JP3704326B2

JP3704326B2 - Dyeable composite yarn, flat yarn usable for the same, and fabric using them

Info

Publication number: JP3704326B2
Application number: JP2002174194A
Authority: JP
Inventors: 修輔増本
Original assignee: Reiko Co Ltd
Current assignee: Reiko Co Ltd
Priority date: 2002-06-14
Filing date: 2002-06-14
Publication date: 2005-10-12
Anticipated expiration: 2022-06-14
Also published as: JP2004019031A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、精練や染色が可能であり、染料の組み合わせにより、金属光沢を抑制した極めて上品な金属光沢すなわち錆調の金属光沢を保った状態で、種々に染め分け可能な複合糸及びそれに使用可能な偏平糸並びにそれらを使用した布帛に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
金属光沢を保った状態で、染め分け可能な複合糸及びそれを使用した布帛は従来知られている（特許第２８９６５６５号公報、特許第３２２９６５６号公報参照）。
そして従来のものは、ポリアミドフィルム片面に錫薄膜を形成してなる偏平糸又はナイロンフィルム片面上に金属蒸着層を設けた積層体を用いており、これらにより金属光沢を有しているものである。
【０００３】
しかし、従来の染め分け可能な複合糸及びそれを使用した布帛に用いる上記の偏平糸及び積層体はいずれも、フィルム側から金属光沢を見るものであるが、その場合の金属光沢が、フィルム表面での光線の反射と、該フィルムの内側の錫薄膜表面又は金属蒸着層表面での光線の反射とがあいまって、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい、品がなく、重みのない、金属光沢となった。
【０００４】
従って、金属光沢を抑制した極めて上品な金属光沢すなわち錆調の金属光沢を有するところの、種々に染め分け可能な複合糸及びそれを使用した布帛が切望されてきた。
特に、両面側がそれぞれ、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有しており、かつ、両面側がそれぞれ、重みのある金属光沢である偏平糸又はスリット糸を使用した染め分け可能な複合糸は、変化に富んだ種々の態様のものを得ることができるため、かかる複合糸を使用した布帛は応用範囲も広いので、とりわけ切望されてきた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の如き従来の欠点を除去して、両面側がそれぞれ、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有しており、かつ、両面側がそれぞれ、重みのある金属光沢である偏平糸を使用した糸で、種々の染色方法、染色条件により、自然な染め分けが可能な複合糸及びそれに使用可能な偏平糸並びにそれらを使用した妙味ある染め分け可能な布帛の提供を課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明では、常圧の染色条件で、異なる色調に染色可能な複数の糸を撚り合わせてなる複合糸を、前記糸の少なくとも一種に、ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成してヘイズ値を３０〜６０としたシートＡの前記樹脂層上に金属薄膜を形成した積層体の金属薄膜上に、ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成してヘイズ値を３０〜６０としたシートＢを、ポリアミドフィルムが外側となるように接着剤で貼り合わせてなる扁平糸を使用し、該偏平糸を、天然又は化学繊維糸の少なくとも一種と撚り合わせた複合糸とすることにより上記課題を解決した。
なお、上記扁平糸は、両面側がそれぞれキメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有していると同時に、両外側に存在しているポリアミドフィルムの表面が平滑であるので非常に重みのある金属光沢である偏平糸となる。
すなわち、本発明の偏平糸は、表面が凹凸の基材上に金属薄膜を形成したいわゆる艶消し金属光沢と異なり、ヘイズ値が３０〜６０であるシートの内側の金属薄膜表面での光線の反射により、両面側がそれぞれ、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有していると同時に、両外側に存在しているポリアミドフィルム表面での光線の反射と、該フィルムの内側の金属薄膜表面での光線の反射とがあいまって、非常に重みのある金属光沢である偏平糸となるのである。しかも、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有しているため、上記複合糸としても、自然な金属光沢ある外観を有する染め分け可能な糸として、非常に広範な応用が可能となる。また、該複合糸や扁平糸を組織の一部に使用した布帛は、落ち着いた高貴な外観の製品に仕上げることができる。
【０００７】
かかる扁平糸の製造に使用するポリアミドフィルムとしては、従来公知のポリアミドフィルム、例えばナイロン６フィルム、ナイロン６６フィルム等がいずれも使用できる。
ポリアミドフィルムの厚さは、良好な風合いの偏平糸を得るには、６〜３０μｍ、特に６〜１５μｍ程度であるのが好ましく、厚さ３０μｍを越えると硬く風合が非常に悪くなり、また６μｍより薄くなると弱く切れ易い。
【０００８】
ポリアミドフィルム片面に形成する樹脂層は、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂等適宜の樹脂で形成されればよいが、その厚さは0.１〜３μｍ程度、特に0.３〜１μｍ程度であるのが好ましい。
また、ポリアミドフィルムは、少くとも樹脂層を形成しない面側の表面が平滑で、艶があるものを使用するのがよい。
【０００９】
樹脂層は、金属薄膜の剥離を防止するためのものであり、この厚さが0.１μｍより薄いと、金属薄膜が剥離し易くなり、また、金属薄膜が腐食し易くなる。逆に３μｍより厚くなると、偏平糸の風合が悪くなり、また染色時に染めむらを生ずる原因ともなる。
【００１０】
樹脂層は、また，シートＡ、Ｂのヘイズ値を３０〜６０とするためのものであり、金属薄膜の両面に位置するシートＡ、Ｂのヘイズ値が２０より低いと、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を得ることが難しくなり、金属光沢が、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢となる。逆にヘイズ値が７０より高いと、金属光沢自体が消失して、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢は得られない。
シートＡ、Ｂのヘイズ値は、２５〜６５程度でもよいが、３０〜６０とすることにより、安定して落ち着いた錆調金属光沢を有する製品を得ることができる。
【００１１】
シートＡ、Ｂのヘイズ値を３０〜６０とするには、ポリアミドフィルムの片面に形成する樹脂層を、白色顔料粉末等（例えば酸化チタン粉末又は／及びホワイトカーボン粉末）の無機粉末を混入した樹脂層とするのが好ましい。
白色顔料粉末等の混入量や種類は、できあがりのシートＡ、Ｂのヘイズ値３０〜６０の間で適宜選択することができる。
【００１２】
白色顔料粉末等の混入量や種類及び樹脂層形成のための塗料の配合時の条件等を制御することによって、所望のヘイズ値のシートＡ、Ｂを得ることができる。シートＡ、Ｂのヘイズ値を３０〜６０とした場合には、樹脂層上に金属薄膜を設けることにより、ポリアミドフィルム側から見た金属光沢は、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢となる。
そして、本発明の偏平糸は、両面側でそれぞれキメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有しているばかりでなく、両外側のポリアミドフィルムの表面が平滑であるので、ポリアミドフィルム表面での光線の反射と、該フィルムの内側の金属薄膜表面での光線の反射とがあいまって、偏平糸自体が、ケバケバしくなく、非常に重みのある金属光沢である偏平糸となるのである。
【００１３】
次に、ヘイズ値が３０〜６０であるシートＡ（および必要に応じてシートＢ）の樹脂層上に形成される金属薄膜は、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の公知の薄膜生成法のいずれで形成されてもよい。
金属薄膜の厚さは、３０〜１００ｎｍ、特に４０〜８０ｎｍ程度であるのが好ましい。該厚さが、３０ｎｍより薄いと金属光沢が不十分であり、また１００ｎｍより厚いと密着力が弱くなり易い。
金属薄膜に使用される金属としては、錫、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、亜鉛、鉛、チタニウム、インジウム、金、銀、白金、パラジウム、等が例示されるが、作業性、コスト、錆調の金属光沢の落着き、金属光沢の重み、及び耐蝕性等を考慮したときは、中でも、錫及びアルミニウムが最も好ましい。高級品の用途には、金、銀、白金、パラジウム等が好ましい。
また、金属薄膜には、金属の合金や化合物も使用できる。
【００１４】
本発明の偏平糸は、シートＡ（および必要に応じてシートＢ）の樹脂層上に形成した金属薄膜の上に、例えばポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ系樹脂等の適宜の樹脂により保護膜を設けておいてもよい。
【００１５】
本発明の偏平糸は、前記の通り、ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成したヘイズ値が３０〜６０であるシートＡの前記樹脂層上に金属薄膜を形成した積層体の金属薄膜上に、ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成したヘイズ値が３０〜６０であるシートＢを、ポリアミドフィルムが外側となるように接着剤で貼り合わせなるものであり、前記シートＢの樹脂層上にも金属薄膜が形成されてもよいとされるものであるが、いずれの偏平糸を使用する場合にも、風合の点から、偏平糸全体の厚さが６０μｍを越えないようにするのが好ましく、偏平糸全体の厚さが３３μｍ以下であれば特に好ましい。
なお、前記の通り、偏平糸を構成するポリアミドフィルムはヘイズ値５以下であり、外側表面が平滑であるので、このポリアミドフィルム表面での光線の反射と、該フィルムの内側の金属薄膜表面での光線の反射すなわちヘイズ値が３０〜６０であるシートＡ、Ｂの内側の金属薄膜表面での光線の反射とがあいまって、偏平糸は、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有するものとなる。すなわち、非常に上品な、重みのある金属光沢を有する偏平糸の提供が可能となるのである。
【００１６】
本発明の偏平糸は、このように、両外側が、ヘイズ値３０〜６０であるシートＡ、Ｂからなり、両外側に、ヘイズ値５以下の透明ポリアミドフィルムが存在しているものである。両外側のシートＡ、Ｂのヘイズ値は、３０〜６０の間であれば、同じでもよく、また、異なっていてもよい。
両外側のシートＡ、Ｂのヘイズ値の差異が大体２０を超えると、偏平糸は片面側と他の片面側とで異なった感じの錆調となりやすい。また、両外側のシートＡ、Ｂのヘイズ値の差異が大体２０以内であれば、偏平糸は片面側と他の片面側とで同じような感じの錆調となる。いずれの場合も偏平糸は、両面側でそれぞれ、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有しており、かつ重みのある金属光沢である。
また、染色後も両面側がそれぞれ、重みのある着色金属光沢となる偏平糸である。
【００１７】
なお、偏平糸は、前記の如く接着剤で貼り合わせてなるフィルム積層品をスリットして製造されるが、その幅は、約0.１〜2.５mm程度であるのが好ましい。幅が0.１mmより狭いと、細すぎて弱く切れ易く、また2.５mmより広いと、太すぎて硬く風合が悪くなる。
【００１８】
また、本願では、前述の如き偏平糸を布帛組織の少なくとも一部に使用した布帛をも発明の対象とするが、該布帛は、これらの糸を織物や編物の地組織の少なくとも一部に使用したものであっても、また、絵緯糸や刺繍糸等として部分的に使用したものであってもよい。
【００１９】
次に、このような偏平糸と組み合わせて使用される糸は、常圧、常温（５０〜１００℃）染色可能な糸であれば、どのような糸でもよく、例えばカチオン染色可能なポリエステル繊維、アクリル繊維（カチオン染色可能）、レーヨン（直接染色可能、反応染色可能）、ポリアミド繊維（酸性染色可能）、ウール（酸性染色可能）、絹（酸性染色可能）等がいずれも使用可能であり、なお、異形断面糸や中空糸であってもよく、また、長繊維糸、短繊維糸のいずれからなるものであってもよい。
【００２０】
なお、本発明の複合糸における偏平糸の割合は特に限定されないが、複合糸中の偏平糸の混率が５〜５０％、特に１０〜３０％程度であるのが好ましい。５％より少ないと、金属光沢に欠け、また５０％を越えると、硬すぎて風合が悪くなる。
【００２１】
かかる本発明の複合糸の製造における交撚法は限定されないが、例えば、羽衣撚り、タスキ撚り、リング撚り、蛇腹撚り、丸撚り、偏平糸を芯糸とした精紡交撚、等々が挙げられる。
また、複合糸を後染色するため、固定した撚りが好ましい。従って、使用する糸の種類（本数）は多い方が好ましく、また、糸を２本使用したシングル撚りより、３本使用したダブル撚りや４本使用したトリプル撚りが好ましく、特にダブル撚りが好ましい。
なお、撚り数は２５０〜１５００回／ｍ、特に３００〜１２００回／ｍ程度であるのが好ましい。撚り数が２５０回／ｍより少ないと染め分けが粗くなり、１５００回／ｍを越えると染め分けが細かくなり過ぎて染め分けが不鮮明となる。また、染めムラが生じ易く、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢も低下する。この撚り数は、偏平糸と直接交撚する糸との撚り数である。
特に、撚り数が３００〜１２００回／ｍであると、染めムラがなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を得ることができる。
【００２２】
該複合糸は、糸の状態で染色されても、また、それを使用して形成した布帛を染色する際に染色されてもよい。いずれにしても、染色条件や染色方法を適当に選ぶことによって、一の複合糸を、フィルムの存在を感じさせない状態で、全体に自然な色に染め上げることができ、ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に白色顔料粉末等を混入した樹脂層を形成したヘイズ値３０〜６０であるシートＡ、Ｂと金属薄膜による金属光沢が複合して、鏡面光沢によるギラギラしたケバケバしい金属光沢を生じることなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有するものとなし得るのである。
また、該金属光沢効果が、偏平糸を構成するポリアミドフィルムの両外側表面が平滑であるので、該フィルム表面での光線の反射と、該フィルムの内側の金属薄膜表面での光線の反射とがあいまって、ケバケバしくなく、非常に重みのある金属光沢効果を有するものともなし得るのである。
なお、本発明に係る染め分け可能な複合糸は、偏平糸及び偏平糸と組み合わせて使用される糸を、それぞれ異なった色に染めることが可能なのはもちろんであるが、複合糸を構成する各糸を同色に染めることもでき、複合糸を構成する各糸をどの様な色に染めるかは適宜選択できる。
そして、偏平糸は前記した通り、両面側がそれぞれキメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有しているばかりでなく、非常に重みのある金属光沢を有しているので、偏平糸と、それと組み合わせて使用される糸のうち少くとも一本とを同色に染めた場合でも、偏平糸自体は、非常に上品で、重みがある金属光沢を有するものとなる。
【００２３】
なお、本願では、前述の如き複合糸を布帛組織の少なくとも一部に使用した染め分け可能な布帛をも発明の対象とするが、該布帛は、前述の如き複合糸を織物や編物の地組織の少なくとも一部に使用したものであっても、また、絵緯糸や刺繍糸等として部分的に使用したものであってもよい。
【００２４】
本発明では、例えば、複合糸を構成する糸をそれぞれ異色に染色して、玉虫色に仕上げたり、同色でぼかし染めにすることも可能であり、また、布帛表面から捺染や引染を施して、変化に富んだ染色布帛を得ることもできる。更には、この複合糸を使用して縮緬布帛を製造し、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢効果と非常に重みがある金属光沢効果とを有し、しかも美しく染着された風合のよい縮緬を得ることもできる。
【００２５】
【発明の実施の形態】
次に、本発明を実施例に従って、より詳しく説明する。ただし、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
（シートのヘイズ値測定方法）
ヘイズメーター（日本電色社製ＮＤＨ−３００Ａ）を使用して、フィルム面側を光源側として、ＪＩＳ−Ｋ−７１０５に準じて測定した。
【００２６】
【実施例】
実施例１〜７
(1) 偏平糸の製造
厚さ１２μｍのヘイズ値が３である透明ポリアミドフィルム（ナイロン６の二軸延伸フィルム）の片面に、ホワイトカーボン（日本シリカ工業社製）を添加量を変化させて混入したポリエステル／ウレタン樹脂による厚さ0.７μｍの樹脂層を形成して、ヘイズ値がそれぞれ３０、３５、４０、４５、５０、５５及び６０である７種類のシートＡを得た。
次に、得られたそれぞれのシートＡの樹脂層上に真空蒸着により厚さ５０ｎｍの錫薄膜を形成した。
次いで、該錫薄膜上に、上記と同様にして得た同様のヘイズ値の７種類のシートＢの樹脂層面を、ウレタン系接着剤によりそれぞれ貼り合わせたものをスリットして、両外側のシートＡ、Ｂのヘイズ値が同じであり、両外側に表面が平滑であるポリアミドフィルムが存在している幅約0.３mmの７種類の偏平糸（約７０デニール）を得た。
(2) 複合糸の製造
(1) で得た各偏平糸を中心にして、１２０デニールのカチオン染色可能なポリエステル原糸（三菱レイヨン社製）と７５デニールのレーヨン原糸（クラレ社製）をそれぞれ３５０回／ｍの撚り数でダブル撚りして、７種類の複合糸を得た。偏平糸の混率はそれぞれ約２０％であった。
なお、シートＡ、Ｂのヘイズ値の小のものから大のものに向かって順に実施例１〜７とした。
(3) 染色
(2) の各複合糸を、黄色の酸性染料と青色のカチオン染料と赤の直接染料を混合使用した染浴で、染色したところ、いずれの偏平糸も、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調のゴールド色となり、またポリエステル原糸は青色、レーヨン原糸は赤色となり、その結果、各複合糸は、全体として、玉虫色を呈する糸で、キメが細かく均一な落ち着いた錆調のゴールド色を呈するものとなった。
また、キメが細かく均一な落ち着いた錆調のゴールド色の各偏平糸は、両面側が表面平滑であるので、偏平糸表面すなわちフィルム表面での光線の反射と、該フィルムの内側すなわちそれぞれ所定のヘイズ値であるシートＡ、Ｂの内側の錫薄膜表面での光線の反射とがあいまって、ケバケバしくなく、非常に重みのある金属光沢であった。
【００２７】
実施例８
錫薄膜を形成した側のシートＡとしてヘイズ値が６０のシートを使用し、これに貼り合わせるシートＢとしてヘイズ値が３０のものを使用した他は実施例１〜７と同様にした。
染色後は、偏平糸は片面側と他の片面側とで異なった感じの錆調ではあったが、いずれの面側もそれぞれ、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調のゴールド色をしており、ポリエステル原糸は青色、レーヨン原糸は赤色となり、全体として、玉虫色を呈する糸で、キメが細かく均一な落ち着いた錆調のゴールド色を呈するものとなった。
また、キメが細かく均一な落ち着いた錆調のゴールド色の偏平糸は、両面側が表面平滑であるので、非常に重みのある金属光沢であった。
【００２８】
実施例９
(1) 偏平糸の製造
厚さ１５μｍのヘイズ値が３である透明ポリアミドフィルム（ナイロン６の二軸延伸フィルム）の片面に、酸化チタン（石原産業社製）を混入したエポキシ／ウレタン樹脂による厚さ1.０μｍの樹脂層を形成して、ヘイズ値５０のシートを得、次に樹脂層上に真空蒸着により厚さ５０ｎｍのアルミニウム薄膜を形成したものを２枚準備し、該２枚のフィルムをそれぞれアルミニウム薄膜面を内側としてウレタン系接着剤により貼り合わせたものをスリットして、両外側のシートＡ、Ｂのヘイズ値が同じであり、両外側の表面が平滑である幅約0.２mmの偏平糸（約５４デニール）を得た。
(2) 複合糸の製造
(1) で得た偏平糸と７０デニールの絹糸２本を、それぞれ４５０回／ｍの撚り数でダブル撚りした。なお、偏平糸の混率は約２２．５％であった。
(3) 染色
(2) の複合糸を製織し、得られた織物を、絹精練し、全体をピンク色の酸性染料を含む染浴で９０℃、４０分間染色し、次いで、該織物の半分を青色の酸性染料を含む染浴で９０℃、４０分間染色した。その結果、該織物はピンク色と青色に染め分けられ、また、その境目はピンクと青のぼかし染めとなった雅趣ある染色布帛となり、しかも、全体に、偏平糸の金属光沢が、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢で、ピンク色と青色の地色とマッチした奥ゆかしい錆調の金属光沢を呈するものとなった。
また、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢の偏平糸は、両面側が表面平滑であるので、非常に重みのある金属光沢であった。
【００２９】
【比較例】
比較例１
実施例１〜７に準じて得たシートＡ、Ｂのヘイズ値を１５として、両外側のシートＡ、Ｂのヘイズ値が同じ１５である偏平糸とした他は実施例１〜７と同様にした。
染色後は、偏平糸は金属光沢が、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしいゴールド色、ポリエステル原糸は青色、レーヨン原糸は赤色となり、全体として、玉虫色を呈する糸に金色の金属光沢が細かくキラキラと輝いたものとなった。
比較例２
実施例１〜７に準じて得たシートＡ、Ｂのヘイズ値を７５として、両外側のシートＡ、Ｂのヘイズ値が同じ７５である偏平糸とした他は実施例１〜７と同様にした。
染色後は、偏平糸は金属光沢の現出していない黄色、ポリエステル原糸は青色、レーヨン原糸は赤色となり、全体として、金属光沢のない玉虫色を呈する糸になった。
【００３０】
【発明の効果】
本発明の複合糸は、それを構成する糸、即ち偏平糸をも、常圧、常温（５０〜１００℃）で容易に染め分けることができるものである。従って、糸の状態でも、また編織後においても、種々の染色方法又は染色条件により、変化に富んだ、多くの色に染め分けることができる。
そして、その染色品は、ポリアミドフィルムの存在を感じさせない自然な色調及び風合となり、染色に応じた自然で上品な金属光沢でラメ効果を有するものとなる。
本発明の偏平糸は、両面側がそれぞれキメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有する偏平糸で、かつ、両面側が表面平滑であるので非常に重みのある金属光沢をした偏平糸であり、しかも、種々の染色方法、染色条件により、自然な染め分けが可能である。
すなわち、本発明の偏平糸は、表面が凹凸の基材上に金属薄膜を形成したいわゆる艶消し金属光沢と異なり、両面側がそれぞれ、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有しているばかりでなく、両面側が表面平滑であるので、金属光沢が非常に重みがある。
つまり、本発明の偏平糸は、ヘイズ値が３０〜６０であるシートの内側の金属薄膜表面での光線の反射により、両面側がそれぞれ、鏡面光沢でギラギラしたケバケバしい金属光沢でなく、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有していると同時に、両外側に存在している平滑なポリアミドフィルム表面での光線の反射と、該フィルムの内側の金属薄膜表面での光線の反射とがあいまって、非常に重みのある金属光沢である偏平糸となるのである。
従って、該偏平糸を使用した複合糸及び該偏平糸を使用した布帛の染色品は、ポリアミドフィルムの存在を感じさせない自然な色調及び風合となり、染色に応じて、キメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有するものとなり、また、金属光沢効果が、両面側が表面平滑であるので非常に重みのある金属光沢効果を有するものともなる。
本発明の複合糸を使用した布帛は、後染で、染色条件に変化をつけるだけで、種々の色調や柄を有する製品に仕上げることができるので、多品種少量の製品を得ることも、非常に経済的に可能となる。
本発明の偏平糸を使用した布帛は、本発明の偏平糸が、両面側がそれぞれキメが細かく均一な落ち着いた錆調の金属光沢を有する偏平糸で、かつ、両外側が表面平滑であるので非常に重みのある金属光沢である偏平糸であるので、ポリアミドフィルムの存在を感じさせない自然な色調及び風合となり、自然で上品な金属光沢でラメ効果を有するものとなる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is capable of scouring and dyeing, and by combining dyes, it can be used for composite yarns that can be dyed in various ways while maintaining a very elegant metallic luster that suppresses metallic luster, that is, rust-like metallic luster The present invention relates to flat yarns and fabrics using them.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art A composite yarn that can be dyed separately while keeping a metallic luster and a fabric using the same are known (see Japanese Patent No. 2896565 and Japanese Patent No. 3229656).
And the conventional thing uses the laminated body which provided the metal vapor deposition layer on the flat yarn or nylon film single side which formed the tin thin film on the single side | surface of a polyamide film, and has a metallic luster by these. .
[0003]
However, both the above-described flat yarns and laminates used in conventional dyeable composite yarns and fabrics using the same show metallic luster from the film side. The reflection of the light beam and the reflection of the light beam on the surface of the tin thin film or the metal deposition layer inside the film resulted in a specular glossy, glaring, garbled, non-weight, weightless, metallic luster. .
[0004]
Accordingly, there has been a strong demand for composite yarns that have a very elegant metallic luster with a suppressed metallic luster, that is, a rust-like metallic luster, that can be dyed in various ways, and fabrics using the same.
In particular, both sides have a flat, glossy, glossy metallic luster that is not speckled and shining with a specular gloss, and the texture is fine and uniform, and both sides have a heavy metallic luster. The composite yarns that can be dyed separately using yarns or slit yarns can be obtained in various forms with various changes. Therefore, fabrics using such composite yarns have been widely desired because they have a wide range of applications.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention eliminates the above-mentioned conventional disadvantages, and both sides have a glossy metallic luster that has a fine and uniform texture, rather than a specular and shiny metallic luster on both sides, and , Yarns using flat yarns with heavy metallic luster on both sides, composite yarns that can be naturally dyed according to various dyeing methods and dyeing conditions, and flat yarns that can be used for them, and deliciousness using them An object is to provide a fabric that can be dyed separately.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, a composite yarn formed by twisting a plurality of yarns that can be dyed in different colors under normal pressure dyeing conditions is used as an inorganic material on at least one of the yarns on one side of a transparent polyamide film having a haze value of 5 or less. One side of a transparent polyamide film having a haze value of 5 or less on a metal thin film of a laminate in which a metal thin film is formed on the resin layer of the sheet A having a resin layer mixed with powder and having a haze value of 30 to 60 In addition, a flat yarn formed by laminating a sheet B having a haze value of 30 to 60 formed with a resin layer mixed with inorganic powder with an adhesive so that the polyamide film is on the outside is used, and the flat yarn is The above problems have been solved by making a composite yarn twisted with at least one of natural or chemical fiber yarns.
In addition, the flat yarn has both a fine and uniform rust-like metallic luster on both sides, and at the same time the surface of the polyamide film existing on both sides is smooth, which is very heavy. It becomes a flat yarn with a certain metallic luster.
That is, the flat yarn of the present invention is different from so-called matte metal luster in which a metal thin film is formed on a substrate having an uneven surface, and the reflection of light rays on the metal thin film surface inside the sheet having a haze value of 30 to 60. Therefore, both sides have a mirror-like glossy and shiny metallic luster, and the texture is fine and uniform, with a calm, rust-like metallic luster, and at the same time on the polyamide film surface existing on both sides The reflection of the light beam and the reflection of the light beam on the surface of the metal thin film inside the film combine to form a flat yarn having a very heavy metallic luster. In addition, since the texture is fine and uniform, and has a calm and rust-like metallic luster, the composite yarn can be applied to a wide variety of dyeable yarns having a natural metallic luster appearance. . Further, a fabric using the composite yarn or flat yarn as a part of the structure can be finished into a product having a calm and noble appearance.
[0007]
As the polyamide film used for the production of such flat yarn, conventionally known polyamide films such as nylon 6 film and nylon 66 film can be used.
The thickness of the polyamide film is preferably 6 to 30 μm, particularly about 6 to 15 μm, in order to obtain a flat yarn having a good texture. If the thickness exceeds 30 μm, it becomes hard and the texture becomes very bad. It becomes weak and easy to cut when it becomes thinner.
[0008]
The resin layer formed on one side of the polyamide film may be formed of an appropriate resin such as polyester resin, epoxy resin, urethane resin, etc., but the thickness is about 0.1 to 3 μm, particularly about 0.3 to 1 μm. Preferably there is.
Further, it is preferable to use a polyamide film having at least a glossy surface on the surface side on which the resin layer is not formed.
[0009]
The resin layer is for preventing peeling of the metal thin film. When the thickness is less than 0.1 μm, the metal thin film is easily peeled off and the metal thin film is easily corroded. On the other hand, when the thickness is greater than 3 μm, the texture of the flat yarn is deteriorated, and it becomes a cause of uneven dyeing during dyeing.
[0010]
The resin layer is for setting the haze values of the sheets A and B to 30 to 60. When the haze values of the sheets A and B located on both surfaces of the metal thin film are lower than 20, the texture is fine and uniform. It becomes difficult to obtain a calm rust-like metallic luster, and the metallic luster becomes a shiny and shiny metallic luster with a specular gloss. On the other hand, if the haze value is higher than 70, the metallic luster itself disappears, and a fine and uniform rust-like metallic luster that is fine and uniform cannot be obtained.
The haze value of the sheets A and B may be about 25 to 65, but by setting the haze value to 30 to 60, a product having a stable and calm rust-like metallic luster can be obtained.
[0011]
In order to set the haze values of the sheets A and B to 30 to 60 , the resin layer formed on one side of the polyamide film is mixed with an inorganic powder such as white pigment powder (for example, titanium oxide powder or / and white carbon powder). A layer is preferred.
The amount and type of white pigment powder and the like can be appropriately selected between the haze values 30 to 60 of the finished sheets A and B.
[0012]
Sheets A and B having desired haze values can be obtained by controlling the mixing amount and type of white pigment powder and the like, and the conditions at the time of blending the paint for forming the resin layer. When the haze value of the sheets A and B is set to 30 to 60 , by providing a metal thin film on the resin layer, the metallic luster seen from the polyamide film side is not a glossy metallic luster that is glaring with a specular gloss, The texture is fine and uniform with a rust-like metallic luster.
And, the flat yarn of the present invention has not only a fine and uniform calm rust-like metallic luster on both sides, but also the polyamide film surfaces on both outer sides are smooth. The reflection of the light beam on the surface of the film and the reflection of the light beam on the surface of the metal thin film on the inside of the film make the flat yarn itself non-blurred and become a flat yarn with a very heavy metallic luster.
[0013]
Next, the metal thin film formed on the resin layer of the sheet A (and the sheet B if necessary) having a haze value of 30 to 60 is obtained by a known thin film generation method such as vacuum deposition, sputtering, or ion plating. Any of them may be formed.
The thickness of the metal thin film is preferably about 30 to 100 nm, particularly about 40 to 80 nm. If the thickness is less than 30 nm, the metallic luster is insufficient, and if it is more than 100 nm, the adhesion is likely to be weak.
Examples of the metal used for the metal thin film include tin, aluminum, chromium, nickel, copper, zinc, lead, titanium, indium, gold, silver, platinum, and palladium. Of these, tin and aluminum are the most preferable when considering the segregation of the metallic luster, the weight of the metallic luster, and the corrosion resistance. Gold, silver, platinum, palladium and the like are preferable for high-grade use.
Also, metal alloys and compounds can be used for the metal thin film.
[0014]
The flat yarn of the present invention has a protective film formed on a metal thin film formed on the resin layer of the sheet A (and the sheet B if necessary) with an appropriate resin such as polyamide resin, polyester resin, or epoxy resin. It may be provided.
[0015]
Flat yarn of the present invention, as described above, on one side of the haze value of 5 or less transparent polyamide film, a haze value to form a resin layer obtained by mixing inorganic powder on the resin layer of the sheet A is 30 to 60 A sheet of B having a haze value of 30 to 60 in which a resin layer in which an inorganic powder is mixed is formed on one side of a transparent polyamide film having a haze value of 5 or less on the metal thin film of the laminate in which the metal thin film is formed, is a polyamide film. Are bonded together with an adhesive so as to be on the outside, and a metal thin film may be formed on the resin layer of the sheet B, but when using any flat yarn However, it is preferable that the thickness of the entire flat yarn does not exceed 60 μm from the viewpoint of feeling, and it is particularly preferable that the thickness of the entire flat yarn is 33 μm or less.
As described above, since the polyamide film constituting the flat yarn has a haze value of 5 or less and the outer surface is smooth, the reflection of light rays on the polyamide film surface and the surface of the metal thin film on the inner side of the film Combined with the reflection of light rays, that is, the reflection of light rays on the surface of the metal thin film inside the sheets A and B having a haze value of 30 to 60 , the flat yarn has a fine, uniform and calm rust-like metallic luster. It will be a thing. That is, it is possible to provide a very elegant flat yarn having a heavy metallic luster.
[0016]
Thus, the flat yarn of this invention consists of the sheet | seats A and B whose both outer sides are 30-60 in this way, and the transparent polyamide film whose haze value is 5 or less exists in both outer sides. The haze values of the outer sheets A and B may be the same or different as long as they are between 30 and 60.
If the difference between the haze values of the outer sheets A and B exceeds about 20, the flat yarn tends to have a different rust tone on one side and the other side. If the difference between the haze values of the outer sheets A and B is approximately 20 or less, the flat yarn has the same rust tone on one side and the other side. In either case, the flat yarn has a glossy metallic luster that is fine and uniform, and has a heavy, metallic luster, rather than a shiny and shiny metallic luster on both sides. is there.
Further, even after dyeing, both sides are flat yarns that have a weighted colored metallic luster.
[0017]
The flat yarn is manufactured by slitting the film laminate formed by bonding with an adhesive as described above, and the width is preferably about 0.1 to 2.5 mm. If the width is narrower than 0.1 mm, it will be too thin and easy to cut, and if it is wider than 2.5 mm, it will be too thick and hard to feel.
[0018]
Further, in the present application, a fabric using the flat yarn as described above for at least a part of the fabric structure is also an object of the invention, but the fabric uses these yarns for at least a part of the ground structure of the woven fabric or knitted fabric. Or may be partially used as a picture weft or an embroidery thread.
[0019]
Next, the yarn used in combination with such a flat yarn may be any yarn as long as it can be dyed at normal pressure and normal temperature (50 to 100 ° C.), for example, a polyester fiber capable of cationic dyeing, Acrylic fiber (capable of cationic dyeing), rayon (capable of direct dyeing, reactive dyeing), polyamide fiber (capable of acid dyeing), wool (capable of acid dyeing), silk (capable of acid dyeing), etc. can all be used. These may be irregular cross-section yarns or hollow fibers, and may be composed of either long fiber yarns or short fiber yarns.
[0020]
The proportion of the flat yarn in the composite yarn of the present invention is not particularly limited, but the mixing ratio of the flat yarn in the composite yarn is preferably 5 to 50%, particularly preferably about 10 to 30%. If it is less than 5%, it lacks metallic luster, and if it exceeds 50%, it is too hard and the texture becomes poor.
[0021]
The twisting method in the production of the composite yarn of the present invention is not limited, and examples thereof include feather garment twisting, Tasuki twisting, ring twisting, bellows twisting, round twisting, fine spinning twisting with a flat yarn as a core yarn, and the like. .
Moreover, since the composite yarn is post-dyed, a fixed twist is preferable. Accordingly, it is preferable that the number (number) of yarns used is large, and double twist using three or triple twist using four is preferable to single twist using two yarns, and double twist is particularly preferable.
The number of twists is preferably about 250 to 1500 times / m, particularly about 300 to 1200 times / m. If the number of twists is less than 250 times / m, the dyeing process becomes coarse, and if it exceeds 1500 times / m, the dyeing process becomes too fine and the dyeing process becomes unclear. In addition, dyeing unevenness is likely to occur, and the texture of the rust-like metallic luster that is fine and uniform is also reduced. The number of twists is the number of twists between the flat yarn and the yarn that is directly twisted.
In particular, when the number of twists is 300 to 1200 times / m, there is no uneven dyeing and it is possible to obtain a calm and rust-like metallic luster that is fine and uniform in texture.
[0022]
The composite yarn may be dyed in the state of yarn, or may be dyed when dyeing a fabric formed using the yarn. In any case, by properly selecting the dyeing conditions and dyeing method, one composite yarn can be dyed in a natural color as a whole without feeling the presence of the film, and the haze value is 5 or less. Sheets A and B having a haze value of 30 to 60 formed with a resin layer mixed with white pigment powder on one side of a polyamide film are combined with the metallic luster of the metal thin film to produce a glaring and shiny metallic luster due to the specular gloss Without any problem, the texture can be fine and uniform with a rust-like metallic luster.
Also, since the metallic luster effect is smooth on both outer surfaces of the polyamide film constituting the flat yarn, the reflection of the light beam on the film surface and the reflection of the light beam on the metal thin film surface inside the film Together, it can be non-smooth and have a very heavy metallic luster effect.
It should be noted that the composite yarn that can be dyed separately according to the present invention can be dyed in different colors from the flat yarn and the yarn used in combination with the flat yarn. It can also be dyed in the same color, and it is possible to appropriately select what color each yarn constituting the composite yarn is dyed.
And, as described above, the flat yarn not only has a fine and uniform rust-like metallic luster on both sides, but also has a very heavy metallic luster. Even when at least one of the yarns used in combination therewith is dyed in the same color, the flat yarn itself is very elegant and has a heavy metallic luster.
[0023]
In the present application, a fabric that can be dyed separately using the composite yarn as described above for at least a part of the fabric structure is also an object of the invention, but the fabric is used as a fabric of a fabric or knitted fabric as described above. It may be used at least partially, or may be used partially as a picture weft thread, an embroidery thread, or the like.
[0024]
In the present invention, for example, the yarns constituting the composite yarn can be dyed in different colors and finished in an iridescent color, or can be blurred with the same color, and can be changed by printing or dyeing from the fabric surface. It is also possible to obtain a dyed fabric rich in color. Furthermore, a crimped fabric is produced using this composite yarn, and it has a fine and uniform rust-like metallic luster effect and a very heavy metallic luster effect, and is beautifully dyed. It is also possible to obtain a good reduction.
[0025]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the present invention will be described in more detail with reference to examples. However, the present invention is not limited by these examples.
(Method for measuring haze value of sheet)
Using a haze meter (NDH-300A manufactured by Nippon Denshoku Co., Ltd.), measurement was performed according to JIS-K-7105 with the film surface side as the light source side.
[0026]
【Example】
Examples 1-7
(1) Production of flat yarn White carbon (made by Nippon Silica Kogyo Co., Ltd.) is mixed on one side of a transparent polyamide film (nylon 6 biaxially stretched film) with a haze value of 3 with a thickness of 12 μm. A resin layer having a thickness of 0.7 μm was formed from the polyester / urethane resin thus obtained, and seven types of sheets A having haze values of 30, 35, 40, 45, 50, 55 and 60 were obtained.
Next, a tin thin film having a thickness of 50 nm was formed on the resin layer of each obtained sheet A by vacuum deposition.
Next, on the tin thin film, the resin layer surfaces of the seven types of sheets B having the same haze value obtained in the same manner as described above are respectively slit with urethane adhesives, and the sheets A on both outer sides are slit. 7 flat yarns (about 70 denier) having a width of about 0.3 mm in which polyamide films having the same haze value and smooth outer surfaces on both outer sides are present.
(2) Manufacture of composite yarn
Centering on each flat yarn obtained in (1), 120 denier cationic dyeable polyester yarn (Mitsubishi Rayon) and 75 denier rayon yarn (Kuraray) are each twisted 350 times / m. Double twisted with a number to obtain 7 types of composite yarn. The mixing ratio of the flat yarn was about 20%.
In addition, it was set as Examples 1-7 in order from the thing with small haze value of sheet | seats A and B to the large thing.
(3) Dyeing
Each composite yarn of (2) was dyed in a dye bath using a mixture of a yellow acid dye, a blue cationic dye and a red direct dye. All flat yarns had a specular and glaring metallic luster. In addition, the texture is fine and uniform, with a calm, rust-like gold color, and the polyester yarn is blue and the rayon yarn is red, and as a result, each composite yarn is an iridescent yarn as a whole. It became a fine, uniform and calm rust gold color.
Further, each flat yarn of fine rust-like gold color with fine texture is smooth on both sides, so that reflection of light rays on the surface of the flat yarn, that is, the film surface, and inside of the film, that is, a predetermined haze respectively. The reflection of the light beam on the surface of the tin thin film inside the sheets A and B, which is the value, combined with the reflection of light on the surface of the tin thin film, gave a very heavy metal luster.
[0027]
Example 8
A sheet having a haze value of 60 was used as the sheet A on the side where the tin thin film was formed, and a sheet having a haze value of 30 was used as the sheet B to be bonded thereto.
After dyeing, the flat yarn had a different rust tone on one side and the other side, but each side was not mirror-glossy, shimmering metallic luster, and the texture was fine and uniform. It has a calm, rust-like gold color, the polyester yarn is blue, the rayon yarn is red, and it is an iridescent thread as a whole, with a fine, uniform, calm, rust-like gold color It became.
Moreover, the smooth, rust-like gold-colored flat yarn with fine texture and smoothness had a very heavy metallic luster because both sides were smooth on the surface.
[0028]
Example 9
(1) Production of flat yarn Thickness of epoxy / urethane resin mixed with titanium oxide (made by Ishihara Sangyo Co., Ltd.) on one side of a transparent polyamide film (nylon 6 biaxially stretched film) having a haze value of 3 with a thickness of 15 μm A resin layer having a thickness of 1.0 μm was formed to obtain a sheet having a haze value of 50, and then two sheets of aluminum thin film having a thickness of 50 nm formed on the resin layer by vacuum deposition were prepared. Each of the two sheets A and B has the same haze value and is smooth on both outer surfaces with a width of about 0.2 mm. Of flat yarn (about 54 denier) was obtained.
(2) Manufacture of composite yarn
The flat yarn obtained in (1) and two 70 denier silk yarns were double twisted at a twist rate of 450 turns / m. The mixing ratio of the flat yarn was about 22.5%.
(3) Dyeing
The composite yarn of (2) is woven, the resulting fabric is scoured with silk, and the whole is dyed in a dyeing bath containing a pink acid dye at 90 ° C. for 40 minutes, and then half of the fabric is treated with a blue acidity It dye | stained for 40 minutes at 90 degreeC with the dyeing bath containing dye. As a result, the fabric is dyed in pink and blue, and the border is a elegant dyed fabric with a pink and blue blur dyeing. Moreover, the metallic luster of the flat yarn is fine and uniform throughout. The rust-like metallic luster was so calm and it became a rust-like metallic luster that matched the pink and blue ground colors.
Further, the flat and smooth rust-like metallic luster with fine and uniform texture had a very heavy metallic luster because both surfaces were smooth.
[0029]
[Comparative example]
Comparative Example 1
The haze value of the sheets A and B obtained according to Examples 1 to 7 is set to 15, and the flat yarns having the same haze value of both the outer sheets A and B are set to 15 as in Examples 1 to 7. did.
After dyeing, the flat yarn has a metallic luster, specular luster and glittery gold color, the polyester raw yarn becomes blue, the rayon raw yarn becomes red, and as a whole, the golden metallic luster is finely glittered on the iridescent yarn It became shining.
Comparative Example 2
The haze value of sheets A and B obtained according to Examples 1 to 7 was set to 75, and the flat yarns having the same haze value of 75 on both outer sheets A and B were used in the same manner as in Examples 1 to 7. did.
After dyeing, the flat yarn was yellow with no metallic luster appearing, the polyester raw yarn was blue, and the rayon raw yarn was red. As a whole, the yarn had an iridescent color without metallic luster.
[0030]
【The invention's effect】
The composite yarn of the present invention can easily dye the yarn constituting it, that is, a flat yarn, at normal pressure and normal temperature (50 to 100 ° C.). Therefore, even in a yarn state or after knitting, various colors can be dyed by various dyeing methods or dyeing conditions.
The dyed product has a natural color tone and texture that does not make the presence of the polyamide film feel, and has a lame effect with a natural and elegant metallic luster according to the dyeing.
The flat yarn of the present invention is a flat yarn having a smooth, rust-like metallic luster with fine texture on both sides, and a flat yarn having a very heavy metallic luster because both sides are smooth on the surface. Moreover, natural dyeing is possible by various dyeing methods and dyeing conditions.
That is, the flat yarn of the present invention is different from so-called matte metallic luster in which a metal thin film is formed on a substrate having an uneven surface, and both sides are not mirror-glossy and shiny metallic luster, and the texture is fine and uniform. In addition to having a calm and rust-like metallic luster, the metallic luster is very heavy because both sides are smooth.
That is, the flat yarn of the present invention has a fine texture because the reflection of light rays on the surface of the metal thin film inside the sheet having a haze value of 30 to 60 does not have a glossy metallic luster that is glossy with a specular gloss on both sides. Reflection of light rays on the surface of the smooth polyamide film existing on both outer sides and reflection of light rays on the surface of the metal thin film inside the film, having a uniform and calm rust-like metallic luster. Together, it becomes a flat yarn with a very heavy metallic luster.
Therefore, the composite yarn using the flat yarn and the dyed product of the fabric using the flat yarn have a natural color and texture that do not feel the presence of the polyamide film. It has a rust-like metallic luster, and the metallic luster effect has a very heavy metallic luster effect because both surfaces are smooth.
The fabric using the composite yarn of the present invention can be finished into products having various colors and patterns just by changing the dyeing conditions by post-dyeing. Economically possible.
The fabric using the flat yarn of the present invention is very flat because the flat yarn of the present invention is a flat yarn having a smooth and rust-like metallic luster with fine texture on both sides, and both outer surfaces are smooth. Since the flat yarn has a metallic luster with a heavy weight, it has a natural color and texture that does not feel the presence of the polyamide film, and has a lame effect with a natural and elegant metallic luster.

Claims

常圧の染色条件で、異なる色調に染色可能な複数の糸を撚り合わせてなるものであり、前記糸の少なくとも一種に、
ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成してヘイズ値を３０〜６０としたシートＡの前記樹脂層上に金属薄膜を形成した積層体の金属薄膜上に、ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成してヘイズ値を３０〜６０としたシートＢを、ポリアミドフィルムが外側となるように接着剤で貼り合わせてなる扁平糸を使用し、
該偏平糸を天然又は化学繊維糸の少なくとも一種と撚り合わせてなることを特徴とする染め分け可能な複合糸。It is formed by twisting a plurality of yarns that can be dyed in different colors under normal pressure dyeing conditions, and at least one of the yarns,
A thin metal film of a laminate in which a resin layer mixed with an inorganic powder is formed on one side of a transparent polyamide film having a haze value of 5 or less and a metal thin film is formed on the resin layer of the sheet A having a haze value of 30 to 60 The sheet B having a haze value of 30 to 60 by forming a resin layer mixed with an inorganic powder on one side of a transparent polyamide film having a haze value of 5 or less on the top is coated with an adhesive so that the polyamide film is on the outside. Use flat yarns that are bonded together,
A dyeable composite yarn, wherein the flat yarn is twisted together with at least one of natural or chemical fiber yarns.

前記シートＢの樹脂層上にも金属薄膜が形成されている請求項１記載の複合糸。The composite yarn according to claim 1, wherein a metal thin film is also formed on the resin layer of the sheet B.

前記樹脂層が、酸化チタン粉末又は／及びホワイトカーボン粉末を混入した樹脂層である請求項１又は２に記載の複合糸。The composite yarn according to claim 1 or 2, wherein the resin layer is a resin layer mixed with titanium oxide powder and / or white carbon powder.

前記複合糸中の前記偏平糸の混率が５〜５０％である請求項１〜３いずれか１項に記載の複合糸。The composite yarn according to any one of claims 1 to 3, wherein a mixing ratio of the flat yarn in the composite yarn is 5 to 50%.

前記偏平糸の幅が０．１〜１．５ｍｍであり、前記ポリアミドフィルムの厚さが６〜３０μｍ、前記金属薄膜の厚さが３０〜１００ｎｍである請求項１〜４いずれか１項に記載の複合糸。5. The width of the flat yarn is 0.1 to 1.5 mm, the thickness of the polyamide film is 6 to 30 μm, and the thickness of the metal thin film is 30 to 100 nm. 5. Composite yarn.

前記偏平糸と他の糸がダブル撚りで撚り合わせられている請求項１〜５いずれか１項に記載の複合糸。The composite yarn according to any one of claims 1 to 5, wherein the flat yarn and another yarn are twisted together by double twist.

ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成してヘイズ値を３０〜６０としたシートＡの前記樹脂層上に金属薄膜を形成した積層体の金属薄膜上に、ヘイズ値が５以下の透明ポリアミドフィルムの片面に、無機粉末を混入した樹脂層を形成してヘイズ値を３０〜６０としたシートＢを、ポリアミドフィルムが外側となるように接着剤で貼り合わせてなることを特徴とする扁平糸。A thin metal film of a laminate in which a resin layer mixed with an inorganic powder is formed on one side of a transparent polyamide film having a haze value of 5 or less and a metal thin film is formed on the resin layer of the sheet A having a haze value of 30 to 60 The sheet B having a haze value of 30 to 60 by forming a resin layer mixed with an inorganic powder on one side of a transparent polyamide film having a haze value of 5 or less on the top is coated with an adhesive so that the polyamide film is on the outside. A flat yarn characterized by being bonded.

前記シートＢの樹脂層上にも金属薄膜が形成されている請求項７の扁平糸。The flat yarn according to claim 7, wherein a metal thin film is also formed on the resin layer of the sheet B.

請求項１〜８いずれか１項に記載の複合糸又は扁平糸を、布帛組織の少なくとも一部に使用してなることを特徴とする布帛。A fabric comprising the composite yarn or flat yarn according to any one of claims 1 to 8 as at least a part of a fabric structure.