JP3709958B2 - 板状部材収納容器及びその内箱構造、及び内箱成形用の射出成形金型 - Google Patents

板状部材収納容器及びその内箱構造、及び内箱成形用の射出成形金型 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の半導体ウェーハ(以下、ウェーハという)、ディスク、若しくは基盤などの板状部材を保管したり、運搬するのに用いて好適な板状部材収納容器の内部に収容され、板状部材収納容器内に複数の板状部材を整然と収容するのに使用される樹脂製の内箱構造に関し、特に、成形時の樹脂流れを良好にした板状部材収納容器の内箱構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
板状部材のひとつであるウェーハはシリコン等の単結晶インゴットを軸直角方向に薄くスライスして得られるが、これは薄くて脆く、しかも汚染を極端に嫌うため、その搬送には充分な配慮が必要である。すなわち、ウェーハをクリーンな状態で輸送するために、ウェーハをウェーハ収納インラインバスケット(内箱)に入れた状態でウェーハ収納容器(輸送用ウェーハ出荷ボックス)に収納し、これに、上蓋を被せて気密状態に封じ込め、さらに、ウェーハ収納容器の外部を包装し衝撃を緩和する緩衝材とともに段ボール梱包して、輸送する。このように、ウェーハ収納容器は、一般に、前記内箱を収納する外箱本体と、外箱本体を封じ込める上蓋とで構成されており、内部をクリーンな状態に常に保つためには、外箱本体と上蓋との接合部分を完全にシールする必要がある。そして、このようなウェーハ収納用容器においては、上蓋を外箱本体に固定することと、簡単な操作で上蓋の外箱本体への係止を解除することが共に要求される。
【0003】
そこで、ウェーハなどの板状部材を整然と収納して搬送することのできる従来の板状部材収納容器として、たとえば図10ないし図13に示すようなウェーハ収納容器が提案されており、以下図面を参照して簡単に説明する。
【0004】
図10の外観斜視図及び図11の分解斜視図に示すように、ウェーハ収納容器は、外箱1と外箱1内に収納される内箱2を含んで構成され、一方の外箱1は、外箱本体3とこの外箱本体3に対して開閉可能な上蓋4とに分割される。外箱本体3には、平面視がほぼ矩形状の開口部の全周にわたってコ字状断面のシール溝5が設けられ、シール部材としてのパッキン6がシール溝5に嵌合して配設されている。外箱本体3は四隅のコーナー部に設けられた上下方向の4本の脚部3aで自立し、対向する一対の側面の脚部3a,3a間には本体凹部3bが設けられ、この凹部を形成する側壁上部にフック・レバー部材7が取り付けられると共に、他の対向する側面には、収納容器を持ち運ぶ時に使用する搬送凹部3cが設けられている。なお、図中の符号8は複数のウェーハ押さえ溝8aを備えたウェーハ押さえを示し、上蓋4の内側に着脱可能に取り付けられている。
【0005】
内箱2は、図11に示すように、複数枚のウェーハを整然とした状態で収納するため樹脂成形材料を射出成形した容器であり、平面視が矩形の上部を開口し、相対向する一対の側壁2a,2aの内側には縦方向に長い複数の凹溝2bが等ピッチで設けられている。この凹溝2bは、後述する係止状態で上蓋4側のウェーハ押さえ溝8aとそれぞれ対向する位置関係にあり、1組の凹溝2b及びウェーハ押さえ溝8aに一枚のウェーハW(図12参照)を収納して保持する。また、この内箱2は、側壁2a,2aに連なるそれぞれの下端部が脚部2c,2cとなり、脚部2cの下端面を外箱本体3の底面部に接することで載置されている。
【0006】
さて、上述したフック・レバー部材7は、図12及び図13に示されたように、フック部9とレバー部10との2部品が回動可能に結合されたものである。ほぼ長方形の板状部材であるフック部9には上部に係合凹部11,11が穿設され、下部に設けられた軸受け部12にレバー部10の連結軸13が回動可能に軸支されている。一方、レバー部10は、同じくほぼ長方形の板状部材に連結軸13及び取付軸14の2本の軸が平行に設けられると共に、下端部の中央付近を一部下方に向けて延長した指掛け部15を備えている。取付軸14は、フック・レバー部材7を外箱本体3に回動自在に支持させるための軸で、外箱本体3の対向する側壁のそれぞれに一対ずつ突設したリブ3d,3dの軸穴16,16を両端部がそれぞれ貫通することにより、支持される。
【0007】
そして、平面視がほぼ矩形状の上蓋4には、相対向する開口部周縁側壁にそれぞれ一対の係合突起17,17が突設されている。この係合突起17,17は、それぞれがフック部9の係合凹部11,11に入り込んで係止される形状となっており、ここでは係合凹部11よりやや小さい矩形状とし、その外周面は外側へ向けて若干広がる傾斜面にしてある。また、上蓋4の開口部周縁には、外箱本体3のシール溝5に対向するコ字状断面のシール溝18(図10(d)参照)が設けられている。このシール溝18は、外箱本体3のシール溝5を形成する両側壁の外側に嵌合するように、その大きさを設定してある。なお、シール溝18の底面及びこれに対向する外箱本体3のシール溝5の底面には、それぞれリブを全周にわたって突設してある。
【0008】
以下、上述した係止構造の作用をフック・レバー部材7による係止操作及び係止解除操作とともに説明する。
図12の断面図は係止状態を示したもので、上蓋4が外箱本体3の上端開口部に被せられて係止されている状態においては、上蓋4のシール溝が、外箱本体3のシール溝5の外側に嵌合しており、外箱本体3のシール溝5に配設されたパッキン6を両底面のリブ間で押圧することにより、圧縮変形させられたパッキン6のシール作用によって上蓋4と外箱本体3との接合部から収納容器内への外気の浸入が防止されている。このような係止状態では、レバー部10及び指掛け部15は脚部3a間の本体凹部3bに納まっている。
【0009】
図12の係止状態を解除するためには、指掛け部15と外箱本体3の側壁との間に指を差し入れ、レバー部10を矢印Fの方向へ引けばよい。この時、レバー部10の下端部を延長した指掛け部15と、円形のウェーハ形状に合わせて内向きに傾斜する外箱本体3の側壁との間には、充分な操作スペースが確保されている。このようにしてレバー部10を引くと、係止部は図13に示す(a)ないし(d)の順に変化し、係止状態が解除されて上蓋4を開くことができる。そこで、これを簡単に説明すると、(a)は係止状態にあり、取付軸14を支点として回転したレバー部11の連結軸13がフック部9を引き下げ、この結果、係止凹部11の上面が係止突起17を引き下げているのが分かる。(b)はフック・レバー部材7が取付軸14を支点として係止位置から若干解除方向(反時計方向)に回転移動した状態を示しており、係止凹部11の下面が係止突起17の下面に接触し始めている。(c)はさらに回転移動した状態を示しており、レバー部10の操作により係止凹部11の下面が係止突起17の下面を押し上げるので、接合部で密着していた上蓋4は、持ち上げられるようにして外箱本体3からわずかに離れる。このような状態になれば、(d)に示すように、上箱4を手で容易に持ち上げて開くことができる。なお、上蓋4を被せて外箱本体3に係止する場合は、上述した解除操作と逆の順序で操作すればよく、係合突起17に係合凹部11を引っかけた後、レバー部10を外箱本体側へ向けて押圧すればよい。
【0010】
このように、上述した係止構造では、レバー部10を操作するだけで容易に係止及び係止解除の操作をすることができ、しかも係止解除の操作の中で上蓋4を持ち上げて密着状態の接合部を切り離すので、特に容器内外の圧力差があった場合には、接合部の密着が少しでも解除されることによって圧力差が解消され、上蓋4を開く作業性が良好であると共に、係止状態では、フック・レバー部材7が上蓋4を引き下げた状態に保持するので、温度変化や圧力変化が生じた場合であってもパッキン6に対し適当な圧縮力を維持できるようになり、良好なシール性を確保できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来の内箱2は、射出成形する際のゲートがそれぞれの脚部2c,2cの側面内側、すなわち図11のG付近に設けられている。このようなゲート位置とした場合、金型の中に射出された成形材料はただちに金型壁面に衝突して方向転換しなければならず、従って大きな損失を伴い、末端まで成形材料を確実に射出して成形するには不利である。また、上述した従来の内箱2は、脚部2c,2cの下端面を外箱本体3の底面部に接する面接触の状態で載置されているので、気圧変化などの影響で外箱本体3に変形が生じた場合、この面接触が不安定になる恐れがある。
【0012】
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、射出成形時のゲート位置を工夫することによって金型内の成形材料の流れをよくし、これをもって成形性が向上する板状部材収納容器の内箱構造を提供することを目的としている。
また、本発明は、良好な成形性を有する板状部材収納容器の内箱構造を可能にする射出成形金型を提供することを目的としている。
さらに、本発明は、外箱本体に変形が生じても、安定した状態で内箱を収納しておくことができる板状部材収納容器を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明における板状部材収納容器の内箱構造は、外箱本体と、該外箱本体の上部に被せられて接合される上蓋との間が係止手段により押圧されて気密状態を保つ板状部材収納容器の中に収納され、複数の板状部材である半導体ウェーハを整然と収納する射出成形された板状部材収納容器の内箱構造であって、
平面視矩形の上部が開口し、相対向する一対の側壁の内側に縦方向に長い複数の凹溝がそれぞれ形成され、前記側壁の下端部を前記外箱本体の底面部に載置される脚部としたものにおいて、
前記脚部は共にほぼ長方形の板状部材であり、これら脚部の底面にそれぞれ2カ所、合計4カ所の凹部が形成され、前記凹部には射出成形時のゲート痕が存在し、該ゲート痕が前記凹部内に収まるように設定されており、
前記脚部の凹部が、前記外箱本体の底面に突設され前記内箱の脚部底面を載置する受け座からずらした位置に設けられるとともに、
前記脚部が前記受け座のない所では外箱本体の底面から浮いた状態にあり、前記ゲート痕および前記凹部が前記外箱本体底部と接触することがないことにより、上記課題を解決した。
本発明における板状部材収納容器の内箱成形用の射出成形金型は、上記の板状部材収納容器の内箱を一体成形するための射出成形金型であって、
樹脂通路を有する固定型板と、固定型板との対向面にコア部が突設された可動型板と、前記コア部の両側面に離接可能に設けられた一対のスライドコアとにより前記内箱形状をなすキャビティを画成し、ほぼ長方形の板状部材とした前記内箱の脚部底面に対応する前記キャビティの上面部に前記樹脂通路と連通するゲートを配設したことにより、上記課題を解決した。
本発明における板状部材収納容器は、板状部材である半導体ウェーハを収納した内箱と、
該内箱を収容する外箱本体と、
該外箱本体の上部に被せられて接合される上蓋と、
前記外箱本体と前記上蓋との間を押圧し気密状態を保つ係止手段と、を有し、
前記内箱は、平面視矩形の上部が開口し、相対向する一対の側壁の内側に複数の板状部材である半導体ウェーハを整然と収納する縦方向に長い複数の凹溝がそれぞれ形成され、前記側壁の下端部を前記外箱本体の底面部に載置される脚部とされ、
前記脚部が共にほぼ長方形の板状部材であり、これら脚部の底面に設けた凹部に射出成形時のゲート痕が存在し、該ゲート痕が前記凹部内に収まるように設定される板状部材収納容器において、
前記外箱本体の底面に前記内箱の脚部底面を載置する受け座を突設し、該受け座を前記脚部の凹部からずらした位置に設けるとともに、
前記受け座が、相対向する一対の脚部の両端部にそれぞれ対応して前記外箱本体の底面部に4カ所突設され、
前記脚部が前記受け座のない所では外箱本体の底面から浮いた状態にあり、前記ゲート痕および前記凹部が前記外箱本体底部と接触することがないことにより、上記課題を解決した。
また、本発明の第1の発明は、外箱本体と、該外箱本体の上部に被せられて接合される上蓋との間が係止手段により押圧されて気密状態を保つ板状部材収納容器の中に収納され、複数の板状部材を整然と収納する射出成形された板状部材収納容器の内箱構造であって、平面視矩形の上部が開口し、相対向する一対の側壁の内側に縦方向に長い複数の凹溝がそれぞれ形成され、前記側壁の下端部を前記外箱本体の底面部に載置される脚部としたものにおいて、前記脚部の底面に凸部が形成されていることを特徴とするものである。この場合、前記凸部が前記脚部の底面に設けられた凹部から突出するゲート痕であることを特徴とする。
【0014】
また、第2の発明は、平面視矩形の上部が開口し、相対向する一対の側壁の内側に縦方向に長い複数の凹溝がそれぞれ形成され、前記側壁の下端部を前記外箱本体の底面部に載置される脚部とした板状部材収納容器の内箱を一体成形するための射出成形金型であって、
樹脂通路を有する固定型板と、固定型板との対向面にコア部が突設された可動型板と、前記コア部の両側面に離接可能に設けられた一対のスライドコアとにより前記内箱形状をなすキャビティを画成し、ほぼ長方形の板状部材とした前記内箱の脚部底面に対応する前記キャビティの上面部に前記樹脂通路と連通するゲートをそれぞれ2カ所ずつ合計4カ所配設したことを特徴とするものである。
【0015】
さらに、第3の発明は、板状部材を収納した内箱を収容する外箱本体と、該外箱本体の上部に被せられて接合される上蓋との間が係止手段により押圧されて気密状態を保ち、前記内箱は、平面視矩形の上部が開口し、相対向する一対の側壁の内側に縦方向に長い複数の凹溝がそれぞれ形成され、前記側壁の下端部を前記外箱本体の底面部に載置される脚部として、該脚部の底面に設けた凹部に射出成形時のゲート痕が存在する板状部材収納容器において、
前記外箱本体の底面に前記内箱の脚部底面を載置する受け座を突設し、該受け座を前記脚部の凹部からずらした位置に設けたことを特徴とするものである。
この場合、前記受け座を、相対向する一対の脚部の両端部にそれぞれ対応して前記外箱本体の底面部に4カ所突設するとよい。
【0016】
以下、本発明の作用について説明する。本発明における第1の発明では、内箱の脚部の底面に凹部を設け、該凹部に射出成形時のゲート痕が存在するので、このようなゲート痕を形成する位置にあるゲートから射出された成形材料は、側壁を形成する金型のキャビティに沿ってほぼまっすぐに流れることができ、ただちに方向転換を強いられるようなことはない。また、本発明における第2の発明では、第1の発明による内箱を射出成形することができる射出成形用金型が提供される。そして、本発明における第3の発明では、外箱本体の底面に受け座を突設し、該受け座を脚部底面のゲート位置からずらした位置に設定したので、内箱は外箱本体の受け座によって外箱本体の底面から若干浮いた状態で支持される。特に、一対の脚部の両端部を4カ所の受け座で支持すれば、変形が生じた場合でも安定した支持が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の数例にすぎず、本発明はその特許請求の範囲を逸脱しない範囲内において、設計変更等の変形例を含むものである。
【0018】
図1ないし4は本発明による内箱20の構造を示しており、図1は側壁20aの外側から見た正面図、図2は平面図、図3は図2の左側面図、図4は図1のA部を拡大した図である。内箱20の全体構成は従来技術で説明した図11の内箱2と概ね同様であり、平面視がほぼ矩形状をした上面21はウェーハWを受け入れるために開口し、この開口を形成する相対向する一対の上端面22,22にそれぞれ側壁20a,20aが下方へ向けて連なっている。側壁20a,20aのほぼ下側の半分は共に同一の円筒周面の一部を形成し、この円筒周面の下端部分が切除されて開口部23を形成している。この側壁20a,20aの内側には、縦方向に長い凹溝20bがそれぞれ等ピッチで多数(図2の場合25列)形成され、また、側壁20a,20aには、対向する1組の凹溝20b,20bがそれぞれ平行な同一平面上に位置しているので、図3に想像線で示すように、1組の凹溝20b,20bに一枚のウェーハWを収納でき、従って、図示の内箱20は合計25枚のウェーハを収納できる。
【0019】
側壁20a,20aはさらに、それぞれが開口部23を形成する部分から下方へ垂下され、互いに平行な脚部20c,20cを形成している。この脚部20c,20cは共にほぼ長方形の板状部材で、その底面24にはそれぞれ2カ所、合計4カ所の射出成形時のゲート痕25が存在する。このゲート痕25は、底面24に設けた凹部26内に納まるように設定されている。すなわち、この内箱20を射出成形する際、成形材料を射出するゲート位置が底面24に設けた凹部26内となるように設定されている。なお、図中の符号27は内箱20を外箱本体3に収納する際の位置決め溝、28,29a,29bは一対の側壁20a,20a間を連結する部材、28aはオリフラ合わせ用ローラとの干渉を防ぐために切り欠いた部分をそれぞれ示している。
【0020】
続いて、上述した内箱20を射出成形するための金型の構造を図5に基づいて説明する。この金型50は、固定型板51と、コア部52を備え上下方向に移動可能な可動型板53と、この可動型板53と共に上下し、かつ、左右方向にスライドして分割される可動側スライドコア54とによって、上述した形状と同一のキャビティ55を形成している。この場合のキャビティ55は、内箱20を上下逆にした状態で成形するように形成され、コア部52及び可動側スライドコア54,54の上端部に位置する固定型板51には、ゲート56,56を設けた入子57が取り付けられている。ゲート56,56は、固定型板51に設けられた樹脂通路58を介して成形材料59の供給源に連結されている。
【0021】
このような金型構造とすれば、内箱20の脚部底面24に対応するキャビティ55の上面部にゲート56が配設されることになる。このように、キャビティ55の最も高い位置から下向きに射出された成形材料59は、キャビティ55に射出された後もほぼまっすぐに流れ、射出されてすぐに金型壁面に衝突するようなことはない。従って、壁面に衝突して急激に流れ方向を変えるような大きな損失がなく、成形材料59が末端までスムーズに流れることができる良好な成形性の金型構造となる。
【0022】
次に、上述した金型50で成形され、かつ、上述した構造を有する内箱20を外箱本体3に載置し、上蓋4を被せて係止した状態を説明する。
図6は本発明による外箱本体3を示す平面図で、平面視が矩形状の上部が開口し、その全周にわたってシール溝5が設けられている。底面31には、内箱20の脚部20c,20cに対応して、それぞれに一対の受け座32,32、同じく一対の位置決めリブ33,33、及び中央位置決めリブ34を設けてある。受け座32は、脚部20cの底面24が両端部で載置される位置にそれぞれ設けられ、その上面は同一高さの平面としてある。また、この位置決め台座32には、脚部20cの外側面を拘束する位置決め突起35をそれぞれ突設してある。位置決めリブ33は、この位置決め突起35と同様に、脚部20cの外側面を拘束し、また、中央位置決めリブ34は、脚部20cの位置決め溝27との係合により、内箱20を図6の紙面で上下方向に位置決めする。
【0023】
図7に示した上蓋4は、上蓋4を内側から見た平面図で、ほぼ矩形状にシール溝18が全周にわたって形成され、その内側には、直線部とコーナー部とがつながるあたりに補強リブ41を設けてある。この補強リブ41は、後述する係止状態で内箱20を押さえる機能を有する。
【0024】
以下、上述した内箱20を収容した外箱本体3に上蓋4を係止状態を図8に示して説明する。なお、係止手段を構成するフック・レバー部材7及び係合突起17の操作及び作用は従来と同様なので、ここではその詳細な説明は省略する。
このような係止状態では、ウェーハWを収納した内箱20が外箱本体3の底面31に載置され、ウェーハWはウェーハ押さえ8によって、また、内箱20は上端面20が上蓋4の補強リブ41により、それぞれ下向きに押さえられている。内箱20は、脚部20c,20cの両端で底面24が4カ所の受け座32に支持され、図9に示すように、受け座32のない所では外箱本体3の底面31から浮いた状態にある。しかも、受け座32はゲート痕25のない位置に設けられているので、底部31と接触することはなく、従って、外箱本体3などが変形した場合でも、凹部26を形成する角部が底部31の表面をこすり、これによって削られた異物が生じてウェーハWに悪影響を及ぼすことを防止できる。また、内箱20は、補強リブ41による上方からの押さえに加えて、位置決めリブ33や位置決め突起35などにより横方向の移動も阻止されているので、収納容器内に安定した状態で収容されると共に保持される。
【0025】
これまで説明した実施形態では、係止手段にフック・レバー部材7及び係止突起17を採用していたが、上述した本発明は、これに限定されることはなく、上蓋4を外箱本体3へ押圧した状態を維持できる他の構成のものでもよい。
【0026】
【発明の効果】
上述した本発明によれば、それぞれ次のような効果を奏する。本発明における第1の発明によれば、成形材料の流れが良好で成形性が向上するので、歩留まりが高くなる。また、本発明における第2の発明によれば、成形材料の流れが良好で成形性がよく、従って歩留まりも高い射出成形金型を提供できる。さらに、本発明における第3の発明によれば、内箱を安定した状態で収納して保持でき、しかも内部で無用の異物を発生させるような干渉が生じることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる板状部材収納容器の内箱構造を示す正面図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 図1の側面図である。
【図4】 (a)は図1のA部を拡大した図、(b)は(a)のB矢視図である。
【図5】 本発明係わる射出成形金型の構成を示す断面図である。
【図6】 本発明に係わる外箱本体の構成を示す平面図である。
【図7】 本発明に係わる上蓋の構成を示す内面側の平面図である。
【図8】 本発明に係わる板状部材収納容器の係止状態を示す断面図である。
【図9】 外箱本体の所定の位置に内箱を載置した状態を図8のC−C線に沿って見た断面図である。
【図10】 板状部材収納容器の外観を示す斜視図である。
【図11】 図10の板状部材収納容器の構成を示す分解斜視図である。
【図12】 係止状態にある従来の板状部材収納容器の断面図である。
【図13】 係止手段の動作を示す図で、(a)は係止状態を示す要部断面図、(b)はフック部による上蓋の押し下げが解除された状態を示す要部断面図、(c)はフック部が上蓋を押し上げ始めた状態を示す要部断面図、(d)は上蓋が開いた状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 外箱
2,20 内箱
3 外箱本体
4 上蓋
5,18 シール溝
6 パッキン(シール部材)
7 フック・レバー部材(係止手段)
11 係合凹部
17 係合突起(係止手段)
20a 側壁
20b 凹溝
20c 脚部
25 ゲート痕
26 凹部
32 受け座
33 位置決めリブ
34 中央位置決めリブ
35 位置決め突起
41 補強リブ
51 固定型板
52 コア部
53 可動型板
54 可動側スライドコア
55 キャビティ
56 ゲート
57 入子
58 樹脂通路
59 成形材料
W ウェーハ

Claims (3)

  1. 外箱本体と、該外箱本体の上部に被せられて接合される上蓋との間が係止手段により押圧されて気密状態を保つ板状部材収納容器の中に収納され、複数の板状部材である半導体ウェーハを整然と収納する射出成形された板状部材収納容器の内箱構造であって、
    平面視矩形の上部が開口し、相対向する一対の側壁の内側に縦方向に長い複数の凹溝がそれぞれ形成され、前記側壁の下端部を前記外箱本体の底面部に載置される脚部としたものにおいて、
    前記脚部は共にほぼ長方形の板状部材であり、これら脚部の底面にそれぞれ2カ所、合計4カ所の部が形成され、前記凹部には射出成形時のゲート痕が存在し、該ゲート痕が前記凹部内に収まるように設定されており、
    前記脚部の凹部が、前記外箱本体の底面に突設され前記内箱の脚部底面を載置する受け座からずらした位置に設けられるとともに、
    前記脚部が前記受け座のない所では外箱本体の底面から浮いた状態にあり、前記ゲート痕および前記凹部が前記外箱本体底部と接触することがないことを特徴とする板状部材収納容器の内箱構造。
  2. 請求項1記載の板状部材収納容器の内箱を一体成形するための射出成形金型であって、
    樹脂通路を有する固定型板と、固定型板との対向面にコア部が突設された可動型板と、前記コア部の両側面に離接可能に設けられた一対のスライドコアとにより前記内箱形状をなすキャビティを画成し、ほぼ長方形の板状部材とした前記内箱の脚部底面に対応する前記キャビティの上面部に前記樹脂通路と連通するゲートを配設したことを特徴とする板状部材収納容器の内箱成形用の射出成形金型。
  3. 板状部材である半導体ウェーハを収納した内箱と、
    該内箱を収容する外箱本体と、
    該外箱本体の上部に被せられて接合される上蓋と
    前記外箱本体と前記上蓋との間を押圧し気密状態を保つ係止手段と、を有し、
    前記内箱は、平面視矩形の上部が開口し、相対向する一対の側壁の内側に複数の板状部材である半導体ウェーハを整然と収納する縦方向に長い複数の凹溝がそれぞれ形成され、前記側壁の下端部を前記外箱本体の底面部に載置される脚部とされ、
    前記脚部が共にほぼ長方形の板状部材であり、これら脚部の底面に設けた凹部に射出成形時のゲート痕が存在し、該ゲート痕が前記凹部内に収まるように設定される板状部材収納容器において、
    前記外箱本体の底面に前記内箱の脚部底面を載置する受け座を突設し、該受け座を前記脚部の凹部からずらした位置に設けるとともに、
    前記受け座が、相対向する一対の脚部の両端部にそれぞれ対応して前記外箱本体の底面部に4カ所突設され、
    前記脚部が前記受け座のない所では外箱本体の底面から浮いた状態にあり、前記ゲート痕および前記凹部が前記外箱本体底部と接触することがないことを特徴とする板状部材収納容器。
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