JP3710190B2 - スクレーパ型熱交換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粘性のある物質を連続的に加熱あるいは冷却するスクレーパ型熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ショートニングなどの粘性のある物質を連続的に加熱あるいは冷却するスクレーパ型熱交換器としては、熱媒体に周囲を囲まれた材料シリンダに取り付けられて回転駆動されるシャフトを備え、この材料シリンダとシャフトとの間に加熱あるいは冷却される処理材料が導入される環状空間部を設け、シャフトに回転方向の前側端に刃部および後端側に取付用板部を設けた長手板状のスクレーパブレードを複数装着した構成が知られている。
【0003】
そして、スクレーパブレードは、前側端および後側端の両縁がシャフトの軸線と略平行になるよう配設されてシャフトに装着されており、処理材料を連続的に材料シリンダの内壁から削り取って材料シリンダの内壁に処理材料が固着したり焦げ付いたりするのを防止している。さらに、スクレーパブレードは比較的縦長の長手板状で、例えば長さ寸法が200mm程度の長さのものもある。そして、各スクレーパブレードの刃部は回転方向の前方端に設けられており、作動中はこの刃部が材料シリンダの内壁面に沿ってこれと略平行に対向する。スクレーパブレードの後端部にはボルト、ねじ、ピンなどにてスクレーパブレードを取り付けるための開口部を備えた取付用板部が設けられ、取付用板部間には間隙が設けられている。なお、この取付用板部自体がない構造のものも知られている。
【0004】
また、材料シリンダは略円筒形の壁部に囲まれ、加熱用または冷却用熱媒体がこの壁部内において、熱媒体が例えば冷却水や氷水、湯などの場合には流動し、蒸気の場合には凝結し、アンモニアやフロンなどの場合には気化して、処理材料を加熱あるいは冷却している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、処理量(リットル/h)が一定に定められている場合、スクレーパ型熱交換器内に処理材料が滞留する時間は、材料シリンダとシャフトとの間の環状空間部の寸法で決まる。
【0006】
そして、熱交換される処理材料の処理量は以下に示す7つの各種因子に左右される。すなわち、
. 処理材料の粘度および組成
2. 処理材料の軸方向の流速
通常は極めて遅いためこの処理材料の軸方向の流速は無視できるが、シャフトおよび材料シリンダ間の環状空間部の間隙が非常に狭い場合には、所定の因子であるα1 に影響する。
【0007】
3. 処理材料を材料シリンダの内壁面から掻削する頻度、すなわち、
(1)スクレーパブレードの掻削速度に比例するシャフトの回転速度、すなわち1分あたりの回転数
(2)シャフトの周面に設けられたスクレーパブレードあるいはスクレーパブレードの列の数
その他、処理材料を材料シリンダの内壁面から掻削する頻度として、材料シリンダとシャフトの全長にわたって機械力学的エネルギが加わり、このエネルギは温度が上がるとさらに熱を発散させるが、処理材料を冷却する冷却処理の場合はこの熱を材料シリンダの表面から放出する必要がある。そして、処理材料が冷却面上に留まる滞留時間が短すぎる場合、すなわちスクレーパブレードの列が多すぎたりシャフトの回転速度が速すぎる場合、処理材料が冷却面上で冷却される時間が不十分となり、処理材料の中心部と冷却面から掻削される表面部分との温度差が極めて小くなり処理材料の冷却が不十分になる。
【0008】
4. スクレーパブレードの配列および形状
例えば、各スクレーパブレードあるいは一直線に配列されたスクレーパブレードを複数列配列し、シャフトに対して傾斜させて放射状に装着して設けるなどのスクレーパブレードの配列および形状。
【0009】
5. 材料シリンダ壁の厚み
なお、材料シリンダ壁はできる限り薄くする必要があるが、処理材料の内圧や熱媒体の圧力および製造技術にも材料シリンダ壁の厚みは影響される。
【0010】
6. 材料シリンダの材質
7. 材料シリンダ壁から熱媒体への熱伝達
ここで、処理材料が材料シリンダを通過する際に、壁部の温度とそれぞれの処理材料の温度との有効温度差が減少する。これは熱交換器には常に不都合に働く。すなわち、熱媒体として例えば蒸気またはアンモニアやフロンの場合、この熱媒体の温度が材料シリンダの全長にわたって一定と仮定すると、処理材料の加熱または冷却によって材料と熱媒体との温度差は減少し続け、熱交換器の出口に近づくにつれ、材料および熱媒体の温度は互いに接近していく。その結果、熱伝達値も低下し続け、効率よく加熱や冷却処理が行えない。
【0011】
また、スクレーパブレードが傾斜されて配設された場合、環状空間部内での乱流も少ないために処理材料の粘度が高いと加熱あるいは冷却された掻削材料が逆戻りしてスクレーパブレードのすぐ後方の熱交換壁部に接触し、温度差が減少することによって処理材料と材料シリンダの壁面との熱交換が低下する。
【0012】
一方、スクレーパブレードを取り付けたシャフトの回転速度が増加すると、スクレーパブレードの掻削頻度も増加すると同時に環状空間部内での乱流も増加する。しかしながら、電気的および力学的エネルギが処理材料に作用して熱が発散され、冷却プロセスに悪影響を与えるので、この熱を冷却面を介して排出する必要が生じる。さらに、シャフトを回転させる駆動力の増加も必要となり、操業コストを増加させたり、スクレーパブレードや材料シリンダの内壁面との磨耗を促進することにもなる。
【0013】
そして、スクレーパブレードの数はそのままでシャフトの回転速度を速めると、処理材料の種類や粘度によってはシャフトの駆動力がほぼ3倍にも増えてしまう。
【0014】
したがって、掻削頻度を高めるためには、回転率を変えずにシャフトに設けたスクレーパブレードの列の数を増やす必要がある。しかしながら、材料シリンダの内壁表面の磨耗の促進を招き、スクレーパブレードの列の数を増やしても、駆動力および処理材料中に分散される熱はスクレーパブレードの列の数に比例した分増加する。
【0015】
また、0.1〜10cm/秒の流速では、粘性のある処理材料が環状空間部内で軸方向に流れてもレイノルズ数が小さいので層流となる。このため、材料シリンダとシャフトとの空隙が広い場合は、慣性力が粘性力よりも大幅に小さい微速流となってエネルギがかかると動きが生じ、エネルギの入力がやむと直ちに動きも停止し、慣性力による二次流れは発生しない。また、機械的に掛けられた力あるいは方向に対して横方向に働く動きも生じない。
【0016】
さらに、粘性のある処理材料の場合、処理材料から材料シリンダの内壁への熱伝達は層流状態の中で行われる。乱流は、シャフトの回転率にもよるが粘性が10〜200cp程度低くないと得られない。
【0017】
そして、処理材料や所望の入力エネルギ値、または粘度にもよるが、シャフトの回転速度によるスクレーパブレードの刃部における半径方向の移動速度は0.5〜5m/秒となる。したがって、軸方向の流れの影響に比べ、半径方向に作用する機械力学的影響の方が処理材料から材料シリンダ内壁への熱伝達にとっては大きな影響となる。
【0018】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、各種因子を変更することなく処理量を増大でき効率よく熱交換できるスクレーパ型熱交換器を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のスクレーパ型熱交換器は、粘性を有した物質を連続的に加熱あるいは冷却するスクレーパ型熱交換器において、熱媒体に周囲を囲まれた材料シリンダと、この材料シリンダとの間に前記処理される物質が導入される環状空間部を介してこの材料シリンダに回転可能に設けられたシャフトと、回転方向前側縁に設けられたスクレーパ刃部、このスクレーパ刃部から回転方向後側に離間した位置に設けられ前記シャフトに取り付ける複数の取付用板部、これら複数の取付用板部間に位置して回転方向後端縁に設けられた櫛状歯を備えた長手平面板状のスクレーパブレードとを具備し、前記櫛状歯は、細長状の複数の間隙部と、これら間隙部間に設けられた複数の舌片状の歯部とを有しているもので、熱媒体に周囲を囲まれた材料シリンダに、処理される物質が導入される環状空間部を介して回転可能にシャフトを設け、このシャフトに回転方向前側縁に設けたスクレーパ刃部から回転方向後側に離間した位置に設けた複数の取付用板部にて、これら複数の取付用板部間に位置して回転方向後端縁に櫛状歯を設けた長手平面板状のスクレーパブレードを取り付けるため、半径方向および軸方向の流れに加えて環状空間部内に、軸方向の基本流に重なって互いに逆方向に回転する一対の渦であるテーラ渦を発生させるので、熱伝達が向上し、材料シリンダの壁面から掻き取られた物質は、環状空間部内の物質とよりよく混合されて掻き取られた物質と環状空間部内の物質との温度差がより有効に利用されて物質が効率よく熱交換され、処理量が増大する。
【0020】
請求項2記載のスクレーパ型熱交換器は、請求項1記載のスクレーパ型熱交換器において、取付用板部は、取付用開口部を設けたもので、スクレーパブレードをシャフトに取り付ける取付用板部に取付用開口部を設けたため、簡単な構造で例えばボルトやねじ、ピンなどにて容易にスクレーパブレードが取り付けられる。
【0021】
請求項3記載のスクレーパ型熱交換器は、請求項2記載のスクレーパ型熱交換器において、取付用開口部は、それぞれ約50mmの距離を介して離間形成されたもので、約50mmの距離を介して離間する取付用開口部を設けた取付用板部間の櫛状歯により、簡単な構造で処理量に関与する因子を変更することなく物質の熱交換の効率がさらに向上する。
【0022】
請求項4記載のスクレーパ型熱交換器は、請求項1ないし3いずれか記載のスクレーパ型熱交換器において、櫛状歯は、4つの間隙部が切り欠き形成されて3本の歯部が設けられたもので、簡単な構造でスクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率がさらに向上し、処理量が増大する。
【0023】
請求項5記載のスクレーパ型熱交換器は、請求項4記載のスクレーパ型熱交換器において、間隙部の幅寸法および歯部の幅寸法は、略同寸法であるもので、簡単な構造で容易に櫛状歯が形成されるとともに、スクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率がさらに向上し、処理量が増大する。
【0024】
請求項6記載のスクレーパ型熱交換器は、請求項4または5記載のスクレーパ型熱交換器において、間隙部は、幅寸法が約6mm、深さ寸法が約20mmであるもので、簡単な構造で容易に櫛状歯が形成されるとともに、スクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率がさらに向上し、処理量が増大する。
【0025】
請求項7記載のスクレーパ型熱交換器は、請求項1ないし6いずれか記載のスクレーパ型熱交換器において、櫛状歯は、歯間を連結する連結板部を設けたもので、簡単な構造でスクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率を向上させる櫛状歯の強度が向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスクレーパ型熱交換器の実施の一形態を図面を参照して説明する。
【0027】
図2において、1はスクレーパ型熱交換器で、このスクレーパ型熱交換器1は、加熱または冷却用の図示しない熱媒体に包まれた略円筒状の材料シリンダ2を備えている。また、この材料シリンダ2内には、略同軸上に略円柱状のシャフト3が外周面と材料シリンダ2の内周面との間に環状空間部4の間隙を設けて回転自在に収容されている。なお、このシャフト3は、図示しない駆動手段にて図1中矢印Dに示す方向に回転される。
【0028】
そして、シャフト3の軸方向の両端面には、材料シリンダ2の端面を閉塞する図示しない端板に回転自在に軸支される軸部5が略同軸上にそれぞれ突出形成されている。また、シャフト3の周面には、軸方向に沿って平面状の取付部6を周方向に対して略等間隔に複数形成されている。そして、これら取付部6,6には、スクレーパブレード7,7がそれぞれ着脱自在にかつシャフト3の半径方向に移動可能に取り付けられている。
【0029】
このスクレーパブレード7は、図3に示すように、長さ寸法が略190mm、幅寸法が略40mmの略長方形の板状に形成されている。そして、スクレーパブレード7の長手方向の一側にはスクレーパ刃部8が設けられ、他側には略舌片状の取付用板部9が複数設けられている。さらに、これら取付用板部9,9には、取付用開口部である略円形の取付孔10、および、楕円形で一縁に略円形で径大の開口部11を設けた取付用開口部である取付孔12が設けられている。なお、取付孔10,12間の距離は、約50mmとなるように形成されている。
【0030】
さらに、取付用板部9,9間には櫛状歯14が設けられている。これら櫛状歯14,14は、スクレーパブレード7の取付用板部9,9が設けられた側に、深さ寸法が約20mm、幅寸法が約6mmで幅方向に沿って細長状に間隙部15が4か所切り欠き形成されて、長さ寸法が略20mm、幅寸法が略6mmの細長舌片状の歯部16が間隙部15を介して櫛状に3本形成されて構成され、合計5本の歯部16と6個の間隙部15が設けられている。
【0031】
そして、スクレーパブレード7は、図1および図2に示すように、取付孔10,12に挿通されたボルト18およびねじ19などにて、スクレーパ刃部8が材料シリンダ2の内壁表面に接触するように、シャフト3の取付部6に長手方向を軸方向に沿わせて遊着されている。なお、このスクレーパブレード7の取付に際しては、シャフト3の取付部6に取り付けたボルト18の頭部18a を取付孔12の開口部11に挿通させ、スクレーパブレード7を長手方向に移動させてボルト18の軸芯部18b を取付孔12の幅狭の楕円部分に嵌挿し、取付孔10からねじ19を螺合して遊着する。
【0032】
次に、上記実施の一形態の作用を説明する。
【0033】
材料シリンダ2の周囲を熱媒体で包み、材料シリンダ2とシャフト3との間の環状空間部4に処理するショートニングなどの粘性を有した物質を投入する。この後、図示しない駆動手段にてシャフト3を回転させる。そして、物質は、材料シリンダ2の内壁面近傍で熱媒体と熱交換され、シャフト3の回転によりスクレーパブレード7にて熱交換された物質が掻削され、櫛状歯14が処理される物質に対して作用して物質の流れに影響を与え、櫛状歯14の間隙部15を介してスクレーパブレード7の後方に流されてテーラ渦を生じ、熱交換されていない物質と混合され、再び材料シリンダ2の内壁面近傍で熱交換される。
【0034】
すなわち、シャフト3と材料シリンダ2間の環状空間部4内の高温および低温の物質、冷却処理の場合は温かい物質とより温度の低い物質間の熱交換が促進されて物質からより多くの熱を奪うことができ、スクレーパ型熱交換器1の効率を大幅に向上できる。
【0035】
さらに、スクレーパブレード7によって、材料シリンダ2の内壁面にあって熱媒体との熱交換の障壁となる物質の層が常に破壊されるので、熱交換された物質が温度差のあるシャフト3側の中心流に速やかにかつより強く混合される。
【0036】
したがって、上記実施の一形態のスクレーパ型熱交換器1によれば、テーラ渦の発生により物質の熱伝達を向上でき、その結果、材料シリンダ2の内壁面から掻き取られた物質は、環状空間部4内の物質とよりよく混合されて掻き取られた物質と環状空間部4内の物質との温度差がより有効に利用されて物質と熱媒体との熱交換を効率よくでき、処理量を増大できる。
【0037】
さらに、熱伝達が向上するだけでなく、窒素含有率が5〜25%の脂肪食品などのショートニングの冷却、結晶化において微小気泡である窒素をより細やかに分散でき、ショートニングを輝きのある白色に仕上げることができるとともに、集中的に処理することによって物質の仕上がり、すなわち可塑性を向上させることもできる。
【0038】
また、スクレーパブレード7をシャフト3に取り付ける取付用板部9に取付孔10,12を設けたため、簡単な構造で例えばボルト18やねじ19、ピンなどにて容易にスクレーパブレード7を取り付けでき、スクレーパブレード7の交換や環状空間部4内の清掃などの保守管理を容易にできる。
【0039】
さらに、取付孔10,12をそれぞれ約50mmの距離を介して離間形成したため、これら取付孔10,12を設けた取付用板部9,9間の櫛状歯14により、簡単な構造で処理量に関与する因子を変更することなく物質の熱交換の効率をさらに向上できるとともに、可塑性を向上でき、良好な仕上がりの物質が得られる。
【0040】
そして、櫛状歯14を4つの間隙部15,15が切り欠き形成して3本の歯部16,16を設けて構成し、さらに間隙部15の幅寸法および歯部16の幅寸法を略同寸法としたため、簡単な構造で容易に櫛状歯14を形成でき、スクレーパブレード7の後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率をさらに向上でき、処理量を増大できる。
【0041】
また、一般に粘性の高い物質を冷却する場合、環状空間部4内に均一に温度を分布させるためには、例えば物質中に分散するエネルギ量が増加し、その結果このエネルギ分も処理面である材料シリンダ2の内壁面を介して排出しなければならず、シャフト3の回転速度も物質の粘度に比例して上げる必要があるが、上記実施の一形態によれば、シャフト3の回転速度を低く抑えて熱交換全般を向上させることができる。
【0042】
さらに、回転速度が低い場合は、特に従来のスクレーパブレードを備えたスクレーパ型熱交換器に比して、物質がより均一に熱交換、例えば冷却されてスクレーパ型熱交換器1から排出できる。
【0043】
なお、上記実施の形態において、スクレーパブレード7を長さ寸法を約190mm、幅寸法を約40mmに形成し、取付孔10,12間の距離を約50mm、3本の歯部16および4つの間隙部15を幅寸法がそれぞれ約6mm、長さ寸法がそれぞれ約20mmの同寸法に形成して説明したが、これに限らず、別の種類の歯やラグなど、いずれの形状に形成できる。
【0044】
また、歯部間に幅狭の連結板部を設けて、歯部を連結形成してもできる。この構成によれば、スクレーパブレード7の構造の改善、例えば強度の向上やスクレーパブレード7の安定化などの他に、さらに熱伝達性を向上させることができ、処理量をさらに向上できる。
【0045】
そして、上記実施の形態のスクレーパ型熱交換器1は、スクレーパ型熱交換器内で行う加熱処理にも適用できる。
【0046】
【実施例】
次に、本発明のスクレーパ型熱交換器の一実施例を説明する。
【0047】
処理する物質として、20℃で20%、45℃で0%の脂肪結晶(SFI:固体脂肪指数)を含み、粘性が50℃で約60cp、20℃で約10,000cpの特性を持つショートニングを用い、熱媒体としてアンモニアを用いて、アンモニアの直接気化(−20℃)によりショートニングを連続冷却した後、結晶化装置(PIN−worker製)で後処理して得られる処理量について、上記スクレーパ型熱交換器1と従来の構造のショートニング製造工場で用いられるスクレーパブレードを設けたスクレーパ型熱交換器とを比較した。
【0048】
その結果、従来のスクレーパ型熱交換器では4,000kg/時の処理量が得られたが、上記構造のスクレーパ型熱交換器1では4,440kg/時の処理量が得られ、熱伝達がほぼ11%向上した。また、仕上がった材料の気泡分布と可塑性も向上した。
【0049】
すなわち、処理の対象となる製品にもよるが、各種因子である他の条件を変えることなしに既存工場の処理する生産量を約10%増加することが可能となることが分かる。また、新設工場の設計の際には機械設備に投資するコストを引き下げることもできる。
【0050】
なお、スクレーパブレード7の長さ寸法を約190mm、幅寸法である取付用板部9と歯部16とを含むスクレーパブレード7の幅寸法を40mmとし、間隙部15の深さ、すなわち歯部16の高さ寸法が20mm、歯部16と間隙部15の幅寸法を双方ともそれぞれ6mmとして、合計5本の歯部16と6個の間隙部15を設けスクレーパブレード7が最も良好な結果が得られた。
【0051】
【発明の効果】
請求項1記載のスクレーパ型熱交換器によれば、熱媒体に周囲を囲まれた材料シリンダに、処理される物質が導入される環状空間部を介して回転可能にシャフトを設け、このシャフトに回転方向前側縁に設けたスクレーパ刃部から回転方向後側に離間した位置に設けた複数の取付用板部にて、これら複数の取付用板部間に位置して回転方向後端縁に櫛状歯を設けた長手平面板状のスクレーパブレードを取り付けるため、半径方向および軸方向の流れに加えて環状空間部内に、軸方向の基本流に重なって互いに逆方向に回転する一対の渦であるテーラ渦を発生させるので、熱伝達を向上でき、材料シリンダの壁面から掻き取られた物質は、環状空間部内の物質とよりよく混合されて掻き取られた物質と環状空間部内の物質との温度差がより有効に利用されて物質を効率よく熱交換でき、処理量を増大できる。
【0052】
請求項2記載のスクレーパ型熱交換器によれば、請求項1記載のスクレーパ型熱交換器に加え、スクレーパブレードをシャフトに取り付ける取付用板部に取付用開口部を設けたため、簡単な構造で例えばボルトやねじ、ピンなどにて容易にスクレーパブレードが取り付けられる。
【0053】
請求項3記載のスクレーパ型熱交換器によれば、請求項2記載のスクレーパ型熱交換器に加え、取付用開口部をそれぞれ約50mmの距離を介して離間形成したため、約50mmの距離を介して離間する取付用開口部を設けた取付用板部間の櫛状歯により、簡単な構造で処理量に関与する因子を変更することなく物質の熱交換の効率をさらに向上できる。
【0054】
請求項4記載のスクレーパ型熱交換器によれば、請求項1ないし3いずれか記載のスクレーパ型熱交換器に加え、4つの間隙部を切り欠き形成して3本の歯部を設けて櫛状歯を構成したため、簡単な構造で容易に櫛状歯を形成できるとともに、スクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率をさらに向上でき、処理量を増大できる。
【0055】
請求項5記載のスクレーパ型熱交換器によれば、請求項4記載のスクレーパ型熱交換器に加え、間隙部の幅寸法および歯部の幅寸法を略同寸法としたため、簡単な構造で容易に櫛状歯を形成できるとともに、スクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率をさらに向上でき、処理量を増大できる。
【0056】
請求項6記載のスクレーパ型熱交換器によれば、請求項4または5記載のスクレーパ型熱交換器に加え、間隙部を幅寸法が約6mm、深さ寸法が約20mmとしたため、簡単な構造でスクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率をさらに向上でき、処理量を増大できるとともに、可塑性を向上でき、良好な仕上がりの物質が得られる
【0057】
請求項7記載のスクレーパ型熱交換器によれば、請求項1ないし6いずれか記載のスクレーパ型熱交換器に加え、櫛状歯に歯部間を連結する連結板部を設けたため、簡単な構造でスクレーパブレードの後方にテーラ渦が容易に得られ物質の熱交換の効率を向上させる櫛状歯の強度を向上できるとともに、処理中のスクレーパブレードを安定化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスクレーパ型熱交換器の実施の一形態のシャフトの一部を示す斜視図である。
【図2】 同上環状空間部近傍を示す拡大部分断面図である。
【図3】 同上スクレーパブレードを示す平面図である。
【符号の説明】
1 スクレーパ型熱交換器
2 材料シリンダ
3 シャフト
4 環状空間部
7 スクレーパブレード
8 スクレーパ刃部
9 取付用板部
10 取付用開口部である取付孔
12 取付用開口部である取付孔
14 櫛状歯
15 間隙部
16 歯部

Claims (7)

  1. 粘性を有した物質を連続的に加熱あるいは冷却するスクレーパ型熱交換器において、
    熱媒体に周囲を囲まれた材料シリンダと、
    この材料シリンダとの間に前記処理される物質が導入される環状空間部を介してこの材料シリンダに回転可能に設けられたシャフトと、
    回転方向前側縁に設けられたスクレーパ刃部、このスクレーパ刃部から回転方向後側に離間した位置に設けられ前記シャフトに取り付ける複数の取付用板部、これら複数の取付用板部間に位置して回転方向後端縁に設けられた櫛状歯を備えた長手平面板状のスクレーパブレードとを具備し
    前記櫛状歯は、細長状の複数の間隙部と、これら間隙部間に設けられた複数の舌片状の歯部とを有している
    ことを特徴とするスクレーパ型熱交換器。
  2. 取付用板部は、取付用開口部を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載のスクレーパ型熱交換器。
  3. 取付用開口部は、それぞれ約50mmの距離を介して離間形成された
    ことを特徴とする請求項2記載のスクレーパ型熱交換器。
  4. 櫛状歯は、4つの間隙部が切り欠き形成されて3本の歯部が設けられた
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のスクレーパ型熱交換器。
  5. 間隙部の幅寸法および歯部の幅寸法は、略同寸法である
    ことを特徴とした請求項4記載のスクレーパ型熱交換器。
  6. 間隙部は、幅寸法が約6mm、深さ寸法が約20mmである
    ことを特徴とした請求項4または5記載のスクレーパ型熱交換器。
  7. 櫛状歯は、歯間を連結する連結板部を設けた
    ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載のスクレーパ型熱交換器。
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