定することができかつ設定した金種を記憶する記憶手段を有し、記憶手段の出力と鑑別センサの検出信号とを比較して、これらが一致したときに、紙幣を払出スタッカ装置に送る信号を搬送装置に送出する比較手段とを有する請求項1に記載の紙幣取扱装置。
  15. 記憶手段は、メモリカードである請求項14に記載の紙幣取扱装置。
  16. ホトカプラと、プリズムとを備え、ホトカプラは、搬送通路の一方の側面に配置されかつ搬送通路の幅方向に光ビームを発生する発光部と、プリズムにより発光部から180度の角度で方向転換された光線を受光する受光部とを備えた請求項1に記載の紙幣取扱装置。
  17. 搬送装置は、センタリング装置に設けられたセンタリング搬送装置と、紙幣鑑別装置に設けられた鑑別搬送装置と、紙幣鑑別装置と集積スタッカ装置との間に設けられた中央搬送装置と、集積スタッカ装置に設けられた後部搬送装置とを備えた請求項1に記載の紙幣取扱装置。
  18. 搬送通路は、センタリング装置内に形成されたセンタリング搬送通路と、紙幣鑑別装置内に形成された鑑別搬送通路と、紙幣鑑別装置と集積スタッカ装置との間を連絡する中央搬送通路と、集積スタッカ装置に形成された後部搬送通路とを備えた請求項17に記載の紙幣取扱装置。
  19. 払出装置は、受取ローラと、アイドルローラと、受取ローラとアイドルローラに捲回された払出ベルトとを有する払出搬送装置を備えた請求項1に記載の紙幣取扱装置。
  20. 払出搬送装置は、払出スタッカ装置から排出された紙幣を搬送通路に送り、搬送通路を通じて入口から払い出す請求項19に記載の紙幣取扱装置。
  21. 払出搬送装置は、払出スタッカ装置から排出された紙幣を直接外部に排出する請求項19に記載の紙幣取扱装置。
  22. 分岐通路装置の分岐通路、払出搬送装置の払出搬送通路及び中央搬送通路はループ状に形成される請求項20に記載の紙幣取扱装置。
  23. 払出装置は、押圧スプリングにより収納準備位置側に押圧されかつケース内に滑動可能に配置されたスライダ上に取り付けられる請求項2に記載の紙幣取扱装置。
  24. スライダは、ケースの長孔内に摺動可能に配置されたピンを有し、ケース内に収納される紙幣の枚数が増加すると、スライダは収納準備位置から離間して外側に移動する請求項23に記載の紙幣取扱装置。
  25. 紙幣取扱装置の入口から搬送装置内に挿入された紙幣を搬送通路に沿って移動させながら、鑑別センサの出力に基づいて判別搬送制御回路により紙幣の真偽及び金種を判別する過程と、
    判別搬送制御回路が真札でかつ特定金種以外の金種と紙幣を判断したとき、搬送装置を正転してディフレクタを閉鎖位置に保持して、搬送通路を通じて集積スタッカ装置に紙幣を搬送しそこに収納する過程と、
    判別搬送制御回路が真札で特定金種と紙幣を判断したとき、搬送装置を逆転すると共に、ディフレクタを閉鎖位置から開放位置に切り換えて、搬送通路から分岐通路を通じて払出スタッカ装置に送りそこに収納する過程と、
    特定金種の紙幣を払い出すとき、払出装置を駆動して払出スタッカ装置内の紙幣を払い出す過程とを含むことを特徴とする紙幣取扱方法。
  26. 払出装置を駆動して払出スタッカ装置内の紙幣を入口又は他の排出口から払い出す過程とを含む請求項25に記載の紙幣取扱方法。
  27. 払出搬送装置を駆動して払出スタッカ装置から排出された紙幣を中央搬送通路に送る過程と、入口から払い出す過程とを含む請求項25に記載の紙幣取扱方法。
  28. 払出搬送装置を駆動して払出スタッカ装置から排出された紙幣を中央搬送通路に送る過程と、
    不適正を判断した紙幣を集積スタッカ装置内に収納する過程とを含む請求項25に記載の紙幣取扱方法。
  29. 判別搬送制御回路により特定金種を複数種選択する過程と、真紙幣と判別した複数の特定金種の紙幣を全て払出スタッカ装置に収納する過程と、払出装置からディフレクタまでの払出搬送通路及び中央搬送通路上に設けた識別センサの信号により、払出スタッカ装置から払い出された紙幣の金種を判別搬送制御回路で識別する過程と、判別搬送制御回路からの払出信号に該当する特定金種の紙幣が中央搬送通路に排出された場合、ディフレクタを閉鎖位置にして入口から払い出す過程と、特定金種に該当しない場合には、ディフレクタを開放位置に回転して、分岐通路を通じて紙幣を収納準備位置に搬送し、再び払出スタッカ装置に収納する過程とを含む請求項25に記載の紙幣取扱方法。
JP32726198A 1998-11-17 1998-11-17 紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法 Expired - Fee Related JP3710301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32726198A JP3710301B2 (ja) 1998-11-17 1998-11-17 紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32726198A JP3710301B2 (ja) 1998-11-17 1998-11-17 紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000149089A JP2000149089A (ja) 2000-05-30
JP3710301B2 true JP3710301B2 (ja) 2005-10-26

Family

ID=18197151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32726198A Expired - Fee Related JP3710301B2 (ja) 1998-11-17 1998-11-17 紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3710301B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1149362A1 (en) * 1999-02-02 2001-10-31 Cashcode Company Inc. Banknote centering device for a validator
US8276734B2 (en) 2001-03-21 2012-10-02 Japan Cash Machine, Co., Ltd. Bill validator with centering device
JP4566543B2 (ja) 2003-10-10 2010-10-20 日本金銭機械株式会社 有価紙葉鑑別装置
JP5081508B2 (ja) * 2007-06-29 2012-11-28 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 紙葉類取扱装置および紙葉類処理システム
JP5091593B2 (ja) * 2007-09-03 2012-12-05 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 紙幣処理装置
JP5091619B2 (ja) * 2007-10-24 2012-12-05 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 紙幣処理装置
JP5119530B2 (ja) * 2007-11-30 2013-01-16 旭精工株式会社 紙幣識別収納装置の一時保留装置
JP5124254B2 (ja) * 2007-12-07 2013-01-23 株式会社ユニバーサルエンターテインメント 紙幣処理装置
JP2013054785A (ja) * 2012-12-19 2013-03-21 Lecip Holdings Corp 紙幣還流式運賃箱
CN107170110B (zh) * 2017-04-06 2024-01-02 延安大学 一种纸币分离机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000149089A (ja) 2000-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4358481B2 (ja) 硬貨入出金機
US20100062701A1 (en) Coin depositing and dispensing machine
JP2000076517A (ja) 貨幣入出金装置
JP3710301B2 (ja) 紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法
JP5142637B2 (ja) 貨幣入出金機
JP4341578B2 (ja) 硬貨処理装置
JP4542669B2 (ja) コイン処理装置
JP3755803B2 (ja) 紙幣取扱装置及び紙幣取扱方法
JPS6160195A (ja) 硬貨入出金機
JP3558856B2 (ja) 紙幣入出金機
JP3080774B2 (ja) 硬貨処理装置
JPH0755652Y2 (ja) 紙幣識別装置
JP4375279B2 (ja) 釣銭払出機
JP4753271B2 (ja) 紙幣処理装置
JPH0620215Y2 (ja) 循環式硬貨入出金機の硬貨収納装置
JP2001101476A (ja) 硬貨入出金機のカセット装置
JPH11328482A (ja) 金銭処理装置および金銭処理方法
JP2002540028A (ja) シート状材料、特に紙幣の格納送出装置並びに該装置の案内装置及び搬送装置
JPH1166375A (ja) 硬貨処理装置および金銭処理装置
JPS5952395A (ja) 紙幣受入装置及び紙幣の受入制御方法
JP3338760B2 (ja) 釣り銭自動払出装置
JP2006209717A (ja) 紙幣処理装置
JP2000182112A (ja) 硬貨処理装置
JP3784029B2 (ja) 貨幣両替機
JPH07185120A (ja) コイン払出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050412

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080819

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100819

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110819

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120819

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130819

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees