JP3706436B2 - ガスタービン吸気冷却方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は液化天然ガス(LNGと略称する)を気化し、天然ガス(NGと略称する)として供給する時の冷熱を利用して液化空気を製造し、さらに該液化空気を利用してガスタービンの吸気を冷却して吸気密度を高くする方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LNGは保冷タンクに貯蔵され、火力発電プラントや都市ガス用NGとして払い出される。NGの需要時に払い出されるLNGは海水で熱交換してNGとし、LNGで冷やされた海水は再び海中に戻されるようにしていたために低温海水が発生し、環境に影響を与えるという問題があった。
【0003】
一方、ガスタービン発電設備は、支燃剤として空気を使用しているが、ガスタービンに吸引される空気(吸気という)の密度は、大気温度が高くなるに伴い小さくなって、空気の質量流量が減少するために発電設備の出力が低下するという問題がある。
【0004】
このため、電力需要が増加する昼間あるいは夏場には、ガスタービンの吸気温度を低下させるための種々の方法が検討されている。たとえば、特開平6−235332号公報には、ガスタービンに供給するLNGとガスタービンの吸気とを間接的に熱交換して、吸気温度を低下させる方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように従来のものにあっては、LNGの持つ低温への対応、及び大気温度の上昇に伴う発電設備の出力低下への対応等解決を要する重要事項が多数ある。
【0006】
本発明はこのようなニーズに応えてなされ、LNGの冷熱を利用して空気を液化し、得られた液化空気を利用してガスタービンの吸気を冷却する方法及びその装置を提供することを課題とするものである。
【0008】
課題を解決するための手段
願の各発明において、払い出しLNGとは、LNG保冷タンクから火力発電プラントや都市ガス用NGとして払い出されるLNGを言い、また、必要時とは、ガスタービンの吸気の空気密度を高くする必要のある時期を指し、例えば、夏場あるいは昼間のような気温の高い時期のことである。
【0009】
本発明は前記課題を解決すべくなされたもので、払い出しLNGを圧縮空気冷却用熱交換器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器で空気と熱交換してNGとし、該空気冷却用熱交換器で熱交換し予冷された空気を圧縮し、同圧縮した空気を前記圧縮空気冷却用熱交換器で熱交換し冷却し、更に深冷空気熱交換器で冷却した後に断熱膨張装置で断熱膨張させて液化空気を製造し、得られた液化空気を貯蔵して必要時にガスタービンの吸気ライン中へ噴霧するガスタービン吸気冷却方法を提供し、圧縮空気冷却用熱交換器及び空気冷却用熱交換器等により、LNGの保有する冷熱を有効に回収すると共に、深冷空気熱交換器で冷却した後断熱膨張装置で断熱膨張させて液化空気を製造し、気温上昇等に対応して、ガスタービン吸気の空気密度を高くする必要が生じた時には前記液化空気をガスタービンの吸気ライン中へ噴霧して吸気の温度を下げ、空気密度が高くなるようにするものである。
【0010】
また、本発明は、HFC−23、HCFC−22、HCFC−124またはそれらの混合物からなる不燃性冷媒を介して熱交換器で熱交換されるガスタービン吸気冷却方法を提供し、LNGの保有する冷熱を利用するに際して用いる圧縮空気冷却用熱交換器及び空気冷却用熱交換器では、LNGからの冷熱が、圧縮空気又は空気に伝わる際にその間にHFC−23、HCFC−22、HCFC−124又はそれらの混合物である不燃性冷媒を介在させることにより、安全に熱交換を行うようにしたものである。
【0011】
また、本発明は、LNG貯槽、圧縮空気冷却用熱交換器、空気冷却用熱交換器、液化空気貯槽、空気圧縮装置、ガスタービン、ガスタービン用吸気ライン及び液化空気噴霧装置、更に深冷空気熱交換器と空気液化用の断熱膨張装置からなり、LNG貯槽から払い出したLNGを圧縮空気冷却用熱交換器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器で空気と熱交換してNGとし、該空気冷却用熱交換器で熱交換し予冷された空気を空気圧縮装置により圧縮し、同圧縮した空気を前記圧縮空気冷却用熱交換器で熱交換し冷却し、更に深冷空気熱交換器で冷却した後に断熱膨張装置で断熱膨張させて液化空気を製造し、得られた液化空気を液化空気貯槽に貯蔵し、必要時に同液化空気をガスタービンの吸気ラインに設けられた液化空気噴霧装置により吸気中へ噴霧するガスタービン吸気冷却装置を提供し、LNG貯槽から送り出したLNGを圧縮空気冷却用熱交換器、空気冷却用熱交換器と順次送給して圧縮空気及び空気へ冷熱を移し、この熱交換、又は更に後流に付加された深冷空気熱交換器、断熱膨張装置等により液化空気を製造し、気温が上昇してガスタービンの吸気の空気密度を高くする必要がある時には前記液化空気を液化空気噴霧装置でガスタービン用吸気ラインに入れ、ガスタービンの吸気温度を低下させてガスタービンの効率を高く維持するようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1に基づいて説明する。
【0013】
1はLNGタンク、2は圧縮空気冷却用熱交換器、3は空気冷却用熱交換器で、LNGタンク1からの払い出しLNG11は、圧縮空気冷却用熱交換器2、空気冷却用熱交換器3を経て冷熱を回収され、NG12となる。
【0014】
4は空気圧縮機で、空気冷却用熱交換器3で予冷された空気10を圧縮空気13として圧縮空気冷却用熱交換器2で冷却し、深冷空気熱交換器9へと送る。
【0015】
6はフラッシュバルブ、7は気液分離器で、これらで断熱膨張装置5を構成する。
【0016】
前記深冷空気熱交換器9で圧縮空気は液化され、更に断熱膨張装置5で同液化はより確実なものとなり、液化空気14として液化空気タンク8へ導入され、ここに貯蔵される。
【0017】
21はガスタービンで、略示されるように圧縮機、燃焼器、タービン等で構成され、吸気ダクト25から吸気ライン23を経て供給される空気と燃料ライン26からの燃料を基に作動して発電機22を駆動し、また、ガスタービン排ガス28を排出する。
【0018】
24は液化空気噴霧装置で、上流を前記液化空気タンク8に連通し、吸気ライン23中に開口している。なお、図示省略しているが、この空気タンク8から液化空気噴霧装置24に至る経路には、この経路を開閉制御する装置が配設されており、気温上昇等に起因してガスタービン吸気の空気密度を高くする必要が生じた時にはこの経路を開いて液化空気タンク8中に貯蔵された液化空気が、液化空気噴霧装置24から吸気ライン23中に噴霧されるように構成されている。
【0019】
また、17は気液分離器7で分離した深冷空気で、一部は空気圧縮機4の吸入側へ帰還され、他の一部は未液化分の排空気27として大気に放出される。
【0020】
本実施の形態は、上記のように構成されており、この構成に基づいて、払い出しLNGの冷熱を利用して液化空気を製造し、貯蔵し、同液化空気をガスタービン吸気ラインへ噴霧してガスタービンの吸気冷却を行う一連のステップは以下のように進展する。
【0021】
LNGタンク1(容量2〜10万klのタンクが一般的に利用される)には、LNGが常圧、−161〜−180℃で貯蔵されている。NGの需要時に、LNGタンク1を出たLNG11は、圧縮空気冷却用熱交換器2で中間冷媒を介して圧縮空気13と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器3で中間冷媒を介して空気と熱交換してNG12となり、火力発電プラントや都市ガス用に30〜70kg/cm2 に加圧されたNGとして払い出される。
【0022】
一方、外部から図示省略の脱塵フィルター、圧縮機、更に必要に応じて設けた水洗冷却器等を経て取り入れられた空気10は、上記空気冷却用熱交換器3で中間冷媒を介してNGと熱交換し約0〜−100℃に冷却される。この間に、水の凝縮、凝固及び、二酸化炭素の凝縮、凝固により、さらに吸着塔等により空気中の水分及び二酸化炭素を除去する。
【0023】
続いて、空気圧縮機4により20〜40kg/cm2 の圧縮空気13になり、圧縮空気冷却用熱交換器2で中間冷媒を介して払い出しLNG11と熱交換し、その後で深冷空気熱交換器9で熱交換して冷却した後、フラッシュバルブ6、気液分離器7からなる断熱膨張装置5により一部は液化空気14となり、液化空気タンク8に貯蔵され、一部は深冷空気熱交換器9で熱交換して冷熱を回収した深冷空気17となり、空気圧縮機の前段等にリサイクルされたり、またはさらに空気冷却に使用された後、未液化分の排空気27として大気に放出される。
【0024】
なお、空気圧縮機4と液化空気タンク8の間に別途膨張タービンを設置し、圧縮空気の一部を膨張タービンに供給して可逆膨張させて冷却し、圧縮空気から回収した動力で駆動されるタービンにより新規に導入される空気10をさらに圧縮し、一方膨張して冷却した未液化分の空気27を、リサイクルされる深冷空気として深冷空気熱交換器9等に供給するようにしてもよい。
【0025】
また、液化空気の製造法は、図1に示した例として最もシンプルなジュール・トムソン効果を利用する方式であるが、圧縮した空気をLNGの冷熱を利用して冷却する空気の液化方法自体は、リンデ法によっても、クロード法によってもさらにはこれらの改良法によってもよい。
【0026】
発電機22を回転させるためのガスタービン21には、吸気ライン23及び燃料ライン26が設けられている。吸気ライン23の末端に設けられた吸気ダクト25とガスタービン21の間の吸気ライン23に液化空気噴霧装置24が設けられる。あるいはまた、吸気ライン23の外側に別途外気との熱交換器を設置し、吸気ライン23内に液化空気を噴霧し、気化した冷たい空気と温度の高い外気と熱交換して、温度の低下した、即ち、空気密度を高めた外気を吸引するようにしてもよい。
【0027】
吸気ライン23には吸気ダクト25から大気が取り込まれるが、外気温度が高く、空気質量流量が不足する場合には図示省略した制御装置が作動して経路を開通し、必要量の液化空気が、液化空気タンク8から供給される。液化空気は吸気ライン23内の空気圧が常圧又は加圧になるように供給してもよい。
【0028】
このように本実施の形態においては、まず、LNGは、通常、メタンを主成分とする炭素数1〜5の飽和炭化水素からなり、常圧ないし加圧下に、−150ないし−180℃に冷却されて液化しLNGタンク1へ貯蔵されており、常圧における気化温度は−161℃である。
【0029】
したがって、LNGが気化し外温のNGとなるまでの蒸発潜熱及び/又は顕熱を冷熱として利用して、液化空気を製造し、貯蔵しこれを使用して必要時に液化空気をガスタービン21の吸気ライン23に設けられた液化空気噴霧装置24により、吸気中へ噴霧することにより、ガスタービンの吸気を冷却し、空気の密度を高くすることができる。
【0030】
即ち、常圧下の液化空気は、標準状態の空気を基準にして、単位重量あたりの蓄冷熱量が101.3kcal/kgと大きいので、貯蔵するのに小さな設備で済むのが好ましい。
【0031】
液化用の空気は必要により清浄化処理(ダストや、NOx、SOx等の腐蝕性成分の除去など)をした上で、空気冷却用熱交換器3で中間冷媒を介してNGと熱交換して冷却され、さらに、圧縮、冷却されて水分、二酸化炭素等を除去した後、圧縮空気冷却用熱交換器2で中間冷媒を介してLNGにより深冷される。
【0032】
ここで、中間冷媒を用いる理由は、LNGやNGは可燃性であるのに対し、熱交換する相手側の流体が空気であることから、万一の両流体のリーク時に両流体が混合して爆発性の混合気を形成する危険を回避するためである。
【0033】
さらに、空気液化のための低温熱交換過程で固化して閉塞する原因になるおそれのある水分、二酸化炭素等の除去には、それぞれ温度レベルの異なるNGを使用することができる。例えば、−50℃以上のNGは水分の除去に使用され、−150〜−50℃のNGは二酸化炭素の除去に使用される。
【0034】
深冷された空気は、必要であれば深冷空気熱交換器9で熱交換した後、更に断熱膨張により冷却されて液化する。断熱膨張により生じた液化空気は深冷空気と分離され、液化タンクに貯蔵され、一方の深冷空気は冷却されているので上記深冷空気熱交換器9で熱交換した後、例えば、空気圧縮機4の前段等にリサイクルされたり、または大気に放出27される。
【0035】
液化用の空気の圧縮は、所用動力を低減するために、2〜4段等の多段の圧縮、冷却を繰り返して行われてもよい。冷却には圧縮空気冷却用熱交換器2を通過後のNGが使用されるがLNGを一部使用してもよい。
【0036】
なお、本実施の形態では、圧縮空気冷却用熱交換器2、空気冷却用熱交換器3及び必要により深冷空気熱交換器9が使用されるが、これらの熱交換器としては、従来のシェルアンドチューブ型が、温度差が小さいときにはプレートフィン型等のものが使用できるが、熱交換器の一方に可燃物が流れ、他方に液化空気が流れるので、安全上、中間冷媒を介して熱交換が行われるタイプのものが好ましい。
【0037】
中間冷媒としては、不燃性で凝固点が低く且つ熱伝導率の高い液体が好ましい。このような冷媒としては、ハイドロフロロカーボン(HFC)類、ハイドロクロロフロロカーボン(HCFC)類、特にHFC−23、HCFC−22、HCFC−124、HFC−134a、HFC−32またはそれらの混合物が挙げられる。
【0038】
また、液化空気利用によるガスタービン吸気冷却は、使用する液化空気としては、夜間電力を利用して液化空気を製造して貯蔵しておき、気温の高い昼間に吸気に直接噴霧して吸気を冷却できるようにしてもよい。
【0039】
以上、本発明を図示の実施の形態について説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
【0040】
【実施例】
図1に示す装置において、LNGタンク1には、LNGが常圧、−161℃で貯蔵され、100t/hで払い出される。NGの需要時に、払い出されるLNGは、圧縮空気冷却用熱交換器2で中間冷媒HFC−23を介して圧縮空気13と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器3で同種の中間冷媒を介して空気と熱交換してNGとなり、火力発電プラント用にNG12として払い出された。
【0041】
一方、外部から40t/hrで取り入れられた空気10は上記空気冷却用熱交換器3で中間冷媒を介してNGと熱交換し約−53℃に冷却され、3段の空気圧縮機により圧縮冷却を繰り返し、45℃、31kg/cm2 の圧縮空気13になり、圧縮空気冷却用熱交換器2で中間冷媒を介して払い出しLNG11と熱交換し、一部は空気圧縮機4と液化空気タンク8の間に設けられた膨張タービン(図示せず)に供給され、残りはさらに深冷空気熱交換器9で熱交換した後、断熱膨張装置5により一部は液化空気27t/hrとなり、液化空気タンク8に貯蔵された。
【0042】
断熱膨張した残りの深冷空気は、深冷空気熱交換器9で熱交換した後、膨張タービンの排気と合わさって、一部は空気圧縮機4の前段にリサイクルされ、他はさらに空気冷却に用いられた後、未液化分の排空気27として大気に13t/hrで放出された。
【0043】
LNG焚きガスタービンコンバインド発電プラント(1軸当たりの定格出力243MW)には、液化空気を加えない場合には、吸気ダクト25から大気圧で28.7℃湿度79%の外気が1489t/hrの流量で取り込まれている。
【0044】
これに液化空気を42.7t/hrの流量で噴霧することによって、ガスタービンへの吸気が大気圧で16℃、湿度100%になるように冷却して、空気の密度を大きくすることにより、空気の質量流量が増加した。
【0045】
この結果、吸気に液化空気を噴霧しない場合の1軸当たりの発電出力は220MWであったが、液化空気を加えた場合の発電出力は227MWに増加した。
【0047】
発明の効果
以上、本発明によれば、LNGの保有する冷熱の有効利用を、圧縮空気冷却用熱交換器と空気冷却用熱交換器に受け持たせ、これに加えてその後流で深冷空気熱交換器、断熱膨張装置等を機能させて保存場所を大きくとらない液化空気として冷熱を回収し、気温上昇等に対応してガスタービン吸気の空気密度を高くする必要が生じたときにこの冷熱を利用するものであり、周辺環境を悪化せずにLNGの冷熱を有効活用して、しかも所定の発電出力を確保することができたものである。
【0048】
また、請求項の発明によれば、熱交換器においては特定の不燃性冷媒を介して熱交換を行うようにしているので、熱交換器で不測の反応発生等が防止され、可燃性のLNG等に対して爆発の危険性もなく、安全に作動する装置を得ることができたものである。
【0049】
また、請求項の発明によれば、LNGの冷熱を回収する熱交換器、断熱膨張装置等をはじめとする各種機器の組合せにより、LNGの冷熱を有効に活用して冷却空気を確保し、海水冷却に起因する低温海水による環境悪化の問題もなく、しかも気温上昇時に発電出力の低下を来さない好ましい装置を得ることができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るガスタービン吸気の冷却プロセスを示すフロー線図。
【符号の説明】
1 LNGタンク
2 圧縮空気冷却用熱交換器
3 空気冷却用熱交換器
4 空気圧縮機
5 断熱膨張装置
6 フラッシュバルブ
7 気液分離器
8 液化空気タンク
9 深冷空気熱交換器
10 空気
11 払い出しLNG
12 NG
13 圧縮空気
14 液化空気
17 深冷空気
21 ガスタービン
22 発電機
23 吸気ライン
24 液化空気噴霧装置
25 吸気ダクト
26 燃料ライン
27 未液化分の排空気
28 ガスタービン排ガス

Claims (3)

  1. 払い出しLNGを圧縮空気冷却用熱交換器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器で空気と熱交換してNGとし、該空気冷却用熱交換器で熱交換し予冷された空気を圧縮し、圧縮した空気を前記圧縮空気冷却用熱交換器で熱交換し冷却し、更に深冷空気熱交換器で冷却した後に断熱膨張装置で断熱膨張させて液化空気を製造し、得られた液化空気を貯蔵して必要時にガスタービンの吸気ライン中へ噴霧することを特徴とするガスタービン吸気冷却方法。
  2. HFC−23、HCFC−22、HCFC−124またはそれらの混合物からなる不燃性冷媒を介して熱交換器で熱交換される請求項1記載のガスタービン吸気冷却方法。
  3. LNG貯槽、圧縮空気冷却用熱交換器、空気冷却用熱交換器、液化空気貯槽、空気圧縮装置、ガスタービン、ガスタービン用吸気ライン及び液化空気噴霧装置、更に深冷空気熱交換器と空気液化用の断熱膨張装置からなり、LNG貯槽から払い出したLNGを圧縮空気冷却用熱交換器で圧縮空気と熱交換し、更に空気冷却用熱交換器で空気と熱交換してNGとし、該空気冷却用熱交換器で熱交換し予冷された空気を空気圧縮装置により圧縮し、同圧縮した空気を前記圧縮空気冷却用熱交換器で熱交換し冷却し、更に深冷空気熱交換器で冷却した後に断熱膨張装置で断熱膨張させて液化空気を製造し、得られた液化空気を液化空気貯槽に貯蔵し、必要時に同液化空気をガスタービンの吸気ラインに設けられた液化空気噴霧装置により吸気中へ噴霧することを特徴とするガスタービン吸気冷却装置。
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