JP3705869B2 - デジタル画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタル画像形成装置に係り、詳しくは、空間変調素子の光変調率をデジタルが頭尾データに基づいて制御して画像を表示し、変調された光で感光材料を露光するデジタル画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
写真フィルム(例えばネガフィルム)に撮影記録された画像を感光材料に焼付けて写真プリントを作成する写真プリンタでは、通常、写真フィルムに記録された画像に光を照射し、該画像を透過した光を印画紙等の感光材料に露光して焼付ける。近年、上記のように写真フィルムの画像の透過光を感光材料へ直接露光する第1の露光部に加え、インデックスプリント画像を感光材料に露光する第2の露光部を備えた写真プリンタが提案されている。
【0003】
この写真プリンタの第2の露光部では、写真フィルムに記録されている画像を画像読取装置によって順次撮像し、得られた画像データを画像記憶部に記憶するように構成されている。そして、感光材料上にインデックスプリント画像を形成する際には、画像記憶部から画像データを数コマ分(1列分)ずつ読み出し、読み出した画像データに基づいて1列分の画像を液晶パネルに表示すると共に、液晶パネルに光を照射し、液晶パネルを透過した光を感光材料に露光する。
【0004】
これを複数列繰返すことにより、写真フィルムの複数のフィルム画像をマトリクス状に並べたインデックスプリントが形成される。ユーザは、このインデックスプリントを参照することで、写真フィルムの各コマに記録された画像の検索等を容易に行うことができる。
【0005】
ところで、前記液晶パネルへの画像の表示は、液晶パネルを構成する多数の液晶セルに各々所定の駆動電圧を印加し、各液晶セル毎に光透過率を調整することによって行われる。ところが、各液晶セルには、駆動電圧に応じて光透過率が調整される光制御領域以外に、配線等の存在によって光透過率を調整できない光非制御領域が存在するため、液晶パネルの透過光を感光材料に露光して画像を形成した場合、光非制御領域に対応する感光材料上の領域を露光できず、形成された画像中にある一定濃度(ペーパ上では白)の規則正しい模様ができてしまう。
【0006】
上記のような模様の発生を防止するため、従来より、液晶パネルを圧電素子(ピエゾ)等によって微小量移動させて複数回露光を行う、所謂画素ずらしと呼ばれる方法が行われている。この画素ずらしによれば、液晶パネルを微小移動させて画像の露光を行うことで、各液晶セルの光制御領域の透過光を光非制御領域に対応する感光材料上の領域に照射でき、上記のような模様の発生を防止できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来の技術では、液晶パネルの移動を微小量ずつ高精度に行うための高価な圧電素子等が必要となり、構造の複雑化、高コスト化を招く、という問題があった。
【0008】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、極めて簡単かつ安価な構成で、仕上がり品質の良い画像を形成できるデジタル画像形成装置を得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、デジタル画像データに応じて光変調可能な光制御領域及び配線等が配設される光非制御領域からなる画素が、所定の画素ピッチで二次元的に多数配列された空間変調素子と、前記空間変調素子に光を照射するための光源と、前記空間変調素子の光制御領域を通過した光を、そのまま光軸が直進する常光及び光軸が屈折する異常光に複屈折させ、前記常光を光制御領域に対応する感光材料の領域に、かつ前記異常光を光非制御領域に対応する感光材料上の領域にそれぞれ案内する複屈折手段と、を備えている。
【0010】
請求項1記載の発明では、光源から射出された光が空間変調素子に照射され、空間変調素子の光制御領域を通過する。光制御領域を透過した光は、複屈折手段によって、光軸がそのまま直進する常光と、光軸が屈折される異常光とに複屈折され、常光は、光制御領域に対応する感光材料上の領域に案内され、一方異常光は、光非制御領域に対応する感光材料上の領域に案内される。
【0011】
上記では、空間変調素子自体をメカ的に移動させることなく、空間変調素子の光制御領域を透過した光によって、光非制御領域に対応する感光材料上の領域を露光できるので、空間変調素子を移動させるための構成(圧電素子系等)が不要となり、構造の簡素化、低価格化を図ることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、デジタル画像データに応じて光変調可能な光制御領域及び配線等が配設される光非制御領域からなる画素が、所定の画素ピッチで二次元的に多数配列された空間変調素子と、前記空間変調素子に光を照射するための光源と、前記光源から射出され空間変調素子の光制御領域を通過した直線偏光の光を円偏光にする1/4波長位相板と、前記1/4波長位相板で円偏光となった光を常光及び異常光に複屈折させて、前記常光を光制御領域に対応する感光材料の領域に、かつ前記異常光を光非制御領域に対応する感光材料上の領域にそれぞれ案内する複屈折部材と、を備えている。
【0013】
請求項2記載の発明では、通常、空間変調素子はその両側に偏光子を備え、空間変調素子の透過光は直線偏光となっている。このため、光源から射出され空間変調素子の光制御領域を透過した光を、1/4波長位相板によって円偏光とされて複屈折部材に入射させる。1/4波長位相板で円偏光となった複屈折部材の入射光は、複屈折部材で複屈折され、空間変調素子の光制御領域及び光非制御領域に対応する感光材料上の領域を露光することができる。前記複屈折部材としては、入射光を良好に複屈折させる性質をもつものであればよく、例えニオブ酸リチウム、水晶板、方解石プリズム等を使用できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施形態〕
図1には、本第1の実施形態に係る液晶画像形成装置10が示されている。この液晶画像形成装置10は、ネガフィルム(写真フィルム)の各コマに記録されている画像を順に読み取って液晶パネルに表示し、表示した画像を感光材料上に露光してインデックスプリントを作成するものである。図1に示すように、液晶画像形成装置10は、液晶パネル20の表示画像を印画紙(感光材料)に露光するプリント部12を備えている。プリント部12には露光用光源14が配置されている。露光用光源14は、R(赤)、G(緑)、B(青)にそれぞれ発光するLEDで構成され、ダイクロイックミラー15により、光軸が一致され、後述する液晶パネル20へ照射されるようになっている。
【0015】
露光用光源14の下流側の露光光軸L上には、液晶パネル20が配置されている。図2に示すように、液晶パネル20は、互いに偏光面が直交する一対の偏光フィルタ52、54と、画像を表示するパネル本体50とで構成され、パネル本体が偏光フィルタ52、54で挟持された構造となっている。パネル本体50の支持枠50Aの中央部には表示部50B(光変調素子)が設けられている。表示部50Bには、所定のピッチ(例えば横ピッチ28μm、縦ピッチ35μm)でマトリクス状に多数配設され、かつ各々光透過率(光変調率)を調整可能な液晶セル群より構成されており、各液晶セル毎に光透過率を調整することにより画像が表示される。
【0016】
図1に示すように、液晶パネル20の下流側面、すなわち偏光フィルタ54には、複屈折フィルタ(複屈折手段)24が貼り付けられている。この複屈折フィルタ24は、光軸を常光、異常光に複屈折させる役目を有しており、詳細については後述する。
【0017】
複屈折フィルタ24の下流側には、ブラックシャッタ28、焼付用レンズ26及び印画紙32が順に配置されている。ブラックシャッタ28は、シャッタドライバ30からの駆動信号によって開閉され、露光光軸L上の光を通過又は遮断する。焼付用レンズ26は、露光光軸Lに沿って移動可能とされ、液晶パネル20の表示画像を所定の倍率で印画紙32上に露光する。印画紙32は、搬送ローラ対34によって挟持されて所定方向に搬送されて、印画紙32上の所定の画像形成領域が露光光軸L上の露光位置に位置決めされるようになっている。なお、印画紙32は、予め回転軸にロール状に巻取られており、搬送ローラ対34の駆動によって引き出されて使用される。
【0018】
液晶パネル20には、LCDドライバ22を介してコントローラ36が接続されている。コントローラ36は、図示しないCPU、ROM、RAM、入出コントローラ等より構成されている。また、コントローラ36には画像記録部38が接続されている。画像記憶部38には、図示しない画像読取装置によって読み取られた写真フィルム(例えばネガフィルム)の画像を表す画像データが記憶される。コントローラ36は、画像記憶部38に記憶されている画像データを画像コマに応じて選別して取り込み、取り込んだ画像データが示す各色毎の画像濃度に基づいて液晶パネル20に印加すべき駆動電圧(又は電流)を設定し、設定した駆動電圧(電流)を表す情報をLCDドライバ22に送信する。これにより、液晶パネル20の表示部50Bを構成する液晶セルには、各々前記設定された電圧が印加されて(又は、電流が流れ)光透過率が調整され、画像が表示される。
【0019】
また、コントローラ36には、ドライバ18を介してブラックシャッタ28が接続されると共に、露光用光源14及び搬送ローラ対34が接続されている。コントローラ36は、予め決められたシーケンスで、これらを制御する。
【0020】
ところで、液晶パネル20の各液晶セルは、該液晶セルに印加される駆動電圧(又は電流)に応じて光透過率が調整される光制御領域と、光透過率が調整されない光非制御領域とから構成される。図3(A)に、一例としてTFTアクティブマトリクス形液晶パネル(例えばSONY(株)製、LCX007BNB)の液晶セルの平面図を示す。この液晶パネル20では、液晶セル60の互いに直交する二辺に沿って光非制御領域64が形成され、液晶セル60の四隅のうち一つに光制御領域62が形成されている。光非制御領域64は、液晶セルを構成するガラス基板上にマトリクス状に形成された金属配線等(各液晶セルに電圧信号を印加するソース線、液晶セルを走査するゲート線等)に対応する領域である。また、光制御領域62は、液晶材料に電圧を印加する透明電極に対応する領域であり、該透明電極に上記配線等を通じて信号電圧が印加されると、印加された信号電圧に応じて光透過率が制御される。
【0021】
なお、本実施の形態の液晶パネル20(LCX007BNB)では、縦横の画素ピッチPV 、PH はPV =35μm、、PH =28μm、光制御領域62の寸法KV 、KH はKV =24μm、KH =21.6μmであり、液晶セル60の開口率(光制御領域の面積比率)は53%である。
【0022】
ここで、前記液晶パネル20では、画像の透過光を複屈折フィルタ24としての一対のニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bにより複屈折し、屈折された光(異常光)を前記光非制御領域64に対応させ、見かけ上光非制御領域64に対応する印画紙32上に画像を案内するようになっている。
【0023】
一対のニオブ酸リチウムプリズム24A、24Aによって構成された複屈折フィルタ24の上流側には、1/4波長位相板56が配設されており、この1/4波長位相板56は、液晶パネル20からの透過光(直線偏光)を円偏光に変える役目を有しており、例えば、雲母板が適用可能である。
【0024】
ニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bでは、円偏光された光の光軸を常光と異常光とに分光するが、このとき、一対のニオブ酸リチウムプリズム24Aを通過させることにより、常光と異常光との相対位置を調整している。すなわち、常光が液晶パネル20の光制御領域を通過して直進し、印画紙32上へ至るとき、1画素中での、光制御領域に対する光非制御領域の位置が決まっているため、この光非制御領域に対する印画紙32上へ異常光が到達するように設定される。
【0025】
なお、この設定のパラメータとしては、ニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bの肉厚寸法と、一対のニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bの合わせ相対角度となる。
【0026】
ここで、図3にニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bを用いた、複屈折モデル図を示す。
【0027】
このモデル図では、第1及び第2のニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bが並設され、第1のニオブ酸リチウムプリズムの図3の奥側から液晶パネル20(図1参照)を透過した光が入射され、第2のニオブ酸リチウムプリズム24Bの図3の手前側から射出されるようになっている。以下、第1のニオブ酸リチウムプリズム24Aの入射面をA面、射出面をB面、第2のニオブ酸リチウムプリズム24Bの入射面をC面、射出面をD面という。また、理解し易くするために、A面への入射点を原点とし、x軸及びy軸をそれぞれの面に対応させて説明する(例えば、A面の場合は、xA 軸、yA 軸、D面の場合は、xD 軸、yD 軸となり、何れも、第2のニオブ酸リチウムプリズム24BのD面側から見た状態とする(図4参照))。
【0028】
液晶パネル20を透過した光軸は、図3に示される如く、第1のニオブ酸リチウムプリズム24AのA面の原点から入射し(図4(A)参照)、複屈折により常光と異常光とに分光される。常光は,第1のニオブ酸リチウムプリズム24AのB面の原点から射出するが、異常光は、第1象限、すなわち、xB 方及びyB 方向共にプラス側にとなる座標から射出する(図4(B)参照)。なお、本実施の形態では、θが45°となっている。
【0029】
第1のニオブ酸リチウムプリズム24Aから射出された常光と異常光とは、共に平行状態を維持しつつ、第2のニオブ酸リチウムプリズム24BのC面に入射する(図4(C)参照)。従って、第1のニオブ酸リチウムプリズムの24Aの射出座標と、第2のニオブ酸リチウムプリズム24Bの入射座標とは一致する。
【0030】
第2のニオブ酸リチウムプリズム24Bでは、さらに複屈折され、常光は原点を維持するが、異常光がxD 軸方向がプラス、yD 軸方向がマイナス側になる座標点に屈折される(図4(D)参照)。
【0031】
上記の如く、最終的に図4(D)の常光と異常光との座標点が、複屈折後、印画紙32上に照射される点であるため、第1及び第2のニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bの肉厚寸法及び互いの貼り合わせ相対角度を設定することにより、D面での常光と異常光との相対位置を決めることができる。
【0032】
次に本実施の形態の作用を説明する。
液晶画像形成装置10においてインデックスプリントを作成する場合、まず、液晶画像形成装置10の画像記憶部38に、ネガフィルムの各コマに記録されている画像を表す画像データを記憶する。この画像データの記憶は、画像読取装置(図示せず)によってネガフィルムの画像を順次読取ることにより行われる。コントローラ36は、ネガ画像記憶部38にネガフィルム1本分の画像データが記憶されると、画像記憶部38から数コマ分(5コマ分)の画像データを取込み、取込んだ画像データに基づいて数コマ分の画像を一列に並べたインデックス画像を作成する。そして、作成されたインデックス画像の各色毎の画像データに基づいて液晶パネル20の駆動電圧を設定し、設定された駆動電圧で液晶パネル20の各液晶セル60を駆動する。これにより、液晶パネル20の光透過率が各液晶セル60毎に調整され、各色毎のインデックス画像が表示される。
【0033】
液晶パネル20に第1の色のインデックス画像を表示した後、露光用光源の各色のLEDの内の1つを点灯し、ブラックシャッタ28を開閉する。これにより、露光用光源14から射出された光が、液晶パネル20に照射され、液晶パネル20を透過した光が複屈折フィルタ24及び焼付用レンズ26を通って印画紙32上に結像される。次に、第2の色のインデックス画像、第3の色のインデックス画像を順次表示し、この色に対応する色に発色するLEDと点灯して、上記露光処理を繰り返す。これにより、カラー画像を印画紙32上に結像することができる。
【0034】
コントローラ36は、前述したインデックス画像の露光を繰返すことにより、ネガフィルムの複数の画像をマトリクス状に並べたインデックスプリントを作成する。
【0035】
ところで、前記液晶パネル20を構成する各液晶セル60は光制御領域62と光非制御領域64とを備えており(図3(A)参照)、露光用光源14から射出され液晶パネル20に到達した光は、各液晶セル60の光制御領域62のみを透過する。液晶セル60の光制御領域62を透過した光(直線偏光)は、1/4波長位相板56(図2)を通過することにより円偏光となって重ね合わされた2枚のニオブ酸リチウムプリズム(第1及び第2のニオブ酸リチウムプリズム24A、24B)に到達する。図4(A)に示すように、第1のニオブ酸リチウムプリズム24AのA面における原点から入射した光は、複屈折によって、常光と異常光とに分光され、B面から射出する(図4(B)参照)。この射出された光は、互いに平行状態を維持しつつ第2のニオブ酸リチウムプリズム24BのC面に入射し(図4(C)参照)、2つの光軸S、Pとなって、D面から射出される(図4(D)参照)。
【0036】
本実施の形態では、複屈折板58内を光軸Pに沿って進行する光の射出位置が、光軸Sに沿う光の射出位置に対し、液晶セル60の縦方向(Y方向)に画素ピッチの1/2(Pv /2=17.5μm)だけ離れるよう設定されているため、複屈折板58内を光軸Pに沿って進行した光は、射出後、光非制御領域64に対応する印画紙32上の領域74(図3(B))に照射される。
【0037】
これにより、印画紙32上の各液晶セル60に対応する領域70が全体的に露光されることになり、光非制御領域64に起因した露光むら、即ち模様の発生を防止できる。
【0038】
以上のように本実施の形態では、液晶パネル20を構成する各液晶セル60の光制御領域62を透過した光を、第1及び第2のニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bによって複屈折させて、光非制御領域64に対応する印画紙32上の領域に照射するので、光非制御領域64に起因した模様の発生を防止して、高品質のプリントを得ることができる。このように、液晶パネル20の透過光射出側に第1及び第2のニオブ酸リチウムプリズム24A、24Bを設置するだけで、印画紙32上の液晶セル60に対応する領域、ひいては画像形成領域全体を露光できるので、従来のように複雑な機構を使って液晶パネル20を移動させる必要がなくなり、構造の簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0039】
また、本実施の形態では、各液晶セル60の光制御領域62を透過した光を複屈折させて光非制御領域64に対応する印画紙32上の領域に照射することにより、液晶パネルを移動させることなく、1回の露光で、印画紙32上の各液晶セル60に対応する領域を殆ど露光できる。このため、従来の圧電素子(ピエゾ)によるメカ的な画素ずらしと比べ、露光時間を大幅に短縮して処理能力を向上できる。
【0040】
〔第2の実施の形態〕
以下に本発明の第2の実施の形態について説明する。本第2の実施の形態において、前記第1の実施の形態と同一構成部分については、同一の符号を付してその構成の説明を省略する。なお、この第2の実施の形態の特徴は、複屈折フィルタ24の変形例であるため、装置構成については、図1と同一であるので、省略する。
【0041】
図5に示される如く、第2の実施の形態に係る複屈折フィルタ24は、液晶パネル20の透過光を光学的に空間変調(複屈折)させるためのもので、液晶パネル20の表示部をカバーする大きさ(15.5×40.5mm、厚さ5mm以下)で形成されている。また、複屈折フィルタ24は、1/4波長位相板56と複屈折板58とを互いに密着させて貼り合わせた構造となっている。また複屈折フィルタ24には、方解石(カルサイト)プリズム58が使用され、1/4波長位相板56からの円偏光を複屈折させて、直線偏光でかつ偏光方向が互いに直交する二つの光軸S、Pを得る。
【0042】
図6に示すように、1/4波長位相板56で円偏光となった光が方解石プリズム58に垂直に入射した場合、入射光は二つの光軸S、Pに分かれ、所定角θ(本実施の形態ではθ=6°)をなして進行し、射出時に互いに平行となる。射出時の光軸S、P間の寸法hは、複屈折プリズム58の厚さ寸法dと前記所定角θとによって定めることができる。すなわち、寸法hとd、θとの関係は、h=d・tanθである。このため、上記関係式の寸法hに、各液晶セル60の形状で定まる画素ずらし量(領域64に領域62を重ねるのに必要な液晶パネルの移動量)をあてはめれば、液晶セル60の光非制御領域64によって露光されなかった印画紙32上の領域を露光できるようになる。本実施の形態では、上記寸法hが液晶セル60の縦方向の画素ピッチPv の1/2(17.5μm)となるよう設定されている。
【0043】
また、射出時の光軸S、Pの位置関係は、1/4波長位相板56に対する方解石プリズム58の露光光軸L(Z軸)回りの回転角度によって異なる。このため、本実施の形態では、射出時の光軸S、Pを結んだ線が、画素ずらし方向(図のY軸方向)と平行となるように、1/4波長位相板56と方解石プリズム58とを各々露光光軸L回りに回転調整した状態で貼付けている。
【0044】
なお、上記第1及び第2の実施の形態において、前記1/4波長位相板56及び複屈折板58の表面には無反射(AR)処理が施され、表面反射による透過光量の損失を極力抑えるようにしてもよい。
【0045】
また、上記第1、第2の実施形態では、液晶画像形成装置10の露光用光源14としてRGBのLEDを使用し、時系列的に点灯させたが、ハロゲンランプ等を使用し、ハロゲンランプ等から射出された白色光をRGBの色分解フィルタ16で各色に分解して液晶パネル20を照射してもよい。
【0046】
また、上記第1、第2の実施形態では、複屈折フィルタ24として、におぶ酸リチウムプリズム又は方解石プリズムを使用したが、本発明はこれに限られるものでなく、液晶パネル20の透過光を光学的に空間変調させて液晶セル60に対応する印画紙32上の領域を均一に露光できるものであれば、他の構造のものを使用してもよい。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、空間変調素子の光制御領域を透過した光を複屈折させて、光非制御領域に対応する感光材料上の領域を露光するので、空間変調素子を移動させることなく感光材料上の領域を均一に露光できる。このため、空間変調素子を移動させるための構成が不要となり、構造の簡素化、低価格化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】(A)は液晶パネルを構成する液晶セルの一例を示す平面図であり、(B)は液晶セルに対応する印画紙上の露光領域を示した図である。
【図3】第1の実施形態に係る複屈折フィルタ(ニオブ酸リチウム)の複屈折を示すモデル図である。
【図4】第1の実施形態に係るニオブ酸リチウムの入射面、射出面における光軸位置を座標で示す図である。
【図5】第2の実施形態に係る液晶パネル及び複屈折フィルタ(方解石プリズム)の構成を各々分解して示した分解斜視図である。
【図6】第2の実施形態に係る方解石プリズムの性質を説明するための図である。
【符号の説明】
10 液晶画像形成装置
14 露光用光源
20 液晶パネル
24 複屈折フィルタ(複屈折部材)
24A、24B ニオブ酸リチウムプリズム
32 印画紙(感光材料)
56 1/4波長位相板
58 方解石プリズム
60 液晶セル
62 光制御領域
64 光非制御領域
Claims (2)
- デジタル画像データに応じて光変調可能な光制御領域及び配線等が配設される光非制御領域からなる画素が、所定の画素ピッチで二次元的に多数配列された空間変調素子と、
前記空間変調素子に光を照射するための光源と、
前記空間変調素子の光制御領域を通過した光を、そのまま光軸が直進する常光及び光軸が屈折する異常光に複屈折させ、前記常光を光制御領域に対応する感光材料の領域に、かつ前記異常光を光非制御領域に対応する感光材料上の領域にそれぞれ案内する複屈折手段と、
を備えたデジタル画像形成装置。 - デジタル画像データに応じて光変調可能な光制御領域及び配線等が配設される光非制御領域からなる画素が、所定の画素ピッチで二次元的に多数配列された空間変調素子と、
前記空間変調素子に光を照射するための光源と、
前記光源から射出され空間変調素子の光制御領域を通過した直線偏光の光を円偏光にする1/4波長位相板と、
前記1/4波長位相板で円偏光となった光を常光及び異常光に複屈折させて、前記常光を光制御領域に対応する感光材料の領域に、かつ前記異常光を光非制御領域に対応する感光材料上の領域にそれぞれ案内する複屈折部材と、
を備えたデジタル画像形成装置。
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